JP7314030B2 - 開口を有する床スラブ付き鉄骨梁およびその補強方法 - Google Patents

開口を有する床スラブ付き鉄骨梁およびその補強方法 Download PDF

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Description

本発明は、鉄骨梁の上部に開口を有するコンクリート床スラブが存在し、コンクリート床スラブと梁が頭付きスタッドを介して接合されている、開口を有する床スラブ付き鉄骨梁およびその補強方法に関するものである。
鉄骨梁が頭付きスタッドを介してコンクリート床スラブと接合されている従来の形態を図5、図6に示す。
従来の床スラブ付き鉄骨梁41は、両端部が柱3に剛接合されたH形断面の鉄骨梁5と、鉄骨梁5の上部に頭付きスタッド11を介して接合されたコンクリート床スラブ13とを有するものであって、鉄骨梁5の側面にはガセットプレート25が設けられ、小梁43が鉄骨梁5の上部においてガセットプレート25とボルト接合され、アングル45が小梁43の下部に設けたガセットプレート47とガセットプレート25の下部とに跨るように接合されている。これによって鉄骨梁5の横座屈による構面外変形が拘束される。コンクリート床スラブ13には鉄筋29が設けられている。
鉄骨梁5のウェブ21は柱3に溶接接合されるか、柱3に溶接接合されたシヤプレート49と高力ボルト接合される。
昨今、鉄骨梁が非特許文献1に示すように頭付きスタッドを介してコンクリート床スラブと接合されている場合、上フランジの構面外変形が拘束され、横座屈防止用の小梁、孫梁、アングルを省略できるという考え方が広まっている。
このような考え方の下、特許文献1では、鉄骨梁に接合されている床スラブのねじれ剛性を鉄骨梁のねじれ剛性の10倍とすることで横座屈補剛材がなくても横座屈を防止できる設計法が提案されている。
また、特許文献2では、ワーグナーねじり(反りねじり)とサンブナンねじり(純ねじり)の和にモーメント勾配係数を乗じて求められる従来の合成梁の横座屈耐力の計算式に対し、ワーグナーねじりとサンブナンねじりのそれぞれに異なる修正係数を乗じて求められる横座屈耐力を用いた設計法を提案している。
特許第5885911号公報 特開2016-23446号公報
日本建築学会「各種合成構造設計指針・同解説,2010」
これらの設計法では、鉄骨梁の上面に頭付きスタッドが配置されて床スラブと鉄骨梁が接合されており、鉄骨梁の上フランジの構面外変形が十分拘束されていることを前提としている。
しかし、実際の建築物では床スラブには開口が設けられることが多く、開口は鉄骨梁の直近に位置することもある。また、開口のサイズも150mm程度から梁せいを越えるような大きいものまでさまざまである。
サイズの大きい開口が鉄骨梁の直近に存在する場合、開口部分の床スラブによる鉄骨梁の上フランジ拘束効果が低下するため、横座屈防止用の小梁、孫梁、アングルを省略した際の鉄骨梁の変形能力が不十分となる恐れがある。
また、開口の梁材軸方向端部にはコンクリート打設の際のコンクリート止めを目的としたアングル等を鉄骨梁の上フランジに接合することがあるが、簡易な接合しかされず、鉄骨梁の上フランジの構面外変形を拘束できるほどの性能は期待できない。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、頭付きスタッドを介して鉄筋コンクリート床スラブと接合され、かつ横座屈防止用の小梁、孫梁、アングルが設けられていない鉄骨梁において、鉄骨梁付近の床スラブに開口が設けられている場合においても十分な変形能力を発揮することができる、開口を有する床スラブ付き鉄骨梁およびその補強方法を得ることを目的としている。
(1)本発明に係る開口を有する床スラブ付き鉄骨梁は、両端部が柱に剛接合されると共に下フランジの構面外変形が補剛されていない鉄骨梁と、該鉄骨梁の上フランジ上面に梁全長にわたって接合された頭付きスタッドを介して前記鉄骨梁に接合されたコンクリート床スラブとを有するものにおいて、
前記鉄骨梁の側面から梁材軸直交方向に梁長さの0.1倍の範囲において、前記鉄骨梁の材軸方向の開口幅が900mm以上、かつ梁長さの0.2倍以下の四角形もしくは円形の開口が前記コンクリート床スラブに設けられ、前記開口の梁材軸方向開口幅の端部付近に、下式を満たし、かつ前記コンクリート床スラブと頭付きスタッドを介して接合されている補強部材が設けられ、前記鉄骨梁と前記補強部材が、前記鉄骨梁の側面に接合された鋼板と前記補強部材のウェブ部分との高力ボルト接合部でのみ接合されていることを特徴とするものである。
F≧1.15×Ms・D/(ap) ・・・・ (1)
ただし、Ms=As×Ft×B/2
ここで、F :補強部材の軸方向耐力
Ms :頭付きスタッド接合部の一か所あたりの梁材軸周りの曲げ耐力
D:開口の梁材軸方向開口幅
a:鉄骨梁の上面から前記補強部材の中立軸位置までの距離
p:鉄骨梁の上面の頭付きスタッドの梁材軸方向ピッチ
As:頭付きスタッド接合部一か所あたりの引抜に対する投影面積
Ft:コンクリートの引張強度
B:鉄骨梁の幅
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記補強部材がH形断面部材であり、前記補強部材に設けられた頭付きスタッドの材軸方向ピッチが前記鉄骨梁に設けられた頭付きスタッドの材軸方向ピッチより大きく、かつ前記補強部材に設けられた頭付きスタッドの前記補強部材軸方向耐力の合計が(1)式の補強部材軸方向耐力の規定を満足することを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記補強部材の設置位置が、前記開口の梁材軸方向開口幅の端部から前記鉄骨梁の幅の0.5倍以下の距離にあることを特徴とするものである。
(4)本発明に係る開口を有する床スラブ付き鉄骨梁の補強方法は、両端部が柱に剛接合されると共に下フランジの構面外変形が補剛されていない鉄骨梁と、該鉄骨梁の上フランジ上面に梁全長にわたって接合された頭付きスタッドを介して前記鉄骨梁に接合された床スラブとを有し、前記鉄骨梁の側面から梁材軸直交方向に梁長さの0.1倍の範囲において、前記鉄骨梁の材軸方向の開口幅が900mm以上、かつ梁長さの0.2倍以下の四角形もしくは円形の開口が前記床スラブに設けられた開口を有する床スラブ付き鉄骨梁の補強方法であって、
前記開口の梁材軸方向開口幅の端部付近に、下式を満たし、かつ前記床スラブと頭付きスタッドを介して接合されている補強部材を設け、前記鉄骨梁と前記補強部材を、前記鉄骨梁の側面に接合された鋼板と前記補強部材のウェブ部分との高力ボルト接合部でのみ接合することを特徴とするものである。
F≧1.15×Ms・D/(ap) ・・・・ (1)
ただし、Ms=As×Ft×B/2
ここで、F :補強部材の軸方向耐力
Ms :頭付きスタッド接合部の一か所あたりの梁材軸周りの曲げ耐力
D:開口の梁材軸方向開口幅
a:鉄骨梁の上面から前記補強部材の中立軸位置までの距離
p:鉄骨梁の上面の頭付きスタッドの梁材軸方向ピッチ
As:頭付きスタッド接合部一か所あたりの引抜に対する投影面積
Ft:コンクリートの引張強度
B:鉄骨梁の幅
本発明によれば、鉄骨梁付近に大きな開口を有するコンクリート床スラブと頭付きスタッドを介して接合されている鉄骨梁においても、横座屈防止用の小梁、孫梁、アングルを省略しても、地震時に十分な変形能力を発揮することができる。
本発明の実施の形態に係る開口を有する床スラブ付き鉄骨梁の説明図であり、(a)が平面図、(b)が側面図、(c)が(b)の矢視A-A断面図である。 実施例で用いた解析モデルの説明図である。 実施例の解析結果を示すグラフである(その1)。 実施例の解析結果を示すグラフである(その2)。 従来の床スラブ付き鉄骨梁の説明図である。 図5の矢視B-B断面図である。
本実施の形態に係る開口を有する床スラブ付き鉄骨梁1を図1に基づいて説明する。なお、図1において、従来例を示した図5、図6と同一部分には同一の符号を付してある。
本実施の形態に係る開口を有する床スラブ付き鉄骨梁1(以下、単に「床スラブ付き鉄骨梁1」という。)は、両端部が柱3に剛接合されると共に下フランジ9の構面外変形が補剛されていない鉄骨梁5と、鉄骨梁5の上フランジ7の上面に梁全長にわたって接合された頭付きスタッド11を介して鉄骨梁5に接合されたコンクリート床スラブ13とを有している。そして、コンクリート床スラブ13における鉄骨梁5の近傍には、四角形の開口15が設けられ、開口15の梁材軸方向端部付近に、コンクリート床スラブ13と頭付きスタッド11を介して接合されている補強部材17が設けられている。
以下、各構成をより詳細に説明する。
<柱>
柱3の種類は特に限定されないが、例えば溶接組立箱形断面柱、角形鋼管柱、H形断面柱、CFT柱、RC柱、SRC柱などが該当する。
柱3には、鉄骨梁5のフランジ7、9から伝達される力を柱3に伝達するためにダイアフラム19という鋼板が設けられる。ダイアフラム19には、柱3との接合形式によって、通しダイアフラム形式、内ダイアフラム形式、外ダイアフラム形式に分けられる。
<鉄骨梁>
鉄骨梁5は、H形断面を有し、例えば設計基準強度で350N/mm2以上、400N/mm2以下の鋼材で構成されている。
鉄骨梁5の両端部は柱3に剛接合されるが、この場合、鉄骨梁5のフランジ7、9は柱3もしくは柱3に設けられたダイアフラム19と溶接接合される。フランジ7、9がダイアフラム19と接合される場合、ダイアフラム19の形式によって、以下のように接合される。
内ダイアフラム形式では柱3の内部にダイアフラム19が設けられるため、鉄骨梁5のフランジ7、9は柱3に接合される。通しダイアフラム形式と外ダイアフラム形式では、鉄骨梁5のフランジ7、9はダイアフラム19に溶接接合される。
鉄骨梁5のウェブ21は柱3に溶接接合されている。なお、ウェブ21は柱3に溶接接合されたシヤプレート49(図5参照)と高力ボルト接合される場合もある。
鉄骨梁5の上フランジ7の上面には頭付きスタッド11が全長にわたって溶接接合され、頭付きスタッド11を介してコンクリート床スラブ13が接合されている。
頭付きスタッド11は、十分な耐力が期待できる、軸部の直径が16mm以上で、高さがコンクリート床スラブ13の厚さの0.5倍以上のものが望ましい。頭付きスタッド11の配置形状は1列配置、2列以上の複数列配置、千鳥配置などが挙げられる。
なお、床スラブ付き鉄骨梁1には横座屈補剛部材としての小梁43やアングル45等は設けられておらず、開口15の周辺の補強部材17の他にコンクリート床スラブ13のたわみ防止やデッキプレートを設置するための小梁23が接合されている。そして、補強部材17や小梁23の端部を接合するために、ウェブ21の側面にガセットプレート25が溶接接合されている。
<コンクリート床スラブ>
コンクリート床スラブ13はコンクリート27の内部に鉄筋29が配設された鉄筋コンクリート構造である。コンクリート27には普通コンクリート、軽量コンクリートが用いられ、鉄筋29には異形鉄筋、丸鋼鉄筋、溶接金網が用いられる。
コンクリート床スラブ13における鉄骨梁5の近傍には、鉄骨梁5の側面から梁材軸直交方向に梁長さの0.1倍の範囲において、梁材軸方向の開口幅が900mm以上、かつ梁長さの0.2倍以下の四角形の開口15が設けられている。なお、本発明で補強の対象とする開口は四角形だけでなく円形(楕円も含む)であってもよく、円形の場合にも同様に梁材軸方向の開口幅で規定の寸法を守る必要がある。楕円形や斜めに傾いた四角形の開口など、梁材軸方向の開口幅を一義的に決められない場合には、開口を鉄骨梁5に向かって梁材軸直交方向に投影した場合の梁材軸方向投影長さを、梁材軸方向開口幅として既定の寸法を満足する必要がある。
コンクリート床スラブ13には本発明の補強の対象となる開口15の他に開口面積の小さな小開口31が設けられているが、このような小開口31は、本発明で規定する補強は必要とされず、開口15の周囲に補強鉄筋33を配設する補強を行うことで対応できる。
なお、図示を省略しているが、鉄骨梁5、補強部材17、たわみ防止用の小梁23の上面にはデッキプレートが設けられ、その上にコンクリート床スラブ13が設けられる。
デッキプレートには捨て型枠用のフラットデッキ、コンクリート27と一体となって挙動する波形の合成デッキ、鉄筋が溶接された鉄筋トラス付き捨て型枠デッキなどがある。
<補強部材>
補強部材17は、コンクリート床スラブ13における鉄骨梁5の近傍に開口15があることによるコンクリート床スラブ13での鉄骨梁5の横座屈補剛効果の低下を補強するためのものである。
このような補強部材17は、H形断面部材で構成され、図1に示すように、一端が鉄骨梁5に接合され、他端が鉄骨梁5と隣り合う別の鉄骨梁5に接合されている。
補強部材17の端部と鉄骨梁5とは、鉄骨梁5の側面に溶接接合されたガセットプレート25に、補強部材17のウェブ35をボルト37によってボルト接合されている。
補強部材17は、本例ではH形断面部材で構成されているが、例えばアングル材、溝形断面部材、T形断面部材等によって構成してもよい。
上述したように、補強部材17は、コンクリート床スラブ13における鉄骨梁5の近傍に開口15があることによるコンクリート床スラブ13での鉄骨梁5の横座屈補剛効果の低下を補強するためのものである。補強部材17がこのような作用を発揮するために本発明においては、補強部材17の軸耐力の下限を規定している。以下においては、開口15が存在する場合に補強が必要となる理由と、補強部材17の要件について説明する。
床スラブ付き鉄骨梁1で横座屈が生じた場合、鉄骨梁5上の頭付きスタッド11には、鉄骨梁5の下フランジ9の構面外変形によって梁材軸周りの曲げモーメントが生じる。ここで開口15付近の頭付きスタッド11は、コンクリート縁が近くなることで想定の耐力を発揮できず、横座屈時の梁材軸周りの曲げモーメントに耐えられず、頭付きスタッド接合部分が破壊する恐れがある。
開口15付近の頭付きスタッド接合部が破壊すると、開口15付近の頭付きスタッド11が負担していた荷重が開口15から少し離れた位置の頭付きスタッド11に集中し、開口15から離れた位置の頭付きスタッド接合部も破壊していき、鉄骨梁5の上フランジ7の構面外変形が十分拘束されず、鉄骨梁5の変形能力が低下する。
そこで、本発明では、開口15の梁材軸方向端部付近に梁材軸直交水平方向に配置した補強部材17が、開口15の付近の頭付きスタッド11が負担するはずの梁材軸周りの曲げモーメントに抵抗できるようにしている。
補強部材17の軸耐力をF、鉄骨梁5の上面から補強部材17の中立軸位置までの距離をaとすると、補強部材17が負担できる曲げモーメントは、F×aである。
また、頭付きスタッド接合部の一か所あたりの梁材軸周りの曲げ耐力をMs、開口の梁材軸方向開口幅をD、鉄骨梁5の上面の頭付きスタッド11の梁材軸方向ピッチをpとすると、開口15の付近の頭付きスタッド11が負担する梁材軸周りの曲げモーメントは、Ms×D/pである。
補強部材17は頭付きスタッド11とは違って開口15の梁材軸方向端部付近のみでの補剛となるため、頭付きスタッド11による面外曲げ耐力以上の補剛力が必要となる。そこで、F×aとMs×D/pとの関係がいかなる関係にあれば、開口15部のないコンクリート床スラブ13が接合されているときの鉄骨梁5と同等の変形能力を発揮できるかについて、後述する実施例で示す解析によって検討したところ、F×aがMs×D/pの1.15倍以上であることが分かった。
したがって、補強部材17が、開口15の付近の頭付きスタッド11が負担するはずの梁材軸周りの曲げモーメントに抵抗できるためには、F×a≧1.15×Ms×D/pの関係を満たせばよい。
左辺のaを右辺に移項して整理すると、補強部材17の満たすべき規定は下式(1)の通りである。
F≧1.15×Ms×D/(a×p) ・・・・ (1)
ただし、Ms=As×Ft×B/2
ここで、F :補強部材の軸耐力
Ms:頭付きスタッド接合部の一か所あたりの梁材軸周りの曲げ耐力
D:開口の梁材軸方向開口幅
a:鉄骨梁の上面から補強部材の中立軸位置までの距離
p:鉄骨梁の上面の頭付きスタッドの梁材軸方向ピッチ
As:頭付きスタッド接合部一か所あたりの引抜に対する投影面積
Ft:コンクリートの引張強度
B:鉄骨梁の幅
上記のように規定された補強部材17を設けることによって、開口15付近の鉄骨梁5上の頭付きスタッド11の負担する梁材軸周りの曲げモーメントの軽減と、開口15から少し離れた位置の頭付きスタッド接合部への荷重負担の集中の防止が可能となり、横座屈補剛部材としての小梁43、アングル45等(図5、図6参照)がなく、かつ開口15が存在する場合でも、地震時に鉄骨梁5の変形能力を確保できる。
ただし、開口15が大きすぎる場合は補強部材17間の梁材軸方向の距離が長くなり補強部材17間で鉄骨梁5が座屈する恐れがあるため、開口15の大きさを鉄骨梁5の梁長さの0.2倍以下とした。
なお、開口15が小さい場合には開口周辺の頭付きスタッド接合部が破壊しても、必要な変形能力は確保できるため、本発明のような補強部材17を設けることによる効果が少ないので、開口15の大きさの下限を900mmとした。
補強部材17の設置位置は、開口15の材軸方向端部から鉄骨梁5の幅の0.5倍以下の距離であることが好ましい。この理由は以下の通りである。
補強部材17が開口15の端部から遠すぎると開口付近の頭付きスタッド11への補強効果が小さくなり、開口付近の頭付きスタッド11に大きな荷重が作用し、コンクリート27が割れて鉄骨梁5の上フランジ拘束効果が小さくなり、必要な変形能力を確保できなくなる恐れがある。そこで、開口15の端部から補強部材17までの距離の上限を鉄骨梁5のフランジ幅の半分と規定することでこの問題を解決することができる。
なお、鉄骨梁5及びこれと隣あう鉄骨梁5の横座屈の性状次第では補強部材17でも座屈が生じ期待する軸耐力を発揮できない恐れがある。
これを防止するには、補強部材17に設けられた頭付きスタッド11の補強部材軸方向耐力の合計が(1)式を満足するようにすればよい。
このようにするには、補強部材17に設ける頭付きスタッド11の本数や、頭付きスタッド11の軸径によって対応できるが、本数が増えると作業が多くなることから、頭付きスタッド11の軸径を大きくするようにするのが好ましい。頭付きスタッド11の軸径を大きくすれば、その材軸方向ピッチが大きくなり、設置作業が軽減できる。この場合、補強部材17に設けられた頭付きスタッド11の材軸方向ピッチが、鉄骨梁5に設けられた頭付きスタッド11の材軸方向ピッチより大きくなる程度にすればよい。
なお、上記の説明は、本発明を物の発明として捉え、床スラブ付き鉄骨梁1として説明したが、本発明は補強方法として捉えることもでき、補強方法として捉えた場合には、以下のように表現することができる。
すなわち、両端部が柱3に剛接合されると共に下フランジ9の構面外変形が補剛されていない鉄骨梁5と、鉄骨梁5の上フランジ7上面に梁全長にわたって接合された頭付きスタッド11を介して鉄骨梁5に接合されたコンクリート床スラブ13とを有し、鉄骨梁5の側面から梁長さの0.1倍の範囲において、鉄骨梁5の材軸方向の幅が900mm以上、かつ梁長さの0.2倍以下の四角形もしくは円形の開口15がコンクリート床スラブ13に設けられた開口を有する床スラブ付き鉄骨梁1の補強方法であって、
開口15の梁材軸方向端部付近に、下式を満たし、かつコンクリート床スラブ13と頭付きスタッド11を介して接合されている補強部材17を設け、鉄骨梁5と補強部材17を、鉄骨梁5の側面に接合された鋼板(ガセットプレート25)と補強部材17のウェブ部分との高力ボルト接合部でのみ接合することを特徴とする開口を有する床スラブ付き鉄骨梁1の補強方法。
F≧1.15×Ms・D/(a×p) ・・・・ (1)
Ms=As×Ft×B/2 ・・・・ (2)
ここで、F :補強部材の軸耐力
Ms :頭付きスタッド接合部の一か所あたりの梁材軸周りの曲げ耐力
D:開口の梁材軸方向開口幅
a:鉄骨梁の上面から補強部材の中立軸位置までの距離
p:鉄骨梁の上面の頭付きスタッドの梁材軸方向ピッチ
As:頭付きスタッド接合部一か所あたりの引抜に対する投影面積
Ft:コンクリートの引張強度
B:鉄骨梁の幅
本発明の効果を確認するために図2に示す床スラブ付き鉄骨梁1のモデルを用いてFEM解析を実施して、その変形能力について確認した。なお、図2において、図1と対応する部分には同一の符号を付している。
解析ケースは表1に示す5ケースである。
Figure 0007314030000001
いずれのケースも大梁(鉄骨梁5)1本の両端が柱3と接合されている。比較例1は基本ケースとして開口のない床スラブ付き鉄骨梁モデルを対象としており、大梁の鉛直上側に梁要素でモデル化したコンクリート床スラブ13を設け、コンクリート床スラブ13と鉄骨梁5の上フランジ7を、頭付きスタッド11を模擬したバネ要素でつないでいる。
比較例2、発明例1~3は、コンクリート床スラブ13に梁材軸方向の幅が梁長さの0.2倍の開口15を設けたモデルを対象としており、開口部分はコンクリート床スラブ13が大梁上にのみ存在する(図2(b)参照)。
発明例1~3では開口15の両端部分の鉄骨梁5にはガセットプレート25を設け、さらに補強部材17を模した水平バネを設け、それぞれ水平バネの設置高さを変えている。大梁や頭付きスタッド11を模擬したバネ要素については比較例1と同一とした。
大梁はH-1000x350x19x36、長さ17800mmのH形断面部材とし、550N級鋼を模した材料特性を用いた。柱3は箱形断面の弾性部材とした。頭付きスタッド11は軸部直径が19mmで高さ80mmの形状で1列配置を想定した剛性と耐力を設定し、梁全長にわたって等間隔で計43箇所設けた。
コンクリート床スラブ13は厚さ150mmとし、圧縮強度21N/mm2の普通コンクリートを模した材料特性を用いた。開口15は柱面から梁長さの0.15倍の距離に中心が位置し、開口15の梁材軸方向開口幅の両端位置のガセットプレート25にはSS400を模擬した材料特性を与えた。
補強部材17を模した水平バネは大梁の上フランジ中心から0mm、200mm、482mmの位置に設けた。いずれも水平バネは軸耐力188kNのバイリニア型とのバネ特性とした。この計5ケースについて、両側の柱上端に水平変位を与え、梁に逆対称曲げを生じさせて、横座屈によって耐力が低下する梁の曲げモーメント-回転角関係について検討した。
図3に梁の曲げモーメント-回転角関係を示す。縦軸の曲げモーメントは梁の全塑性曲げモーメントで、横軸の回転角は梁に生じるモーメントが全塑性モーメントまで到達した時点の梁回転角の弾性成分で、それぞれ基準化している。
補強部材17を模した水平バネのない比較例2は開口15のない比較例1に比べて変形能力が低下している。これは開口部分の鉄骨梁5の構面外変形拘束効果が低下するからである。これに対し補強部材17を模した水平バネを設けた発明例1~3は水平バネの効果で変形能力が向上しており、補強部材17を模した水平バネの設置高さが低いほど変形能力が向上している。これは水平バネの設置高さが低いほど、水平バネの補剛力によって頭付きスタッド接合部に生じる梁材軸周りの曲げモーメントが低下するからであり、水平バネの設置位置が上フランジ中心から200mの場合に、開口15のないモデルと同等の変形能力を発揮した。
図4に鉄骨梁5の変形能力の指標となる塑性変形倍率と、補強部材17の軸耐力と上フランジ上面からの補剛位置までの距離の積を開口部分の頭付きスタッド11の曲げ耐力の合計で除した値との関係を示す。
縦軸の塑性変形倍率は、梁の曲げ耐力が梁の全塑性モーメントまで低下した時点の梁の回転角の塑性変形成分を、梁に生じるモーメントが全塑性モーメントまで到達した時点の梁回転角の弾性成分で基準化した値である。
横軸は、1本当りの補強部材17の軸耐力と上フランジ上面から補剛位置までの距離の積、つまり補強部材17の補剛力によって生じる上フランジ上面位置での梁材軸周りの曲げモーメントを、開口部分に存在する頭付きスタッド接合部の梁材軸周りの曲げ耐力の合計で除した値であり、1を超える場合は補強部材17の補剛力によって生じる上フランジ上面位置での曲げモーメントが、開口部分の頭付きスタッド11の梁材軸周りの曲げ耐力の合計より大きいことを示す。
図4において、破線は、開口のない床スラブ付き鉄骨梁の塑性変形倍率を示している。
図4に示されるように、この解析では横軸の値が1.15以上あれば開口のない床スラブ付き鉄骨梁と同等の変形能力を発揮できることが示された。
補強部材17は頭付きスタッド11とは違って開口15の梁材軸方向端部付近のみでの補剛となるため、頭付きスタッド11による面外曲げ耐力以上の補剛力が必要となり、頭付きスタッド11による面外曲げ耐力の1.15倍あれば補強部材17による補剛によって、開口15を有する場合でも床スラブ付き鉄骨梁1に十分な変形能力が期待できる。
1 開口を有する床スラブ付き鉄骨梁
3 柱
5 鉄骨梁
7 上フランジ
9 下フランジ
11 頭付きスタッド
13 コンクリート床スラブ
15 開口
17 補強部材
19 ダイアフラム
21 ウェブ(鉄骨梁)
23 小梁
25 ガセットプレート
27 コンクリート
29 鉄筋
31 小開口
33 補強鉄筋
35 ウェブ(補強部材)
37 ボルト
<従来例>
41 床スラブ付き鉄骨梁
43 小梁
45 アングル
47 ガセットプレート
49 シヤプレート

Claims (4)

  1. 両端部が柱に剛接合されると共に下フランジの構面外変形が補剛されていない鉄骨梁と、該鉄骨梁の上フランジ上面に梁全長にわたって接合された頭付きスタッドを介して前記鉄骨梁に接合されたコンクリート床スラブとを有する床スラブ付き鉄骨梁において、
    前記鉄骨梁の側面から梁材軸直交方向に梁長さの0.1倍の範囲において、前記鉄骨梁の材軸方向の開口幅が900mm以上、かつ梁長さの0.2倍以下の四角形もしくは円形の開口が前記コンクリート床スラブに設けられ、前記開口の梁材軸方向開口幅の端部付近に、下式を満たし、かつ前記コンクリート床スラブと頭付きスタッドを介して接合されている補強部材が設けられ、前記鉄骨梁と前記補強部材が、前記鉄骨梁の側面に接合された鋼板と前記補強部材のウェブ部分との高力ボルト接合部でのみ接合されていることを特徴とする開口を有する床スラブ付き鉄骨梁。
    F≧1.15×Ms・D/(a×p) ・・・・ (1)
    ただし、Ms=As×Ft×B/2
    ここで、F :補強部材の軸耐力
    Ms :頭付きスタッド接合部の一か所あたりの梁材軸周りの曲げ耐力
    D:開口の梁材軸方向開口幅
    a:鉄骨梁の上面から補強部材の中立軸位置までの距離
    p:鉄骨梁の上面の頭付きスタッドの梁材軸方向ピッチ
    As:頭付きスタッド接合部一か所あたりの引抜に対する投影面積
    Ft:コンクリートの引張強度
    B:鉄骨梁の幅
  2. 前記補強部材がH形断面部材であり、前記補強部材に設けられた頭付きスタッドの材軸方向ピッチが前記鉄骨梁に設けられた頭付きスタッドの材軸方向ピッチより大きく、かつ前記補強部材に設けられた頭付きスタッドの前記補強部材軸方向耐力の合計が(1)式の補強部材の軸耐力Fと同様に(1)式の右辺以上であることを特徴とする請求項1記載の開口を有する床スラブ付き鉄骨梁。
  3. 前記補強部材の設置位置が、前記開口の材軸方向開口幅端部から前記鉄骨梁の幅の0.5倍以下の距離にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の開口を有する床スラブ付き鉄骨梁。
  4. 両端部が柱に剛接合されると共に下フランジの構面外変形が補剛されていない鉄骨梁と、該鉄骨梁の上フランジ上面に梁全長にわたって接合された頭付きスタッドを介して前記鉄骨梁に接合された床スラブとを有し、前記鉄骨梁の側面から梁材軸直交方向に梁長さの0.1倍の範囲において、前記鉄骨梁の材軸方向の開口幅が900mm以上、かつ梁長さの0.2倍以下の四角形もしくは円形の開口が前記床スラブに設けられた開口を有する床スラブ付き鉄骨梁の補強方法であって、
    前記開口の梁材軸方向開口幅端部付近に、下式を満たし、かつ前記床スラブと頭付きスタッドを介して接合されている補強部材を設け、前記鉄骨梁と前記補強部材を、前記鉄骨梁の側面に接合された鋼板と前記補強部材のウェブ部分との高力ボルト接合部でのみ接合することを特徴とする開口を有する床スラブ付き鉄骨梁の補強方法。
    F≧1.15×Ms・D/(a×p) ・・・・ (1)
    ただし、Ms=As×Ft×B/2
    ここで、F :補強部材の軸耐力
    Ms :頭付きスタッド接合部の一か所あたりの梁材軸周りの曲げ耐力
    D:開口の梁材軸方向開口幅
    a:鉄骨梁の上面から補強部材の中立軸位置までの距離
    p:鉄骨梁の上面の頭付きスタッドの梁材軸方向ピッチ
    As:頭付きスタッド接合部一か所あたりの引抜に対する投影面積
    Ft:コンクリートの引張強度
    B:鉄骨梁の幅
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JP2018204425A (ja) 2017-06-02 2018-12-27 Jfeスチール株式会社 床スラブ付鉄骨梁およびその設計方法

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