JP2018133952A - ステータおよび圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で、組立時の作業性を高めることができる回転電機のステータを実現する。【解決手段】略円筒状に形成された円筒部と、該円筒部の内壁から内側に向かって突出する複数の突極とを有するステータコア(2)と、ステータコア(2)の端部に設けられ、略円環状に形成された外壁部と、複数の突極を覆うように外壁部から内側に突出する複数の巻胴部と、外壁部から円筒部の軸方向に突出するように形成された接続用ハウジングと、を有するインシュレータ(5)と、突極および巻胴部に巻回され、接続用ハウジングにて相互に接続される複数の巻線と、接続用ハウジングを覆う遮蔽部(182)と、を設けた。【選択図】図7

Description

本発明は、ステータおよび圧縮機に関する。
電動機、発電機等の回転電機は、略円筒状のステータと、該ステータに遊挿される回転子とを有している。ステータの内壁面には、それぞれが円筒の内側に向かって突出する略直方体状の複数の突極が、周回方向に沿って形成され、これら突極に巻線が巻回される。電動機が三相電動機であって、圧縮機等に適用される場合には、各相の巻線を相互に接続して中性点を構成することが一般的である。この中性点は、ステータの一部に確実に固定することが好ましい。仮に、電動機の運転時の振動等により中性点が脱落すると、絶縁性が低下する可能性がある。また、中性点の周辺部に潤滑油や冷媒等が入り込んだ場合も、絶縁性が低下し漏洩電流が増加する可能性がある。
中性点の絶縁対策として、下記特許文献1には、「前記接続点は絶縁用ボビンに設けられた接続点ボックスに挿入し樹脂等で一体に成形硬化した電動機の固定子であって、接続点ボックスの側面には孔及び溝等が設けられ一体に成形硬化した樹脂等が入り込み抜け止め構造を有した電動機の固定子とする。」と記載されている(要約書参照)。
特開2006−42486号公報
しかし、上記特許文献1の構成によれば、接続点ボックスに樹脂を流し込んだ後、樹脂が硬化するまで、ある程度の時間を要するため、ステータを製造する際の作業性が低下する問題があった。また、回転電機のステータは、なるべく小径に製造することが望まれるのに対して、特許文献1の構成では、接続点ボックスの寸法だけステータの径が大きくなるという問題があった。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、小型で、組立時の作業性を高めることができるステータおよび圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明のステータにあっては、略円筒状に形成された円筒部と、該円筒部の内壁から内側に向かって突出する複数の突極とを有するステータコアと、前記ステータコアの端部に設けられ、略円環状に形成された外壁部と、前記複数の突極を覆うように前記外壁部から内側に突出する複数の巻胴部と、前記外壁部から前記円筒部の軸方向に突出するように形成された接続用ハウジングと、を有するインシュレータと、前記突極および前記巻胴部に巻回され、前記接続用ハウジングにて相互に接続される複数の巻線と、前記接続用ハウジングを覆う遮蔽部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、小型で、組立時の作業性を高めることができるステータおよび圧縮機を実現できる。
本発明の第1実施形態によるスクロール圧縮機の縦断面図である。 第1実施形態におけるステータの要部の分解斜視図である。 該ステータの製造途中における平面図である。 該ステータの回路図である。 該ステータの製造途中における他の平面図である。 該ステータにおける圧着端子用ハウジングの付近の分解斜視図である。 該ステータの製造途中における要部の斜視図である。 図7における断面図である。 図7における他の断面図である。 インシュレータカバーを装着したステータの平面図である。 第2実施形態におけるステータの要部の断面図である。 第3実施形態におけるステータの要部の断面図である。 第4実施形態におけるステータの要部の断面図である。 変形例におけるインシュレータカバーを装着したステータの平面図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態のスクロール圧縮機S1について説明する。
図1は、本実施形態によるスクロール圧縮機S1の縦断面図である。なお、スクロール圧縮機S1は、空気調和機等において冷媒を圧縮するために適用される。
図1において、スクロール圧縮機S1は、電動機部100と、圧縮機構部200と、これらを気密状態で収納する密閉容器300と、を有している。そして、電動機部100と、圧縮機構部200とは、クランクシャフト150によって連結されている。
圧縮機構部200は、固定スクロール210と、クランクシャフト150によって回転駆動される旋回スクロール230と、を有している。固定スクロール210からは旋回スクロール230に向かって渦巻状ラップ212が突出し、旋回スクロール230からは固定スクロール210に向かって渦巻状ラップ232が突出している。これにより、渦巻状ラップ212,232は、両者間に圧縮室240を形成している。
さらに、圧縮機構部200は、オルダムリング250と、フレーム260と、を有している。オルダムリング250は、旋回スクロール230の自転を防止し旋回運動させるための自転阻止部材である。また、フレーム260は、固定スクロール210に結合され、クランクシャフト150の回転を支持する軸受として機能する。かかる構成により、気化した冷媒は圧縮室240に導かれ、圧縮されることによって液化した後に排出される。
密閉容器300の底部310は、油溜りになり、冷凍機油(図示せず)を貯留している。この冷凍機油は、圧縮機構部200の潤滑を促すためのものである。密閉容器300の上端は、蓋体320によって塞がれ、該蓋体320を貫通して吸込管322および吐出管324が設けられている。
電動機部100は、ロータ110と、ステータ120とを有している。ここで、ステータ120は、巻線を9ヶ所に分けて集中的に巻く、いわゆる9スロット集中巻と呼ばれるものである。上述した冷媒および冷凍機油は、運転条件によっては混合し、時にはミスト状になって密閉容器300内に充満する。これら冷媒および冷凍機油は弱誘電体である。また、ステータ120の上部には、絶縁体を略環状に形成したインシュレータカバー180が装着されている。このインシュレータカバー180は、ステータ120から圧縮機構部200および密閉容器300等への漏洩電流を抑制しようとするものである。
図2は、ステータ120の要部の分解斜視図である。
図2において、ステータ120は、電磁鋼板等によって形成されたステータコア2と、絶縁物である樹脂によって形成されたインシュレータ5と、を有している。
ここで、ステータコア2は、略円筒状に形成された円筒部2bと、円筒部2bの周回方向等分9箇所において形成された突極2a,…,2aとを有している。突極2a,…,2aは、円筒部2bの内周面から、その中心軸に向かって略直方体状に突出して成るものである。突極2a,…,2aの相互間に形成された空間をスロット3,…,3という。
ステータコア2の外周面において、突極2a,…,2aの裏側にあたる位置には、やや外径が小となる凹部2d,…,2dが形成され、これによって各スロット3,…,3の裏側にあたる位置には、凸部2c,…,2cが形成されている。各スロット3,…,3には、その形状に沿うように絶縁物を折り曲げて成るスロット絶縁紙4が挿入される。なお、図2においては、一のスロット3にのみスロット絶縁紙4が挿入されている状態を示すが、9箇所のスロット3,…,3の全てにスロット絶縁紙4が挿入される。スロット絶縁紙4は、ステータコア2の上面から突出長d1(約3mm)だけ突出している。スロット絶縁紙4の長さは、ステータコア2の長さよりも「2×d1」だけ長くなっており、ステータコア2の下面(図示せず)からもスロット絶縁紙4は、突出長d1だけ突出している。
ステータコア2の上面には、インシュレータ5が衝合される。インシュレータ5は、略円環状の外壁部5bと、外壁部5bの周回方向等分9箇所において形成され中心に向かって突出する巻胴部5a,…,5aと、巻胴部5a,…,5aの先端をそれぞれ広げるように形成された内壁部5c,…,5cとから構成されている。また、外壁部5bの周回方向等分3箇所においては、圧着端子用ハウジング10(接続用ハウジング)が形成されている。なお、圧着端子用ハウジング10の詳細は後述する。また、インシュレータ5の外壁部5bにおいては、圧着端子用ハウジング10と同等の高さまで矩形板状に突出した3箇所の凸部5dが形成されている。
また、各凸部5dの外周壁には、断面略三角形状の爪部5eが形成されている。詳細は後述するが、凸部5dおよび爪部5eは、インシュレータカバー180(図1参照)をインシュレータ5に装着するために形成されている。また、ステータコア2の図示せぬ下面には、インシュレータ5とほぼ同様に形成されたインシュレータが衝合される。但し、下面に衝合されるインシュレータには、圧着端子用ハウジング10、凸部5d、爪部5e等は形成されていない。
図3は、ステータ120の製造途中における平面図である。
すなわち、図2に示した全てのスロット3,…,3にスロット絶縁紙4を挿入し、ステータコア2の上面にインシュレータ5を衝合し、巻線8の巻回を開始した状態の平面視を図3に示す。なお、巻線8は、断面円形の導体と、導体の周囲を覆う絶縁被膜とを有している。図3においてインシュレータ5の最内端には、複数の内壁部5cが環状に配列されているが、これら内壁部5cの相互間には、コイルノズル6を挿通するための通路7が形成されている。ここで、コイルノズル6とは、自動巻線装置のワイヤガイドとして用いられる部材であり、略筒状に形成されている。
コイルノズル6は、ステータコア2の突極2a(図2参照)の周囲を長円軌道に沿って周回運動しつつ、その先端部6aから巻線8を吐出する。これによって各突極2a,…,2aには、インシュレータ5の巻胴部5aおよびスロット絶縁紙4を挟んで、巻線8が巻回される。ここで、自動巻線装置においては、巻線8の損傷を防止するため、コイルノズル6がインシュレータ5やスロット絶縁紙4に接触しないようにコイルノズル6の稼働範囲がプログラムされている。また、巻線8の崩れを防止するため、外壁部5bおよび内壁部5cは、巻線8の巻付け高さ以上の高さを有している。突極2a(図2参照)の数は9個であるため、巻線8の数も9本になる。各巻線8の一端は、3箇所に形成された圧着端子用ハウジング10においては、U相,V相,W相の各1本(合計3本)の巻線8が相互に接続され、中性点が形成される。
図4は、ステータ120の回路図である。複数の巻線8の各一端は、3本ずつまとめられ、3箇所の中性点Nに接続される。これら中性点Nが、図3に示した3個の圧着端子用ハウジング10にて形成される。また、入力端子122U,122V,122Wには、U相,V相,W相の三相電圧が各々印加される。各電圧は、3本ずつの巻線8の各他端に印加される。また、各巻線8のうち、突極2aに巻回されている部分を巻回部84と呼び、巻回部84から中性点Nまでの部分を渡り線82と呼び、巻回部84から入力端子122U,122V,122Wまでの部分を口出線86と呼ぶ。
図5は、ステータ120の製造途中における他の平面図である。
すなわち、図2に示した全ての突極2aおよび巻胴部5aに巻線8を巻回して巻回部84を形成し、渡り線82(図4参照)を圧着端子用ハウジング10に装着し、口出線86を外部に引き出した状態の平面視を図5に示す。3個の圧着端子用ハウジング10には、それぞれ圧着端子11が圧入され、ここで渡り線82が3本ずつ接続される。また、口出線86は、筒状絶縁体の保護チューブ17に挿通される。そして、口出線86は、保護チューブ17とともに、各巻回部84の上部の空間内に周回方向に沿って延設された後、口出線まとめ部21において一束にまとめられ、外部に引き出される。また、各巻回部84の間には、絶縁性を確保するために、相間絶縁紙9が挿入されている。このように、ステータコア2、スロット絶縁紙4、インシュレータ5、巻線8、相間絶縁紙9、圧着端子用ハウジング10、圧着端子11、保護チューブ17、インシュレータカバー180(図1参照)等によってステータ1が構成される。
図6は、図5における圧着端子用ハウジング10の付近の分解斜視図である。
図6において、U相,V相,W相の3本の渡り線82を、82U,82V,82Wと表記する。圧着端子用ハウジング10は、上面を開口した略直方体箱状に形成され、インシュレータ5の内面から外面に向かって、渡り線82U,82V,82Wを配設するための3本の溝10bが形成されている。渡り線82U,82V,82Wは、これら3本の溝10bに各々嵌めこまれている。
圧着端子11は、一枚の金属板を打ち抜き、曲げ加工してなるものであり、各渡り線82U,82V,82Wに対向する位置には、これら渡り線82を挟持する切り込みが形成されている。ここで、圧着端子11を圧着端子用ハウジング10に圧入すると、渡り線82U,82V,82Wは、圧着端子11を介して相互に接続されるとともに、圧着端子用ハウジング10に強固に固定される。その後、図5において、圧着端子用ハウジング10の外面10aからはみ出た部分の渡り線82U,82V,82Wは切断される。
図7は、ステータ120の製造途中における要部の斜視図である。
すなわち、図5,図6に示した製造段階のステータ120に対して、圧着端子用ハウジング10の上部にインシュレータカバー180を装着した状態を図7に示す。
インシュレータカバー180は、遮蔽部182と、突出部183(露出箇所遮蔽部)と、環状部184(環状絶縁体)と、円筒部186と、を有し、これらを一体に形成して構成されている。
ここで、遮蔽部182は、圧着端子用ハウジング10の周辺を覆う略直方体枠状に形成されている。また、突出部183は、遮蔽部182の外周面から下方に向かって略矩形板状に突出している。また、環状部184には、インシュレータ5の凸部5dに対応する3箇所の位置に貫通孔184aが形成されており、該貫通孔184aに凸部5dの上端部が挿入されている。また、凸部5dに形成された爪部5eは、環状部184の上面に位置している。
図8は、図7におけるI−I断面図である。
環状部184に形成された貫通孔184aは、凸部5dおよび爪部5eを合わせた幅よりも若干幅広くなっている。環状部184を上方向から図示の位置に圧入すると、貫通孔184aの周縁部が爪部5eによって係止され、インシュレータカバー180はインシュレータ5に強固に固定される。この状態において、保護チューブ17に挿通された口出線86は、巻回部84と、環状部184とに挟まれ、その位置が固定される。
図9は、図7におけるII−II断面図である。
すなわち、図7において、遮蔽部182の中心位置からステータ120を半径方向に切断した状態を図9に示す。当該部分は、巻線8を巻回する工程(図3参照)において、圧着端子用ハウジング10に対してコイルノズル6が最も干渉しやすい位置である。
図9において圧着端子用ハウジング10の内面10cは、ステータコア2の内面最外周位置2e(ステータコア2の内面において最も外周側の位置)を基準として内側に突出している。これは、ステータ1の外形上のサイズを維持したまま(図2に示した円筒部2bの外周位置を保持したまま)出力を増加させるため、スロット3(図2参照)の断面積をできるだけ拡大するという目的を達成するためである。
図9において、圧着端子用ハウジング10の内面10Cとスロット絶縁紙4の内周面4aとが同一面(Rで示す位置)になるように設定している。これにより、圧着端子用ハウジング10がステータ内側に突出していてもコイルノズル6に干渉が起きないことが保証される。従って、図3に示した工程においては、コイルノズル6の先端部6aをスロット絶縁紙4に充分に近接させた状態で巻線8を巻回してゆくことができる。また、コイルノズル6の巻線軌道に何らかの手を加えることは特に不要である。
このように、本実施形態によれば、圧着端子用ハウジング10を、インシュレータ5の外壁部5bから、円筒部2bの軸方向に突出するように形成するとともに、ステータコア2の内面最外周位置2eよりも内側に突出するように圧着端子用ハウジング10を形成している。これにより、断面積の広いスロット3を実現しつつ圧着端子用ハウジング10を形成するスペースを確保でき、多くの巻線8を突極2aに巻回することができ、電動機の出力を増加させることが可能である。
但し、上述した構成では、渡り線82を挿入する圧着端子用ハウジング10の位置は、巻線8の巻回部84(図8参照)の上端面よりも上方向に配置する必要がある。すると、渡り線82と圧縮機構部200(図1参照)とが接近するため、何の対策も取らなければ、絶縁性が低下する可能性が生じる。そこで、本実施形態においては、インシュレータカバー180の遮蔽部182によって、圧着端子用ハウジング10の周辺を覆っている。
図8において説明したように、インシュレータカバー180はインシュレータ5に対して強固に固定されるため、渡り線82と圧縮機構部200との絶縁性を確保することができるとともに、ステータ120全体を圧縮機構部200に近接させることができる。これにより、スクロール圧縮機S1の全体をコンパクトにすることができる。
ここで、突出部183を設けた理由を説明しておく。図6において説明したように、圧着端子用ハウジング10の外面10aからはみ出た部分の渡り線82は切断されるが、その端部(切断面)においては、導体が露出する。従って、渡り線82の端部からも、漏洩電流が流れる可能性がある。突出部183は、渡り線82の端部周辺を覆うことによって、漏洩電流を抑制しようとするものである。
図9に示すように、突出部183の下端部183aと、ステータコア2とは、間隔d2だけ隔てられている。これは、突出部183とステータコア2とが接触していると、運転時にステータコア2が振動した際、接触部分において異音が生じるためである。異音を防止しつつ、絶縁性を確保するためには、間隔d2は、0.1mm以上、5mm以下にすることが好ましい。
図10は、インシュレータカバー180を装着したステータ120の平面図である。
インシュレータカバー180の環状部184には、半径方向に凹んだ凹部184bが形成されている。この凹部184bには、口出線86を束ねた口出線まとめ部21(図5参照)が挿通され、口出線まとめ部21は、上方に向かって引き出される。
また、環状部184には、随所に貫通孔184cが形成されている。貫通孔184cが形成されていなければ、環状部184と、円筒部186との接合部分には、冷凍機油が溜まることが予想される。本実施形態においては、貫通孔184aを環状部184の随所に形成したため、貫通孔184cから冷凍機油を落下させることができ、冷凍機油の滞留を抑制することができる。
上述したように、本実施形態において、間隔d2は、0.1mm以上、5mm以下に設定したが、渡り線82の端部における絶縁性が確保できるのであれば、間隔d2をより長くしてもよい。例えば、突出部183の下端部183aの位置を、図9に示す位置p1にしてもよい。位置p1においても、渡り線82の端部の周囲は突出部183で覆われているため、ある程度は絶縁性を高めることができる。また、渡り線82の端部を露出させても絶縁性を確保できる場合には、下端部183aの位置を、図9に示す位置p2にしてもよい。このように、突出部183の下端部183aの位置をp1またはp2に上げることにより、インシュレータカバー180を形成する際の樹脂の量を削減することができる。
以上のように、本実施形態によれば、圧着端子用ハウジング10を、インシュレータ5の外壁部5bから、円筒部2bの軸方向に突出するように形成したため、ステータ120を小型にしつつ、スロット3の断面積を確保することができる。また、圧着端子用ハウジング10に遮蔽部182を被せることによって圧着端子用ハウジング10の絶縁性を高めることができるので、ステータ120を小型化できるとともに、ステータ120の組立時の作業性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、インシュレータ5の巻胴部5aに対向して環状部184を配置し、遮蔽部182と環状部184とをインシュレータカバー180として一体に構成したため、ステータ120全体の絶縁性を高めることができ、組立時の作業性をさらに高めることができる。
また、本実施形態によれば、巻線8は、導体と、導体の周囲を覆う絶縁被膜とを有し、圧着端子用ハウジング10の一の側面(外面10a)において導体を露出させるものであり、遮蔽部182は、導体の露出箇所を覆う突出部183を有する。これにより、特に導体の露出箇所における絶縁性を一層高めることができる。
また、本実施形態のステータ120は、圧縮機構部200を有するスクロール圧縮機S1に適用されるものであり、遮蔽部182および環状部184はステータコア2と圧縮機構部200との間に配置される。これにより、ステータ120と、圧縮機構部200との間における絶縁性を高めることができる。また、本実施形態によれば、突出部183と、ステータコア2との間隔を、0.1mm以上かつ5mm以下にした。これにより、運転時の異音を防止しつつ、絶縁性を高めることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態のスクロール圧縮機について説明する。
本実施形態のスクロール圧縮機の全体構成は、第1実施形態のもの(図1〜図10)と略同様である。但し、本実施形態においては第1実施形態のインシュレータカバー180および遮蔽部182に相当する部材が別体に構成されている点が相違する。
図11は、本実施形態のスクロール圧縮機におけるステータ120の要部の断面図である。図11の断面位置は、第1実施形態における図9の断面位置に対応する。
図11において、本実施形態におけるインシュレータカバー170は、環状部174と、円筒部176と、を有している。これらは、各々第1実施形態における環状部184および円筒部186(図9参照)と同様の形状を有している。また、本実施形態においては、遮蔽部172は、インシュレータカバー170とは別体に構成されている。遮蔽部172は、圧着端子用ハウジング10の上端部周辺を覆う略直方体枠状に形成されている。
また、図11の構成では、遮蔽部172の下方から渡り線82の端部が露出しているが、破線で示す突出部173を設け、渡り線82の端部周辺を覆うようにしてもよい。なお、突出部173は、遮蔽部172の外周面から下方に向かって略矩形板状に突出する部材である。突出部173の下端部173aは、図示の位置p4に限られず、位置p5までさらに下げてもよい。ここで、位置p5と、ステータコア2との間隔d2は、第1実施形態のものと同様の理由により、0.1mm以上、5mm以下に設定するとよい。
以上のように、本実施形態によれば、インシュレータカバー170および遮蔽部172を別体のものとして構成したため、インシュレータカバー170または遮蔽部172の何れかが破損した場合は、破損した部品のみを取り替えることができる点で有利である。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態のスクロール圧縮機について説明する。
本実施形態のスクロール圧縮機の全体構成は、第1実施形態のもの(図1〜図9)と略同様である。但し、本実施形態においては、遮蔽部182の内側に、絶縁用樹脂材を充填した点が異なっている。
図12は、本実施形態のスクロール圧縮機における要部の断面図である。図12の断面位置は、第1実施形態における図9の断面位置に対応する。
図示のように、遮蔽部182の内側には、絶縁用樹脂材19が充填されている。なお、絶縁用樹脂材19は、ゲル状の絶縁材料である。ステータ120を組み立てる際の作業性を考慮すると、圧着端子用ハウジング10と遮蔽部182および突出部183との間にクリアランスを持たせることが好ましい。しかし、単純にクリアランスを持たせると、その部分からの漏洩電流が大きくなる。本実施形態によれば、圧着端子用ハウジング10と遮蔽部182および突出部183との隙間を絶縁用樹脂材19によって埋めることができるため、組立時の作業性を高めつつ、絶縁性を確保することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態のスクロール圧縮機について説明する。
本実施形態のスクロール圧縮機の全体構成は、第1実施形態のもの(図1〜図9)と略同様である。但し、本実施形態においては、遮蔽部182と圧着端子用ハウジング10との間に絶縁フィルム材を挿入した点が異なっている。
図13は、本実施形態のスクロール圧縮機における要部の断面図である。図13の断面位置は、第1実施形態における図9の断面位置に対応する。
図示のように、遮蔽部182と、圧着端子用ハウジング10との間には、絶縁フィルム材20が挿入されている。なお、絶縁フィルム材20は、可撓性のある絶縁物をシート状に加工したものである。圧着端子用ハウジング10と、遮蔽部182および突出部183との間にクリアランスを確保しつつ、絶縁フィルム材20によって絶縁性を高めることができるため、組立時の作業性を高めつつ、絶縁性を確保することができる。
[変形例]
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について削除し、若しくは他の構成の追加・置換をすることが可能である。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
(1)上記各実施形態におけるインシュレータカバー180には、貫通孔184cが形成されていた(図10参照)。しかし、図14に示すインシュレータカバー180のように、貫通孔184cを形成していないものを用いてもよい。この場合、環状部184と円筒部186との間に冷凍機油が溜まらないように、環状部184には、半径方向の内側から外側に向かって下がるような傾斜を設けることが好ましい。
(2)上記各実施形態における圧着端子用ハウジング10では、圧着端子11によって複数の渡り線82を相互に接続した。しかし、圧着端子11以外の接続手段、例えば溶接やロウ付け等によって渡り線82を相互接続してもよい。
(3)また、上記各実施形態におけるステータ120は、スクロール圧縮機S1および空気調和機のみならず、冷凍機、工業機械、鉄道車両、船舶等、種々の電気機器に適用することができる。これにより、これらの電気機器においては、その用途に応じて優れた性能を発揮できる。
2 ステータコア
2a 突極
2b 円筒部
5 インシュレータ
5a 巻胴部
5b 外壁部
8 巻線
10 圧着端子用ハウジング(接続用ハウジング)
19 絶縁用樹脂材
20 絶縁フィルム材
110 ロータ
120 ステータ
170,180 インシュレータカバー
182 遮蔽部
183 突出部(露出箇所遮蔽部)
184 環状部(環状絶縁体)
200 圧縮機構部

Claims (8)

  1. 略円筒状に形成された円筒部と、該円筒部の内壁から内側に向かって突出する複数の突極とを有するステータコアと、
    前記ステータコアの端部に設けられ、略円環状に形成された外壁部と、前記複数の突極を覆うように前記外壁部から内側に突出する複数の巻胴部と、前記外壁部から前記円筒部の軸方向に突出するように形成された接続用ハウジングと、を有するインシュレータと、
    前記突極および前記巻胴部に巻回され、前記接続用ハウジングにて相互に接続される複数の巻線と、
    前記接続用ハウジングを覆う遮蔽部と、
    を有することを特徴とするステータ。
  2. 前記インシュレータに装着され、前記巻胴部に対向して配置される環状絶縁体
    をさらに有し、
    前記環状絶縁体と、前記遮蔽部とが一体に構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のステータ。
  3. 複数の前記巻線は、導体と、前記導体の周囲を覆う絶縁被膜とを有し、前記接続用ハウジングの一の側面において前記導体を露出させるものであり、
    前記遮蔽部は、前記導体の露出箇所を覆う露出箇所遮蔽部を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載のステータ。
  4. 前記ステータは、圧縮機構部を有する圧縮機に適用されるものであり、
    前記遮蔽部および前記環状絶縁体は、前記ステータコアと、前記圧縮機構部との間に配置される
    ことを特徴とする請求項3に記載のステータ。
  5. 前記露出箇所遮蔽部と、前記ステータコアとの間隔は、0.1mm以上かつ5mm以下である
    ことを特徴とする請求項4に記載のステータ。
  6. 前記遮蔽部の内側に、絶縁用樹脂材を充填した
    ことを特徴とする請求項1に記載のステータ。
  7. 前記遮蔽部の内側に、絶縁フィルム材を挿入した
    ことを特徴とする請求項1に記載のステータ。
  8. 請求項1ないし7の何れか一項に記載のステータと、
    前記ステータによって回転駆動されるロータと、
    前記ロータに結合され冷媒を圧縮する圧縮機構部と、
    を有することを特徴とする圧縮機。
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