JP2018125356A - 基材の搬送装置及び基材の搬送方法 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、多種多様な製品に使用される樹脂モールド電子部品パッケージには、多くの種類があり、そのベースとなるリードフレームも、大きさ、形状、材質、あるいは撓み性等の性質は様々である。
よって、保持アームは、例えば大判で、且つ、薄型であり、搬送時の撓みが大きくなりやすい基材であっても、撓み量を極力小さくすることができ、基材を安定的に保持して搬送することが可能になる。
本発明にいう「略水平方向」の用語は、鉛直方向と直角に交わる方向と、その方向からやや傾いた方向を含む意味で使用している。
鉛直方向に揺動可能な保持爪は、基材を保持した状態から保持を解除する方向へ動く際に、基材が滑り落ちる方向にすぐに傾くので、基材の保持の解除をより早く行うことができる。
リードフレーム搬送装置Aは、図示していない移行駆動部を有しており、上記したように材料供給部と金型6の間でリードフレームを搬送可能である。リードフレーム搬送装置Aは、奥行き方向、すなわち図2では上下方向にやや長い長方形状の枠体1を有している。枠体1は、短手方向(図2において左右方向)の枠部材10、11と長手方向(図2において上下方向)の枠部材12、13により枠組みされて形成されている。
枠体1の短手方向の中間にある樹脂収容部14の左右には、図1の奥行き方向(図2で上下方向)に所要間隔をおいて二箇所にピン保持ブロック3、3が設けられている。ピン保持ブロック3は、樹脂収容部14の外側面に固定された角柱形状の下部ブロック30を有している。下部ブロック30の中心には、ガイド孔31が鉛直方向に設けられている。また、下部ブロック30の上には、上部ブロック32が接続されている。上部ブロック32には、ガイド孔31につながるやや径大のバネ収容孔33が設けられている。バネ収容孔33には、バネ収容孔33より径小で上方へ抜けるように抜け孔34が設けられている。
更に、上記駆動バー49、49aの外側となる面(駆動バー49、49aが相対向する面とは反対側の面)には、図2に示すように駆動バー49の長手方向に所要の間隔をおいて四箇所に、第1の保持部である内側保持爪4が設けられている。なお、第1の保持部は、後述する外側回動保持部5と同様の構造の保持部を備えることもできる。駆動バー49aには、各内側保持爪4と水平方向に略対向して三箇所に、第2の保持部を構成する外側保持爪4aが設けられている。なお、各駆動バー49、49aに設けられる内側保持爪4、及び外側保持爪4aの数は、これに限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
この場合は、内側保持爪4の爪部40先端をピン351に接触させて、ピン351に掛合しているリードフレーム7が外れないようにすることができる。また、この接触状態から内側保持爪4を外方向へ移動させれば、ピン351と爪部40の先端の間に隙間が形成されることで、この隙間を通りリードフレーム7が外れるようにすることができる。
各内側保持爪4と略対向する各外側保持爪4aの近傍には、各保持爪4、4aと協働してリードフレームを保持する外側回動保持部5が、図2に示すように、枠体1の長手方向に所要間隔をおいて二箇所に設けられている。各外側回動保持部5は、上記外側保持爪4aと共に第2の保持部を構成する。
外側回動保持部5は、枠体1に対し図示していない連結部を介し固定された軸受シリンダー50を有している。軸受シリンダー50は、ボールベアリング51で鉛直方向に軸支された回動軸52を有している。
各駆動バー49、49aの下方には、各保持爪4、4aとは別に昇降動ができるようにして、フレームクランパー2が嵌装されている(図2では図示省略)。フレームクランパー2の左右側の両端部には、下方へ突出したクランプ部20が形成されている。また、フレームクランパー2は、各保持爪4、4aを動作させる力を利用して駆動するようになっているが、例えば枠体1に取り付けられている図示しないガイドシャフトにアクチュエータを取り付けて昇降可能に嵌装した構造としてもよい。
主に図4乃至図11を参照して、リードフレーム搬送装置Aの作用、及びリードフレーム搬送装置Aを使用したリードフレームの搬送方法を説明する。
以下、樹脂モールド電子部品パッケージを製造する樹脂封止装置の材料供給部に置かれたマガジン内の成形前のリードフレームを一枚ずつ切り出して保持し、次工程の樹脂封止を行う下金型6へ搬送する場合を例にとり説明する。
リードフレーム搬送装置Aを、樹脂成形前のリードフレームの供給元である整列テーブル8に整列しているリードフレーム7の上方に位置させる。なお、リードフレーム7は、ベースとなるフレームに多数の半導体素子(符号省略)がマトリックス状に載置されたものである。このとき、各内側保持爪4と各外側保持爪4aは、駆動バー49、49aにより、互いの間隔が広くなる方向へ所定の位置まで移動させてあり、開いた状態となっている(図4参照)。また、外側回動保持部5の保持アーム53は、外側へ回動しており、リードフレーム7を保持しない位置、または接触しない位置にある。
リードフレーム搬送装置Aを下降させて、整列テーブル8と噛み合わせる(図5参照)。具体的には、当初は最下部まで下がっているフレームクランパー2の各クランプ部20の先端がリードフレーム7に当接すると共に、セットブロック120、130の嵌合部121、131(図1、図4乃至図11では、何れも図示省略。図2参照)が整列テーブル8の嵌合受部80に嵌合し、リードフレーム搬送装置Aの位置が所定の位置に決まる。
次に、リードフレーム搬送装置Aと整列テーブル8が、上記(A−2)のように噛み合っている状態で、駆動バー49、49aを互いに接近する方向(略水平方向)に移動させて、各保持爪4、4aを閉じる(図6参照)。同時に、各保持爪4、4aと連動する各外側回動保持部5の保持アーム53が、整列テーブル8の収容凹部81内で、リードフレーム7を保持しない位置から保持可能な位置まで、リードフレームの下面に対し若干の隙間を設けて接触しないようにして回動する(図6参照)。なお、例えばリードフレーム7が変形したり、損傷したりするなどの支障をきたすことがなければ、回動する保持アーム53がリードフレーム7に多少触れても、特に問題はない。
リードフレーム搬送装置Aをリードフレーム7と共に、整列テーブル8から離脱するように上昇させる。これにより、リードフレーム7は、各爪部40、40aと各保持アーム53により保持される。このとき、リードフレーム7は、重力方向に撓んで変形しようとするが、短手方向の中間部から右側の縁辺部にかけて、直板状の各保持アーム53によって保持されているので、実際にはほとんど撓むことはなく、ほぼ平坦な形状、すなわち撓み量を極力小さくした状態で保持される(図7参照)。
上記(A−4)のようにして、リードフレーム7を保持したリードフレーム搬送装置Aは、供給先である下金型6の上方へ移動し、所要位置で停止する(図8参照)。この停止位置においては、リードフレーム搬送装置Aに設けられている各位置決めピン35は、それぞれ下金型6の各案内ピン60の真上に位置しており、各位置決めピン35の軸線は、各案内ピン60の軸線と同一直線上に重なっている。
リードフレーム搬送装置Aがその位置から下降し、枠体1のセットブロック120、130の嵌合部121、131が、下金型6の図示しない嵌合受部と噛み合う。これにより、各位置決めピン35のピン351の先端面と、各案内ピン60の先端部とが当接し、各位置決めピン35のピン351と各案内ピン60とは、見かけ上、つながる(図9参照)。
リードフレーム搬送装置Aと下金型6が、上記(A−6)のように噛み合っている状態で、各駆動バー49、49aをその間隔が広くなる方向へ移動させ、各保持爪4、4aを開く。同時に、各外側回動保持部5の保持アーム53が回動して、リードフレーム7を保持しない位置まで回動する(図10参照)。
また、このときのクランプ部20は、リードフレーム7を上記のように確実にセットする作用と、下金型6の余熱によるリードフレーム7の変形を抑止する作用を有する。
このようにしてリードフレーム7をリードフレーム搬送装置Aが下金型6の所定の位置にセットした後、下金型6は下降し、リードフレーム搬送装置Aから離れる(図11参照)。そして、リードフレーム搬送装置Aは、供給元である整列テーブル8の方向へ移動して、上記動きを繰り返す。なお、下金型6上では、次工程としてリードフレーム7に対する樹脂封止作業が行われ、樹脂モールド電子部品パッケージ(図示省略)が製造される。
なお、各図において、上記リードフレーム搬送装置Aと同一、または同等箇所には同一の符号を付して示し、内側保持爪以外の構造について重複する説明は省略する。
1 枠体
10、11 短手側の枠部材
12、13 長手側の枠部材
120、130 セットブロック
121、131 嵌合部
14 樹脂収容部
15、16 ガイドシャフト
2 フレームクランパー
20 クランプ部
3 ピン保持ブロック
30 下部ブロック
31 ガイド孔
32 上部ブロック
33 バネ収容孔
34 抜け孔
35 位置決めピン
350 シャフト
351 ピン
352 バネ掛けシャフト
353 バネ受け
354 圧縮コイルバネ
4 内側保持爪
4a 外側保持爪
40、40a 爪部
49、49a 駆動バー
5 外側回動保持部
50 軸受シリンダー
51 ボールベアリング
52 回動軸
53 保持アーム板
54 ピニオンギヤ
55 ラックギヤ
6 下金型
60 案内部材
7 リードフレーム
70 位置決め孔
8 整列テーブル
80 嵌合受部
81 収容凹部
4b 内側保持爪
40b 爪部
41 アーム
42 軸
Claims (7)
- 半導体素子が載置された短冊状の基材の位置を決める位置決め部材と、
該位置決め部材で位置決めされた前記基材を、位置決め状態を維持して保持可能な第1の保持部及び第2の保持部と、
を備えて構成され、
前記第1の保持部と前記第2の保持部は略対向して設けられ、
前記第1の保持部と前記第2の保持部の少なくとも一方が保持アームを有しており、該保持アームが略水平方向に回動可能かつ前記基材を保持可能である
基材の搬送装置。 - 前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも一方が保持爪を有しており、
該保持爪が、水平方向に揺動可能かつ前記基材を保持可能、または、鉛直方向に揺動可能かつ前記基材を保持可能である
請求項1記載の基材の搬送装置。 - 前記保持アームが、前記保持爪と連動する
請求項2記載の基材の搬送装置。 - 前記保持アームの先端が、保持された前記基材の短手方向の略中間に到達可能である
請求項1乃至2、または3記載の基材の搬送装置。 - 前記位置決め部材が、前記基材に設けられた孔に挿通されることにより、前記基材の位置を決める
請求項1乃至3、または4記載の基材の搬送装置。 - 前記位置決め部材の先端が、搬送される前記基材を受ける搬送受部となる樹脂封止装置の金型に設けられた案内部材の先端につながるように当接可能である
請求項5記載の基材の搬送装置。 - 半導体素子が載置された短冊状の基材の位置を決める工程と、
位置決めされた前記基材の位置決め状態を維持しながら、保持アームで保持して搬送する工程とを備え、
前記保持アームが、前記基材を保持しない位置から略水平方向に回動して前記基材を保持する
基材の搬送方法。
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