JP2018119196A - 耐熱性に優れた耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板および締結部品並びに耐熱管状部材用円状クランプ - Google Patents

耐熱性に優れた耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板および締結部品並びに耐熱管状部材用円状クランプ Download PDF

Info

Publication number
JP2018119196A
JP2018119196A JP2017012766A JP2017012766A JP2018119196A JP 2018119196 A JP2018119196 A JP 2018119196A JP 2017012766 A JP2017012766 A JP 2017012766A JP 2017012766 A JP2017012766 A JP 2017012766A JP 2018119196 A JP2018119196 A JP 2018119196A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
less
stainless steel
ferritic stainless
steel plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017012766A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6820757B2 (ja
Inventor
濱田 純一
Junichi Hamada
純一 濱田
伊藤 宏治
Koji Ito
宏治 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Stainless Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel and Sumikin Stainless Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel and Sumikin Stainless Steel Corp filed Critical Nippon Steel and Sumikin Stainless Steel Corp
Priority to JP2017012766A priority Critical patent/JP6820757B2/ja
Publication of JP2018119196A publication Critical patent/JP2018119196A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6820757B2 publication Critical patent/JP6820757B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)

Abstract

【課題】耐熱性、延性に優れた耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板を提供する。
【解決手段】質量%にて、C:0.02%以下、N:0.02%以下、Si:4%以下、P:0.1%以下、S:0.01%以下、Mn:3%以下、Cr:10〜25%、Cu:0.01〜3%、Mo:0.01〜3%、Al:5%以下、B:0.0002〜0.0050%、V:0.05〜1%、TiおよびNbを1種または2種以上をそれぞれ0.01〜0.8%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物であり、結晶方位差15°未満の小角粒界の比率が15%以下である耐熱性に優れた耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板。
【選択図】図1

Description

本発明は、特に高温で使用される排気部品同士を締結する締結部品に最適な耐熱性に優れた締結部品用フェライト系ステンレス鋼板および締結部品並びに耐熱管状部材用円状クランプに関するものである。
自動車の排気マニホールド、フロントパイプおよびセンターパイプなどの排気系部材は、エンジンから排出される高温の排気ガスを通すため、排気部材を構成する材料には耐酸化性、高温強度、熱疲労特性など多様な特性が要求され、主としてステンレス鋼が使用されている。
従来、自動車排気部材には鋳鉄が使用されるのが一般的であったが、排ガス規制の強化、エンジン性能の向上、車体軽量化などの観点から、ステンレス鋼製の排気マニホールドが使用されるようになった。排ガス温度は、車種によって異なるが、近年では700〜900℃程度が多く、このような温度域で長時間使用される環境において高い高温強度、耐酸化性を有する材料が要望されている。これに対して、SUS429系やSUS444系等のフェライト系ステンレス鋼板が開発および実用化されている。また、近年では、排気ガス規制の強化が更に強まる他、燃費性能の向上、ダウンサイジング等の動きから、特にエンジン直下のエキゾーストマニホールドを通気する排気ガス温度は上昇傾向にある。加えて、ターボチャージャーのような過給機を搭載するケースも多くなっており、エキゾーストマニホールドやターボチャージャーに使用されるステンレス鋼には耐熱性の一層の向上が求められる。排気ガス温度の上昇に関しては、従来900℃程度であった排気ガス温度が1000℃程度まで上昇することも見込まれている。一方、ターボチャージャーの内部構造は複雑で、過給効率を高めるとともに、耐熱信頼性の確保が重要であり、主として耐熱オーステナイト系ステンレス鋼の使用が開示されている。
上記のエキゾーストマニホールドやターボチャージャーは、部品間の結合に溶接および機械的締結が用いられる。後者の機械的締結に際して、クランプあるいは排気Vバンド等と呼ばれる締結部品で部品間を結合される。このクランプは排気ガスが流れる排気部品間を締結することから、締結性や気密性が重要となる。また、高温の排気ガスに直接曝されることは無いものの、排気部品からの伝熱により700℃近くまでは高温化するため、耐熱性が重要となる。エキゾーストマニホールドでは高温強度や熱疲労特性が重要となるが、クランプ部品では、常温で締結する際の強度とともに、高温環境で長時間使用された際の気密性が要求される。使用中にクランプの緩みが生じると気密性が悪くなり排気ガスの漏れが生じるが、気密性を支配する材料要因は十分に知られていなかった。
排気部品に使用される締結用クランプは、特許文献1に示されているようにVバンドクランプとも呼ばれており、一般的にはオーステナイト系ステンレス鋼(SUS304やSUS301等)が使用される。これらは常温強度や高温強度が高いものの、フェライト系ステンレス鋼に比べて熱膨張係数が大きい、高コストになるという課題があった。
特開2015−163778号公報
本発明は、特に高温で使用される排気部品同士、具体的にはエキゾーストマニホールドやターボチャージャーを構成する部品間を締結するために最適な耐熱性に優れた締結部品用フェライト系ステンレス鋼板の高耐熱化、および締結部品並びに耐熱管状部材用円状クランプに関するものである。
上記課題を解決するために、排気部品間を締結するクランプの重要特性である気密性と材料因子について詳細に検討した。そして、本発明者らは700℃におけるクリープ特性が使用中の緩みおよび気密性と密接に関係することを見出し、フェライト系ステンレス鋼板を耐熱締結部品として使用する上で、最小クリープ歪速度を0.01%/hr以下にすることが有効であることを知見した。フェライト系ステンレス鋼板のクリープ挙動は、1次クリープ、2次クリープ、3次クリープの段階に分けられるが、2次クリープにおいては時間とともに安定的にクリープ歪みが増加する。この際クリープ歪速度が最少となる領域が存在し、この歪速度を最小クリープ歪速度という。常温で部品間を締結したクランプは高温に曝されるとクリープ歪による変形が生じ、歪量が大きいとクランプの緩みが生じて排気ガスの漏れに繋がる恐れがある。クリープ歪を小さくするためには、高温での変形抵抗を大きくするため、転位の移動度を小さくするとともに、転位の再配列を伴う動的な回復および再結晶を抑制する必要がある。そこで、フェライト系ステンレス鋼板から構成されるクランプが長時間700℃近傍の高温環境下で動的回復および再結晶を抑制し、最小クリープ歪速度を0.01%/hr以下にする方法を種々検討した。なお、本発明の検討に際し、最小クリープ歪速度を0.01%/hr以下にすることで、実際の自動車排気部品に使用されるクランプが高温で緩みが生じず、ガス漏れ発生等の不具合が無いことを確認した。700℃でのクリープ試験を種々の合金成分で行った中で、本発明において、合金元素の効果として以下の知見を得た。この特徴として、700℃程度の温度域でのクリープ変形において、動的な回復が生じると最小クリープ歪速度は増加する。動的な回復が生じると結晶方位差が15°未満の小角粒界が増加し、小角粒界での転位の合体・消滅によって動的再結晶が生じてしまう。クリープ変形過程の動的回復・再結晶を抑制するためには、初期組織として小角粒界の存在比率を抑制することを見出し、この存在頻度が15%以下であれば700℃での最小クリープ歪速度を0.01%/hr以下に抑えることを知見した。図1に種々の小角粒界比率を有するフェライト系ステンレス鋼板を700℃で35MPaの負荷を作用させて最小クリープ歪速度を求めた結果を示す。ここで、結晶粒界の方位はEBSP(Electron Back-Scattering pattern)を用い、板厚中心近傍について結晶粒毎の方位を測定し、各結晶粒界の方位差を求め15°未満を小角粒界と定義し、比率を算出した。これより、製品板の小角粒界が15%以下の場合、最小クリープ歪速度が0.01%/hとなり、クランプの締結性能として満足することがわかる。小角粒界比率が15%超の場合、クリープ変形初期に該粒界移動が容易であるとともに、大角粒界とは異なりクリープ試験中に発生する転位のパイルアップ効果が生じないため、回復・再結晶が加速すると推定される。また、後述するクリープ変形過程に析出する析出物が小角粒界に粗大に析出し易くなる要素もある。一方、小角粒界比率が15%以下の場合、新たな転位の発生源が少ないとともに、大角粒界による転位運動の抑制、粒内への均一析出によって転位の運動が抑制され、クリープ抵抗が増加すると考えられる。以上、金属組織の精緻な制御によって締結部品に要求されるクリープ変形抑制を効率的に可能とする金属組織を見出し、本発明とした。なお、小角粒界比率を0%にするには鋼成分の高純化や製造工程において工程増加などのコスト増が必要なことから、下限は3%が望ましい。
上記課題を解決する本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)質量%にて、C:0.02%以下、N:0.02%以下、Si:4%以下、P:0.02〜0.1%、S:0.01%以下、Mn:3%以下、Cr:10〜25%、Cu:0.01〜3%、Mo:0.01〜3%、Al:0.01〜5%、B:0.0002〜0.0050%、V:0.01〜1%、TiおよびNbを1種または2種以上をそれぞれ0.01〜0.8%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物であり、結晶方位差15°未満の小角粒界の比率が15%以下であることを特徴とする耐熱性に優れた耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板。
(2)質量%にて、Ni:0.01〜1%、W:0.1〜3%、Mg:0.0002〜0.01%、Sn:0.01〜0.5%、Sb:0.01〜0.5%、Zr:0.01〜0.3%、Ta:0.01〜0.3%、Hf:0.01〜0.3%、Co:0.01〜0.3%、Ca:0.0001〜0.01%、REM:0.001〜0.2%、Ga:0.0002〜0.3%の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の耐熱性に優れた耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板。
(3)(1)または(2)の耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板を使用した耐熱部材締結部品。
(4)(1)または(2)の耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板を使用した耐熱管状部材用円状クランプ。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば従来オーステナイト系ステンレス鋼が使用されていた排気部品の締結用途に対して安価なフェライト系ステンレス鋼板を提供でき、優れた耐熱性から、特に自動車部品の環境対策や部品の低コスト化などに大きな効果が得られる。また、本発明鋼は必要特性に応じて締結用のみならず排気部品全般に対しても適用可能である。
小角粒界比率と最小クリープ歪速度の関係を示す図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
最初に鋼の成分範囲の限定理由について説明する。成分含有量の%は質量%を意味する。
Cは、成形性と耐食性を劣化させるとともに、再結晶を遅延させるために小角粒界が残存し易く高温強度の低下をもたらしクリープ歪速度を増加させるため、その含有量は少ないほど良いため、0.02%以下とした。但し、過度の低減は精錬コストの増加に繋がるため、0.001〜0.005%が望ましい。
NはCと同様、成形性と耐食性を劣化させるとともに、再結晶を遅延させるために小角粒界が残存し易く、高温強度の低下をもたらしクリープ歪速度の増加させるため、その含有量は少ないほど良いため、0.02%以下とした。但し、過度の低減は精錬コストの増加に繋がるため、0.003〜0.015%が望ましい。
Siは、脱酸剤としても有用な元素であるが、高温強度、クリープ特性と耐酸化性を改善するために非常に重要な元素である。特に700℃程度の温度域で高温強度および耐酸化性は、Si量の増加とともに向上するが、4%超になると再結晶を遅延させるために小角粒界が残存し易い。また、延性が不足しクランプ形状への加工が困難になるとともに、靭性が著しく劣化するため鋼板製造性が困難となる。したがって、Siは4%以下とした。Siは含有しなくてもよいが、過度な低減は精錬コストの増加に繋がるため、0.1〜4%が望ましい。
Pは、加工性を劣化させるために低減する方が望ましいが、本発明ではクリープ変形抵抗を増加させるために0.02%以上添加する。これは、FeあるいはTi、Nbと結合してFePあるいはFeTiP、FeNbPの析出物が高温変形中に粒界析出し、転位の運動を抑制し、動的回復の抑制ならびに最小クリープ歪速度の低減に寄与することを見出したためである。特に、CuやNbとの複合添加においては、他析出物との微細析出強化が効果的に作用するため、より効果的である。一方、0.1%超添加すると常温加工性が劣化する他、上記析出が粗大化してクリープ抵抗が小さくなるため、0.02〜0.1%とした。この他、クランプ加工性を考慮すると0.02〜0.06%が望ましい。更に、安定的なクリープ変形抑制のためには、0.03〜0.06%が望ましい。
Sは、耐食性を劣化させる元素であるため、その含有量は少ないほど良く、0.01%超の場合、MnS、Ti等の析出物生成に起因して靭性が劣化するため、上限を0.01%とした。精錬コストや排ガスによる隙間腐食抑制を考慮すると、0.0010〜0.0060%が望ましい。
Mnは、脱酸剤として添加される元素で、700℃程度の中温域での強度上昇に寄与する。また、長時間使用中にMn系酸化物が表層に形成し、スケール密着性や異常酸化抑制効果に寄与する。一方、3%超の過度な添加は、再結晶を遅延させるために小角粒界が残存し易いとともに、常温の均一伸びを低下させる他、MnSを形成して耐食性を低下させたり、耐酸化性の劣化をもたらす。これらの観点から、上限を3%とした。Mnは含有しなくてもよい。更に、高温延性やスケール密着性を考慮すると、0.3〜1.5%が望ましい。
Crは、本発明において、耐酸化性確保のために必須な元素である。10%未満では、その効果は発現せず、25%超では加工性を低下させたり、靭性の劣化をもたらしクランプ形状への加工が困難となるため、10〜25%とした。更に、13%未満では製造過程でオーステナイト相が析出して再結晶を遅延させるために小角粒界が残存し易くなるため、13%以上が望ましい。また高温延性、製造コストを考慮すると23%以下が望ましい。
Alは、脱酸元素として添加される他、耐酸化性を向上させる元素である。また、固溶強化元素として700℃程度の温度域におけるクリープ変形抵抗を向上させる。そのため、0.01%以上添加する。一方、5%超の添加により著しく加工性や靭性が劣化する他、再結晶遅延により小角粒界が残存し易いため、上限を5%とした。加工性や製造性を考慮すると、0.01〜2%が望ましい。更に、溶接性を考慮すると0.01〜1.5%が望ましい。
Bは、製品のプレス加工時の2次加工性を向上させる元素であるが、高温域ではBの粒界偏析によってクリープ変形抵抗を向上させる元素でもある。また、TiやNb、Cu等との複合添加の場合、Laves相やCu析出物、FeTiP等を微細析出させる効果がある。また、クリープ過程における析出粗大化抑制効果も作用する。これらの微細析出によって最小クリープ歪速度は低減することを本発明では見出した。これらの効果は粒界や析出物界面でのBの偏析によって界面エネルギーが変化する作用と考えられる。そのため、0.0002%以上添加する。一方、0.0050%超の添加によってボライドと呼ばれるほう化物が生成し、粒界腐食感受性が著しく低下する他、再結晶遅延により小角粒界が残存し易いため上限を0.0050%とした。製造性や溶接性、加工性等を考慮すると、0.0004〜0.0010%が望ましい。
Vは、微細な炭窒化物を形成し、析出強化作用が生じて高温強度、クリープ変形抵抗の向上に寄与する。また、本発明ではリン化物(FeTiP)との複合析出によってクリープ歪が付与されている環境下で極めて微細なV析出物が生成し最小クリープ歪速度の低減に寄与することを見出した。そのため、0.01%以上添加する。一方、1%超の添加によって加工性が低下する他、再結晶遅延により小角粒界が残存し易いため上限を1%とした。また、製造コストや製造性を考慮すると、0.1〜0.5%が望ましい。
TiまたはNbは、C、N、Sと結合して耐食性、耐粒界腐食性、深絞り性の指標となるr値を向上させる元素である。Ti、Nbは、固溶強化および析出物微細化強化による高温強度、クリープ特性向上に大きく寄与する。特に、本発明ではB添加されているため、Nb系析出物が微細に析出するため、クリープ速度の低減に極めて効果的である。また、TiとNbを複合添加する場合、高温強度の向上、高温延性の向上が大きく、単独あるいは複合にてそれぞれ、0.01〜0.8%添加する。0.8%超の添加によりクランプ製造時の割れが生じ易くなる他、伸び低下など低靭化する他、再結晶遅延により小角粒界が残存し、耐クリープ性が低下するため、上限を0.8%とした。粗大なTi系析出物、Nb系析出物の抑制や耐酸化性を考慮すると、0.05〜0.6%が望ましい。
Cuは、700℃程度の温度域においてε−Cuとして析出し、高温強化によってクリープ歪速度の低減に寄与する。また、本発明では、BやVと複合添加されることでε−Cuが結晶粒内に均一析出し、クリープ歪速度低減に有効に作用することを見出し、0.01%以上添加する。通常のCu添加では結晶粒界に析出し、早期に粗大化するため強化能はクリープ初期に限定されるが、粒内均一析出させることで、粗大化も抑えられ、転位の移動を効果的に抑制する作用が得られる。Bとの複合添加ではBの粒界偏析によって粒界へのCu析出が抑制されると考えられる。また、Vとの複合添加では粒内に析出した微細なVCやVNがε−Cuの析出核になるとともに、Cuの拡散を抑制し、ε−Cuの成長を阻害すると考えられる。この効果は0.01%以上で発現するが、3%超の添加により著しく硬質化し、製品板の常温延性や製造時の靭性が得られない他、再結晶遅延により小角粒界が残存し易いため、0.01〜3%を添加範囲とする。また、耐食性や成形性を考慮すると、0.3〜1.5%が望ましい。
Moは、耐食性を向上させるとともに、高温酸化を抑制したり、固溶強化による高温強度向上に対して有効である。しかしながら、高価であるとともに、常温における均一伸びを低下させる。また、過度な添加はLaves相の粗大析出を促進し、中温域における析出強化能を低下させる。特にNb−Cu−B複合添加鋼においては、Cu添加およびLaves相の微細析出強化が効果的に得られ、クリープ歪速度の低減に大きく寄与するため、0.01%以上の添加とする。3%超の過度な添加はLaves相の粗大化を促進して高温強度には寄与せず、かつコスト増になる他、再結晶遅延により小角粒界が残存し易いことから、上限を3%とした。更に、製造性、コストおよび900℃のような高温域での強度安定性を考慮すると、0.2〜2%が望ましい。
Niは、高価な元素であるため、添加しない方が望ましいが、0.01%以上の添加によってクリープ変形抵抗や耐食性を向上させるため添加しても構わない。1%超の添加は極度に硬質化する他コスト高になる他、再結晶遅延により小角粒界が残存し易いため、上限を1%とする。更に、精錬コストや製造性を考慮すると、0.05〜0.5%が望ましい。
Wは、Moと同様な効果を有し、高温特性を向上させる元素であるため、必要に応じて0.1%以上添加しても良いが、3%超では再結晶遅延により小角粒界が残存し易くなるため、上限を3%とする。しかしながら、コストや耐酸化性等を考慮すると、0.5〜2.8%が望ましい。
Mgは、脱酸元素として必要に応じて添加させる場合がある他、スラブの組織を微細化させ、成形性向上に寄与する元素である。また、Mg酸化物はTi(C、N)やNb(C、N)等の炭窒化物の析出サイトになり、これらを微細分散析出させる効果がある。この作用は0.0002%以上で発現し、靭性向上に寄与するため下限を0.0002%とした。但し、過度な添加は、耐クリープ性、溶接性や耐食性の劣化につながるため、上限を0.01%とした。精錬コストを考慮すると、0.0003〜0.0010%が望ましい。
SnやSbは、耐食性と高温強度の向上に寄与するため、必要に応じてそれぞれ0.01%以上添加する。0.5%超の添加により鋼板製造時のスラブ割れや延性低下が過度に生じる場合がある他、再結晶遅延により小角粒界が残存し易いためそれぞれ上限を0.5%とする。更に、精錬コストや製造性を考慮すると、0.01〜0.15%が望ましい。
Zr、TaおよびHfは、CやNと結合して靭性の向上に寄与するため必要に応じてそれぞれ0.01%以上添加する。但し、0.3%超の添加によりコスト増になる他、製造性を著しく劣化させる他、再結晶遅延により小角粒界が残存し易いため、上限をそれぞれ0.3%とする。更に、精錬コストや製造性を考慮すると、0.01〜0.08%が望ましい。
Coは、高温強度の向上に寄与するため、必要に応じて0.01%以上添加する。0.3%超の添加により靭性劣化につながる他、再結晶遅延により小角粒界が残存し易いため、上限を0.3%とする。更に、精錬コストや製造性を考慮すると、0.01〜0.1%が望ましい。
Caは、脱硫のために添加される場合があり、この効果は0.0001%以上で発現することから下限を0.0001%とした。しかしながら、0.01%超の添加により粗大なCaSが生成し、靭性や耐食性を劣化させるため、上限を0.01%とした。更に、精錬コストや製造性を考慮すると、0.0003〜0.0020%が望ましい。
REMは、種々の析出物の微細化による靭性向上や耐酸化性の向上の観点から必要に応じて添加される場合があり、この効果は0.001%以上で発現することから下限を0.001%とした。しかしながら、0.2%超の添加により鋳造性が著しく悪くなる他、延性の低下をもたらすことから上限を0.2%とした。更に、精錬コストや製造性を考慮すると、0.001〜0.05%が望ましい。REM(希土類元素)は、一般的な定義に従い、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)の2元素と、ランタン(La)からルテチウム(Lu)までの15元素(ランタノイド)の総称を指す。単独で添加してもよいし、混合物であってもよい。
Gaは、耐食性向上や水素脆化抑制のため、0.3%以下で添加してもよい。硫化物や水素化物形成の観点から下限は0.0002%とする。更に、製造性やコストの観点ならびに、延性や靭性の観点から0.0020%以下が好ましい。
その他の成分について本発明では特に規定するものではないが、本発明においては、Bi等を必要に応じて、0.001〜0.1%添加してもよい。なお、As、Pb等の一般的な有害な元素や不純物元素はできるだけ低減することが好ましい。
次に本発明の合金組織について述べる。
合金組織は、結晶方位が2°以上異なる境界を粒界として定義した際に、前記全粒界長さに対する、結晶方位差15°未満の小角粒界長さの比率を、結晶方位差15°未満の小角粒界の比率と定義する。この結晶方位差15°未満の小角粒界の比率が15%以下である必要がある。15%を超えると、700℃で35MPa負荷した際の最小クリープ歪速度が増大する。
本発明は、耐熱部材締結部品に用いることに限定されたフェライト系ステンレス鋼板である。本発明にいう、耐熱部材とは、少なくとも700℃以上、1hr以上はさらされても必要な強度を維持する部材であり、典型的には、熱機関、燃焼排気部材等として用いられる部材をいう。また、本発明にいう、締結部品とは、締結する対象である耐熱部材同士を複数、挟み込むか、締め付けることにより接続する部材である。すなわち、締結部品と耐熱部材を溶接接合するものや、締結部品と耐熱部材にネジ穴をあけて、双方をネジ止めするものは対象外である。一方で、締結部品側のみに締め上げ用の溝やネジ穴を形成し、締結部品の各部同士をネジ止め、ネジ締めする部材は本発明の対象である。締結部品として、典型的には、クランプが挙げられ、その中でも円形クランプに用いるのが最も好ましい。円形クランプは、管同士を接続、締めつけるものであり、ここでいう円形には、側面の断面形状が、略コの字型、略Cの字型も含まれる。
本発明のフェライト系ステンレス鋼板は、延性に優れていることから、これら複雑形状の耐熱部材締結部品を形成することが容易である。また、本発明のフェライト系ステンレス鋼板により、耐熱部材締結部品を形成し、この耐熱部材締結部品により、耐熱部材を締め付けた際にも、700℃で35MPa負荷した際の最小クリープ歪速度が低いため、高温環境下で使用中にもゆるみが生じることがない。
なお、本発明において、耐熱部材締結部品を形成するとは、本発明のフェライト系ステンレス鋼板の合金組織を維持したまま塑性加工、あるいは部分的に切削等を施して目的の耐熱部材締結部品の形状とすることである。
本発明の耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板を使用することにより耐熱部材締結部品とすることができる。上記「耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板を使用する」耐熱部材締結部品とは、耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板を材質とする耐熱部材締結部品を意味する。そしてこの耐熱部材締結部品は、成形や切削等により所定の締結部品形状とされたものであり、高温におけるクリープ速度が低いため、耐熱性部品同士を締結して接続した際に、高温となっても接続部の隙間を生じない。
特に、耐熱部材締結部品を円状クランプとして、管状部材同士を締結して接続した際に、管状部材のガス漏れを防止あるいは低減できる。
耐熱部材締結部品の素材となる本発明のフェライト系ステンレス鋼板の製造方法については、上記に規定した鋼成分を有する冷延板に対して900〜1070℃で焼鈍することによって本発明に規定する再結晶組織が得られる。焼鈍時の小角粒界の消失に対しては、熱処理時間は長い方が有効であるため、保持時間を3秒以上にすることが望ましい。クランプ部品への成形性には鋼板素材の伸びが影響するので、鋼板の破断伸びが30%以上とすることが望ましく、本発明の成分を有する素材を用い、鋳造、熱延、焼鈍、冷延等の一般的な製造工程における最適条件を選択すれば良い。製品板厚についても、要求部材厚に応じて選択すれば良い。
Figure 2018119196
Figure 2018119196
*本発明から外れているもの
表1、2に示した成分組成(数値は質量%)の鋼を溶製してスラブに鋳造し、スラブを熱間圧延して5mm厚の熱延コイルとした。その後、熱延コイルを焼鈍・酸洗を施し、2mm厚まで冷間圧延し、焼鈍・酸洗を施して製品板とした。冷延板の焼鈍温度は、結晶方位差15°未満の小角粒界の比率を15%以下にするために、本発明では、900〜1070℃とした。
このようにして得られた製品板から、高温クリープ試験片を採取し、700℃で35MPaを負荷するクリープ試験を行い、最小クリープ歪速度を求めた。また、クランプの形状に成形するためには、伸びが30%以上必要なため、常温での引張試験(JIS13号B試験片)を行い、破断伸びを調べた。
合金組織の解析については、日本電子製、走査型電子顕微鏡を用い、EBSDにより行った。測定は、上記冷延板の300×300μmの領域に対して、1μmのピッチで方位を測定し、隣接点と2°以上の方位差が生じた場合を粒界と定義した。更に、15°以上方位差がある場合を大角粒界、15°未満を小角粒界と定義した。結晶方位解析ソフト、TSL製OIM(Ver.7)により、測定領域において全粒界長さが算出し、小角粒界の比率を求めた。
また、測定部位は板厚の1/4〜1/2部位で行った。
更に、上記の冷延板から、絞りおよび曲げ成形により、直径100mmの円状クランプを製造し、クランプ作製後にターボチャージャーに取り付け、700℃で、100hrの耐久試験を実施し、クランプの不具合を調べ合否判定した。この際のクランプの材料温度は、最高温度700℃であった。700℃、35MPaで最小クリープ歪速度が0.01%/hrであり、単純には1hrで0.01%変形する、φ100mm(外周314mm)の円状クランプの場合、700℃、35MPaの負荷により、1hrで外周約0.03mm広がるが、クランプの不具合とは、緩みによる排気ガスの漏れや酸化による損傷である。なお、クランプを取り付けた際、締め付け応力は特に付与していない。
各々の実施例の製造のための焼鈍条件と測定結果について、表3、4に示した。比較例1〜4、6〜15、17〜23、25、26は、本発明の成分範囲を外れているため、本発明の小角粒界の比率を満たしていない。その結果、最小クリープ歪速度が0.01%/hrを超え耐熱性が不十分であった。比較例5、16、24、27は、本発明の成分範囲を外れているため、最小クリープ歪速度が0.01%/hrを超え耐熱性が不十分であった。比較例28は焼鈍温度が低すぎ、比較例29は焼鈍時間が短すぎるため、本発明の小角粒界の比率を満たしていない。その結果、700℃で35MPa負荷した際の最小クリープ歪速度が0.01%/hr超と耐熱性が不十分であった。また、比較例2、8、9、11、12、14、15、17〜22、25、26、28では伸び不足によりクランプ形状への形成不可であった。比較例1、3〜7、10、13、15、16、23、24、27〜29は、クランプを製造して取り付けた際にも、ガス漏れ等の不具合を生じた。よって、排気部品の締結部品としては不適であることがわかる。
一方、本発明1〜32は、適切な成分組成を満たし、適切な小角粒界の比率を満たした。その結果、30%以上の十分な常温延性を有し、700℃で35MPa負荷した際の最小クリープ歪速度が0.01%/hr以下と耐熱性が良好であった。また、本発明1〜32は、クランプを製造して取り付けた際にも、ガス漏れ等の不具合は発生しなかった。この結果より、本発明例は、排気部品の締結部品としては好適であることがわかる。
Figure 2018119196
Figure 2018119196
*本発明から外れているもの
以上の説明から明らかなように、本発明のステンレス鋼板を用いた締結部品によりターボチャージャー等の排気部品を締結することにより、信頼性の確保と低コスト化に寄与するため、社会的貢献度を高めることが可能となり、産業上極めて有益である。

Claims (4)

  1. 質量%にて、C:0.02%以下、N:0.02%以下、Si:4%以下、P:0.02〜0.1%、S:0.01%以下、Mn:3%以下、Cr:10〜25%、Cu:0.01〜3%、Mo:0.01〜3%、Al:0.01〜5%、B:0.0002〜0.0050%、V:0.01〜1%、TiおよびNbを1種または2種以上をそれぞれ0.01〜0.8%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物であり、結晶方位差15°未満の小角粒界の比率が15%以下であることを特徴とする耐熱性に優れた耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板。
  2. 質量%にて、Ni:0.01〜1%、W:0.1〜3%、Mg:0.0002〜0.01%、Sn:0.01〜0.5%、Sb:0.01〜0.5%、Zr:0.01〜0.3%、Ta:0.01〜0.3%、Hf:0.01〜0.3%、Co:0.01〜0.3%、Ca:0.0001〜0.01%、REM:0.001〜0.2%、Ga:0.0002〜0.3%の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1記載の耐熱性に優れた耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板。
  3. 請求項1または請求項2記載の耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板を使用した耐熱部材締結部品。
  4. 請求項1または請求項2記載の耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板を使用した耐熱管状部材用円状クランプ。
JP2017012766A 2017-01-27 2017-01-27 耐熱性に優れた耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板および締結部品並びに耐熱管状部材用円状クランプ Active JP6820757B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017012766A JP6820757B2 (ja) 2017-01-27 2017-01-27 耐熱性に優れた耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板および締結部品並びに耐熱管状部材用円状クランプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017012766A JP6820757B2 (ja) 2017-01-27 2017-01-27 耐熱性に優れた耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板および締結部品並びに耐熱管状部材用円状クランプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018119196A true JP2018119196A (ja) 2018-08-02
JP6820757B2 JP6820757B2 (ja) 2021-01-27

Family

ID=63044782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017012766A Active JP6820757B2 (ja) 2017-01-27 2017-01-27 耐熱性に優れた耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板および締結部品並びに耐熱管状部材用円状クランプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6820757B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020100866A (ja) * 2018-12-21 2020-07-02 日鉄ステンレス株式会社 耐水素脆性と耐低温脆性に優れたCr系ステンレス鋼
JPWO2020130060A1 (ja) * 2018-12-21 2021-10-14 日鉄ステンレス株式会社 耐水素脆性に優れたCr系ステンレス鋼板
JP7475205B2 (ja) 2020-06-10 2024-04-26 日鉄ステンレス株式会社 フェライト系ステンレス鋼板、フェライト系ステンレス鋼板の製造方法および自動車排気系部品

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020100866A (ja) * 2018-12-21 2020-07-02 日鉄ステンレス株式会社 耐水素脆性と耐低温脆性に優れたCr系ステンレス鋼
JPWO2020130060A1 (ja) * 2018-12-21 2021-10-14 日鉄ステンレス株式会社 耐水素脆性に優れたCr系ステンレス鋼板
JP7121142B2 (ja) 2018-12-21 2022-08-17 日鉄ステンレス株式会社 耐水素脆性に優れたCr系ステンレス鋼板
JP7475205B2 (ja) 2020-06-10 2024-04-26 日鉄ステンレス株式会社 フェライト系ステンレス鋼板、フェライト系ステンレス鋼板の製造方法および自動車排気系部品

Also Published As

Publication number Publication date
JP6820757B2 (ja) 2021-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5138504B2 (ja) 排ガス流路部材用フェライト系ステンレス鋼
JP6190873B2 (ja) 耐熱オーステナイト系ステンレス鋼板
JP4702493B1 (ja) 耐熱性に優れるフェライト系ステンレス鋼
JP5297630B2 (ja) 耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板
JP5025671B2 (ja) 高温強度に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法
JP5141296B2 (ja) 高温強度と靭性に優れるフェライト系ステンレス鋼
JP5540637B2 (ja) 耐熱性に優れるフェライト系ステンレス鋼
WO2011118854A1 (ja) 耐熱性と加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法
US20060237102A1 (en) Ferritic steel sheet concurrently improved in formability, high-temperature strength, high temperature oxidation resistance, and low temperature toughness
KR20110120352A (ko) 내열성과 가공성이 우수한 페라이트계 스테인리스 강판
JP5012243B2 (ja) 高温強度、耐熱性および加工性に優れるフェライト系ステンレス鋼
WO2012036313A1 (ja) 耐酸化性に優れた耐熱フェライト系ステンレス鋼板
WO2018181060A1 (ja) フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法、ならびに、排気部品
JP2012102397A (ja) 耐熱性と加工性に優れるフェライト系ステンレス鋼
JP6343548B2 (ja) 耐熱オーステナイト系ステンレス鋼板
TWI548758B (zh) Fat iron stainless steel
JP6820757B2 (ja) 耐熱性に優れた耐熱部材締結部品用フェライト系ステンレス鋼板および締結部品並びに耐熱管状部材用円状クランプ
JP7166082B2 (ja) オーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法
JP7278079B2 (ja) ステンレス冷延鋼板、ステンレス熱延鋼板及びステンレス熱延鋼板の製造方法
JP5239642B2 (ja) 熱疲労特性、高温疲労特性および耐酸化性に優れるフェライト系ステンレス鋼
JP2010236001A (ja) フェライト系ステンレス鋼
JP5239644B2 (ja) 熱疲労特性、高温疲労特性、耐酸化性および靭性に優れるフェライト系ステンレス鋼
JP6624347B1 (ja) フェライト系ステンレス鋼
JP5239643B2 (ja) 熱疲労特性、高温疲労特性、耐酸化性および加工性に優れるフェライト系ステンレス鋼
JPH06279954A (ja) 自動車排気系用鋼

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191003

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200721

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6820757

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250