JP2011200050A - 固定子、モータ及び圧縮機 - Google Patents

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聡 塚本
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雅敏 平野
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Abstract

【課題】インシュレータの突出部及びティースに巻回したコイルにワニスを塗布する処理を行う際に、スロット内のコイルに対してワニスを十分に浸透させる。
【解決手段】固定子は、環状に配列された複数の歯部59を有するコア35と、コア35の端部に配置され、歯部59と共に電線86が巻回される複数の突出部40と、複数の突出部40の径方向外側においてコア35から離れる方向に延在した環状の壁部47とを有するインシュレータ36とを備え、歯部59及び突出部40に巻回された電線86と壁部47との間には隙間102が形成される。このような隙間102は、壁部47の内面47aを、突出部40から離れるにつれて径方向外側に配置して傾斜させることにより形成される。
【選択図】図7

Description

本発明は、産業用機器、事務用機器、家電用機器等に搭載されるモータの固定子及び、この固定子を適用したモータ及び圧縮機に関する。
従来、産業用機器等に搭載されるモータとして、固定子の内側で回転子が回転するモータが知られており、この固定子は、主に、ティースが形成されたコアと、ティースの周囲に配置されたコイルとで構成されている。また、このようなコアにコイルを取り付ける方式としては、コアに形成したティースに対して直接コイルを巻き付ける集中巻方式と、別途に巻回したコイルをコアへと嵌め込む分布巻方式とが知られている。
これらの方式のうち、集中巻方式を採用したモータでは、一般的に、円筒形状に形成したコアの軸方向の両端部に、コイルをコアのティースから絶縁するための突出部を有するインシュレータが配置される(特許文献1参照)。このようなモータでは、特許文献1の図1に示されるように、円筒形状に形成したコアには、コアの径方向内側に向けて突出する6つのティースが設けられている。そして、これらのティースには、それぞれ、インシュレータの突出部と共に、コイルが巻回される。
特開2002−142418号公報
ところで、上述したような集中巻方式を採用したモータでも出力の大きなものは、各ティースに巻回したコイルに対してワニスを塗布するワニス処理が行われることが多い。このような処理では、コイルの剛性を上げると共にコイルを纏めるために、スロット内のコイルに対してワニスを十分に浸透させることが望ましい。しかしながら、ティースに巻回したコイルの端面と、インシュレータの壁面との間にワニスが溜まり易く、スロット内のコイルに対してワニスが浸透し難いという問題があった。
本発明の目的は、インシュレータの突出部及びティースに巻回したコイルにワニスを塗布するワニス処理を行う際に、コイルとインシュレータとの間に形成されるワニス溜まりを解消し、スロット内のコイルに対してワニスが十分に浸透可能な固定子、モータ及び圧縮機を提供することである。
第1の発明に係る固定子は、環状に配列された複数の歯部を有するコアと、コアの端部に配置され、歯部と共に電線が巻回される複数の突出部と、複数の突出部の径方向外側においてコアから離れる方向に延在した環状の壁部とを有するインシュレータとを備え、歯部及び突出部に巻回された電線と壁部との間には隙間が形成される。
この固定子では、歯部及び突出部に巻回された電線にワニスを塗布するワニス処理において、電線に塗布したワニスは、電線と壁部との間に形成した隙間を通過可能であるため、歯部間に配置された電線に向けたスムーズなワニスの流れを実現できる。したがって、従来のように電線とインシュレータの壁部との間に形成されるワニス溜まりを解消でき、歯部間に配置された電線に対してワニスを十分に浸透させることができる。
第2の発明に係る固定子は、第1の発明に係る固定子において、壁部の内面は、突出部から離れるにつれて径方向外側に配置されるように傾斜している。
この固定子では、壁部の内面を傾斜させることによって、電線と壁部の間の隙間を容易に形成できる。
第3の発明に係る固定子は、第1または第2の発明に係る固定子において、壁部の外面は、突出部から離れるにつれて径方向外側に配置されるように傾斜している。
この固定子では、インシュレータの壁部の外面に沿って這わせたリード線や渡り線等がコアの軸方向に沿う方向に抜けることを、インシュレータの壁部によって確実に規制することができる。
第4の発明に係る固定子は、第1〜第3の発明のいずれかに係る固定子において、隙間には、歯部及び突出部に巻回された電線または電線に接続された配線が配置されている。
この固定子では、歯部及び突出部に巻回された電線または電線に接続された配線を、電線と壁部との間に形成した隙間内に引き回すことによって、固定子の組立工程において、その作業性を向上させることができる。また、歯部及び突出部に巻回された電線または電線に接続された配線を電線と壁部との間に配置することにより、電線と壁部との間の隙間を確実に設けることができる。
第5の発明に係る固定子は、第1〜第4の発明のいずれかに係る固定子において、壁部の内面には、歯部及び突出部に巻回された電線と対向し且つ径方向内側に向かって突出する突起部が形成されている。
この固定子では、歯部及び突出部に巻回された電線と壁部との間に隙間を形成したことにより、電線の巻回作業中に電線が巻き崩れる可能性が高まるが、電線と対向し且つ径方向内側に向かって突出する突起部によって、電線が巻き崩れることを規制できる。したがって、電線の巻回作業中に電線が巻き崩れる恐れを未然に防ぐことができる。
第6の発明に係る固定子は、環状に配列された複数の歯部を有するコアと、コアの端部に配置され、歯部と共に電線が巻回される複数の突出部と、複数の突出部の先端においてコアから離れる方向に延在した壁部とを有するインシュレータとを備え、歯部及び突出部に巻回された電線と壁部との間には隙間が形成される。
この固定子では、歯部及び突出部に巻回された電線にワニスを塗布するワニス処理において、電線に塗布したワニスは、電線と壁部との間に形成した隙間を通過可能であるため、歯部間に配置された電線に向けたスムーズなワニスの流れを実現できる。したがって、従来のように電線とインシュレータの壁部との間に形成されるワニス溜まりを解消でき、歯部間に配置された電線に対してワニスを十分に浸透させることができる。
第7の発明に係る固定子は、第6の発明に係る固定子において、壁部の内面は、突出部から離れるにつれて径方向内側に配置されるように傾斜している。
この固定子では、壁部の内面を傾斜させることによって、電線と壁部の間の隙間を容易に形成できる。
第8の発明に係る固定子は、第6または第7の発明に係る固定子において、隙間には、歯部及び突出部に巻回された電線または電線に接続された配線が配置されている。
この固定子では、歯部及び突出部に巻回された電線または電線に接続された配線を、電線と壁部との間に形成した隙間内に引き回すことによって、固定子の組立工程において、その作業性を向上させることができる。また、歯部及び突出部に巻回された電線または電線に接続された配線を電線と壁部との間に配置することにより、電線と壁部との間の隙間を確実に設けることができる。
第9の発明に係る固定子は、第6〜第8の発明のいずれかに係る固定子において、壁部の内面には、歯部及び突出部に巻回された電線と対向し且つ径方向外側に向かって突出する突起部が形成されている。
この固定子では、歯部及び突出部に巻回された電線と壁部との間に隙間を形成したことにより、電線の巻回作業中に電線が巻き崩れる可能性が高まるが、電線と対向し且つ径方向外側に向かって突出する突起部によって、電線が巻き崩れることを規制できる。したがって、電線の巻回作業中に電線が巻き崩れる恐れを未然に防ぐことができる。
第10の発明に係る固定子は、第1〜第9の発明のいずれかに係る固定子において、壁部の内面に、歯部及び突出部に巻回された電線と対向した溝が形成されている。
この固定子では、壁部の内面に溝を形成することによって、電線と壁部の間の隙間を容易に形成できる。
第11の発明に係る固定子は、第10の発明のいずれかに係る固定子において、溝は、壁部の高さ方向の全長にわたってコアの軸方向に沿って延在している。
この固定子では、溝をインシュレータの壁部の高さ方向の全長にわたって形成することで、ワニスを、コアの端部とインシュレータとの境界部分に向けて確実に導くことができ、歯部間に配置した電線に対してより確実に浸透させることができる。
第12の発明に係るモータは、第1〜第11の発明のいずれかに係る固定子と、コアの内側に配置された回転子とを備える。
このモータでは、第1〜第11の発明に係る固定子と同様の効果を得ることができる。
第13の発明に係る圧縮機は、第12の発明に係るモータを備える。
この圧縮機では、第12の発明に係るモータと同様の効果を得ることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の発明では、歯部及び突出部に巻回された電線にワニスを塗布するワニス処理において、電線に塗布したワニスは、電線と壁部との間に形成した隙間を通過可能であるため、歯部間に配置された電線に向けたスムーズなワニスの流れを実現できる。したがって、従来のように電線とインシュレータの壁部との間に形成されるワニス溜まりを解消でき、歯部間に配置された電線に対してワニスを十分に浸透させることができる。
また、第2の発明では、壁部の内面を傾斜させることによって、電線と壁部の間の隙間を容易に形成できる。
また、第3の発明では、インシュレータの壁部の外面に沿って這わせたリード線や渡り線等がコアの軸方向に沿う方向に抜けることを、インシュレータの壁部によって確実に規制することができる。
また、第4の発明では、歯部及び突出部に巻回された電線または電線に接続された配線を、電線と壁部との間に形成した隙間内に引き回すことによって、固定子の組立工程において、その作業性を向上させることができる。また、歯部及び突出部に巻回された電線または電線に接続された配線を電線と壁部との間に配置することにより、電線と壁部との間の隙間を確実に設けることができる。
また、第5の発明では、歯部及び突出部に巻回された電線と壁部との間に隙間を形成したことにより、電線の巻回作業中に電線が巻き崩れる可能性が高まるが、電線と対向し且つ径方向内側に向かって突出する突起部によって、電線が巻き崩れることを規制できる。したがって、電線の巻回作業中に電線が巻き崩れる恐れを未然に防ぐことができる。
また、第6の発明では、歯部及び突出部に巻回された電線にワニスを塗布するワニス処理において、電線に塗布したワニスは、電線と壁部との間に形成した隙間を通過可能であるため、歯部間に配置された電線に向けたスムーズなワニスの流れを実現できる。したがって、従来のように電線とインシュレータの壁部との間に形成されるワニス溜まりを解消でき、歯部間に配置された電線に対してワニスを十分に浸透させることができる。
また、第7の発明では、壁部の内面を傾斜させることによって、電線と壁部の間の隙間を容易に形成できる。
また、第8の発明では、歯部及び突出部に巻回された電線または電線に接続された配線を、電線と壁部との間に形成した隙間内に引き回すことによって、固定子の組立工程において、その作業性を向上させることができる。また、歯部及び突出部に巻回された電線または電線に接続された配線を電線と壁部との間に配置することにより、電線と壁部との間の隙間を確実に設けることができる。
また、第9の発明では、歯部及び突出部に巻回された電線と壁部との間に隙間を形成したことにより、電線の巻回作業中に電線が巻き崩れる可能性が高まるが、電線と対向し且つ径方向外側に向かって突出する突起部によって、電線が巻き崩れることを規制できる。したがって、電線の巻回作業中に電線が巻き崩れる恐れを未然に防ぐことができる。
また、第10の発明では、壁部の内面に溝を形成することによって、電線と壁部の間の隙間を容易に形成できる。
また、第11の発明では、溝をインシュレータの壁部の高さ方向の全長にわたって形成することで、ワニスを、コアの端部とインシュレータとの境界部分に向けて確実に導くことができ、歯部間に配置した電線に対してより確実に浸透させることができる。
また、第12の発明では、第1〜第11の発明と同様の効果を得ることができる。
また、第13の発明では、第12の発明と同様の効果を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係るスクロール圧縮機を示す断面図である。 固定スクロール部材を示す平面図である。 インシュレータの斜視図である。 インシュレータの上面視図である。 ステータの斜視図である。 ステータの上面視図である。 図6に示したA−A線の矢視断面図である。 図6に示した内壁部を透視して、突出部及びティースに巻回したコイルの側を見た平面図である。 図6に示したA−A線の矢視断面図である。 図6に示したA−A線の矢視断面図である。 図6に示したA−A線の矢視断面図である。 図6に示したA−A線の矢視断面図である。 図6に示したA−A線の矢視断面図である。 図6に示した内壁部を透視して、突出部及びティースに巻回したコイルの側を見た平面図である。 図6に示したA−A線の矢視断面図である。 図6に示した内壁部を透視して、突出部及びティースに巻回したコイルの側を見た平面図である。 図6に示した内壁部を透視して、突出部及びティースに巻回したコイルの側を見た平面図である。 本発明の固定子の変形例を示した説明図である。
(第1実施形態)
以下、図面に基づいて、本発明に係る固定子、モータ及び圧縮機の第1実施形態について説明する。
<スクロール圧縮機の全体構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係るスクロール圧縮機1(圧縮機)を示す断面図である。図2は、後述する固定スクロール部材20を示す平面図である。このスクロール圧縮機1は、蒸発器、凝縮器、膨張弁などと共に冷媒回路を構成し、その冷媒回路中のガス冷媒を圧縮する役割を担うものであって、円筒状の密閉ドーム型のケーシング10、スクロール圧縮機構11、モータ12、吸入管13、および吐出管14等で構成される。なお、以下では、これらの主要な構成部品の詳細について説明する。
<ケーシング>
ケーシング10は、略円筒状の胴部ケーシング部15と、胴部ケーシング部15の上端部に気密状に溶接される椀状の上壁部16と、胴部ケーシング部15の下端部に気密状に溶接される椀状の底壁部17とを有する。そして、このケーシング10には、ガス冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構11と、スクロール圧縮機構11の下方に配置されるモータ12とが収容されている。また、このスクロール圧縮機構11とモータ12は、ケーシング10内を上下方向に延びるように配置される駆動軸18によって連結されている。
<スクロール圧縮機構>
図1に示すように、スクロール圧縮機構11は、ハウジング19と、このハウジング19の上方に密着して配置される固定スクロール部材20と、この固定スクロール部材20に噛合する可動スクロール部材21とで構成されている。なお、以下では、これら構成部品の詳細について説明する。
<ハウジング>
ハウジング19は、その外周面において、周方向の全体に亘って胴部ケーシング部15に圧入固定されている。つまり、胴部ケーシング部15とハウジング19とは全周に亘って密着されている。したがって、ケーシング10の内部は、ハウジング19よりも下方の高圧空間22と、ハウジング19よりも上方の低圧空間23とに区画されている。また、このハウジング19は、その上端面が固定スクロール部材20の下端面と密着するように、ボルト部材によって固定スクロール部材20に固定されている。また、このハウジング19には、上面中央に凹設されたハウジング凹部24と、下面中央から下方に延設された軸受部25とが形成されている。
<固定スクロール部材>
図1に示すように、固定スクロール部材20は、鏡板26と、この鏡板26の鏡面から下方に延びる渦巻き状のラップ27とから構成される。また、この鏡板26の中央部分には、図2に示すように、後述する圧縮室32に連通する吐出穴28が形成されている。
<可動スクロール部材>
図1に示すように、可動スクロール部材21は、固定スクロール部材20と同様に、鏡板29と、この鏡板29の鏡面から上方に延びる渦巻き状のラップ30と、鏡板29の下面から下方に延びるボス部31とから構成されている。また、このボス部31には、駆動軸18の上端が嵌入される。スクロール圧縮機構11に組み込まれた可動スクロール部材21は、駆動軸18の回転により自転することなく、ハウジング19内を公転する。
図1に示すように、可動スクロール部材21のラップ30は固定スクロール部材20のラップ27と噛み合っており、これらのラップ間に圧縮室32が形成されている。この圧縮室32は、可動スクロール部材21の公転に伴って中心に向かって変位し、その容積が収縮する。そして、この収縮により、圧縮室32内のガス冷媒が圧縮される。
<吸入管及び吐出管>
吸入管13は、冷媒回路の冷媒をスクロール圧縮機構11に導くためのものであって、ケーシング10の上壁部16に気密状に嵌入されている。吸入管13は、低圧空間23を上下方向に貫通すると共に、内端部が固定スクロール部材20に嵌入されている。一方、吐出管14は、ケーシング10内の冷媒をケーシング10の外部に吐出させるものであって、ケーシング10の胴部ケーシング部15に気密状に嵌入されている。
<モータ>
モータ12は、駆動軸18を介して可動スクロール部材21に連結されるロータ33(回転子)と、このロータ33の径方向外側にエアギャップを介して配置されるステータ34(固定子)とを有している。また、このステータ34は、コア35と、このコア35の上端部及び下端部にそれぞれ配置されたインシュレータ36、37と、後述するコイル84〜92(図5及び図6参照)とを有している。なお、これらのインシュレータ36、37は、略同一の形状に形成されている。したがって、説明を簡略化するために以下では、インシュレータ36の構成について詳細に説明する。
<インシュレータ>
図3は、インシュレータ36の斜視図である。図4は、インシュレータ36の上面視図である。これらの図に示すように、インシュレータ36は、径方向内側に向けて突出し、環状に配列された9つの突出部38〜46と、各突出部38〜46の径方向外側においてコア35(図1参照)から離れる方向に延在する環状の外壁部47(壁部)と、各突出部38〜46の先端においてコア35(図1参照)から離れる方向に延在した内壁部48〜56(壁部)とを有している。
図4に示すように、突出部38、39間、突出部39、40間、突出部40、41間、突出部41、42間、突出部42、43間、突出部43、44間、突出部44、45間、突出部45、46間、突出部38、46間には、この順番で、9つのスロット93〜101が順次に形成されている。なお、これらのスロット93〜101は、本来、図6に破線で示す各ティース間、つまり、ティース57、58間、ティース58、59間、ティース59、60間、ティース60、61間、ティース61、62、ティース62、63間、ティース63、64間、ティース64、65間、ティース57、65間にそれぞれ形成されるものであるが、図4では各突出部間にスロットがあるものとして図示している。
<ステータ>
図5は、ステータ34の斜視図である。図6は、ステータ34の上面視図である。これらの図に示すように、ステータ34は、コア35の径方向内側に向けて突出し、環状に配列された9つのティース57〜65(歯部)を有している。また、このコア35の外周面には、コア35の軸方向に沿ってカットされた9つの凹部66〜74と、9つの凸部75〜83とが周方向に沿って交互に形成されている。
なお、これらの凹部66〜74は、コア35をケーシング10に対して焼き嵌め等によって組み込む際にケーシング10の内周面に接触しない部分であり、図6に示すように、コア35の外周部において、ティース57〜65に対応する位置にそれぞれ形成されている。
一方、各凸部75〜83は、コア35をケーシング10に組み込む際にケーシング10の内周面に接触する部分であり、各ティース間に設けられている。図6に示すように、これらの凸部75〜83は、それぞれ、ティース57、58間、ティース58、59間、ティース59、60間、ティース60、61間、ティース61、62間、ティース62、63間、ティース63、64間、ティース64、65間、ティース57、65間に対応する位置に形成されている。
また、ティース57〜65は、図6の破線で示すように、それぞれが略同一の形状に形成され、インシュレータ36の各突出部38〜46(図4参照)には、これらのティース57〜65と共に、コイル84〜92(電線)が巻回されている。また、図5に示す渡り線W(配線)は各コイルと接続されており、インシュレータ36の外壁部47の内面あるいは外面に沿って引き回されている。また、図6に示すように、巻回された各コイル84〜92からは、外部から電源の供給を受けるための3本のリード線が引き出され、U相、V相及びW相の3相に制御される。
図7は、図6に示したA−A線の矢視断面図である。図8は、図6に示した内壁部50を透視して、突出部40及びティース59に巻回したコイル86の側を見た平面図である。以下では、図7及び図8を参照して、ワニスをコイル86に塗布する方法について説明する。なお、ここでは、説明を簡略化するために、図6に示した各コイル84〜92の内、スロット94、95間に配置されたコイル86についてのみ説明する。
図7の一点鎖線で囲まれた部分(インシュレータ36に形成した外壁部47の周辺部分)を拡大した図に示されるように、この外壁部47のコイル86に対向する内面47aは、上方にいくにつれて(突出部40から離れるにつれて)、コア35の径方向外側に配置されるように傾斜して形成されている。また、拡大図中に実線で示す円は、外壁部47の外面に沿って這わせた渡り線Wの断面を示しており、この渡り線Wは、突出部40及びティース59に巻回したコイル86の上面よりも低い位置に配置されている。一方、拡大図中に破線で示す円は、図5に示したコイル84と外壁部47の内面47aとの間においてこの内面47aに沿って這わせた渡り線Wの断面であって、説明の便宜上、図7に示しており、この渡り線Wは、突出部38及びティース57に巻回したコイル84の上面よりも低い位置に配置されている。従って、図7に示すように、外壁部47の内面47aとコイルの端面との間に形成した隙間102の大きさが渡り線Wの線径以上の場合には、この隙間102に渡り線Wを配置することができる。
なお、拡大図中の矢印は、外壁部47の内面47aとコイル86の端面との間に形成した隙間102に、ステータ34をワニスに含浸する処理、あるいは、ステータ34にワニスを直接塗布する処理で溜め込まれたワニスの流れを示している。また、この隙間102は、渡り線Wの線径以上にすることが好ましい。また、この拡大図に示すように、内壁部50のコイル86に対向する内面50aは、このコイル86と接触している。
また、図8に示した矢印は、隙間102に溜め込まれたワニスの流れを示している。この矢印に示すように、ワニスは隙間102から突出部40の両端を経由して、スロット94、95内部に配置されたコイル86の中間部に向けて流れ込むことができる。
[本実施形態の圧縮機の特徴]
本実施形態のスクロール圧縮機1には、以下の特徴がある。
本実施形態のスクロール圧縮機1では、隙間102からコイル86の中間部に向けたスムーズなワニスの流れを実現できる。したがって、従来のようにコイルとインシュレータの外壁部との間に形成されるワニス溜まりを解消でき、コイル86の中間部に対してワニスを十分に浸透させることができる。
また、本実施形態のスクロール圧縮機1では、隙間102が渡り線Wの線径以上になっているので、渡り線Wを隙間102内に引き回すことができる。従って、ステータ34の組立工程において、その作業性を向上させることができる。また、渡り線Wを各コイル84〜92と外壁部47との間に配置することにより、各コイル84〜92と外壁部47との間の隙間102を確実に設けることができる。
また、本実施形態のスクロール圧縮機1では、外壁部47の内面47aを、突出部40から離れるにつれてコア35の径方向外側に配置されるように傾斜させることによって、コイル86と外壁部47との間の隙間102を容易に形成できる。
(第2実施形態)
以下、図9に基づいて、本発明に係る固定子、モータ及び圧縮機の第2実施形態について説明する。この実施形態では、第1実施形態で説明した要素と同一の要素について同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。図9は、図6に示したA−A線の矢視断面図であり、ワニスをコイル86に塗布する方法を示した説明図である。
<インシュレータ>
図9に示すように、この実施形態のインシュレータ136は、第1実施形態のインシュレータ36の内壁部50の内面50a(図7参照)に対応する内壁部150(壁部)の内面150aが、上方にいくにつれて(突出部40から離れるにつれて)、コア35の径方向内側に配置されるように傾斜している点で、先に述べた第1実施形態と相違する。また、図9の一点鎖線で囲まれた部分(内壁部150の周辺部分)を拡大した図中の矢印は、外壁部47の内面47aとコイル86の端面との間に形成した隙間102と、内壁部150の内面150aとコイル86の端面との間に形成した隙間103とに、それぞれ溜め込まれたワニスの流れを示している。また、図7の拡大図を参照して説明したように、図9に示す各隙間102、103が渡り線Wの線径以上であれば、各隙間102、103に渡り線Wを配置できる。
[本実施形態の圧縮機の特徴]
本実施形態のスクロール圧縮機には、以下の特徴がある。
本実施形態のスクロール圧縮機では、隙間103からコイル86の中間部に向けたスムーズなワニスの流れを実現でき、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態のスクロール圧縮機では、内壁部150の内面150aを、突出部40から離れるにつれてコア35の径方向内側に配置されるように傾斜させることによって隙間103を容易に形成できる。
(第3実施形態)
以下、図10に基づいて、本発明に係る固定子、モータ及び圧縮機の第3実施形態について説明する。この実施形態では、第1実施形態で説明した要素と同一の要素について同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。図10は、図6に示したA−A線の矢視断面図であり、ワニスをコイル86に塗布する方法を示した説明図である。
<インシュレータ>
図10に示すように、この実施形態のインシュレータ236は、第1実施形態のインシュレータ36の外壁部47(図7参照)に対応する外壁部147(壁部)のコイル86に対向する内面147aを傾斜させずに、コイル86の端面からコア35の径方向外側に所定間隔s1だけスライドさせた位置に配置した点で、先に述べた第1実施形態と相違する。本実施形態において、間隔s1は、渡り線Wの線径以上に設計されている。
図10の一点鎖線で囲まれた部分(外壁部147の周辺部分)を拡大した図中の矢印は、外壁部147の内面147aとコイル86の端面との間に形成した隙間104に溜め込まれたワニスの流れを示している。
[本実施形態の圧縮機の特徴]
本実施形態のスクロール圧縮機には、以下の特徴がある。
本実施形態のスクロール圧縮機では、隙間104からコイル86の中間部に向けたスムーズなワニスの流れを実現でき、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態のスクロール圧縮機では、外壁部147の内面147aを、コイル86の端面からコア35の径方向外側に所定間隔s1だけスライドさせることによって隙間104を容易に形成できる。
(第4実施形態)
以下、図11に基づいて、本発明に係る固定子、モータ及び圧縮機の第4実施形態について説明する。この実施形態では、第1実施形態で説明した要素と同一の要素について同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。図11は、図6に示したA−A線の矢視断面図であり、ワニスをコイル86に塗布する方法を示した説明図である。
<インシュレータ>
図11に示すように、この実施形態のインシュレータ336は、第1実施形態のインシュレータ36の外壁部47(図7参照)に対応する外壁部147(壁部)のコイル86に対向する内面147aを傾斜させずに、コイル86の端面からコア35の径方向外側に所定間隔s1だけスライドさせた位置に配置した点と、第1実施形態のインシュレータ36の内壁部50(図7参照)に対応する内壁部250(壁部)のコイル86に対向する内面250aを、コイル86の端面からコア35の径方向内側に所定間隔s2だけスライドさせた位置に配置した点で、先に述べた第1実施形態と相違する。本実施形態において、間隔s2は、渡り線Wの線径以上に設計されている。
図11の一点鎖線で囲まれた部分(内壁部250の周辺部分)を拡大した図中の矢印は、外壁部147の内面147aとコイル86の端面との間に形成した隙間104と、内壁部250の内面250aとコイル86の端面との間に形成した隙間105とに、それぞれ溜め込まれたワニスの流れを示している。
[本実施形態の圧縮機の特徴]
本実施形態のスクロール圧縮機には、以下の特徴がある。
本実施形態のスクロール圧縮機では、隙間104、105からコイル86の中間部に向けたスムーズなワニスの流れを実現でき、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態のスクロール圧縮機では、内壁部250の内面250aを、コイル86の端面からコア35の径方向内側に所定間隔s2だけスライドさせることによって隙間105を容易に形成できる。
(第5実施形態)
以下、図12に基づいて、本発明に係る固定子、モータ及び圧縮機の第5実施形態について説明する。この実施形態では、第1実施形態で説明した要素と同一の要素について同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。図12は、図6に示したA−A線の矢視断面図である。
<インシュレータ>
図12に示すように、この実施形態のインシュレータ436は、第1実施形態のインシュレータ36の外壁部47(図7参照)に対応する外壁部247(壁部)のコイル86と反対側の外面47bは、上方にいくにつれて(突出部40から離れるにつれて)、コア35の径方向外側に配置されるように傾斜している点で、先に述べた第1実施形態と相違する。
[本実施形態の圧縮機の特徴]
本実施形態のスクロール圧縮機には、以下の特徴がある。
本実施形態のスクロール圧縮機では、図12の一点鎖線で囲まれた部分(外壁部247の周辺部分)を拡大した図に示すように、この外壁部247によって、その外面47bに沿って這わせたリード線や渡り線等がコア35の軸方向に沿う上方向に抜けることを確実に規制できる。
(第6実施形態)
以下、図13及び図14に基づいて、本発明に係る固定子、モータ及び圧縮機の第6実施形態について説明する。なお、この第6実施形態では、第1実施形態で説明した要素と同一の要素について同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。図13は、図6に示したA−A線の矢視断面図である。図14は、図6に示した内壁部50を透視して、突出部40及びティース59に巻回したコイル86の側を見た平面図である。
<インシュレータ>
図13及び図14に示すように、この実施形態のインシュレータ536は、第1実施形態のインシュレータ36の外壁部47(図7参照)に対応する外壁部347(壁部)の内面47aに、コイル86と対向し且つコア35の径方向内側に向かって突出する突起部47cが形成されている点で、先に述べた第1実施形態と相違する。
図13の一点鎖線で囲まれた部分(外壁部347の周辺部分)を拡大した図に示すように、突起部47cの内面はコイル86と接触している。また、図14に示すように、突起部47cの幅は、突出部40の幅よりも小さく、突起部47cは、突起部40の幅方向の略中心に形成されている。
[本実施形態の圧縮機の特徴]
本実施形態のスクロール圧縮機には、以下の特徴がある。
本実施形態のスクロール圧縮機では、外壁部47の内面47aとコイル86の端面との間に隙間102を形成したことにより、コイル86の巻回作業中にコイル86が巻き崩れる可能性が高まるが、外壁部347の内面47aに形成した突起部47cによって、コイル86が巻き崩れることを規制できる。したがって、コイル86の巻回作業中にコイル86が巻き崩れる恐れを未然に防ぐことができる。
(第7実施形態)
以下、図15及び図16に基づいて、本発明に係る固定子、モータ及び圧縮機の第7実施形態について説明する。この実施形態では、第1実施形態で説明した要素と同一の要素について同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。図15は、図6に示したA−A線の矢視断面図である。図16は、図6に示した内壁部50を透視して、突出部40及びティース59に巻回したコイル86の側を見た平面図である。
<インシュレータ>
図15に示すように、この実施形態のインシュレータ636は、第1実施形態のインシュレータ36の外壁部47(図7参照)に対応する外壁部447(壁部)のコイル86に対向する内面147aを傾斜させずに、コイル86の端面からコア35の径方向外側に所定間隔s1だけスライドさせた位置に配置した点と、このように配置した内面147aに、コイル86と対向し且つコア35の径方向内側に向かって突出する突起部147bを形成した点で、先に述べた第1実施形態と相違する。
図15の一点鎖線で囲まれた部分(外壁部447の周辺部分)を拡大した図に示すように、突起部147bの内面はコイル86と接触している。また、図16に示すように、突起部147bの幅は、突出部40の幅よりも小さく、突起部147bは、突起部40の幅方向の略中心に形成されている。
[本実施形態の圧縮機の特徴]
本実施形態のスクロール圧縮機には、以下の特徴がある。
本実施形態のスクロール圧縮機では、外壁部447の内面147aとコイル86の端面との間に隙間104を形成したことにより、コイル86の巻回作業中にコイル86が巻き崩れる可能性が高まるが、内面147aに形成した突起部147bによって、コイル86が巻き崩れることを規制できる。したがって、コイル86の巻回作業中にコイル86が巻き崩れる恐れを未然に防ぐことができる。
(第8実施形態)
以下、図17に基づいて、本発明に係る固定子、モータ及び圧縮機の第8実施形態について説明する。なお、この第8実施形態では、第1実施形態で説明した要素と同一の要素について同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。図17は、図6に示した内壁部50を透視して、突出部40及びティース59に巻回したコイル86の側を見た平面図であり、ワニスをコイル86に塗布する方法を示した説明図である。
<インシュレータ>
図17に示すように、この実施形態のインシュレータ736は、第1実施形態のインシュレータ36の外壁部47(図7参照)に対応する外壁部547(壁部)の内面47aにおいて、コイル86と対向する位置に、外壁部547の高さ方向の全長にわたって一対の溝47dが形成されている点で、先に述べた第1実施形態と相違する。
また、図17に示すように、このような一対の溝47dは、コイル86の内側かつティース59の外側の位置に、つまり、スロット94、95の内部に配置されたコイル86の中間部に向かうワニスの流れを最も期待できる位置に形成されている。なお、図中の矢印は、内面47aとコイル86の端面との間に形成した隙間102に溜め込まれたワニスの流れを示している。
[本実施形態の圧縮機の特徴]
本実施形態のスクロール圧縮機には、以下の特徴がある。
本実施形態のスクロール圧縮機では、図17中の矢印に示すように、ワニスをコア35の上端部とインシュレータ736との境界部分に向けて確実に導くことができ、コイル86の中間部に対してより確実に浸透させることができる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
なお、上述した第6実施形態では、インシュレータ536の外壁部347の内面47aに、コイル86と対向し且つコア35の径方向内側に向かって突出する突起部47cを形成する例について述べたが(図13参照)、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。例えば、インシュレータ536の内壁部50の内面に、コイル86と対向し且つコア35の径方向外側に向かって突出する突起部を形成してもよい。このような構成によっても、コイル86の巻回作業中においてコイル86が巻き崩れる恐れを未然に防止でき、第6実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上述した第7実施形態では、インシュレータ636の外壁部447の内面147aに、コイル86と対向し且つコア35の径方向内側に向かって突出する突起部147bを形成する例について述べたが(図15参照)、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。例えば、インシュレータ536の内壁部50の内面に、コイル86と対向し且つコア35の径方向外側に向かって突出する突起部を形成してもよい。このような構成によっても、コイル86の巻回作業中においてコイル86が巻き崩れる恐れを未然に防止でき、第7実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上述した第8施形態では、インシュレータ736の外壁部547の内面47aにおいて、コイル86と対向する位置に、外壁部547の高さ方向の全長にわたって一対の溝47dを形成する例について述べたが(図17参照)、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。例えば、このような溝は、外壁部547の内面47aにおいてコイル86と対向する位置(図17の破線部分)のみに形成してもよい。
また、このような溝は、一対である必要はなく、いずれか片方のみを形成するものであってもよい。さらに、インシュレータ736の内壁部50の内面に同様の溝を形成してもよい。これらの構成によっても、ワニスをコイル86の中間部に向けてより確実に導くことができ、第8実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上述した第1〜第8実施形態では、本発明の固定子及びモータをスクロール圧縮機に適用する例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、アキュムレータから導入される冷媒を圧縮し、圧縮した圧縮冷媒を排出するロータリ圧縮機等に適用可能である。
なお、上述した第1〜第8実施形態では、コアの両端面にそれぞれ配置されたインシュレータを用いた集中巻方式の固定子に本発明が適用される例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。図18に示すように、コア135の両端面にそれぞれ配置されるインシュレータ836、837が、それぞれ、軸方向に沿って延在する複数の筒状部836a、837aを有しており、これらの筒状部836a、837aをコア135のティース間に形成されるスロット内部で嵌合可能な固定子にも、本発明は適用可能である。
なお、上述した第1実施形態では、隙間102の大きさが渡り線Wの線径以上であって、この隙間102に渡り線Wを配置する例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。隙間102の大きさが、突出部及びティースに巻回したコイル(電線)の線径以上であって、この隙間102にコイル(電線)の巻き始め線もしくは巻き終わり線が配置されてもよい。これにより、隙間102に巻き始め線もしくは巻き終わり線を配置できる。
なお、上述した第3、4実施形態では、外壁部147のスライド量s1や、内壁部250のスライド量s2を渡り線Wの線径以上に設計する例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。スライド量s1、s2を、突出部及びティースに巻回したコイル(電線)の線径以上に設計してもよい。これにより、隙間104、105に巻き始め線もしくは巻き終わり線を配置できる。
本発明を利用すれば、インシュレータの突出部及びティースに巻回したコイルにワニスを塗布する処理を行う際に、スロット内のコイルに対してワニスを十分に浸透させることのできる固定子、モータ及び圧縮機を得ることができる。
1 スクロール圧縮機(圧縮機)
33 ロータ(回転子)
34 ステータ(固定子)
35、135 コア
36、37、136、236、336、436、536、636、736、836、837 インシュレータ
38〜46 突出部
47 外壁部(壁部)
48〜56 内壁部(壁部)
57〜65 ティース(歯部)
84〜92 コイル(電線)
102〜105 隙間
W 渡り線(配線)

Claims (13)

  1. 環状に配列された複数の歯部を有するコアと、
    前記コアの端部に配置され、前記歯部と共に電線が巻回される複数の突出部と、前記複数の突出部の径方向外側において前記コアから離れる方向に延在した環状の壁部とを有するインシュレータとを備え、
    前記歯部及び前記突出部に巻回された電線と前記壁部との間には隙間が形成されることを特徴とする固定子。
  2. 前記壁部の内面は、前記突出部から離れるにつれて径方向外側に配置されるように傾斜していることを特徴とする請求項1記載の固定子。
  3. 前記壁部の外面は、前記突出部から離れるにつれて径方向外側に配置されるように傾斜していることを特徴とする請求項1または2に記載の固定子。
  4. 前記隙間には、前記歯部及び前記突出部に巻回された電線または前記電線に接続された配線が配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の固定子。
  5. 前記壁部の内面には、前記歯部及び前記突出部に巻回された電線と対向し且つ径方向内側に向かって突出する突起部が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の固定子。
  6. 環状に配列された複数の歯部を有するコアと、
    前記コアの端部に配置され、前記歯部と共に電線が巻回される複数の突出部と、前記複数の突出部の先端において前記コアから離れる方向に延在した壁部とを有するインシュレータとを備え、
    前記歯部及び前記突出部に巻回された電線と前記壁部との間には隙間が形成されることを特徴とする固定子。
  7. 前記壁部の内面は、前記突出部から離れるにつれて径方向内側に配置されるように傾斜していることを特徴とする請求項6記載の固定子。
  8. 前記隙間には、前記歯部及び前記突出部に巻回された電線または前記電線に接続された配線が配置されていることを特徴とする請求項6または7に記載の固定子。
  9. 前記壁部の内面には、前記歯部及び前記突出部に巻回された電線と対向し且つ径方向外側に向かって突出する突起部が形成されていることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の固定子。
  10. 前記壁部の内面には、前記歯部及び前記突出部に巻回された電線と対向した溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の固定子。
  11. 前記溝は、前記壁部の高さ方向の全長にわたって前記コアの軸方向に沿って延在していることを特徴とする請求項10記載の固定子。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の固定子と、
    前記コアの内側に配置された回転子とを備えることを特徴とするモータ。
  13. 請求項12に記載のモータを備えることを特徴とする圧縮機。
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