JP2018131169A - 農業用マルチコプター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】農業用マルチコプターは、本体と、本体に取り付けられた複数本のアームと、アームに取り付けられ且つ揚力を発生させる回転翼と、本体を地面上に支持可能なスキッドと、本体の下方に設けられた装着部と、装着部に装着される作業装置と、を備え、本体は、一方側に位置する第1縁部と、当該第1縁部と反対側に位置する第2縁部と、を有し、スキッドは、第1縁部側に設けられた第1脚部と、第2縁部側に設けられた第2脚部と、を有し、装着部は、作業装置を支持し且つ第1脚部と第2脚部とを連結する連結部材を有している。
【選択図】図21
Description
特許文献1には、タンクを積載することが可能なマルチコプターが開示されている。このマルチコプターは、機枠本体と、機枠本体を地面に支持する脚(スキッド)と、機枠本体から水平放射状に延びた複数のアームと、アームの先端に設けられたロータとを備え、機枠本体の下面にタンクを着脱可能に保持する保持機構を有している。
本発明は、このような従来技術の課題を解決すべくなされたものであって、タンク等の作業装置の支持構造を利用して本体を支持する脚(スキッド)を補強することができる農業用マルチコプターを提供するものである。
図1、図2は、本発明の一実施形態に係る農業用マルチコプター(以下、単に「マルチコプター」という)を示す斜視図である。
マルチコプター1は、複数の回転翼により無人で飛行可能な回転翼機であって、例えば、ドローンと呼ばれる飛行体である。マルチコプター1は、無線又は有線通信による遠隔操作により飛行するものであってもよいし、遠隔装置に依らずに自律制御により飛行するものであってもよい。
先ず、機体2について説明する。図1、図2に示すように、機体2は、本体3と、アーム4と、回転翼5と、スキッド(脚)6を有している。
図3に示すように、本体3は、第1縁部31と、第2縁部32と、第3縁部33と、第4縁部34とを有している。第1縁部31は、上面視において一方側に位置している。第2縁部32は、上面視において、第1縁部31と反対側(他方側)に位置している。第3縁部33は、第1縁部31と第2縁部32とを繋ぐ直線に対して直交する方向(前記一方側と前記他方側に直交する方向)の一端側に位置している。第4縁部34は、第3縁部33と反対側に位置している。
図4に示すように、本体3は、ケース35(以下、「第1ケース35」という)と、電装品36(以下、「第1電装品36」という)と、を備えている。
第1電装品36は、マルチコプター1の飛行に関する制御を行う電装品であって、例えば、GPSアンテナ、姿勢制御装置、各種センサ(ジャイロセンサ、加速度センサ等)等である。姿勢制御装置は、後述するロータ51の回転を制御する。
回転翼5は、マルチコプター1が飛行するための揚力を発生させる。回転翼5は、ロータ51及びブレード(プロペラ)52から構成されている。ロータ51は、電動モータ(DCモータ等)から構成されている。ロータ51は、後述するバッテリから供給される電力により駆動される。ロータ51の回転軸の上部には、ブレード52が取り付けられている。隣り合う回転翼5は、互いに逆方向に回転する。
スキッド6は、マルチコプター1が着地したときに接地して本体3を地面上に支持する。図3〜図6等に示すように、スキッド6は、本体3の第3縁部33側(左側)に設けられた一方脚部6Lと、第4縁部34側(右側)に設けられた他方脚部6Rと、を有している。
図1〜図6に示すように、本体3の下方には装着部15が設けられている。装着部15は、作業装置7を一方脚部6Lと他方脚部6Rの間で着脱可能に支持する。本実施形態では、装着部15にはタンク8が着脱可能に装着される。
ガイド部材16は、本体3の下方においてスキッド6に固定されており、前後方向に延設されている。ガイド部材(連結部材)16は、第1ガイド部材(第1連結部材)16Lと第2ガイド部材(第2連結部材)16Rとを有している。第1ガイド部材16Lは、第3縁部33側(左側)に設けられており、一方脚部6Lの第1脚部6L1と第2脚部6L2とを連結している。第2ガイド部材16Rは、第4縁部34側(右側)に設けられており、他方脚部6Rの第1脚部6R1と第2脚部6R2とを連結している。ガイド部材16の前部は、第1脚部6L1,6R1よりも前方に突出している。ガイド部材16の後部は、第2脚部6L2,6R2よりも後方に突出している。
部材16は、水平部161と、垂直部162と、ストッパ部163と、保持部164と、を有している。
水平部161は、前後方向に延設されており、マルチコプター1の着地時において、地面に対して平行(水平)となる。垂直部162は、水平部161の幅方向外方から直角に立ち上がっており、固定部材22を介してスキッド6に固定されている。第1ガイド部材16Lの垂直部162は、本体3の第3縁部33よりも幅方向外方(左方)に位置している。第2ガイド部材16Rの垂直部162は、本体3の第4縁部34よりも幅方向外方(右方)に位置している。
水平部161は、作業装置7(具体的には、後述するタンク8の支持部80)を、延設方向に沿ってスライド移動可能に支持する。垂直部162は、作業装置7の幅方向外方への移動を規制する。ストッパ部163は、作業装置7のスライド移動の終端位置を決める。保持部164は、作業装置7の上方への移動を規制する。
以下、作業装置7を装着部15に着脱するときの作業装置7の移動方向(前後方向)を「スライド移動方向」という。また、作業装置7を装着部15に装着した状態(図3〜図6(図3と図6は実線)参照)を「装着状態」という。
作業装置7は、農業に関する作業を行う装置である。作業装置7としては、例えば、農場に農薬や肥料等の散布物を散布する散布装置、農場を撮影する撮像装置(カメラ)、農場の温度を検知する温度センサ(赤外線センサ等)、農場の色(農作物の色)を検知する色センサ等のセンサ装置等が例示できる。
図3〜図6等に示すように、タンク8は、本体3の下方に設けられた装着部15に装着される。タンク8は、装着部15に対して着脱可能である。図3、図6において、タンク8の装着状態を実線で示し、タンク8を装着部16から離脱させる方向(矢印Aで示す)にスライド移動させた状態を仮想線で示している。以下の説明において、タンク8に関する方向については、装着状態を基準とする。
タンク8は、容器81と、蓋体82と、支持部80と、を有している。
容器81は、農場に散布される散布物が収容される内部空間を形成している。散布物は、例えば、肥料、水、農薬等である。散布物は、液体又は流動性を有する固体(粒状体等
)である。流動性を有する固体とは、容器81が傾斜したときに、当該傾斜に伴って容器81内で移動することができる形態(大きさ、形状)のものである。
図14に示すように、筒状部84は、散布物を内部空間に供給する際の入口となる供給口85を形成している。供給口85の大きさ(直径)は、人手が挿入可能な大きさ(例えば、直径100〜150mm程度)に設定される。
容器81は、当該容器81に収容された散布物を受ける受け面86を有している。受け面86は、容器81に収容された散布物が接する面(内面)であり、容器81の内側の側面及び内側の底面を構成している。本実施形態の場合、これらの側面と底面がなだらかな曲面で連続しているため、側面と底面との間に明確な境界を有さない受け面86となっているが、側面と底面との間に明確な境界を有する受け面86であってもよい。
図13に示すように、受け面86は、第1移行部91と、第2移行部92と、膨出部93と、を有している。
第1移行部91と第2移行部92は、傾斜部を含まない平坦面(着地状態において地面に対して平行となる面)であってもよいが、本実施形態では傾斜部を含んでいる。具体的には、第1移行部91は、第3縁部33側(左側)から第4縁部34側(右側)に向かうにつれて本体3から離れる方向(下方)に移行する第1傾斜部94を含んでいる。第2移行部92は、第4縁部34側(右側)から第3縁部33側(左側)に向かうにつれて本体3から離れる方向(下方)に移行する第2傾斜部95を含んでいる。本実施形態では、第1移行部91の全体が第1傾斜部94となっているが、第1移行部91の一部に平坦面を含んでいてもよい。また、第2移行部92の全体が第2傾斜部95となっているが、第2移行部92の一部に平坦面を含んでいてもよい。
1外傾斜部94Aと異なる角度で傾斜している。具体的には、第1内傾斜部94Bの傾斜角度は、第1外傾斜部94Aの傾斜角度に比べて小さい。尚、傾斜角度とは、装着状態における地面(水平面)に対する角度である。つまり、地面に対して平行に近い面は傾斜角度が小さく、地面に対して垂直に近い面は傾斜角度が大きい。
図14に示すように、受け面86は、さらに第3傾斜部96と第4傾斜部97とを有している。第3傾斜部96は、第1縁部31側(前側)から第2縁部32側(後側)に向かうにつれて本体3から離れる方向(下方)に移行するように傾斜している。第4傾斜部97は、第2縁部32側(後側)から第1縁部31側(前側)に向かうにつれて本体3から離れる方向(下方)に移行するように傾斜している。
先ず、膨出部93を前後方向(スライド移動方向)から見た形状について説明する。
図13に示すように、膨出部93は、容器81の下部の幅方向中央に設けられている。詳しくは、膨出部93は、第1傾斜部94と第2傾斜部95との間に設けられている。具体的には、膨出部93は、第1内傾斜部94Bの下端と第2内傾斜部95Bの下端とを繋ぐように設けられている。膨出部93は、一方傾斜部93Lと、他方傾斜部93Rと、底面93Bとを有している。
次に、膨出部93を幅方向から見た形状について説明する。
図14に示すように、膨出部93は、第3傾斜部96と第4傾斜部97との間に設けられている。具体的には、膨出部93は、第3傾斜部96の下端と第4傾斜部97の下端とを繋ぐように設けられている。膨出部93は、第5傾斜部98と、第6傾斜部99と、を有している。第5傾斜部98は、第3傾斜部96の下端から第2縁部側(後側)に向かうにつれて下方に移行するように傾斜している。第6傾斜部99は、第4傾斜部97の下端から第1縁部側(前側)に向かうにつれて下方に移行するように傾斜している。第5傾斜部98の傾斜角度は、第3傾斜部96の傾斜角度に比べて若干小さい。第6傾斜部99の傾斜角度は、第4傾斜部97の傾斜角度に比べて若干小さい。第5傾斜部98の下端と第6傾斜部99の下端とは、底面93Bにより接続されている。つまり、底面93Bは、前後方向において第5傾斜部98の下端と第6傾斜部99の下端とを接続し、幅方向において一方側面傾斜部93Lの下端と他方傾斜部93Rの下端とを接続している。
図13に示すように、膨出部93には、取出口87が設けられている。取出口87は、容器81の内部空間に収容された散布物を取り出すための開口である。取出口87は、ホース(図示せず)を介してポンプ10の吸込口に接続される。本実施形態の場合、取出口87は、膨出部93の他方傾斜部93Rに設けられている。但し、取出口87の位置は、
他方傾斜部93Rには限定されず、膨出部93の他の位置(例えば、底面93B、第5傾斜部98など)に設けてもよい。
図12、図14に示すように、容器81の外面には、凹み部90が形成されている。凹み部90は、容器81のスライド移動方向(前後方向)の一方側(前側)と他方側(後側)に夫々設けられている。凹み部90は、容器81の受け面86の外面が下方から上方に向けて凹むことにより形成されている。そのため、凹み部90に対応する部分の受け面86は下方から上方に向けて隆起している。一方側(前側)の凹み部90の内面は、第3傾斜部96の上端と接続している。他方側(後側)の凹み部90の内面は、第4傾斜部97の上端と接続している。凹み部90は、タンク8を装着部15に対してスライド移動させて着脱するときに、手指を引っ掛けることができる手掛かりとなる。
突出部88は、第1突出部88Lと第2突出部88Rとを含む。第1突出部88Lと第2突出部88Rとは、互いに反対側に突出している。詳しくは、第1突出部88Lは、第3縁部33側(左側)に突出している。第2突出部88Rは、第4縁部34側(右側)に突出している。別の言い方をすれば、第1突出部88Lは、後述する第1支持部80L側(左側)に突出している。第2突出部88Rは、後述する第2支持部80R側(右側)に突出している。第1突出部88L及び第2突出部88Rは、前後方向(スライド移動方向)の長さが、幅方向の長さよりも長い長方形の板状に形成されている。
図11に示すように、突出部88には、貫通穴88a,88bが設けられている。貫通穴88a,88bは、夫々スライド移動方向(前後方向)に間隔をあけて複数設けられている。貫通穴88aは、後述する支持部80の支持板803を取り付けるための穴である。貫通穴88b(以下、便宜上、「第3固定穴88b」という)は、後述する保持機構17の挿入部材20が挿入される穴である。
図8、図10、図12に示すように、支持部80は、第1支持部80Lと、第2支持部80Rとを含む。第1支持部80Lは、容器81の一方側(第3縁部33側(左側))に設けられている。第2支持部80Rは、容器81の一方側と反対側(第4縁部34側(右側))に設けられている。つまり、第2支持部80Rは、幅方向において、第1支持部80Lと反対側に設けられている。
第1部位801は、容器81から離れる方向に延びている。具体的には、第1部位801は、容器81の供給部83側と反対側である下方(装着状態において本体3から離れる方向)に延びている。第1部位801は、スライド移動方向の一方側(前側)に設けられた前部位804と、他方側(後側)に設けられた後部位805とを有している。第2部位802は、第1部位801に接続されている。具体的には、第2部位802は、前部位804の下端部と後部位805の下端部とを接続している。
ここで、突出部88の下面には支持板803が固定されているため、突出部88の下面は、装着部15のガイド部材16に当接しない。そのため、タンク8を装着部15に対してスライド移動させたときに、突出部88がガイド部材16と摩擦することによって摩耗することが防がれる。
することができる。
以下、保持機構17の構成について説明する。
図7、図16、図17に示すように、保持機構17は、第1固定穴18、第2固定穴803b、第3固定穴88b、挿入部材20、取付部材21、付勢部材(図示略)を有している。
図12、図15に示すように、第2固定穴803bは、支持板803に設けられている。具体的には、第2固定穴803bは、スライド移動方向(前後方向)に沿って間隔をあけて複数設けられており、支持板803を上下方向に貫通している。以下、便宜上、複数の第2固定穴803bのうち、最も前方に位置する第2固定穴803bを「第2固定穴803b1」と記し、第2固定穴803b1の後方に位置する第2固定穴803bを「第2固定穴803b2」と記す。
挿入部材20は、挿入部20aと、係止部20bと、操作部20cと、を有している。挿入部20aは、円柱状に形成されており、上下方向に延びている。挿入部20aは、取付部材21に対して上下方向に移動可能且つ中心軸回りに回転可能に取り付けられている。図17において、上端位置にある挿入部材20を実線で示し、下端位置にある挿入部材
20を仮想線で示している。図16に示すように、挿入部20aは、上方に移動することによって、先端(上端)20dが上下方向に重なる複数の穴(貫通穴21a、第1固定穴18、第2固定穴803b、第3固定穴88b)に挿入され、下方に移動することによって当該複数の穴から離脱する。
挿入部材20は、取付部材21に固定されたバネ等の付勢部材(図示略)によって上方向に付勢されている。そのため、挿入部材20は、付勢部材からの付勢力によって上方向へと移動しようとする。しかし、挿入部材20の上方向への移動は、係止部20bが係止溝21bに係止されることにより制限される。具体的には、係止部20bの先端が縦溝部21b1内に位置するときには、挿入部材20は縦溝部21b1内において上下方向に移動可能である。しかし、係止部20bの先端が横溝部21b2内に位置するときには、挿入部材20は上下方向に移動することができない。
図16、図17の実線で示すように、タンク8が装着状態にあるとき、挿入部材20は上端位置にあり、係止部20bの先端は縦溝部21b1の上端に位置する。この装着状態では、挿入部材20の先端20dは、取付部材21の貫通穴21a、ガイド部材16の第1固定穴18、支持板803の第2固定穴803b、突出部88の第3固定穴88bに挿入されている。これにより、タンク8は、スライド移動ができない(従って、取り外し(離脱)ができない)装着状態となる。
タンク8を第1位置(図3、図6の実線の位置)に保持するときには、複数の第2固定穴803b及び第3固定穴88bのうち、最も前方に位置する第2固定穴803b1及び第3固定穴88b1を、取付部材21の貫通穴21aとガイド部材16の第1固定穴18に重ねる。そして、挿入部材20の先端を、第2固定穴803b1、第3固定穴88b1、貫通穴21a、第1固定穴18に挿入する。これにより、タンク8が第1位置に保持される。
1位置以外の1つの位置のみで保持できるようにしてもよいし、第1位置以外の複数の位置で保持できるようにしてもよい。第2位置の数は、後方に位置する第2固定穴803b2及び第3固定穴88b2の数により設定できる。本実施形態の場合、第2固定穴803b2及び第3固定穴88b2は、夫々3つずつ設けられている。そのため、スライド移動方向に沿って3つの第2位置がある。つまり、保持機構17は、タンク8を第1位置以外に3つの第2位置で保持することができる。
図4〜図7に示すように、ガイド部材(連結部材)16は、取付部11の下方に設けられている。具体的には、第1ガイド部材(第1連結部材)16Lは、第1取付部11Lの下方であって且つ第1取付部11Lよりも幅方向外方(左方)に設けられている。第2ガイド部材(第2連結部材)16Rは、第2取付部11Rの下方であって且つ第2取付部11Rよりも幅方向外方(右方)に設けられている。
尚、図示しないが、取付部11は、第2ケース14を選択的に複数の位置に取り付け可
能な構成とすることが好ましい。当該構成としては、例えば、取付部11の長さ(前後方向長さ)を延出部14bの長さ(前後方向長さ)よりも充分に長くして、取付部11の長さ方向に沿って設けるボルトB2の締結穴の数を増やすなどの構成を採用できる。この場合、第2ケース14の取り付け位置を変更したい場合は、第2ケース14の位置を取付部11の長さ方向に沿って移動させた上で、移動前にボルトが締結されていた締結穴とは別の締結穴にボルトを締結することによって、延出部14bを取付部11に固定する。これにより、第2ケース14の取付部11に対する取り付け位置を変更することができる。
図4に示すように、開口部14aは、前後方向において容器81の供給部83と反対側(後側)に設けられている。これにより、供給部83から容器81内に散布物を供給するときに、当該散布物が開口部14aから第2ケース14内に侵入して第2電装品13に悪影響を及ぼすことが防がれる。
<第二実施形態>
図18〜図29は、マルチコプター1の別の実施形態(第二実施形態)を示す。
以下、第二実施形態のマルチコプター1について、上述した実施形態(第一実施形態)と異なる構成を中心に説明し、第一実施形態と共通する構成については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
図20に示すように、本体3は、第1ケース35と第1電装品36とを有している。第1電装品36は、第一実施形態と同様に、マルチコプター1の飛行に関する制御を行う電装品であって、第1ケース35の内部空間に収容されている。第1ケース35の上部には、第2ケース14が設けられている。第2ケース14には、少なくともバッテリを含む第2電装品13が収容されている。但し、第二実施形態において、第2ケース14を省略して、第1ケース35に第1電装品36と第2電装品13の両方を収容してもよい。
図19〜図21に示すように、一方脚部6Lは、第1脚部6L1と第2脚部6L2とを有している。第1脚部6L1は、第1縁部31側(前側)に配置されて本体3から下方に延びている。第2脚部6L2は、第2縁部32側(後側)に配置されて本体3から下方に延びている。第1脚部6L1の上端部及び第2脚部6L2の上端部は、第2縁部32側(右側)に向けて屈曲している。
第1脚部6L1と第1脚部6R1とは、連絡部613を介して繋がっている。詳しくは、連絡部613は、本体3の下面の前部に固定されて幅方向に延びており、第1脚部6L1の上端部と第1脚部6R1の上端部とを連結している。第1脚部6L1と第1脚部6R1と連絡部613とは、金属パイプ等より一体に形成されている。
第1脚部6L1,6R1と第2脚部6L2,6R2は、本体3に対して着脱可能に固定されている。具体的には、第1脚部6L1,6R1の連絡部613及び第2脚部6L2,6R2の連絡部623が、ボルト等により本体3の下部に着脱可能に取り付けられている。そのため、第1脚部6L1,6R1及び第2脚部6L2,6R2を、装着部15及び作業装置7と共に、本体3に対して着脱することができる。これにより、マルチコプター1の用途に応じて、第1脚部6L1,6R1と第2脚部6L2,6R2と共に装着部15及び作業装置7を、本体3から取り外して交換することができる。これによって、マルチコプター1の使用用途が広がるため、使用用途に応じて複数のマルチコプターを用意する必要がなくなる。
一方脚部6Lは、架設部材6L4を有している。他方脚部6Rは、架設部材6R4を有している。図19、図21に示すように、架設部材6L4は、第1脚部6L1と第2脚部6L2との間に架設されており、第1脚部6L1の上下方向の中途部と第2脚部6L2の上下方向の中途部とを連結している。架設部材6R4は、第1脚部6R1と第2脚部6R2との間に架設されており、第1脚部6R1の上下方向の中途部と第2脚部6R2の上下方向の中途部とを連結している。
。
作業装置7は、農業に関する作業を行う装置である。本実施形態(第二実施形態)の場合、第一実施形態と同様に、作業装置7は散布装置であって、散布物を収容するタンク8を有している。
連結部材30は、架設部材6L4,6R4の上方において、第1脚部6L1,6R1と第2脚部6L2,6R2とを連結している。連結部材30は、第1連結部材301と第2連結部材302とを有している。
第1連結部材301は、前後方向に延設されており、第1脚部6L1の上端部と第2脚部6L2の上端部とを連結している。第2連結部材302は、前後方向に延設されており、第1脚部6R1の上端部と第2脚部6R2の上端部とを連結している。第1連結部材301と第2連結部材302とは、幅方向に間隔をあけて平行に配置されている。
これにより、作業装置7は、連結部材30の延設方向(前後方向)にスライド移動可能に支持される。作業装置7を連結部材30の延設方向(前後方向)にスライド移動させることにより、作業装置7を装着部15に対して着脱することができる。
図27に示すように、水平部303及び垂直部304は、それぞれ複数の貫通穴303a,304aを有している。複数の貫通穴303a,304aは、スライド移動方向(前後方向)に間隔をあけて設けられている。貫通穴303a,304aは、装着状態において、作業装置7を固定(位置決め)するために用いることができる。具体的には、装着状態において、作業装置7の前方と後方において、貫通穴303a,304aにピンや棒等を差し込むことにより、作業装置7のスライド移動方向(前後方向)への移動を阻止することができる。
図20、図21等に示すように、タンク8は、本体3の下方に設けられた装着部15に装着される。タンク8は、装着部15に対して着脱可能である。図19、図21において、タンク8の装着状態を実線で示し、タンク8を装着部16から離脱させる方向(矢印Aで示す)にスライド移動させた状態を仮想線で示している。以下の説明において、タンク8に関する方向については、装着状態を基準とする。
容器81は、農場に散布される散布物が収容される内部空間を形成している。散布物は、例えば、肥料、水、農薬等である。容器81は、当該容器81の上面に、散布物を内部空間に供給するための供給部83を有している。供給部83は、容器81の上面から円筒状に突出する筒状部84を有している。蓋体82は、筒状部84に対してネジ等により着脱可能に装着される。図18〜図21、図24、図25では、蓋体82を外した状態を示している。
図19及び図21の実線に示すように、装着状態において、供給部83は、容器81の前側(第1縁部31側)に位置し、上面視にて本体3と重ならない位置(本体3の前方位置)にある。また、図21の実線に示すように、装着状態において、筒状部84は、上方に向かうにつれてスライド移動方向の一端側(本体3から離れる側)である前方に移行するように傾斜している。これにより、散布物を供給部83から容器81内に供給する作業や、供給口85から手を入れて容器81内を清掃する作業などを容易に行うことが可能となる。
第1傾斜面811は、第3縁部33側(左側)から第4縁部34側(右側)に向かうにつれて下方に移行するように傾斜している。第2傾斜面812は、第4縁部34側(右側)から第3縁部33側(左側)に向かうにつれて下方に移行するように傾斜している。第3傾斜面813は、第1縁部31側(前側)から第2縁部32側(後側)に向かうにつれて下方に移行するように傾斜している。第4傾斜面814は、第2縁部32側(後側)から第1縁部31側(前側)に向かうにつれて下方に移行するように傾斜している。
の長さ(幅方向長さ)L2よりも長く形成されている。
以下、支持部80について説明する。
図20、図22、図24等に示すように、支持部80は、第1支持部80Lと、第2支持部80Rとを含む。第1支持部80Lは、容器81の一方側(第3縁部33側(左側))に取り付けられている。第2支持部80Rは、容器81の一方側と反対側(第4縁部34側(右側))に取り付けられている。第1支持部80Lは、装着部15の第1連結部材301に支持される。第2支持部80Rは、装着部15の第2連結部材302に支持される。
第1部位801は、容器81から離れる方向に延びている。具体的には、第1部位801は、容器81の供給部83側である上方(装着状態において本体3に向かう方向)に延びている。第1支持部80Lの第1部位801は、容器81から上方に延びた後、容器81の一方側(第3縁部33側(左側))に向けて屈曲している。第2支持部80Rの第1部位801は、容器81から上方に延びた後、容器81の他方側(第4縁部34側(右側))に向けて屈曲している。つまり、第1支持部80Lの第1部位801と、第2支持部80Rの第1部位801とは、容器81から上方に延びた後、互いに反対側(幅方向外方)に向けて屈曲している。第1部位801は、スライド移動方向の一方側(前側)に設けられた前部位804と、他方側(後側)に設けられた後部位805とを有している。
図28に示すように、支持部80は、タンク8を装着部15から離脱した状態(タンク離脱状態)において、容器81を地面Gから離間させて支持可能である。この容器81を地面から離間させて支持した状態(以下、「地面支持状態」という)において、第2部位802は地面Gに当接し、第1部位801は地面Gから上方に延びる。
上述したように、第二実施形態におけるタンク8の支持部80は、容器81を地面から離間させて装着部15に支持する機能(第1機能)と、容器81を地面から離間させて地面に支持する機能(第2機能)とを併せ持っている。そのため、第1機能を達成するため
の部材と、第2機能を達成するための部材とを別々に設ける必要がなく、部品点数の削減及びタンク8の軽量化を達成することができる。また、タンク8の支持部80は、タンク8をスライド移動させる際の持ち手や、装着部15から離脱させたタンク8を運搬する際の持ち手としても機能する。
この変更例の支持部80は、第1部位801の基端部(第2部位802と反対側の端部)が、容器81の側面に回動可能に取り付けられている。別の言い方をすれば、第1部位801の基端部が、支持部80を上下方向に回動可能とする回動支点81aとして容器81の側面に取り付けられている。
図21に示すように、第1ケース35の下方には、ポンプ10が取り付けられている。ポンプ10の吸込口は、ホースを介して容器81の取出口(図示略)に接続される。ポンプ10の吐出口は、ホースを介してノズル(図示略)に接続される。ポンプ10の駆動によって、容器81に収容された散布物をノズルから農場等に向けて散布することができる。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
3 本体
31 第1縁部
32 第2縁部
33 第3縁部
34 第4縁部
4 アーム
5 回転翼
6 スキッド
6L1,6R1 第1脚部
6L2,6R2 第2脚部
7 作業装置
16,30 連結部材
16L,301 第1連結部材
16R,302 第2連結部材
80 支持部
80L 第1支持部
80R 第2支持部
801 第1部位
802 第2部位
81 容器
15 装着部
Claims (7)
- 本体と、
前記本体に取り付けられた複数本のアームと、
前記アームに取り付けられ且つ揚力を発生させる回転翼と、
前記本体を地面上に支持可能なスキッドと、
前記本体の下方に設けられた装着部と、
前記装着部に装着される作業装置と、を備え、
前記本体は、一方側に位置する第1縁部と、当該第1縁部と反対側に位置する第2縁部と、を有し、
前記スキッドは、前記第1縁部側に設けられた第1脚部と、前記第2縁部側に設けられた第2脚部と、を有し、
前記装着部は、前記作業装置を支持し且つ前記第1脚部と前記第2脚部とを連結する連結部材を有している農業用マルチコプター。 - 前記本体は、前記第1縁部と前記第2縁部とを繋ぐ直線に対して直交方向の一端側に位置する第3縁部と、当該第3縁部と反対側に位置する第4縁部とを有し、
前記連結部材は、
前記第3縁部側において前記作業装置を支持し且つ前記第1脚部と前記第2脚部とを連結する第1連結部材と、
前記第4縁部側において前記作業装置を支持し且つ前記第1脚部と前記第2脚部とを連結する第2連結部材と、を有している請求項1に記載の農業用マルチコプター。 - 前記第1連結部材及び前記第2連結部材は、前記直交方向に延設され且つ前記作業装置をスライド移動可能に支持している請求項2に記載の農業用マルチコプター。
- 前記作業装置は、農場に散布される散布物が収容される内部空間を形成する容器と、前記容器を前記本体から下方に離間させて前記装着部に支持する支持部と、を有する請求項2又は3に記載の農業用マルチコプター。
- 前記支持部は、
前記第1連結部材に支持され且つ前記本体から離間する方向に延びて前記容器の前記第3縁部側に取り付けられた第1支持部と、
前記第2連結部材に支持され且つ前記本体から離間する方向に延びて前記容器の前記第4縁部側に取り付けられた第2支持部と、
を有する請求項4に記載の農業用マルチコプター。 - 前記支持部は、
前記容器から離れる方向に延びる第1部位と、
前記第1部位に接続され且つ前記連結部材に支持される第2部位と、を有している請求項4又は5に記載の農業用マルチコプター。 - 前記装着部は、前記作業装置を着脱可能に支持し、
前記支持部は、前記作業装置を前記装着部から離脱した状態において地面から離間させて支持可能である請求項1〜6のいずれか1項に記載の農業用マルチコプター。
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