JP2018136038A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】居室内の人に対して通知音を出力する空気調和機であって、騒音を抑制して通知音を聞き取りやすくするとともに消費電力を抑制する。【解決手段】居室内の音を検出する音検出部と、室内機に対する音検出部の位置情報を取得する位置情報取得部と、居室内に通知音を出力する通知音出力部と、緩衝音を出力する緩衝音出力部と、を備え、通知音出力部が通知音を出力するときに、緩衝音出力部は、音検出部が検出した音と、音検出部の位置情報に基づいて、音検出部の近傍において、音検出部で検出された音を減衰させる緩衝音を出力する空気調和機。【選択図】図4
Description
本発明は、空気調和機に関する。
空気調和機は、居室内に配置される室内機で、居室内の空気を吸込み熱交換器で調和した空気を居室内に吹出すことで、居室の空調を行っている。室内機では、空気の吸込み吹き出しを行うため、ファンモータが取り付けられており、ファンモータの動作音やファンで発生した風の風切り音等が騒音になり、居室内にいる人に不快感を与えることがある。
このような騒音による不快感を取り除くため、居室内の音を捕えて、その音を打ち消すための音を放射することで、騒音を打ち消す能動消音制御装置を備えた空気調和機が提案されている(例えば、特開2010−266882号公報、2012−32119号公報等参照)。
しかしながら、上述している能動消音制御装置では、常に捕えた音を打ち消すための音を放射し続けており、消費電力の浪費につながる恐れがある。
そこで、本発明は、居室内の人に対して通知音を出力する空気調和機であって、騒音を抑制して通知音を聞き取りやすくするとともに消費電力を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の空気調和機は、居室内に配置されて空調された空気を吐出する室内機と、前記居室内の音を検出する音検出部と、前記室内機に対する前記音検出部の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記居室内に通知音を出力する通知音出力部と、緩衝音を出力する緩衝音出力部と、を備え、前記通知音出力部が前記通知音を出力するときに、前記緩衝音出力部は、前記音検出部が検出した音と、前記音検出部の位置情報に基づいて、前記音検出部の近傍において、前記音検出部で検出された音を減衰させる緩衝音を出力することを特徴とする。
この構成によると、空気調和機から居室内の人に対して情報を通知する通知音を出力するときに、室内機からの騒音を減衰させる緩衝音を出力する。緩衝音によって騒音が減衰されるため、居室内の人は、通知音を容易かつ正確に聞き取ることが可能である。
また、通知音を出力するときに緩衝音を出力するため、常に緩衝音を出力している場合に比べて無駄な電力の消費を抑制することが可能である。すなわち、省電力化が可能である。
上記構成において、前記緩衝音は、前記音検出部で検出した音の逆位相の音とすることができる。逆位相の音を重ね合わせることで、音検出部が検出した騒音を減衰させる、すなわち、打ち消すことが可能であるため、居室内の人に騒音が聞こえにくくなる。これにより、空気調和機からの通知音が聞き取りやすくなる。
上記構成において、前記緩衝音出力部は、前記緩衝音の周波数を変更可能とすることができる。このようにすることで、緩衝音として、通知音の周波数を避けた周波数を選択することが可能である。これにより、音検出部で通知音が検出された場合でも、通知音以外の音、すなわち、騒音を減衰させることができる。結果として、通知音を聞き取りやすくすることが可能である。また、居室内の人に応じて、減衰させる周波数を変更させることが可能であり、居室内の人が容易に通知音を聞き取ることができる。このとき、設定された周波数に応じて、通知音の周波数を変更するようにしてもよい。これにより、居室内の人がより容易に通知音を聞き取ることができる。
上記構成において、前記緩衝音出力部は、前記緩衝音の周波数を予め決められた周波数域から決定してもよい。
上記構成において、前記居室内の人を検知する人検知部をさらに備え、前記緩衝音出力部は、前記人検知部が前記居室内に複数の人を検知したときに前記緩衝音を出力しないようにしてもよい。このようにすることで、居室内で、騒音が緩衝音によって増幅される位置に人がいる場合に、その位置にいる人に騒音が増幅されて聞き取られるのを抑制することができる。また、緩衝音を出力している状態から停止する状態に切り替える場合において、通知音の音量を大きくする修正を行ってもよい。
上記構成において、前記居室内の人を検知する人検知部をさらに備え、前記緩衝音出力部は、前記音検出部から検知した人までの距離を取得し、前記緩衝音出力部は、前記音検出部から一定の距離以上離れた位置に人がいるときに前記緩衝音を出力しないようにしてもよい。このようにすることで、居室内で、騒音が緩衝音によって増幅される位置に人がいる場合に、その位置にいる人に騒音が増幅されて聞き取られるのを抑制することができる。また、緩衝音を出力している状態から停止する状態に切り替える場合において、通知音の音量を大きくする修正を行ってもよい。
上記構成において、前記通知音の出力の開始とともに、前記音検出部による音の検出及び位置情報取得部による前記音検出部の位置情報の取得を開始してもよい。このようにすることで、音検出部の消費電力(例えば、リモコンの待機電力)を減らすことができる。
本発明によると、居室内の人に対して通知音を出力する空気調和機であって、騒音を抑制して通知音を聞き取りやすくするとともに消費電力を抑制することができる空気調和機を提供することができる。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明にかかる空気調和機が備えられた居室の概略図である。図1に示すように、空気調和機Aは、居室Rmの内部に設置される室内機IMと、居室Rmの外部に設置される室外機OMとを有する。図1に示すように、居室Rmは、天井CL、床FL及び四面の壁BWに囲まれた空間である。壁BWのうちの一つに室内機IMが取り付けられている。なお、実際の居室Rmにおいて、壁BWや天井CL等には扉、窓等の開口が設けられている場合があるが、これらの開口は空調を行うときに閉じ、壁BW、天井CL等と一体と考えてもよいため、省略している。空気調和機Aは、居室Rmの空気を室内機IMに取込み、調和した空気を吐出することで居室Rm内の空調(冷房、暖房、空気清浄)を行っている。
図1は、本発明にかかる空気調和機が備えられた居室の概略図である。図1に示すように、空気調和機Aは、居室Rmの内部に設置される室内機IMと、居室Rmの外部に設置される室外機OMとを有する。図1に示すように、居室Rmは、天井CL、床FL及び四面の壁BWに囲まれた空間である。壁BWのうちの一つに室内機IMが取り付けられている。なお、実際の居室Rmにおいて、壁BWや天井CL等には扉、窓等の開口が設けられている場合があるが、これらの開口は空調を行うときに閉じ、壁BW、天井CL等と一体と考えてもよいため、省略している。空気調和機Aは、居室Rmの空気を室内機IMに取込み、調和した空気を吐出することで居室Rm内の空調(冷房、暖房、空気清浄)を行っている。
次に本発明にかかる空気調和機Aの詳細について図面を参照して説明する。図2は、本発明にかかる空気調和機の概略構成を示すブロック図であり、図3は、図2に示す空気調和機の空調部の概略図である。
図2に示すように空気調和機Aは、制御部1、空調部2、記憶部3、通知用スピーカ4(通知音出力部)、緩衝用スピーカ5(緩衝音出力部)、リモコン通信部6(リモートコントローラ通信部)及びリモコン7(リモートコントローラ)を備えている。
制御部1は、空気調和機Aを構成する各部の動作を制御する。制御部1は、例えば、CPU等の処理回路を備えている。制御部1によって、温度、湿度、風量、風向等の空調条件が変更され、居室Rm内の空気が調和される。また、これら以外にも、空気調和機Aの各部の制御処理を行う。
図2、図3に示すように、空調部2は、圧縮機21、四方弁22、室外熱交換器23、減圧部24、室内熱交換器25、室外ファン26及び室内ファン27を備える。そして、圧縮機21、四方弁22、室外熱交換器23、減圧部24及び室内熱交換器25が冷媒配管で接続されているとともに、内部に冷媒が封入されて、公知の冷媒回路を構成している。
減圧部24、室内熱交換器25及び室内ファン27は室内機IMに配置されている。また、圧縮機21、四方弁22、室外熱交換器23及び室外ファン26は室外機OMに配置されている。そして、圧縮機21、四方弁22、室外ファン26及び室内ファン27は制御部1に接続されている。なお、減圧部24は室内機IMではなく、室外機OMに設けられていてもよい。
圧縮機21は冷媒を圧縮する装置であり、圧縮機21の動作(例えば、回転数)を制御することで空調の条件(温度、湿度)を変更することが可能となっている。四方弁22は冷媒回路の流れ方向を変更するものである。四方弁22で冷媒が流れる方向を切り替えることで、空調部2は、居室内を冷却する冷房運転又は居室内を暖める暖房運転に切り替わる。減圧部24は冷媒の圧力を低下させるものであり、例えば、キャピラリーチューブや膨張弁等が採用される。
室外熱交換器23及び室内熱交換器25はそれぞれ、居室Rmの外部及び内部の空気と冷媒との間の熱交換を行うためのものであり、例えば、冷媒配管に断面積を増やすためのフィンが設けられた構成を挙げることができる。このフィンに空気を吹き付け、強制的に空気を送り込むことで熱交換の効率を高めることが可能である。そのため、空調部2では、室外熱交換器23の近傍に室外ファン26が、室内熱交換器25の近傍に室内ファン27が設けられている。
記憶部3は、制御部1が各種の処理を行うときに必要となる情報やプログラムを記憶する。記憶部3には、情報の読み出しのみが可能なROM(Read Only Memory)や情報に随時アクセス可能(読書き可能)なRAM(Random Access Memory)等が含まれている。
リモコン通信部6及びリモコン7は、無線通信をおこなう。空気調和機Aでは、リモコン通信部6及びリモコン7は、赤外線を利用した通信を行う。しかしながら、これに限定されず、特定周波数の電波を用いるものであってもよい。
リモコン通信部6はリモコン7からの赤外線信号を受けて、その信号を制御部1に送信する。リモコン通信部6は、受光部61と、発光部62とを備えている。受光部61は、リモコン7の後述するリモコン発光部71から出射された通信用の赤外光を検知する。発光部62は、リモコン7に対して通信用の赤外光を出射する。発光部62は、赤外光LEDや赤外レーザ発信素子等を含む。
リモコン7は、離れた場所から空気調和機Aの操作を行う装置である。リモコン7は、リモコン発光部71と、リモコン受光部72とを備える。リモコン発光部71は、リモコン通信部6に対して通信用の赤外光を出射する。リモコン発光部71は、赤外光LEDや赤外レーザ発信素子等を含む。
リモコン7のリモコン発光部71から出射された通信用の赤外光が、リモコン通信部6の受光部61で受光されることで、リモコン7からリモコン通信部6への情報の伝達が行われる。また、リモコン通信部6の発光部62から出射された通信用の赤外光が、リモコン7のリモコン受光部72で受光されることで、リモコン通信部6からリモコン7への情報の伝達が行われる。すなわち、空気調和機Aにおいて、リモコン通信部6及びリモコン7は双方向通信が可能である。
また、リモコン7には、周囲の音を検出するためのマイク73(音検出部)が備えられる。リモコン7は、マイク73で検出した音の情報(周波数、位相、振幅等)をリモコン受信部6に送信する。
空気調和機Aでは、リモコン通信部6及びリモコン7を利用して、リモコン7のマイク73の室内機IMからの距離を位置情報として取得する。位置情報を取得する方法としては、例えば、リモコン通信部6及びリモコン7のうち一方の発光部(リモコン発光部71又は発光部62)から赤外光を出射し、他方に設けられたセンサ(受光部61又はリモコン受光部72)で赤外光を検知し、出射から検知までの時間に基づいて距離を決定する方法を挙げることができる。しかしながら、これに限定されるものではなく、正確に相対距離を検知できる方法を広く採用できる。また、赤外線以外の電磁波を用いてもよい。
なお、本発明の空気調和機Aでは、制御部1から位置情報を取得する指示があったときに、リモコン通信部6からリモコン7にその指示の情報を送る。そして、リモコン7が位置情報を取得する指示を受けるとリモコン発光部71から赤外光を出射し、リモコン通信部6の受光部61で受光するまでの時間を制御部1に送る。制御部1は、赤外光の出射から受光までの時間に基づいて、リモコン通信部6とリモコン7との距離を演算により求め、その結果を、マイク73(音検出部)と、室内機IMの距離として記憶部3に記憶する。すなわち、本実施形態にかかる空気調和機Aでは、リモコン通信部6及びリモコン7が、音検出部であるマイク73の位置情報を取得する位置情報取得部としての役割を果たす。なお、音検出部の位置情報を取得するための機構を別途備えていてもよい。音検出部の位置情報を精度よく取得できる方法を広く採用することができる。
通知用スピーカ4は、空気調和機Aからの通知音(音声やブザー音)を出力する、通知音出力部である。通知音としては、例えば、居室Rmの温度、湿度等の情報を挙げることができる。また、現在時刻、現在の運転状況(冷房中、暖房中、連続運転時間等)を含んでいてもよい。さらには、インターネット等から取得した情報、天気予報、災害予測情報等を含んでもよい。通知用スピーカ4は、制御部1と接続されており、制御部1からの指示に従って、通知音を出力する。なお、通知音出力部として、通知用スピーカ4と、通知用スピーカで出力する通知音を生成する通知音生成回路とを含む構成であってもよい。
緩衝用スピーカ5は、空気調和機Aの動作時に発生する騒音を減衰させる緩衝音を出力する緩衝音出力部である。緩衝音は、マイク73で検出された音を減衰させる音である。緩衝用スピーカ5は、リモコン7に備えられたマイク73で検出した音を減衰させる緩衝音を居室Rm内に出力する。なお、緩衝音及び緩衝音の決定方法の詳細については後述する。
本発明にかかる空気調和機Aは、以上示した構成を有している。空気調和機Aは運転時に、騒音が発生する。騒音としては、例えば、室内ファン27を駆動するモータ(不図示)の動作音や、室内ファン27の風切音等がある。居室Rm内の騒音が大きくなると、居室Rm内の人が、通知用スピーカ4から出力された通知音を聞き取りにくくなる。または、聞き取れなくなる。
そこで、空気調和機Aは、緩衝用スピーカ5から緩衝音を出力し、騒音を減衰(消去)して、通知音を聞き取りやすくする。空気調和機Aでは、リモコン7に配されているマイク73で騒音を検出し、その検出した音(検出音とする)を減衰できる緩衝音を緩衝用スピーカ5で出力する。緩衝音は、マイク73及び(又は)マイク73の周辺で、検出音を減衰させる。そのため、緩衝音としては、検出音と同じ又は略同じ周波数帯で、マイク73及び(又は)マイク73の周辺で検出音の逆位相となる音を挙げることができる。
次に、空気調和機Aによる騒音緩和の動作について図面を参照して説明する。図4は、第1実施形態にかかる空気調和機が騒音を緩和する動作を示すフローチャートである。
図4に示すように、制御部1は、通知音出力の指示の有無を確認する(ステップS101)。なお、通知音出力の指示とは、現在の運転状態や温度、湿度等を音声で出力するリモコン7からの指示を挙げることができる。また、これに限定されず、定期的に音声通知を行う場合の指示やインターネット等の通信回線(不図示)を介して情報の入力による音声通知を行う指示を含む。
通知音出力の指示を確認した場合(ステップS101でYesの場合)、制御部1は、マイク73の位置の室内機IMに対する相対的な位置情報を取得する(ステップS102)。なお、位置情報としては、ここでは、マイク73と室内機IMとの距離を挙げることができる。距離の測定方法としては、例えば、リモコン7のリモコン発光部71から出射された光(赤外光)がリモコン通信部6の受光部61で受光されるまでの時間をもとに算出する。なお、距離の測定は、これに限定されるものではなく、別途距離を測定するための測距機構を備えていてもよい。
そして、制御部1は、マイク73で周囲の音を検出し、音の情報を取得する(ステップ103)。すなわち、制御部1は、リモコン7に対してマイク73で周囲の音の検出および検出した音の情報(周波数、位相、振幅)の送信を行う指示を出す。制御部1は、現在、緩衝用スピーカ5から緩衝音が出力中であるか否か確認する(ステップS104)。緩衝音が出力中の場合(ステップS104でYesの場合)、制御部1は検出音が変化したか否か確認する(ステップS105)。なお、検出音の変化とは、例えば、検出音の周波数、位相、振幅の変化を挙げることができるが、これに限定されない。検出音が変化している場合(ステップS105でYesの場合)、制御部1は、緩衝音の出力を一時停止する(ステップS106)。検出音が変化していない場合(ステップS105でNoの場合)、ステップS109に移行する。
緩衝音が出力中でない場合(ステップS104でNoの場合)又は検出音が変化しているとともに緩衝音を停止した後(ステップS106の後)、制御部1は検出音に基づいて、緩衝音を生成する(ステップS107)。緩衝音の生成は、制御部1が検出音の情報に基づいて、マイク73の周辺で検出された音を減衰させるため、検出音と同じ周波数で、位相が反転した音である。なお、緩衝音の振幅については、検出音と同じであってもよいし、検出音を減衰させる強さによって、変更されてもよい。
緩衝用スピーカ5は、制御部1からの指示に従って緩衝音の出力を開始する(ステップS108)。そして、制御部1は、通知用スピーカ4から現在通知音が出力中であるか否か確認する(ステップS109)。通知音が出力中ではない場合(ステップS109でNoの場合)、制御部1は、通知音の情報に基づいて、通知用スピーカ4から通知音の出力を開始する(ステップS110)。通知音が出力中の場合(ステップS109でYesの場合)又は通知音の出力を開始した後(ステップS110の後)、制御部1は、通知音の出力を終了するか否か確認する(ステップS111)。通知音出力の終了とは、例えば、居室内の人に対する通知音をすべて出力した場合や居室内の人によって通知音の出力を中断(又は中止)する指示があった場合等を挙げることができるがこれに限定されない。
通知音出力を終了しないと判断した場合(ステップS111でNoの場合)、位置情報の取得(S102)に戻り、以上の処理を繰り返す。通知音出力を終了すると判断した場合(ステップS111でYesの場合)、制御部1は、緩衝用スピーカ5からの緩衝音を停止し(ステップS112)、処理を終了する。
以上示したように、空気調和機Aでは、居室内の人に対して音声(音)で通知を行う場合に、通知音を聞きやすくするために、騒音を減衰する緩衝音を出力して、騒音を小さくして人による通知音の聞き取りを容易にする。なお、本実施形態では、通知音出力部5が通知音を出力している間、マイク73で居室内の音(マイク73の近傍の騒音)を検出し、その検出音をマイク73の近傍で減衰する緩衝音を発生する。これにより、通知音が出力されている間は、騒音が低減されて、通知音を聞き取りやすい。
(第2実施形態)
本発明にかかる空気調和機の第2実施形態について図面を参照して説明する。図5は、第2実施形態にかかる空気調和機が騒音を緩和する動作を示すフローチャートである。なお、本実施形態の空気調和機Aでは、騒音を軽減する処理が異なるが、空気調和機Aの構成は第1実施形態と同じである。
本発明にかかる空気調和機の第2実施形態について図面を参照して説明する。図5は、第2実施形態にかかる空気調和機が騒音を緩和する動作を示すフローチャートである。なお、本実施形態の空気調和機Aでは、騒音を軽減する処理が異なるが、空気調和機Aの構成は第1実施形態と同じである。
第1実施形態の空気調和機Aでは、通知音を出力しているときに、マイク73で音を検出し、検出音を減衰する緩衝音を出力する。この場合において、通知音がマイク73で検出されると、緩衝音として通知音を減衰する成分が含まれる場合があり、通知音も減衰されることがある。騒音と共に通知音が減衰されると、居室内の人が通知音を聞き取りにくくなる場合がある。そこで、本実施例では、騒音を減衰させるとともに通知音の減衰を抑えて、通知音を聞き取りやすくしている。以下に、本実施形態にかかる空気調和機Aの騒音の低減の詳細について説明する。
図5に示す騒音を軽減する動作は、図4に示すフローチャートにステップS104からステップS107の間に、ステップS201とステップS202を含んでいる以外は、図4に示すフローチャートと同じである。すなわち、図5に示すように、緩衝音出力中かの確認(ステップS104)した後、又は、検出音が変化したことを確認し(ステップS105でYes)、緩衝音を停止した後(ステップS106の後)、検出音に特定周波数帯を含むか否か確認する(ステップS201)。なお、特定周波数帯とは、通知音が含まれる周波数帯である。
検出音に特定周波数帯が含まれる場合(ステップS201でYesの場合)、検出音から特定周波数帯を削除する(ステップS202)。これにより、検出音から通知音の周波数帯を除き、検出音には、騒音のみが含まれる。なお、特定周波数帯の削除には、バンドパスフィルタが用いられるが、これに限定されない。また、検出音に特定周波数帯が含まれない場合(ステップS201でNoの場合)又は特定周波数帯を削除した後(ステップS202の後)、制御部1は、検出音から緩衝音を生成する(ステップS107)。このとき、検出音は、通知音の周波数帯は含まれない又は略含まれず、騒音のみ又は略騒音のみとなっており、制御部1は、この検出音に基づいて緩衝音を生成するため騒音を主に減衰させる緩衝音を生成することが可能である。
すなわち、検出音に特定周波数帯(通知音)が含まれるか否か確認し、含まれる場合には、検出音から特定周波数帯を削除することで、通知音の減衰を抑制する、換言すると、主に騒音を減衰する緩衝音を居室内に出力することが可能である。これにより、騒音は低減され、通知音は低減されない又はあまり低減されないので、居室内の人が通知音を正確に聞き取ることが容易となる。
(変形例)
人の可聴域(聞き取ることが可能な音の周波数帯)は、個人差が大きい。そこで、空気調和機Aでは、リモコン7等の入力装置を用いて、特定周波数帯を変更可能としてもよい。これにより、使用者にとって、騒音として削除する周波数帯を変更することが可能であり、居室内の人が通知音を正確に聞き取ることが可能となる。なお、特定周波数帯を変更した場合に、通知音の周波数帯も特定周波数帯に収まるように変更してもよい。通知音の周波数帯を変更する場合には、通知音の周波数を変更してもよいし、予め複数の周波数帯の通知音を用意しておき、選択された周波数帯で聞き取り可能な通知音を選択するようにしてもよい。
人の可聴域(聞き取ることが可能な音の周波数帯)は、個人差が大きい。そこで、空気調和機Aでは、リモコン7等の入力装置を用いて、特定周波数帯を変更可能としてもよい。これにより、使用者にとって、騒音として削除する周波数帯を変更することが可能であり、居室内の人が通知音を正確に聞き取ることが可能となる。なお、特定周波数帯を変更した場合に、通知音の周波数帯も特定周波数帯に収まるように変更してもよい。通知音の周波数帯を変更する場合には、通知音の周波数を変更してもよいし、予め複数の周波数帯の通知音を用意しておき、選択された周波数帯で聞き取り可能な通知音を選択するようにしてもよい。
(第3実施形態)
本発明にかかる空気調和機のさらに他の例について説明する。図6は、第3実施形態にかかる空気調和機の他の例のブロック図である。図7は、第3実施形態にかかる空気調和機が騒音を緩和する動作を示すフローチャートである。本実施形態にかかる空気調和機Bは、人感センサ8(人検知部)を備えている以外、第1実施形態の空気調和機Aと同じ構成を有している。そのため、本実施形態の空気調和機Bにおいて、第1実施形態の空気調和機Aと実質的に同じ部分には、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。また、本実施形態の空気調和機Bの騒音を緩和する動作は、人の検知を行う処理S301〜S304を含んでいる以外、第1実施形態の空気調和機Aの騒音を緩和する動作と同じであり、実質上同じ部分には、同じ符号を付し、同じ部分の詳細な説明は省略する。
本発明にかかる空気調和機のさらに他の例について説明する。図6は、第3実施形態にかかる空気調和機の他の例のブロック図である。図7は、第3実施形態にかかる空気調和機が騒音を緩和する動作を示すフローチャートである。本実施形態にかかる空気調和機Bは、人感センサ8(人検知部)を備えている以外、第1実施形態の空気調和機Aと同じ構成を有している。そのため、本実施形態の空気調和機Bにおいて、第1実施形態の空気調和機Aと実質的に同じ部分には、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。また、本実施形態の空気調和機Bの騒音を緩和する動作は、人の検知を行う処理S301〜S304を含んでいる以外、第1実施形態の空気調和機Aの騒音を緩和する動作と同じであり、実質上同じ部分には、同じ符号を付し、同じ部分の詳細な説明は省略する。
図6に示すように、空気調和機Bは、居室Rm内に存在する人を検知する人感センサ8(人検知部)を備えている。人感センサ8は、居室Rm内に人が存在しているか否か、人が存在している場合にその人数を検知する。人感センサ8は、例えば、赤外線カメラを備えており、居室Rm内の人の体温(赤外線)を検知する。そして、その検知した検知結果から居室Rm内の人数を把握する。空気調和機Bでは、マイク73で検出した音を騒音とし、騒音と逆位相の音を緩衝音として出射して、騒音を減衰している。そのため、マイク73の近傍では、騒音が減衰される。一方で、マイク73から離れている場所では、騒音と緩衝音とが重ねあわされて、増幅され、騒音が大きくなる場合もある。
例えば、居室Rm内に人が1人の場合には、居室Rm内の人は空気調和機Bを常に操作することができるように、リモコン7、すなわち、マイク73を近くに置いていることが多い。一方で、居室Rm内に複数人の人がいる場合には、少なくとも1人は、マイク73から離れた位置にいる場合があると判断する。そして、居室Rm内に複数人の人がいる場合には、そのうちの一人は、騒音が増幅される位置にいる可能性がある。そのため、空気調和機Bの制御部1は、居室Rm内に複数人の人がいる場合には、そのうちの少なくとも一人は、通知音が聞き取りにくくなる可能性があると判断する。このような判断を利用して、空気調和機Bでは、居室Rm内の人の数で、騒音を低減する動作を行うか否か判断している。以下に、騒音を低減する動作について説明する。
図7に示すように、空気調和機Bにおいて、制御部1は、通知音出力の指示を受けると(ステップS101でYesとなると)、人感センサ8で居室Rm内の人を検知する(ステップS301)。そして、制御部1は、人感センサ8の検知結果に基づいて居室Rm内に複数人の人がいるか否か判断する(ステップS302)。複数人の人がいない場合(ステップS302でNoの場合)、制御部1は、居室Rm内の人のいる位置で、騒音が緩衝音によって増幅されることはないと判断する。すなわち、制御部1は、マイク73に音検出の指示を送り、音検出を実行する(ステップS103)。なお、音検出(ステップS103)から、通知音出力開始(ステップS108)までは、第1実施形態と同じであるため詳細な説明は省略する。
居室Rm内に複数の人がいる場合(ステップS302でYesの場合)、制御部1は、居室Rm内の人のいる位置で、騒音が緩衝音によって増幅されることがあり得ると判断する。この場合、緩衝音が出力されていると、騒音が増幅されて、人が通知音を聞き取りにくくなる。そのため、制御部1は、緩衝音の出力を行わない。現在緩衝音が出力されている場合もあるため、制御部1は、現在緩衝音を出力中か否か確認する(ステップS303)。緩衝音が出力中の場合(ステップS303でYesの場合)、制御部1は、緩衝用スピーカ5からの緩衝音の出力を停止する(ステップS304)。緩衝用スピーカ5から緩衝音が出力されていない場合(ステップS303でNoの場合)又は緩衝用スピーカ5からの緩衝音が停止された後(ステップS304の後)、制御部は、通知音が出力中か否か確認する(ステップS109)。なお、通知音が出力中か否かの確認から、通知音出力終了の確認(ステップS111)までは、第1実施形態と同じであるため詳細な説明は省略する。
通知音出力を終了しないと判断した場合(ステップS111でNoの場合)、居室Rm内の人検知に戻り(ステップS301に戻り)、以上の処理を繰り返す。通知音出力を終了すると判断した場合(ステップS111でYesの場合)、緩衝音が出力中であるか否か確認する(ステップS305)。緩衝音を出力していない場合(ステップS305でNoの場合)、制御部1は処理を終了し、緩衝音が出力中の場合(ステップS305でYesの場合)、制御部1は緩衝音停止(ステップS112)して処理を終了する。
以上示したように、空気調和機Bでは、居室Rm内の人の存在の有無を確認し、人が複数いるか否かで騒音の低減の実行を決定する。そのため、簡単な構成の人検知部(人感センサ8)で、居室Rm内の人が通知音を聞き取りやすくさせることが可能である。なお、通知音を出力中のときに、緩衝音の出力を停止する場合において、通知音が聞き取りにくくなるのを抑制するため、通知音の音量(ゲイン)を上げるように制御してもよい。このようにすることで、騒音の低減動作が停止された場合でも、それまで低減されていた人が通知音の聞き取りが容易になる。
上述の各実施形態において、リモコン通信部6とリモコン7とは、双方向通信可能であり、制御部1は、必要に応じて、マイク73と室内機IMとの距離を取得する指示をリモコンに送っている。このようにすることで、リモコン7は、リモコン通信部6からの指示(赤外光の受光)があるまで、リモコン受光部72及び受光後の処理を行う回路だけに通電しておけばよく、消費電力を減らすことができる。一方で、リモコン7からリモコン通信部6に一方向に通信を行うリモコン通信部6とリモコン7を用いてもよい。このような場合には、リモコン通信部6とリモコン7との距離を定期的に取得することで、室内機IMとマイク73との距離(位置情報)を取得するようにしてもよい。このような構成とすることで、リモコン通信部6の発光部62とリモコン7のリモコン受光部72を省略することが可能である。
(第4実施形態)
本発明にかかる空気調和機のさらに他の例について説明する。図8は、第4実施形態にかかる空気調和機のさらに他の例のブロック図である。図9は、リモコン通信部とリモコンとによるマイクの位置を取得する方法を示す概略図である。図10は、第4実施形態にかかる空気調和機が騒音を緩和する動作を示すフローチャートである。本実施形態にかかる空気調和機Cは、撮像部9(人検知部)を備えている以外、第1実施形態の空気調和機Aと同じ構成を有している。そのため、本実施形態の空気調和機Cにおいて、第1実施形態の空気調和機Aと実質的に同じ部分には、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。また、本実施形態の空気調和機Cの騒音を緩和する動作は、人の検知を行う処理が異なる以外、第3実施形態の空気調和機Bの騒音を緩和する動作と同じであり、実質上同じ部分には、同じ符号を付し、同じ部分の詳細な説明は省略する。
本発明にかかる空気調和機のさらに他の例について説明する。図8は、第4実施形態にかかる空気調和機のさらに他の例のブロック図である。図9は、リモコン通信部とリモコンとによるマイクの位置を取得する方法を示す概略図である。図10は、第4実施形態にかかる空気調和機が騒音を緩和する動作を示すフローチャートである。本実施形態にかかる空気調和機Cは、撮像部9(人検知部)を備えている以外、第1実施形態の空気調和機Aと同じ構成を有している。そのため、本実施形態の空気調和機Cにおいて、第1実施形態の空気調和機Aと実質的に同じ部分には、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。また、本実施形態の空気調和機Cの騒音を緩和する動作は、人の検知を行う処理が異なる以外、第3実施形態の空気調和機Bの騒音を緩和する動作と同じであり、実質上同じ部分には、同じ符号を付し、同じ部分の詳細な説明は省略する。
図8に示すように、空気調和機Cは、居室Rm内を撮像する撮像部9(人検知部)を備えている。撮像部9は、室内機IMに設けられて、居室Rmの内部を撮像する、いわゆる、デジタルカメラであり、受光素子、レンズ、絞り(いずれも不図示)等の光学素子を備える。撮像部9は、居室Rmの内部が一定の画角に収まるように室内機IMに取り付けられている。そして、撮像部9で撮像された居室Rmの撮像データは、制御部1で画像処理される。撮像データに人が移っている場合、撮像データに対して施された画像処理から、人の居室Rm内における位置を判定する。そして、制御部1は、人の位置の情報から、人の位置の室内機IMから見たときの方向及び距離を取得する。なお、制御部1が実行している、居室Rm内の人の室内機IMに対する方向及び距離の取得を人検知部で実行し、その結果(情報)を制御部1に送るようにしてもよい。
また、空気調和機Cでは、人とマイク73(音検出部)との相対位置を取得している。そのため、空気調和機Cでは、マイク73の室内機IMに対する位置の取得を行う。以下に、マイク73の位置の取得方法について図9を参照して説明する。
図9に示すように、室内機IMにおいて、リモコン通信部6の受光部61と、発光部62とは、距離L水平に離れて配置されている。そして、制御部1は、リモコン7のリモコン発光部71から出射された赤外光が受光部61で受光されるまでの時間に基づくリモコン7と受光部61との距離と、発光部62から出射された赤外光がリモコン受光部72で受光されるまでの時間に基づくリモコン7と発光部62との距離と、距離Lとに基づいて、リモコン7のリモコン通信部6に対する位置(方向)及び距離を算出する。このように、リモコン通信部6とリモコン7とが双方向通信可能な構成を有していることで、マイク73の位置情報をリモコン通信部6とリモコン7とで取得することが可能である。
空気調和機Cでは、マイク73で検出した音を騒音とし、騒音と逆位相の音を緩衝音として出射して、騒音を減衰している。そのため、マイク73の近傍では、騒音が減衰される。一方で、マイク73から離れている場所では、騒音と緩衝音とが重ねあわされて、増幅され、騒音が大きくなる場合もある。
例えば、居室Rm内でマイク73の近傍から離れた位置に人がいる場合、マイク73から離れた場所にいる人の近傍では、騒音が増幅される場合がある。そのため空気調和機Cの制御部1は、マイク73から一定距離以上離れた位置に人がいる場合、その人は通知音が聞き取りにくくなる場合があると判断する。そこで、このような判断を利用して、空気調和機Cでは、マイク73と人との距離に基づいて、騒音を低減する動作を行うか否か判断している。以下に、騒音を低減する動作について説明する。
図10に示すように、空気調和機Cにおいて、制御部1は、通知音出力の指示を受けると(ステップS101でYesとなると)、撮像部9で居室Rm内を撮像し、制御部1は、画像処理により居室Rm内の人を検知する(ステップS401)。人検知は、上述のとおりであり、撮像データの画像処理によって、人の有無のみでなく、人の室内機IMから見た方向及び距離を取得する。なお、本実施形態では、居室Rm内に少なくとも1人は人がいるものとして説明するが、人がいない場合もある。人検知(ステップS401)で人を検知しなかった場合には、通知音の出力対象の人が居室Rm内にいないため、通知音の出力自体終了するようにしてもよい。
そして、制御部1は、マイク73の位置情報の取得を行う(ステップS402)。なお、マイク73の位置情報の取得は、上述のとおり、マイク73と室内機IMとの距離だけでなく、室内機IMから見たマイク73の方向の情報も取得する。そして、制御部1は、人の室内機IMに対する位置及び距離と、マイク73の位置情報とから、人とマイク73との相対距離を取得する(ステップS403)。なお、マイク73の位置情報の取得を、リモコン通信部6とリモコン7との通信機能(ここでは、赤外線通信)を利用して行っているが、これに限定されない。例えば、マイク73の位置情報の取得も、撮像部9による居室Rmの撮像データに画像処理を施すことで、取得してもよい。また、撮像部9による居室Rmの撮像データに画像処理を施すことで、人とマイク73との相対距離を取得するようにしてもよい。
そして、制御部1は、取得した人とマイク73との相対距離が、予め決められた一定の距離以上であるか否か確認する(ステップS404)。空気調和機Cにおいて、緩衝音を出力することで、マイク73の近傍の騒音を緩衝音で減衰している。一方で、マイク73の近傍を離れると、上述したように、騒音が緩衝音で増幅される場合もある。そのため、ステップS404で規定している一定の距離は、緩衝音で騒音が減衰する範囲を示している。この一定の距離は、予め決められているものを用いてもよいし、使用者が、変更可能であってもよい。
マイク73から一定距離以上離れた人がいない場合(ステップS404でNoの場合)、制御部1は、居室Rm内の人のいる位置で、騒音が緩衝音によって増幅されることはないと判断する。すなわち、制御部1は、マイク73に音検出の指示を送り、音検出を実行する(ステップS103)。なお、音検出(ステップS103)から、通知音出力開始(ステップS108)までは、第1実施形態と同じであるため詳細な説明は省略する。
また、マイク73から一定の距離以上離れた人がいる場合(ステップS404でYesの場合)、制御部1は、居室Rm内の人のいる位置で、騒音が緩衝音によって増幅されることがあり得ると判断する。この場合、緩衝音が出力されていると、騒音が増幅されて、人が通知音を聞き取りにくくなる。そのため、制御部1は、緩衝音の出力を行わない。現在緩衝音が出力されている場合もあるため、制御部1は、緩衝用スピーカ5から緩衝音が出力中か否か確認する(ステップS405)。緩衝用スピーカ5から緩衝音が出力中の場合(ステップS405でYesの場合)、制御部1は、緩衝用スピーカ5からの緩衝音の出力を停止する(ステップS406)。そして、緩衝用スピーカ5から緩衝音が出力中ではなかった場合(ステップS405でNoの場合)又は緩衝音の停止行った後(ステップS406の後)、制御部1は、通知用スピーカ4から通知音が出力中か否か確認する(ステップS109)。なお、通知音の出力の確認(ステップS109)から通知音出力終了の確認(ステップS111)までは、第1実施形態と同じであるため詳細な説明は省略する。
通知音出力を終了しないと判断した場合(ステップS111でNoの場合)、居室Rm内の人検知に戻り(ステップS401に戻り)、以上の処理を繰り返す。通知音出力を終了すると判断した場合(ステップS111でYesの場合)、緩衝音が出力中であるか否か確認する(ステップS305)。緩衝音を出力していない場合(ステップS305でNoの場合)、制御部1は処理を終了し、緩衝音が出力中の場合(ステップS305でYesの場合)、制御部1は緩衝音停止(ステップS112)して処理を終了する。
以上示したように、本実施形態の空気調和機Cでは、居室Rm内に、マイク73から一定の距離以上離れた人がいる場合に、緩衝音が騒音を増幅して、通知音が聞き取りにくくなることを抑制するため、緩衝音の出力を行わないようにする。これにより、人がマイク73の近傍にいるときには通知音が聞き取りやすくなるし、マイクから離れた人がいるときには、緩衝音の出力を停止して、通知音の聞き取りの邪魔を抑制する。このようにすることで、居室Rm内の人が通知音を聞き取ることが可能である。なお、通知音を出力中のときに、緩衝音の出力を停止する場合において、通知音が聞き取りにくくなるのを抑制するため、通知音の音量(ゲイン)を上げるように制御してもよい。このようにすることで、騒音の低減動作が停止された場合でも、それまで低減されていた人が通知音の聞き取りが容易になる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また本発明の実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。例えば、第4実施形態に示したような人の検知のための画像処理を、第1実施形態〜第3実施形態のいずれかにおいて、マイク73の位置情報の取得に利用してもよい。
また、上述の実施形態では、空気調和機A(B、C)の操作を行う機器として、リモコン通信部6とリモコン7とを挙げているが、これに限定されない。例えば、スマートフォン、タブレットと称される携帯端末を用いて操作を行うようにしてもよい。この場合、音検出部としては、別途設けてもよいし、携帯端末に備えられているマイクを利用してもよい。さらに、室内機IMとの通信は、無線プロトコルを利用したものを挙げることができる。また、マイクの室内機IMに対する位置情報の取得する場合において、携帯端末から室内機IMを撮像し、その撮像結果から、位置情報を取得してもよい。携帯端末から画像データを空気調和機の制御部1に送り、制御部1が画像処理を行ってもよいし、携帯端末の処理装置で画像処理を行って位置情報を取得し、その情報を制御部1に送信するようにしてもよい。さらには、これらの機能をアプリケーション(プログラム)で提供してもよい。
上記構成において、通知用スピーカ4と緩衝用スピーカ5とは、別途独立して設けられているが、スピーカを共用するようにしてもよい。また、通知用スピーカ4及び緩衝用スピーカ5の両方が室内機IMに備えられているが、これに限定されない。例えば、少なくとも一方が室内機IM以外の機器、例えば、リモコンや携帯端末に備えられたスピーカを利用するようにしてもよい。また、通知音の出力用又は緩衝音の出力用のスピーカを独立して備えていてもよい。
以上説明した本発明にかかる空気調和機は、居室内に配置されて空調された空気を吐出する室内機と、前記居室内の音を検出する音検出部と、前記室内機に対する前記音検出部の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記居室内に通知音を出力する通知音出力部と、緩衝音を出力する緩衝音出力部と、を備え、前記通知音出力部が前記通知音を出力するときに、前記緩衝音出力部は、前記音検出部が検出した音と、前記音検出部の位置情報に基づいて、前記音検出部の近傍において、前記音検出部で検出された音を減衰させる緩衝音を出力することを特徴とする。
この構成によると、空気調和機から居室内の人に対して情報を通知する通知音を出力するときに、室内機からの騒音を減衰させる緩衝音を出力する。緩衝音によって騒音が減衰されるため、居室内の人は、通知音を容易かつ正確に聞き取ることが可能である。
また、通知音を出力するときに緩衝音を出力するため、常に緩衝音を出力している場合に比べて無駄な電力の消費を抑制することが可能である。すなわち、省電力化が可能である。
上述した空気調和機において、前記緩衝音は、前記音検出部で検出した音の逆位相の音としてもよい。逆位相の音を重ね合わせることで、音検出部が検出した騒音を減衰させる、すなわち、打ち消すことが可能であるため、居室内の人に騒音が聞こえにくくなる。これにより、空気調和機からの通知音が聞き取りやすくなる。
上述した空気調和機において、前記緩衝音出力部は、前記緩衝音の周波数を変更可能としてもよい。このようにすることで、緩衝音として、通知音の周波数を避けた周波数を選択することが可能である。これにより、音検出部で通知音が検出された場合でも、通知音以外の音、すなわち、騒音を減衰させることができる。結果として、通知音を聞き取りやすくすることが可能である。また、居室内の人に応じて、減衰させる周波数を変更させることが可能であり、居室内の人が容易に通知音を聞き取ることができる。このとき、設定された周波数に応じて、通知音の周波数を変更するようにしてもよい。これにより、居室内の人がより容易に通知音を聞き取ることができる。
上述した空気調和機において、前記緩衝音出力部は、前記緩衝音の周波数を予め決められた周波数域から決定してもよい。
上述した空気調和機において、前記居室内の人を検知する人検知部をさらに備え、前記緩衝音出力部は、前記人検知部が前記居室内に複数の人を検知したときに前記緩衝音を出力しないようにしてもよい。このようにすることで、居室内で、騒音が緩衝音によって増幅される位置に人がいる場合に、その位置にいる人に騒音が増幅されて聞き取られるのを抑制することができる。また、緩衝音を出力している状態から停止する状態に切り替える場合において、通知音の音量を大きくする修正を行ってもよい。
上述した空気調和機において、前記居室内の人を検知する人検知部をさらに備え、前記緩衝音出力部は、前記音検出部から検知した人までの距離を取得し、前記緩衝音出力部は、前記音検出部から一定の距離以上離れた位置に人がいるときに前記緩衝音を出力しないようにしてもよい。このようにすることで、居室内で、騒音が緩衝音によって増幅される位置に人がいる場合に、その位置にいる人に騒音が増幅されて聞き取られるのを抑制することができる。また、緩衝音を出力している状態から停止する状態に切り替える場合において、通知音の音量を大きくする修正を行ってもよい。
上述した空気調和機において、前記通知音の出力の開始とともに、前記音検出部による音の検出及び位置情報取得部による前記音検出部の位置情報の取得を開始してもよい。このようにすることで、音検出部の消費電力(例えば、リモコンの待機電力)を減らすことができる。
A〜C 空気調和機
IM 室内機
OM 室外機
1 制御部
2 空調部
21 圧縮機
22 四方弁
23 室外熱交換器
24 膨張器(キャピラリチューブ)
25 室内熱交換器
26 室外ファン
27 室内ファン
3 記憶部
4 通知用スピーカ(通知音出力部)
5 緩衝用スピーカ(緩衝音出力部)
6 リモコン通信部(位置情報取得部)
61 受光部
62 発光部
7 リモコン(位置情報取得部)
71 リモコン発光部
72 リモコン受光部
73 マイク(音検出部)
8 人感センサ(人検知部)
9 撮像部(人検知部)
IM 室内機
OM 室外機
1 制御部
2 空調部
21 圧縮機
22 四方弁
23 室外熱交換器
24 膨張器(キャピラリチューブ)
25 室内熱交換器
26 室外ファン
27 室内ファン
3 記憶部
4 通知用スピーカ(通知音出力部)
5 緩衝用スピーカ(緩衝音出力部)
6 リモコン通信部(位置情報取得部)
61 受光部
62 発光部
7 リモコン(位置情報取得部)
71 リモコン発光部
72 リモコン受光部
73 マイク(音検出部)
8 人感センサ(人検知部)
9 撮像部(人検知部)
Claims (7)
- 居室内に配置されて空調された空気を吐出する室内機と、
前記居室内の音を検出する音検出部と、
前記室内機に対する前記音検出部の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記居室内に通知音を出力する通知音出力部と、
緩衝音を出力する緩衝音出力部と、を備え、
前記通知音出力部が前記通知音を出力するときに、前記緩衝音出力部は、前記音検出部が検出した音と、前記音検出部の位置情報に基づいて、前記音検出部の近傍において、前記音検出部で検出された音を減衰させる緩衝音を出力することを特徴とする空気調和機。 - 前記緩衝音は、前記音検出部で検出した音の逆位相の音である請求項1に記載の空気調和機。
- 前記緩衝音出力部は、前記緩衝音の周波数を変更可能である請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
- 前記居室内の人を検知する人検知部をさらに備え、
前記緩衝音出力部は、前記人検知部が前記居室内に複数の人を検知したときに前記緩衝音を出力しない請求項1から請求項3のいずれかに記載の空気調和機。 - 前記居室内の人を検知する人検知部をさらに備え、
前記人検知部は、前記音検出部から検知した人までの距離を取得し、
前記緩衝音出力部は、前記音検出部から一定の距離以上離れた位置に人がいるときに前記緩衝音を出力しない請求項1から請求項3のいずれかに記載の空気調和機。 - 前記通知音の出力の開始とともに、前記音検出部による音の検出及び位置情報取得部による前記音検出部の位置情報の取得を開始する請求項1から請求項5のいずれかに記載の空気調和機。
- 前記緩衝音出力部が、前記緩衝音を出力している状態から出力しない状態とするとき、
前記通知音出力部から出力する通知音の音量を上昇させる請求項1から請求項6のいずれかに記載の空気調和機。
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