JP2018131882A - 基礎構造 - Google Patents

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聡 北岡
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Abstract

【課題】材軸方向の両端部が、地中に埋設された柱に固定される大梁としてのみ梁が設けられ、材軸方向の両端部が複数の梁に固定される小梁や横補剛材が設けられない基礎構造の提供。
【解決手段】複数の梁2と、複数の梁2に載置されて、上フランジ21にシヤコネクタ25により接合される床スラブ4とを備え、梁2は、材軸方向Zの両端部が地中に埋設された柱3に固定されるとともに、材軸方向Zの中間部において、上フランジ21の幅方向Xの横移動が床スラブ4に拘束されて、床スラブ4による中間荷重が前記上フランジ21に上方から作用し、且つ梁2の材軸方向の両端部において、柱3から端荷重が作用するものとして、材軸方向の両端部が複数の梁2に固定される小梁が設けられることなく、材軸方向Zの両端部が柱3に固定される大梁としてのみ梁2が設けられ、且つ梁2に横補剛材が設けられないことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の鉄骨梁を組み合わせて設けられる基礎構造に関する。
建築物の実体に鉄製や鋼製の部材を用いる鋼造建物は、上屋が鋼造(S造)であっても、基礎構造は、鉄筋コンクリート造(RC造)が採用されることが多い。これは、基礎構造に鋼造(S造)を採用すると、材軸方向の両端部が、地中に埋設された柱に固定される複数の大梁に加え、この複数の大梁間に架渡される小梁や、大梁の横座屈防止用の横補剛材など、多くの部材が必要となるためである。
例えば、従来の鋼造(S造)の基礎構造として、安価で且つ柱脚の固定度を十分に確保できる鋼製基礎接合構造を含む基礎構造を提供するために、鋼製基礎梁と、少なくともこの鋼製基礎梁との接合部近傍が閉鎖形断面である柱とが、孔あきダイアフラムを介して接合されており、基礎を構成するコンクリートと柱内のコンクリートとにわたって柱の軸方向に延びる棒状金物がダイアフラムを貫通するように埋設される基礎構造が提案されている。なお、該基礎構造においては、ダイアフラムの孔径dとダイアフラムの幅Dとの比率d/Dは、0.5〜0.7の範囲に設定されている(特許文献1参照)。
また、従来の鋼造(S造)の基礎構造として、フーチングの厚さ及び基礎梁の梁成を変えず、且つ基礎底に段差を形成しない基礎構造を提供するために、基礎底上に設けられた第1フーチング部と、第1フーチング部に下部が埋設されて第1フーチング部に支持された鋼製の第1基礎梁と、第1基礎梁に設けられ、第1基礎梁に作用する鉛直力を第1フーチング部へ伝達する力伝達手段とを有する基礎構造が提案されている(特許文献2参照)。
特開2006−291555号公報 特開2016−089360号公報
しかしながら、上記に提案される基礎構造は、小梁や横補剛材など多くの部材を必要とし、これら部材を現場で接合する作業等が必要となるため工期やコストが増加するという問題がある。
本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであって、その目的とするところは、材軸方向の両端部が、地中に埋設された柱に固定される大梁としてのみ梁が設けられ、材軸方向の両端部が複数の梁に固定される小梁や横補剛材が設けられない基礎構造を提供することにある。
第1発明に係る基礎構造は、複数の鉄骨梁を組み合わせて設けられる基礎構造であって、上フランジと下フランジとがウェブで連結された形鋼が用いられる複数の梁と、複数の前記梁に載置されて、前記上フランジにシヤコネクタにより接合される床スラブとを備え、前記梁は、材軸方向の両端部が、地中に埋設された柱に固定されるとともに、材軸方向の中間部において、前記上フランジの幅方向の横移動が前記床スラブに拘束されて、前記床スラブによる中間荷重が前記上フランジに上方から作用するものとして、材軸方向の両端部が複数の前記梁に固定される小梁が設けられることなく、材軸方向の両端部が前記柱に固定される大梁としてのみ前記梁が設けられ、且つ前記梁に横補剛材が設けられないことを特徴とする。
第2発明に係る基礎構造は、第1発明において、前記床スラブは、鉄筋コンクリートが用いられて、前記柱が埋設された地表面に土間床として直接設置されて、前記土間床の周囲に複数の前記梁が配置されることを特徴とする。
第3発明に係る基礎構造は、第1発明又は第2発明において、前記床スラブは、鉄筋コンクリートが用いられて、前記鉄筋コンクリートの内部に気体又は充填材を内蔵させる略中空状の空洞部が形成されることを特徴とする。
第4発明に係る基礎構造は、第1発明〜第3発明の何れかにおいて、前記梁の材軸方向の両端部が固定されるとともに、前記梁の材軸方向の中間部において、前記床スラブにより前記上フランジの幅方向の横移動が拘束されて、前記上フランジに上方から中間荷重が作用し、且つ前記梁の材軸方向の両端部において、前記柱から端荷重が作用する条件下で、前記梁の横座屈耐力Mcrを、下記(12)式〜(16)式から算出するものとし、材軸方向の両端部が複数の前記梁に固定される小梁が設けられることなく、材軸方向の両端部が前記柱に固定される大梁としてのみ前記梁が設けられることを特徴とする。
ここで、β、γは、前提となる荷重条件V、wによって下記(1)式、(2)式から決まる係数である。なお、Vは、梁の材軸方向の端部に作用するせん断力、wは、梁の材軸方向の中間部に作用する中間荷重である。
また、Lは、梁の材軸方向の長さ、Eは、ヤング係数、Iは、下フランジの弱軸まわりの断面二次モーメント、Gは、せん断弾性係数、Jは、サン・ブナンのねじり定数、db は、上フランジと下フランジとの板厚中心間距離、zは梁の材軸方向の基準となる一端部から梁の材軸方向の任意の点までの長さである。φは、横座屈によって梁に生じるねじり角である。φ’はφの一階微分、φ’’はφの二階微分を表す。tは積分のための助変数である。
第1発明〜第4発明によれば、梁は、材軸方向の両端部が、地中に埋設された柱に固定されるとともに、材軸方向の中間部において、上フランジの幅方向の横移動が床スラブに拘束されて、床スラブによる中間荷重が上フランジに上方から作用する。このため、梁と床スラブとが一体として挙動し、横座屈に対する強度すなわち横座屈耐力が向上する。結果、小梁や横補剛材を設けなくとも十分な強度を有する基礎構造を得ることができる。また、小梁や横補剛材を設けなくともよいためコスト及び工期を大幅に削減することができる。また、基礎構造に鋼造の部材を用いる場合には、通常、その腐食の防止のために基礎構造を構成する梁、小梁及び横補剛材、さらにこれらの相互の結合部分に十分な耐食性被覆を施す必要があるが、第1発明〜第4発明によれば、小梁や横補剛材を設けなくとも十分な強度を有する基礎構造を得ることができ、すなわち基礎構造を構成する部品の数を減らすことができ、これらの相互の結合部分を減らすことができるため、耐食性被覆のためのコスト及び工期を大幅に削減することができる。
特に、第2発明によれば、柱が埋設された地表面に土間床として直接設置されて、土間床の周囲に複数の梁が配置される耐震構造を得ることができる。この場合、地表面が床スラブの重量の一部を支えることになり、梁が支える重量が緩和されるとともに、床スラブの厚みを過大にすることなく、十分な強度や剛性を有する基礎構造を得ることができる。
特に、第3発明によれば、床スラブは、鉄筋コンクリートの内部に気体又は充填材を内蔵させる略中空状の空洞部が形成される、いわゆるボイドスラブとなる。この場合、床スラブ自体の強度が向上する。また、床スラブに空洞部が形成される重量が減少するため梁が支える重量が緩和されるとともに、床スラブの敷設に必要なコンクリート量が減少するためコスト削減が可能となる。
特に、第4発明によれば、横移動が拘束された梁の横座屈変形が複雑となるにもかかわらず、梁の両端部が固定され、梁の横移動が拘束されて、上フランジに上方から中間荷重が作用し、且つ梁の材軸方向の両端部において、柱から端荷重が作用する条件下で、梁の横座屈耐力Mcrを上記(12)式〜(16)式から算出することで、このような鉄骨梁の横座屈耐力を高い精度で評価することが可能となる。この結果、材軸方向の両端部が、地中に埋設された柱に固定される大梁としてのみ梁が設けられ、材軸方向の両端部が複数の梁に固定される小梁や横補剛材が設けられない基礎構造を提供することができる。
本発明を適用した基礎構造を示す一部斜視図である。 (a)は、本発明を適用した基礎構造に用いられる鉄骨梁のフリーボディを示す正面図であり、(b)は、その側面図である。 (a)は、本発明を適用した基礎構造の鉄骨梁の両端部が固定されて横移動が拘束された状態を示す正面図であり、(b)は、その側面図である。 (a)は、横移動が拘束された鉄骨梁のFEMによる線形座屈解析結果例を示す斜視図であり、(b)は、横移動が拘束されない鉄骨梁のFEMによる線形座屈解析結果例を示す斜視図である。 (a)は、本発明を適用した基礎構造の鉄骨梁の仮想変位の一例を示す側面図であり、(b)は、その底面図であり、(c)は、図5(a)のA−A'線断面図である。 (a)は、本発明を適用した基礎構造の鉄骨梁で両端部が等曲げとなる場合の材軸方向の曲げモーメント分布を示す概略側面図であり、(b)〜(d)は、両端部が等曲げとならない場合の逆対称モーメント等を示す概略側面図である。 (a)は、本発明を適用した基礎構造の鉄骨梁に掛る曲げモーメントの分析方法で所定の級数によって近似されるφを用いた計算結果を示すグラフであり、(b)は、フーリエ余弦級数の第4項近似によって近似されるφを用いた計算結果を示すグラフである。 本発明を適用した実施例に係る基礎構造の平面図である。 本発明を適用していない比較例に係る基礎構造の平面図である。
以下、本発明を適用した基礎構造を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した基礎構造は、図1に示すように、住宅、学校、事務所、倉庫若しくは病院施設等の建築物、又は低層ビル、高層ビル若しくは超高層ビル等の建築物等における基礎構造であり、特に、倉庫の基礎構造に好適である。
本発明を適用した基礎構造1は、複数の鉄骨梁(以下、梁2)を組み合わせて設けられる基礎構造であり、複数の梁2と、床スラブ4とを備える。複数の梁2には、上フランジ21と下フランジ22とがウェブ23で連結された形鋼が用いられる。床スラブ4は、複数の梁2に載置されて、梁2の上フランジ21にシヤコネクタ25により接合される。床スラブ4は、鉄筋コンクリートが用いられ、柱3が埋設された地表面5に土間床として直接設置される。また、床スラブとしての土間床4の周囲に複数の梁2が配置される。
梁2は、材軸方向の両端部が、地中に埋設された柱3に固定されており、材軸方向の中間部2bにおいて、上フランジ21の幅方向の横移動が床スラブ4に拘束される。また、床スラブ4による中間荷重が上フランジ21に上方から作用する。また、本発明を適用した基礎構造1は、材軸方向の両端部2a,2aが複数の梁2に固定される小梁が設けられておらず、材軸方向の両端部2a,2aが柱3に固定される梁2のみが設けられている。さらに、梁2には、横座屈を防止する横補剛材が設けられていない。
梁2は、図2(a)に示すように、幅方向Xに延びる上フランジ21と下フランジ22とが上下一対に設けられて、上下一対の上フランジ21と下フランジ22とが高さ方向Yに延びるウェブ23で連結される。梁2は、例えば、上フランジ21及び下フランジ22の幅方向Xの略中央にウェブ23の上下端部が接続されることで、断面略H形状に形成された鉄骨梁となる。
梁2は、図2(b)に示すように、梁2全体が材軸方向Zに延びて所定の長さLとなる。そして、梁2は、上フランジ21の板厚の中心から下フランジ22の板厚の中心までの高さ方向Yの距離が、上フランジ21と下フランジ22との板厚中心間距離dbとなる。
なお、板厚中心間距離dbは、上フランジ21の上面から下フランジ22の上面までの高さ方向Yの距離、又は上フランジ21の下面から下フランジ22の下面までの高さ方向Yの距離と、略同一のものとして取り扱うこともできる。さらに、板厚中心間距離dbは、上フランジ21の下面から下フランジ22の上面までの高さ方向Yの距離、又は梁2の高さ方向Yの梁成と、略同一のものとして取り扱うこともできる。
ここで、梁2は、図2(a)に示すように、上フランジ21及び下フランジ22が幅方向Xに延びて形成されて、ウェブ23が高さ方向Yに延びて形成されることで、幅方向Xが強軸まわりとなって、高さ方向Yが弱軸まわりとなる。そして、梁2は、材軸方向Z及び高さ方向Yの構面に対して下フランジ22が幅方向Xにはらみだすことで、横座屈が発生するものとなる。
本発明を適用した基礎構造1は、図3に示すように、梁2の材軸方向Zの両端部2a,2aが柱3等に剛接合で固定される。このとき、梁2の両端部2a,2aは、例えば、角形鋼管が柱3として用いられる場合に、角形鋼管の側面に設けられたダイアフラム30に溶接接合されることで、柱3に剛接合で固定支持されるものとなる。
また、梁2の両端部2a,2aは、鉄筋コンクリート柱又は無筋コンクリート柱が柱3として用いられる場合に、柱3の内部で互いに略直交する鉄骨梁に溶接接合されてもよい。さらに、梁2の両端部2a,2aは、鉄骨鉄筋コンクリート柱が柱3として用いられる場合に、柱3の内部で高さ方向Yに延びる鉄骨柱に溶接接合されてもよい。
本発明を適用した基礎構造1は、梁2の材軸方向Zの両端部2a,2aが柱3等に半剛接合又はピン接合で固定されてもよい。なお、半剛接合とは、柱3に対する梁2の回転移動をある程度拘束した接合形式をいい、柱3と梁2との間で伝達できる曲げ応力が、完全な剛接合と比較して小さいものをいう。また、ピン接合とは、柱3に対する梁2の回転移動を拘束しない接合形式をいい、柱3と梁2との間で伝達できる曲げ応力が皆無又は極小であるものをいう。そして、半剛接合、ピン接合及び剛接合の定義は、欧州設計基準(Eurocode3 Part1−8)に準拠するものとする。ただし、梁2の材軸方向の両端部2a,2aにおいて梁2のねじれ及び上フランジ21及び下フランジ22のそりは拘束されていなければならない。
また、本発明を適用した基礎構造1は、梁2の材軸方向Zの中間部2bにおいて、上フランジ21の上方にコンクリート等の床スラブ4が設けられる。床スラブ4は、コンクリートを主構造としたコンクリートスラブが用いられるほか、コンクリート及び鋼製等のデッキプレートを主構造としたデッキ合成スラブが用いられる。
また、本発明を適用した基礎構造1は、梁2の材軸方向Zの中間部2bにおいて、1又は複数の頭付きスタッド等のシヤコネクタ25が、上フランジ21の上面に所定の間隔で設けられる。シヤコネクタ25は、梁2の上フランジ21の上面から上方に突出させて設けられて、梁2の上フランジ21の上方で床スラブ4のコンクリート等に埋設等される。このとき、本発明を適用した基礎構造1は、シヤコネクタ25が床スラブ4に埋設等されることで、梁2の材軸方向Zの中間部2bにおいて、図3(a)に示すように、上フランジ21の幅方向Xの横移動が拘束されるものとなる。
また、本発明を適用した基礎構造1は、図3(b)に示すように、梁2の材軸方向Zの中間部2bにおいて、床スラブ4の自重及び積載荷重等による中間荷重が作用する。このとき、本発明を適用した基礎構造1は、梁2の材軸方向Zの中間部2bにおいて、上フランジ21に上方から中間荷重が等分布荷重として作用し、また、地震等によって各柱3が傾斜した場合には、梁2の材軸方向の両端部2a,2aに柱3からの端荷重が作用することとなる。また、本発明を適用した基礎構造1は、梁2の材軸方向Zの両端部2a,2aの各々において、曲げモーメント及びせん断力が作用するものとなる。
本発明を適用した基礎構造1は、図4(a)に示すように、床スラブ4により上フランジ21の幅方向Xの横移動が拘束されて、梁2が早期に全塑性モーメントに達しないものとなるため、この横移動の拘束を利用した梁2の横座屈抑制効果を有するものである。これに対して、梁2の幅方向Xの横移動が拘束されない場合は、図4(b)に示すように、梁2が横座屈を起こして早期に耐力劣化するものとなる。
そのため、この実施形態の基礎構造1は、図5に示すように、基礎構造1を構成する梁2を対象として、梁2の材軸方向Zの両端部2a,2aが固定されるとともに、梁2の材軸方向Zの中間部2bにおいて、上フランジ21の幅方向Xの横移動が拘束されて、上フランジ21に上方から中間荷重が作用し、且つ梁2の材軸方向の両端部2a,2aにおいて、柱3から端荷重が作用する条件下で、梁2の横座屈耐力Mcrを高い精度で算出している。これにより、梁2は、その算出した横座屈耐力Mcrを評価すると共に、その横座屈耐力Mcrに基づいて寸法形状が決定されている。以下、梁2の横座屈耐力Mcrの算出方法について具体的に説明する。
図5では、梁2の左側の端部2aで固定された局所座標系X−Y−Zを用いて、梁2の回転は右ねじの進む方向を正とする。また、図5では、実線は梁2のフリーボディを表し、破線は横座屈によって梁2のフリーボディに生じる仮想変位の一例を表す。
<幾何学的境界条件>
梁2の上フランジ21は、その中心線0−0’上でX方向の変位(横移動)が拘束されているものとする。梁2の端部2aの幾何学的境界条件は、横座屈変形を近似する級数の端末条件によって規定される。なお、梁2は、横座屈によって0−0’を既定の回転軸とする曲げねじりが生じるとともに、二次の微小変形としてたわみが生じる。この解析では、上フランジ21、下フランジ22及びウェブ23を平板として扱って、横座屈に対する梁2の強さは、上フランジ21及び下フランジ22の面内の曲げ剛性と、上フランジ21、下フランジ22及びウェブ23のねじり剛性に支配されるものとする。
<力学的境界条件>
梁2の中間部2bで0−0'上に中間荷重として鉛直等分布荷重wが作用するものとする。また、梁2の右側の端部2aに曲げモーメントMcr及びせん断力Vが作用し、梁2の左側の端部2aにこれらとつり合う曲げモーメントM1及びせん断力V1が作用するものとする。このとき、McrとV及びwとの関係は、力のつり合い条件より、それぞれ、下記(1)式、(2)式で表すことができる。
ここに、Lは梁2の材軸方向Zの長さであり、zは梁2の材軸方向の基準となる一端部(図5に示すものの場合、左側の端部2a)から梁2の材軸方向の任意の点までの長さである。β及びγは材端荷重及び中間荷重の荷重条件によって決まる係数で、解析解からV、w、を消去して、横座屈耐力Mcrとして表すためのものである。
なお、梁2の曲げモーメント分布とβ及びγとの関係を、図6において例示する。ここでは、図6(a)に示すように、梁2の左右の部材端で等曲げとなる場合(対称座屈)に、βを0とし、図6(b)〜(d)に示すように、梁2の左右の部材端で等曲げとならない場合(非対称座屈)に、β(の値)を0を超えて3以下の範囲にある実数(ただし、図6(b)〜(d)は、β(の値)が1,2,3の場合をそれぞれ例示している)として、β、γを、上記(3a)式、(3b)式により決定される。
<一般化変位>
横座屈を線形座屈問題として扱うために、横座屈による梁2の各部の変形を材軸方向の座標値(つまり、梁2の左側の端部から梁2の材軸方向の任意の点までの長さ)zの連続関数として表しておく。このとき、横座屈によって梁2に生じる横断面のねじり角φは、図5に示すように、材軸方向Zになだらかに連続するはずである。
本発明では、横座屈による梁2の各部の変形を級数近似することで横座屈耐力の解析解を導出する。横座屈は梁2の横断面のゆがみを伴わないため、解析解の導出に必要なその他の変形、すなわち図5に示す梁2のたわみv(下記(3)式の左辺)、梁2の右端の回転角Φ、及び梁2の右端のたわみΔは、それぞれ、下記(3)式〜(5)式で表すことができる。このように、横座屈による梁2の各部の変形は、ねじり角φによって一意に表すことができる。
ここに、dbは上フランジ21と下フランジ22との板厚中心間距離、zは梁の材軸方向の基準となる一端部から梁の材軸方向の任意の点までの長さである。φ’はφの一階微分を表す。tは積分のための助変数である。
<ポテンシャルエネルギー>
梁2が横座屈を生じるとき、この系の全ポテンシャルエネルギーΠは、下記(6)式で与えられる。
ここに、ΔUは梁2のひずみエネルギー、ΔTは外力のポテンシャルエネルギーである。
次に、ΔUは、曲げねじりによるひずみエネルギーと純ねじりによるひずみエネルギーとの和として、下記(7)式で与えられる。
ここに、Eはヤング係数、Iは下フランジ22の弱軸まわりの断面二次モーメント、Gはせん断弾性係数、Jはサン・ブナンのねじり定数である。φ’’はφの二階微分を表す。
次に、ΔTは、Mcr、V、及びwのポテンシャルエネルギーの和として、下記(8)式で与えられる。
<横座屈変形の近似>
材軸方向Zの両端部2a,2aが固定支持された梁2に許容される任意のφは、有限級数によって任意の精度で近似することができる。
すなわち、下記(9)式で与えられるフーリエ級数展開は、大方の連続関数に適用することができ、その級数計算も簡単であることから、エネルギー法による既往の座屈研究は、何れもフーリエ級数によって座屈変形を近似している。
これに対して、本発明では、梁2の両端部2a,2aが剛接合で固定される場合に、材軸方向Zの両端部2a,2aが固定支持された梁2の横座屈変形として、特に、下記(10a)式又は(10b)式で与えられる級数でφを近似できることを見出している。
ここで、anは第n項目の未定係数である。
<横座屈耐力の導出>
最小ポテンシャルエネルギーの原理より、下記(11)式に上記(7)式、(8)式を代入し、さらに上記(1)式〜(5)式を代入することで、横座屈耐力の基本式として、下記(12)式を得る。
ここに、A、B、C及びD は、下記(13)式〜(16)式に示すφの汎関数である。
ここで、β、γは、前提となる荷重条件V、wによって上記(1)式、(2)式から決まる係数である。なお、Vは、梁2の材軸方向Zの端部2aに作用するせん断力、wは、梁2の材軸方向Zの中間部2bに作用する中間荷重である。
また、Lは、梁2の材軸方向Zの長さ、Eは、ヤング係数、Iは、下フランジ22の弱軸まわりの断面二次モーメント、Gは、せん断弾性係数、Jは、サン・ブナンのねじり定数、dbは、上フランジ21と下フランジ22との板厚中心間距離、zは梁の材軸方向の基準となる一端部から梁の材軸方向の任意の点までの長さである。φは、横座屈によって梁2に生じるねじり角である。φ’ はφの一階微分、φ’’はφの二階微分を表す。tは積分のための助変数である。
ところで、上記(12)式は曲げねじりに対する耐力と純ねじりに対する耐力との線形和であり、一般にB≠Aである。なお、特開2016−23446号公報に開示される設計方法は、上フランジ21の横移動が拘束された梁2に逆対称の曲げモーメントが作用する場合について、この2つの耐力にそれぞれ異なる修正係数を与えることで横座屈耐力の高精度の近似解を得ることができる。
<最小条件>
上記(9)式や(10a)式及び(10b)式の級数によってφを近似する場合について、横座屈耐力の解析解を求める。未定係数列(an)に関して上記(12)式を最小にするための必要条件は、下記(17)式から求められ、これらの微分を行うことで下記(18)式を得る。
上記(18)式中のfnmは下記(19)式を表す。
ここで、上記(19)式中のLnm、Mnm、Nnm、Onmは下記(20)式〜(23)式を表す。
ここに、φnはφを近似する級数の第n番目の基底関数を表す。例えば上記(10a)式に対して、下記(24)式となる。
ここに、φn’及びφn’’は、それぞれ、φnの一階微分及び二階微分を表す。
<解析解>
上記(17)式が未定係数a1、a2、… 、anの少なくとも1つに対して0以外の値を与えるとき、座屈の可能性が生じる。このため、上記(17)式の係数行列の行列式は0でなければならない。すなわち下記(25)式のn次方程式を解くことで、横座屈耐力の解析解を得ることができる。
また、上記(9)式や(10a)式又は(10b)式の級数の第3項部分和によってφを近似する場合の横座屈耐力の解析解は、下記(26)式〜(33)式で与えられる。
このとき、上記(26)式の実解の中の最小の正値が、梁2の1次の横座屈耐力となる。本発明を適用した基礎構造1は、上フランジ21と下フランジ22とがウェブ23で連結された形鋼が用いられる梁2を対象とし、梁2の材軸方向Zの両端部2a,2aが固定されるとともに、梁2の材軸方向Zの中間部2bにおいて、上フランジ21の幅方向Xの横移動が拘束されて、上フランジ21に上方から中間荷重が作用し、且つ梁2の材軸方向の両端部2a,2aにおいて、柱3から端荷重が作用する条件下で、梁2の横座屈耐力Mcrを、下記(12)式〜(16)式から算出される梁2の横座屈耐力Mcrに基づいて、梁2に横座屈が発生しないように基礎構造1を設計することが好ましい。
ここで、β、γは、前提となる荷重条件V、wによって上記(1)式、(2)式から決まる係数である。なお、Vは、梁2の材軸方向Zの端部2aに作用するせん断力、wは、梁2の材軸方向Zの中間部2bに作用する中間荷重である。
また、Lは、梁2の材軸方向Zの長さ、Eは、ヤング係数、Iは、下フランジ22の弱軸まわりの断面二次モーメント、Gは、せん断弾性係数、Jは、サン・ブナンのねじり定数、dbは、上フランジ21と下フランジ22との板厚中心間距離、zは梁の材軸方向の基準となる一端部から梁の材軸方向の任意の点までの長さである。φは、横座屈によって梁2に生じるねじり角である。φ’はφの一階微分、φ’’はφの二階微分を表す。tは積分のための助変数である。
下記に上記設計法のもとで設計した基礎構造、すなわち材軸方向の両端部が、地中に埋設された柱に固定される大梁としてのみ梁が設けられ、材軸方向の両端部が複数の梁に固定される小梁及び大梁としての梁の横座屈を抑制する横補剛材が設けられない基礎構造のメリットについて、189m(長辺)×87m(短辺)の面積に基礎構造を施工する場合を例に説明する。なお、長辺大梁は10.5mごと、短辺大梁は9.6mごと、に各々架けられるものとする。
初めに、実施例に係る基礎構造、すなわち、材軸方向の両端部が、地中に埋設された柱に固定される大梁として梁のみが設けられ、材軸方向の両端部が複数の梁に固定される小梁及び大梁としての梁の横座屈を抑制する横補剛材が設けられない基礎構造の施工に必要な部材を以下の表1に示す。
本発明を適用した実施例に係る基礎構造では、図8に示すように、長辺大梁が180本(18×10)、短辺大梁が171本(19×9)、必要となる。なお、長辺大梁26及び短辺大梁27は、地表面に埋設された柱3に固定されている。また、図8では、床スラブの図示を省略している。
これに対して、比較例に係る基礎構造、すなわち、材軸方向の両端部が、地中に埋設された柱に固定される大梁としての梁に加え、材軸方向の両端部が複数の梁に固定される小梁及び大梁としての梁の横座屈を抑制する横補剛材が設けられた基礎構造の施工に必要な部材を以下の表2に示す。
本発明を適用していない比較例に係る基礎構造では、図9に示すように、長辺大梁26が180本(18×10)、短辺大梁27が171本(19×9)、に加えて、小梁が324本(18×18)、横補剛材が360個(18×10×2)、必要となる。なお、長辺大梁26及び短辺大梁27は、地表面に埋設された柱3に固定されている。また、図9では、床スラブの図示を省略している。
次に、実施例に係る基礎構造及び比較例に係る基礎構造のそれぞれについて、189m×87mの面積に基礎構造を施工する場合の梁の重量、梁の表面積、及び床スラブ厚さの試算結果を以下の表3に示す。
表3に示すように、実施例においては、床スラブの厚みは増加するものの使用する梁の総重量及び総表面積が大幅に減少することがわかる。
また、実施例に係る基礎構造を採用することによる部材のコスト(原価)の増減について試算結果を以下の表4に示す。なお、以下の表4に記載の各部材の単価は、あくまで一例であり、下記単価とは限らない。
以上のように、実施例に係る基礎構造を採用した場合、189m×87mの面積に基礎構造を施工するケースでは、部材のコストだけで77百万と大幅なコスト削減が可能となる。また、該削減額は、部材のコストのみの削減額であり、小梁及び横補鋼材の取り付け作業や梁の塗装作業等の作業コストは含まれていない。このため、作業コストも加味すると更にコストを削減することができる。
以上のように、本発明を適用した基礎構造1は、複数の鉄骨梁を組み合わせて設けられる基礎構造である。基礎構造1は、上フランジ21と下フランジ22とがウェブ23で連結された形鋼が用いられる複数の梁2と、複数の梁2に載置されて、上フランジ21にシヤコネクタ25により接合される床スラブ4とを備える。梁2は、材軸方向Zの両端部2a,2aが地中に埋設された柱3に固定されている。また、梁2は、材軸方向Zの中間部2bにおいて、上フランジ21の幅方向の横移動が床スラブ4に拘束されており、床スラブ4による中間荷重が上フランジ21に上方から作用する。このため、梁2と床スラブ4とが一体として挙動し、横座屈に対する強度すなわち横座屈耐力が向上する。結果、小梁や横補剛材を設けなくとも十分な強度を有する基礎構造1を得ることができる。さらに、基礎構造1に鋼造の部材を用いる場合には、通常、その腐食の防止のためには基礎構造1を構成する梁、小梁及び横補剛材およびこれらの相互の結合部分に十分な耐食性被覆を施す必要があるが、本発明によれば、小梁や横補剛材を設けなくとも十分な強度を有する基礎構造を得ることができ構成部品の数を減らすことができるため、これらの相互の結合部分を減らすことができるため、耐食性被覆のためのコスト及び工期を大幅に削減することができる。また、小梁や横補剛材を設けなくともよいためコスト及び工期を大幅に削減することができる。さらに、耐食性被覆や防火用被覆等の塗装面積が削減されるため該塗装作業に必要なコスト及び工期も削減することができる。
また、基礎構造1は、床スラブ4に鉄筋コンクリートが用いられている。さらに、床スラブ4は、柱3が埋設された地表面5に土間床として直接設置されており、土間床としての床スラブ4の周囲に複数の梁2が配置されている。このため、十分な強度を有する基礎構造1を得ることができる。
また、基礎構造1は、梁2の材軸方向Zの両端部2a,2aが固定されるとともに、梁2の材軸方向Zの中間部2bにおいて、床スラブ4により上フランジ21の幅方向の横移動が拘束されて、上フランジ21に上方から中間荷重が作用する条件下で、梁2の横座屈耐力Mcrを、上記(12)式〜(16)式から算出している。
本発明を適用した基礎構造1は、通常、横移動が拘束された梁2の横座屈変形が複雑となるにもかかわらず、梁2の両端部2a,2aが固定され、梁2の横移動が拘束されて、上フランジ21に上方から中間荷重が作用する条件下で、梁2の横座屈耐力Mcrを上記(12)式〜(16)式から算出することで、横座屈耐力Mcrにより横座屈耐力を正確に評価することができる共に、その横座屈耐力Mcrに基づいて寸法形状が決定することができ、所望の横座屈耐力を確実且つ安定的に付与することができる。このため、小梁や横補剛材を設けなくともよい基礎構造1を設計することができる。
本発明を適用した基礎構造1は、横移動が拘束された梁2の横座屈変形が複雑となるにもかかわらず、梁2の横移動が拘束されて、上フランジ21に上方から中間荷重が作用し、且つ梁2の材軸方向の両端部2a,2aにおいて、柱3から端荷重が作用する条件下で、梁2の横座屈耐力Mcrを上記(12)式〜(16)式から算出することで、このような鉄骨梁の横座屈耐力を高い精度で評価することが可能となる。
本発明を適用した基礎構造1は、梁2の材軸方向Zで中間荷重が等曲げとなる場合(対称座屈)にβを0とし、梁2の材軸方向Zで中間荷重が等曲げとならない場合(非対称座屈)にβを1〜3の範囲の実数とすることで、中間荷重が等曲げとなる等曲げモーメントの場合及び中間荷重が等曲げとならない逆対称モーメント等の場合の何れの場合においても、上記(12)式〜(16)式を用いて対応し、実物の鉄骨梁に想定される様々な荷重条件を考慮しながら、基礎構造1が備える鉄骨梁の横座屈耐力を評価することが可能となる。
本発明を適用した基礎構造1は、特に、φを近似する場合は、上記(10a)式又は(10b)式の級数によって近似することが望ましい。本発明を適用した基礎構造1の設計方法は、第3項部分和によってφを近似する場合に、横座屈耐力を全塑性曲げモーメントで除した無次元化横座屈耐力(=Mcr/Mp)を縦軸とし、梁2の長さLを梁成で除した細長比λbを横軸とすると、横座屈耐力の解析解の一例が、図7に示すものとなる。
このとき、本発明を適用した基礎構造1は、図7(a)に示すように、上記(10a)式又は(10b)式の級数を用いるときは、横座屈耐力の解析解が略一致して、鉄骨梁の横座屈耐力を高い精度で評価できる。これに対して、図7(b)に示すように、上記(9)式のフーリエ余弦級数の第4項部分和を用いるときは、横座屈耐力の解析解が大きくばらつくものとなる。このとき、上記(9)式のフーリエ級数を用いて横座屈耐力を高い精度で評価するためには、例えば、第10項部分和によってφを近似する必要があるため、横座屈耐力の解析計算が複雑となる。
このように、本発明を適用した基礎構造1は、上記(10a)式又は(10b)式の級数によってφを近似することで、横座屈耐力の解析計算が必要以上に複雑化することを回避しながら、基礎構造1が備える鉄骨梁の横座屈耐力を高い精度で評価することが可能となる。このため、小梁や横補剛材を設けなくともよい基礎構造を設計することができる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。
例えば、本発明を適用した基礎構造1は、床スラブ4に鉄筋コンクリートが用いられて、鉄筋コンクリートの内部に気体又は充填材を内蔵させる略中空状の空洞部が形成されるようにしてもよい。この場合、床スラブ4は、いわゆるボイドスラブとなり、床スラブ4自体の強度が増す。また、床スラブ4に空洞部が形成される重量が減少するため梁2が支える重量が緩和される。また、床スラブ4の敷設に必要なコンクリート量が減少するためコスト削減が可能となる。なお、ボイドの材料としては、棒状や球状等、種々の形状に成形された発泡スチロールを使用してよいし、鋼管等、金属製のものを使用してもよい。
また、本発明を適用した基礎構造1の梁2は、上フランジ21と下フランジ22とが、幅方向Xの略中央でウェブ23に連結されたH形鋼20が用いられる鉄骨梁のほか、幅方向Xの片端側でウェブ23に連結された溝形鋼が用いられる鉄骨梁を用いることもできる。
1 :基礎構造
2 :梁
2a :端部
2b :中間部
20 :H形鋼
21 :上フランジ
22 :下フランジ
23 :ウェブ
25 :シヤコネクタ
26 :長辺大梁
27 :短辺大梁
3 :柱
30 :ダイアフラム
4 :床スラブ
5 :地表面
6 :小梁
7 :横補剛材
X :幅方向
Y :高さ方向
Z :材軸方向

Claims (4)

  1. 複数の鉄骨梁を組み合わせて設けられる基礎構造であって、
    上フランジと下フランジとがウェブで連結された形鋼が用いられる複数の梁と、複数の前記梁に載置されて、前記上フランジにシヤコネクタにより接合される床スラブとを備え、
    前記梁は、材軸方向の両端部が、地中に埋設された柱に固定されるとともに、材軸方向の中間部において、前記上フランジの幅方向の横移動が前記床スラブに拘束されて、前記床スラブによる中間荷重が前記上フランジに上方から作用するものとして、
    材軸方向の両端部が複数の前記梁に固定される小梁が設けられることなく、材軸方向の両端部が前記柱に固定される大梁としてのみ前記梁が設けられ、且つ前記梁に横補剛材が設けられないこと
    を特徴とする基礎構造。
  2. 前記床スラブは、鉄筋コンクリートが用いられて、前記柱が埋設された地表面に土間床として直接設置されて、前記土間床の周囲に複数の前記梁が配置されること
    を特徴とする請求項1記載の基礎構造。
  3. 前記床スラブは、鉄筋コンクリートが用いられて、前記鉄筋コンクリートの内部に気体又は充填材を内蔵させる略中空状の空洞部が形成されること
    を特徴とする請求項1又は2記載の基礎構造。
  4. 前記梁の材軸方向の両端部が固定されるとともに、前記梁の材軸方向の中間部において、前記床スラブにより前記上フランジの幅方向の横移動が拘束されて、前記上フランジに上方から中間荷重が作用し、且つ前記梁の材軸方向の両端部において、前記柱から端荷重が作用する条件下で、前記梁の横座屈耐力Mcrを、下記(12)式〜(16)式から算出するものとし、材軸方向の両端部が複数の前記梁に固定される小梁が設けられることなく、材軸方向の両端部が前記柱に固定される大梁としてのみ前記梁が設けられること
    を特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の基礎構造。
    ここで、β、γは、前提となる荷重条件V、wによって下記(1)式、(2)式から決まる係数である。なお、Vは、梁の材軸方向の端部に作用するせん断力、wは、梁の材軸方向の中間部に作用する中間荷重である。
    また、Lは、梁の材軸方向の長さ、Eは、ヤング係数、Iは、下フランジの弱軸まわりの断面二次モーメント、Gは、せん断弾性係数、Jは、サン・ブナンのねじり定数、dbは、上フランジと下フランジとの板厚中心間距離、zは梁の材軸方向の基準となる一端部から梁の材軸方向の任意の点までの長さである。φは、横座屈によって梁に生じるねじり角である。φ’はφの一階微分、φ’’はφの二階微分を表す。tは積分のための助変数である。
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