JP2018124116A - 車両用表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】見栄えが良好な車両用表示装置を提供する。【解決手段】車両用表示装置は、光源からの光を導光する導光プリズム部51と、導光プリズム部51から視認側に突出し、当該光を発光する透光性の複数の凸状目盛53と、を有する導光部材50を備える。各凸状目盛53は、視認側の端部である突出端部54及び隣り合う凸状目盛53の方を向く側面部55を形成している。また、車両用表示装置は、導光プリズム部51よりも視認側に配置される板状をなし、凸状目盛53を視認側に貫通させる貫通部33が設けられている板部材31と、板部材31よりも視認側に配置され、導光プリズム部51との間に板部材31を挟む部材であって、凸状目盛53の突出端部54を視認側に露出させつつ凸状目盛53の側面部55を囲み込むことで側面部55を遮光する遮光性の遮光壁部63を有する遮光部材60と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、指針が凸状目盛を指示することにより、車両の状態を表示する車両用表示装置に関する。
従来、指針が凸状目盛を指示することにより、車両の状態を表示する車両用表示装置が知られている。特許文献1に開示の装置は、導光部材、板部材、及び見返し部材を有している。導光部材は、光源からの光を導光する導光プリズム部、及び導光プリズム部から視認側に突出し、光を発光する上述の凸状目盛を複数有している。各凸状目盛は、視認側の端部である突出端部及び隣り合う凸状目盛の方を向く側面部を形成している。
板部材は、導光プリズムよりも視認側に配置される板状をなし、凸状目盛を視認側に貫通させる貫通部を設けている。見返し部材は、板部材よりも視認側に配置され、環状に形成された環状部を有している。
そして見返し部材は、環状部から内周側に張り出した突出片部を有している。突出片部は、凸状目盛と離間して配置され、凸状目盛の側面部を囲み込んでいないので、凸状目盛の突出端部及び側面部が露出している。また、貫通部は、凸状目盛よりも大きな寸法に穴状に形成されている。
特開2016−70793号公報
特許文献1の装置では、凸状目盛及び見返し部材が設けられることにより、表示を立体的に見せる工夫がなされている。しかしながら、凸状目盛の側面部が露出しているため、凸状目盛が発光する際には、側面部からも光が漏れてしまう。故に、側面部から漏れた光により、凸状目盛の周囲が照明されてしまう結果、凸状目盛がシャープに視認され難く、拡がったようになるため、車両の状態を精度よく把握することが困難となることが懸念されている。さらには、凸状目盛を貫通させる貫通部が直接視認されてしまう構成となっているので、組み付け時の位置ずれや、車両の振動等による部品のがたつきが生じると、凸状目盛に対して貫通部の位置が偏って視認されてしまう。このように、特許文献1の装置では、見栄えに幾らかの問題を抱えていた。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、見栄えが良好な車両用表示装置を提供することにある。
本発明は、指針(41)が凸状目盛(53)を指示することにより、車両の状態を表示する車両用表示装置であって、
光源(22)からの光を導光する導光プリズム部(51)と、導光プリズム部から視認側に突出し、光を発光する透光性の複数の凸状目盛と、を有し、各凸状目盛は、視認側の端部である突出端部(54)及び隣り合う凸状目盛の方を向く側面部(55)を形成している導光部材(50)と、
導光プリズム部よりも視認側に配置される板状をなし、凸状目盛を視認側に貫通させる貫通部(33)が設けられている板部材(31)と、
板部材よりも視認側に配置され、導光プリズム部との間に板部材を挟む部材であって、凸状目盛の突出端部を視認側に露出させつつ凸状目盛の側面部を囲み込むことで側面部を遮光する遮光性の遮光壁部(63)を有する遮光部材(60)と、を備える。
このような発明によると、視認側に突出し、光を発光する凸状目盛が板部材の貫通部を貫通し、また、遮光部材が板部材よりも視認側に配置されている。こうして奥行き方向に立体感が演出された車両用表示装置において、遮光部材は、遮光壁部を有している。
遮光壁部は、凸状目盛の突出端部を視認側に露出させつつ、凸状目盛において隣り合う凸状目盛の方を向く側面部を囲み込むことで当該側面部を遮光している。このようにすると、光源から導光プリズム部に導光された光は、突出端部にて発光することとなり、遮光壁部による遮光により側面部から隣り合う凸状目盛側に漏れ難くなるため、当該光により凸状目盛の周辺は照明され難くなる。したがって、凸状目盛のうち、板部材から最も視認側に突出した突出端部が発光によって、スポット的に浮かび上がる。故に、立体感の向上と共に、凸状目盛の視認性は際立って良好なものとなり、指針の指示値を正確に判別可能となるので、車両の状態を精度よく把握することが容易となる。さらには、遮光壁部が板部材よりも視認側において凸状目盛を囲い込んでいるので、板部材において凸状目盛を貫通させる貫通部が直接視認され難くなる。以上により、見栄えが良好な車両用表示装置を提供することができる。
なお、括弧内の符号は、記載内容の理解を容易にすべく、後述する実施形態において対応する構成を例示するものに留まり、発明の内容を限定することを意図したものではない。
一実施形態の車両用表示装置を部分的に示す正面図である。 図1のII−II線断面図である。 一実施形態の導光部材、板部材、遮光部材、及び文字リング部材の分解斜視図である。 一実施形態の導光部材を視認側からみた斜視図である。 一実施形態の遮光部材を背面側からみた斜視図である。 一実施形態における遮光部材を用いた間接照明について説明するための模式図である。 一実施形態の文字リング部材を背面側からみた斜視図である。 図7を部分的に拡大して示す拡大斜視図である。 一実施形態における弾性爪と爪引掛け部との係合を説明するための断面図である。 一実施形態の突出ピンと嵌合筒との嵌合を説明するための図である。 図9のXI−XI線断面図である。 変形例1の凸状目盛等を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態による車両用表示装置100は、車両に搭載され、当該装置100を視認する乗員が着座する座席と対向するインストルメントパネルに設置されている。車両用表示装置100は、乗員が位置することとなる視認側へ向けて車両の状態等を表示可能となっている。
このような車両用表示装置100は、図2,3にも示すように、ケース部10、回路基板20、及び表示本体部30等から構成されている。
ケース部10は、背面ケース11、ウインドプレート12、及び透光板13を有している。背面ケース11は、例えば合成樹脂により遮光性に形成され、視認側とは反対の背面側から回路基板20及び表示本体部30を覆っている。ウインドプレート12は、例えば合成樹脂により遮光性に形成され、表示本体部30の外周輪郭に沿って視認側及び背面側に開口部を有する筒状に形成されている。透光板13は、例えば着色されたアクリル樹脂等の半透光性樹脂により、ウインドプレート12の視認側開口部の全面を塞ぐ板状に形成されている。本実施形態の透光板13は、スモーク調の着色により、透過率が30%程度に設定されているが、30%以上の任意の値に設定されていてもよい。
回路基板20は、例えば合成樹脂により平板状に形成されている。回路基板20は、表示本体部30の表示を制御する電子回路である制御回路を実装すると共に、表示本体部30のステッピングモータ42、各種光源21,22等を保持している。回路基板20は、表示本体部30よりも背面側に隠されて配置されているため、乗員が当該回路基板20を視認することはできない。
表示本体部30は、板部材31、複数の指針部40、複数の導光部材50、複数の遮光部材60、及び複数の文字リング部材70等から構成されている。
板部材31は、特に図3に示すように、例えば合成樹脂による基材を圧空成形により加工して形成された複雑な曲面板状を呈しており、一般的には文字板とも呼ばれている。特に本実施形態の板部材31は、基材が透光性を有しており、さらにその基材の視認側表面に、半透光性又は遮光性の印刷が部分的に施されている。なお、印刷に代えて、塗装が施されていてもよい。
また、本実施形態の板部材31は、装置100の面積の大半を占有する一枚板状に形成されている。板部材31の中央の領域には開口部32が設けられており、当該開口部32より背面側に液晶表示器等の画像表示器が設けられることにより、表示本体部30は、中央の領域において、画像を表示可能となっている。
本実施形態の指針部40、導光部材50、遮光部材60、及び文字リング部材70は、2つずつ設けられており、表示本体部30の右側の領域及び左側の領域にそれぞれ1つずつ配置されている。これにより、右側の領域及び左側の領域において互いに異なる車両の状態を表示するようになっている。特に本実施形態では、右側の領域において車両の速度が表示され、左側の領域において車両のエンジン回転数が表示される。ここで、表示本体部30は、右側の領域と左側の領域において、互いに同様の機械構成となっているため、以下では、いずれか一方の領域について代表して説明する。
指針部40は、指針41、ステッピングモータ42及び指針用光源21を有している。指針41は、連結部41a及び指示部41bを一体的に有している実体物である。連結部41aは、板部材31に開けられた指針挿通穴31aを通して配置されており、ステッピングモータ42と連結されている。指示部41bは、板部材31よりも視認側に配置されており、針状を呈している。指針41は、ステッピングモータ42の出力に応じて回転軸AXまわりに回動するようになっており、指示部41bが後に詳述する凸状目盛53を指示することにより、車両の状態が表示されるようになっている。さらに、回路基板20に保持された指針用光源21が背面側から指針41を照明することにより、指針41は発光するようになっている。
また、指針部40は、燃料残量又はエンジン冷却水の水温を表示するためのサブ指針43も有しているが、当該サブ指針43は、凸状目盛53を指示するものではない。
以下において、周方向及び径方向は、指針41が回動する回転軸AXを基準に定義されるものとする。
図4にも示す導光部材50は、例えばアクリル樹脂等の合成樹脂により、透光性に形成されている。導光部材50は、導光プリズム部51及び複数の凸状目盛53を有している。
導光プリズム部51は、板部材31よりも背面側、より詳細には板部材31と回路基板20との間において、指針41の連結部41aを囲むように配置されると共に回転軸AXを中心とした円環状に形成されている。図2に示すように回路基板20において導光プリズム部51と対向する箇所には、目盛用光源22が配置されている。目盛用光源22は、複数の発光素子を有しており、各発光素子には、例えば白色光を発する発光ダイオード素子が採用されている。導光プリズム部51は、目盛用光源22からの光を内部に取り込み、導光する。
各凸状目盛53は、図4に示すように、導光プリズム部51の視認側表面から視認側に突出している。各凸状目盛53は、互いに周方向に沿って配列されている。各凸状目盛53は、視認側の端部である突出端部54及び隣り合う凸状目盛53の方を向く側面部55を形成している。
突出端部54は、導光プリズム部51の視認側表面からの突出寸法が内周側から外周側へ行くに従って漸次大きく設定されていることにより、径方向に延伸する細長い発光面54aを、傾斜面状に形成している。特に本実施形態の発光面54aは、径方向に曲率を有して凸状に湾曲する曲面状に形成されている。
側面部55は、突出端部54の周方向の両側の縁部と、凸状目盛53の基端部53aとを接続するように、一対設けられており、それぞれの側面部55は、周方向の両側において隣り合う別の凸状目盛53の方を向いており、互いに略平行に配置されている。特に本実施形態の側面部55は、回転軸AXと略平行な方向に延設された平面状の側面となっている。こうした突出端部54及び側面部55の形状により、各凸状目盛53の横断面は、細長い略矩形状となっている。
こうした各凸状目盛53は、板部材31において、各凸状目盛53と個別に対応して設けられた複数(凸状目盛53と同数)の貫通部33を背面側から視認側に貫通している。本実施形態の各貫通部33は、対応する凸状目盛53の横断面形状に合わせて細長い略矩形状に開けられた開口穴となっている。各貫通部33のサイズは、車両用表示装置100の製造時における組み付けの容易さを考慮して、対応する凸状目盛53のサイズよりも僅かに大きく形成されている。こうした貫通によって、側面部55の大部分及び突出端部54は、板部材31よりも視認側に配置されている。
板部材31において、図3に示すように、周方向に互いに配列して設けられた各貫通部33に沿った円環状の領域には、視認側に膨らむドーナツ状のドーナツ曲面部34が形成されている。さらにその外周の領域は、ドーナツ曲面部34よりもさらに視認側に突出し、遮光部材60の台座として機能する円環状かつ平面状の台座平面部35が形成されている。
台座平面部35においては、印刷が施されないことにより、背面側の導光プリズム部51から射出された光をそのまま視認側に透過させる透過領域TAが構成されている。一方、ドーナツ曲面部34と台座平面部35との接続部及びドーナツ曲面部34のうち外周側においては、例えば青色の印刷が施されることにより、背面側の導光プリズム部51から射出された光を青色に変換しつつ視認側に透過させるカラーフィルタ領域CFAが構成されている。ドーナツ曲面部34のうち内周側においては、遮光性の印刷が施されることにより、背面側の導光プリズム部51から射出された光を遮光する遮光領域SAが構成されている(各領域TA,CFA,SAについては、図6を参照)。遮光領域SAは、各凸状目盛53と交互に周方向に並んでいる。
図5に示す遮光部材60は、例えば合成樹脂により、遮光性に形成されている。遮光部材60は、板部材31よりも視認側に配置され、導光プリズム部51との間に板部材31を挟む部材である。遮光部材60は、環状部61、及び複数(凸状目盛53と同数)の遮光壁部63を有している。
環状部61は、回転軸AXを中心とした円環状に形成されている。環状部61の外周側は、透過領域TAが構成された台座平面部35と当接し、当該当接箇所において、背面側から視認側に貫通して設けられ、透過領域TAを透過した光をそのまま視認側に透過させる透光穴61aが開けられている。透光穴61aは、環状部61の外周側のうち、遮光壁部63と径方向に重なる箇所に配置されている。
一方、図6にも示すように、環状部61の内周側には、板部材31と離間して対向する対向部61bが設けられている。対向部61bは、板部材31において当該対向部61bと向かい合うカラーフィルタ領域CFAを透過した光を、当該板部材31の遮光領域SAに向けて反射するようになっている。このようにして、遮光領域SAが視認側から間接照明される。なお、図6に太矢印で間接照明に係る光の反射経路が模式的に示されている。
図1,2に示すように、各遮光壁部63は、凸状目盛53と個別に対応して、環状部61から内周側に張り出して形成されている。各遮光壁部63は、背面側から視認側に貫通して設けられた嵌合穴64に対応する凸状目盛53を僅かなギャップにて嵌め合わせている。これにより、各遮光壁部63は、対応する凸状目盛53の突出端部54を視認側に露出させつつ、周方向両側の側面部55を囲み込む壁状に構成されている。遮光壁部63が側面部55を囲い込んでいるため、当該側面部55は遮光される。特に本実施形態の遮光壁部63は、周方向両側の側面部55の全面を覆い、さらに凸状目盛53を全周に亘って囲み込んでいる。
図1,5に示すように、各遮光壁部63において板部材31と対向するフィット部65は、板部材31の曲面形状に合わせた曲面状に形成されている。より詳細に、本実施形態のフィット部65は、上述のドーナツ曲面部34に合わせた凹状に湾曲した曲面状に形成されており、当該フィット部65がドーナツ曲面部34にフィットした状態となる。
そして、各遮光壁部63の肉厚は、凸状目盛53と板部材31の貫通部33とのサイズ差によって生ずる隙間の寸法以上に設定されている。こうしたフィット状態及び肉厚設定により、各貫通部33は、全体をフィット部65に覆われることとなる。
導光プリズム部51まで導光された光の一部は、導光プリズム部51と一体的に形成された各凸状目盛53の内部に到達する。各凸状目盛53の内部に到達した光は、遮光壁部63による遮光のために周方向両側の側面部55からは漏光しない。このため各凸状目盛53は、視認側に露出した突出端部54の発光面54aにて光を発光する。
図7に示す文字リング部材70は、例えば合成樹脂からなる透光性の基材に、印刷等により文字71等の指標又は意匠を施して、円環状に形成されている。図1に示すように、文字リング部材70は、遮光部材60の環状部61よりも視認側において、当該環状部61と重なって配置され、凸状目盛53に対応する文字71を、遮光壁部63及び凸状目盛53と径方向に重なる箇所にて表示する。すなわち、各文字71は、環状部61の透光穴61aと重なって配置されていることにより、背面側から照明され、発光表示される。具体的に、左側の領域においては、文字71として、車両の速度を10km/h単位で表す数字が採用され、右側の領域においては、文字71として、車両のエンジン回転数を1000rpm単位で表す数字が採用されている。
このような車両用表示装置100において、各部材31,50,60,70を位置決めするための構成を、以下に詳細に説明する。
文字リング部材70は、図7,8に示すように、背面側表面のうち、各文字71を周方向に外した箇所から、導光部材50の導光プリズム部51側(すなわち背面側)へ向かって突出して設けられた複数(例えば5つ)の弾性爪72及び複数(例えば3つ)の突出ピン73を有している。
各弾性爪72は、図8,9に示すように、係合爪部72a及び可撓部72bを有しており、弾性変形可能に形成されている。係合爪部72aは、弾性爪72の先端において、爪状に形成されている。可撓部72bは、文字リング部材70の視認側表面と係合爪部72aとの間に配置され、弾性により撓むようになっている。
各弾性爪72に個別に対応して、遮光部材60の環状部61には、当該環状部61を視認側から背面側に貫通する爪挿通穴67が弾性爪72と同数設けられている。同様に、板部材31の台座平面部35にも、爪挿通穴37が弾性爪72と同数開けられている。両挿通穴37,67に、弾性爪72の可撓部72bが挿通された状態となっている。
各弾性爪72に個別に対応して、導光部材50には、導光プリズム部51の視認側表面から突出する爪引掛け部57が弾性爪72と同数設けられている。各爪引掛け部57は、対応する弾性爪72を両側から挟む2片の突起57a,57bからなり、一方の突起57aが当該弾性爪72と係合することで、当該弾性爪72が爪引掛け部57に引掛かった状態となり、文字リング部材70は、導光部材50に対して相対的に位置決めされる。
各突出ピン73は、図8,10,11に示すように、丸棒状に直線的に先端まで延びて突出している。各突出ピン73は、その基端側において、周方向両側に張り出した張出リブ73aを一対有している。
各突出ピン73に個別に対応して、遮光部材60の環状部61には、当該環状部61を視認側から背面側に貫通するピン挿通穴68が突出ピン73と同数設けられている。同様に、板部材31の台座平面部35にも、ピン挿通穴38が突出ピン73と同数開けられている。両挿通穴38,68に、突出ピン73が導光部材50の導光プリズム部51側に挿通された状態となっている。ここで、一対の張出リブ73aが丁度両挿通穴38,68と重なる位置に配置されている。こうした配置によって、張出リブ73aが両挿通穴38,68と圧接することとなり、文字リング部材70は、遮光部材60及び板部材31に対して相対的に位置決めされる。特に、両挿通穴38,68が周方向に圧接されているため、凸状目盛53の配列方向である周方向に対する位置ずれ及び車両の振動によるがたつきが確実に防止される。
各突出ピン73に個別に対応して、導光部材50には、導光プリズム部51の視認側表面から突出する筒状の嵌合筒58が突出ピン73と同数設けられている。嵌合筒58と突出ピン73の先端とが嵌合することにより、文字リング部材70は、導光部材50に対して相対的に位置決めされる。より詳細に、嵌合筒58の内部にて周方向に突出している押さえ部58aが突出ピン73を両側から抑えることで、嵌合筒58と突出ピン73の先端とが嵌合する。
車両用表示装置100の製造時において、こうした各部材31,50,60,70を組み付ける際には、爪挿通穴67に挿通される弾性爪72の可撓部72bを撓ませながら、当該弾性爪72を爪引掛け部57に引掛ける。このとき、弾性反力により弾性爪72の係合爪部72aが爪引掛け部57の突起57aに打ち付けられることにより、嵌合音(例えば“カチッ”という音)が発生する(同時に突出ピン73も嵌合筒58と嵌合する)。こうした嵌合音と共に、文字リング部材70の一部が遮光部材60に対して浮き上がっていないか、径方向にギャップが存在していないか等を確認することにより、組み付けに不具合がないかを容易に判断できるのである。
(作用効果)
以上説明した本実施形態の作用効果を以下に説明する。
本実施形態によると、視認側に突出し、光を発光する凸状目盛53が板部材31の貫通部33を貫通し、また、遮光部材60が板部材31よりも視認側に配置されている。こうして奥行き方向に立体感が演出された車両用表示装置100において、遮光部材60は、遮光壁部63を有している。
遮光壁部63は、凸状目盛53の突出端部54を視認側に露出させつつ、凸状目盛において隣り合う凸状目盛53の方を向く側面部55を囲み込むことで当該側面部55を遮光している。このようにすると、目盛用光源22から導光プリズム部51に導光された光は、突出端部54にて発光することとなり、遮光壁部63による遮光により側面部55から隣り合う凸状目盛53側に漏れ難くなるため、当該光により凸状目盛53の周辺は照明され難くなる。したがって、凸状目盛53のうち、板部材31から最も視認側に突出した突出端部54が発光によって、スポット的に浮かび上がる。故に、立体感の向上と共に、凸状目盛53の視認性は際立って良好なものとなり、指針41の指示値を正確に判別可能となるので、車両の状態を精度よく把握することが容易となる。さらには、遮光壁部63が板部材31よりも視認側において凸状目盛53を囲い込んでいるので、板部材31において凸状目盛53を貫通させる貫通部33が直接視認され難くなる。以上により、見栄えが良好な車両用表示装置100を提供することができる。
また、本実施形態によると、突出端部54は、曲面状に形成されている。こうした曲面状の突出端部54により、凸状目盛53の発光箇所を、より立体的に見せることができるので、見栄えが高まる。
また、本実施形態によると、文字リング部材70は、環状部61よりも視認側において環状部61と重なって配置され、凸状目盛53に対応する文字71を表示している。凸状目盛53に合わせて板部材31から視認側に突出した箇所に文字71が表示されるので、立体感が高まる。
また、本実施形態によると、文字リング部材70において弾性変形可能に形成された弾性爪72が、導光部材50に設けられた爪引掛け部57に引っ掛かる。このようにすると、文字リング部材70と導光部材50とを位置決めすることができ、また、組み付けの際に弾性復帰した弾性爪72により嵌合音(例えば“カチッ”という音)を発生させることができるので、文字リング部材70が確実に組み付けられたことを確認可能となる。したがって、見栄えが良好な車両用表示装置100を容易に提供することができる。
また、本実施形態によると、突出ピン73において周方向に張り出した張出リブ73aがピン挿通穴38,68と圧接する。このような圧接により、各部材31,60,70の周方向の位置ずれや車両の振動等によるがたつきが抑制されるので、指針41が凸状目盛53を正確に指示することが可能となると共に、見栄えが向上する。
また、本実施形態によると、環状部61の内周側において板部材31と離間して対向する対向部61bは、カラーフィルタ領域CFAを透過した光を、遮光領域SAへ向けて反射する。すなわち、導光プリズム部51からの光がカラーフィルタ領域CFAにより凸状目盛53の発光色とは異なる色に色変換された上、凸状目盛53と周方向に並ぶ遮光領域SAを間接照明する。この結果、凸状目盛53は、奥行きの対比、間接照明と直接発光との光り方の対比、及び色の対比によって、遮光領域SAに対して際立って視認され、その見栄えは極めて良好なものとなる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、当該実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
具体的に変形例1としては、導光部材50の凸状目盛53は、互いに直線的に配列されていてもよい。図12に示す例では、互いに直線的に配列された複数の凸状目盛53を、指針41が直線的に移動して指示するようになっている。そして、遮光部材60には環状部61が設けられておらず、直線状に延びる遮光壁部63に設けられた複数の各嵌合穴64に凸状目盛53が嵌合されている。遮光壁部63は、上述の実施形態と同様に、対応する凸状目盛53の突出端部54を視認側に露出させつつ、凸状目盛53の側面部55を囲み込むことで、当該側面部55を遮光している。こうした本変形例においても、隣り合う凸状目盛53の方を向く側面部55が遮光されることで、当該側面部55から隣り合う凸状目盛53側に光が漏れ難くなるため、凸状目盛53の視認性は際立って良好となり、指針41の指示値を正確に判別可能となる。
変形例2としては、図12の例において、複数の遮光壁部63が、環状部61の代わりに設けられた直線状に延びる延伸部から、指針41側に張り出した構成に変更してもよい。
変形例3としては、板部材31は、装置100の面積の大半を占有する一枚板状に形成されていなくてもよい。例えば、板部材31は、回転軸AXを中心とした円板状に形成されたものが、指針部40毎に設けられていてもよい。この場合に、貫通部33は、開口穴ではなく、板部材31の外周に切り欠き溝を形成することにより実現されていてもよい。
変形例4としては、板部材31として、画像表示パネルを採用してもよい。この場合に、指針41は、実体物でなく、画像表示パネルによる画像として表示されていてもよい。
変形例5としては、遮光壁部63は、側面部55を遮光するものであれば、凸状目盛53を全周に亘って囲い込んでいなくてもよい。例えば凸状目盛53において径方向を向く部分が露出していたとしても、隣り合う凸状目盛53側に光が漏れるわけではないので、凸状目盛53の視認性は十分確保できる。
変形例6としては、凸状目盛53に対応する文字71は、板部材31に表示されていてもよい。
100 車両用表示装置、22 目盛用光源(光源)、31 板部材、33 貫通部、41 指針、50 導光部材、51 導光プリズム部、53 凸状目盛、54 突出端部、55 側面部、60 遮光部材、63 遮光壁部

Claims (7)

  1. 指針(41)が凸状目盛(53)を指示することにより、車両の状態を表示する車両用表示装置であって、
    光源(22)からの光を導光する導光プリズム部(51)と、前記導光プリズム部から視認側に突出し、前記光を発光する透光性の複数の前記凸状目盛と、を有し、各前記凸状目盛は、視認側の端部である突出端部(54)及び隣り合う前記凸状目盛の方を向く側面部(55)を形成している導光部材(50)と、
    前記導光プリズム部よりも視認側に配置される板状をなし、前記凸状目盛を視認側に貫通させる貫通部(33)が設けられている板部材(31)と、
    前記板部材よりも視認側に配置され、前記導光プリズム部との間に前記板部材を挟む部材であって、前記凸状目盛の前記突出端部を視認側に露出させつつ前記凸状目盛の前記側面部を囲み込むことで前記側面部を遮光する遮光性の遮光壁部(63)を有する遮光部材(60)と、を備える車両用表示装置。
  2. 前記突出端部は、曲面状に形成されている請求項1に記載の車両用表示装置。
  3. 前記遮光部材は、環状に形成され、内周側に前記遮光壁部を張り出させる環状部(61)をさらに有し、
    前記環状部よりも視認側において前記環状部と重なって配置され、前記凸状目盛に対応する文字(71)を表示する文字リング部材(70)をさらに備える請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
  4. 前記文字リング部材は、前記導光部材側に突出し、弾性変形可能に形成された弾性爪(72)を有し、
    前記導光部材は、前記弾性爪を引掛ける爪引掛け部(57)を有する請求項3に記載の車両用表示装置。
  5. 前記文字リング部材は、前記導光部材側に突出する突出ピン(73)を有し、
    前記遮光部材及び前記板部材は、前記突出ピンを導光部材側に挿通させるピン挿通穴(38,68)をそれぞれ有し、
    前記突出ピンは、その基端側において、周方向に張り出して、前記ピン挿通穴と圧接する張出リブ(73a)を有する請求項3又は4に記載の車両用表示装置。
  6. 前記環状部は、内周側において前記板部材と離間して対向する対向部(61b)を有し、
    前記板部材は、
    前記対向部と向かい合う領域において、前記導光プリズム部からの光を前記凸状目盛の発光色とは異なる色に色変換しつつ透過させるカラーフィルタ領域(CFA)と、
    前記カラーフィルタ領域よりも内周側の前記凸状目盛と周方向に並ぶ領域において、前記導光プリズム部からの光を遮光する遮光領域(SA)と、有し、
    前記対向部は、前記カラーフィルタ領域を透過した光を、前記遮光領域へ向けて反射する請求項3から5のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  7. 前記遮光壁部は、各前記凸状目盛に個別に対応して複数設けられている請求項1から6のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
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