JP2018119186A - 二相ステンレスクラッド鋼およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シグマ相、炭化物の析出を抑え、耐食性に優れた二相ステンレスクラッド鋼およびその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】母材鋼板の片面または両面に二相ステレンス層を有する二相ステンレスクラッド鋼の合せ材の成分組成が、質量%で、C:0.030%以下、Si:0.15%超え1.00%以下、Mn:1.50%以下、P:0.0400%以下、S:0.0100%以下、Ni:4.50〜7.00%、Cr:21.0〜24.0%、Mo:2.5〜3.5%、N:0.08〜0.20%を含有し、下記式(1)で定義されるPIが34.0〜38.0とし、残部Fe及び不可避的不純物からなり、合せ材のアルファ相およびガンマ相の相分率が各々30〜70%、シグマ相と炭化物の相分率の和が1.0%以下であることを特徴とする二相ステンレスクラッド鋼。PI=Cr+3.3Mo+16N・・・(1)【選択図】なし

Description

本発明は、海水などの高塩化物環境下などで用いられる二相ステンレスクラッド鋼およびその製造方法に関する。
従来、海水などの高塩化物環境下や、油井あるいはガス井などの厳しい腐食性環境下において、二相ステンレス鋼が採用されてきた。具体的には、油井やガス井の配管類、排煙脱硫装置・排水処理施設・海水揚水発電機などの構造部材、抄紙ロール、遠心分離器、ポンプ・バルブ、熱交換器などに二相ステンレス鋼が採用されている。二相ステンレス鋼とは、オーステナイト相及びフェライト相よりなる複合組織を有するステンレス鋼であり、優れた耐食性と優れた強度特性とを併せ持っており、この鋼では一般に、オーステナイト相とフェライト相との比率がほぼ1:1の場合に耐食性が最も優れていることが知られている。したがって、実用鋼の化学成分はオーステナイト相とフェライト相との比率がほぼこの付近にあるように規定されている。
このような観点から、日本工業規格(JIS)では棒材・板材として、SUS329Jl、SUS329J3L、SUS329J4Lなどが規格化されている。また、鍛鋼品としてはSUS329J1FB、鋳鋼品としてはSCS10などが、規格化されている。
一方、二相ステンレス鋼の主原料であるCr、Ni、Moに代表される合金元素の価格は、時に高騰や大きな変動があるため、無垢材(全厚が合せ材の金属組成のような場合を云う。)としての使用よりも、高合金鋼の優れた防錆性能をより経済的に利用できるクラッド鋼が最近注目されている。
高合金クラッド鋼とは合せ材に高い耐食性を示す高合金鋼材、母材に普通鋼材と、二種類の性質の異なる金属を貼り合わせた鋼材である。クラッド鋼は異種金属を金属学的に接合させたもので、めっきとは異なり剥離する心配がなく単一金属及び合金では達し得ない新たな特性を有している。
クラッド鋼は、使用環境毎の目的に合った機能を有する合せ材を選択することにより無垢材と同等の機能を発揮させることができる。さらに、クラッド鋼の母材には、耐食性以外の高靭性や高強度といった厳しい環境に適した炭素鋼、低合金鋼を適用することができる。
このように、クラッド鋼は無垢材よりも合金元素の使用量が少なく、かつ、無垢材と同等の防錆性能を確保でき、さらに炭素鋼、低合金鋼と同等の強度、靭性を確保できるため、経済性と機能性が両立できるという利点を有する。
以上から、高合金の合せ材を用いたクラッド鋼は非常に有益な機能性鋼材であると考えられており、近年そのニ−ズが各種産業分野で益々高まっている。
特許文献1には、耐食性を犠牲にせずにシグマ相の析出を遅延できる技術が開示されている。特許文献2には、二相ステンレス鋳鋼のCをTi、Nb添加によりTiC、NbCの炭化物を形成させ、機械的特性および耐食性を向上させる技術が開示されている。特許文献3には、オーステナイト系ステンレスクラッド鋼の合せ材のC含有量を低く抑え、かつ組織を部分再結晶組織あるいは再結晶組織とすることで、炭化物の析出を抑えて耐食性を向上させる技術が開示されている。
特許第3779043号公報 特公昭62−5988号公報 国際公開第2015/059909号
特に、ケミカルタンカーのタンク用材料には、これまでSUS316Lクラッド鋼が使用されていた。近年、SUS316Lクラッド鋼より耐食性に優れた二相ステンレスクラッド鋼への代替要求が高まっている。
SUS316Lクラッド鋼のような二相ステンレスクラッド鋼に用いられる二相ステンレス鋼は、熱的影響による金属組織の変化に伴い、諸性質が変化する場合がある。例えば、融点〜1200℃の高温域におけるフェライト相(以下、アルファ相と呼ぶ)の増加、600〜900℃の中温域における金属間化合物や炭窒化物など異種相の析出、450〜500℃の低温域で生じるアルファ相の分解と考えられる反応など、各温度域で金属組織の変化を生じ、それに伴って耐食性や強度特性が変化することになる。実際の適用に際して、上記の組織変化の中で問題となるのがシグマ相などの金属間化合物およびCr23などの炭化物の析出である。シグマ相、炭化物が析出すると、その周囲にCrやMoなど耐食性元素の欠乏層が形成され、耐食性が著しく低下する。したがって、シグマ相、炭化物の析出を制御する必要がある。
特許文献1は、シグマ相析出を防止するために溶体化処理を行う技術であり、シグマ相が析出した場合には、一旦その材料全体をシグマ相の固溶温度以上に加熱保持した後に急冷することによりシグマ相を消失させるものである。しかしながら、クラッド鋼の場合は、シグマ相固溶温度以上に加熱保持すると、母材の低合金鋼の結晶粒が粗大化し、機械的特性が著しく悪化するという問題点がある。
特許文献2は、二相ステンレス鋼の耐食性は、シグマ相の析出、アルファ相、ガンマ相の分率などにも大きく影響されるため、SUS316Lクラッド鋼の代替として十分な耐食性を得られない可能性がある。
特許文献3は、合せ材はSUS316Lクラッド鋼のグレードであり、耐食性に寄与する合金成分の含有量が少ないため、炭化物の析出を抑えても十分な耐食性を発現できないという問題がある。
SUS316Lクラッド鋼の代替として、二相ステンレス鋼における耐食性を向上させるためには、上述したシグマ相、炭化物の析出制御の他に、合金成分を改良することが考えられる。例えば、Cr添加量を少なくすればシグマ相が析出しにくくなる。これは、シグマ相の基本構造がFe:Cr=1:1のように構成されているからである。同様にMo添加量を低減することにより、シグマ相の析出を遅延させることができる。しかしながら、CrやMoの添加量を低減すれば、母相の耐食性に悪影響を及ぼす。即ち、この方法によるシグマ相の析出の遅延は、同時に耐食性を犠牲にすることになり、一概にCrやMoの低減を図ることは困難であるという問題点がある。また、C量を少なくすれば炭化物が析出しにくくなる。しかしながら、極端な低C化は製鋼負荷を増大させ、その結果、製造コストが増大する。
上記したように、耐食性を犠牲にせずに二相ステンレス鋼のシグマ相、炭化物析出を防止する方法は未だに確立されていないのが現状である。特に、クラッド鋼を製造する場合には、母材の機械的特性を保持するという制約から、シグマ相、炭化物を固溶する溶体化処理を行うことは困難であり、シグマ相、炭化物析出に伴う二相ステンレス鋼合せ材の耐食性低下防止問題は未だに解決されていない。
本発明は、上記実情に鑑み、シグマ相、炭化物の析出を抑え、耐食性に優れた二相ステンレスクラッド鋼およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、SUS316Lクラッド鋼の代替を検討すべく、本発明者らは既知の二相ステンレス鋼をベースとする多くの試験材を用いて、シグマ相の析出の容易性に及ぼす各合金元素の影響を評価し、さらに耐食性に関する評価試験を実施した。その結果、不純物元素のうちの特定の元素の許容量を厳密に規定することにより、耐食性を犠牲にせずにシグマ相および炭化物の析出を遅延できることを見出し、本発明に至った。
本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]母材鋼板の片面または両面に二相ステレンス層を有する二相ステンレスクラッド鋼の合せ材の成分組成が、質量%で、C:0.030%以下、Si:0.15%超え1.00%以下、Mn:1.50%以下、P:0.0400%以下、S:0.0100%以下、Ni:4.50〜7.00%、Cr:21.0〜24.0%、Mo:2.5〜3.5%、N:0.08〜0.20%を含有し、下記式(1)で定義されるPIが34.0〜38.0とし、残部Fe及び不可避的不純物からなり、合せ材のアルファ相およびガンマ相の相分率が各々30〜70%、シグマ相と炭化物の相分率の和が1.0%以下であることを特徴とする二相ステンレスクラッド鋼。
PI=Cr+3.3Mo+16N・・・(1)
[2]前記合せ材の成分組成が、更に、質量%で、Cu:0.01〜1.50%、W:0.01〜1.50%、Co:0.01〜1.50%、Ti:0.01〜0.25%、Nb:0.01〜0.25%から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする[1]に記載の二相ステンレスクラッド鋼。
[3]前記二相ステンレスクラッド鋼の母材の成分組成が、質量%で、C:0.03〜0.10%、Si:1.00%以下、Mn:0.50〜2.00%、P:0.05%以下、S:0.05%以下を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなることを特徴とする[1]または[2]に記載の二相ステンレスクラッド鋼。
[4]前記母材の成分組成が、更に、質量%で、Cu:0.01〜0.50%、Cr:0.01〜0.50%、Ni:0.01〜1.00%、Mo:0.01〜0.50%、Al:0.005〜0.300%、Nb:0.005〜0.300%、V:0.001〜0.400%、Ti:0.005〜0.100%、Ca:0.0003〜0.0050%、B:0.0003〜0.0030%、REM:0.0003〜0.0100%から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする[3]に記載の二相ステンレスクラッド鋼。
[5]二相ステンレスクラッド鋼の合せ材の成分組成が、質量%で、C:0.030%以下、Si:0.15%超え1.00%以下、Mn:1.50%以下、P:0.0400%以下、S:0.0100%以下、Ni:4.50〜7.00%、Cr:21.0〜24.0%、Mo:2.5〜3.5%、N:0.08〜0.20%を含有し、下記式(1)で定義されるPIが34.0〜38.0とし、残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼素材を用いて、1050℃以上に加熱後、圧下比2.0以上とし、仕上圧延温度を900℃以上とする熱間圧延を行った後、直ちに冷却速度0.5℃/s以上、冷却開始温度900℃以上、冷却停止温度750℃以下とする加速冷却を行うことを特徴とする、合せ材のアルファ相およびガンマ相の相分率が各々30〜70%、シグマ相と炭化物の相分率の和が1.0%以下である二相ステンレスクラッド鋼の製造方法。
PI=Cr+3.3Mo+16N・・・(1)
[6]前記合せ材の成分組成が、更に、質量%で、Cu:0.01〜1.50%、W:0.01〜1.50%、Co:0.01〜1.50%、Ti:0.01〜0.25%、Nb:0.01〜0.25%から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする[5]に記載の二相ステンレスクラッド鋼の製造方法。
[7]前記二相ステンレスクラッド鋼の母材の成分組成が、質量%で、C:0.03〜0.10%、Si:1.00%以下、Mn:0.50〜2.00%、P:0.05%以下、S:0.05%以下を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなることを特徴とする[5]または[6]に記載の二相ステンレスクラッド鋼の製造方法。
[8]前記母材の成分組成が、更に、質量%で、Cu:0.01〜0.50%、Cr:0.01〜0.50%、Ni:0.01〜1.00%、Mo:0.01〜0.50%、Al:0.005〜0.300%、Nb:0.005〜0.300%、V:0.001〜0.400%、Ti:0.005〜0.100%、Ca:0.0003〜0.0050%、B:0.0003〜0.0030%、REM:0.0003〜0.0100%から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする[7]に記載の二相ステンレスクラッド鋼の製造方法。
本発明は、合せ材の特定元素の許容量を厳密に規定し、耐食性を犠牲にせずにシグマ相および炭化物の析出を抑制したので、耐食性に優れた二相ステンレスクラッド鋼が得られる。
1.合せ材の成分組成について
はじめに、本発明の合せ材の成分組成を規定した理由を説明する。なお、%は、全て質量%を意味する。
C:0.030%以下
Cは不可避的に鋼材中に存在する元素の一つである。C量が0.030%を超えると炭化物の析出が顕著に生じ、耐食性の劣化を引き起こす。したがって、C量は0.030%以下とする。なお、好ましくは0.001〜0.025%である。
Si:0.15%超え1.00%以下
Siはシグマ相の析出を著しく促進する元素であり、シグマ相の析出を抑えるには、Si量は1.00%以下とする必要がある。また、Siは鉄鉱石などの原料から鋼中へ不可逆的に入る元素であり、Si量を0.15%以下に抑えることは製鋼過程でのコスト増を招く。したがって、Si量は0.15%超え1.00%以下とする。なお、好ましくは0.20〜0.50%である。
Mn:1.50%以下
Mnは脱酸に有用な元素である。Mn量が1.50%を超えるとMnSを形成し耐食性、特に耐孔食性を劣化させる。したがって、Mn量は1.50%以下とする。なお、好ましくは0.01〜1.00%である。
P:0.0400%以下
P量が0.0400%を超えると靭性が劣化することに加え、耐食性が劣化する。したがって、P量は0.0400%以下とする。なお、好ましくは0.0001〜0.0300%である。
S:0.0100%以下
S量が0.0100%を超えると熱間加工性が劣化することに加え、耐食性、特に耐孔食性が劣化する。したがって、S量は0.0100%以下とする。なお、好ましくは0.0001%〜0.0050%である。
Ni:4.50〜7.00%
Niは二相ステンレス鋼の一方の相であるガンマ相を安定化させる元素として必須の元素である。4.50%以上の含有により、その効果を発揮する。しかしながら、Niは高価な金属であるために、多量に含有させると合金自体の高価格化を招いて従来合金よりも高価となってしまう。したがって、Ni量は4.50〜7.00%とする。また、前述のように二相ステンレス鋼では、ガンマ相とアルファ相との比率がほぼ1:1の場合に耐食性が最も優れているので、この相比率を満足するためにも、Ni量は4.50〜7.00%とする。なお、好ましくは4.50〜6.50%である。
Cr:21.0〜24.0%
Crは合金の耐食性を保証し、かつ二相ステンレス鋼の他方の相であるアルファ相を安定化するために必要不可欠な元素である。その効果を発揮させるためには、21.0%以上の含有量が必要である。しかしながら、24.0%を超える含有はシグマ相の析出を著しく促進して、延性や靭性に悪影響を及ぼす。したがって、Cr量は21.0〜24.0%とする。また、前述のように二相ステンレス鋼では、ガンマ相とアルファ相との比率がほぼ1:1の場合に耐食性が最も優れているので、この相比率を満足するためにも、Cr量は21.0〜24.0%とする。なお、好ましくは22.0〜23.0%である。
Mo:2.5〜3.5%
Moも合金の耐食性、特に耐孔食性や耐隙間腐食性を向上させる元素として重要である。その効果を発揮させるためには、2.5%以上の含有が必要である。しかしながら、3.5%を超える含有はシグマ相の析出を著しく促進して、延性や靭性に悪影響を及ぼす。したがって、Mo量は2.5〜3.5%とする。また、前述のように二相ステンレス鋼では、ガンマ相とアルファ相との比率がほぼ1:1の場合に耐食性が最も優れているので、この相比率を満足するためにも、Mo量は2.5〜3.5%とする。なお、好ましくは3.0〜3.5%である。
N:0.08〜0.20%
Nは合金の耐食性、特に耐孔食性を向上させる元素として重要であり、同時に、強度を向上させる元素としても有効である。その効果を発揮させるためには、0.08%以上の含有量が必要である。しかしながら、0.20%を超える含有は、合金の溶接特性に著しい悪影響を及ぼす。したがって、N量は0.08〜0.20%とする。また、前述のように二相ステンレス鋼では、ガンマ相とアルファ相との比率がほぼ1:1の場合に耐食性が最も優れているので、この相比率を満足するためにも、N量は0.08〜0.20%とする。なお、好ましくは0.10〜0.20%である。
PI:34.0〜38.0
PIはPitting Index(耐孔食性指数)であり、下記式(1)で定義される。
PI=Cr+3.3Mo+16N・・・(1)
なお、元素記号は各元素の質量%を示す。
PI値が高いほど耐孔食性に優れており、34.0以上であれば十分な耐孔食性を示す。しかしながら、PI値が38.0を超えるとシグマ相および炭化物が析出するリスクが高くなる。さらに合金コストの増大も招くため、PI値は34.0〜38.0とする。なお、好ましくは34.0〜36.0である。
なお、上記計算式によって算出されたPI値は、後述するシグマ相および炭化物の分率が0%である溶体化材の耐孔食性の指標値である。一方、シグマ相、炭化物の少なくとも一種以上が析出する場合には、PI値と「シグマ相+炭化物」の分率との兼ね合いによって耐孔食性が決定される。PI値が高くなると素材の耐孔食性は向上する。しかしながら、Cr、Mo、Nの含有量が多くなるためシグマ相は析出し易くなる。したがって、本発明の成分組成における適切なPI値の範囲は34.0〜38.0である。
以上が本発明の合せ材の基本成分である。更に特性を向上させるために、上記成分に加えて選択的にCu、W、Co、Ti、Nbを以下の範囲で含有してもよい。
Cu:0.01〜1.50%
Cuは耐食性を向上させる元素であり、その効果は0.01%以上の含有で発現する。しかし、1.50%を超えてCuを含有させると熱間加工性の著しい劣化を招く。したがって、Cuを含有する場合、Cu量は0.01〜1.50%とすることが好ましい。より好ましくは0.01〜1.00%である。
W:0.01〜1.50%
Wは合金の耐食性、特に耐孔食性を向上させる元素であり、0.01%以上の含有によりその効果が発現する。しかしながら、1.50%を超えて含有するとシグマ相析出が促進される。したがって、Wを含有する場合、W量は0.01〜1.50%とすることが好ましい。より好ましくは0.01〜1.00%である。
Co:0.01〜1.50%
Coも耐食性を向上させる元素であり、0.01%以上の含有によりその効果が発現する。しかしながら、1.50%を超えて含有すると合金価格が上昇する。したがって、Coを含有する場合、Co量は0.01〜1.50%とすることが好ましい。より好ましくは0.01〜1.00%である。
Ti:0.01〜0.25%
TiはCと結合しやすい性質を有しており、合金中に含有すると耐食性に有害なCr23などの炭化物の析出を遅延させることが可能である。その効果は0.01%以上で発現する。また、0.25%を超えて含有しても効果は向上せず、合金コストが増大する。したがって、Tiを含有する場合、Ti量は0.01〜0.25%とすることが好ましい。より好ましくは0.01〜0.20%である。
Nb:0.01〜0.25%
NbもTiと同様にCと結合しやすい性質を有しており、合金中に含有すると耐食性に有害なCr23などの炭化物の析出を遅延させることが可能である。その効果は0.01%以上で発現する。また、0.25%を超えて含有しても効果は向上せず、合金コストが増大する。したがって、Nbを含有する場合、Nb量は0.01〜0.25%とすることが好ましい。より好ましくは0.01〜0.20%である。
残部はFe及び不可避的不純物である。なお、Sn:0.2%以下、Sb:0.2%以下、Zr:0.2%以下、Mg:0.02%以下、Ca:0.02%以下、REM:0.2%以下のいずれか1種以上をこの範囲で含有しても、合せ材の特性に顕著な変化は生じない。
2.母材の成分組成について
合せ材の耐食性の観点から、本発明の二相ステンレスクラッド鋼の母材は特に限定しない。なお、好適には下記の成分範囲の低炭素鋼を用いることで、母材の機械的特性に優れた二相ステンレスクラッド鋼を製造することができる。
C:0.03〜0.10%
Cは鋼の強度を向上させる元素であり、0.03%以上含有させることで十分な強度を発現する。しかし、0.10%を超えると溶接性および靱性の劣化を招く。したがって、C量は0.03〜0.10%とすることが好ましい。より好ましくは0.03〜0.08%である。
Si:1.00%以下
Siは脱酸に有効であり、また鋼の強度を向上させる元素である。しかしながら、1.00%を超えると鋼の表面性状および靱性の劣化を招く。したがって、Si量は1.00%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.01〜0.50%である。
Mn:0.50〜2.00%
Mnは鋼の強度を上昇させる元素である。0.50%以上でその効果を発現する。しかしながら、2.00%を超えると溶接性が損なわれ、合金コストも増大する。したがって、Mn量は0.50〜2.00%とすることが好ましい。より好ましくは0.50〜1.50%である。
P:0.05%以下
Pは鋼中の不可避的不純物であり、Pの含有量が0.05%を超えると靱性が劣化する。したがって、P量は0.05%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.0001〜0.0200%である。
S:0.05%以下
SもPと同様に、鋼中の不可避的不純物である。Sの含有量が0.05%を超えると靱性が劣化する。したがって、S量は0.05%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.0001〜0.0100%である。
以上が本発明の母材の好適な基本成分である。更に特性を向上させるために、上記成分に加えて選択的にCu、Cr、Ni、Mo、Al、Nb、V、Ti、Ca、B、REMを以下の範囲で含有してもよい。
Cu:0.01〜0.50%
Cuは鋼の焼入れ性を向上させる元素であり、圧延後の鋼の強度および靱性を向上させる。その効果は0.01%以上の含有で発現する。しかしながら、0.50%を超えると溶接性および靱性の劣化を引き起こす。したがって、Cuを含有する場合、Cu量は0.01〜0.50%とすることが好ましい。より好ましくは0.05〜0.30%である。
Cr:0.01〜0.50%
CrもCuと同様に、鋼の焼入れ性を向上させる元素であり、圧延後の鋼の強度および靱性を向上させる。その効果は0.01%以上の含有で発現する。しかしながら、0.50%を超えると溶接性および靱性の劣化を引き起こす。したがって、Crを含有する場合、Cr量は0.01〜0.50%とすることが好ましい。より好ましくは0.05〜0.30%である。
Ni:0.01〜1.00%
Niは鋼の焼き入れ性を向上させ、特に靱性の改善に効果的な元素である。その効果は0.01%以上の含有で発現する。しかしながら、1.00%を超えると溶接性を損ない、合金コストも増大する。したがって、Niを含有する場合、Ni量は0.01〜1.00%とすることが好ましい。より好ましくは0.05〜0.50%である。
Mo:0.01〜0.50%
Moも鋼の焼入れ性を向上させる元素であり、圧延後の鋼の強度および靱性を向上させる。その効果は0.01%以上の含有で発現する。しかしながら、0.50%を超えると溶接性および靱性の劣化を引き起こす。したがって、Moを含有する場合、Mo量は0.01〜0.50%とすることが好ましい。より好ましくは0.05〜0.30%である。
Al:0.005〜0.300%
Alは脱酸剤として添加する。0.005%以上の含有で脱酸効果を発揮する。しかしながら、0.300%を超えると溶接部の靱性劣化を招く。したがって、Alを含有する場合、Al量は0.005〜0.300とすることが好ましい。より好ましくは0.01〜0.10%である。
Nb:0.005〜0.300%
NbはNbCとして析出し、鋼を高強度化させる効果がある。また、オーステナイト域の圧延において再結晶温度域を低温まで拡大させ、結晶粒の微細化が可能となるため靱性の改善にも有効である。これらの効果は0.005%以上の含有により得られる。しかしながら、0.300%を超えると粗大なNbCが形成されて靱性が劣化する。したがって、Nbを含有する場合、Nb量は0.005〜0.300%とすることが好ましい。より好ましくは0.010〜0.100%である。
V:0.001〜0.400%
Vは炭窒化物を形成することで、鋼の強度を向上させる。その効果は0.001%以上の含有で発現する。しかしながら、0.400%を超えると靱性が劣化する。したがって、Vを含有する場合、V量は0.001〜0.400%とすることが好ましい。より好ましくは0.005〜0.200%である。
Ti:0.005〜0.100%
Tiは炭窒化物を形成し、結晶粒を微細化するので鋼の強度および靱性を向上させる。その効果は0.005%以上の含有で発現する。しかしながら、0.100%を超えると溶接部を含めた鋼の靱性が劣化する。したがって、Tiを含有する場合、Ti量は0.005〜0.100%とすることが好ましい。より好ましくは0.005〜0.050%である。
Ca:0.0003〜0.0050%
Caは溶接部熱影響部の組織を微細化し、靱性を向上させる。その効果は0.0003%以上の含有で発現する。しかしながら、0.0050%を超えると粗大な介在物を形成して靱性を劣化させる。したがって、Caを含有する場合、Ca量は0.0003〜0.0050%とすることが好ましい。より好ましくは0.0005〜0.0030%である。
B:0.0003〜0.0030%
Bは焼き入れ性を向上させ、圧延後の鋼の強度および靱性を向上させる。その効果は0.0003%以上の含有で発現する。しかしながら、0.0030%を超えると溶接部の靱性が損なわれる。したがって、Bを含有する場合、B量は0.0003〜0.0030%とすることが好ましい。より好ましくは0.0005〜0.0020%である。
REM:0.0003〜0.0100%
REMもCaと同様に、溶接部熱影響部の組織を微細化し、靱性を向上させる。その効果は0.0003%以上の含有で発現する。しかしながら、0.0100%を超えると粗大な介在物を形成して靱性を劣化させる。そのため、REMを含有する場合、REM量は0.0003〜0.0100%とすることが好ましい。より好ましくは0.0005〜0.0050%である。
残部はFe及び不可避的不純物である。
3.合せ材の金属組織について
前述したように、合せ材である二相ステンレス鋼は、アルファ相とガンマ相の相分率がおよそ1:1であるときに最大の耐食性が発揮されることが明らかとなっている。したがって、十分な耐食性を発現できる相分率としてアルファ相およびガンマ相の相分率を各々30〜70%とする。好ましくは40〜60%である。
また、高い耐食性を得るため、耐食性を劣化させる析出物のシグマ相および炭化物の相分率の和を1.0%以下とする。好ましくは0.5%以下である。
なお、相分率はアルファ相+ガンマ相+シグマ相+炭化物の合計で100%であり、シグマ相および炭化物がゼロの場合はアルファ相+ガンマ相で100%とする。
3.二相ステンレスクラッド鋼の製造方法
本発明の二相ステンレスクラッド鋼の製造方法を以下に述べる。なお、本発明における温度条件は、いずれも、素材や鋼板の表面の温度とする。
本発明の二相ステンレスクラッド鋼の母材素材ならびに合せ材素材は、前記した成分範囲に調整され、常法等により溶製することができる。これらの母材素材および合せ材素材を用いて、クラッド圧延用組立スラブを組み立てることができる。クラッド圧延用組立スラブは、母材/合せ材/合せ材/母材というように重ね合わせた形式が製造上効率的であり、また冷却時の反りを考慮すると、母材同士、合せ材同士は等厚であることが望ましい。もちろん、上記で記述した組立方式に限定する必要が無いことは言うまでも無い。クラッド圧延用組立スラブを加熱し、さらに熱間圧延を実施する。
加熱温度:1050℃以上
加熱温度を1050℃以上とするのは、合せ材の耐食性の確保、および、合せ材と母材との接合性を確保するためである。加熱温度が1050℃以上の場合、加熱中などに析出したシグマ相および/または炭化物を十分に固溶させることが可能である。しかしながら、1050℃を下回る加熱温度で製造した場合、シグマ相および/または炭化物が残存してしまうため、クラッド鋼の耐食性は劣化する。また、合せ材と母材とを接合させるには、高温域での圧延が有利である。1050℃を下回る加熱温度では、高温域での圧延量が十分に確保できず、接合性が劣化する。したがって、合せ材の耐食性の確保、および、合せ材と母材との接合性の確保のため、加熱温度を1050℃以上とする。一方、加熱温度が1250℃を超えると結晶粒の粗大が著しく、母材靱性の劣化が生じる。そのため、加熱温度は好ましくは1050〜1250℃、より好ましくは1100〜1200℃である。
圧下比:2.0以上
圧下比とはスラブ厚(圧延前のクラッド材の厚さ)/圧延後のクラッド材の厚さをいう。
熱間圧延において圧下比を2.0以上としたのは、クラッド鋼の接合は高温で圧下することにより、金属相互の結合力が生じることにより、圧下比2.0以上で良好な接合が得られるので圧下比は2.0以上とする。さらに、圧下比を2.0以上とすることで母材の結晶粒が細粒化され、母材靱性が向上する。圧下比の範囲は好ましくは3.0〜20.0である。
仕上圧延温度:900℃以上
熱間圧延の仕上圧延温度が900℃未満となると、合せ材の二相ステンレス鋼のシグマ相および/または炭化物の析出が著しくなる。したがって、仕上圧延温度は900℃以上とした。好ましくは950℃以上である。
冷却速度:0.5℃/s以上、冷却開始温度:900℃以上、冷却停止温度:750℃以下とする加速冷却
熱間圧延終了後に冷却速度0.5℃/s以上で、900℃以上の冷却開始温度からから750℃以下の冷却停止温度まで加速冷却する。900〜750℃の温度範囲における冷却速度が0.5℃/s未満では、合せ材の耐食性の劣化を引き起こす。900〜750℃の温度範囲における冷却速度を0.5℃/s以上とすることで、母材の結晶粒が微細化され靱性が向上する。冷却開始温度が900℃を下回ると、冷却中にシグマ相が析出しやすくなるため、冷却開始温度は900℃以上とする。冷却停止温度が750℃を上回ると、加速冷却終了後にシグマ相が析出しやすくなるため、冷却停止温度は750℃以下とする。好ましくは、冷却速度の範囲は1.0〜100℃/s、冷却開始温度の範囲は950℃以上、冷却停止温度の範囲は700℃以下である。また、750℃以下では合せ材の二相ステンレス鋼のシグマ相および/または炭化物の析出速度は遅くなるため、750℃以下の冷却は放冷でも良いものとする。
なお、圧延および加速冷却後の鋼板温度は、鋼板表面を放射温度計によって測定すればよい。
表1に示す鋼種を溶解して合せ材を作製した。母材は表2に示す鋼種を溶解して母材を作製した。作製した合せ材と母材とを組み立てた後、表3に示す製造方法で二相ステンレスクラッド鋼を製造した。
Figure 2018119186
Figure 2018119186
Figure 2018119186
得られたクラッド鋼について、試験片を採取し、相分率の測定、耐食性評価、接合性評価、靭性評価を実施した。
(1)相分率の測定
相分率は40%NaOH溶液にて電解エッチングを施し、光学顕微鏡により撮影したカラー写真を画像処理ソフトで処理することで、アルファ相、ガンマ相、シグマ相、炭化物それぞれの面積分率を算出した。なお、二相ステンレス鋼を40%NaOH溶液中で電解エッチングすると、エッチングされた組織は濃く見える方から順にシグマ相、アルファ相、炭化物、ガンマ相と濃淡が発生するため、各相を区別することが可能となる。
(2)耐食性評価
耐食性の評価は、JIS G0578 塩化第二鉄腐食試験方法―試験方法(B)により評価した。試験方法は所望の温度(±1)℃に加熱した6%FeCl+N/20塩酸水溶液中に試験片を72時間浸漬させ、試験後の試験片表面を光学顕微鏡で観察し、孔食の有無を確認した。25μm以上の深さの孔食が発生しているものを「孔食発生」と判断した。孔食の発生し始める温度(CPT:Critical Pitting Temperature)を算出し、CPTが35℃以上のものを耐食性が良好であると判断した。
(3)接合性評価
合せ材と母材の接合性評価は、JIS G0601 せん断強さ試験によって評価した。せん断強さ試験は、合せ材を母材から接合面と平行に剥離し、その剥離に要した最大せん断強度から接合性を評価する方法である。せん断応力が200MPa以上のものを接合性が良好であると判断した。
(4)靭性評価
靭性は、シャルピー衝撃試験によって評価した。母材についてJIS Z2242に規定の10×10mmサイズVノッチシャルピ衝撃試験片を採取し、シャルピー衝撃試験を行った。−40℃におけるシャルピー衝撃吸収エネルギー値が100Jを超えるものを靭性が良好であると判断した。
試験結果を表4に示す。
Figure 2018119186
合せ材の化学成分が本発明範囲内である水準No.1〜20は良好な耐食性を示した。中でも、「シグマ相+炭化物」の分率が0.5%以下の合せ材は特に良好な耐食性を示した。一方、合せ材のC量が本発明の範囲よりも高い水準No.21、および合せ材のPI値が本発明の範囲よりも高い水準No.31では、「シグマ相+炭化物」の相分率が1.0%を超え、耐食性が劣化した。合せ材成分のNi量が本発明の範囲よりも低い水準No.22、合せ材成分のNi量が本発明の範囲よりも高い水準No.23、合せ材成分のCr量が本発明の範囲よりも低い水準No.24、合せ材成分のMo量が本発明の範囲よりも低い水準No.26、合せ材成分のN量が本発明の範囲よりも低い水準No.28、および合せ材成分のN量が本発明の範囲よりも高い水準No.29では、アルファ相およびガンマ相の分率が30〜70%の範囲外であり、耐食性が劣化した。合せ材成分のCr量が本発明の範囲よりも高い水準No.25、および合せ材成分のMo量が本発明の範囲よりも高い水準No.27では、アルファ相およびガンマ相の分率が30〜70%の範囲外であり、かつ「シグマ相+炭化物」の相分率が1.0%を超え、耐食性が劣化した。合せ材成分のPI値が本発明の範囲よりも低い水準No.30では、耐食性の確保に必要な合金成分の含有量が不足しており、耐食性に劣っていた。
また、加熱温度が本発明の範囲よりも低い水準No.32では、「シグマ相+炭化物」の相分率が1.0%を超えて耐食性が劣化しており、せん断強度も200MPa未満で接合性に劣っていた。圧下比が本発明の範囲よりも小さい水準No.33では、せん断強度が200MPa未満で接合性に劣っており、−40℃における母材シャルピーの吸収エネルギー値も100J未満で母材靱性に劣っていた。仕上圧延温度および冷却開始温度が本発明の範囲よりも低い水準No.34では、「シグマ相+炭化物」の相分率が1.0%を超えて耐食性に劣っていた。冷却速度が本発明の範囲よりも小さい水準No.35、冷却開始温度が本発明の範囲よりも低い水準No.36、および冷却停止温度が本発明の範囲よりも高い水準No.37では、「シグマ相+炭化物」の相分率が1.0%を超えて耐食性が劣化しており、−40℃における母材シャルピーの吸収エネルギー値も100J未満で母材靱性に劣っていた。

Claims (8)

  1. 母材鋼板の片面または両面に二相ステレンス層を有する二相ステンレスクラッド鋼の合せ材の成分組成が、質量%で、C:0.030%以下、Si:0.15%超え1.00%以下、Mn:1.50%以下、P:0.0400%以下、S:0.0100%以下、Ni:4.50〜7.00%、Cr:21.0〜24.0%、Mo:2.5〜3.5%、N:0.08〜0.20%を含有し、下記式(1)で定義されるPIが34.0〜38.0とし、残部Fe及び不可避的不純物からなり、合せ材のアルファ相およびガンマ相の相分率が各々30〜70%、シグマ相と炭化物の相分率の和が1.0%以下であることを特徴とする二相ステンレスクラッド鋼。
    PI=Cr+3.3Mo+16N・・・(1)
  2. 前記合せ材の成分組成が、更に、質量%で、Cu:0.01〜1.50%、W:0.01〜1.50%、Co:0.01〜1.50%、Ti:0.01〜0.25%、Nb:0.01〜0.25%から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の二相ステンレスクラッド鋼。
  3. 前記二相ステンレスクラッド鋼の母材の成分組成が、質量%で、C:0.03〜0.10%、Si:1.00%以下、Mn:0.50〜2.00%、P:0.05%以下、S:0.05%以下を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1または2に記載の二相ステンレスクラッド鋼。
  4. 前記母材の成分組成が、更に、質量%で、Cu:0.01〜0.50%、Cr:0.01〜0.50%、Ni:0.01〜1.00%、Mo:0.01〜0.50%、Al:0.005〜0.300%、Nb:0.005〜0.300%、V:0.001〜0.400%、Ti:0.005〜0.100%、Ca:0.0003〜0.0050%、B:0.0003〜0.0030%、REM:0.0003〜0.0100%から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項3に記載の二相ステンレスクラッド鋼。
  5. 二相ステンレスクラッド鋼の合せ材の成分組成が、質量%で、C:0.030%以下、Si:0.15%超え1.00%以下、Mn:1.50%以下、P:0.0400%以下、S:0.0100%以下、Ni:4.50〜7.00%、Cr:21.0〜24.0%、Mo:2.5〜3.5%、N:0.08〜0.20%を含有し、下記式(1)で定義されるPIが34.0〜38.0とし、残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼素材を用いて、1050℃以上に加熱後、圧下比2.0以上とし、仕上圧延温度を900℃以上とする熱間圧延を行った後、直ちに冷却速度0.5℃/s以上、冷却開始温度900℃以上、冷却停止温度750℃以下とする加速冷却を行うことを特徴とする、合せ材のアルファ相およびガンマ相の相分率が各々30〜70%、シグマ相と炭化物の相分率の和が1.0%以下である二相ステンレスクラッド鋼の製造方法。
    PI=Cr+3.3Mo+16N・・・(1)
  6. 前記合せ材の成分組成が、更に、質量%で、Cu:0.01〜1.50%、W:0.01〜1.50%、Co:0.01〜1.50%、Ti:0.01〜0.25%、Nb:0.01〜0.25%から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項5に記載の二相ステンレスクラッド鋼の製造方法。
  7. 前記二相ステンレスクラッド鋼の母材の成分組成が、質量%で、C:0.03〜0.10%、Si:1.00%以下、Mn:0.50〜2.00%、P:0.05%以下、S:0.05%以下を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなることを特徴とする請求項5または6に記載の二相ステンレスクラッド鋼の製造方法。
  8. 前記母材の成分組成が、更に、質量%で、Cu:0.01〜0.50%、Cr:0.01〜0.50%、Ni:0.01〜1.00%、Mo:0.01〜0.50%、Al:0.005〜0.300%、Nb:0.005〜0.300%、V:0.001〜0.400%、Ti:0.005〜0.100%、Ca:0.0003〜0.0050%、B:0.0003〜0.0030%、REM:0.0003〜0.0100%から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項7に記載の二相ステンレスクラッド鋼の製造方法。
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