JP6133734B2 - 電動オイルポンプ - Google Patents

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Description

本発明は電動オイルポンプに係り、特に電動機部に隣接して固定された駆動制御部を備えた電動オイルポンプに関するものである。
従来、自動車のトランスミッションなどに搭載される電動オイルポンプとしては、トロコイド式の内接歯車ポンプが多く採用されている。内接歯車ポンプは、駆動回転軸によってポンプロータが回転し、ポンプロータの外歯と噛み合う内歯を有するアウタロータが回転することで、アウタロータの内歯とポンプロータの外歯との間に形成される複数の容積室の容積を連続的に変化させ、オイルを吸入、吐出するものである。
この電動オイルポンプは、電動機部への通電を制御する駆動制御部と、電動機部を構成し駆動制御部からの通電によって起磁力を発生させる巻線と鉄芯を有するステータ部と、これも電動機部を構成しステータ部の内周側空間で永久磁石を有して起磁力により回転するロータ部と、このロータ部へ圧入等の手段で固定されて一体回転する駆動回転軸と、この駆動回転軸に圧入等の手段で一体回転するポンプロータ部とを有している。このような電動オイルポンプは、例えば特開2012−207638号公報(特許文献1)に記載されている。
特開2012−207638号公報
このような電動オイルポンプにおいて、電動機部を構成するステータ部の鉄心に巻回された各相の巻線の巻き始め端部と巻き終わり端部は、電動機部に隣接して固定された合成樹脂製の筺体として形成された駆動制御部内に誘引されている。つまり、各相の巻線の巻き始め端部と巻き終わり端部は、駆動制御部に設けた挿通孔を通して駆動制御部のインバータ基板に設けたインバータ回路に接続されている。ここで、各相(U相、V相、W相)の巻線はステータの内周側に放射状に突出した複数の突極部に巻回されており、突極部に巻回される同相の巻線は、ステータの外周囲に設けた渡り線ガイドの案内収納溝を通る渡り線を介して接続される構成となっている。この渡り線は複数の突極部に巻回された巻線から延びたものである。
そして、各相の巻線の巻き終わり端部は駆動制御部の挿通孔の方に延び、更に駆動制御部の挿通孔に挿通されて駆動制御部内に設けてある中性端子に熱圧着法等を利用して固定されている。
電動ポンプの組み付けが終了して完成された後に実際の自動車に搭載して使用された時、何らかの原因で渡り線ガイドの案内収納溝に収納した渡り線の一部が、ステータを収納しているアルミニウム合金からなる金属製の収納部の側面壁の方向に移動して側面部と接触するといった事象が発生する。このため、自動車の走行による振動によって、渡り線と収納部の側面壁との間で擦れ現象が生じて渡り線のエナメルの被覆が剥がれることがある。エナメルの被覆が剥がれると、この部分で渡り線が接地される状態となってショートを発生することになる。
また、このショートの課題とは別に、ステータはアルミニウム合金からなる収納部に収納されているが、このステータと収納部との固定方法は焼き嵌めにより行っている。このため、収納部やステータ部が熱変形を生じて双方の同軸度、真円度等の精度が劣化し、製品としての信頼性が低下するといった課題があった。
本発明の第1の目的は、渡り線の一部がステータの収納部の側面壁の方向に移動しても、この部分でのショート等の不具合を回避することができる新規な電動オイルポンプを提供することにある。
本発明の第2の目的は、ステータとこれの収納部の間の固定を変形が生じ難い固定方法を採用することで、同軸度、真円度等の精度を向上できる新規な電動オイルポンプを提供することにある。
本発明の第1の特徴は、渡り線ガイドに収納された渡り線とステータの収納部の側面壁との間に絶縁機能を備えた中間絶縁部材を介在させた、ところにある。更に詳しくは、渡り線ガイドに収納された渡り線とステータの収納部の側面壁との間に、駆動制御部を構成する筺体の一部から延びる絶縁体を延在させた、ところにある。
本発明の第2の特徴は、渡り線ガイドに収納された渡り線とステータの収納部の側面壁との間に、駆動制御部を構成する筺体の一部から延びる押圧部材を延在させ、この押圧部材によってステータを収納部の底面壁に押し付け、更にステータと収納部との間に回り止め部を形成した、ところにある。
本発明によれば、渡り線ガイドに収納された渡り線とステータの収納部の側面壁との間に絶縁機能を備えた中間絶縁部材を介在させたので、渡り線と中間絶縁部材とが擦れてエナメルが剥がれても、中間絶縁部材の絶縁機能によって渡り線とステータの収納部の側面壁との間でショートの発生を回避することができる。
また、本発明によれば、押圧部材によってステータを収納部の底面壁に押し付け、更にステータと収納部との間に回り止め部を形成したので、焼き嵌めのようにステータや収納部に熱変形等を生じず、同軸度、真円度等の精度が向上して製品としての信頼性を高めることができる。
本発明が適用される電動オイルポンプの全体斜視図である。 図1に示す電動オイルポンプの分解斜視図である。 図1に示す電動オイルポンプの縦断面図である。 巻線を施したステータ部の斜視図である。 本発明の一実施例になるステータ部の要部断面図である。 本発明の一実施例になるハウジングの要部断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
以下、本発明になる電動オイルポンプの実施形態を図面に基づいて説明する。電動オイルポンプは、例えば、アイドルストップ機能を備えた車両の自動変速機用に搭載されるポンプである。この自動変速機はベルト式無段変速機であり、エンジンにより駆動される機械式ポンプを別途備えている。
そして、アイドルストップ制御によるエンジンの停止時には、機械式ポンプによる油圧が確保できず、また、ベルト式無段変速機内の摩擦締結要素やプーリからのリーク等によって油圧が低下すると、再発進時に必要な油圧を確保するまでに時間がかかるため運転性の低下を招く。そこで、機械式ポンプとは別に、エンジンの作動状態にかかわらず油圧を吐出可能な電動オイルポンプを備え、摩擦締結要素やプーリからのリーク分の油圧を確保することで、エンジン再始動および再発進時の運転性を向上している。
図1は電動オイルポンプの全体構成を示す斜視図であり、図2はこの電動オイルポンプを分解した斜視図である。電動オイルポンプ10は電動機部10Aと、この電動機部10Aに隣接して固定された駆動制御部10Bと、電動機部10Aによって駆動されるポンプ部10Cとより構成されている。
図2にあるように、電動機部10Aは少なくともロータ部16とステータ部18とより構成されている。この電動機部10Aは例えば、アルミ合金等で作られた金属製のハウジング20の一方に設けた電動機部収納部24に収納されている。
また、このハウジング20の他方にはポンプ10Cを収納するポンプ部収納部22が形成されている。駆動制御部10Bは少なくとも筺体44と、この筺体44に収納された制御基板46と、この制御基板46を収納するように筺体44に固定されるカバー48より構成されている。ポンプ部10Cは少なくとも外歯歯車を有するポンプロータ12と内歯歯車を有するアウタロータ14とから構成されている。このポンプロータ12とアウタロータ14はハウジング20の他方に設けたポンプ部収納部22に収納されている。
電動オイルポンプ10の更に詳細な構造について図3を用いて説明する。電動オイルポンプ10は、外歯歯車を有するポンプロータ12と内歯歯車を有するアウタロータ14とから構成されるポンプ部10Cと、ポンプロータ12に結合されたロータ部16とステータ部18とから構成される電動機部10Aとを有する。ステータ部18には巻線18Aが巻回されており、この巻線は後述する駆動制御部10B内に引き込まれている。
これらポンプ部10c及び電動機部10Aはハウジング20の一端面に設けたポンプ部収納部22と、他端面に設けた電動機部収納部24に収容されている。つまり、ハウジング20は一端面側の内部にアウタロータ14を回転可能に収納するポンプ部収容部22が形成され、他端面側の開口の内周側においてステータ部18を固定支持すると共に内部にロータ部16等を収容する電動機部収納部24が形成され、更に電動機部収納部24よりも軸方向外側には、自動変速機に取り付けるためのブラケット26が形成されている。
また、ハウジング20内部には、ポンプロータ12とロータ部16を連結する駆動回転軸28を回転可能に支持する円筒状の軸受部30と、この軸受部30をハウジング20の外周と連結すると共にポンプ部収容部22と電動機部収納部24との間を隔離する隔壁を有している。そして、軸受部30の内周で駆動回転軸28を軸支する構成とされている。更に、駆動回転軸28と軸受部30の上側には駆動回転軸28をシールするシール部材32が設けられている。
ポンプカバー34は、ポンプ部10Cの吐出口と連通する円筒状に延在された吐出ポート36と、ポンプ部10Cの吸入口と連通する吸入ポート38とを有している。吐出ポート36の先端外周には、シールリング40が取り付けられている。
ハウジング20の電動機部収納部24側には、駆動制御部42を構成する筺体44が電動機部収納部24を密閉するように対向して固定されている。ここで、図1、図2では駆動制御部10Cと表記しているが、図3で示す駆動制御部42と同じものである。駆動制御部42はハウジング20に固定される合成樹脂からなる筺体44と、この筺体44に収納される制御基板46と、筺体44に固定され制御基板46を覆う合成樹脂からなるカバー48とから構成されている。制御基板46には電動機部10Aのステータ部18に巻かれた巻線18Aに制御された電流を供給するインバータ回路が搭載されている。筺体44とカバー48の間にはコネクタ端子50が取り付けられ、制御基板46に載置した電気的な構成要素(例えば、インバータ回路)に電力を供給している。
このような電動オイルポンプ10において、電動機部10Aを構成するステータ部18に巻かれた巻線18Aの巻き始め端部、及び巻き終わり端部は、電動機部収納部24に隣接して固定された駆動制御部42の筺体44に設けた挿通孔(図示せず)を通して筺体44に設けた入力端子(図示せず)と中性端子(図示せず)に接続されている。したがって、インバータ回路で制御された駆動信号が巻線18Aに供給されて電動機部10Aのロータ部16を回転させ、最終的にポンプロータ12を回転させてポンプ作用を行っているものである。
次に、電動機部10Aを構成するステータ部18の詳細構造を図4に基づいて説明する。図4において、ステータ部18を構成する鉄心18Bは、積層されたケイ素鋼板等から構成されたもので、内周側に向けて放射状に延びた9個の突極部を有している。突極部の周囲には絶縁性の合成樹脂からなるボビン部18Cが設けられている。このボビン部18Cは自身の周囲に巻回される巻線と突極部との絶縁を確保するための機能を有している。
9個の突極部は互いに隣り合うように配置されており、ボビン部18Cと鉄心18Bの内周部には絶縁部18Dが設けられている。ボビン部18Cと絶縁部18Dとは絶縁性の合成樹脂を射出して一体的に成形されたものである。絶縁部18Dは鉄心18Bの軸方向に所定の長さだけ突出して形成されており、その径方向の絶縁部表面18Eは略平坦な形状に形成されている。
この絶縁部表面18Eには、各相の同相の巻線部を繋ぐ渡り線を案内する渡り線ガイド52が各ボビン部18Cの間に植立するように形成されている。この渡り線ガイド52は絶縁部表面18Eの円周上にボビン部18Cの間に点在するように植立している。また、同様に渡り線ガイドとして機能する、絶縁部表面18Dから外側に突出したボビン部18Cの背面側(外周側)にも渡り線を案内する渡り線ガイド54が形成されている。これらの渡り線ガイド52、54の外周壁に渡り線18A−S(図5に示す)を収納する案内収納溝52A、54Aが形成されている。この渡り線は各相のボビン部18Cに巻回された巻線部から延びているものであるが、図4では渡り線は省略している。
突極部を覆うボビン部18Cは各相の巻線18Aが巻回されるもので、通常はU相、V相、W相の順番で配置されている。また、本実施例では各相の巻線を3個に分けて巻き込むため、9個のボビン部18Cが鉄心18Bに形成されている。図4において、U相のボビン部18C−U1、V相のボビン部18C−V1、W相のボビン部18C−W1が一つの組みとされ、U相のボビン部18C−U2、V相のボビン部18C−V2、W相のボビン部18C−W2が一つの組みとされ、U相のボビン部18C−U3、V相のボビン部18C−V3、W相のボビン部18C−W3が一つの組みとされ、これらは順番に配置されている。
そして、U相の巻き始め端部、V相の巻き始め端部、及びW相の巻き始め端部から延びる各巻線は、同相のボビン部18C−U1〜18C−U3、18C−V1〜18C−V3、18CW1〜18C−W3に渡り線を介して夫々巻かれている。
つまり、U相の巻線は、U相のボビン部18C−U1に巻回されて巻線部18A−U1とされ、巻き終わったU相の巻線は渡り線ガイド52、54に案内されてU相のボビン部18C−U2に巻回されて巻線部18A−U2とされ、同様に巻き終わったU相の巻線は渡り線ガイド52、54に案内されてU相のボビン部18C−U3に巻回されて巻線部18A−U3とされ、これに続いて巻き終わり端部となる。この巻き終わり端部は筺体44内に誘引されて中性端子に接続されるようになっている。尚、図4ではボビン部と巻線部は同一の引き出し線を用いて示している。以下も同様である。
V相の巻線は、V相のボビン部18C−V1に巻回されて巻線部18A−V1とされ、巻き終わったV相の巻線は渡り線ガイド52、54に案内されてV相のボビン部18C−V2に巻回されて巻線部18A−V2とされ、同様に巻き終わったV相の巻線は渡り線ガイド52、54に案内されてV相のボビン部18C−V3に巻回されて巻線部18A−V3とされ、これに続いて巻き終わり端部となる。この巻き終わり端部は筺体44内に誘引されて中性端子に接続されるようになっている
同様に、W相の巻線は、W相のボビン部18C−W1に巻回されて巻線部18A−W1とされ、巻き終わったW相の巻線は渡り線ガイド52、54に案内されてW相のボビン部18C−W2に巻回されて巻線部18A−W2とされ、同様に巻き終わったW相の巻線は渡り線ガイド52、54に案内されてW相のボビン部18C−W3に巻回されて巻線部18A−W3とされ、これに続いて巻き終わり端部18となる。この巻き終わり端部18は筺体44内に誘引されて中性端子に接続されるようになっている。
ところで、このようなステータ部18を用いた電動オイルポンプの組み付けが終了して実際の自動車に搭載して使用された時、渡り線ガイド52、54の案内収納溝52A、54Aに収納した渡り線の一部が、ステータ部18を収納している金属製の電動機部収納部24の側面壁の方向に移動して電動機部収納部24の側面壁と接触するといった事象が発生する。このため、自動車の走行による振動によって、渡り線と電動機部収納部24の側面壁との間で擦れ現象が生じて渡り線のエナメルの被覆が剥がれることがある。エナメルの被覆が剥がれると、この部分で渡り線が接地される状態となってショートを発生することになる。
このような課題に対応するため、本実施例では渡り線ガイド52、54に収納された渡り線とステータ部18が収納される電動機部収納部24の側面壁との間に絶縁機能を備えた中間絶縁部材を介在させることによって、この部分でのショートを回避するようにしたものである。
また、このショートの課題とは別に、ステータ部18は電動機部収納部24に収納されているが、このステータ部18と電動機部収納部24との固定方法は焼き嵌めにより行っている。このため、ステータ部18や電動機部収納部24が熱変形を生じて同軸度、真円度等の点で精度が劣化し、製品としての信頼性が低下するといった課題があった。
このような課題に対応するため、本実施例では渡り線ガイド52、54に収納された渡り線とステータ部18が収納される電動機部収納部24の側面壁との間に、駆動制御部42を構成する筺体44の一部から延びる押圧部材を延在させ、この押圧部材によってステータ部18を電動機部収納部24の底面部に押し付け、更にステータ部18と電動機部収納部24との間に回り止め部を形成することによって、ステータ部18を電動機部収納部24に、焼き嵌め等の変形を生じる固定法を用いることなく固定することができ、同軸度、真円度等の精度が向上して製品としての信頼性を高める事ができる。
以下、これらの詳細な構成について図5を用いて説明する。図5において、ステータ部18は電動機部収納部24内にその側面壁24Aと僅かの隙間を介して収納されている。そして、ステータ部18に設けられた渡り線ガイド52、54と電動機部収納部24の側面壁24Aとの間には中間絶縁部材56が介在している。
この中間絶縁部材56は少なくとも渡り線ガイド52、54に収納された渡り線18A−Sが存在している部分まで延びていれば、この部分でのショートを回避することができる。また、この中間絶縁部材56は筺体44と一体的に形成されており、本実施例では筺体44が合成樹脂で形成されているので全体として絶縁体として機能する。このような構成にすれば、筺体44の形成と中間絶縁部材56の形成が一緒にできるので、工数の低減が図れる。
また、中間絶縁部材56を筺体44と分離して環状の合成樹脂製の中間絶縁部材56とすると、筺体44をアルミ合金のような金属製として強度を高めても、合成樹脂製の中間絶縁部材56は少なくとも渡り線ガイド52、54に収納された渡り線18A−Sが存在している部分まで延びていればこの部分でのショートを回避することができる。
更に、筺体44と中間絶縁部材56を全体に亘って金属製として強度を高めた場合では、渡り線18A−Sと向き合う中間絶縁部材56の内周に絶縁塗料を塗布して絶縁機能を確保することもできる。このようにすると、絶縁塗料を塗布するという簡単な作業で絶縁機能を確保することができるようになる。
本実施例では渡り線ガイド52、54に収納された渡り線18A−Sとステータ部18が収納される電動機部収納部24の側面壁24Aとの間に絶縁機能を備えた中間絶縁部材を介在させることによって、この部分でのショートを回避することができるようになる。
更に、図5に示しているように、中間絶縁部材56は押圧部材としても機能している。以下の説明では、中間絶縁部材56を押圧部材56と言い換えることにする。
押圧部材56は少なくとも渡り線ガイド52、54に収納された渡り線18A−Sが存在している部分を越えて、ステータ部18を図面で下側に押圧するように接触する構造となっている。つまり、上述したように、ステータ部18は電動機部収納部24内にその側面壁24Aと僅かの隙間を介して収納されている。したがって、ステータ部18は電動機部収納部24に対して軸方向に移動することができる。これによって、焼き嵌めによる固定方法と異なった固定方法を採用することができる。
そして、この状態で押圧部材56はステータ部18を電動機部収納部24の底面部に押圧して軸方向に移動するのを規制するように働く。この押圧部材56はステータ部18の全外周面に接して、ステータ部18を電動機部収納部24の底面部側に押圧するか、全外周面に対して部分的に接してステータ部18を電動機部収納部24の底面部側に押圧するようにしても良い。上述した中間絶縁部材56の機能を併せて持たせる場合は、渡り線ガイド52、54に対応する位置に押圧部材56を設ける必要がある。
押圧部材56は渡り線ガイド52、54に収納された渡り線18A−Sを越えてステータ部18の外周面に接しているので、押圧部材56を中間絶縁部材56として併せて使用することもできる。本実施例では、押圧部材56は筺体44と一体的に形成されており、筺体44が合成樹脂で形成されているので全体として絶縁体として機能する。このような構成にすれば、押圧部材56と中間絶縁部材56の両方の機能を同時に持たせることができる。
また、筺体44と押圧部材56を全体に亘って金属製として強度を高めた場合では、渡り線18A−Sと向き合う押圧部材56の内周に絶縁塗料を塗布して絶縁機能を確保することもできる。このような構成にすれば、押圧部材56と中間絶縁部材56の両方の機能を同時に持たせることができる。また、絶縁塗料を塗布するという簡単な作業で絶縁機能を確保することができるようになる。
このように、筺体44に形成した押圧部材56によってステータ部18の軸方向の移動を規制して軸方向の固定を行うことができるようになる。
一方、回転方向の固定方法は以下のような構成を採用するようにしている。図6にあるように、ハウジング20に形成した電動機部収納部24の側面部24Aには回り止め部の一方を構成する凹部58Aが形成されており、この凹部58Aは等間隔、或いは不等間隔に4個形成されている。実施例では不等間隔に4個設けられている。これによって、ステータ部18と電動機部収納部24との間の位置決めを行うことが可能となる。
これに併せて、図4に示すようにステータ部18の外周には凹部58Aに対応する凸部58Bが電動機部収納部24に設けた凹部58Aに合わせて不等間隔に4個設けられている。ステータ部18を電動機部収納部24内に収納した時に、ステータ部18の凸部58Bは電動機部収納部24の側面部24Aに形成した凹部58Aに嵌り込み、ステータ部18は電動機部収納部24に対して回転方向への移動を規制することになる。
ここで、回り止め部は上述した構成と異なっていても良く、例えばステータ部18と電動機部収納部24とをピンによって固定することも可能である。要は、ステータ部18と電動機部収納部24の間の回転方向の移動を規制できればよいものである。
本実施例においては、ステータ部18は電動機部収納部24内にその側面壁24Aと僅かの隙間を介して収納されている。したがって、ステータ部18は電動機部収納部24に対して軸方向に移動することができるようになっている。このような構成において、筺体44に設けた押圧体56(本実施例では中間絶縁部材としても機能する)によってステータ部18の軸方向の移動を規制し、また、ステータ部18と電動機部収納部24の間に形成した回り止め部58A、58Bによってステータ部18の回転方向の移動を規制するようにしている。
したがって、焼き嵌めのようにステータや収納部に熱変形等を生じず、同軸度、真円度等の精度が向上して製品としての信頼性を高めることができる。
以上述べたように、本発明によれば、渡り線ガイドに収納された渡り線とステータの収納部の側面壁との間に絶縁機能を備えた中間絶縁部材を介在させるようにした。これによって、渡り線ガイドに収納された渡り線とステータの収納部の側面壁との間に絶縁機能を備えた中間絶縁部材を介在させたので、渡り線と中間絶縁部材とが擦れてエナメルが剥がれても、中間絶縁部材の絶縁機能によって渡り線とステータの収納部の側面壁との間でショートの発生を回避することができる。
また、本発明によれば、渡り線ガイドに収納された渡り線とステータの収納部の側面壁との間に、駆動制御部を構成する筺体の一部から延びる押圧部材を延在させ、この押圧部材によってステータを収納部の底面壁に押し付け、更にステータと収納部との間に回り止め部を形成するようにした。これによれば、押圧部材によってステータを収納部の底面壁に押し付け、更にステータと収納部との間に回り止め部を形成したので、焼き嵌めのようにステータや収納部に熱変形等を生じず、同軸度、真円度等の精度が向上して製品としての信頼性を高めることができる。
10…電動オイルポンプ、12…ポンプロータ12、14…アウタロータ、16…ロータ部、18…ステータ部、18C−U1〜18C−U3、18C−V1〜18C−V3、18C−W1〜18C−W3…ボビン部、18A−U1〜18A−U3、18A−V1〜18A−V3、18A−W1〜18A−W3…各相の巻線部、20…ハウジング、22…ポンプ部収納部、24…電動機部収納部24、28…駆動回転軸、30…軸受部30、42…駆動制御部、44…筺体、46…制御基板、48…カバー、52、54…渡り線ガイド、56…中間絶縁部材、押圧部材、58A、58B…回り止め部。

Claims (8)

  1. ポンプロータとアウタロータとから構成されるポンプ部と、ロータ部とステータ部から構成される電動機部と、前記電動機部を駆動制御する駆動制御部とより構成され、前記駆動制御部からの駆動信号を前記ステータ部に巻回された巻線に供給することによって前記電動機部の前記ロータ部を回転させて前記ポンプ部の前記ポンプロータを駆動する電動オイルポンプにおいて、
    前記電動機部を収納する電動機部収納部と前記駆動制御部を構成する絶縁性を備える合成樹脂から形成された筺体とを対向するように固定すると共に、前記ステータ部は、U相の複数の巻線部と、V相の複数の巻線部と、W相の複数の巻線部を備え、前記各相の同相の複数の巻線部は渡り線で繋がれていると共に、
    前記渡り線は前記ステータ部の外周に埴立した渡り線ガイドに形成した案内収納溝に収納されており、
    前記ステータ部を前記電動機部収納部に収納した状態で、前記渡り線ガイドに収納された前記渡り線と前記電動機部収納部の側面壁との間に、前記筺体の一部から延びる中間絶縁部材を延在させたことを特徴とする電動オイルポンプ。
  2. 請求項1に記載の電動オイルポンプにおいて、
    前記中間絶縁部材は前記ステータ部を前記電動機部収納部の底面部に向けて押圧するように前記ステータ部に接していることを特徴とする電動オイルポンプ。
  3. 請求項2に記載の電動オイルポンプにおいて、
    前記ステータ部と前記電動機部収納部の間には相互の回転を規制する回転止め部が設けられていることを特徴とする電動オイルポンプ。
  4. ポンプロータとアウタロータとから構成されるポンプ部と、ロータ部とステータ部から構成される電動機部と、前記電動機部を駆動制御する駆動制御部とより構成され、前記駆動制御部からの駆動信号を前記ステータ部に巻回された巻線に供給することによって前記電動機部の前記ロータ部を回転させて前記ポンプ部の前記ポンプロータを駆動する電動オイルポンプにおいて、
    前記電動機部を収納する電動機部収納部と前記駆動制御部を構成する筺体とを対向するように固定すると共に、U相の複数の巻線部と、V相の複数の巻線部と、W相の複数の巻線部を備え、前記各相の同相の複数の巻線部は渡り線で繋がれており、
    前記ステータ部を前記電動機部収納部に配置した状態で、前記渡り線と前記電動機部収納部の側面部との間を通り、前記ステータ部を前記電動機部収納部の底面部に向けて押圧する押圧部材を前記筺体に形成したことを特徴とする電動オイルポンプ。
  5. 請求項4に記載の電動オイルポンプにおいて、
    前記筺体は絶縁性を備える合成樹脂から形成されており、前記押圧部材は前記筺体の一部から延びて前記ステータ部を前記電動機部収納部の前記底面部に向けて押圧することを特徴とする電動オイルポンプ。
  6. 請求項5に記載の電動オイルポンプにおいて、
    前記渡り線は前記ステータ部の外周に埴立した渡り線ガイドに形成した案内収納溝に収納されており、前記渡り線ガイドに収納された前記渡り線と前記電動機部収納部の側面部との間に前記押圧部材を配置したことを特徴とする電動オイルポンプ。
  7. 請求項6に記載の電動オイルポンプにおいて、
    前記ステータ部と前記電動機部収納部の間には、相互の回転を規制する回転止め部が設けられていることを特徴とする電動オイルポンプ。
  8. 請求項7に記載の電動オイルポンプにおいて、
    前記ステータ部と前記電動機部収納部の間には、相互の回転を規制する凹部と凸部よりなる回転止め部が設けられていることを特徴とする電動オイルポンプ。
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