JP2019111871A - 農業用マルチコプター - Google Patents
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Abstract
Description
また、作業装置は、画像を撮像する撮像装置であり、撮像装置が撮像した画像は、有線通信又は無線通信を介して外部に出力される。
また、農業用マルチコプターは、作業装置の重量と、浮力発生部が発生する浮力と、に基づいて、回転翼の回転を制御する制御装置を備えている。
また、浮力発生部は、機体と、作業装置とに発生する重力の和よりも大きい浮力を設定する。
また、制御装置は、重力方向に向かう負の揚力を発生するよう回転翼を制御し、且つ、重力と負の揚力の和が、浮力よりも大きくなるよう回転翼の回転を制御する。
また、浮力発生部は、開放部が形成されたリング体であって、開放部は、当該開放部から、外部の空気を回転翼に向けて通過させる。
[第1実施形態]
図1〜図3は、本発明の一実施形態に係る農業用マルチコプター(以下、単に「マルチコプター」という)を示す斜視図である。
マルチコプター1は、複数の回転翼により無人で飛行可能な回転翼機であって、例えば、ドローンと呼ばれる飛行体である。マルチコプター1は、無線又は有線通信による遠隔操作により飛行するものであってもよいし、遠隔装置に依らずに自律制御により飛行するものであってもよい。
先ず、機体2について説明する。図1〜図5に示すように、機体2は、本体3と、アーム4と、回転翼5と、スキッド(脚)6を有している。
図6に示すように、本体3は、第1縁部31と、第2縁部32と、第3縁部33と、第4縁部34とを有している。第1縁部31は、上面視において一方側に位置している。第2縁部32は、上面視において、第1縁部31と反対側(他方側)に位置している。第3縁部33は、第1縁部31と第2縁部32とを繋ぐ直線に対して直交する方向(前記一方側と前記他方側に直交する方向)の一端側に位置している。第4縁部34は、第3縁部33と反対側に位置している。
図4に示すように、本体3は、ケース35(以下、「第1ケース35」という)と、電装品36(以下、「第1電装品36」という)と、を備えている。
第1電装品36は、マルチコプター1の飛行に関する制御を行う電装品であって、例えば、GPSアンテナ、制御装置70、各種センサ(ジャイロセンサ、加速度センサ等)等である。
。また、アーム4は、本体3側に向けて折り畳み可能な構造としてもよい。
回転翼5は、マルチコプター1が飛行するための揚力を発生させる。回転翼5は、ロータ51及びブレード(プロペラ)52から構成されている。ロータ51は、電動モータ(DCモータ等)から構成されている。ロータ51は、後述するバッテリ13aから供給される電力により駆動される。ロータ51の回転軸の上部には、ブレード52が取り付けられている。隣り合う回転翼5は、互いに逆方向に回転する。回転翼が一方に向かって回転して正の揚力を発生させる場合、回転翼は他方に向かって回転すると、負の揚力を発生させる。つまり、回転翼が一方に向かって回転すると、マルチコプターは、上昇する。また、回転翼が他方に向かって回転すると、マルチコプターは、下降する。なお、正の揚力とは重力方向の揚力であり、負の揚力とは重力方向と逆方向の揚力をいう。
スキッド6は、マルチコプター1が着地したときに接地して本体3を地面上に支持する。図1〜図6等に示すように、スキッド6は、本体3の第3縁部33側(左側)に設けられたスキッド6Lと、第4縁部34側(右側)に設けられたスキッド6Rと、を有している。
図5に示すように、スキッド6Lの前部材6L1及び後部材6L2と、スキッド6Rの前部材6R1及び後部材6R2とは、本体3から離れる方向(下方)に向かうにつれて互いの距離が次第に広がるように傾斜している。
次に、作業装置7について説明する。
作業装置7は、農業に関する作業を行う装置である。作業装置7としては、例えば、農場に農薬や肥料等の散布物を散布する散布装置、農場を撮影する撮像装置(カメラ)、農場の温度を検知する温度センサ(赤外線センサ等)、農場の色(農作物の色)を検知する色センサ等のセンサ装置等が例示できる。
図1〜図6等に示すように、タンク8は、本体3の下方に設けられた装着部15に装着される。タンク8は、装着部15に対して着脱可能である。なお、タンク8は、装着部15に対して一体成形されていてもよい。装着部15は、断面L字形状のレールである。装着部15には、タンク8の側方から幅方向外方に向かって夫々突出した非装着部8aが懸架される。図5及び図6において、タンク8の装着状態を実線で示し、タンク8を装着部15から離脱させる方向(矢印Aで示す)にスライド移動させた状態を仮想線で示している。以下の説明において、タンク8に関する方向については、装着状態を基準とする。
容器81は、農場に散布される散布物が収容される内部空間を形成している。散布物は、例えば、肥料、水、農薬等である。容器81は、当該容器81の上面に、散布物を内部空間に供給するための供給部83を有している。供給部83は、容器81の上面から円筒状に突出する筒状部84を有している。筒状部84には、蓋体82がネジ等により着脱可能に装着される。なお、タンク8に収容されている肥料、水、農薬等はタンクからポンプ10に供給される。
図4〜図6に示すように、第2ケース14は、本体3の下方に設けられた取付部11に取り付けられている。取付部11は、第1取付部11Lと、第2取付部11Rとを有している。第1取付部11Lは、本体3の第3縁部33側(左側)に設けられ、スキッド6Lの前部材6L1と後部材6L2とを連結している。第2取付部11Rは、本体3の第4縁部34側(右側)に設けられ、スキッド6Rの前部材6R1と後部材6R2とを連結している。
さて、マルチコプター1は、浮力発生部60を備えている。浮力発生部は、気嚢60であって、内部に浮揚ガスが充填されている。気嚢60は、アラミド繊維等の空気や水素等の機体2を通過させない素材で構成されている。なお、浮力発生部は、気嚢60がアラミド繊維等の素材で構成される軟式の気嚢60に限定されず、気嚢60の下側にキールが取り付けられた半硬式であってもよく、気嚢60が骨格を有する硬式のものでもなんでもよい。本実施形態において、気嚢60は、水平方向が長尺のバルーン形状である。言い換えれば、気嚢60は、平面視で円状であって、且つ、断面形状が紡錘体状である。なお、気嚢60の形状は、砲丸形状であってもよいし、トーラス体のリング形状であってもよく、何でもよい。気嚢60の内部は、例えば、夫々分離された複数のセルが分割されている。これによって、複数のセルのうち、一のセルから充填されたガスが漏れたとしても、他のセルで当該一のセルを補完することができる。また、気嚢60は、複数の気嚢60を有する構成であってもよく、何でもよい。
等間隔に配置されている。連結部62は、ワイヤーを有している。当該ワイヤーの一方端と他方端にはフック62aが設けられている。フック62aは、リングに取り付け及び取外しが可能な部材である。なお、連結部62は、本体3と、気嚢60とを連結できればよく、ワイヤーの代わりに棒部材を用いても良い。また、取付部61は、本体3と、気嚢60とを連結できればよく、アーム4の中途部4aではなく、スキッド6に設けられていても良い。
制御装置70が記憶部70aから指示情報を取得する(S1)。制御装置70は、記憶部70aから取得した指示情報に基づいて、当該指示情報に指定されている高度(指示高度)を取得する。
制御装置70が、高度検出装置71が検出した高度を取得する(S3)。制御装置70は、高度検出装置71が検出した位置情報のうち、自己の高度に関する情報を取得する。
制御装置70が、自己の高度と指示高度とが一致したと判断した場合(S4,Yes)、制御装置70は、回転翼5の回転数を維持する(S5)。これによって、回転翼5から発生される揚力が維持される。このため、マルチコプター1の高度が維持される。
制御装置70が、自己の高度は指示高度よりも低いと判断した場合(S6,Yes)、制御装置70は、回転翼5の回転数を増加させる(S7)。これによって、回転翼5が発生させる揚力が増加する。このため、マルチコプター1に加わる上方向の力の合計が増加して、マルチコプター1は上昇する。
本発明の一態様に係る農業用マルチコプター1は、本体3と、本体3に取り付けられた複数本のアーム4と、アーム4に取り付けられ且つ揚力を発生させる回転翼5と、回転翼5にエネルギーを供給するエネルギー供給部13aと、を有する機体2とを備えている。また、農業用マルチコプター1は、本体3の下方に設けられ、且つ、運搬する資材を収容する作業装置7と、本体3の上部に取り付けられ、且つ、内部に浮揚ガスが充填された浮力発生部60と、を備えている。これによって、回転翼5だけでなく、浮力発生部60が設定した浮力によりマルチコプター1は上昇することができる。このため、マルチコプター1の上昇に必要となるエネルギーの浪費を低減することができる。それゆえ、マルチコプター1は、従来のマルチコプターよりも稼働時間を延長することができる。
また、エネルギー供給部13aは、バッテリ13aである。これによって、電力を浪費したバッテリ13aを、充電されたバッテリ13aに交換すれば、マルチコプター1は、飛行を継続することができる。このため、マルチコプター1は、バッテリ13aの電力を浪費して飛行を継続できなくなった場合であっても、容易に作業に復帰することができる。
[第2実施形態]
図8及び図9は、マルチコプター1の別の実施形態(第1実施形態)を示す。
詳しい説明を省略する。
さて、第2実施形態に係る気嚢60は、中央が上下方向に向かって貫通している開放部60aが形成されている。言い換えれば、平面視でドーナツ形状である。さらに言い換えれば、気嚢60は、トーラス体のリング形状である。図9の矢印Rに示すように、気嚢60上方の空気が開放部60aから回転翼5に導入される。つまり、気嚢60が空気の流れRを妨げることなく、回転翼5に導入される空気を十分に確保することができる。気嚢60の内部は、例えば、夫々分離された複数のセルが分割されている。これによって、複数のセルのうち、一のセルから充填されたガスが漏れたとしても、他のセルで当該一のセルを補完することができる。また、気嚢60は、複数の気嚢60を有する構成であってもよく、何でもよい。
制御装置70が記憶部70aから指示情報を取得する(S11)。制御装置70は、記憶部70aから取得した指示情報に基づいて、指示情報によって指定されている高度(指示高度)を取得する。
制御装置70が、高度検出装置71が検出した高度を取得する(S13)。制御装置70は、高度検出装置71が検出した位置情報のうち、自己の高度に関する情報を取得する。
制御装置70が、マルチコプター1の高度と、指示高度とが一致したと判断した場合(S14,Yes)、制御装置70は、回転翼5の回転数を維持する(S15)。これによって、回転翼5から発生される揚力が維持される。このため、マルチコプター1の高度が維持される。
制御装置70が、マルチコプター1の高度は、指示高度よりも低いと判断した場合(S16,Yes)、制御装置70は、回転翼5が発生させる揚力を正の方向に増加させる(S17)。つまり、回転翼5が正の揚力を発生させている場合、回転翼5の回転数を増加させ、正の揚力を増加させる。また、回転翼5が負の揚力を発生させている場合であって、且つ、指示情報の高度が、回転翼5が揚力を発生させていない場合の高度よりも高い場合、ブレード52の向きを反転させ、正の揚力を発生させる。これによって、マルチコプター1の高度が指示情報の高度よりも低い場合、回転翼5が発生させる揚力と、気嚢60が設定した浮力との和を増加させる。このため、マルチコプター1に加わる上方向の力の合計が増加して、マルチコプター1は上昇する。
[第3実施形態]
図11は、マルチコプター1の別の実施形態(第3実施形態)のシステム図を示す。
第3実施形態に係るマルチコプター1は、作物の生育を示す生育データを取得することが可能である。マルチコプター1は、撮像装置9を有している。撮像装置9は、赤外線カメラ等で構成され、圃場の作物を撮像可能な装置である。マルチコプター1は、圃場上を飛行して、圃場上の作物を空撮し、撮像装置9で撮像した画像(撮像画像)に、高度検出装置71で検出された位置を対応付けて撮像データとする。
憶媒体94に転送され、当該電子記憶媒体94に記憶される。電子記憶媒体94に記憶された撮像データは、管理コンピュータ95a、又は、管理コンピュータ95aとは別に空撮サービス会社等に設置された固定型の管理コンピュータ95bに転送される。転送された撮像データは管理コンピュータ95a又は管理コンピュータ95bに記憶される。また、管理コンピュータ95a又は管理コンピュータ95bがサーバ96にログイン後、当該管理コンピュータ95a又は管理コンピュータ95bに記憶された撮像データは、当該サーバ96に送信される。サーバ96は、撮像データを受信すると、受信した撮像データを記憶部70a(データベース)に記憶する。サーバ96は、撮像データ(撮像画像)を解析することで、DVI、RVI、NDVI、GNDVI、SAVI、TSAVI、CAI、MTCI、REP、PRI、RSI等の植生指標などにより生育データを生成する。サーバ96によって生成した生育データは記憶部70aに記憶する。上述した植生指数は一例であり、限定されない。なお、マルチコプター1の記憶部70aに記憶された撮像データは、外部に出力できればよく、撮像データは、無線通信を介してサーバ96に送信されるものであってもなんでもよい。
2 機体
3 本体
4 アーム
5 回転翼
7 作業装置
8 タンク
9 撮像装置
13a エネルギー供給部
51 ロータ
52 ブレード
60 浮力発生部(気嚢)
60a 開放部
70 制御装置
70a 記憶部
71 高度検出装置
Claims (9)
- 本体と、前記本体に取り付けられた複数本のアームと、前記アームに取り付けられ且つ揚力を発生させる回転翼と、前記回転翼にエネルギーを供給するエネルギー供給部と、を有する機体と、
前記本体の下方に設けられ、且つ、農業に関する作業を行う作業装置と、
前記本体の上部に取り付けられ、且つ、内部に浮揚ガスが充填された浮力発生部と、
を備えている農業用マルチコプター。 - 前記作業装置は、農場に散布される散布物を収容するタンクを有している請求項1に記載の農業用マルチコプター。
- 前記作業装置は、画像を撮像する撮像装置であり、
前記撮像装置が撮像した画像は、有線通信又は無線通信を介して外部に出力される請求項1に記載の農業用マルチコプター。 - 前記作業装置の重量と、前記浮力発生部が発生する浮力と、に基づいて、前記回転翼の回転を制御する制御装置を備えている請求項1〜3のいずれか1項に記載の農業用マルチコプター。
- 前記浮力発生部は、前記機体と、前記作業装置とに発生する重力の和よりも小さい浮力を設定する請求項1〜4のいずれか1項に記載の農業用マルチコプター。
- 前記浮力発生部は、前記機体と、前記作業装置とに発生する重力の和よりも大きい浮力を設定する請求項1〜5のいずれか1項に記載の農業用マルチコプター。
- 前記制御装置は、重力方向に向かう負の揚力を発生するよう前記回転翼を制御し、且つ、前記重力と前記負の揚力の和が、前記浮力よりも大きくなるよう前記回転翼の回転を制御する請求項6に記載の農業用マルチコプター。
- 前記エネルギー供給部は、バッテリである請求項1〜7のいずれか1項に記載の農業用マルチコプター。
- 前記浮力発生部は、開放部が形成されたリング体であって、
前記開放部は、当該開放部から、外部の空気を前記回転翼に向けて通過させる請求項1〜8のいずれか1項に記載の農業用マルチコプター。
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