JP2018116912A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属Liが析出しやすい条件で電池を使用した場合でも、電池容量の劣化が抑制された非水電解質二次電池を提供する。【解決手段】ここに開示される非水電解質二次電池は、正極と、負極と、非水電解質と、を備える。前記非水電解質は、フッ素原子およびリン原子の少なくともいずれかを含有する化合物である添加剤を含有する。前記負極には被膜(A)が形成されている。前記非水電解質が前記フッ素原子またはリン原子を含有する化合物である添加剤を含有しない場合に形成される前記負極の被膜(B)の量を1としたときの、前記形成される被膜(A)の量の比率は、1.03以上1.11以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池(リチウム二次電池)等の非水電解質二次電池は、既存の電池に比べて軽量且つエネルギー密度が高いことから、近年、パソコンや携帯端末等のいわゆるポータブル電源や車両駆動用電源として用いられている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池は、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両の駆動用高出力電源として好ましく用いられている。
リチウムイオン二次電池のサイクル寿命等を向上させるために、リチウムイオン二次電池に初期充電を行って、負極表面にSEI(Solid Electrolyte Interface)膜と呼ばれる不動態被膜を形成することが行われている。当該被膜は、非水電解液の分解を抑制するとともに、スムースなリチウムイオンの挿入および脱離を可能にする。
そして、電池性能を向上させるために、非水電解質に添加剤を加えることによって、このような被膜を改質することが行なわれている。例えば、特許文献1では、非水電解質二次電池の非水電解質にジフルオロリン酸塩を添加することが提案されている。
特開2014−011072号公報
しかしながら、本発明者が鋭意検討した結果、特許文献1に記載の技術において、電池の使用状態によっては、金属リチウム(Li)が析出することにより、電池容量が低下する場合があることを見出した。すなわち、特許文献1に記載の技術には、金属Liが析出しやすい条件で電池を使用した場合の電池容量の劣化抑制に改善の余地があることを見出した。
そこで本発明の目的は、金属Liが析出しやすい条件で電池を使用した場合でも、電池容量の劣化が抑制された非水電解質二次電池を提供することにある。
ここに開示される非水電解質二次電池は、正極と、負極と、非水電解質と、を備える。前記非水電解質は、フッ素原子およびリン原子の少なくともいずれかを含有する化合物である添加剤を含有する。前記負極には被膜(A)が形成されている。前記非水電解質が前記フッ素原子またはリン原子を含有する化合物である添加剤を含有しない場合に形成される前記負極の被膜(B)の量を1としたときの、前記形成される被膜(A)の量の比率は、1.03以上1.11以下である。
このような構成によれば、負極上に被膜が高い密度で点在し、負極の所定の面積に対して、被膜を介してリチウムイオンを受け入れ可能な部分の面積が大きくなる。よって、金属Liが析出し難くなり、金属Liに起因する電池容量の劣化が起こり難くなる。すなわち、このような構成によれば、金属Liが析出しやすい条件で電池を使用した場合でも、電池容量の劣化が抑制された非水電解質二次電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池を模式的に示す断面図である。 リチウムイオン二次電池に用いられる電極体の構成を示す模式図である。 (a)少量の被膜が形成された負極を表す模式図であり、(b)適度に被膜が形成された負極を表す模式図であり、(c)多量の被膜が形成された負極を表す模式図である。 実施例における検討において、負極活物質に対する添加剤量と、エージング時間との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない非水電解質二次電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、リチウムイオン二次電池等のいわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。以下、リチウムイオン二次電池を例にして本発明について詳細に説明する。
なお、本発明をかかる実施形態に記載されたものに限定することを意図したものではなく、本発明の技術思想は、その他の電荷担体(例えばナトリウムイオン)を備える他の非水電解質二次電池(例えばナトリウムイオン二次電池)にも適用される。
図1は、一実施形態に係るリチウムイオン二次電池10を模式的に示す断面図である。図2は、リチウムイオン二次電池10に用いられる電極体40の構成を示す模式図である。リチウムイオン二次電池10は、図1に示すように、電池ケース20と、電極体40(図1では、捲回電極体)とを備えている。
電池ケース20は、ケース本体21と、封口板22とを備えている。ケース本体21は、一端に矩形の開口部を有する箱形を有している。ここで、ケース本体21は、リチウムイオン二次電池10の通常の使用状態における上面に相当する一面が開口した有底直方体形状を有している。封口板22は、ケース本体21の開口を塞ぐ部材である。封口板22は凡そ矩形のプレートで構成されている。かかる封口板22がケース本体21の開口周縁に溶接されることによって、略六面体形状の電池ケース20が構成されている。電池ケース20は、例えば、軽量で熱伝導性の良い金属材料を主体に構成される。このような金属製材料としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルめっき鋼等が挙げられる。なお、ここでは、矩形のケースが例示されているが、電池ケース20はかかる形状に限定されない。例えば、電池ケース20は、円筒形状のケースであってもよい。また、電池ケース20は、電極体を包む袋状の形態でもよく、いわゆるラミネートタイプの電池ケース20でもよい。
図1に示す例では、封口板22に外部接続用の正極端子23(外部端子)および負極端子24(外部端子)が取り付けられている。封口板22には、安全弁30と、注液口32が形成されている。安全弁30は、電池ケース20の内圧が所定レベル(例えば、設定開弁圧0.3MPa〜1.0MPa程度)以上に上昇した場合に該内圧を開放するように構成されている。また、図1では、非水電解質80が注入された後で、注液口32が封止材33によって封止された状態が図示されている。
電極体40は、図2に示すように、帯状の正極(正極シート50)と、帯状の負極(負極シート60)と、帯状のセパレータ(セパレータ72,74)とを備えている。
正極シート50は、帯状の正極集電箔51と、正極活物質層53とを備えている。正極集電箔51には、例えば、アルミニウム箔等を用いることができる。正極集電箔51の幅方向片側には、縁部に沿って露出部52が設けられている。図示例では、正極活物質層53は、正極集電箔51に設けられた露出部52を除いて、正極集電箔51の両面に形成されている。しかしながら、正極活物質層53は、正極集電箔51の片面のみに形成されていてもよい。
正極活物質層53は、典型的には正極活物質と導電材と結着剤(バインダ)等とを含む。正極活物質としては、例えば、層状構造やスピネル構造等のリチウム複合金属酸化物(例えば、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5、LiFePO等)を採用し得る。導電材としては、カーボンブラック(例えば、アセチレンブラックやケッチェンブラック)等の炭素材料を採用し得る。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)やポリエチレンオキサイド(PEO)等の各種のポリマー材料を採用し得る。
負極シート60は、帯状の負極集電箔61と、負極活物質層63とを備えている。負極集電箔61には、例えば、銅箔等を用いることができる。負極集電箔61の幅方向片側には、縁部に沿って露出部62が設けられている。図示例では、負極活物質層63は、負極集電箔61に設けられた露出部62を除いて、負極集電箔61の両面に形成されている。しかしながら、負極活物質層63は、負極集電箔61の片面のみに形成されていてもよい。
負極活物質層63は、典型的には、負極活物質と結着剤と増粘剤等とを含む。負極活物質としては、例えば、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)、低結晶性カーボン(ハードカーボン、ソフトカーボン)等の炭素材料を用いることができ、なかでも黒鉛を好適に採用し得る。結着剤としては、スチレンブタジエンゴム(SBR)等の各種ポリマー材料を採用し得る。増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の各種のポリマー材料を採用し得る。
セパレータ72、74としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂からなる多孔性シート(フィルム)等を用いることができ、好ましくは、ポリオレフィン樹脂(例、PE、PP)からなる多孔性シートが用いられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。なお、セパレータ72、74には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
電極体40においては、図2に示すように、正極シート50と、負極シート60と、セパレータ72,74とが順に重ねて捲回されており、捲回された電極体(捲回電極体)40は、捲回軸WLを含む一平面に沿って扁平に押し曲げられた形状を有する。負極活物質層63の幅b1は、正極活物質層53の幅a1よりも少し広い。さらにセパレータ72、74の幅c1、c2は、負極活物質層63の幅b1よりも少し広い(c1、c2>b1>a1)。図2に示す例では、正極集電箔51の露出部52と負極集電箔61の露出部62とは、それぞれセパレータ72、74の両側において、らせん状に露出している。本実施形態では、図1に示すように、電極体40は、セパレータ72、74からはみ出た正負の露出部52、62の中間部分が寄せ集められ、電池ケース20の内部に配置された正負の内部端子23、24の先端部23a、24aに溶接されている。
なお、本実施形態では、電極体40は捲回電極体として構成されているが、積層型電極体として構成してもよい。
図1に示す形態では、捲回軸WLを含む一平面に沿って扁平な捲回電極体40が電池ケース20に収容されている。電池ケース20には、さらに非水電解質80が収容されている。非水電解質80は、捲回軸WL(図2参照)の軸方向の両側から電極体40の内部に浸入する。なお、図1は、電池ケース20内に注入される非水電解質80の量を厳密に示すものではない。
非水電解質80は、有機溶媒(非水溶媒)と、支持塩とを含有する。非水溶媒としては、一般的なリチウムイオン二次電池の非水電解質に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。具体例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等が例示される。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下(例えば1.0mol/L)が好ましい。
また、本実施形態においては、非水電解質80は、フッ素原子およびリン原子の少なくともいずれかを含有する化合物である添加剤を含有する。フッ素原子およびリン原子の少なくともいずれかを含有する化合物としては、ジフルオロリン酸塩が好適であるが、これに限られない。ジフルオロリン酸塩の例としては、ジフルオロリン酸アニオン(PO )と、Li、Na、K等のアルカリ金属のカチオン;Be、Mg、Ca等のアルカリ土類金属のカチオン;テトラアルキルアンモニウム、トリアルキルアンモニウム等のアンモニウムカチオンとの塩が挙げられる。なかでも、ジフルオロリン酸リチウム(LiPO)が好ましい。
なお、上記非水電解質中には、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、上述した非水溶媒、支持塩以外の成分、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;分散剤;増粘剤;等の各種添加剤を含み得る。
また、リチウムイオン二次電池10は、負極60(特に負極活物質層63)に被膜(A)が形成されている。そして、この被膜(A)に関し、非水電解質がフッ素原子またはリン原子を含有する化合物である添加剤を含有しない場合に形成される負極の被膜(B)の量を1としたときの、形成される被膜(A)の量の比率は、1.03以上1.11以下である。
このように、リチウムイオン二次電池10の負極60の被膜(A)の量が、非水電解質がフッ素原子またはリン原子を含有する化合物である添加剤を含有しない場合に対して、上記の範囲内の比率にあることにより、金属Liが析出しやすい条件で電池を使用した場合でも、電池容量の劣化を抑制することができる。ここで金属Liが析出しやすい条件での電池の使用とは、例えば、0℃以下(特に−20℃以下)でハイレート(例えば5C以上)で充放電を行なうような電池の使用が挙げられる。
このようにして電池容量の劣化を抑制することができる理由は、以下のように推測される。
図3は、被膜90’が形成された負極60’を表す模式図であり、図3(a)は、被膜90’が少量形成された場合、図3(b)は、被膜90’が適度に形成された場合、図3(c)は、被膜90’が多量形成された場合をそれぞれ示している。
図3(a)のように、被膜90’の量が少ない場合には、被膜90’は低い密度で点在するため、負極60’の所定の面積に対して、被膜90’を介してリチウムイオンを受け入れ可能な部分の面積が小さい。このため、金属Liが析出しやすくなる。
図3(b)のように、被膜90’の量が適度である場合には、被膜90’は高い密度で点在するため、被膜90’の総表面積が大きくなる。したがって、負極60’の所定の面積に対して、被膜90’を介してリチウムイオンを受け入れ可能な部分の面積が大きい。このため、金属Liが析出し難くなる。
図3(c)のように、被膜90’の量が多い場合には、被膜90’が層状に発達しているため、被膜90’の総表面積が小さくなる。したがって、負極60’の所定の面積に対して、被膜90’を介してリチウムイオンを受け入れ可能な部分の面積が小さい。このため、金属Liが析出しやすくなる。
したがって、非水電解質がフッ素原子またはリン原子を含有する化合物である添加剤を含有しない場合に形成される前記負極の被膜(B)の量を1としたときの、形成される被膜(A)の量の比率が、1.03以上1.11以下である場合は、図3(b)の場合に相当するものと考えられる。すなわち、被膜が高い密度で点在し、負極60の所定の面積に対して、被膜を介してリチウムイオンを受け入れ可能な部分の面積が大きく、これにより、金属Liが析出し難いものと考えられる。この結果、金属Liに起因する電池容量の劣化が起こり難いものと考えられる。
被膜(A)の量は、非水電解質80に添加されるフッ素原子およびリン原子の少なくともいずれかを含有する化合物である添加剤の量、およびエージング条件を適宜選択することにより、調節することができる。
以上のようにして構成されるリチウムイオン二次電池10は、各種用途に利用可能であり、好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウムイオン二次電池10は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<電池No.1(リファレンス用電池)>
正極活物質粉末としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、LNCM:AB:PVdF=90:8:2の質量比でNMPと混合し、正極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、長尺状のアルミニウム箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、プレスすることにより、正極を作製した。
また、負極活物質としての黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の質量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、長尺状の銅箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、プレスすることにより、負極を作製した。なお、プレスは、負極活物質層のBET比表面積が4.5m/gとなるように行なった。
また、2枚のセパレータシート(多孔性ポリオレフィンシート)を用意した。
作製した正極と負極と用意した2枚のセパレータシートとを重ね合わせ、捲回して捲回電極体を作製した。このとき、正極と負極との間にセパレータが介在するようにした。
この作製した捲回電極体を、注液口を有する電池ケースに収容した。
続いて、電池ケースの注液口から非水電解質を注入し、当該注液口を気密に封止してリチウムイオン二次電池組立体を作製した。なお、非水電解質には、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とをEC:DMC:EMC=3:4:3の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.1mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
このリチウムイオン二次電池組立体に、5Cの電流レートで初期充電を施し、60℃で20時間エージング処理して、No.1のリチウムイオン二次電池を得た。
<電池No.2>
正極活物質粉末としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、LNCM:AB:PVdF=90:8:2の質量比でNMPと混合し、正極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、長尺状のアルミニウム箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、プレスすることにより、正極を作製した。
また、負極活物質としての黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の質量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、長尺状の銅箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、プレスすることにより、負極を作製した。なお、プレスは、負極活物質層のBET比表面積が4.5m/gとなるように行なった。
また、2枚のセパレータシート(多孔性ポリオレフィンシート)を用意した。
作製した正極と負極と用意した2枚のセパレータシートとを重ね合わせ、捲回して捲回電極体を作製した。このとき、正極と負極との間にセパレータが介在するようにした。
この作製した捲回電極体を、注液口を有する電池ケースに収容した。
続いて、電池ケースの注液口から非水電解質を注入し、当該注液口を気密に封止してリチウムイオン二次電池組立体を作製した。なお、非水電解質には、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とをEC:DMC:EMC=3:4:3の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.1mol/Lの濃度で溶解させ、さらにフッ素原子およびリン原子の少なくともいずれかを含有する化合物である添加剤としてLiPO2を負極活物質1gあたり1mmol添加したものを用いた。
このリチウムイオン二次電池組立体に、5Cの電流レートで初期充電を施し、60℃で5時間エージング処理して、No.2のリチウムイオン二次電池を得た。
<電池No.3〜23>
添加剤の負極活物質1gあたりの添加量、初期充電レート、エージング温度、およびエージング時間を表1に示す条件にした以外は、No.2のリチウムイオン二次電池と同様にして、No.3〜23のリチウムイオン二次電池を得た。
<電池No.24および25>
支持塩としてのLiPFの濃度、およびエージング時間を表1に示す条件にした以外は、No.2のリチウムイオン二次電池と同様にして、No.24および25のリチウムイオン二次電池を得た。
<被膜量測定>
各リチウムイオン二次電池の負極の被膜量を、交流インピーダンス法により求めた。具体的には、各リチウムイオン二次電池をSOC(State of charge)60%に調整し、−30℃の温度環境下に置き、100000〜0.01Hzの周波数範囲で交流インピーダンス測定を行なった。測定により得られた円弧を等価回路フィッティングして、フィッティング結果より被膜量を算出した。添加剤が添加されていないNo.1のリチウムイオン二次電池の被膜量を1とした場合の、No.2〜25のリチウムイオン二次電池の被膜量の比率を算出した。結果を表1に示す。
<Li析出試験後容量維持率評価>
上記作製した各リチウムイオン二次電池について、温度25℃、3.0Vから4.1Vの電圧範囲で、次の手順1〜手順3に従って初期容量を測定した。
(手順1)1Cの定電流放電によって3.0Vに到達後、定電圧放電にて2時間放電し、その後、10分間休止する。
(手順2)1Cの定電流充電によって4.1Vに到達後、定電圧充電にて2.5時間充電し、その後、10分間休止する。
(手順3)1Cの定電流放電によって、3.0Vに到達後、定電圧放電にて2時間放電し、その後、10分間休止する。
そして、手順3における定電流放電から定電圧放電に至る放電における放電容量(CCCV放電容量)を初期容量とした。
各リチウムイオン二次電池をSOC90%に調整し、−30℃の温度条件下に置いた。そして、以下のステップ1,2からなるパルス充放電のパターンで1000サイクルの矩形波サイクル試験を行った。
(ステップ1)20Cの定電流で0.1秒間のパルス充電を行い、5秒間休止する。
(ステップ2)20Cの定電流で0.1秒間のパルス放電を行い、5秒間休止する。
1000サイクル後の電池容量を、初期容量と同様の方法により測定し、これを1000サイクル後の放電容量とした。式:(1000サイクル後の放電容量/初期容量)×100より、容量維持率(%)を算出した。結果を表1に示す。
Figure 2018116912
表1より、非水電解質がフッ素原子およびリン原子の少なくともいずれかを含有する化合物である添加剤を含有するリチウムイオン二次電池において、負極には被膜が形成されており、この被膜量が、非水電解質がフッ素原子またはリン原子を含有する化合物である添加剤を含有しない場合の被膜量に対して、1.03以上1.11以下の比率である場合には、金属Liが析出しやすい条件で電池を使用(充放電)した場合でも、電池容量の劣化が抑制されていることがわかる。
また、図4に、負極活物質に対する添加剤量と、エージング時間との関係を示すグラフを示す。図4より、添加剤量と、エージング時間とを適切に選択することにより、被膜量を制御できることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 リチウムイオン二次電池
20 電池ケース
21 ケース本体
22 封口板
23 正極端子
24 負極端子
30 安全弁
32 注液口
33 封止材
40 捲回電極体
50 正極シート
51 正極集電箔
52 露出部
53 正極活物質層
60 負極シート
61 負極集電箔
62 露出部
63 負極活物質層
72,74 セパレータ
80 非水電解質
WL 捲回軸

Claims (1)

  1. 正極と、負極と、非水電解質と、を備える非水電解質二次電池であって、
    前記非水電解質は、フッ素原子およびリン原子の少なくともいずれかを含有する化合物である添加剤を含有し、
    前記負極には被膜(A)が形成されており、
    前記非水電解質が前記フッ素原子またはリン原子を含有する化合物である添加剤を含有しない場合に形成される前記負極の被膜(B)の量を1としたときの、前記形成される被膜(A)の量の比率が、1.03以上1.11以下であることを特徴とする、
    非水電解質二次電池。
JP2017008904A 2017-01-20 2017-01-20 非水電解質二次電池 Active JP6731155B2 (ja)

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