JP2018126001A - 電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】節電モードへの移行を安定して速やかに行うことができる電源装置を提供する。
【解決手段】
スイッチング電源を有する電源回路101は、コンデンサC201を充電して、コンデンサC201から3.3V負荷107へ出力電圧を供給する。放電回路204は、コンデンサC201に充電された電圧を放電可能である。CPU121は、通常モードからスリープモードへの移行に伴って出力電圧を第1電圧の一例である24Vから第2電圧の一例である12Vへ低下させる過程で放電回路204を作動させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子機器に搭載される電源装置の節電モードに関する。
画像形成が実行されることなく所定時間が経過すると通常モードから節電モードへ移行して電力消費を節約する画像形成装置が広く用いられている。節電モードでは、電力消費の低下を実現すべく、装置内の各ユニット(負荷)に電力を供給する電源装置は、通信部や制御部を残して、使用しないユニット(負荷)に供給する電力を遮断し、必要な待機電圧まで出力電圧を低下させる。
従来の画像形成装置では、通常モードから節電モードへの移行中にいずれかのユニットが使用された場合、使用したユニットへ電力が供給され、電源装置内の電圧の急激な低下が発生することで電源装置の制御部がリセットされて通常モードに戻ってしまうことがあった。
それを防ぐため、特許文献1の画像形成装置では、装置内の各ユニットへ電力供給するスイッチング素子を遮断して電源装置から負荷を切り離した状態で、電源装置の出力電圧を通常電圧から待機電圧へ低下させることで、節電モードに安定して移行させるようにしている。
特開2012−18233号公報
しかし、各ユニットへの電力供給を遮断した状態では、電源装置の出力コンデンサを放電させるために時間がかかるので、節電モードへの移行完了が遅れてしまう。その結果、節電モードに移行した後、すぐに画像形成の指令を受信した場合の復帰も遅れてしまう。
本発明は、節電モードへの移行を安定して速やかに行うことができる電源装置を提供することを目的としている。
本発明の電源装置は、負荷に出力電圧を供給する、スイッチング電源のコンデンサと、前記コンデンサを放電可能な放電手段と、前記出力電圧を第1電圧から前記第1電圧よりも低い第2電圧へ低下させる過程で前記放電手段を作動させる制御手段と、を備えるものである。
本発明によれば、節電モードへの移行を安定して速やかに行うことができる電源装置を提供することができる。
複写機の構成の説明図である。 電源回路の回路図である。 比較例における出力電圧の過渡状態の説明図である。(a)は出力電圧、(b)はパルス制御回路電源電圧、(c)は24V負荷、(d)は3.3V電圧、(e)は3.3V負荷である。 実施の形態1における出力電圧の過渡状態の説明図である。(a)はモード切替トランジスタ、(b)は出力電圧、(c)はパルス制御回路電源電圧、(d)はパルス電流、(e)は監視回路出力、(f)は24V負荷である。 実施の形態1の制御のフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<実施の形態1>
実施の形態1は、通常モードから節電モードへの切替えに応じて目標電圧を低下させる電源装置を装備した電子写真方式の画像形成装置の実施の形態を説明する。
(複写機)
図1は複写機の構成の説明図である。図1に示すように、電子機器の一例である複写機10は、装置本体12の上部に画像読取装置11を装備した電子写真方式の画像形成装置である。画像読取装置11は、透明なガラス板の上に載置された原稿の下面の画像を読取って読取画像の画像データを生成する。ユーザは、複写機10の正面側に配置された操作パネル106を通じて複写機10の操作及び設定を実行する。
カセット13は、シートPが積載された状態で装置本体12に収容される。画像形成部20は、電子写真プロセスを実行して、カセット13から給送されたシートにトナー像を転写する。
画像形成部20は、感光ドラム21の周囲に帯電ローラ22、露光装置23、現像装置24、転写ローラ25、ドラムクリーニング装置26を配置している。帯電ローラ22は、帯電電圧を印加されて感光ドラム21の周面を帯電させる。露光装置23は、レーザービームを走査して感光ドラム21の周面に画像の静電潜像を形成する。現像装置24は、現像剤(トナー)を感光ドラム21に供給して、静電潜像をトナー像に現像する。転写ローラ25は転写電圧を印加されて感光ドラム21のトナー像を給紙部15から搬送されたシートに転写する。定着装置30は、画像形成部20でトナー像を転写されたシートを加熱及び加圧して、画像をシートに定着させる。
電源回路101は、給紙部15、画像形成部20、定着装置30、制御部105に電力を供給する。電源回路101から出力された24Vの出力電圧は、24V負荷108として、画像形成動作に必要なモータやソレノイド等のアクチュエータや高電圧電源、露光装置等に供給される。電源回路101から出力された3.3Vの出力電圧は、3.3V負荷107として各種制御回路に供給される。電源回路101は、3.3Vの出力電圧を制御部105に供給する。
(電源回路)
図2は電源回路の回路図である。図2に示すように、制御部105は、ROM122から読み出したプログラム及びデータをRAM123に保持して、CPU121が必要な演算及び処理を行う。これにより、制御部105は、図1に示す給紙部15、画像形成部20、定着装置30等を統括的に制御して、画像形成を実行する。
電源コード102は、整流平滑回路201へ商用電源AC100Vの交流電圧を入力する。整流平滑回路201は、電源コード102から供給された交流電圧をダイオードブリッジRC101により全波整流し、電解コンデンサであるコンデンサC101に蓄積して、一次側の直流電圧を発生させる。
一次側電源回路202は、パルス制御回路103に電力を供給して作動させる。パルス制御回路103は、コンデンサC102に蓄積された電圧により電力供給される。一次側電源回路202は、起動時、コンデンサC101に蓄積された直流電圧を抵抗R101からパルス制御回路103内のライン110を通じてコンデンサC102に充電する。そして、コンデンサC102の電圧Vccがパルス制御回路103の動作開始電圧以上となるとパルス制御回路103が動作開始する。
一次側回路の一例であるパルス制御回路103及びトランジスタQ101は、トランスT101の一次側にパルス電流を出力する。パルス制御回路103は、トランジスタQ101をスイッチングすることでトランスT101の一次巻線Npにパルス電流を供給する。トランスT101は、一次巻線Np、二次巻線Ns、及び補助巻線Nbを有する。トランスT101の一次巻線Npにパルス電流が供給されると、二次巻線Ns及び補助巻線Nbに交流電圧が発生する。パルス制御回路103がトランジスタQ101をスイッチングしてトランスT101の一次巻線Npに電流を流すことにより、二次巻線Nsに交流電圧が発生する。
補助巻線Nbに発生した交流電圧は、ダイオードRC103により整流されてコンデンサC102を充電する。補助巻線Nbに発生した交流電圧によってコンデンサC102を充電し続けることでパルス制御回路103の動作電圧が保たれる。パルス制御回路103は、抵抗R101を通じたコンデンサC101からの供給方式においてコンデンサC102の電圧Vccが動作開始電圧以上となると、トランスT101の補助巻線Nbからの供給方式に切り替える。電圧Vccが動作開始電圧以上となると、パルス制御回路103は、抵抗R101からの電力供給を停止する。パルス制御回路103は、トランスT101の補助巻線Nbからの供給方式においてコンデンサC102の電圧Vccが動作停止電圧以下となると、抵抗R101を通じたコンデンサC101からの供給方式に切り替える。
二次側回路の一例であるダイオードRC201及びコンデンサC201は、トランジスタQ101によりパルス電流を入力されたトランスT101の二次側で出力電圧を生成してコンデンサC201に充電する。トランスT101の二次巻線Nsに発生した交流電圧は、整流ダイオードRC201により整流され、コンデンサC201により平滑され、徐々にコンデンサC201の電圧を上昇させる。
コンデンサC201の電圧が24V以上になると、フィードバック回路203が作動してパルス制御回路103のパルス出力を停止させる。コンデンサC201の電圧が24V以上になると、抵抗R202及び抵抗R203と抵抗R204との分圧がシャントレギュレータZ201の電圧以上になり、フォトカプラPC102aが発光する。フォトカプラPC102aが発光すると、一次側の受光素子PC102bがONして抵抗R102が短絡される。パルス制御回路103は、抵抗R102が短絡されて端子電圧がLになると、二次側の出力電圧Vが24Vになったことを検知してトランジスタQ101のスイッチングを停止させる。
トランジスタQ101のスイッチングが停止すると、トランスT101の二次巻線Nsからの電力供給がなくなり、コンデンサC201の充電が抜けて電圧Vが低下する。そして、コンデンサC201の電圧Vが24V以下になると、フィードバック回路203が作動してパルス制御回路103のパルス出力を再開させる。
抵抗R202及び抵抗R203と抵抗R204との分圧がシャントレギュレータZ201の閾値電圧以下になり、フォトカプラPC102aが消灯する。フォトカプラPC102aが消灯すると、一次側の受光素子PC102bがOFFして抵抗R102の短絡が解除される。パルス制御回路103は、抵抗R102の短絡が解除されて端子電圧がHになると、二次側の出力電圧Vが24V未満になったことを検知してトランジスタQ101のスイッチングを再開させる。パルス制御回路103は、トランジスタQ101のスイッチングの停止と再開とを繰返すことによりコンデンサC201の安定した出力電圧V=24Vを維持する。
DCDCコンバータ104は、コンデンサC201の24Vの出力電圧Vから3.3Vの出力電圧を生成して3.3V負荷107及び制御部105に電力供給を行う。
(節電モード)
図1に示すように、電源装置の一例である電源回路101及び制御部105は、電力消費手段の一例である24V負荷108及び3.3V負荷107へ出力電圧を供給する。図2に示すように、電源回路101は、スイッチング電源を作動させてコンデンサC201を充電し、コンデンサC201から24V負荷108及び3.3V負荷107へ出力電圧を供給する。制御部105は、24V負荷108及び3.3V負荷107の電力消費を削減する節電モードへの移行に伴って出力電圧を24Vから12Vへ低下させる。節電モードでは、3.3V負荷107への電力供給が継続される一方、24V負荷108への電力供給は遮断される。
複写機10は、通常モードでは、複写機10を立ち上げて画像形成を実行し、次の画像形成を待機する。複写機10は、ユーザが操作パネル106のESSキーを押下すると、あるいは、画像形成の待機状態で所定時間が経過すると、通常モードを節電モードに切替える。電子機器の一例である複写機10は、待機時の省エネルギー規格を満たすために、通常モードから節電モードへ移行して、複写機10の電力消費を抑制する。
複写機10は、節電モードにおいて、給紙部15、画像形成部20、定着装置30等を停止させ、これらに対する電源回路101からの電力供給を遮断する。しかし、制御部105に対する電力供給は継続させて、外部からの画像形成データの受信や操作パネル106を通じた入力の検知は継続している。制御部105は、これらの入力に応じて、複写機10を通常モードに復帰させ、給紙部15、画像形成部20、定着装置30等を立ち上げる。
図2に示すように、電源回路101は、出力電圧Vを24Vと12Vとに切替え可能なスイッチング電源である。制御部105は、通常モードでは、トランジスタQ201をOFFすることにより、電源回路101の目標電圧を24Vに保持している。制御部105は、節電モードでは、トランジスタQ201をONすることにより、電源回路101の目標電圧を12Vに保持している。
電源回路101は、消費電力を抑えるという目的から、出力電圧Vを、通常モードの24Vから節電モードの12Vへと切り替える。制御部105は、複写機10を節電モードへ移行するために、電源回路101の二次側の出力電圧Vを24Vから12Vに低下させる。
電源回路101は、電源回路101の出力電圧Vを切り替える際に、トランスT101の発振を停止させることで、一次側から二次側への電力供給を断ち、コンデンサC201の電圧を下げる。そして、出力電圧Vが12Vになると、二次側に接続されているフィードバック回路203が目標電圧になったことをパルス制御回路103に通知し、トランスT101の発振を再開させて出力電圧Vを12Vで安定させる。
制御部105がトランジスタQ201をONすることで、フィードバック回路203の目標電圧が変動する。フィードバック回路203は、出力電圧Vが新たに設定された目標電圧より高いため、トランスT101の発振を停止させる。トランスT101の発振停止により、出力電圧Vは第1電圧(24V)から徐々に低下し始め、それとともに、パルス制御回路103の電源電圧VccもトランスT101の補助巻線Nbからの電力供給がなくなり、電圧が低下し始める。
制御部105は、通常モードを節電モードへ移行させる際には、トランジスタQ201をONしてフィードバック回路203内の抵抗R202を短絡させる。これにより、シャントレギュレータZ201の閾値電圧に逆らってフォトカプラPC102aとシャントレギュレータZ201との直列回路に電流を流し込むために必要なコンデンサC201の出力電圧Vが24Vから12Vへ低下する。シャントレギュレータZ201へ電流が流れてフォトカプラPC102aが作動する電圧が24Vから12Vへ低下する。シャントレギュレータZ201の閾値電圧が抵抗R204、R202、及びR203により増倍される比率が次式のように切り替わる。
24V:(R202+R203)/R204
12V:R203/R204
すなわち、節電モードにおいてコンデンサC201の出力電圧Vが12V以上になると、抵抗R204にかかる電位差が通常モードにおいて出力電圧Vが24Vである場合よりも大きくなり、シャントレギュレータZ201の閾値電圧以上になる。このため、フォトカプラPC102aが発光し、受光素子PC102bがONして、パルス制御回路103がトランジスタQ101のスイッチングを停止させる。
トランジスタQ101のスイッチングが停止すると、トランスT101の一次巻線Npにパルス電流が供給されなくなり、コンデンサC201の充電が抜けて電圧Vが低下する。そして、コンデンサC201の電圧Vが12V以下になると、フィードバック回路203が作動してパルス制御回路103のパルス出力を再開させる。
抵抗R203と抵抗R204との分圧がシャントレギュレータZ201の閾値電圧以下になり、フォトカプラPC102aが消灯する。フォトカプラPC102aが消灯すると、一次側の受光素子PC102bがOFFして抵抗R102の短絡が解除される。パルス制御回路103は、抵抗R102の短絡が解除されて端子電圧がHになると、二次側の出力電圧Vが所定電圧(12V)未満になったことを検知してトランジスタQ101のスイッチングを再開させる。節電モードにおいて、パルス制御回路103は、トランジスタQ101のスイッチングの停止と再開とを繰返すことにより安定した出力電圧Vの12Vを出力し続ける。
(比較例における過渡状態)
図3は比較例における出力電圧の過渡状態の説明図である。図3中、(a)は出力電圧、(b)はパルス制御回路電源電圧、(c)は24V負荷、(d)は3.3V電圧、(e)は3.3V負荷である。図3は節電モードへの移行のために出力電圧を低下させる過度状態の一例における各種電圧の推移である。
複写機10は、節電モードにて出力電圧Vを低下させる電源回路101を接続している。複写機10は、通常モードから節電モードへ移行するとき、制御部105がフィードバック回路203の抵抗の分圧比を変更することで、電源回路101を節電モードへ移行させる。電源回路101は、パルス制御回路103によりトランスT101の発振を停止させ、二次巻線Nsへの電力供給を停止させることで、出力電圧Vが24Vから12VになるまでコンデンサC201に充電された電荷を抜いていく。
ところで、電源回路101は、電源回路101と24V負荷108が導通された導通状態と、導通していない非導通状態と、を切り替えるトランジスタQ108をコンデンサC201と24V負荷108との間に設けている。このため、制御部105は、通常モードから節電モードへの切替え時、コンデンサC201の電圧Vが24Vから12Vへ低下する間、トランジスタQ108をOFFして電源回路101と24V負荷108とを非導通状態にすることも可能である。これにより、コンデンサC201の出力電圧Vを24Vから12Vへ切り替える過渡状態にて発生する中間電圧での電子機器の誤動作をなくすことができる。
しかし、出力電圧Vを24Vから12Vへ低下させる過渡期間、トランジスタQ108を非導通とすると24V負荷108の負荷が減少する。24V負荷108の負荷が減少すると、コンデンサC201の放電が遅くなり、出力電圧Vが24Vから12Vへ移行するために要する時間が長くなる。
図3の(a)に示すように、出力電圧Vが24Vから12Vへ移行する時間が長くなると、コンデンサC102の電圧Vccがパルス制御回路103の動作停止電圧以下となる可能性がある。トランスT101の発振が停止することにより、補助巻線Nbからの電力の供給が停止して、コンデンサC102の電圧Vccが低下する。電圧Vccが低下してパルス制御回路103の動作停止電圧を下回ってしまうと、パルス制御回路103が動作停止する。
コンデンサC102の電圧Vccが動作停止電圧以下になると、パルス制御回路103は、トランスT101の補助巻線Nbからの電源供給方式から、コンデンサC101から抵抗R101を通じた電源供給方式に切り替わる。パルス制御回路103が動作停止すると、パルス制御回路103は、リセット状態となって抵抗R101を通じたコンデンサC101からの電力供給に切り替わる。図3に破線で示すように、抵抗R101を通じたコンデンサC101からの電力供給は、コンデンサC102の電圧Vccがパルス制御回路103の動作開始電圧に達するまで行われる。
しかし、抵抗R101を通じたコンデンサC102の充電期間は、パルス制御回路103が入力信号に応答しない不応答期間T1となる。コンデンサC201の出力電圧Vが低下して12Vになると、上述したように、フィードバック回路203がパルス制御回路103に目標電圧になったことを通知する。しかし、不応答期間T1の間、パルス制御回路103が動作停止して入力信号に対して応答しないので、パルス電流を出力してトランスT101の発振を再開することができない。
このような状況で、複写機10に動作要求が受信され、通信関係の3.3V負荷107が動作し始めると、3.3V負荷107が大きくなる。3.3V負荷107が大きくなるとコンデンサC201の出力電圧Vの低下が加速して出力電圧VがDCDCコンバータ104の停止電圧以下となる。
すなわち、不応答期間T1の際に3.3V負荷107が大きくなると、出力電圧Vの24Vから12Vへの低下が早まり、フィードバック回路203が12Vの目標電圧にて動作する。しかし、このとき、パルス制御回路103が停止しているため、トランスT101の一次巻線Npにパルス電流は入力されず、コンデンサC201の出力電圧Vは、12Vを突き抜けて下がり続ける。そして、コンデンサC201の出力電圧VがDCDCコンバータ104の停止電圧以下となると、3.3Vの電源電圧も維持できなくなり、制御部105も停止して、複写機10がシステムダウンする可能性がある。
そこで、実施の形態1では、電源回路101の出力電圧Vを24Vから12Vへ低下させている過渡状態において、監視回路205を作動させてパルス制御回路103によるスイッチングを監視している。そして、制御部105は、監視回路205の出力に基づいて、スイッチングが一定時間停止した場合には出力電圧Vが過渡状態であると判断して放電回路204を作動させる。これにより、コンデンサC201の出力電圧Vの24Vから12Vへの移行期間を短縮し、安定化している。
(監視回路)
図4は実施の形態1における出力電圧の過渡状態の説明図である。図4中、(a)はモード切替トランジスタ、(b)は出力電圧、(c)はパルス制御回路電源電圧、(d)はパルス電流、(e)は監視回路出力、(f)は24V負荷である。図4は実施の形態1において節電モードへの移行のために出力電圧を低下させた場合の過度状態における各種電圧の推移である。
図2に示すように、放電手段の一例である放電回路204は、コンデンサC201に充電された電圧を放電可能である。そして、制御手段の一例であるCPU121は、出力電圧を第1電圧の一例である24Vから第2電圧の一例である12Vへ低下させる過程で放電回路204を作動させる。このため、出力電圧を24Vから12Vへ低下させる過渡状態で出力電圧Vを安定して速やかに低下させることができる。
フィードバック手段の一例であるフィードバック回路203は、コンデンサC201に充電された電圧が目標電圧になるようにパルス制御回路103を作動させる。CPU121は、目標電圧を24Vから12Vへ切替えた後に放電回路204を作動させる。このため、目標電圧の切替えに伴って出力電圧を24Vから12Vへ低下させる過渡状態で出力電圧Vを安定して速やかに低下させることができる。
CPU121は、目標電圧を24Vから12Vへ切替えた後にコンデンサC201の電圧が12V以上の所定電圧の一例である12Vに低下する前に所定時間が経過すると放電回路204を作動させる。このため、所定時間の経過後は、所定時間の経過中よりも速やかに安定して出力電圧Vを24Vから12Vへ低下させることができる。
CPU121は、所定時間が経過する前にコンデンサC201の電圧が12Vまで低下すると放電回路204を作動させない。このため、出力電圧が24Vから12Vへ速やかに低下している過渡状態では、それ以上の過剰な低下速度を回避して、出力電圧を12V未満へオーバーシュートさせることなく12Vへ収束させることができる。
監視手段の一例である監視回路205は、パルス制御回路103が出力するパルス信号に応じた信号を監視する。CPU121は、監視回路205の出力に基づいて所定時間を判断する。このため、出力電圧が目標電圧の12Vに達したことを正確に判断できる。そして、コンデンサC201の出力電圧Vを測定し、目標電圧と比較する別途の回路や制御が不要である。
フォトカプラPC101aは、パルス制御回路103が出力するパルス信号に応じて作動する。CPU121は、フォトカプラPC101bの出力に基づいて所定時間を判断する。このため、わずかな回路素子の追加のみで出力電圧が目標電圧の12Vに達したことを正確に判断できる。
監視回路205は、トランジスタQ101のスイッチングをフォトカプラPC101aにて監視している。監視回路205は、フォトカプラPC101aの発光が所定時間を越えて発生していないことをウォッチドッグタイマ206にて検知する。制御部105は、ウォッチドッグタイマ206からの通知を受け、節電モードへの移行時に放電回路204を動作させてコンデンサC201を放電させる。これにより、コンデンサC201の出力電圧Vは24Vから12Vへ速やかに低下し、電源回路101は、通常モードから節電モードへの移行を速やかに安定して行うことができる。
図4の(a)に示すように、制御部105は、複写機10が通常モードから節電モードへ移行するとき、トランジスタQ201をONさせて、フィードバック回路203の抵抗の分圧比を変更する。
図4の(d)に示すように、フィードバック回路203の抵抗の分圧比が変更されると、パルス制御回路103によるパルス電流の供給が停止してトランスT101の発振が停止する。図4の(b)に示すように、トランスT101の発振が停止すると、コンデンサC201の出力電圧Vが低下を開始する。
図4の(e)に示すように、出力電圧Vが低下する過程で監視回路205がパルス制御回路103によるパルス電流の供給を監視する。制御部105は、パルス電流の供給停止期間がTm秒以上になると、図4の(f)に示すように、放電回路204を作動させる。
図4の(b)に示すように、放電回路204を作動させるとコンデンサC201の出力電圧Vが速やかに12Vへ低下して、図4の(d)に示すように、パルス制御回路103によるパルス電流の供給が再開される。コンデンサC201の出力電圧Vが目標電圧(12V)に達した時、フィードバック回路203がパルス制御回路103に通知し、トランスT101のスイッチングを再開する。
図4の(e)に示すように、監視回路205がパルス電流の供給再開を検知すると、制御部105は、放電回路204を停止させ、節電モードへの移行を完了する。監視回路205がトランスT101のスイッチングを検知すると、制御部105は、放電回路204を停止させる。
図4の(c)に示すように、コンデンサC201の出力電圧Vを24Vから12Vへ低下させる過程でパルス制御回路103の電源電圧Vccは、動作停止電圧に達しない。このため、パルス制御回路103の電源電圧Vccが動作停止電圧以下になって複写機10がシステムダウンするという恐れがなくなり、且つ素早く節電モードに移行することができる。
これに対して、放電回路204を作動させない場合、図4の(b)に破線で示すように、出力電圧Vは緩やかに低下する。このとき、図4の(c)に破線で示すように、パルス制御回路103の電源電圧Vccが動作停止電圧以下になって上述した変動を発生し、複写機10がシステムダウンする可能性がある。
(実施の形態1の制御)
図5は実施の形態1の制御のフローチャートである。図2を参照して図5に示すように、CPU121は、節電モードへの移行指令があると(S201のYES)、監視回路205をONし(S202)、目標電圧を24Vから12Vへ切替える(S203)。CPU121は、トランスT101の発振停止期間Tのタイムカウントを開始し(S204)、発振停止期間Tが閾値Tmに達するまで(S205のYES)、監視回路205により発振再開か否かを判断する(S206)。
CPU121は、トランスT101が発振再開すると(S206のYES)、監視回路205をOFFし(S212)、タイムカウントをリセットして(S213)、節電モードを開始する(S214)。
CPU121は、トランスT101の発振停止期間Tが閾値Tmに達すると(S205のNO)、放電回路204を作動させ(S209)、監視回路205により発振再開か否かを判断する(S210)。
CPU121は、トランスT101が発振再開すると(S210のYES)、監視回路205をOFFし(S212)、タイムカウントをリセットして(S213)、節電モードを開始する(S214)。
(実施の形態1の効果)
実施の形態1では、トランスT101のスイッチングを制御するパルス制御回路103を監視し、スイッチングが所定時間停止すると第1電圧から第2電圧に切替わる過渡状態と判断して出力電圧Vに接続された放電回路204を作動させる。このため、出力電圧Vを低下させる過渡状態において、パルス制御回路103の電源電圧Vccを過剰に低下させないで済む。
<その他の実施の形態>
本発明のシート積載装置は、実施の形態1で説明した具体的な構成及び制御には限定されない。実施の形態1の構成の一部又は全部を等価な部材に置き換えた別の実施の形態でも実施可能である。実施の形態1では、パルス制御回路103を用いた他励発振型の電源回路の例を説明したが、自励発振型の電源回路で実施してもよい。フィードバック回路はフォトカプラを使用して一次側のパルス電流を検知するものには限らない。コンデンサC201の電圧を計測して基準電圧と比較する回路を使用してもよい。
実施の形態1では、トランスT104の一次側に一次側電源回路202を配置し、二次側にフィードバック回路203等を配置した実施の形態を説明した。しかし、本発明は、このような実施の形態には限らず、スイッチング回路を作動させてコンデンサC201を充電し、コンデンサC201から負荷へ電力供給する、様々なスイッチン回路の電源回路において実施可能である。
実施の形態1では、複写機に搭載された電源装置の実施例を説明したが、電源装置を装備する電子機器は複写機には限らない。節電モードを有する種々の電子機器において実施可能である。例えば、インクジェットプリンタ、印刷機、プリンタ、ファクシミリ、複合機、シート処理装置、画像読取装置、パソコン、測定器、キャッシュレジスタ、券売機等であってもよい。
目標電圧の変更に伴って出力電圧を低下させる機会は、通常モードから節電モードへの移行時には限らない。通常モードの実行中において、必要に応じて電源電圧を低下させる電子機器の電源装置であってもよい。
10:複写機、101:電源回路(スイッチング電源)、103:パルス制御回路(一次側回路)、104:DCDCコンバータ、105:制御部(制御手段)、106:操作パネル、107:3.3V負荷(電力消費手段)、108:24V負荷(電力消費手段)、121:CPU(制御手段)、201:整流平滑回路、202:一次側電源回路、203:フィードバック回路(フィードバック手段)、204:放電回路(放電手段)、205:監視回路(監視手段)、206:ウォッチドッグタイマ、C101:コンデンサ、C102:コンデンサ、C201:コンデンサ(二次側回路)、PC101a:フォトカプラ、Q101:トランジスタ(一次側回路)、Q201:トランジスタ、RC201:ダイオード(二次側回路)、T101:トランス

Claims (7)

  1. 負荷に出力電圧を供給する、スイッチング電源のコンデンサと、
    前記コンデンサを放電可能な放電手段と、
    前記出力電圧を第1電圧から前記第1電圧よりも低い第2電圧へ低下させる過程で前記放電手段を作動させる制御手段と、を備える、
    ことを特徴とする電源装置。
  2. 前記制御手段は、前記第2電圧へ切替えた後に前記コンデンサの電圧が前記第2電圧以上の所定電圧に低下する前に所定時間が経過すると前記放電手段を作動させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記制御手段は、前記コンデンサの電圧が前記所定電圧まで低下すると前記放電手段を作動させない、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記所定電圧は、前記第2電圧である、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の電源装置。
  5. 前記スイッチング電源は、
    トランスと、
    前記トランスの一次側にパルス電流を出力する一次側回路と、
    前記一次側回路によりパルス電流を入力された前記トランスの二次側で負荷に供給する前記出力電圧を生成して前記コンデンサに充電する二次側回路と、を備える、
    ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の電源装置。
  6. 前記一次側回路が出力するパルス電流に応じた信号を監視する監視手段を備え、
    前記制御手段は、前記監視手段の出力に基づいて前記所定時間を判断する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の電源装置。
  7. 前記監視手段は、前記一次側回路が出力するパルス電流に応じて作動するフォトカプラを有し、
    前記制御手段は、前記フォトカプラの出力に基づいて前記所定時間を判断する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の電源装置。
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