JP2017115458A - 鉄骨梁の補剛構造 - Google Patents

鉄骨梁の補剛構造 Download PDF

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Abstract

【課題】材料費、施工費等の施工コストを抑制すると同時に、コンクリートの床スラブの局所的破壊を防止することのできる鉄骨梁の補剛構造を提供する。【解決手段】本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、建造物に設けられるものであり、柱部材7に連結されて梁部材2となる主鉄骨梁3と、主鉄骨梁3に取り付けられる引張抵抗部材4と、主鉄骨梁3に取り付けられるコンクリートの床スラブ6とを備える。主鉄骨梁3は、断面方向の上部に上フランジ31が形成されるとともに、上フランジ31にスタッド30が設けられて、床スラブ6のコンクリートにスタッド30を埋め込んだ状態で、床スラブ6の面内方向αの側端部6aが上フランジ31に取り付けられる。引張抵抗部材4は、上フランジ31が構面外に変形しようとするときの引張力に抵抗するものとして、主鉄骨梁3の上部から床スラブ6の面内方向αに延びて設けられる。【選択図】図6

Description

本発明は、建造物に設けられる鉄骨梁の補剛構造に関する。
従来から、建築物等の建造物に設けられる鉄骨梁は、地震力を受けたときに横座屈と呼ばれる変形が生じる場合がある。このため、横座屈のような変形能力を損なう現象が早期に生じないように設計する必要があり、例えば、非特許文献1に開示されるように、通常の設計では横座屈を拘束する目的で鉄骨梁間に鋼材製の横座屈補剛材が設けられている。
また、特許文献1に開示されたスラブ付鉄骨梁は、柱に接合され、ウェブとフランジとで構成された鉄骨梁と、前記鉄骨梁に設けられ、前記鉄骨梁のフランジの横移動を拘束するのに必要とされるスタッド本数以上のスタッドで前記フランジと接合されたスラブとを有し、前記スラブが、前記鉄骨梁の回転変形を拘束するねじり剛性を備え、前記鉄骨梁には横座屈を防止する横座屈補剛材が取り付けられていない。
「2015年版 建築物の構造関係技術基準解説書」
特開2012−12788号公報
ここで、非特許文献1に開示される鉄骨梁は、鉄骨梁に横座屈補剛材が設けられることで、鉄骨梁の横座屈を拘束するものであり、鋼材製の横座屈補剛材の施工に手間と費用が必要となることから、材料費、施工費等の施工コストが増大するおそれがあった。
これに対して、特許文献1に開示されたスラブ付鉄骨梁は、鉄骨梁に横座屈を防止する横座屈補剛材が取り付けられていないため、鋼材製の横座屈補剛材の施工を必要としないものとなる。しかし、特許文献1に開示されたスラブ付鉄骨梁は、当該梁の一方側に連続して床スラブが配置され、他方側には床スラブが連続して配置されない場合、スタッド芯からコンクリートのスラブの側端部までの距離が短いため、コンクリートのスラブがパンチングシア破壊するおそれがある。
このため、特許文献1に開示されたスラブ付鉄骨梁は、コンクリートのスラブの側端部のパンチングシア破壊を回避するために、スラブの側端部の鉄筋端部をフック状等に形成してスタッドに定着させる手法等がとられることがある。しかし、このフック状等に形成した鉄筋端部をスタッドに定着させる手法等によると、現場での配筋が煩雑なものとなることから、材料費、施工費等の施工コストが増大するおそれがあった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであって、その目的とするところは、材料費、施工費等の施工コストを抑制すると同時に、コンクリートの床スラブの局所的破壊を防止することのできる鉄骨梁の補剛構造を提供することにある。
第1発明に係る鉄骨梁の補剛構造は、建造物に設けられる鉄骨梁の補剛構造であって、柱部材に連結されて梁部材となる主鉄骨梁と、前記主鉄骨梁に取り付けられる引張抵抗部材と、前記主鉄骨梁に取り付けられるコンクリートの床スラブとを備え、前記主鉄骨梁は、断面方向の上部に上フランジが形成されるとともに、前記上フランジにスタッドが設けられて、前記床スラブのコンクリートに前記スタッドを埋め込んだ状態で、前記床スラブの面内方向の側端部が前記上フランジに取り付けられて、前記引張抵抗部材は、前記上フランジが構面外に変形しようとするときの引張力に抵抗するものとして、前記主鉄骨梁の上部から前記床スラブの面内方向に延びて設けられることを特徴とする。
第2発明に係る鉄骨梁の補剛構造は、第1発明において、前記引張抵抗部材は、前記主鉄骨梁の前記上フランジの上面、前記主鉄骨梁の前記上フランジの側端面、若しくは、前記主鉄骨梁の前記上フランジの下面に取り付けられて、又は、前記主鉄骨梁の前記上フランジから前記主鉄骨梁の高さの1/6までの範囲のウェブに、前記引張抵抗部材の断面の図心が配置されて取り付けられることを特徴とする。
第3発明に係る鉄骨梁の補剛構造は、第1発明又は第2発明において、前記引張抵抗部材は、略平板状に形成された平鋼が用いられることを特徴とする。
第4発明に係る鉄骨梁の補剛構造は、第1発明〜第3発明の何れかにおいて、前記引張抵抗部材は、前記主鉄骨梁の上部から、前記主鉄骨梁と略直交して設けられる直交梁、又は、前記主鉄骨梁と離間して略平行に設けられる平行梁まで、前記床スラブの面内方向に延びて架設されることを特徴とする。
第5発明に係る鉄骨梁の補剛構造は、第1発明〜第4発明の何れかにおいて、前記引張抵抗部材は、前記床スラブのコンクリートに埋め込まれる引張抵抗用スタッドが設けられることを特徴とする。
第6発明に係る鉄骨梁の補剛構造は、第1発明〜第3発明の何れかにおいて、前記引張抵抗部材は、前記主鉄骨梁の上部から、前記床スラブの面内方向の中間部まで延びて設けられるとともに、前記床スラブのコンクリートに埋め込まれる引張抵抗用スタッドが設けられることを特徴とする。
第7発明に係る鉄骨梁の補剛構造は、第1発明〜第6発明の何れかにおいて、前記引張抵抗部材は、前記床スラブの下方に露出させて設けられることを特徴とする。
第1発明〜第7発明によれば、主鉄骨梁のスタッドから床スラブの側端部までの距離が短いものにもかかわらず、引張力を引張抵抗部材が負担して、主鉄骨梁のスタッドとコンクリートの床スラブとの拘束力が低減することで、コンクリートの床スラブのコーン状破壊、割裂破壊、パンチングシア破壊等の局所的破壊を防止することが可能となる。
第1発明〜第7発明によれば、床スラブ内の配筋と主鉄骨梁のスタッドとの定着を省略することで、施工現場での床スラブ内の配筋を簡略なものとして、床スラブの品質を向上させながら、材料費、施工費等の施工コストを抑制するとともに、コンクリートの床スラブの局所的破壊を防止することが可能となる。
特に、第3発明によれば、主鉄骨梁の上フランジが構面外に変形しようとするときの引張力のみに引張抵抗部材が抵抗するため、引張抵抗部材に圧縮力の負担を期待しないものとなり、引張抵抗部材として平鋼等の小断面部材が用いられる場合であっても、引張力に十分に抵抗できるものとして、引張抵抗部材として用いられる小断面部材の高い施工性を確保するとともに、材料費、施工費を抑制することが可能となる。
特に、第4発明、第5発明によれば、主鉄骨梁の上部から直交梁の上フランジ等まで引張抵抗部材が架設されるとともに、床スラブのコンクリートに引張抵抗用スタッドが埋め込まれるものとなることで、引張抵抗部材の材長方向の両端が拘束されるとともに、引張抵抗用スタッドによる拘束力を発揮することで、引張力に抵抗する効果を向上させることが可能となる。
特に、第6発明によれば、引張抵抗部材が負担する引張力を、安定的に耐力の発揮が見込める床スラブの中間部に伝達させて、主鉄骨梁のスタッドが負担する引張力が低減することで、主鉄骨梁の近傍に直交梁等が配置されない場合であっても、主鉄骨梁の上フランジが構面外に変形しようとするときの引張力に引張抵抗部材及び引張抵抗用スタッドが抵抗して、コンクリートの床スラブの局所的破壊を防止することが可能となる。
特に、第7発明によれば、床スラブのコンクリートの下方に露出させて引張抵抗部材が設けられることで、床スラブのコンクリート打設後に、床スラブの下方から引張抵抗部材の有無を確認することができるため、引張抵抗部材が取り付けられているか否かを容易に確認して、引張抵抗部材の施工を確実なものとすることが可能となる。
本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造が設けられる建造物を示す斜視図である。 本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造の第1実施例を示す斜視図である。 本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造の第1実施例を示す正面図である。 本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造の第1実施例で直交梁に架設される引張抵抗部材を示す平面図である。 本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造の第1実施例で平行梁に架設される引張抵抗部材を示す平面図である。 本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造の第2実施例を示す斜視図である。 本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造の第2実施例で引張抵抗部材にワイヤーを用いた場合を示す斜視図である。 本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造の第3実施例を示す斜視図である。 本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造の第3実施例を示す正面図である。 本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造の第3実施例を示す平面図である。 本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造の第4実施例を示す斜視図である。 本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造の第4実施例を示す正面図である。 (a)〜(c)は、本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造で主鉄骨梁の上部に直接的に取り付けられた引張抵抗部材を示す平面図であり、(d)は、その間接的に取り付けられた引張抵抗部材を示す平面図である。 本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造で引張力に抵抗する引張抵抗部材を示す正面図である。
以下、本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、主に、住宅、学校、事務所又は病院施設等において、図1に示すように、単一の階層Fからなる平屋の建造物8、又は、複数の階層Fからなる低層の建造物8若しくは高層の建造物8に設けられる。
建造物8は、幅方向X又は奥行方向Yに延びる梁部材2と、高さ方向Zに延びる柱部材7と、幅方向X及び奥行方向Yに延びる床スラブ6とを有する。建造物8は、梁部材2としてH形鋼等の鉄骨梁が用いられて、梁部材2の一方側には連続して床スラブ6の側端部6aが架設されて、梁部材2の他方側には床スラブ6が連続して配置されない。
本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、梁部材2となる鉄骨梁の横座屈を防止するために設けられる。本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、図2に示すように、柱部材7に連結されて梁部材2となる主鉄骨梁3と、主鉄骨梁3に取り付けられる引張抵抗部材4と、主鉄骨梁3に取り付けられるコンクリートの床スラブ6とを備える。
主鉄骨梁3は、断面略H形状に形成されたH形鋼等が用いられる。主鉄骨梁3は、断面方向の上部に上フランジ31が形成されて、下部に下フランジ32が形成されるとともに、上フランジ31と下フランジ32とを連結するウェブ33が形成される。
主鉄骨梁3は、断面略矩形状に形成された角形鋼管等の柱部材7に、材長方向の両端部が接合されることで、柱部材7に連結されるものとなる。主鉄骨梁3は、例えば、上フランジ31、下フランジ32及びウェブ33の各々を、柱部材7の外面7a及び通しダイアフラム70に溶接接合又はボルト接合等することで、柱部材7に剛接合で連結される。
主鉄骨梁3は、図3に示すように、上フランジ31の上面31aに、頭付スタッド等の複数のスタッド30が設けられる。主鉄骨梁3に設けられるスタッド30は、主鉄骨梁3の上フランジ31の上面31aに溶接等により打設されて、主鉄骨梁3の上フランジ31の上面31aから上方に向けて突出して設けられる。
主鉄骨梁3は、床スラブ6の面内方向αの側端部6aが上フランジ31の上面31aに取り付けられる。主鉄骨梁3は、床スラブ6の面内方向αの側端部6aが上フランジ31の上面31aに載せ置かれることで、高さ方向Zで上フランジ31の上方、及び、幅方向Xで上フランジ31の片側のみに床スラブ6が設けられる。
主鉄骨梁3は、上フランジ31の上方に床スラブ6のコンクリートが打設されることで、床スラブ6の面内方向αの側端部6aで、床スラブ6のコンクリートにスタッド30を埋め込んだ状態となる。主鉄骨梁3は、床スラブ6の面内方向αの側端部6aで、上フランジ31のスタッド30と床スラブ6のコンクリートとを一体化させたものとなる。
床スラブ6は、特に、幅方向Xで上フランジ31の片側のみに設けられる。このとき、床スラブ6は、床スラブ6の面内方向αの側端部6aが、主鉄骨梁3の上フランジ31に載せ置かれるのに対して、床スラブ6の面内方向αの中間部6bが、主鉄骨梁3の上フランジ31に載せ置かれないものとなる。
引張抵抗部材4は、圧縮抵抗を期待しないことから細長比を問わないため、例えば座屈軸における有効座屈長さの断面二次半径に対する比である有効細長比λbが250以上の略平板状に形成された平鋼を用いてよい。引張抵抗部材4は、これに限らず、引張抵抗のみ期待できる鋼製ワイヤー又は棒鋼等が用いられてもよく、また、必要に応じて、溝形鋼又はH形鋼等が用いられてもよい。
引張抵抗部材4は、主鉄骨梁3の上部の上フランジ31に平鋼等が溶接等で接合されることで、主鉄骨梁3に取り付けられるものとなる。引張抵抗部材4は、これに限らず、主鉄骨梁3の上部に取り付けられた取付用鋼片等を介して取り付けられてもよい。
引張抵抗部材4は、主鉄骨梁3の上部から床スラブ6の面内方向αに延びて設けられる。引張抵抗部材4は、特に、幅方向Xで主鉄骨梁3の上フランジ31の片側に設けられた床スラブ6に向けて延びて、床スラブ6のコンクリートの下面に当接等されることで、床スラブ6のコンクリートの下方に露出させて設けられるものとなる。
引張抵抗部材4は、第1実施例において、頭付スタッド等の複数の引張抵抗用スタッド40が平鋼等の上面4aに設けられる。このとき、引張抵抗部材4に設けられる引張抵抗用スタッド40は、平鋼等の上面4aに溶接等により打設されて、平鋼等の上面4aから上方に向けて突出して設けられることで、床スラブ6のコンクリートに埋め込まれる。
引張抵抗部材4は、図4に示すように、主鉄骨梁3と略直交して設けられる直交梁20に取り付けられるものとなる。ここで、直交梁20は、柱部材7に連結された主鉄骨梁3と略直交するものとなるように、例えば、柱部材7の外面7a及び通しダイアフラム70に溶接接合又はボルト接合等されることで、柱部材7に剛接合で連結される。
引張抵抗部材4は、これに限らず、図5に示すように、主鉄骨梁3と離間して略平行に設けられる平行梁21に取り付けられてもよい。ここで、平行梁21は、柱部材7に連結された主鉄骨梁3と略平行なものとなるように、直交梁20と略直交して設けられる。
引張抵抗部材4は、図4、図5に示すように、材長方向の一端が、主鉄骨梁3の上フランジ31に取り付けられるとともに、材長方向の他端が、直交梁20の上フランジ20a、又は、平行梁21の上フランジ21aに溶接等で接合されて取り付けられる。このとき、引張抵抗部材4は、主鉄骨梁3の上部の上フランジ31から、直交梁20、又は、平行梁21まで、床スラブ6の面内方向αに延びて架設されるものとなる。
引張抵抗部材4は、図2に示すように、引張抵抗部材4となる平鋼等の上面4aに引張抵抗用スタッド40が設けられるもののほか、第2実施例において、図6に示すように、平鋼等の上面4aに引張抵抗用スタッド40が設けられなくてもよい。このとき、引張抵抗部材4は、図7に示すように、平鋼の代わりにワイヤー41が設けられてもよい。
引張抵抗部材4は、第3実施例において、図8に示すように、主鉄骨梁3の上部の上フランジ31から、直交梁20の上フランジ20a等まで架設されることなく、床スラブ6の面内方向αの中間部6bまで延びて設けられてもよい。
引張抵抗部材4は、図9に示すように、主鉄骨梁3の上部の上フランジ31から床スラブ6の面内方向αの中間部6bまで延びて設けられる場合に、特に、複数の引張抵抗用スタッド40が平鋼等の上面4aに設けられる。このとき、引張抵抗部材4に設けられる引張抵抗用スタッド40は、平鋼等の上面4aに溶接等により打設されて、平鋼等の上面4aから上方に向けて突出して設けられることで、床スラブ6のコンクリートに埋め込まれる。
引張抵抗部材4は、図10に示すように、主鉄骨梁3の上部の上フランジ31から床スラブ6の面内方向αの中間部6bまで延びて設けられる場合に、材長方向の一端のみが、主鉄骨梁3の上フランジ31に取り付けられる。このとき、引張抵抗部材4は、材長方向の他端が、直交梁20の上フランジ20a等から離間するものとなる。
引張抵抗部材4は、図4、図5に示すように、材長方向の一端が、主鉄骨梁3の上部の上フランジ31に直接的に取り付けられるほか、第4実施例において、図11に示すように、主鉄骨梁3の上部に取付用鋼片42等を介して間接的に取り付けられてもよい。このとき、引張抵抗部材4は、主鉄骨梁3の上部のウェブ33等に取り付けられた取付用鋼片42等に、材長方向の一端が取り付けられて、図12に示すように、主鉄骨梁3の上フランジ31から主鉄骨梁3の高さの1/6までの範囲Lに、引張抵抗部材4の断面の図心が配置されることが望ましい。
ここで、引張抵抗部材4は、図13に示すように、主鉄骨梁3の上部の如何なる位置に取り付けられてもよい。このとき、引張抵抗部材4は、図13(a)に示す主鉄骨梁3の上フランジ31の上面31a、図13(b)に示す主鉄骨梁3の上フランジ31の側端面31b、又は、図13(c)に示す主鉄骨梁3の上フランジ31の下面31cに直接的に取り付けられてもよい。また、引張抵抗部材4は、図13(d)に示すように、主鉄骨梁3の上部に取付用鋼片42等を介して間接的に取り付けられてもよい。
鉄骨梁は、図14に示すように、地震力を受けたときに、断面の弱軸方向である構面外方向に捩れる横座屈が生じるおそれがある。このとき、H形鋼等の主鉄骨梁3は、上フランジ31が構面外に変形しようとすることで、主鉄骨梁3の上フランジ31に取り付けられた引張抵抗部材4に引張力Tが作用する。
引張抵抗部材4は、第1実施例及び第2実施例において、主鉄骨梁3の上フランジ31から、直交梁20の上フランジ20a等まで架設されて、材長方向の両端が拘束される。このとき、引張抵抗部材4は、材長方向の両端が拘束されることで、主鉄骨梁3の上フランジ31が構面外に変形しようとするときの引張力Tに抵抗Rするものとなる。
また、引張抵抗部材4は、第3実施例において、材長方向の他端が拘束されないものの、床スラブ6の中間部6bまで延びて設けられて、床スラブ6のコンクリートに引張抵抗用スタッド40が埋め込まれる。このとき、引張抵抗部材4は、引張抵抗用スタッド40による床スラブ6との拘束力Bを発揮することで、主鉄骨梁3の上フランジ31が構面外に変形しようとするときの引張力Tに抵抗Rするものとなる。
なお、引張抵抗部材4は、第1実施例において、主鉄骨梁3の上フランジ31から直交梁20の上フランジ20a等まで架設されるとともに、床スラブ6のコンクリートに引張抵抗用スタッド40が埋め込まれるものとなる。このとき、引張抵抗部材4は、材長方向の両端が拘束されるとともに、引張抵抗用スタッド40による拘束力Bを発揮することで、引張力Tに抵抗Rする効果を向上させたものとなる。
本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、第1実施例〜第3実施例の何れにおいても、主鉄骨梁3の上フランジ31が構面外に変形しようとするときの引張力Tに引張抵抗部材4が抵抗Rするものとなることで、床スラブ6の面内方向αの側端部6aで、主鉄骨梁3に設けられるスタッド30とコンクリートの床スラブ6との拘束力が低減される。
これにより、本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、主鉄骨梁3のスタッド30から床スラブ6の側端部6aまでの距離が短いものにもかかわらず、引張力Tを引張抵抗部材4が負担して、主鉄骨梁3のスタッド30とコンクリートの床スラブ6との拘束力が低減することで、コンクリートの床スラブ6のコーン状破壊、割裂破壊、パンチングシア破壊等の局所的破壊を防止することが可能となる。
また、本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、主鉄骨梁3の上フランジ31が構面外に変形しようとするときの引張力Tに引張抵抗部材4が抵抗Rすることで、床スラブ6の側端部6aで床スラブ6内にフック状等の配筋等を形成する必要がなくなり、床スラブ6内の配筋と主鉄骨梁3のスタッド30との定着を省略することができる。
これにより、本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、床スラブ6内の配筋と主鉄骨梁3のスタッド30との定着を省略することで、施工現場での床スラブ6内の配筋を簡略なものとして、床スラブ6の品質を向上させながら、材料費、施工費等の施工コストを抑制するとともに、コンクリートの床スラブ6の局所的破壊を防止することが可能となる。
本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、第1実施例〜第3実施例の何れにおいても、主鉄骨梁3の上フランジ31が構面外に変形しようとするときの引張力Tのみに引張抵抗部材4が抵抗Rするため、引張抵抗部材4に圧縮力の負担を期待しないものとなる。
これにより、本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、引張抵抗部材4として平鋼等の小断面部材が用いられる場合であっても、引張力Tに十分に抵抗Rすることができるため、引張抵抗部材4として用いられる小断面部材の高い施工性を確保するとともに、材料費、施工費を抑制することが可能となる。
本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、特に、第3実施例において、引張抵抗部材4が床スラブ6の中間部6bまで延びて設けられるとともに、床スラブ6のコンクリートに引張抵抗用スタッド40が埋め込まれる。このとき、本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、引張抵抗部材4が負担する引張力Tを、安定的に耐力の発揮が見込める床スラブ6の中間部6bに伝達させて、主鉄骨梁3のスタッド30が負担する引張力Tが低減する。
これにより、本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、主鉄骨梁3の近傍に直交梁20等が配置されない場合であっても、主鉄骨梁3の上フランジ31が構面外に変形しようとするときの引張力Tに引張抵抗部材4及び引張抵抗用スタッド40が抵抗Rすることで、コンクリートの床スラブ6の局所的破壊を防止することが可能となる。
本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、特に、平鋼等の引張抵抗部材4が、床スラブ6のコンクリートの下方に露出させて設けられることで、床スラブ6のコンクリート打設後に、床スラブ6の下方から引張抵抗部材4の有無を確認することができる。これにより、本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、引張抵抗部材4が取り付けられているか否かを容易に確認して、引張抵抗部材4の施工を確実なものとすることが可能となる。
また、本発明を適用した鉄骨梁の補剛構造1は、第2実施例のように、引張抵抗部材4に引張抵抗用スタッド40が設けられない場合には、床スラブ6のコンクリート打設後に、床スラブ6の下方から引張抵抗部材4を取り付けることができるため、引張抵抗部材4の後施工を容易に実施することが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。
1 :鉄骨梁の補剛構造
2 :梁部材
20 :直交梁
21 :平行梁
3 :主鉄骨梁
30 :スタッド
31 :上フランジ
31a :上フランジの上面
31b :上フランジの側端面
31c :上フランジの下面
32 :下フランジ
33 :ウェブ
4 :引張抵抗部材
40 :引張抵抗用スタッド
41 :ワイヤー
42 :取付用鋼片
6 :床スラブ
6a :側端部
6b :中間部
7 :柱部材
7a :外面
70 :通しダイアフラム
8 :建造物
X :幅方向
Y :奥行方向
Z :高さ方向
α :面内方向
λb :有効細長比

Claims (7)

  1. 建造物に設けられる鉄骨梁の補剛構造であって、
    柱部材に連結されて梁部材となる主鉄骨梁と、前記主鉄骨梁に取り付けられる引張抵抗部材と、前記主鉄骨梁に取り付けられるコンクリートの床スラブとを備え、
    前記主鉄骨梁は、断面方向の上部に上フランジが形成されるとともに、前記上フランジにスタッドが設けられて、前記床スラブのコンクリートに前記スタッドを埋め込んだ状態で、前記床スラブの面内方向の側端部が前記上フランジに取り付けられて、
    前記引張抵抗部材は、前記上フランジが構面外に変形しようとするときの引張力に抵抗するものとして、前記主鉄骨梁の上部から前記床スラブの面内方向に延びて設けられること
    を特徴とする鉄骨梁の補剛構造。
  2. 前記引張抵抗部材は、前記主鉄骨梁の前記上フランジの上面、前記主鉄骨梁の前記上フランジの側端面、若しくは、前記主鉄骨梁の前記上フランジの下面に取り付けられて、又は、前記主鉄骨梁の前記上フランジから前記主鉄骨梁の高さの1/6までの範囲のウェブに、前記引張抵抗部材の断面の図心が配置されて取り付けられること
    を特徴とする請求項1記載の鉄骨梁の補剛構造。
  3. 前記引張抵抗部材は、略平板状に形成された平鋼が用いられること
    を特徴とする請求項1又は2記載の鉄骨梁の補剛構造。
  4. 前記引張抵抗部材は、前記主鉄骨梁の上部から、前記主鉄骨梁と略直交して設けられる直交梁、又は、前記主鉄骨梁と離間して略平行に設けられる平行梁まで、前記床スラブの面内方向に延びて架設されること
    を特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の鉄骨梁の補剛構造。
  5. 前記引張抵抗部材は、前記床スラブのコンクリートに埋め込まれる引張抵抗用スタッドが設けられること
    を特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の鉄骨梁の補剛構造。
  6. 前記引張抵抗部材は、前記主鉄骨梁の上部から、前記床スラブの面内方向の中間部まで延びて設けられるとともに、前記床スラブのコンクリートに埋め込まれる引張抵抗用スタッドが設けられること
    を特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の鉄骨梁の補剛構造。
  7. 前記引張抵抗部材は、前記床スラブの下方に露出させて設けられること
    を特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載の鉄骨梁の補剛構造。
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