JP2018130938A - プリプレグ、積層板、プリント配線板、コアレス基板、半導体パッケージ及びコアレス基板の製造方法 - Google Patents

プリプレグ、積層板、プリント配線板、コアレス基板、半導体パッケージ及びコアレス基板の製造方法 Download PDF

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【課題】低熱膨張性、耐熱性及び成形性に優れるプリプレグ、該プリプレグを用いて得られる積層板、プリント配線板、コアレス基板、半導体パッケージ及びコアレス基板の製造方法を提供する。【解決手段】繊維基材を含有する繊維基材層と、該繊維基材層の一方の面に配された第1の樹脂層と、該繊維基材層の他方の面に配された第2の樹脂層と、を有するプリプレグであり、前記第1の樹脂層が、エポキシ樹脂(A)を樹脂成分の主成分として含有する樹脂組成物(I)を層形成してなる層であり、前記第2の樹脂層が、1分子中に少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(B)と、1分子中に少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(C)と、熱可塑性エラストマー(D)と、を樹脂成分の主成分として含有する樹脂組成物(II)を層形成してなる層である、プリプレグ、該プリプレグを用いて得られる積層板、プリント配線板、コアレス基板、半導体パッケージ及びコアレス基板の製造方法である。【選択図】図1

Description

本発明はプリプレグ、積層板、プリント配線板、コアレス基板、半導体パッケージ、及びコアレス基板の製造方法に関する。
近年、プリント配線板の配線密度の高度化及び高集積化の進展に伴い、特に半導体パッケージ基板用途においては、部品実装時及びパッケージ組み立て時における、チップと基板との熱膨張率の差に起因した反りが大きな課題となっている。反りは半導体素子とプリント配線板との接続不良を引き起こす要因の1つとされており、低減が求められている。
特に、近年、基板の薄型化に対応するパッケージ構造として、コア基板を有さず、高密度配線化が可能なビルドアップ層を主体としたコアレス基板が検討されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
コアレス基板は、支持体(コア基板)を除去することによる薄型化によって剛性が低下するため、半導体素子を搭載してパッケージ化した際に半導体パッケージが反るという問題がより顕著になる。したがって、コアレス基板においては、より一層効果的な反りの低減が切望されている。
半導体パッケージが反る要因の1つとしては、半導体素子とプリント配線板の熱膨張率の差が挙げられる。一般的には、半導体素子の熱膨張率よりもプリント配線板の熱膨張率の方が大きいため、半導体素子実装時にかかる熱履歴等によって応力が発生して反りが生ずるものである。したがって、半導体パッケージの反りを抑制するためには、プリント配線板の熱膨張率を小さくして半導体素子の熱膨張率との差を小さくする必要がある。
ここで、ガラスクロスに樹脂組成物を含浸して得られるプリプレグの熱膨張率は、下記式で示される、Scapery式に従うことが一般的に知られている。
A≒(ArErFr+AgEgFg)/(ErFr+EgFg)
(上記式中、Aはプリプレグの熱膨張率、Arは樹脂組成物の熱膨張率、Erは樹脂組成物の弾性率、Frは樹脂組成物の体積分率、Agはガラスクロスの熱膨張率、Egはガラスクロスの弾性率、Fgはガラスクロスの体積分率を表す。)
上記Scapery式から、任意の体積分率において同一の物性のガラスクロスを使用した場合、樹脂組成物の弾性率及び熱膨張率を低減することによってプリプレグの低熱膨張化が可能となると考えられる。
低熱膨張性に優れる材料として、ポリビスマレイミド樹脂をシロキサン化合物で変性した変性イミド樹脂を含有する樹脂組成物が検討されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、この変性イミド樹脂は、耐熱性、高弾性率、低熱膨張性等に優れるものの、配線部の埋め込み性(以下、「成形性」ともいう)に難点がある。そして、近年のプリント配線板では配線密度の高度化及び高集積化の進展により、各層の厚さがより一層薄くなっているため、成形性のさらなる向上が望まれている。
ビルドアップ層のような多層構造の回路基板は、例えば、2枚以上のプリプレグ(例えば、第1のプリプレグ及び第2のプリプレグ)を用いて形成されるが、このような構成の回路基板を薄くするためには、第1のプリプレグの一方の面に配線部を形成し、該配線部を、第2のプリプレグの他方の面により埋設することが行われる。この場合、第1のプリプレグの一方の面側には、配線部を形成するための高い密着性が求められ、第2のプリプレグの他方の面側には、配線部を埋め込むための成形性が要求される。
薄型化と配線部を埋め込むための成形性とを両立するプリプレグとして、例えば、特許文献4には、樹脂材料を担持してなるプリプレグであって、該プリプレグの厚さ方向に対して前記繊維基材が偏在しているプリプレグが開示されている。
特開2005−72085号公報 特開2002−26171号公報 特開2014−129521号公報 特許第5243715号
特許文献4に記載のプリプレグによると、薄型化した場合における成形性を改善することができるものの、半導体素子を搭載してパッケージ化した際におけるパッケージの反りが大きく、耐熱性も十分ではなかった。したがって、配線部を埋め込むための成形性と、反りの低減を可能にする低熱膨張性と、優れた耐熱性とを両立する材料が求められている。
本発明の目的は、こうした現状に鑑み、低熱膨張性、耐熱性及び成形性に優れるプリプレグ、該プリプレグを用いて得られる積層板、プリント配線板、コアレス基板、半導体パッケージ及びコアレス基板の製造方法を提供することである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、下記の発明により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[12]を提供するものである。
[1]繊維基材を含有する繊維基材層と、該繊維基材層の一方の面に形成された第1の樹脂層と、該繊維基材層の他方の面に形成された第2の樹脂層と、を有するプリプレグであり、
前記第1の樹脂層が、エポキシ樹脂(A)を樹脂成分の主成分として含有する樹脂組成物(I)を層形成してなる層であり、
前記第2の樹脂層が、1分子中に少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(B)と、1分子中に少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(C)と、熱可塑性エラストマー(D)と、を樹脂成分の主成分として含有する樹脂組成物(II)を層形成してなる層である、プリプレグ。
[2]繊維基材を含有する繊維基材層と、該繊維基材層の一方の面に形成された第1の樹脂層と、該繊維基材層の他方の面に形成された第2の樹脂層と、を有するプリプレグであり、
前記第1の樹脂層が、エポキシ樹脂(A)を樹脂成分の主成分として含有する樹脂組成物(I)を層形成してなる層であり、
前記第2の樹脂層が、1分子中に少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(B)及び1分子中に少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(C)の反応物であるアミノ変性ポリイミド樹脂(X)と、熱可塑性エラストマー(D)と、を樹脂成分の主成分として含有する樹脂組成物(II)を層形成してなる層である、プリプレグ。
[3]熱可塑性エラストマー(D)が、下記一般式(D−1)で表されるスチレン由来の構造単位を有する熱可塑性エラストマーである、上記[1]又は[2]に記載のプリプレグ。
[4]前記樹脂組成物(II)中における熱可塑性エラストマー(D)の含有量が、樹脂組成物(II)中の樹脂成分の固形分100質量部に対して、5〜80質量部である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のプリプレグ。
[5]前記樹脂組成物(II)が、さらに、エポキシ樹脂及びシアネート樹脂からなる群から選ばれる1種以上の熱硬化性樹脂(H)を含有する、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のプリプレグ。
[6]前記樹脂組成物(I)及び樹脂組成物(II)からなる群から選ばれる1以上が、さらに、無機充填材(F)を含有する、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のプリプレグ。
[7]上記[1]〜[6]のいずれかに記載のプリプレグを積層成形してなる積層板。
[8]上記[7]に記載の積層板を含有するプリント配線板。
[9]コアレス基板用である、上記[1]〜[6]のいずれかに記載のプリプレグ。
[10]上記[9]に記載のプリプレグを用いて形成された絶縁層を含有するコアレス基板。
[11]上記[9]に記載のプリプレグを、回路パターンと接するように配置する工程を含む、コアレス基板の製造方法。
[12]上記[8]に記載のプリント配線板又は上記[10]に記載のコアレス基板に半導体素子を搭載してなる半導体パッケージ。
本発明によれば、低熱膨張性、耐熱性及び成形性に優れるプリプレグ、該プリプレグを用いて得られる積層板、プリント配線板、コアレス基板、半導体パッケージ及びコアレス基板の製造方法を提供することができる。
本発明のプリプレグの断面模式図である。 本発明のプリプレグの各層の厚さを示す模式図である。 本発明のコアレス基板の製造方法の一態様を示す模式図である。
[プリプレグ]
本発明のプリプレグは、図1に示すように、繊維基材を含有する繊維基材層と、該繊維基材層の一方の面に形成された第1の樹脂層と、該繊維基材層の他方の面に形成された第2の樹脂層と、を有するプリプレグであり、
前記第1の樹脂層が、エポキシ樹脂(A)を樹脂成分の主成分として含有する樹脂組成物(I)を層形成してなる層であり、
前記第2の樹脂層が、1分子中に少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(B)と、1分子中に少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(C)と、熱可塑性エラストマー(D)と、を樹脂成分の主成分として含有する樹脂組成物(II)を層形成してなる層である、プリプレグである。
ここで、本発明において、「主成分」とは、各成分の中で、最も含有量が高い成分であることを意味する。すなわち、「樹脂成分の主成分」とは、樹脂組成物に含有される樹脂成分のうち、最も含有量が高い樹脂を意味する。
すなわち、樹脂組成物(I)に含有される各樹脂成分の含有量の中でも、(A)成分の含有量が最も高く、樹脂組成物(II)に含有される各樹脂成分の含有量の中でも、(B)成分と(C)成分と(D)成分との合計含有量が、最も高いことを意味する。
本発明のプリプレグが、低熱膨張性、耐熱性及び成形性に優れる理由は定かではないが、以下のように考えられる。
本発明のプリプレグは、繊維基材層の一方の面に、良好な成形性を発現するエポキシ樹脂を主に含有する樹脂組成物(I)を層形成してなる第1の樹脂層を有する。したがって、本発明のプリプレグを用いて内層回路を埋め込む際、第1の樹脂層を内層回路側とすることにより、優れた埋め込み性(成形性)が得られると考えられる。
一方、本発明のプリプレグは、繊維基材層の他方の面に、特定のアミン化合物、マレイミド化合物及び熱可塑性エラストマーを主に含有する樹脂組成物(II)を層形成してなる第2の樹脂層を有する。該樹脂組成物(II)から得られる硬化物は、耐熱性及び低熱膨張性に優れており、これにより本発明のプリプレグから形成される絶縁層は、良好な成形性を有しつつも、耐熱性及び低熱膨張性に優れるものと考えられる。
<繊維基材層>
繊維基材層は、繊維基材を含有する層である。
繊維基材としては、各種の電気絶縁材料用積層板に用いられている周知のものが使用できる。繊維基材の材質としては、紙、コットンリンター等の天然繊維;ガラス繊維、アスベスト等の無機物繊維;アラミド、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、テトラフルオロエチレン、アクリル等の有機繊維;これらの混合物などが挙げられる。これらの中でも、難燃性の観点から、ガラス繊維が好ましい。ガラス繊維を用いた基材としては、ガラスクロスが好ましく、例えば、Eガラス、Cガラス、Dガラス、Sガラス等を用いたガラスクロス又は短繊維を有機バインダーで接着したガラスクロス;ガラス繊維とセルロース繊維とを混沙したガラスクロスなどが挙げられる。これらの中でも、Eガラスを使用したガラスクロスがより好ましい。
これらの繊維基材は、織布、不織布、ロービンク、チョップドストランドマット、サーフェシングマット等の形状を有する。
繊維基材の材質及び形状は、目的とする成形物の用途、性能等により適宜選択され、1種を単独で使用してもよいし、必要に応じて、2種以上の材質及び形状を組み合わせることもできる。
繊維基材の厚さは、例えば、10μm〜0.5mmであり、取り扱い性及び高密度配線を可能にする観点から、10〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましく、12〜30μmがさらに好ましい。なお、2種以上の繊維基材を用いる場合、前記繊維基材の平均厚さは、2種以上の繊維基材の平均厚さの合計値である。
繊維基材は、特に制限されるものではないが、1層からなる繊維基材であってもよい。
ここで、1層からなる繊維基材とは、絡み合っている繊維のみからなる繊維基材を意味しており、絡み合いの無い繊維基材が存在する場合には、多層からなる繊維基材に分類される。
これらの繊維基材は、耐熱性、耐湿性、加工性等の観点から、シランカップリング剤等で表面処理したもの、機械的に開繊処理を施したものであってもよい。
繊維基材層は、通常、樹脂組成物を含有する。
繊維基材層に含有される樹脂組成物としては、例えば、後述する樹脂組成物(I)、樹脂組成物(II)、これらの混合物等が挙げられる。
本発明のプリプレグは、その一方の面に第1の樹脂層を、その他方の面に第2の樹脂層を有するものであるが、通常は、第1の樹脂層を形成する樹脂組成物(I)は、第1の樹脂層から連続的に繊維基材層の内部にも存在し、第2の樹脂層を形成する樹脂組成物(II)は、第2の樹脂層から連続的に繊維基材層の内部にも存在する。また、樹脂組成物(I)と樹脂組成物(II)とが接触してなる混合物等が存在していてもよい。
繊維基材層に含有される樹脂組成物の含有量としては、50〜90質量%が好ましく、65〜80質量%がより好ましい。
繊維基材層の厚さは、取り扱い性及び高密度配線を可能にする観点から、10〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましく、12〜30μmがさらに好ましい。
ここで、繊維基材層の厚さとは、図2に示すプリプレグの平面方向に直交する断面において、繊維基材を含有する領域Bが示す厚さを意味する。なお、繊維基材層の厚さは、例えば、機械研磨、イオンミリング等の公知の方法によりプリプレグの断面を露出させた後、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、任意の10箇所において繊維基材層の厚さを測定し、これを平均して求めることができる。
<第1の樹脂層>
第1の樹脂層は、繊維基材層の一方の面に形成された層であり、樹脂組成物(I)を層形成してなる層である。
第1の樹脂層の厚さは、特に限定されないが、例えば、5〜100μmであり、5〜50μmが好ましく、5〜30μmがより好ましい。
ここで、第1の樹脂層の厚さとは、図2に示すプリプレグの平面方向に直交する断面において、繊維基材を含有しない領域a1が示す厚さを意味する。第1の樹脂層の厚さは、繊維基材層の厚さと同様の方法により測定することができる。
(樹脂組成物(I))
樹脂組成物(I)は、樹脂成分の主成分としてエポキシ樹脂(A)を含有する。
ここで、樹脂組成物(I)における「樹脂成分」とは、主に、エポキシ樹脂(A)であり、樹脂組成物(I)が、後述するエポキシ樹脂硬化剤、その他の樹脂成分等を含有する場合はこれらも含む。以下、樹脂組成物(I)が含有する各成分について説明する。
〔エポキシ樹脂(A)〕
エポキシ樹脂(A)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、α−ナフトール/クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリアジン骨格含有エポキシ樹脂、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂、トリフェノールフェノールメタン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、多官能フェノール類及びアントラセン等の多環芳香族類のジグリシジルエーテル化合物、これらにリン化合物を導入したリン含有エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは単独で用いても2種類以上を混合して用いてもよい。これらの中でも、耐熱性及び難燃性の観点から、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、α−ナフトール/クレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
樹脂組成物(I)中におけるエポキシ樹脂(A)の含有量は、成形性、耐熱性及び耐薬品性の観点から、樹脂組成物(I)中の樹脂成分の固形分100質量部に対して、50質量部以上が好ましく、60質量部以上がより好ましく、70質量部以上がさらに好ましく、80質量部以上が特に好ましい。エポキシ樹脂(A)の含有量の上限値には特に制限はなく、例えば、100質量部以下であってもよい。
〔エポキシ硬化剤〕
樹脂組成物(I)は、さらに、エポキシ硬化剤を含有していてもよい。硬化剤としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、アミノトリアジンノボラック樹脂等の多官能フェノール化合物;ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等のアミン化合物;無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、無水マレイン酸共重合体等の酸無水物などが挙げられる。これらは単独で用いても2種類以上を混合して用いてもよい。
〔無機充填材(F)〕
樹脂組成物(I)は、さらに、無機充填材(F)を含有していてもよい。
無機充填材(F)としては、例えば、シリカ、アルミナ、タルク、マイカ、カオリン、水酸化アルミニウム、ベーマイト、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、スズ酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、ガラス粉、中空ガラスビーズ等が挙げられる。ガラスとしては、Eガラス、Tガラス、Dガラス等が好ましく挙げられる。これらは単独で用いても2種類以上を混合して用いてもよい。
これらの中でも、例えば、誘電特性、耐熱性及び低熱膨張性の観点から、シリカが好ましい。シリカとしては、例えば、湿式法で製造され含水率の高い沈降シリカと、乾式法で製造され結合水等をほとんど含まない乾式法シリカ等が挙げられる。乾式法シリカとしてはさらに、製造法の違いにより、破砕シリカ、フュームドシリカ、溶融シリカ(溶融球状シリカ)等が挙げられる。これらの中でも、低熱膨張性及び樹脂に充填した際の高流動性が得られる観点から、球状シリカが好ましく、溶融球状シリカがより好ましい。
無機充填材(F)は、シラン系、チタネート系等のカップリング剤、シリコーンオリゴマー等の表面処理剤で前処理又はインテグラルブレンド処理されたものであってもよい。
無機充填材(F)としてシリカを用いる場合、その平均粒子径は、0.1〜10μmが好ましく、0.3〜8μmがより好ましい。シリカの平均粒子径が0.1μm以上であると、樹脂に高充填した際の流動性を良好に保つことができ、10μm以下であると、粗大粒子の混入確率を減らし粗大粒子起因の不良の発生を抑えることができる。ここで、平均粒子径とは、粒子の全体積を100%として粒子径による累積度数分布曲線を求めたとき、体積50%に相当する点の粒子径のことであり、レーザ回折散乱法を用いた粒度分布測定装置等で測定することができる。
樹脂組成物(I)が無機充填材(F)を含有する場合、その含有量は、樹脂組成物(I)中の樹脂成分の固形分100質量部に対して、20〜300質量部が好ましく、50〜250質量部がより好ましく、70〜150質量部がさらに好ましい。無機充填材(F)の含有量を前記範囲にすることで、成形性と低熱膨張性とを良好に保つことができる。
〔硬化促進剤(G)〕
樹脂組成物(I)は、さらに、硬化促進剤(G)を含有していてもよい。
硬化促進剤(G)としては、例えば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩;イミダゾール類及びその誘導体;ホスフィン類、ホスホニウム塩等の有機リン系化合物;第二級アミン類、第三級アミン類、第四級アンモニウム塩などが挙げられる。これらは単独で用いても2種類以上を混合して用いてもよい。これらの中でも、例えば、硬化促進効果及び保存安定性の観点から、ナフテン酸亜鉛、イミダゾール誘導体、ホスホニウム塩が好ましい。
樹脂組成物(I)が硬化促進剤(G)を含有する場合、その含有量は、樹脂組成物(I)中の樹脂成分の固形分100質量部に対して、0.01〜3質量部が好ましく、0.05〜1.5質量部がより好ましい。硬化促進剤(G)の含有量を前記範囲にすることで、硬化促進効果と保存安定性とを良好に保つことができる。
〔その他の成分〕
樹脂組成物(I)は、その目的に反しない範囲内で、任意に公知の熱可塑性樹脂、有機充填材、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光重合開始剤、蛍光増白剤、接着性向上剤等を含有していてもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンエーテル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、キシレン樹脂、石油樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
有機充填材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル樹脂、シリコーン樹脂、テトラフルオロエチレン樹脂等よりなる樹脂フィラー;アクリル酸エステル系樹脂、メタクリル酸エステル系樹脂、共役ジエン系樹脂等よりなるゴム状態のコア層と、アクリル酸エステル系樹脂、メタクリル酸エステル系樹脂、芳香族ビニル系樹脂、シアン化ビニル系樹脂等よりなるガラス状態のシェル層を有するコアシェル構造の樹脂フィラーなどが挙げられる。
難燃剤としては、例えば、臭素、塩素等を含有する含ハロゲン系難燃剤;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェート、リン酸エステル系化合物、赤リン等のリン系難燃剤;スルファミン酸グアニジン、硫酸メラミン、ポリリン酸メラミン、メラミンシアヌレート等の窒素系難燃剤;シクロホスファゼン、ポリホスファゼン等のホスファゼン系難燃剤;三酸化アンチモンなどの無機系難燃剤が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系及びヒンダードアミン系の酸化防止剤が挙げられる。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン系、ベンジルケタール系、チオキサントン系の光重合開始剤が挙げられる。蛍光増白剤としては、例えば、スチルベン誘導体の蛍光増白剤が挙げられる。接着性向上剤としては、例えば、尿素シラン等の尿素化合物;シラン系、チタネート系、アルミネート系等のカップリング剤などが挙げられる。
<第2の樹脂層>
第2の樹脂層は、繊維基材層の他方の面に形成された層であり、樹脂組成物(II)を層形成してなる層である。
第2の樹脂層の厚さは、特に限定されないが、例えば、1〜100μmであり、5〜50μmが好ましく、5〜30μmがより好ましい。
ここで、第2の樹脂層の厚さとは、図2に示すプリプレグの平面方向に直交する断面において、繊維基材を含有しない領域a2が示す厚さを意味する。第2の樹脂層の厚さは、繊維基材層の厚さと同様の方法により測定することができる。
本発明のプリプレグにおける、第1の樹脂層の厚さと、第2の樹脂層の厚さとの比[第1の樹脂層:第2の樹脂層]は、低熱膨張性、耐熱性及び成形性の観点から、20:80〜80:20が好ましく、30:70〜70:30がより好ましく、40:60〜60:40がさらに好ましく、50:50が特に好ましい。
(樹脂組成物(II))
樹脂組成物(II)は、1分子中に少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(B)(以下、「アミン化合物(B)」又は「(B)成分」ともいう)、1分子中に少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(C)(以下、「マレイミド化合物(C)」又は「(C)成分」ともいう)と、熱可塑性エラストマー(D)(以下、「(D)成分」ともいう)と、を樹脂成分の主成分として含有してなるものである。
なお、樹脂組成物(II)中の「樹脂成分」とは、主に、アミン化合物(B)、マレイミド化合物(C)、熱可塑性エラストマー(D)であり、樹脂組成物(II)が、後述する酸性置換基を有するアミン化合物(E)、熱硬化性樹脂(H)、その他の樹脂成分等を含有する場合はこれらも含む。
〔アミン化合物(B)〕
アミン化合物(B)は、1分子中に少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物であれば特に限定されない。
アミン化合物(B)は、1分子中に2個の第1級アミノ基を有する化合物が好ましく、下記一般式(B−1)で表されるジアミン化合物がより好ましい。

(一般式(B−1)中、XB1は、下記一般式(B1−1)又は(B1−2)で表される基である。)

(一般式(B1−1)中、RB1は各々独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子である。pは0〜4の整数である。)

(一般式(B1−2)中、RB2及びRB3は各々独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子である。XB2は炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基、エーテル基、スルフィド基、スルホニル基、カルボオキシ基、ケト基、単結合又は下記一般式(B1−2−1)で表される基である。q及びrは各々独立に0〜4の整数である。)

(一般式(B1−2−1)中、RB4及びRB5は各々独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子である。XB3は炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基、エーテル基、スルフィド基、スルホニル基、カルボオキシ基、ケト基又は単結合である。s及びtは各々独立に0〜4の整数である。)
前記一般式(B1−1)中、RB1が表す脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられる。該脂肪族炭化水素基としては、好ましくは炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基であり、より好ましくはメチル基である。また、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
以上の中でも、RB1としては炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基が好ましい。
pは0〜4の整数であり、入手容易性の観点から、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは2である。pが2以上の整数である場合、複数のRB1同士は同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(B1−2)中、RB2及びRB3が表す炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子としては、前記RB1の場合と同じものが挙げられる。該脂肪族炭化水素基としては、好ましくは炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、より好ましくはメチル基及びエチル基、さらに好ましくはエチル基である。
B2が表す炭素数1〜5のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、1,2−ジメチレン基、1,3−トリメチレン基、1,4−テトラメチレン基、1,5−ペンタメチレン基等が挙げられる。該アルキレン基としては、耐熱性及び低熱膨張性の観点から、好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基であり、より好ましくはメチレン基である。
B2が表す炭素数2〜5のアルキリデン基としては、例えば、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基、イソブチリデン基、ペンチリデン基、イソペンチリデン基等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性及び低熱膨張性の観点から、イソプロピリデン基が好ましい。
B2としては、上記選択肢の中でも、炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基が好ましい。より好ましいものは前述のとおりである。
q及びrは各々独立に0〜4の整数であり、入手容易性の観点から、いずれも、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは0又は2である。q又はrが2以上の整数である場合、複数のRB2同士又はRB3同士は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(B1−2−1)中、RB4及びRB5が表す炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子としては、前記RB2及びRB3の場合と同じものが挙げられ、好ましいものも同じである。
B3が表す炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基としては、前記XB2が表す炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基と同じものが挙げられ、好ましいものも同じである。
B3としては、上記選択肢の中でも、好ましくは炭素数2〜5のアルキリデン基であり、より好ましいものは前述のとおりである。
s及びtは0〜4の整数であり、入手容易性の観点から、いずれも、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは0又は1、さらに好ましくは0である。s又はtが2以上の整数である場合、複数のRB4同士又はRB5同士は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(B1−2−1)は、下記一般式(B1−2−1’)で表されることが好ましい。

(一般式(B1−2−1’)中のXB3、RB4、RB5、s及びtは、一般式(B1−2−1)中のものと同じであり、好ましいものも同じである。)
前記一般式(B1−2)で表される基は、下記一般式(B1−2’)で表される基であることが好ましく、下記式(B1−i)〜(B1−iii)のいずれかで表される基であることがより好ましく、(B1−ii)で表される基であることがさらに好ましい。

(一般式(B1−2’)中のXB2、RB2、RB3、q及びrは、一般式(B1−2)中のものと同じであり、好ましいものも同じである。)
前記一般式(B1−1)中、XB1としては、前記一般式(B1−1)又は(B1−2)で表される基のいずれであってもよく、これらの中でも、低熱膨張性及び金属回路との接着強度の観点から、一般式(B1−2)で表される基であることが好ましい。
アミン化合物(B)の具体例としては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、3−メチル−1,4−ジアミノベンゼン、2,5−ジメチル−1,4−ジアミノベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルケトン、ベンジジン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン等の芳香族ジアミン類;エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,4’−ジメチルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾ−ル、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン等の脂肪族ジアミン類;メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−アリル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−アクリロイルオキシエチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−s−トリアジン等のグアナミン化合物などが挙げられる。これらは1種類のみを用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
これらの中でも、例えば、反応性が高く、より高耐熱性化できる芳香族ジアミン類である、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンが好ましく、安価であること及び溶媒への溶解性の観点から、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンがより好ましく、低熱膨張性及び誘電特性の観点から、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンがさらに好ましい。
また、アミン化合物(B)は、低熱膨張性及び弾性率の観点から、1分子中に少なくとも2個の第1級アミノ基を有するシロキサン化合物を含有していてもよい。
なお、以下、1分子中に少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(B)のうち、1分子中に少なくとも2個の第1級アミノ基を有するシロキサン化合物を「アミン化合物(b)」又は「(b)成分」と称することがある。
アミン化合物(b)は、下記一般式(b−1)で表される構造を含有することが好ましい。

(式中、Rb1及びRb2は、各々独立に、アルキル基、フェニル基又は置換フェニル基を示し、mは、2〜100の整数を示す。)
前記一般式(b−1)中のRb1及びRb2が表すアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられる。該アルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
置換フェニル基におけるフェニル基が有する置換基としては、例えば、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数2〜5のアルキニル基等が挙げられる。該炭素数1〜5のアルキル基としては、前記したものと同じものが挙げられる。該炭素数2〜5のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基等が挙げられる。炭素数2〜5のアルキニル基としては、エチニル基、プロパルギル基等が挙げられる。
b1及びRb2は、いずれも炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
mは、低熱膨張性の観点から、2〜100の整数であり、相溶性及び高弾性化の観点から、5〜50の整数が好ましく。10〜40の整数がさらに好ましい。
アミン化合物(b)は、分子末端に少なくとも2個の第1級アミノ基を有するものが好ましく、下記一般式(b−2)で表される化合物であることがより好ましい。

(式中、Rb1、Rb2、Rb3及びRb4は、各々独立に、アルキル基、フェニル基又は置換フェニル基を示し、Xb1及びXb2は、各々独立に、2価の有機基を示す。m’は1〜100の整数を示す。)
b1、Rb2、Rb3及びRb4が表すアルキル基、フェニル基又は置換フェニル基は、前記一般式(b−1)におけるRb1及びRb2と同様である。
b1及びXb2が表す2価の有機基としては、例えば、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、−O−又はこれらが組み合わされた2価の連結基等が挙げられる。該アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等の炭素数1〜10のアルキレン基が挙げられる。該アルケニレン基としては、炭素数2〜10のアルケニレン基が挙げられる。該アルキニレン基としては、炭素数2〜10のアルキニレン基が挙げられる。該アリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基等の炭素数6〜20のアリーレン基が挙げられる。
m’は、低熱膨張性の観点から、1〜100の整数であり、相溶性及び高弾性化の観点から、5〜50の整数が好ましく。10〜40の整数がさらに好ましい。
(b)成分は、市販品を用いることができ、例えば、「KF−8010」(アミノ基の官能基当量430)、「X−22−161A」(アミノ基の官能基当量800)、「X−22−161B」(アミノ基の官能基当量1,500)、「KF−8012」(アミノ基の官能基当量2,200)、「KF−8008」(アミノ基の官能基当量5,700)、「X−22−9409」(アミノ基の官能基当量700)、「X−22−1660B−3」(アミノ基の官能基当量2,200)(以上、信越化学工業株式会社製)、「BY−16−853U」(アミノ基の官能基当量460)、「BY−16−853」(アミノ基の官能基当量650)、「BY−16−853B」(アミノ基の官能基当量2,200)(以上、東レ・ダウコーニング株式会社製)、「XF42−C5742」(アミノ基の官能基当量1280)、「XF42−C6252」(アミノ基の官能基当量1255)、「XF42−C5379」(アミノ基の官能基当量745)(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)等が挙げられる(アミノ基の官能基当量の単位はg/molである。)。これらは1種類のみを用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
これらの中でも、例えば、合成時の反応性が高く、低熱膨張化できる点から、「X−22−161A」、「X−22−161B」、「KF−8012」、「X−22−1660B−3」、「XF42−C5379」、「XF42−C6252」、「XF42−C5742」が好ましく、相溶性に優れ、高弾性率化できる点から、「X−22−161A」、「X−22−161B」、「XF42−C6252」、「XF42−C5379」がより好ましい。
〔マレイミド化合物(C)〕
マレイミド化合物(C)は、1分子中に少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物であれば特に限定されない。
マレイミド化合物(C)としては、1分子中に2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物が好ましく、下記一般式(C−1)で表される化合物がより好ましい。

(一般式(C−1)中、XC1は、下記一般式(C1−1)、(C1−2)、(C1−3)又は(C1−4)で表される基である。)

(一般式(C1−1)中、RC1は各々独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子である。p1は0〜4の整数である。)

(一般式(C1−2)中、RC2及びRC3は各々独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子である。XC2は炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基、エーテル基、スルフィド基、スルホニル基、カルボオキシ基、ケト基、単結合又は下記一般式(C1−2−1)で表される基である。q1及びr1は各々独立に0〜4の整数である。)

(一般式(C1−2−1)中、RC4及びRC5は各々独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子である。XC3は炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基、エーテル基、スルフィド基、スルホニル基、カルボオキシ基、ケト基又は単結合である。s1及びt1は各々独立に0〜4の整数である。)

(一般式(C1−3)中、n1は1〜10の整数である。)

(一般式(C1−4)中、RC6及びRC7は各々独立に、水素原子又は炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基である。u1は1〜8の整数である。)
前記一般式(C1−1)中、RC1が表す脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられる。該脂肪族炭化水素基としては、好ましくは炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基であり、より好ましくはメチル基である。また、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
以上の中でも、RC1としては炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基が好ましい。
p1は0〜4の整数であり、入手容易性の観点から、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは0又は1、さらに好ましくは0である。p1が2以上の整数である場合、複数のRC1同士は同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(C1−2)中、RC2及びRC3が表す炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子としては、前記RC1の場合と同じものが挙げられる。該脂肪族炭化水素基としては、好ましくは炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、より好ましくはメチル基及びエチル基、さらに好ましくはエチル基である。
C2が表す炭素数1〜5のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、1,2−ジメチレン基、1,3−トリメチレン基、1,4−テトラメチレン基、1,5−ペンタメチレン基等が挙げられる。該アルキレン基としては、銅箔接着性、低熱膨張性、低硬化収縮性、耐熱性(はんだ耐熱性)、弾性率及び成形性の観点から、好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基であり、より好ましくはメチレン基である。
C2が表す炭素数2〜5のアルキリデン基としては、例えば、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基、イソブチリデン基、ペンチリデン基、イソペンチリデン基等が挙げられる。これらの中でも、銅箔接着性、低熱膨張性、低硬化収縮性、耐熱性(はんだ耐熱性)、弾性率及び成形性の観点から、イソプロピリデン基が好ましい。
C2としては、上記選択肢の中でも、炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基が好ましい。より好ましいものは前述のとおりである。
q1及びr1は各々独立に0〜4の整数であり、入手容易性の観点から、いずれも、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは0又は2である。q1又はr1が2以上の整数である場合、複数のRC2同士又はRC3同士は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(C1−2−1)中、RC4及びRC5が表す炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子としては、前記RC2及びRC3の場合と同じものが挙げられ、好ましいものも同じである。
C3が表す炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基としては、前記XC2が表す炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基と同じものが挙げられ、好ましいものも同じである。
C3としては、上記選択肢の中でも、好ましくは炭素数2〜5のアルキリデン基であり、より好ましいものは前述のとおりである。
s1及びt1は0〜4の整数であり、入手容易性の観点から、いずれも、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは0又は1、さらに好ましくは0である。s1又はt1が2以上の整数である場合、複数のRC4同士又はRC5同士は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
また、前記一般式(C1−2−1)は、下記一般式(C1−2−1’)で表されることが好ましい。

(一般式(C1−2−1’)中のXC3、RC4、RC5、s1及びt1は、一般式(C1−2−1)中のものと同じであり、好ましいものも同じである。)
前記一般式(C1−2)で表される基は、銅箔接着性、低熱膨張性、低硬化収縮性、耐熱性(はんだ耐熱性)、弾性率及び成形性の観点から、下記一般式(C1−2’)で表される基であることが好ましく、下記(C1−i)〜(C1−iii)のいずれかで表される基であることがより好ましく、下記(C1−iii)で表される基であることがさらに好ましい。

(一般式(C1−2’)中のXC2、RC2、RC3、q1及びr1は、一般式(C1−2)中のものと同じであり、好ましいものも同じである。)
前記一般式(C1−3)中、n1は、1〜10の整数であり、入手容易性の観点から、好ましくは1〜5の整数、より好ましくは1〜3の整数である。
前記一般式(C1−4)中、RC6及びRC7が表す炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子としては、前記一般式(C1−1)中のRC1の場合と同じものが挙げられ、好ましいものも同じである。u1は1〜8の整数であり、好ましくは1〜3の整数、より好ましくは1である。
マレイミド化合物(C)の具体例としては、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、ポリフェニルメタンマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)エーテル、ビス(4−マレイミドフェニル)スルホン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン等が挙げられる。これらは1種類のみを用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。これらの中でも、例えば、反応性が高く、より高耐熱性化できる観点から、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(4−マレイミドフェニル)スルホン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンが好ましく、溶媒への溶解性の観点から、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンがより好ましい。
〔熱可塑性エラストマー(D)〕
熱可塑性エラストマー(D)としては、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、アクリル系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマー、その誘導体等が挙げられる。これらは単独で用いても2種類以上を混合して用いてもよい。
熱可塑性エラストマー(D)は、ハードセグメント成分とソフトセグメント成分とからなり立つものが好ましく、一般にハードセグメント成分は耐熱性及び強度に、ソフトセグメント成分は柔軟性及び強靭性に寄与する。
これらの中でも、耐熱性及び絶縁信頼性の観点から、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマーが好ましく、スチレン系熱可塑性エラストマーがより好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマーは、下記一般式(D−1)で表されるスチレン由来の構造単位を有する熱可塑性エラストマーであることが好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマーは、スチレン由来の構造単位以外の構造単位を含有することが好ましく、スチレン由来の構造単位以外の構造単位としては、例えば、ブタジエン由来の構造単位、イソプレン由来の構造単位、マレイン酸由来の構造単位、無水マレイン酸由来の構造単位等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上含まれていてもよい。
前記ブタジエン由来の構造単位及び前記イソプレン由来の構造単位は、水素添加されていることが好ましい。水素添加されている場合、ブタジエン由来の構造単位はエチレン単位とブチレン単位とが混合した構造単位となり、イソプレン由来の構造単位はエチレン単位とプロピレン単位とが混合した構造単位となる。これらの中でも、ブタジエン由来の構造単位であるエチレン単位とブチレン単位とを含有することが好ましい。スチレン由来の構造単位とブタジエン由来の構造単位とのモル比(スチレン:ブタジエン)は、5:95〜60:40が好ましく、10:90〜50:50がより好ましく、20:80〜40:60がさらに好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、低熱膨張性、金属回路との接着強度、耐熱性、弾性率及び高周波特性の観点から、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物及びスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましく、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物がより好ましい。
なお、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物としては、炭素−炭素二重結合の水素添加率が通常90%以上(好ましくは95%以上)であるSEBSと、ブタジエンブロック中の1,2−結合部位の炭素−炭素二重結合が部分的に水素添加されたSBBS(全体の炭素−炭素二重結合に対する水素添加率はおよそ60〜85%)とがある。これらの中でも、SEBSがより好ましい。
熱可塑性エラストマー(D)は、分子末端及び分子鎖中のうち少なくとも一方に反応性官能基を有していてもよい。反応性官能基としては、例えば、エポキシ基、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、イソシアナト基、アクリル基、(メタ)アクリル基、ビニル基等が挙げられる。反応性官能基を有することにより、他の樹脂成分との相溶性が向上し、熱硬化性樹脂組成物の硬化時に発生する内部応力をより効果的に低減することができ、結果として、コアレス基板の反りを顕著に低減することが可能となる。特に、金属回路との接着強度の観点から、エポキシ基、水酸基、カルボキシ基、アミノ基及びアミド基からなる群から選ばれる1種以上を有することが好ましく、耐熱性及び絶縁信頼性の観点から、エポキシ基、水酸基、カルボキシ基、アミノ基がより好ましく、カルボキシ基を有することがさらに好ましい。
熱可塑性エラストマー(D)の酸価は、2〜50mgCHONa/gが好ましく、4〜30mgCHONa/gがより好ましく、6〜20mgCHONa/gがさらに好ましい。なお、熱可塑性エラストマー(D)の酸価は、ナトリウムメトキシド(CHONa)を使用した滴定法により測定することができる。
熱可塑性エラストマー(D)のメルトフローレート(MFR;Melt Flow Rate)は、1〜20g/minが好ましく、2〜15g/minがより好ましく、3〜10g/minがさらに好ましい。なお、MFRは、ISO1133に準拠し、温度200℃、荷重5kgfにて測定した値である。
〔酸性置換基を有するアミン化合物(E)〕
樹脂組成物(II)は、さらに、下記一般式(E−1)で表される酸性置換基を有するアミン化合物(E)(以下、「(E)成分」ともいう)を含有していてもよい。

(式中、RE1は、各々独立に、酸性置換基である水酸基、カルボキシ基又はスルホン酸基を示し、RE2は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子を示し、xは1〜5の整数、yは0〜4の整数で、且つxとyの和は5である。)
酸性置換基を有するアミン化合物(E)の具体例としては、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−アミノ安息香酸、m−アミノ安息香酸、o−アミノ安息香酸、o−アミノベンゼンスルホン酸、m−アミノベンゼンスルホン酸、p−アミノベンゼンスルホン酸、3,5−ジヒドロキシアニリン、3,5−ジカルボキシアニリン等が挙げられる。これらは1種類のみを用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。これらの中でも、例えば、溶解性及び合成の収率の観点から、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−アミノ安息香酸、m−アミノ安息香酸、3,5−ジヒドロキシアニリンが好ましく、耐熱性の観点から、m−アミノフェノール、p−アミノフェノールがより好ましい。
〔樹脂組成物(II)中における各成分の含有量〕
樹脂組成物(II)中のアミン化合物(B)含有量は、銅箔接着性及び成形性の観点から、樹脂組成物(II)中の樹脂成分の固形分100質量部に対して、1〜40質量部が好ましく、3〜30質量部がより好ましく、5〜20質量部がさらに好ましい。
樹脂組成物(II)が、(B)成分として、アミン化合物(b)を含有する場合、その含有量は、銅箔接着性及び耐薬品性の観点から、樹脂組成物(II)中の樹脂成分の固形分100質量部に対して、1〜30質量部が好ましく、5〜20質量部がより好ましい。
樹脂組成物(II)中のマレイミド化合物(C)の含有量は、低熱膨張性、耐熱性及び高弾性率の観点から、樹脂組成物(II)中の樹脂成分の固形分100質量部に対して、20〜95質量部が好ましく、25〜80質量部がより好ましく、30〜70質量部がさらに好ましい。
樹脂組成物(II)中の熱可塑性エラストマー(D)含有量は、銅箔接着性及び成形性の観点から、樹脂組成物(II)中の樹脂成分の固形分100質量部に対して、5〜80質量部が好ましく、10〜70質量部がより好ましく、15〜65質量部がさらに好ましい。
樹脂組成物(II)が酸性置換基を有するアミン化合物(E)を含有する場合、その合計含有量は、低熱膨張性の観点から、樹脂組成物(II)中の樹脂成分の固形分100質量部に対して、0.5〜30質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましく、1〜5質量部がさらに好ましい。
樹脂組成物(II)中の(B)成分と(C)成分と(D)成分との合計含有量は、低熱膨張性、耐熱性、高弾性率、銅箔接着性及び成形性の観点から、樹脂組成物(II)中の樹脂成分の固形分100質量部に対して、50質量部以上が好ましく、60質量部以上がより好ましく、70質量部以上がさらに好ましい。前記合計含有量の上限値に特に制限はなく、例えば、100質量部以下であってもよく、95質量部以下であってもよく、85質量部以下であってもよい。
樹脂組成物(II)中における(B)成分と(C)成分は、それぞれをそのまま混合されたものであってもよいし、(B)成分と(C)成分とを反応させてアミノ変性ポリイミド樹脂[以下、「アミノ変性ポリイミド樹脂(X)」と称する。]としたものであってもよい。つまり、樹脂組成物(II)は、(B)成分と(C)成分とを含有する樹脂組成物であってもよく、(B)成分と(C)成分との反応物である、アミノ変性ポリイミド樹脂(X)を含有する樹脂組成物であってもよい。該アミノ変性ポリイミド樹脂(X)について、以下に説明する。
〔アミノ変性ポリイミド樹脂(X)〕
アミノ変性ポリイミド樹脂(X)は、アミン化合物(B)とマレイミド化合物(C)とを反応(以下、「プレ反応」ともいう)させることにより得られるものであり、アミン化合物(B)由来の構造単位(B’)とマレイミド化合物(C)由来の構造単位(C’)とを含有するものである。
また、アミノ変性ポリイミド樹脂(X)は、必要に応じて、さらに酸性置換基を有するアミン化合物(E)を反応させたものであってもよく、その場合、酸性置換基を有するアミン化合物(E)由来の構造単位(E’)を含有するものとなる。
前記プレ反応により、分子量を制御することができ、さらに低硬化収縮性及び低熱膨張性を向上させることができる。
前記プレ反応は、有機溶媒中で加熱保温しながら行うことが好ましい。反応温度は、例えば、70〜150℃であり、100〜130℃が好ましい。反応時間は、例えば、0.1〜10時間であり、1〜6時間が好ましい。
前記プレ反応で使用される有機溶媒は、後述するワニスに使用する有機溶媒と同様のものが挙げられる。これらの中でも、溶解性並びに低毒性であること及び揮発性が高く残溶剤として残りにくい点から、プロピレングリコールモノメチルエーテルが好ましい。
有機溶媒の使用量は、溶解性及び反応速度の観点から、前記プレ反応の各原料成分の総和100質量部に対して、25〜2,000質量部が好ましく、40〜1,000質量部がより好ましく、40〜500質量部がさらに好ましい。
前記プレ反応には任意に反応触媒を使用してもよい。反応触媒としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、トリブチルアミン等のアミン類;メチルイミダゾール、フェニルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルホスフィン等のリン系触媒;リチウムアミド、ナトリウムアミド、カリウムアミド等のアルカリ金属アミドなどが挙げられる。これらは1種類のみを用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
前記プレ反応におけるマレイミド化合物(C)の使用量は、マレイミド化合物(C)のマレイミド基数が、(B)成分の第1級アミノ基数の2〜10倍になる範囲が好ましい。2倍以上であると、ゲル化することなく優れた耐熱性が得られ、10倍以下であると、優れた有機溶媒への溶解性及び耐熱性が得られる。また、(E)成分も反応させる場合、同様の観点から、前記マレイミド化合物(C)のマレイミド基数は、(B)成分の第1級アミノ基数と、(E)成分の第1級アミノ基数との総和の2〜10倍になる範囲が好ましい。
なお、マレイミド化合物(C)のマレイミド基数は〔マレイミド化合物(C)の使用量/マレイミド化合物(C)のマレイミド基当量〕で表され、(B)成分の第1級アミノ基数は〔(B)成分の使用量/(B)成分の第1級アミノ基当量〕と表され、(E)成分の第1級アミノ基数は〔(E)成分の使用量/(E)成分の第1級アミノ基当量〕と表される。
アミノ変性ポリイミド樹脂(X)中のアミン化合物(B)由来の構造単位(B’)の含有量は、銅箔接着性及び成形性の観点から、1〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜25質量%がさらに好ましい。
アミノ変性ポリイミド樹脂(X)が、アミン化合物(b)由来の構造単位(b’)を含有する場合、その含有量は、銅箔接着性及び耐薬品性の観点から、アミノ変性ポリイミド樹脂(X)中、1〜40質量%が好ましく、6〜25質量%がより好ましい。
アミノ変性ポリイミド樹脂(X)中のマレイミド化合物(C)由来の構造単位(C’)の含有量は、低熱膨張性、耐熱性及び高弾性率の観点から、50〜95質量%が好ましく、60〜90質量%がより好ましく、70〜85質量%がさらに好ましい。
アミノ変性ポリイミド樹脂(X)が、酸性置換基を有するアミン化合物(E)由来の構造単位(E’)を含有する場合、その含有量は、低熱膨張性の観点から、アミノ変性ポリイミド樹脂(X)中、0.5〜40質量%が好ましく、1〜15質量%がより好ましく、1.5〜4質量%がさらに好ましい。
また、樹脂組成物(II)中の樹脂成分の固形分100質量部を基準とした場合における、構造単位(B’)、構造単位(b’)、構造単位(C’)、構造単位(E’)の好適な含有量は、各々、前記樹脂組成物(II)中における(B)成分、(b)成分、(C)成分、(E)成分の含有量の好適な態様と同じである。
ただし、樹脂組成物(II)が、アミノ変性ポリイミド樹脂(X)とは別に、さらに(B)成分、(b)成分、(C)成分及び(E)成分からなる群から選ばれる1種以上を含有する場合、各成分と各成分由来の構造単位との合計含有量が、樹脂組成物(II)中における(B)成分、(b)成分、(C)成分及び(E)成分の好適な含有量となることが好ましい。
樹脂組成物(II)がアミノ変性ポリイミド樹脂(X)を含有する場合、その含有量は、低熱膨張性、耐熱性、高弾性率、銅箔接着性及び成形性の観点から、樹脂組成物(II)中の樹脂成分の固形分100質量部に対して、50質量部以上が好ましく、60質量部以上がより好ましく、70質量部以上がさらに好ましい。アミノ変性ポリイミド樹脂(X)の含有量の上限値には特に制限はなく、例えば、100質量部以下であってもよく、95質量部以下であってもよく、85質量部以下であってもよい。
〔重合開始剤〕
樹脂組成物(II)は、良好な熱硬化反応性を有するが、必要により、硬化剤及び/又は重合開始剤を含有することで、耐熱性、銅箔接着性及び機械強度をより向上させることができる。
重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤が好ましく、アシル過酸化物、ハイドロパーオキサイド、ケトン過酸化物、t−ブチル基を有する有機過酸化物、クミル基を有する過酸化物等の有機過酸化物などが挙げられる。これらは1種類のみを用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
〔無機充填材(F)〕
樹脂組成物(II)は、さらに、無機充填材(F)を含有していてもよい。無機充填材(F)は、樹脂組成物(I)で挙げられたものと同様のものが挙げられ、種類、含有量等の好適な態様も、樹脂組成物(I)の場合と同じである。
〔熱硬化性樹脂(H)〕
樹脂組成物(II)は、さらに、エポキシ樹脂及びシアネート樹脂からなる群から選ばれる1種以上の熱硬化性樹脂(H)(以下、単に「熱硬化性樹脂(H)」ともいう)を含有していてもよい。
エポキシ樹脂としては、前記エポキシ樹脂(A)と同様のものが挙げられ、好適な態様も、エポキシ樹脂(A)の場合と同じである。
シアネート樹脂としては、例えば、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等のビスフェノール型シアネート樹脂及びこれらが一部トリアジン化したプレポリマーなどが挙げられる。これらは1種類のみを用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
樹脂組成物(II)が熱硬化性樹脂(H)を含有する場合、その含有量は、銅箔接着性、耐熱性及び耐薬品性の観点から、樹脂組成物(II)中の樹脂成分の固形分100質量部に対して、1〜50質量部が好ましく、8〜30質量部がより好ましい。
樹脂組成物(II)が熱硬化性樹脂(H)を含有する場合、樹脂組成物(I)で例示した硬化剤、硬化促進剤等を含有していてもよい。
〔その他の成分〕
樹脂組成物(II)は、さらに、樹脂組成物(I)が含有していてもよい前記その他の成分を含有していてもよい。
[プリプレグの製造方法]
本発明のプリプレグは、例えば、繊維基材の一方の面に、樹脂組成物(I)から形成された第1の樹脂フィルムをラミネートし、前記繊維基材の他方の面に、樹脂組成物(II)から形成された第2の樹脂フィルムをラミネートする方法により、製造することができる。
第1の樹脂フィルム及び第2の樹脂フィルムは、例えば、樹脂組成物(I)及び樹脂組成物(II)を、各々離型フィルムに塗布した後、加熱等により半硬化(Bステージ化)させることにより作製することができる。
第1の樹脂フィルム及び第2の樹脂フィルムを作製する際、樹脂組成物(I)及び樹脂組成物(II)は、取り扱いを容易にする観点、並びに樹脂フィルム及び本発明のプリプレグの生産性を向上させる観点から、必要に応じて、各成分が有機溶媒中に溶解又は分散されたワニスの状態としてもよい。
ワニスに使用する有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;酢酸ブチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒;テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の窒素原子含有溶媒;ジメチルスルホキシド等の硫黄原子含有溶媒などが挙げられる。これらは1種類のみを用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
これらの中でも、溶解性の観点から、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルが好ましく、低毒性である観点から、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルがより好ましい。
ワニス中における樹脂組成物(I)又は樹脂組成物(II)の固形分含有量は、ワニス全体の40〜90質量%が好ましく、50〜80質量%がより好ましい。固形分含有量を前記範囲内とすることにより、塗工性が良好となり、樹脂フィルム及びプリプレグの生産性に優れる。
樹脂フィルムを作製する際の塗布は、ダイコーター、コンマコーター、バーコーター、キスコーター、ロールコーター等の公知の塗工機を用いることができる。これらの塗工機は、所望する樹脂フィルムの厚さによって適宜選択すればよい。
樹脂フィルムに用いる離型フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリエチレン、ポリビニルフルオレート、ポリイミド等の有機フィルム;銅、アルミニウム、及びこれら金属の合金のフィルムなどが挙げられる。これらの離型フィルムは、離型剤によって離型処理されたものであってもよい。
ラミネートは、加圧ロールを用いたロールラミネート、真空ラミネート法等の公知の方法により行えばよいが、生産性の観点からは、ロールラミネートが好ましい。ロールラミネートの条件は、例えば、加熱温度を50〜150℃、線圧を0.1〜1.0MPa、速度を0.5〜5m/分とすることができる。ラミネートする際の雰囲気は、常圧であっても減圧下であってもよいが、生産性の観点からは、常圧であることが好ましい。
第1の樹脂フィルムのラミネートと第2の樹脂フィルムのラミネートとは別々に行ってもよいが、生産性の観点からは同時に行うことが好ましい。すなわち、繊維基材の一方の面に第1の樹脂フィルムを配置し、前記繊維基材の他方の面に第2の樹脂フィルムを配置し、ロールラミネート等により第1の樹脂フィルムと第2の樹脂フィルムを同時にラミネートすることで、繊維基材中に樹脂組成物(I)と樹脂組成物(II)を含浸させつつ、第1の樹脂層と第2の樹脂層を形成することが好ましい。
第1の樹脂フィルム及び第2の樹脂フィルムの繊維基材と接する面(樹脂層形成面)は、ラミネートする前に予め加熱してもよい。加熱位置は、例えば、ヒータの加熱面中心部が加圧ロールから10〜50mm手前で、加熱温度は加熱面中心で表面温度が100〜150℃、好ましくは110〜140℃になるように調整すればよい。
繊維基材についても、同様に、ラミネートする前に予め加熱してもよい。繊維基材の温度は、例えば、100〜170℃、好ましくは120〜150℃としてもよい。
加熱には、例えば、ハロゲンヒータを用いることができる。
プリプレグ全体の厚さは、内層回路の厚さ等に応じて適宜調整すればよいが、基板の薄型化、成形性及び作業性の観点から、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上であり、そして、好ましくは700μm以下、より好ましくは500μm以下、さらに好ましくは200μm以下、よりさらに好ましくは100μm以下、特に好ましくは80μm以下、最も好ましくは50μm以下である。
[積層板]
本発明の積層板は、本発明のプリプレグを積層成形してなるものである。
本発明の積層板は、例えば、本発明のプリプレグを、1〜20枚重ね、その片面又は両面に金属箔を配置した構成で積層成形することにより製造することができる。金属箔は、電気絶縁材料用積層板で用いられるものであれば特に制限されない。
金属箔の金属としては、銅、金、銀、ニッケル、白金、モリブデン、ルテニウム、アルミニウム、タングステン、鉄、チタン、クロム、又はこれらの金属元素のうちの少なくとも1種を含有する合金であることが好ましい。
成形条件は、例えば、電気絶縁材料用積層板及び多層板の手法が適用でき、多段プレス、多段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機等を使用して、温度100〜250℃、圧力0.2〜10MPa、加熱時間0.1〜5時間の条件で成形することができる。また、本発明のプリプレグと内層用配線板とを組み合せ、積層成形して、本発明の積層板を製造することもできる。
[プリント配線板]
本発明のプリント配線板は、本発明の積層板を含有するものである。
本発明のプリント配線板は、本発明の積層板の片面又は両面に配置された導体層(金属箔)を回路加工して製造することができる。配線パターンの形成方法としては特に限定されるものではないが、サブトラクティブ法、フルアディティブ法、セミアディティブ法(SAP:Semi Additive Process)、モディファイドセミアディティブ法(m−SAP:modified Semi Additive Process)等の公知の方法が挙げられる。
具体的には、まず、本発明の積層板の導体層を上記の方法によって配線加工し、次に、本発明のプリプレグを介して配線加工した積層板を複数積層し、加熱プレス加工することによって一括して多層化する。その後、ドリル加工又はレーザー加工によるスルーホール又はブラインドビアホールの形成と、メッキ又は導電性ペーストによる層間配線の形成を経て、本発明のプリント配線板を製造することができる。
[コアレス基板及びその製造方法]
本発明のコアレス基板は、本発明のプリプレグを用いて形成された絶縁層を含有するコアレス基板である。本発明のプリプレグは、耐熱性、低熱膨張性及び成形性に優れるという特徴を有していることから、特にコアレス基板用のプリプレグとして好適である。
コアレス基板は、例えば、支持体(コア基板)上に、本発明のプリプレグを用いて導体層と絶縁層とが交互に積層されてなるビルドアップ層を形成した後、前記支持体を分離する方法により製造することができる。ビルドアップ層の形成方法に特に制限はなく、公知の方法を採用できる。例えば、ビルドアップ層は次の方法によって形成できる(図3参照)。
まず、支持体(コア基板)1上に本発明のプリプレグ2を配置する。なお、前記支持体(コア基板)1上には接着層を配置した上で、プリプレグ2を配置してもよい。その後、プリプレグ2を加熱硬化して絶縁層とする。次いで、ドリル切削方法、又はYAGレーザー、COレーザー等を用いるレーザー加工方法などによってビアホール3を形成した後、必要に応じて表面粗化処理及びデスミア処理を行う。続いて、前述の方法によって回路パターン4を形成する。次いで、本発明のプリプレグ2を、回路パターン4と接するように配置して、加熱硬化して絶縁層とする。以上の工程を繰り返すことによって、ビルドアップ層5が形成される。形成したビルドアップ層5を、支持体(コア基板)1から分離することによって、コアレス基板が得られる。なお、ビスドアップ層5は、支持体(コア基板)1の片面に形成してもよいし、両面に形成してもよい。
図3に示すように、本発明のプリプレグをコアレス基板の製造に用いる際には、回路パターン4の上に更に本発明のプリプレグ2を配置するときに、本発明のプリプレグの第1の樹脂層と回路パターン4とが接するように配置することで、良好な成形性を奏することができる。
本発明のコアレス基板は、本発明のプリプレグを硬化してなる絶縁層を1層以上含有するものであり、本発明のプリプレグ以外のプリプレグ、樹脂フィルム等を硬化してなる絶縁層を含有していてもよい。
本発明のコアレス基板の厚さは、コア基板を有していないために通常は小さく、具体的には、40〜300mmが好ましく、40〜200mmがより好ましく、40〜100mmがさらに好ましい。
[半導体パッケージ]
本発明の半導体パッケージは、本発明のプリント配線板又はコアレス基板に半導体を搭載してなるものである。本発明の半導体パッケージは、例えば、本発明のプリント配線板又はコアレス基板の所定の位置に半導体チップ、メモリ等を搭載して製造することができる。
次に、下記の実施例により本発明を更に詳しく説明するが、これらの実施例は本発明を制限するものではない。なお、各例で得た銅張積層板は以下の方法により性能を評価した。
(1)銅箔ピール強度
各例で得た銅張積層板の外層銅箔上に3mm幅のレジストを形成した後、銅エッチング液に浸漬することにより、ピール強度測定部として3mm幅の外層銅箔を有する評価基板を作製した。ピール強度測定部の銅箔の一端を、銅箔と基板との界面で剥がしてつかみ具でつかみ、引張り試験機(株式会社島津製作所製、商品名:オートグラフS−100)を用いて、垂直方向に引張り速度50mm/分、室温中で引き剥がしたときの荷重を測定した。結果を表1に示す。
(2)熱膨張率
各例で得た銅張積層板を銅エッチング液に浸漬することにより銅箔を取り除いた縦5mm(X方向)、横5mm(Y方向)、厚さ140μm(Z方向)の評価基板を作製し、TMA試験装置(TAインスツルメント社製、商品名:Q400)を用いて圧縮法で熱機械分析を行った。熱機械分析は、前記装置に評価基板をX方向に装着後、荷重5g、昇温速度10℃/分の条件で連続して2回行い、2回目の分析における30℃から100℃までの平均熱膨張率を算出し、これを熱膨張率の値とした。結果を表1に示す。
(3)曲げ弾性率
各例で得た銅張積層板を銅エッチング液に浸漬することにより銅箔を取り除いた25mm×50mmの評価基板を作製し、5トンテンシロン(株式会社オリエンテック製)を用い、クロスヘッド速度1mm/min、スパン間距離20mmの条件で測定した。結果を表1に示す。
(4)ガラス転移温度(Tg)
各例で得た銅張積層板を銅エッチング液に浸漬することにより銅箔を取り除いた縦5mm(X方向)、横5mm(Y方向)、厚さ140μm(Z方向)の評価基板を作製し、TMA試験装置(TAインスツルメント社製、商品名:Q400)を用いて圧縮法で熱機械分析を行った。熱機械分析は、前記装置に評価基板をX方向に装着後、荷重5g、昇温速度10℃/分の条件で連続して2回行い、2回目の熱膨張曲線の異なる接線の交点で示されるガラス転移温度(Tg)を求めた。結果を表1に示す。
(5)銅付きはんだ耐熱性
各例で得た銅張積層板から25mm角の評価基板を作製し、該評価基板を温度288℃のはんだ浴に10分間フロートし、評価基板の外観を目視にて観察し、以下の基準に従って評価した。結果を表1に示す。
A:膨れが確認されなかった。
B:膨れが僅かに確認された。
C:膨れが顕著に確認された。
(6)成形性(ボイドの有無)
残銅率60%で回路加工された銅張積層板の回路面上に、各例で得たプリプレグを、第1の樹脂層が回路面側となるように積層し、その上面に、さらに、厚さ12μmの銅箔を配置した。次いで、これを厚さ1.8mm、530mm角のSUS製鏡板で挟み、多段真空プレスを用いて、真空雰囲気下、製品温度60〜160℃の領域の昇温速度3〜4℃/min、圧力2.5MPa、最高保持温度220℃の条件で90分間プレスすることで銅張積層板を作製した。得られた銅張積層板の銅箔をエッチングにより取り除き、硬化後のプリプレグの外観を目視にて観察し、以下の基準に従って評価した。結果を表1に示す。
A:ボイドが確認されなかった。
B:ボイドが僅かに確認された。
C:ボイドが顕著に確認された。
[アミノ変性ポリイミド樹脂(X)の製造]
製造例1
(アミノ変性ポリイミド樹脂(X−1)の製造)
温度計、攪拌装置及び還流冷却管付き水分定量器を備える加熱及び冷却可能な容積2リットルの反応容器に、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬株式会社製、商品名:KAYAHARD(登録商標)A−A)30.0gと、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(大和化成工業株式会社製、商品名:BMI−4000)120.0gと、プロピレングリコールモノメチルエーテル250.0gと、を入れ、100℃で3時間反応させて、アミノ変性ポリイミド樹脂(X−1)含有溶液を得た。
[樹脂フィルムの作製]
製造例2〜17
(樹脂フィルムA1〜A8、樹脂フィルムB1〜B8の作製)
表1に示す各成分を、表1に示す配合割合(表中の数値の単位は質量部であり、溶液の場合は固形分換算量である。)で混合し、溶媒にメチルエチルケトンを用いて固形分濃度65質量%のワニスを作製した。このワニスを580mm幅のPETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、商品名:G−2)に塗布幅525mmで、乾燥後の樹脂層の厚さが10μmになるように調整して塗布し、樹脂フィルムA1〜A8、樹脂フィルムB1〜B8を作製した。
[プリプレグ及び銅張積層板の作製]
実施例1〜4、比較例1〜4
繊維基材であるガラスクロス(厚さ15μm、坪量13g/m、IPC#1017、基材幅530mm、日東紡績株式会社製)の一方の面に樹脂フィルムAを、他方の面に樹脂フィルムBを、各々樹脂層形成面が、ガラスクロスと対向するように配置した。これを加圧ロールにより挟み込んでラミネートし、繊維基材の両面から樹脂組成物を加圧含浸させた。その後、冷却ロールで冷却して巻き取りを行い、プリプレグを得た。加圧ロールの条件は、ロール温度100℃、線圧0.2MPa、速度2.0m/分とした。また、前記ラミネートは常圧下で実施した。
なお、樹脂フィルムA及び樹脂フィルムBのガラスクロスと接する面(樹脂層形成面)はラミネートする前に予め加熱した。加熱位置は、ヒータの加熱面中心部が加圧ロールから30mm手前で、加熱温度は加熱面中心で表面温度が135℃になるように調整した。ガラスクロス自体の加熱も同様に行い、ガラスクロスの温度が140℃になるように調整した。加熱には、ハロゲンヒータ(ウシオ電機株式会社製、装置名:UH−USF−CL−700)を用いた。
得られたプリプレグ全体の厚さは、35μmであり、第1の樹脂層の厚さが10μm、第2の樹脂層の厚さが10μmであった。なお、各層の厚さは、プリプレグの断面を露出させた後、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて前記方法により測定した。
上記で得られたプリプレグを、第1の樹脂層と第2の樹脂層とが対向するように4枚重ね、厚さ12μmの電解銅箔を上下に配置し、圧力3.0MPa、温度240℃で60分間プレスを行って、銅張積層板を得た。
各例で使用した原料は以下のとおりである。
〔アミノ変性ポリイミド樹脂(X)〕
・アミノ変性ポリイミド樹脂(X−1):製造例1で調製したアミノ変性ポリイミド樹脂(X−1)含有溶液
〔エポキシ樹脂(A)〕
・NC−7000L:α−ナフトール/クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、商品名)
〔アミン化合物(B)〕
・KAYAHARD A−A:3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬株式会社製、商品名)
〔マレイミド化合物(C)〕
・BMI−4000:2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(大和化成工業株式会社製、商品名)
〔熱可塑性エラストマー(D)〕
・タフテック(登録商標)M1913:カルボン酸変性水添スチレン−ブタジエン共重合樹脂〔旭化成ケミカルズ株式会社製、スチレン由来の構造単位とブタジエン由来の構造単位とのモル比(スチレン:ブタジエン)=30:70、酸価:10mgCHONa/g、MFR(温度200℃、荷重5kgf):4.0g/10min〕
〔無機充填材(F)〕
・SC2050−KNK:溶融球状シリカ(株式会社アドマテックス製、商品名)
表1から明らかなように、実施例1〜4で得られた積層板は、銅箔ピール強度、熱膨張率、曲げ弾性率、ガラス転移温度、銅付はんだ耐熱性及び成形性の全てに優れており、特に優れた、熱膨張率、ガラス転移温度、銅付はんだ耐熱性及び成形性を両立している。一方、比較例1〜4で得られた積層板は、熱膨張率、ガラス転移温度、銅付はんだ耐熱性及び成形性の全て性能を満たすものはなく、いずれかの特性に劣っている。以上より、本発明のプリプレグは、低熱膨張性、耐熱性及び成形性に優れるものであることが分かる。
本発明のプリプレグは、低熱膨張性、耐熱性及び成形性に優れるため、高集積化された半導体パッケージ、電子機器用プリント配線板等として有用である。
1 支持体(コア基板)
2 プリプレグ(絶縁層)
3 ビアホール
4 回路パターン
5 ビルドアップ層
6 コアレス基板

Claims (12)

  1. 繊維基材を含有する繊維基材層と、該繊維基材層の一方の面に形成された第1の樹脂層と、該繊維基材層の他方の面に形成された第2の樹脂層と、を有するプリプレグであり、
    前記第1の樹脂層が、エポキシ樹脂(A)を樹脂成分の主成分として含有する樹脂組成物(I)を層形成してなる層であり、
    前記第2の樹脂層が、1分子中に少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(B)と、1分子中に少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(C)と、熱可塑性エラストマー(D)と、を樹脂成分の主成分として含有する樹脂組成物(II)を層形成してなる層である、プリプレグ。
  2. 繊維基材を含有する繊維基材層と、該繊維基材層の一方の面に形成された第1の樹脂層と、該繊維基材層の他方の面に形成された第2の樹脂層と、を有するプリプレグであり、
    前記第1の樹脂層が、エポキシ樹脂(A)を樹脂成分の主成分として含有する樹脂組成物(I)を層形成してなる層であり、
    前記第2の樹脂層が、1分子中に少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(B)及び1分子中に少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(C)の反応物であるアミノ変性ポリイミド樹脂(X)と、熱可塑性エラストマー(D)と、を樹脂成分の主成分として含有する樹脂組成物(II)を層形成してなる層である、プリプレグ。
  3. 熱可塑性エラストマー(D)が、下記一般式(D−1)で表されるスチレン由来の構造単位を有する熱可塑性エラストマーである、請求項1又は2に記載のプリプレグ。
  4. 前記樹脂組成物(II)中における熱可塑性エラストマー(D)の含有量が、樹脂組成物(II)中の樹脂成分の固形分100質量部に対して、5〜80質量部である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリプレグ。
  5. 前記樹脂組成物(II)が、さらに、エポキシ樹脂及びシアネート樹脂からなる群から選ばれる1種以上の熱硬化性樹脂(H)を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプリプレグ。
  6. 前記樹脂組成物(I)及び樹脂組成物(II)からなる群から選ばれる1以上が、さらに、無機充填材(F)を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプリプレグ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のプリプレグを積層成形してなる積層板。
  8. 請求項7に記載の積層板を含有するプリント配線板。
  9. コアレス基板用である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプリプレグ。
  10. 請求項9に記載のプリプレグを用いて形成された絶縁層を含有するコアレス基板。
  11. 請求項9に記載のプリプレグを、回路パターンと接するように配置する工程を含む、コアレス基板の製造方法。
  12. 請求項8に記載のプリント配線板又は請求項10に記載のコアレス基板に半導体素子を搭載してなる半導体パッケージ。
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