JP2018033197A - インバータ一体形回転電機 - Google Patents

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正輝 大坪
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Abstract

【課題】バスリングをステータコアに取り付けることに起因するステータコアの磁気特性の低下を抑制しつつ、複数相コイルを冷却できるインバータ一体形回転電機を提供すること。【解決手段】インバータ一体形回転電機としての電動圧縮機10は、回転軸13と、回転軸13を回転させる電動モータ14と、を備えている。電動モータ14は、回転軸13が挿通されたロータ31と、複数のティースが周方向に配列されたステータコア33と、複数のティースに集中巻きで捲回された複数相コイル34u,34v,34wとを備えている。電動圧縮機10は、回転軸13及び電動モータ14を収容するハウジング11を備えている。電動圧縮機10は、電動モータ14を駆動させるインバータ60と、インバータ60と複数相コイル34u,34v,34wとを電気的に接続するのに用いられるものであってハウジング11に取り付けられたバスリング70とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、インバータ一体形回転電機に関する。
例えば特許文献1には、ロータ、ステータコア及びステータコアに捲回された複数相コイルを有する電動モータと、電動モータを収容するハウジングと、電動モータを駆動させるインバータとを備えたインバータ一体形回転電機が記載されている。特許文献1には、ハウジング内に流体が流れることにより、ロータ等が冷却されることが記載されている。また、特許文献2には、ステータコアに捲回されたコイルと電気的に接続されるバスリングが取り付けられたステータについて記載されている。
特開2014−143833号公報 特開2013−126289号公報
ステータコアに対する複数相コイルの捲回方法としては、例えば集中巻きと分布巻きとがある。捲回方法として集中巻きを採用した場合、その捲回態様の関係上、ステータコアの周方向に複数の引出線が配列される。この場合、例えば、上記のような環状のバスリングを用いることにより、複雑な引き回しを抑制しつつ、上記複数の引出線を接続できる。
ここで、バスリングをステータコアに取り付ける場合には、ステータコアに穴や凹部等といった専用の取付部を設ける必要がある。この場合、上記取付部に起因してステータコアの磁気特性が低下する場合が生じ得る。また、ステータコアに捲回された複数相コイルは発熱し易いため、複数相コイルを冷却することが求められる場合がある。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的はバスリングをステータコアに取り付けることに起因するステータコアの磁気特性の低下を抑制しつつ、複数相コイルを冷却できるインバータ一体形回転電機を提供することである。
上記目的を達成するインバータ一体形回転電機は、回転軸と、前記回転軸が挿通されたロータ、複数のティースが周方向に配列されたステータコア及び前記複数のティースに集中巻きで捲回された複数相コイルを有するものであって、前記回転軸を回転させる電動モータと、前記回転軸及び前記電動モータを収容するものであって、流体が吸入される吸入口及び流体が吐出される吐出口が形成されたハウジングと、前記電動モータを駆動させるインバータと、前記インバータと前記複数相コイルとを電気的に接続するのに用いられるものであって、前記ハウジングに取り付けられた環状のバスリングと、を備え、前記吸入口、前記電動モータ及び前記吐出口は、前記吸入口から吸入された流体が前記電動モータを通って前記吐出口から吐出されるように配列されており、前記バスリングは、前記ハウジング内のうち、前記ステータコアよりも前記吸入口側に配置されており、前記ハウジング内には、前記バスリングに向けて流れる流体を前記複数相コイルに向かうようにガイドするガイド部が設けられていることを特徴とする。
かかる構成によれば、環状のバスリングはステータコアではなくハウジングに取り付けられている。これにより、ステータコアにバスリングを取り付けるための凹部等を設ける必要がないため、当該凹部等に起因するステータコアの磁気特性の低下を抑制できる。また、ガイド部によってバスリングに向かう流体が複数相コイルにガイドされるため、流体を用いて複数相コイルを好適に冷却できる。
特に、バスリングがステータコアよりも吸入口側に配置されているため、吸入口から電動モータに向かう流体の流れがバスリングによって阻害され、電動モータの冷却性が低下するという不都合が生じ得る。この点、本構成によれば、ガイド部によってバスリングに向かう流体が複数相コイルにガイドされるため、上記不都合を抑制できる。
上記インバータ一体形回転電機について、前記ステータコアにおける前記回転軸の軸線方向の端面には、前記複数相コイルのコイルエンドが設けられており、前記バスリングは、前記回転軸の軸線方向から見て、前記コイルエンドに対して前記回転軸の径方向外側に配置されており、前記ガイド部は、前記電動モータに近づくに従って徐々に縮径したテーパ状のガイド内周面を有する環状であり、前記ガイド部は、前記回転軸の軸線方向から見て前記ガイド内周面の少なくとも一部が前記バスリングと重なるように、前記回転軸の軸線方向から見て前記コイルエンドに対して前記回転軸の径方向外側に配置されているとよい。
かかる構成によれば、バスリングに向かう流体の少なくとも一部は、ガイド内周面に当たり、当該ガイド内周面に沿って流れる。これにより、流下方向がコイルエンドに向かう方向に変更される。よって、コイルエンドを好適に冷却できる。
上記インバータ一体形回転電機について、前記バスリングは、絶縁リングと、前記絶縁リングに埋設された複数相のリング本体部と、前記複数相のリング本体部から前記回転軸の径方向内側に向けて突出したものであって、前記回転軸の周方向に離間して複数配列された複数相のリング接続部と、を有し、前記ガイド部には、前記回転軸の周方向に離間して配列された複数の凹部が形成されており、前記複数相コイルから引き出された複数相の引出線と、前記複数相のリング接続部との同一相同士は、前記複数の凹部を介して接続されているとよい。
かかる構成によれば、ガイド部が設けられている構成において、複数相の引出線と、複数相のリング接続部との同一相同士を接続できる。これにより、複数相の引出線と複数相のリング接続部との同一相同士の接続がガイド部によって阻害されるというガイド部を設けることによって生じ得る不都合を抑制できる。
上記インバータ一体形回転電機について、前記バスリングは、前記インバータと電気的に接続するのに用いられるインバータ接続用端子を有し、前記ガイド部は、開口部を有する開いた環状となっており、前記インバータ接続用端子は、前記開口部に挿通されているとよい。
かかる構成によれば、インバータ接続用端子とガイド部との干渉を回避できる。これにより、バスリングとインバータとの電気的な接続がガイド部によって阻害されるというガイド部を設けることによって生じ得る不都合を回避できる。
上記インバータ一体形回転電機について、前記ハウジングは筒状であり、前記ハウジング内には、当該ハウジングの内周面から前記回転軸の径方向内側に向けて突出したバスリング取付部が設けられており、前記ガイド部は、前記ガイド内周面と、前記電動モータに近づくに従って徐々に縮径したテーパ状のガイド外周面とを有する円錐台の筒状であり、前記バスリングは、前記ハウジングの内周面と前記バスリング取付部と前記ガイド外周面とによって区画される収容空間に収容されているとよい。
かかる構成によれば、ガイド外周面がテーパ状となっているため、収容空間は、電動モータに近づくに従って徐々に広がっている。これにより、回転軸の軸線方向から見てガイド内周面の少なくとも一部をバスリングに重ねつつ、収容空間にバスリングを配置できる。
上記インバータ一体形回転電機について、前記バスリングと前記コイルエンドとは、前記回転軸の径方向に対向配置されており、前記ガイド部の一部は、前記バスリングと前記コイルエンドとの間に配置されているとよい。
かかる構成によれば、バスリングとコイルエンドとが回転軸の径方向に対向配置されているため、両者が回転軸の軸線方向にずれて配置されている構成と比較して、回転軸の軸線方向に占める設置スペースの低減を図ることができる。また、そのバスリングとコイルエンドとの間にガイド部の一部が配置されているため、より好適に流体をコイルエンドに向けて誘導できる。
上記インバータ一体形回転電機は、前記電動モータによって駆動されることにより前記吸入口から吸入された流体を圧縮する圧縮部を備えたインバータ一体形電動圧縮機であるとよい。かかる構成によれば、インバータ一体形電動圧縮機において、ステータコアの磁気特性の低下の抑制と、複数相コイルの冷却性の向上とを図ることができる。これにより、電動モータの高出力化を図ることができ、それを通じて、インバータ一体形電動圧縮機の性能向上を図ることができる。
この発明によれば、バスリングをステータコアに取り付けることに起因するステータコアの磁気特性の低下を抑制しつつ、複数相コイルを冷却できる。
インバータ一体形電動圧縮機の概要を模式的に示す一部断破断図。 図1の2−2線断面図。 図2の一部拡大図。 図2の4−4線断面図。 バスリングを回転軸の軸線方向と直交する方向に切断した断面図。 バスリング取付部、バスリング及びガイド部の分解斜視図。 図2の7−7線断面図。
以下、本発明の一実施形態であるインバータ一体形回転電機について説明する。本実施形態では、インバータ一体形回転電機は、流体を圧縮するインバータ一体形電動圧縮機(以降単に「電動圧縮機」という。)である。また、本実施形態では、電動圧縮機は、例えば車両に搭載され、車載用空調装置に用いられる。すなわち、本実施形態における電動圧縮機の圧縮対象の流体は冷媒である。
図1に示すように、電動圧縮機10は、車載用空調装置を構成する外部冷媒回路から冷媒が吸入される吸入口11aが形成されたハウジング11と、ハウジング11に収容された圧縮部12、回転軸13及び電動モータ14とを備えている。
ハウジング11は、全体として筒状(詳細には円筒状)である。ハウジング11は、吸入口11aが形成されたものであって一方に開口した有底筒形状の吸入ハウジング21と、冷媒が吐出される吐出口11bが形成された吐出ハウジング22とを有している。吐出ハウジング22は、吸入ハウジング21の開口部分を塞いだ状態で吸入ハウジング21と連結されている。吸入ハウジング21は、底壁部21aと底壁部21aの外周縁から立設する側壁部21bとを有する。吸入口11aは、吸入ハウジング21の側壁部21bにおける底壁部21a寄りの部分に形成されている。吐出口11bは、外部冷媒回路に接続されている。
なお、本実施形態では、吸入ハウジング21の底壁部21aと側壁部21bとは別体で構成されている。吸入ハウジング21は、側壁部21bに対して後述するバスリング70及びガイド部90が挿入された後に、底壁部21aが側壁部21bに組み付けられることによって形成される。
圧縮部12は、ハウジング11内において、吸入口11aよりも吐出口11b側に配置されている。圧縮部12は、回転軸13が回転することによって、吸入口11aからハウジング11内に吸入された冷媒を圧縮し、その圧縮された冷媒を吐出口11bから吐出させるものである。なお、圧縮部12の具体的な構成は、スクロールタイプ、ピストンタイプ、ベーンタイプ等任意である。
図1に示すように、回転軸13は、その一端部が圧縮部12に連結された状態で、ハウジング11に対して回転可能に支持されている。回転軸13の軸線方向Zは、筒状のハウジング11の軸線方向と一致している。
電動モータ14は、圧縮部12よりも吸入口11a側に配置されている。吸入口11a、電動モータ14及び吐出口11bは、吸入口11aから吸入された冷媒が電動モータ14を通って吐出口11bから吐出されるように配列されている。詳細には、回転軸13の軸線方向Zに、吸入口11a、電動モータ14及び吐出口11bの順に配列されている。換言すれば、電動モータ14は、吸入口11aから吐出口11bへ向かう冷媒の流れの途中位置に設けられている。すなわち、吸入口11aを冷媒の上流とし、吐出口11bを冷媒の下流とすると、電動モータ14は、吐出口11b及び圧縮部12に対して上流側に配置されていると言える。
電動モータ14は、回転軸13を回転させるものである。電動モータ14は、ロータ31とステータ32とを備えている。
ロータ31は、回転軸13が挿通された状態で回転軸13に固定されており、回転軸13と一体回転する。ロータ31は、例えば円筒形状であって、永久磁石31aを有している。なお、図2においては、図示の都合上、永久磁石31aを省略して示す。
ステータ32は、ロータ31に対して回転軸13の径方向R外側に配置されており、ハウジング11に固定されている。ステータ32は、例えばステータコア33と、複数相コイル34u,34v,34wとを有している。すなわち、本実施形態の電動モータ14は、三相モータである。
ステータコア33は、全体として、ロータ31よりも一回り大きい円筒状である。詳細には、ステータコア33は、円筒状のコアベース41と、コアベース41の内周面から内方(換言すれば回転軸13の径方向R内側)に向けて突出した複数のティース42とを有している。複数のティース42は、ステータコア33(換言すれば回転軸13)の周方向に配列されている。ステータコア33は、回転軸13の軸線方向Zの端面であるコア端面43を有している。本実施形態では、コア端面43は、回転軸13の軸線方向Zに直交する平坦面である。なお、ステータコア33は、例えば、複数の分割コアを周方向に並べて構成されている。
回転軸13、ロータ31及びステータコア33は、同一軸線上に配置されている。回転軸13における軸線方向Z、径方向R及び周方向は、ロータ31の軸線方向、径方向及び周方向とも言えるし、ステータコア33の軸線方向、径方向及び周方向とも言える。
図2及び図3に示すように、複数相コイル34u,34v,34wは、複数のティース42に対して集中巻きで捲回されている。詳細には、例えばu相コイル34uは、周方向に2つのティース42分だけ離間して配列された複数のu相用ティース42uに捲回された複数のu相単位コイル34uaで構成されている。同様に、v相コイル34vは、周方向に2つのティース42分だけ離間して配列された複数のv相用ティース42vに捲回された複数のv相単位コイル34vaで構成されており、w相コイル34wは、周方向に2つのティース42分だけ離間して配列された複数のw相用ティース42wに捲回された複数のw相単位コイル34waで構成されている。
図2〜図4に示すように、コア端面43には複数相コイル34u,34v,34wのコイルエンド44が配置されている。コイルエンド44は、回転軸13の軸線方向Zから見て周方向に配列されている。コイルエンド44は、コア端面43のうちティース42に対応する部分であるティース端面43aに存在する。一方、コイルエンド44は、ティース端面43aよりも回転軸13の径方向R外側の部分、すなわちコアベース41に対応する部分であるベース端面43bには存在しない。
ちなみに、本実施形態では、複数相コイル34u,34v,34wは、ティース42に対して集中巻きで捲回されているため、コア端面43からのコイルエンド44の突出寸法(高さ)は、分布巻きと比較して小さく(低く)なっている。
図2及び図3に示すように、複数相コイル34u,34v,34wからは、複数相の引出線50u,50v,50wが引き出されている。詳細には、単位コイル34ua,34va,34waには、引出線50u,50v,50wが2本ずつ引き出されている。引出線50u,50v,50wは、単位コイル34ua,34va,34waにおける巻き始め端部及び巻き終わり端部とも言える。各引出線50u,50v,50wは、吸入口11a側のコア端面43から引き出されている。各引出線50u,50v,50wの接続に係る構成については後述する。
図1に示すように、電動圧縮機10は、電動モータ14を駆動させる駆動回路としてのインバータ60と、ハウジング11に取り付けられるものであって、ハウジング11と協働してインバータ60を収容するカバー部材61とを備えている。
インバータ60は、例えば複数のパワースイッチング素子を有するパワーモジュール等の各種電子部品、及び、これら各種電子部品が実装された回路基板等を有している。インバータ60は、図示しないコネクタを介して、車載用蓄電装置に接続されている。なお、本実施形態のインバータ60は、電動モータ14が三相モータであることに対応させて、三相インバータである。
カバー部材61は、全体として一方に開口した略有底円筒形状である。カバー部材61は、その開口端が吸入ハウジング21の底壁部21aにおける電動モータ14側の面とは反対側の面と突き合わせられた状態で、ハウジング11に固定されている。インバータ60は、カバー部材61とハウジング11とによって区画された空間に収容されている。本実施形態では、圧縮部12、電動モータ14及びインバータ60が、回転軸13の軸線方向Zに配列されている。
次に、図2〜図7を用いて、複数相コイル34u,34v,34wとインバータ60との電気的接続に係る構成について説明する。なお、図2,3においては、図示の都合上、複数相のリング接続部73u,73v,73wをずらして示すが、実際には重なっている。
電動圧縮機10は、インバータ60と複数相コイル34u,34v,34wとを電気的に接続するのに用いられるバスリング70と、バスリング70が取り付けられるバスリング取付部80と、バスリング70に向けて流れる冷媒を複数相コイル34u,34v,34wに向かうようにガイドするガイド部90とを備えている。
バスリング70は、回転軸13の軸線方向Zから見て環状となっている。バスリング70は、ハウジング11内のうち、電動モータ14(詳細にはステータコア33)よりも吸入口11a側に配置されている。換言すれば、バスリング70は、電動モータ14に対して圧縮部12とは反対側に配置されている。バスリング70は、コイルエンド44の側方、詳細にはコイルエンド44に対して回転軸13の径方向R外側に配置されている。本実施形態では、バスリング70は、ステータコア33ではなく、ハウジング11に取り付けられている。詳細には、バスリング70は、ハウジング11(詳細には側壁部21b)の内周面11cに設けられたバスリング取付部80に取り付けられている。
バスリング取付部80は、電動モータ14よりも吸入口11a側に設けられている。バスリング取付部80は、ハウジング11の内周面11cから回転軸13の径方向R内側に向けて突出しており、回転軸13の軸線方向Zから見て環状となっている。
図4に示すように、バスリング取付部80は、回転軸13の軸線方向Zに対して直交する両端面81,82を有している。バスリング取付部80の両端面81,82のうち電動モータ14側にある第1端面81は、ステータコア33、詳細には当該ステータコア33における吸入口11a側のコア端面43のうちベース端面43bに当接している。これにより、ステータコア33の熱は、バスリング取付部80に伝達され、バスリング取付部80を介してハウジング11に伝達される。
バスリング70は、バスリング取付部80の両端面81,82のうち第1端面81とは反対側の第2端面82に載置されている状態で、当該バスリング取付部80に取り付けられている。なお、バスリング取付部80へのバスリング70の取り付けの具体的な態様は、例えば締結、接着、嵌合等任意である。
バスリング70及びバスリング取付部80は、回転軸13及びハウジング11と同一軸線上に配置されている。回転軸13の軸線方向Zは、ハウジング11の軸線方向、バスリング70の軸線方向、又はバスリング取付部80の軸線方向とも言える。同様に、回転軸13の周方向は、ハウジング11の周方向、バスリング70の周方向、又はバスリング取付部80の周方向とも言える。また、回転軸13の径方向Rは、ハウジング11の径方向、バスリング70の径方向、又はバスリング70の径方向とも言える。
バスリング70は、バスリング取付部80及びハウジング11と熱交換するように構成されている。詳細には、バスリング70は、バスリング取付部80に接触しているとともに、ハウジング11の内周面11cに接触している。これにより、バスリング70にて発生した熱は、ハウジング11に吸収される。
図4〜図6に示すように、バスリング70は、回転軸13の軸線方向Zから見て環状の絶縁リング71と、絶縁リング71に埋設された環状の複数相のリング本体部72u,72v,72wとを備えている。バスリング70は、複数相のリング本体部72u,72v,72wから回転軸13の径方向R内側に向けて突出した複数相のリング接続部73u,73v,73wと、複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wと、を有している。
絶縁リング71は、例えば樹脂などといった絶縁性材料で構成されている。絶縁リング71の外径は、ハウジング11(詳細には側壁部21b)の内径と同一に設定されている。絶縁リング71の内径は、バスリング取付部80の内径よりも長く設定されている。本実施形態では、絶縁リング71は、周方向と直交する方向に切断した場合の断面が矩形状となっている。但し、絶縁リング71の断面形状は、これに限られず任意であり、例えば円形でもよい。
複数相のリング本体部72u,72v,72wはそれぞれ同一の構成である。複数相のリング本体部72u,72v,72wは、互いに絶縁された状態で絶縁リング71内に埋設されている。本実施形態では、複数相のリング本体部72u,72v,72wは、絶縁リング71内にて同一軸線上に配列されている。
図5に示すように、u相リング本体部72uは、回転軸13の軸線方向Zから見て円弧状のu相単位導電板72uaが回転軸13の周方向に複数配列されて構成されており、全体として環状となっている。なお、本実施形態では、図4等で示すように、u相単位導電板72uaの断面は、板状となっているが、これに限られず、円状等であってもよい。
複数相のリング接続部73u,73v,73wのうちu相リング接続部73uは、u相単位導電板72uaの周方向の両端部から回転軸13の径方向R内側に向けて突出しており、絶縁リング71の内周面よりも回転軸13の径方向R内側に突出している。u相リング接続部73uは、回転軸13の周方向に離間して複数配列されている。そして、u相リング接続部73uとu相引出線50uとが接続されている。これにより、複数のu相単位コイル34uaが直列に接続されることになる。
なお、v相リング本体部72v及びv相リング接続部73vと、w相リング本体部72w及びw相リング接続部73wとは、u相リング本体部72u及びu相リング接続部73uと同様な構成であるため、詳細な説明を省略する。
すなわち、本実施形態のバスリング70は、単位コイル34ua,34va,34waから引き出される引出線50u,50v,50wのうち同一相同士を直列に接続している。これにより、複数のu相単位コイル34uaからu相コイル34uが構成され、複数のv相単位コイル34vaからv相コイル34vが構成され、複数のw相単位コイル34waからw相コイル34wが構成される。
図2に示すように、本実施形態では、複数相コイル34u,34v,34wは、中性点で結線されている。詳細には、複数のu相引出線50uのうちの1つと、複数のv相引出線50vのうちの1つと、複数のw相引出線50wのうちの1つとが互いに接続されている。すなわち、本実施形態において、複数相コイル34u,34v,34wは、Y結線されている。但し、結線態様については、これに限られず、任意である。
図6に示すように、複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wは、絶縁リング71におけるバスリング取付部80側とは反対側の端面から突出している。複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wは、電動モータ14とは反対側であるインバータ60に向けて延びている。複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wと複数相のリング本体部72u,72v,72wとの同一相同士は、互いに電気的に接続されている。なお、各インバータ接続用端子74u,74v,74w同士は絶縁されている。
図1に示すように、電動圧縮機10は、複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wとインバータ60とを電気的に接続するバスバー75を備えている。バスバー75は、底壁部21aに設けられた気密端子76を介して、複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wとインバータ60とを電気的に接続している。
図4,6,7に示すように、ガイド部90は、電動モータ14に対して吸入口11a側に配置されている。ガイド部90は、電動モータ14に近づくに従って徐々に縮径したテーパ状のガイド内周面91及びガイド外周面92を有する円錐台の筒状である。ガイド部90は、バスリング70(詳細には絶縁リング71)の内径よりも大きい径の基端部93と、バスリング70の内径よりも小さい径の先端部94とを有している。ガイド部90の高さは、絶縁リング71の高さよりも高く設定されており、コイルエンド44の高さよりも高く設定されている。各高さとは、回転軸13の軸線方向Zの長さに相当する。
なお、先端部94の径は、バスリング取付部80の内径以上に設定されていればよく、本実施形態ではバスリング取付部80の内径と同一に設定されている。基端部93の径は、ハウジング11の内周面11cの径以下に設定されていればよく、本実施形態ではハウジング11の内周面11cの径よりも短く設定されている。また、本実施形態では、ガイド内周面91のテーパ角度とガイド外周面92のテーパ角度とは同一に設定されているが、これに限られず、両者は異なっていてもよい。
ガイド部90は、バスリング取付部80に固定されている。詳細には、ガイド部90の先端部94は、バスリング取付部80における第2端面82の内周端に固定されている。なお、ガイド部90とバスリング取付部80との具体的な固定手法については、例えば溶接による接合が考えられるが、これに限られず、締結、嵌合、一体成形等任意である。
ガイド外周面92のテーパ角度は、ガイド部90の先端部94がバスリング取付部80の内周端に固定されている状況において、ガイド部90とバスリング70とが干渉しないように設定されている。
ガイド部90は、回転軸13の軸線方向Zから見てコイルエンド44に対して回転軸13の径方向R外側に配置されている。本実施形態では、ガイド部90の一部は、回転軸13の径方向Rに対向配置されているバスリング70とコイルエンド44との間に配置されている。
かかる構成によれば、図4,7に示すように、バスリング取付部80の第2端面82と、ハウジング11の内周面11cと、ガイド部90のガイド外周面92とによって、バスリング70が収容される収容空間Sが区画されている。収容空間Sは、ガイド部90の基端部93から先端部94に向かうに従って徐々に回転軸13の径方向Rに広がっている。そして、吸入口11a側の回転軸13の軸線方向Zから見て、ガイド内周面91の一部、詳細にはガイド内周面91のうち少なくとも基端部93側の部分がバスリング70と重なっている。
ちなみに、本実施形態では、バスリング70の一部、詳細にはバスリング70の外周端部側の部分は、ガイド部90(ガイド内周面91)と重なっていない。このため、収容空間Sは、回転軸13の軸線方向Z(換言すれば吸入口11a側)に開放されており、ハウジング11内の冷媒が収容空間S内に入り易くなっている。
図2〜図4,6に示すように、ガイド部90には、回転軸13の周方向に離間して配列された複数の凹部95が形成されている。複数の凹部95は、ガイド部90の先端部94から基端部93に向けて凹んでいる。
複数相の引出線50u,50v,50wと複数相のリング接続部73u,73v,73wとの同一相同士は、凹部95を介して接続されている。詳細には、図3及び図4に示すように、凹部95が形成されていることによって、ガイド部90とバスリング取付部80との間に隙間が形成されている。複数の凹部95は、複数相のリング接続部73u,73v,73wが上記隙間を挿通するように、複数相のリング接続部73u,73v,73wと重なる位置に配置されている。複数相の引出線50u,50v,50wと複数相のリング接続部73u,73v,73wとの同一相同士は、上記隙間を介して、接続されている。これにより、各単位コイル34ua,34va,34waの同一相同士が互いに電気的に接続され、複数相コイル34u,34v,34wが構成される。
ちなみに、回転軸13の周方向に複数配列されているu相引出線50uは、同じく回転軸13の周方向に配列されている複数のu相リング接続部73uのうち最寄りのu相リング接続部73uに接続されている。これにより、複数相の引出線50u,50v,50wの長さが短くなっている。
図6に示すように、ガイド部90は、開口部96を有する開いた環状となっている。開口部96は、回転軸13の軸線方向Zから見て、複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wと重なる位置に配置されている。複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wは、開口部96に挿通されている。詳細には、複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wは、開口部96を通って、電動モータ14とは反対側であるインバータ60に向けて延びている。開口部96によって、ガイド部90と複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wとの干渉が回避されている。
次に本実施形態の作用について説明する。
図7に示すように、吸入口11aから吸入された冷媒の一部は、バスリング70に向かう。バスリング70に向かう冷媒の一部は、ガイド部90に当たり、当該ガイド部90によって回転軸13の径方向R内側にガイドされる。詳細には、バスリング70に向かう冷媒の一部は、ガイド内周面91に沿って流れることにより、その流下方向が回転軸13の径方向R内側に変更される。これにより、バスリング70に向かう冷媒がコイルエンド44に向けて流れることになり、複数相コイル34u,34v,34wのコイルエンド44が冷媒によって冷却される。その後、冷媒は、電動モータ14を通って圧縮部12に流れ込み、圧縮されて吐出口11bから吐出される(図1における二点鎖線参照)。
本実施形態の電動圧縮機10(インバータ一体形回転電機)の製造方法の一例について説明する。
まず、電動圧縮機10の製造方法は、バスリング70をバスリング取付部80に取り付ける工程を備えている。当該工程では、バスリング70は、バスリング取付部80の第2端面82に載置された状態で、バスリング取付部80に取り付けられる。
電動圧縮機10の製造方法は、バスリング70が取り付けられた後に実行する工程として、ガイド部90をバスリング取付部80に固定(接合)する工程を有している。ガイド部90をバスリング取付部80に固定する工程では、回転軸13の軸線方向Zから見て、開口部96が複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wと重なり且つ凹部95が複数相のリング接続部73u,73v,73wと重なるように、ガイド部90とバスリング70との位置合わせを行う。
電動圧縮機10の製造方法は、ガイド部90をバスリング取付部80に固定した後に実行する工程として、電動モータ14を側壁部21bに圧入する工程を備えている。当該工程では、電動モータ14は、バスリング70及びガイド部90が配置されている側とは反対側から側壁部21bに圧入される。電動モータ14は、ステータコア33のコア端面43(詳細にはベース端面43b)がバスリング取付部80と当接する位置まで圧入される。すなわち、バスリング取付部80は、電動モータ14の位置合わせとして機能する。
電動圧縮機10の製造方法は、電動モータ14の圧入後に実行する工程として、電動モータ14とバスリング70とを接続する工程を備えている。当該工程では、複数相の引出線50u,50v,50wと複数相のリング接続部73u,73v,73wとの同一相同士が接続される。
更に、電動圧縮機10の製造方法は、ハウジング11を組み立てる工程と、インバータ60をハウジング11に取り付ける工程と、バスバー75及び気密端子76を用いて、複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wとインバータ60とを接続する工程とを有している。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)インバータ一体形回転電機としての電動圧縮機10は、回転軸13と、回転軸13を回転させる電動モータ14と、を備えている。電動モータ14は、回転軸13が挿通されたロータ31と、複数のティース42が周方向に配列されたステータコア33と、複数のティース42に集中巻きで捲回された複数相コイル34u,34v,34wとを備えている。電動圧縮機10は、回転軸13及び電動モータ14を収容するハウジング11を備えている。ハウジング11は、流体としての冷媒が吸入される吸入口11a及び冷媒が吐出される吐出口11bを有している。電動圧縮機10は、電動モータ14を駆動させるインバータ60と、インバータ60と複数相コイル34u,34v,34wとを電気的に接続するのに用いられるものであってハウジング11に取り付けられた環状のバスリング70とを備えている。
かかる構成によれば、環状のバスリング70を用いることにより、集中巻きの複数相コイル34u,34v,34wとインバータ60との電気的接続を比較的容易に行うことができる。詳述すると、複数相コイル34u,34v,34wを集中巻きでティース42に捲回する構成では、複数相コイル34u,34v,34wから引き出された複数相の引出線50u,50v,50wが回転軸13(ステータコア33)の周方向に配列される。このため、これら複数相の引出線50u,50v,50wの同一相同士を一箇所で束ねて接続しようとすると、複数相の引出線50u,50v,50wの取り回しが困難となり易く、複数相の引出線50u,50v,50wが長くなり易いという不都合が生じ得る。これに対して、本実施形態によれば、環状のバスリング70を用いることにより、複数相の引出線50u,50v,50wの取り回しの簡素化を図ることができ、上述した効果を奏する。
特に、本実施形態では、環状のバスリング70はハウジング11に取り付けられている。これにより、ステータコア33には、バスリング70を取り付けるための凹部や穴等といった取付部を設ける必要がない。よって、上記取付部に起因するステータコア33の磁気特性の低下を抑制できる。
また、本実施形態では、吸入口11a、電動モータ14及び吐出口11bは、吸入口11aから吸入された冷媒が電動モータ14を通って吐出口11bから吐出されるように配列されている。詳細には、回転軸13の軸線方向Zに、吸入口11a、電動モータ14及び吐出口11bの順に配列されている。これにより、冷媒を用いて電動モータ14を冷却できる。
また、本実施形態によれば、ハウジング11内には、バスリング70に向けて流れる冷媒を複数相コイル34u,34v,34wに向かうようにガイドするガイド部90が設けられている。これにより、ガイド部90によって、バスリング70に向かう冷媒が複数相コイル34u,34v,34wに向けてガイドされる。よって、冷媒を用いて複数相コイル34u,34v,34wを好適に冷却できる。
特に、バスリング70は、ハウジング11内のうち、ステータコア33よりも吸入口11a側に配置されている。この場合、吸入口11aから吸入され、電動モータ14に向かう冷媒の流れがバスリング70に阻害され、電動モータ14の冷却性の低下が懸念される。また、複数相コイル34u,34v,34wは、バスリング70よりも発熱し易い。
この点、本実施形態によれば、バスリング70に向かう冷媒を複数相コイル34u,34v,34wにガイドすることにより、発熱し易い複数相コイル34u,34v,34wに供給される冷媒の流量を大きくできる。これにより、複数相コイル34u,34v,34wを好適に冷却でき、それを通じて電動モータ14を好適に冷却できる。よって、複数相コイル34u,34v,34wに大きな電流を流すことができるため、電動モータ14の高出力化を実現できる。
なお、本実施形態では、複数相コイル34u,34v,34wに供給される冷媒の流量が大きくなる分、バスリング70に向かう冷媒の流量は小さくなるため、バスリング70の発熱が懸念され得る。しかしながら、バスリング70は複数相コイル34u,34v,34wよりも発熱しにくく、収容空間Sにも冷媒が流れ込むため、バスリング70の過度な発熱は生じにくい。
(2)ステータコア33における回転軸13の軸線方向Zの端面であるコア端面43には、複数相コイル34u,34v,34wのコイルエンド44が設けられている。バスリング70は、回転軸13の軸線方向Zから見て、コイルエンド44に対して回転軸13の径方向R外側に配置されている。ガイド部90は、電動モータ14に近づくに従って徐々に縮径したテーパ状のガイド内周面91を有する環状である。ガイド部90は、吸入口11a側の回転軸13の軸線方向Zから見て、ガイド内周面91の少なくとも一部がバスリング70と重なるように、回転軸13の軸線方向Zから見てコイルエンド44に対して回転軸13の径方向R外側に配置されている。かかる構成によれば、バスリング70に向かう冷媒の少なくとも一部は、ガイド内周面91に沿うように流れ、コイルエンド44に向けてガイドされる。これにより、コイルエンド44を冷却できる。
(3)バスリング70は、絶縁リング71と、絶縁リング71に埋設された複数相のリング本体部72u,72v,72wと、複数相のリング本体部72u,72v,72wから回転軸13の径方向R内側に向けて突出したものであって、回転軸13の周方向に離間して複数配列された複数相のリング接続部73u,73v,73wとを有している。ガイド部90には、回転軸13の周方向に離間して配列された複数の凹部95が形成されている。複数相コイル34u,34v,34wから引き出された複数相の引出線50u,50v,50wと、複数相のリング接続部73u,73v,73wとの同一相同士は、複数の凹部95を介して接続されている。かかる構成によれば、ガイド部90が設けられている場合であっても、複数相の引出線50u,50v,50wと、複数相のリング接続部73u,73v,73wとの同一相同士を接続できる。これにより、ガイド部90を設けることによって生じ得る不都合、すなわち複数相の引出線50u,50v,50wと複数相のリング接続部73u,73v,73wとの同一相同士の接続がガイド部90によって阻害されることを抑制できる。
(4)バスリング70は、インバータ60と電気的に接続するのに用いられる複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wを有している。ガイド部90は、開口部96を有する開いた環状となっており、複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wは、開口部96に挿通されている。かかる構成によれば、複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wとガイド部90との干渉を回避できる。これにより、ガイド部90を設けることによって生じ得る不都合、すなわちバスリング70とインバータ60との接続がガイド部90によって阻害されることを回避できる。
(5)筒状のハウジング11内には、当該ハウジング11の内周面11cから回転軸13の径方向R内側に向けて突出したバスリング取付部80が設けられている。ガイド部90は、ガイド内周面91と、電動モータ14に近づくに従って徐々に縮径したテーパ状のガイド外周面92とを有する円錐台の筒状である。バスリング70は、ハウジング11の内周面11cとバスリング取付部80とガイド外周面92とによって区画される収容空間Sに収容されている。かかる構成によれば、ガイド外周面92がテーパ状となっているため、収容空間Sは電動モータ14に近づくに従って徐々に広がっている。詳細には、収容空間Sの回転軸13の径方向Rの長さは、電動モータ14に近づくに従って徐々に長くなる。これにより、ガイド部90の一部、換言すればガイド部90の少なくとも基端部93とバスリング70とを回転軸13の軸線方向Zに重ねつつ、収容空間Sにバスリング70を配置できる。
(6)バスリング70とコイルエンド44とは、回転軸13の径方向Rに対向配置されている。ガイド部90の一部は、バスリング70とコイルエンド44との間に配置されている。かかる構成によれば、バスリング70とコイルエンド44とが回転軸13の径方向Rに対向配置されているため、両者が回転軸13の軸線方向Zにずれて配置されている構成と比較して、設置スペースの低減を図ることができる。換言すれば、デッドスペースになり易いコイルエンド44に対して回転軸13の径方向R外側の領域にバスリング70が配置されることにより、回転軸13の軸線方向Zに占める設置スペースの低減を図ることができる。
また、バスリング70とコイルエンド44との間にガイド部90が設けられているため、より好適に冷媒をコイルエンド44に向けてガイドできる。これにより、コイルエンド44の冷却性の向上を図ることができる。
詳述すると、バスリング70とコイルエンド44とが回転軸13の径方向Rに対向配置されているため、両者が回転軸13の軸線方向Zにずれている場合と比較して、両者の距離が短くなり易い。そして、そのバスリング70とコイルエンド44との間にガイド部90が設けられているため、ガイド部90とコイルエンド44との距離も短くなり易い。これにより、ガイド部90によってガイドされた冷媒がコイルエンド44に到達する前に拡散しにくい。よって、より好適にコイルエンド44を冷却できる。
(7)電動圧縮機10は、電動モータ14によって駆動されることにより吸入口11aから吸入された冷媒を圧縮する圧縮部12を備えている。かかる構成によれば、上記のようにステータコア33の磁気特性の低下の抑制と、複数相コイル34u,34v,34wの冷却性の向上に伴う複数相コイル34u,34v,34wに流す電流の上限値の向上とを通じて、電動モータ14の高出力化を図ることができるため、電動圧縮機10の性能向上を図ることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ バスリング取付部80とガイド部90とは別体に限られず、1つの部材であってもよい。
○ 実施形態では、回転軸13の軸線方向Zから見て、バスリング70の一部は、ガイド部90(換言すればガイド内周面91)と重なっていない構成であったが、これに限られず、バスリング70の全部がガイド部90と重なる構成でもよい。要は、吸入口11a側の回転軸13の軸線方向Zから見て、ガイド部90は、バスリング70の少なくとも一部に対して重なっていればよい。但し、収容空間Sに冷媒が入り込み易い点に着目すれば、回転軸13の軸線方向Zから見て、バスリング70の一部が露出しているとよい。
○ ガイド部90は、バスリング70に固定されていてもよい。例えば、ガイド部90の先端部94が、バスリング70におけるバスリング取付部80側とは反対側の端面の内周端に固定されていてもよい。この場合、回転軸13の軸線方向Zから見てガイド内周面91の全部がバスリング70に重なる。つまり、ガイド部90は、ガイド内周面91の少なくとも一部がバスリング70に対して重なるように構成されていればよい。なお、本別例においては、凹部95を省略してもよいし、ガイド部90とバスリング70とが一体形成されていてもよい。
○ バスリング70とコイルエンド44とは、回転軸13の径方向Rに対向配置されておらず、回転軸13の軸線方向Zにずれて配置されていてもよい。この場合であっても、回転軸13の軸線方向Zから見れば、バスリング70は、コイルエンド44に対して回転軸13の径方向R外側に配置されている。
○ ガイド内周面91は、滑らかなテーパ面に限られず、階段状であってもよい。ガイド外周面92についても同様である。また、ガイド外周面92は、テーパ状に限られず、任意である。但し、収容空間Sを広く確保できる点に着目すれば、ガイド外周面92は電動モータ14に向かうに従って縮径しているとよい。
○ 複数相のリング接続部73u,73v,73wは、回転軸13の軸線方向Zから見て重ならないように互いに周方向にずれて配置されていてもよい。
○ ガイド部90には、凹部95に代えて、ガイド部90を回転軸13の径方向Rに貫通する貫通孔又はスリットが回転軸13の周方向に複数配列された状態で形成されていてもよい。この場合、複数相の引出線50u,50v,50wと複数相のリング接続部73u,73v,73wとの同一相同士は、上記貫通孔又はスリットを介して接続されているとよい。
○ ガイド部90は、閉じた環状でもよい。この場合、ガイド部90には、複数相のインバータ接続用端子74u,74v,74wが挿通可能な貫通孔が形成されているとよい。
○ バスリング取付部80の具体的な形状は任意である。例えば、バスリング取付部80は、ハウジング11(詳細には側壁部21b)の内周面11cから回転軸13の径方向R外側に凹み且つ回転軸13の周方向に延びた溝であってもよい。この場合、バスリング70は、上記溝に嵌合することによってハウジング11に取り付けられる構成でもよい。
○ バスリング取付部80とステータコア33とは離間していてもよい。
○ 底壁部21aとカバー部材61とが一体物であり、吸入ハウジング21が側壁部21bのみで構成されてもよい。
○ 本実施形態の電動圧縮機10では、インバータ60がハウジング11の軸線方向Zに配列されていたが、これに限られず、インバータ60がハウジング11の径方向Rに取り付けられていてもよい。
○ 電動圧縮機10は、車載用空調装置以外に用いられてもよい。例えば、車両に燃料電池が搭載されている場合には、電動圧縮機10は燃料電池に空気を供給する空気供給装置に用いられてもよい。すなわち、圧縮対象の流体は、冷媒に限られず、空気など任意である。
○ インバータ一体形回転電機は電動圧縮機10に限られず、任意である。例えば、車両に燃料電池が搭載されている場合には、インバータ一体形回転電機は、燃料電池に水素を供給する電動ポンプ装置でもよい。電動ポンプ装置は、水素タンクの水素を圧縮することなく供給するポンプと、ポンプを駆動させる電動モータと、電動モータを駆動させるインバータとを備えているとよい。
○ インバータ一体形回転電機の搭載対象は車両に限られず任意である。
○ 実施形態と各別例とを適宜組み合わせてもよい。
10…電動圧縮機(インバータ一体形電動圧縮機)、11…ハウジング、11a…吸入口、11b…吐出口、11c…ハウジングの内周面、12…圧縮部、13…回転軸、14…電動モータ、31…ロータ、33…ステータコア、34u,34v,34w…複数相コイル、42…ティース、43…コア端面、44…コイルエンド、50u,50v,50w…複数相の引出線、60…インバータ、70…バスリング、71…絶縁リング、72u,72v,72w…複数相のリング本体部、73u,73v,73w…複数相のリング接続部、74u,74v,74w…複数相のインバータ接続用端子、80…バスリング取付部、81…第1端面、82…第2端面、90…ガイド部、91…ガイド内周面、92…ガイド外周面、93…基端部、94…先端部、95…凹部、96…開口部、S…収容空間、Z…回転軸の軸線方向、R…回転軸の径方向。

Claims (7)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸が挿通されたロータ、複数のティースが周方向に配列されたステータコア及び前記複数のティースに集中巻きで捲回された複数相コイルを有するものであって、前記回転軸を回転させる電動モータと、
    前記回転軸及び前記電動モータを収容するものであって、流体が吸入される吸入口及び流体が吐出される吐出口が形成されたハウジングと、
    前記電動モータを駆動させるインバータと、
    前記インバータと前記複数相コイルとを電気的に接続するのに用いられるものであって、前記ハウジングに取り付けられた環状のバスリングと、
    を備え、
    前記吸入口、前記電動モータ及び前記吐出口は、前記吸入口から吸入された流体が前記電動モータを通って前記吐出口から吐出されるように配列されており、
    前記バスリングは、前記ハウジング内のうち、前記ステータコアよりも前記吸入口側に配置されており、
    前記ハウジング内には、前記バスリングに向けて流れる流体を前記複数相コイルに向かうようにガイドするガイド部が設けられていることを特徴とするインバータ一体形回転電機。
  2. 前記ステータコアにおける前記回転軸の軸線方向の端面には、前記複数相コイルのコイルエンドが設けられており、
    前記バスリングは、前記回転軸の軸線方向から見て、前記コイルエンドに対して前記回転軸の径方向外側に配置されており、
    前記ガイド部は、前記電動モータに近づくに従って徐々に縮径したテーパ状のガイド内周面を有する環状であり、
    前記ガイド部は、前記回転軸の軸線方向から見て前記ガイド内周面の少なくとも一部が前記バスリングと重なるように、前記回転軸の軸線方向から見て前記コイルエンドに対して前記回転軸の径方向外側に配置されている請求項1に記載のインバータ一体形回転電機。
  3. 前記バスリングは、
    絶縁リングと、
    前記絶縁リングに埋設された複数相のリング本体部と、
    前記複数相のリング本体部から前記回転軸の径方向内側に向けて突出したものであって、前記回転軸の周方向に離間して複数配列された複数相のリング接続部と、
    を有し、
    前記ガイド部には、前記回転軸の周方向に離間して配列された複数の凹部が形成されており、
    前記複数相コイルから引き出された複数相の引出線と、前記複数相のリング接続部との同一相同士は、前記複数の凹部を介して接続されている請求項2に記載のインバータ一体形回転電機。
  4. 前記バスリングは、前記インバータと電気的に接続するのに用いられるインバータ接続用端子を有し、
    前記ガイド部は、開口部を有する開いた環状となっており、
    前記インバータ接続用端子は、前記開口部に挿通されている請求項2又は請求項3に記載のインバータ一体形回転電機。
  5. 前記ハウジングは筒状であり、前記ハウジング内には、当該ハウジングの内周面から前記回転軸の径方向内側に向けて突出したバスリング取付部が設けられており、
    前記ガイド部は、前記ガイド内周面と、前記電動モータに近づくに従って徐々に縮径したテーパ状のガイド外周面とを有する円錐台の筒状であり、
    前記バスリングは、前記ハウジングの内周面と前記バスリング取付部と前記ガイド外周面とによって区画される収容空間に収容されている請求項2〜4のうちいずれか一項に記載のインバータ一体形回転電機。
  6. 前記バスリングと前記コイルエンドとは、前記回転軸の径方向に対向配置されており、
    前記ガイド部の一部は、前記バスリングと前記コイルエンドとの間に配置されている請求項2〜5のうちいずれか一項に記載のインバータ一体形回転電機。
  7. 前記インバータ一体形回転電機は、前記電動モータによって駆動されることにより前記吸入口から吸入された流体を圧縮する圧縮部を備えたインバータ一体形電動圧縮機である請求項1〜6のうちいずれか一項に記載のインバータ一体形回転電機。
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