JP2018115213A - アンドロゲン欠乏症を治療するための併用療法 - Google Patents
アンドロゲン欠乏症を治療するための併用療法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018115213A JP2018115213A JP2018088153A JP2018088153A JP2018115213A JP 2018115213 A JP2018115213 A JP 2018115213A JP 2018088153 A JP2018088153 A JP 2018088153A JP 2018088153 A JP2018088153 A JP 2018088153A JP 2018115213 A JP2018115213 A JP 2018115213A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- testosterone
- levels
- administered
- androgen
- treatment
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/13—Amines
- A61K31/135—Amines having aromatic rings, e.g. ketamine, nortriptyline
- A61K31/138—Aryloxyalkylamines, e.g. propranolol, tamoxifen, phenoxybenzamine
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/56—Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids
- A61K31/565—Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids not substituted in position 17 beta by a carbon atom, e.g. estrane, estradiol
- A61K31/568—Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids not substituted in position 17 beta by a carbon atom, e.g. estrane, estradiol substituted in positions 10 and 13 by a chain having at least one carbon atom, e.g. androstanes, e.g. testosterone
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K45/00—Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
- A61K45/06—Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P15/00—Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P15/00—Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
- A61P15/08—Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives for gonadal disorders or for enhancing fertility, e.g. inducers of ovulation or of spermatogenesis
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P19/00—Drugs for skeletal disorders
- A61P19/08—Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease
- A61P19/10—Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease for osteoporosis
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P21/00—Drugs for disorders of the muscular or neuromuscular system
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
- A61P3/04—Anorexiants; Antiobesity agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
- A61P3/08—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
- A61P3/10—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P43/00—Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P5/00—Drugs for disorders of the endocrine system
- A61P5/24—Drugs for disorders of the endocrine system of the sex hormones
- A61P5/26—Androgens
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P5/00—Drugs for disorders of the endocrine system
- A61P5/24—Drugs for disorders of the endocrine system of the sex hormones
- A61P5/32—Antioestrogens
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Public Health (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Diabetes (AREA)
- Endocrinology (AREA)
- Physical Education & Sports Medicine (AREA)
- Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
- Reproductive Health (AREA)
- Rheumatology (AREA)
- Hematology (AREA)
- Obesity (AREA)
- Neurology (AREA)
- Emergency Medicine (AREA)
- Gynecology & Obstetrics (AREA)
- Pregnancy & Childbirth (AREA)
- Child & Adolescent Psychology (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
Abstract
【課題】アンドロゲン欠乏症を治療するための併用療法の提供。【解決手段】本発明は、雄の哺乳類におけるテストステロンレベルを増加させるための併用療法であって、抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩が、アンドロゲンおよびアロマターゼ阻害剤から選択される追加治療薬と共に哺乳類に同時投与される併用療法に関する。また、本発明は、筋肉量の減少、身体の作業能力の制限、骨密度の減少、性欲の低下、性的能力の低下、良性前立腺肥大症の低下および不妊症を含む、性腺機能低下症およびそれに関連する障害を有する男性を治療するための併用療法も対象とする。【選択図】図1
Description
関連出願の相互参照
本願は、2012年2月29日出願の米国仮出願第61/604,989号の利益を主張するものであり、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本願は、2012年2月29日出願の米国仮出願第61/604,989号の利益を主張するものであり、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、テストステロンレベルを高めるため、および/またはテストステロン欠乏症に関連する障害を治療するために、抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩が、アンドロゲンおよびアロマターゼ阻害剤から選択される追加の医薬活性剤と共投与される併用療法に関する。本発明は、外因性テストステロンおよび/または1種以上のアロマターゼ阻害剤と、抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩とを含むキットにも関する。
テストステロンは、男性の健康全般に重要な役割を果たしている主要な男性アンドロゲンである。テストステロンは、特定の生殖組織(精巣、前立腺、精巣上体、精嚢、陰茎)の発達および維持ならびに男性の二次性徴に不可欠である。テストステロンは、性欲および勃起機能において重要な役割を果たし、精子形成の開始および維持に必要である。また、テストステロンは、生殖組織に関連しない重要な機能も有する。例えば、除脂肪体重、筋肉のサイズおよび強度を支持する窒素保持を増加させることによって身体組成に積極的に影響を及ぼす。また、テストステロンは、骨形成を刺激するために骨に作用する。
テストステロン分泌は、一連のホルモンプロセスの最終産物である。視床下部で分泌されるゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)が、下垂体前葉によって分泌される黄体形成ホルモン(LH)および卵胞刺激ホルモン(FSH)の拍動性分泌を調節する。次に、LHは、精巣のライディッヒ細胞におけるテストステロンの産生および分泌を制御し、FSHは精子形成の誘発を支援する。
テストステロンは、「総テストステロン」として測定される場合が多い。この測定は、性ホルモン結合グロブリン(SHBG)に結合している(約44%)ために、生物学的に利用可能ではないテストステロンと、遊離している(約2%)かまたは他のタンパク質に緩く結合している(非SHBG結合)テストステロン(約54%)とを含む。
WHOの研究の結果、テストステロンは通常、朝レベルが高く、午後8時〜10時頃にレベルが一番低くなる概日リズムで分泌されることが示されている。図1を参照されたい。1日のテストステロン分泌におけるこの変化は、高齢男性(平均年齢71歳)では明白ではなくなる。このリズムの重要性は現時点では知られていない。
若い男性と高齢男性の両方の患者から、24時間、10分ごとに留置カニューレを介して試料を取得した。Tenover(1987)によると、健常な若年男性(年齢範囲22歳〜35歳、平均27.3歳)の24時間の平均総血清テストステロンレベルは、4.9±0.3(±SEM)mg/ml(17.0nmol/L)であるが、高齢男性(年齢範囲65歳〜84歳、平均70.7歳)の24時間の平均総血清テストステロンレベルは有意
に低く、4.1±0.4mg/ml(P<0.5;14.2nmol/L)であった。
に低く、4.1±0.4mg/ml(P<0.5;14.2nmol/L)であった。
単一のランダムな試料から得られた総血清テストステロンレベルも、健常な若年男性の4.8±0.2mg/ml[16.6nmol/L]と比べて、高齢男性では有意に低かっ
た(4.0±0.2mg/ml[13.9nmol/L])。
た(4.0±0.2mg/ml[13.9nmol/L])。
テストステロン欠乏症は、基礎疾患または遺伝性障害から生じ得、高頻度で老化の合併症にもなる。例えば、原発性性腺機能低下症は、原発性精巣機能不全に起因する。この状況では、テストステロンレベルが低く、下垂体性腺刺激ホルモン(LHおよびFSH)のレベルが増加している。続発性性腺機能低下症は、下垂体ゴナドトロピンの不十分な分泌が原因である。低テストステロンレベルに加えて、LHおよびFSHのレベルは低いかまたは低正常である。成人のテストステロン欠乏症の後遺症のいくつかには、性欲の喪失、勃起不全、精子減少症または無精子症、二次性徴がないことまたは二次性徴の退行、筋肉量の段階的減少、疲労、抑うつ気分、および骨粗しょう症のリスクの増加を含む様々な症状が含まれる。これらの障害の多くは、一般的に男性更年期と呼ばれる。
テストステロン療法のいくつかの形態が現在利用可能である。近年、経皮製剤が、市場で支持を得ている。しかし、アンドロゲン(例えば、テストステロン)の外因性投与は、下垂体ゴナドトロピンの分泌を抑制する効果を有するので、精子数を大幅に減らすことができる。特に、テストステロンの外因性投与は、下垂体LHのフィードバック阻害を介して、内因性テストステロン放出の阻害を引き起こす。同じ理由で、精子形成もまた、下垂体FSHのフィードバック阻害を介して抑制することができる。したがって、男性の生殖能力への有害作用を低減するかまたは最小限にしながら、外因性テストステロン投与の利点を保持する治療が必要である。
本発明は、アンドロゲンおよびアロマターゼ阻害剤から選択される追加の医薬活性剤と、抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩とを共投与することにより、雄の哺乳類におけるテストステロンの治療レベルを達成するための併用療法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩がアンドロゲン、好ましくはテストステロンと共投与されるアンドロゲン補充療法を受けている雄の生殖能力パラメータ(例えば、精子数、精子の形態および/もしくは精子の運動性)を維持または改善するための方法を提供する。他の実施形態において、抗エストロゲン剤またはその塩は、テストステロンの治療レベルを達成するために、雄の哺乳類にアロマターゼ阻害剤と共投与される。好ましい実施形態において、トランス−クロミフェンは、追加の治療剤と共投与される抗エストロゲン剤である。
この抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩は、男性における薬理学的に有効な血中アンドロゲン濃度を達成するために、外因性アンドロゲンまたはアロマターゼ阻害剤と、同時に(別々にもしくは同じ製剤中で)または逐次的に男性に投与することができる。
併用療法は、続発性性腺機能低下症、2型糖尿病、代謝症候群、不妊症、または骨粗鬆症のうちの1つ以上を有すると診断されるか、または発症する可能性が高いと特定された男性を含むが、これらに限定されない低または低正常テストステロンレベルを有する任意の男性に投与することができる。好ましい実施形態において、併用療法は、続発性性腺機能低下症を有するヒト男性に投与される。
治療有効量の抗エストロゲン剤もしくはその薬学的に許容される塩およびアンドロゲンまたはアロマターゼ阻害剤を含む医薬組成物も提供される。本明細書に記載の任意の方法に従って使用するための医薬組成物および指示を含むキットも提供される。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
テストステロンレベルをそれを必要とする雄の哺乳類において増加させる方法であって、有効量の抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩と、アンドロゲンおよびアロマターゼ阻害剤から選択される追加の治療剤とを、前記雄の哺乳類に共投与することを含む方法。
(項目2)
前記抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩および前記追加の治療剤が逐次的に投与される、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩および前記追加の治療剤が同時に投与される、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩および前記追加の治療剤が、別々の製剤で投与される、項目3に記載の方法。
(項目5)
前記追加の治療剤がアンドロゲンである、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記アンドロゲンがテストステロンである、項目6に記載の方法。
(項目7)
前記追加の治療剤がアロマターゼ阻害剤である、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記抗エストロゲン剤が、トランス−クロミフェンまたはその薬学的に許容される塩である、項目1〜7に記載の方法。
(項目9)
前記トランス−クロミフェンが5〜100mgの投与量で投与される、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記トランス−クロミフェンが、12.5mg、25mgまたは50mgの投与量で投
与される、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記トランス−クロミフェンが毎日投与される、項目8に記載の方法。
(項目12)
前記トランス−クロミフェンが、例えば、隔日、毎週、隔週または毎月間欠投与される、項目8に記載の方法。
(項目13)
前記雄が、続発性性腺機能低下症を有する男性である、項目1に記載の方法。
(項目14)
続発性性腺機能低下症またはその症状をそれを必要とする雄の哺乳類において治療するための方法であって、抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩と、アンドロゲンおよびアロマターゼ阻害剤から選択される有効量の追加の治療剤とを、前記雄の哺乳類に共投与することを含む方法。
(項目15)
治療すべき前記症状が筋肉量の減少である、項目14に記載の方法。
(項目16)
治療すべき前記症状が身体の作業能力の制限である、項目14に記載の方法。
(項目17)
治療すべき前記症状が骨密度の減少である、項目14に記載の方法。
(項目18)
治療すべき前記症状が性欲の低下である、項目14に記載の方法。
(項目19)
治療すべき前記症状が性的能力の低下である、項目14に記載の方法。
(項目20)
続発性性腺機能低下症に関連する障害をそれを必要とする雄の哺乳類において治療するための方法であって、前記障害がメタボリックシンドローム、2型糖尿病、骨粗しょう症、および不妊症からなる群から選択され、抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩と、アンドロゲンおよびアロマターゼ阻害剤から選択される有効量の追加の治療剤とを、前記雄の哺乳類に共投与することを含む方法。
(項目21)
アンドロゲン補充療法を受けているヒト男性における生殖能力を維持するための方法であって、前記男性に有効量の抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩をアンドロゲンと共投与することを含む方法。
(項目22)
FSHおよび/またはLHを前記共投与期間の実質的な部分の間に、3〜15U/Lのレベルで維持される、項目19に記載の方法。
(項目23)
前記抗エストロゲン剤が、例えば、隔日、3日毎、毎週、隔週または毎月間欠投与された後、前記抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩が少なくとも7日間連続して毎日投与される、項目1〜22に記載の方法。
(項目24)
アンドロゲンおよび抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物であって、前記アンドロゲンが雄の哺乳類のテストステロンを増加させるのに有効な量で存在し、前記アンドロゲンが前記抗エストロゲン剤の非存在下で投与される時に測定されるゴナドトロピンレベルと比べ、前記抗エストロゲン剤が前記雄の哺乳類の前記ゴナドトロピンレベルを増加させるのに有効な量で存在する医薬組成物。
(項目25)
アンドロゲンおよび抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩ならびに本明細書に記載の任意の方法に従って使用するための指示を含むキット。
(項目26)
アロマターゼ阻害剤および抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物。
(項目27)
アロマターゼ阻害剤および抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩ならびに本明細書に記載の任意の方法に従って使用するための指示を含むキット。
(項目28)
前記雄の哺乳類がヒト男性である、項目1〜27のいずれか一項に記載の方法。
(項目29)
前記抗エストロゲン剤またはその塩がクエン酸塩である、項目1〜28のいずれか一項に記載の方法。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
テストステロンレベルをそれを必要とする雄の哺乳類において増加させる方法であって、有効量の抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩と、アンドロゲンおよびアロマターゼ阻害剤から選択される追加の治療剤とを、前記雄の哺乳類に共投与することを含む方法。
(項目2)
前記抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩および前記追加の治療剤が逐次的に投与される、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩および前記追加の治療剤が同時に投与される、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩および前記追加の治療剤が、別々の製剤で投与される、項目3に記載の方法。
(項目5)
前記追加の治療剤がアンドロゲンである、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記アンドロゲンがテストステロンである、項目6に記載の方法。
(項目7)
前記追加の治療剤がアロマターゼ阻害剤である、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記抗エストロゲン剤が、トランス−クロミフェンまたはその薬学的に許容される塩である、項目1〜7に記載の方法。
(項目9)
前記トランス−クロミフェンが5〜100mgの投与量で投与される、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記トランス−クロミフェンが、12.5mg、25mgまたは50mgの投与量で投
与される、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記トランス−クロミフェンが毎日投与される、項目8に記載の方法。
(項目12)
前記トランス−クロミフェンが、例えば、隔日、毎週、隔週または毎月間欠投与される、項目8に記載の方法。
(項目13)
前記雄が、続発性性腺機能低下症を有する男性である、項目1に記載の方法。
(項目14)
続発性性腺機能低下症またはその症状をそれを必要とする雄の哺乳類において治療するための方法であって、抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩と、アンドロゲンおよびアロマターゼ阻害剤から選択される有効量の追加の治療剤とを、前記雄の哺乳類に共投与することを含む方法。
(項目15)
治療すべき前記症状が筋肉量の減少である、項目14に記載の方法。
(項目16)
治療すべき前記症状が身体の作業能力の制限である、項目14に記載の方法。
(項目17)
治療すべき前記症状が骨密度の減少である、項目14に記載の方法。
(項目18)
治療すべき前記症状が性欲の低下である、項目14に記載の方法。
(項目19)
治療すべき前記症状が性的能力の低下である、項目14に記載の方法。
(項目20)
続発性性腺機能低下症に関連する障害をそれを必要とする雄の哺乳類において治療するための方法であって、前記障害がメタボリックシンドローム、2型糖尿病、骨粗しょう症、および不妊症からなる群から選択され、抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩と、アンドロゲンおよびアロマターゼ阻害剤から選択される有効量の追加の治療剤とを、前記雄の哺乳類に共投与することを含む方法。
(項目21)
アンドロゲン補充療法を受けているヒト男性における生殖能力を維持するための方法であって、前記男性に有効量の抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩をアンドロゲンと共投与することを含む方法。
(項目22)
FSHおよび/またはLHを前記共投与期間の実質的な部分の間に、3〜15U/Lのレベルで維持される、項目19に記載の方法。
(項目23)
前記抗エストロゲン剤が、例えば、隔日、3日毎、毎週、隔週または毎月間欠投与された後、前記抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩が少なくとも7日間連続して毎日投与される、項目1〜22に記載の方法。
(項目24)
アンドロゲンおよび抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物であって、前記アンドロゲンが雄の哺乳類のテストステロンを増加させるのに有効な量で存在し、前記アンドロゲンが前記抗エストロゲン剤の非存在下で投与される時に測定されるゴナドトロピンレベルと比べ、前記抗エストロゲン剤が前記雄の哺乳類の前記ゴナドトロピンレベルを増加させるのに有効な量で存在する医薬組成物。
(項目25)
アンドロゲンおよび抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩ならびに本明細書に記載の任意の方法に従って使用するための指示を含むキット。
(項目26)
アロマターゼ阻害剤および抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物。
(項目27)
アロマターゼ阻害剤および抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩ならびに本明細書に記載の任意の方法に従って使用するための指示を含むキット。
(項目28)
前記雄の哺乳類がヒト男性である、項目1〜27のいずれか一項に記載の方法。
(項目29)
前記抗エストロゲン剤またはその塩がクエン酸塩である、項目1〜28のいずれか一項に記載の方法。
一態様において、本発明は、アンドロゲン補充療法中の男性において少なくとも1つの生殖能力パラメータを維持するために、アンドロゲン補充療法において抗エストロゲン剤(またはその塩)の投与の重畳によって雄の生殖能力を維持しながら、雄の哺乳類におけるテストステロンレベルを増加させるため、かつ低テストステロンレベルの症状を改善または予防するための併用療法を提供する。外因的に投与した場合、アンドロゲン(例えば、テストステロン)は、下垂体ゴナドトロピンLHおよびFSHの分泌を抑制することによって、内因性テストステロン生産および精子形成を停止または大幅に減少させるように作用する。一方、抗エストロゲン剤(例えば、トランス−クロミフェン)は、下垂体において正常なエストロゲンによって及ぼされる負のフィードバックをブロックし、これらの下垂体ゴナドトロピン分泌を増加させることによりそれらの効果を発揮する。本発明のこの態様は、抗エストロゲン剤とアンドロゲンの共投与が、アンドロゲン補充療法により生じる下垂体ホルモンの抑制を逆転させ、それによって、抗エストロゲン剤の非存在下で生じるレベルを著しく上回るレベルで内因性FSH(およびLH)を維持することができるという驚くべき発見に基づく。したがって、本発明のこの態様は、アンドロゲン補充療法中に精子形成を維持し、場合によってはいずれかの薬剤単独で生じるレベルよりもテストステロンレベルの大幅な増加を達成するための方法を提供する。好ましくは、精子数は、実質的な一部の共投与期間中に、併用療法を受けている男性において2000万個/mlを超えて維持される。
別の態様において、本発明は、雄の哺乳類におけるテストステロンレベルを増加させるため、かつ低テストステロンレベルの症状を改善または予防するための併用療法であって、それによって1種以上のアロマターゼ阻害剤が、抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩と共投与される併用療法を提供する。驚くべきことに、続発性性腺機能低下症、すなわち肥満度指数(BMI)が少なくとも30である一部の雄の哺乳類において、抗エストロゲン剤療法中にエストロゲンレベルの有意な増加が生じ得ることを発見した。弱い正の相関が、エストロゲン増加の程度とBMIとの間で観察された。アロマターゼは、アンドロゲン(例えば、テストステロン)のエストロゲンへの変換の律速段階を触媒するチトクロームP−450酵素複合体である。理論に縛られることなく、BMIが少なくとも30である男性はより高レベルのアロマターゼを有し、したがって、テストステロンレベルが抗エストロゲン剤療法中に増加するように、新しく合成された、より高い割合のテストステロンがエストロゲンに変換されると考えられる。したがって、抗エストロゲン剤とアロマターゼ阻害剤の共投与は、抗エストロゲン剤療法に伴い得る、雄の哺乳類におけるエストロゲンレベルの増加を予防または改善するための方法を提供する。好ましい実施形態において、抗エストロゲン剤またはその塩はトランス−クロミフェンであり、雄の哺乳類は、肥満度指数(BMI)が少なくとも30である続発性性腺機能低下症の雄である。
「共投与」または「併用療法」とは、抗エストロゲン剤とアンドロゲンまたは抗エストロゲン剤とアロマターゼ阻害剤を逐次的に投与する(すなわち、各薬剤は異なる時間に投与される)こと、およびこれらの薬剤を同時に投与することを意味する。「共投与」または「併用療法」は、各薬剤が他とは異なる目的のために投与される別々の療法の偶発的な重複を包含することを意図するものではない。同時投与は、例えば、両方の薬剤を含む1種以上の製剤を男性に投与するか、またはそれぞれが単一の薬剤を含む1種以上の別々の製剤を投与することによって達成されてもよい。
用語「薬学的に許容される塩」は、薬学的に許容される無毒性の無機酸または有機酸から調製された塩を指す。無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、およびリン酸が挙げられるが、これらに限定されない。有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、フマル酸、グルコン酸、イセチオン酸、乳酸、リンゴ酸、粘液酸、酒石酸、パラトルエンスルホン酸、グリコール酸、グルクロン酸、マレイン酸、フロン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、サリチル酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、パントテン酸、ベンゼンスルホン酸、ステアリン酸、スルファニル酸、アルギン酸、およびガラクツロン酸が挙げられるが、これらに限定されない脂肪族、芳香族、カルボン酸、およびスルホン酸の有機酸が挙げられるが、これらに限定されない。
抗エストロゲン剤+アンドロゲン
したがって、一実施形態において、本発明は、抗エストロゲン剤(またはその塩)とアンドロゲンとの逐次的投与によって、雄におけるテストステロンレベルを増加させるための方法を提供する。抗エストロゲン剤(またはその塩)とアンドロゲンとの逐次的共投与は、治療の連続した交互ラウンドを含んでもよく、アンドロゲン(または抗エストロゲン剤)は、アンドロゲン(または抗エストロゲン剤)の投与が中断された後の期間に投与され、その後に、抗エストロゲン剤(またはアンドロゲン)が、抗エストロゲン剤(またはアンドロゲン)の投与が中断された後の期間に投与される。下垂体ゴナドトロピンの抑制は、アンドロゲン補充療法が中断された後にも続き得るので、アンドロゲン補充療法の停止後しばらくの間、テストステロンのレベルは治療前のレベル未満に抑制されたままであり得る。関連する態様において、本発明は、アンドロゲン補充療法を中断した後一週間未満、2週間未満、3週間未満、1ヶ月未満、2ヶ月未満、3ヶ月未満、4ヶ月未満、5ヶ月未満または6ヶ月未満の間、抗エストロゲン剤(またはその塩)を投与することによって、アンドロゲン補充療法の治療後の影響を緩和するための方法を提供する。
したがって、一実施形態において、本発明は、抗エストロゲン剤(またはその塩)とアンドロゲンとの逐次的投与によって、雄におけるテストステロンレベルを増加させるための方法を提供する。抗エストロゲン剤(またはその塩)とアンドロゲンとの逐次的共投与は、治療の連続した交互ラウンドを含んでもよく、アンドロゲン(または抗エストロゲン剤)は、アンドロゲン(または抗エストロゲン剤)の投与が中断された後の期間に投与され、その後に、抗エストロゲン剤(またはアンドロゲン)が、抗エストロゲン剤(またはアンドロゲン)の投与が中断された後の期間に投与される。下垂体ゴナドトロピンの抑制は、アンドロゲン補充療法が中断された後にも続き得るので、アンドロゲン補充療法の停止後しばらくの間、テストステロンのレベルは治療前のレベル未満に抑制されたままであり得る。関連する態様において、本発明は、アンドロゲン補充療法を中断した後一週間未満、2週間未満、3週間未満、1ヶ月未満、2ヶ月未満、3ヶ月未満、4ヶ月未満、5ヶ月未満または6ヶ月未満の間、抗エストロゲン剤(またはその塩)を投与することによって、アンドロゲン補充療法の治療後の影響を緩和するための方法を提供する。
別の実施形態において、本発明は、抗エストロゲン剤およびアンドロゲンが、同一または異なる製剤で送達することができる場合に、抗エストロゲン剤(またはその塩)とアンドロゲンとの同時投与により雄のテストステロンレベルを増加させるための方法を提供する。
抗エストロゲン剤(またはその塩)およびアンドロゲンの共投与(逐次または同時)は、注射(好ましくは筋肉内)、経口、経皮(例えば、パッチ)、局所(例えば、ゲルおよびクリーム)ならびに経粘膜(例えば、頬側)投与を含むが、これらに限定されない任意の適切な経路によって達成され得る。抗エストロゲン剤(またはその塩)およびテストステロンは、同一または異なる経路によって投与することができる。例えば、抗エストロゲン剤は経口投与してもよく、テストステロンは、経皮、経粘膜、または筋肉内注射によって投与されてもよい。あるいは、例えば、抗エストロゲン剤およびテストステロンは共に、経口投与または局所投与されてもよい。
アンドロゲンは、任意の適切な経路によって投与することができる。しかし、注射(好ましくは筋肉内)、経口、経皮(例えば、パッチ)、局所(例えば、ゲルおよびクリーム)ならびに経粘膜(例えば、頬側)投与が好ましい経路である。投与される場合に、アンドロゲンは、薬学的に許容される製剤中に、薬理学的に有効な量で存在する(すなわち、アンドロゲンの投与量は、男性におけるテストステロンレベルを少なくとも300ng/dL、好ましくは少なくとも350ng/dL、より好ましくは少なくとも400ng/dL、さらにより好ましくは少なくとも500ng/dLの治療レベルまで増加させるのに十分な量である)。本発明の方法に従って使用するための代表的なアンドロゲンとしては、テストステロン、テストステロンエステル(例えば、エナント酸テストステまたはシピオン酸テストステロン)、およびフルオキシメステロンおよびメチルテストステロンなどの17−アルキル化アンドロゲンが挙げられる。
一実施形態において、アンドロゲンはテストステロンである。テストステロンは、局所適用用のゲルとして製剤化されてもよい。局所用テストステロン製剤の例としては、限定されないが、AndroGel(登録商標)(SolvayPharmaceuticals社、米国ジョージア州マリエッタ)、Testim(登録商標)(Auxilium
Pharmaceuticals社、マルバーン、ペンシルベニア州、米国)およびFortesta(登録商標)(EndoPharmaceuticals社、米国ペンシルバニア州チャズフォード)などの局所用ゲルが挙げられる。局所用ゲルの形態で投与される場合に、テストステロンの投与量は、好ましくは、10mg〜100mgであり、ゲルは、例えば、約50、75または100mg/日の用量で毎日皮膚に適用される。別法として、テストステロンは、Androderm(登録商標)(ワトソン研究所、米国カリフォルニア州コロナ)またはTestoderm(登録商標)(Alza社、米国カリフォルニア州パロアルト)などの経皮投与用パッチとして製剤化されてもよい。経皮パッチの形態で投与される場合、テストステロンの投与量は、好ましくは2mg/日〜5mg/日であり、パッチは1日1回または2回皮膚に適用される。また、テストステロンは、Striant(登録商標)(Actient Pharmaceuticals社、米国イリノイ州レイクフォレスト)などの頬側投与に適した製剤中にも存在し得る。頬側投与用製剤は、好ましくは、1日2回適用される約30mgの用量で上歯肉へ投与される。また、テストステロンは、3〜6ヵ月毎に150〜450mgのテストステロン投与量で投与されるTestopel(登録商標)(SlatePharmaceuticals社、米国ノースカロライナ州ダーラム)などの皮下埋め込み用のペレットとして製剤化されてもよい。あるいは、テストステロンは経口投与(すなわち、摂取)に適する製剤中に存在してもよい。
Pharmaceuticals社、マルバーン、ペンシルベニア州、米国)およびFortesta(登録商標)(EndoPharmaceuticals社、米国ペンシルバニア州チャズフォード)などの局所用ゲルが挙げられる。局所用ゲルの形態で投与される場合に、テストステロンの投与量は、好ましくは、10mg〜100mgであり、ゲルは、例えば、約50、75または100mg/日の用量で毎日皮膚に適用される。別法として、テストステロンは、Androderm(登録商標)(ワトソン研究所、米国カリフォルニア州コロナ)またはTestoderm(登録商標)(Alza社、米国カリフォルニア州パロアルト)などの経皮投与用パッチとして製剤化されてもよい。経皮パッチの形態で投与される場合、テストステロンの投与量は、好ましくは2mg/日〜5mg/日であり、パッチは1日1回または2回皮膚に適用される。また、テストステロンは、Striant(登録商標)(Actient Pharmaceuticals社、米国イリノイ州レイクフォレスト)などの頬側投与に適した製剤中にも存在し得る。頬側投与用製剤は、好ましくは、1日2回適用される約30mgの用量で上歯肉へ投与される。また、テストステロンは、3〜6ヵ月毎に150〜450mgのテストステロン投与量で投与されるTestopel(登録商標)(SlatePharmaceuticals社、米国ノースカロライナ州ダーラム)などの皮下埋め込み用のペレットとして製剤化されてもよい。あるいは、テストステロンは経口投与(すなわち、摂取)に適する製剤中に存在してもよい。
別の実施形態において、アンドロゲンは、限定されないが、ウンデカン酸テストステロン(例えば、Nebido(登録商標))、シピオン酸テストステロン(例えば、Depo(登録商標)−テストステロン)、またはエナント酸テストステロン(例えば、Delatestryl(登録商標))などのテストステロンエステルである。テストステロンエステルはまた、プロピオン酸エステル、フェニルプロピオン酸エステル、イソカプロン酸エステルまたはデカン酸エステルであってもよく、これらのエステルの全て(例えば、Sustanon(登録商標))または一部のブレンドとして製剤化されてもよい。テストステロンエステルは、好ましくは、筋肉内注射に適する製剤中の油で提供される。投与計画は、個々の患者、テストステロンエステルおよび診断によって異なる。一般的に、50〜400mgのテストステロンエステルが、2〜4週間(または10〜21日)毎に投与される。しかし、より長期間作用するテストステロンエステル(例えば、ウンデカン酸エステル)は、3ヶ月毎などの低頻度で投与されてもよい。テストステロンエステルはまた、80〜200mg/日の投与量で1日に2〜5回投与することが推奨されているAndriol(登録商標)(ウンデカン酸テストステロン)またはOriTex(登録商標)(ウンデカン酸テストステロン)などの経口投与用に(すなわち摂取のために)製剤化されてもよい。
別の実施形態において、アンドロゲンは、(Halotestin(登録商標)の商標名で販売されている)フルオキシメステロンまたは(Android(登録商標)の商標名で販売されている)メチルテストステロンなどの17−アルキル化アンドロゲンであり、この場合、当該アンドロゲンは、好ましくは経口投与される。
好ましい実施形態において、本明細書に記載の方法に従って、抗エストロゲン剤(またはその塩)およびアンドロゲンが、追加の治療剤と共投与されない。一態様において、アロマターゼ阻害剤は、本方法の実施において抗エストロゲン剤およびアンドロゲンと共投与されない。
アンドロゲンと共投与される場合に、抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩は、抗エストロゲン剤の非存在下で、同じパラメータ(複数可)に関してテストステロン補充を受けている男性における1つ以上の生殖能力パラメータを向上させるのに十分な量で存在する。テストステロン療法を受けている男性は、0.5U/L以下のLHおよび
FSHレベルを示し得る。抗エストロゲン剤(またはその塩)は、好ましくは、これらのゴナドトロピンの一方または両方を少なくとも3U/L、少なくとも4U/L、少なくとも5U/L、少なくとも6U/L、少なくとも7U/L、少なくとも8U/L、少なくとも9U/L、少なくとも10U/L、少なくとも11U/L、少なくとも12U/L、少なくとも13U/L、少なくとも14U/L、またはさらに少なくとも15U/Lのレベルまで増加させるのに有効な量で投与される。抗エストロゲン剤は、アンドロゲン補充療法の期間中にアンドロゲンと共投与され得るか、または一部のアンドロゲン補充療法のためにアンドロゲンと共投与されてもよい。
FSHレベルを示し得る。抗エストロゲン剤(またはその塩)は、好ましくは、これらのゴナドトロピンの一方または両方を少なくとも3U/L、少なくとも4U/L、少なくとも5U/L、少なくとも6U/L、少なくとも7U/L、少なくとも8U/L、少なくとも9U/L、少なくとも10U/L、少なくとも11U/L、少なくとも12U/L、少なくとも13U/L、少なくとも14U/L、またはさらに少なくとも15U/Lのレベルまで増加させるのに有効な量で投与される。抗エストロゲン剤は、アンドロゲン補充療法の期間中にアンドロゲンと共投与され得るか、または一部のアンドロゲン補充療法のためにアンドロゲンと共投与されてもよい。
アンドロゲン補充療法での抗エストロゲン剤投与の重畳から利益を得ることができる雄の哺乳類としては、そのテストステロンレベルを増加させる必要性または欲求を有する全ての雄の哺乳類が挙げられる。好ましくは、雄の哺乳類はヒト男性である。この男性は、アンドロゲンおよび抗エストロゲン剤を共投与される前は、アンドロゲン補充療法を受けていても、または受けていなくてもよい。したがって、抗エストロゲン剤、好ましくは、トランス−クロミフェンの共投与は、基礎となる病因に関わらず、血清テストステロンレベルが低い(約300ng/dl未満)または低正常(300〜400ng/dl)である男性におけるテストステロン補充療法に重畳され得る。ヒト免疫不全ウイルスまたは後天性免疫不全症候群を有するヒト男性は、筋肉疲労、鬱病および/または疲労を治療するために、テストステロン療法から利益を得ることができる。したがって、本発明の関連する態様において、ヒト免疫不全ウイルスまたは後天性免疫不全症候群を有するヒト男性は、筋肉疲労、鬱病および/または疲労を治療するために抗エストロゲン剤およびアンドロゲンが共投与される。
抗エストロゲン剤+アロマターゼ阻害剤
いくつかの実施形態において、有効量の1種以上のアロマターゼ阻害剤および抗エストロゲン剤もしくはその薬学的に許容される塩の逐次的投与または同時投与を含む併用療法が提供される。「アロマターゼ阻害剤」とは、酵素アロマターゼを阻害することによって、アンドロゲンからエストロゲンへの変換を防止する非ステロイド化合物およびステロイド化合物、好ましくは、インビトロで10−5M未満のIC50値でアロマターゼ活性を阻害する化合物ならびにそれらの薬学的に許容される塩を意味する。併用療法に有用なアロマターゼ阻害剤としては、限定するものではないが、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタン、ファドロゾール、アミノグルテチミド、テストラクトン、4−ヒドロキシアンドロステンジオン、1,4,6−アンドロスタトリエン−3、17−ジオンおよび4−アンドロステン−3,6,17−トリオンが挙げられる。好ましいアロマターゼ阻害剤としては、アナストロゾール(anastrazole)、レトロゾール、およびボロゾールなどの選択的阻害剤が挙げられる。併用療法において使用するためのアロマターゼ阻害剤は、経口(すなわち、摂取)、経粘膜(例えば、頬側もしくは直腸)、経皮または非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内)投与などの任意の許容される送達方法により投与することができる医薬組成物中に、薬学的に許容される担体と共に製剤化することができる。本明細書に記載の併用療法において使用するための有効量のアロマターゼ阻害剤は、男性の健康状態および使用される特定のアロマターゼ阻害剤を考慮して医師が決定することができるが、典型的な用量は、1用量あたり1mg〜100mg、好ましくは1〜50mg、1〜30mgまたは1〜15mgの範囲である。アロマターゼ阻害剤の投与量は毎日投与されてもよく、または隔日、3日毎、毎週、隔週、または毎月など定期的に投与されてもよい。
いくつかの実施形態において、有効量の1種以上のアロマターゼ阻害剤および抗エストロゲン剤もしくはその薬学的に許容される塩の逐次的投与または同時投与を含む併用療法が提供される。「アロマターゼ阻害剤」とは、酵素アロマターゼを阻害することによって、アンドロゲンからエストロゲンへの変換を防止する非ステロイド化合物およびステロイド化合物、好ましくは、インビトロで10−5M未満のIC50値でアロマターゼ活性を阻害する化合物ならびにそれらの薬学的に許容される塩を意味する。併用療法に有用なアロマターゼ阻害剤としては、限定するものではないが、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタン、ファドロゾール、アミノグルテチミド、テストラクトン、4−ヒドロキシアンドロステンジオン、1,4,6−アンドロスタトリエン−3、17−ジオンおよび4−アンドロステン−3,6,17−トリオンが挙げられる。好ましいアロマターゼ阻害剤としては、アナストロゾール(anastrazole)、レトロゾール、およびボロゾールなどの選択的阻害剤が挙げられる。併用療法において使用するためのアロマターゼ阻害剤は、経口(すなわち、摂取)、経粘膜(例えば、頬側もしくは直腸)、経皮または非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内)投与などの任意の許容される送達方法により投与することができる医薬組成物中に、薬学的に許容される担体と共に製剤化することができる。本明細書に記載の併用療法において使用するための有効量のアロマターゼ阻害剤は、男性の健康状態および使用される特定のアロマターゼ阻害剤を考慮して医師が決定することができるが、典型的な用量は、1用量あたり1mg〜100mg、好ましくは1〜50mg、1〜30mgまたは1〜15mgの範囲である。アロマターゼ阻害剤の投与量は毎日投与されてもよく、または隔日、3日毎、毎週、隔週、または毎月など定期的に投与されてもよい。
関連する実施形態において、続発性性腺機能低下症を有する雄の哺乳類における抗エストロゲン剤依存性のエストロゲンレベルの増加を予防または改善するための方法であって、抗エストロゲン剤またはその塩と共に有効量の1種類以上のアロマターゼ阻害剤を前記雄の哺乳類に共投与する工程を含む方法を提供する。好ましい実施形態において、雄の哺乳類は、BMIが少なくとも30、少なくとも31、少なくとも32、少なくとも33、少なくとも34、少なくとも35、少なくとも36、少なくとも37、少なくとも38、少なくとも40、少なくとも41、少なくとも42、少なくとも43、少なくとも44、またはさらに少なくとも45であるヒト男性である。
抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩、およびアロマターゼ阻害剤はそれぞれ、薬剤の組合せが投与される雄の哺乳類におけるテストステロンを、好ましくは少なくとも300ng/dlのレベルまで増加させるのに有効な量で存在し、これは、雄の哺乳類におけるテストステロンレベルを測定し、監視する任意の公知の方法によって決定することができる。好ましい実施形態において、有効量のアロマターゼ阻害剤および抗エストロゲン剤が別々に投与される場合に、各薬剤は有効量未満である。他の好ましい実施形態において、テストステロンレベルの増加に対するアロマターゼ阻害剤および抗エストロゲン剤の組み合わせの効果は、別々に投与される場合に予測される薬剤の効果よりも大きい。
抗エストロゲン剤
本明細書に記載の併用療法で使用するための抗エストロゲン剤は、錠剤もしくは充填カプセルなどの固体、液剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤などの液体またはそれらで満たされたカプセルの形態であってもよく、これらは全て経口使用のためのものである。これらの組成物はまた、(皮下を含む)非経口使用のための無菌注射液剤または乳剤の形態であってもよい。このような医薬組成物およびその単位剤形は、従来の割合の成分を含んでもよい。
本明細書に記載の併用療法で使用するための抗エストロゲン剤は、錠剤もしくは充填カプセルなどの固体、液剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤などの液体またはそれらで満たされたカプセルの形態であってもよく、これらは全て経口使用のためのものである。これらの組成物はまた、(皮下を含む)非経口使用のための無菌注射液剤または乳剤の形態であってもよい。このような医薬組成物およびその単位剤形は、従来の割合の成分を含んでもよい。
治療効果は、おそらく視床下部−下垂体−精巣軸の補正/リセットにより、抗エストロゲン剤投与の中断後も継続することができ、したがって、抗エストロゲン剤(またはその塩)が毎日投与されるか、または、隔日、3日毎、毎週、隔週もしくは毎月など間欠的に投与されてもよいことを発見した。抗エストロゲン剤が間欠投与される場合、連続した投与の間に、3〜30日以上の間隔が存在してもよく、これらの間隔は投与期間中に変更されてもよい。例えば、抗エストロゲン剤は、連続投与の間が3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30日以上である投与計画で投与することができる。抗エストロゲン剤は、その抗エストロゲン剤が治療的に有効である任意の用量で存在してよい。一態様において、(最適投与量の決定は当業者のレベル内であるが)、抗エストロゲン剤は、約1〜200mg、好ましくは約5〜約100mgの用量で投与される。抗エストロゲン剤の用量はまた、約12.5〜約50mg(例えば、12.5、25または50mg)であってもよい。FSHおよびLHの両方の振幅を増加させながら、抗エストロゲン剤の投与量は、好ましくは(必ずしも必要ではないが)、ゴナドトロピン分泌の日周パターンを維持するように設計された投薬計画の一部として投与される。例えば、図1によると、抗エストロゲン剤の投与量は、午前8時頃に血清テストステロンレベルのピークを生じさせる医薬製剤で投与されてもよい。この組成物の投与後、血清テストステロンレベルを上記に記載のとおりに測定し、血清テストステロンレベルの十分な増加を達成するように投与量を変更し、上記の正常なテストステロンに関連付けられた所望の生理学的結果を達成することができる。
「抗エストロゲン剤」とは、エストロゲン依存性の標的組織に対するエストロゲンの作用の発現を妨げ、結果的に様々なエストロゲン依存性のプロセスを拮抗する化合物を意味する。全ての場合において、本発明の実施に有用な抗エストロゲン剤は、下垂体において正常なエストロゲンが発揮する負のフィードバックをブロックし、LHおよびFSHを増加させることができるものである。男性では、これらのゴナドトロピンのレベルの増加は、精巣のライディッヒ細胞を刺激し、テストステロン産生レベルを上昇させる。本発明の実施に有用な抗エストロゲン剤は、純粋な抗エストロゲン剤であってもよく、または、いくつかの組織では抗エストロゲン剤特性を示し、他の組織ではエストロゲン特性を示す選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)の場合のような、部分的なエストロゲン作用を有していてもよい。トランス−クロミフェンは、本明細書に記載の方法で、好ましくは、シス−クロミフェンを実質的に含まない形態で(例えば、活性剤として約100%w/wのトランス−クロミフェンおよび約0%w/wのシス−クロミフェンを含む組成物中で)使用するのに好ましい抗エストロゲン剤である。
本発明の純粋な抗エストロゲン剤としては、限定するものではないが、Van de Velde et al,Ann.NY Acad.Sci.,761(3):164−175(1995)に記載のRU58,688;13−メチル−7−[9−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルスルフィニル)ノニル]−7,8,9,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]−フェナントレン−3,17−ジオール(ICI182,780/フルベストラント)および欧州特許第0138504号に記載の他の化合物;WakelingおよびBowler,J.Endocrin.,112:R7−R110(1987)に記載のN−ブチル−11−[(7R,8S,9S,13S,14S,17S)−3,17−ジヒドロキシ−13−メチル−6,7,8,9,11,12,14,15,16,17−デカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−7−イル]−N−メチル−ウンデカンアミド(ICI164,384);(#)−7−ピバロイルオキシ−3−(4’ピバロイルオキシフェニル)−4−メチル−2−(4”(2”ピペリジノエトキシ)フェニル)−2H−ベンゾピラン(EM−800/SCH57050)および国際公開第96/26201号に記載の他の化合物;(2S)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチル−2−[4−[2−(1−ピペリジル)エトキシ]フェニル]−2H−クロメン−7−オール(EM−652/SCH57068)などが挙げられる。
本発明の方法に有用なSERMとしては、限定するものではないが、2−[4−(1,2−ジフェニルブタ−1−エニル)フェノキシ]−N,N−ジメチル−エタンアミン(タモキシフェン)、および米国特許第4,536,516号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;トランス−4−(1−(4−(2−ジメチルアミノ)エトキシ)フェニル)−2−フェニル−1−ブテニル)フェノール(4−ヒドロキシタモキシフェン)、および米国特許第4,623,660号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;1−[4'−ジメチルアミノエトキシ)フェニル]−1−(3'−ヒドロキシフェニル)−2−フェニルブタ−1−エン(ドロロキシフェン)および米国特許第5,047,431号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;2−[p-[(Z)−4−クロロ−1,2−ジフェニル−1−ブテニル]フェノキシ]−N,N−ジメチルエチルアミン(トレミフェン)および米国特許第4,696,949号、同第5,491,173号および同第4,996,225号(これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;(E)−1−(2−(4−(1−(4−ヨード−フェニル)−2−フェニル−ブタ−1−エニル)フェノキシ)エチル)ピロリジノン(イドキシフェン)および米国特許第4,839,155号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;クロミフェンおよびその両方の異性体;ならびに米国特許第4,696,949号および同第5,491,173号および同第6,576,645号(それらの各々は参照により本明細書に組み込まれる)に記載の化合物を含む、トリフェニルエチレンなどのトリフェニルアルキレンが挙げられる。
本発明の方法に有用なSERMとしては、限定するものではないが、[6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチオフェン−3−イル]−[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ)フェニル]メタノン(ラロキシフェン)などのベンゾチオフェン誘導体および米国特許第4,418,068号および同第5,393,763号(これらの両方は参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;LY353381;LY335563および国際公開第98/45286号、国際公開第98/45287号および国際公開第98/45288号に記載の他の化合物;(#)−7−ピバロイルオキシ−3−(4'−ピバロイルオキシフェニル)−4−メチル−2−(4”−(2”−ピペリジノエトキシ)フェニル)−2H−ベンゾピラン(EM800/SCH57050)などのベンゾピラン誘導体および国際公開第96/26201号に記載の他の化合物;(2S)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチル−2−[4−[2−(1−ピペリジル)エトキシ]フェニル]−2H−クロメン−7−オール(EM652);シス−6−フェニル−5−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)フェニル]−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−オ−ル(ラソフォキシフェン/CP336,156)などのナフタレン誘導体および米国特許第5,552,412号に記載の他の化合物;3,4−ジヒドロ−2−(p−メトキシフェニル)−1−ナフチル−p−[2−(1−ピロリジニル)エトキシ]フェニルケトン(トリオキシフェン/LY133314)および米国特許第4,230,862号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;ならびに米国特許第6,509,356号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどの1−(4−置換アルコキシ)ベンジル)ナフタレン化合物;3,4−トランス−2,2−ジメチル−3−フェニル−4−[4−(2−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル]−7−メトキシクロマン(レボルメロキシフェン)などのクロマンならびに国際公開第97/25034、国際公開第97/25035号、国際公開第97/25037号、および国際公開第97/25038号に記載の他の化合物;1−(2−((4−(メトキシ−2,2−ジメチル−3−フェニルクロマン−4−イル)フェノキシ)エチル)ピロリジン(セントクロマン)、および米国特許第3,822,287号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物が挙げられる。
本発明の他のSERMとしては、限定するものではないが、米国特許第6,387,920号、同第6,743,815号、同第6,750,213号、同第6,869,969号、同第6,927,224号、同第7,045,540号、同第7,138,426号、同第7,151,196号、および同第7,157,604号(これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる)に記載の化合物が挙げられる。
本発明のさらなる非限定的な抗エストロゲン剤としては、6α−クロロ−16α−メチル−プレグン−4−エン−3,20−ジオン(クロメテロン)、6−クロロ−17−ヒドロキシプレグナ−1,4,6−トリエン−3,20−ジオン(デルマジノン)、1−[2−[4−[1−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロ−2−フェニルエテニル]フェノキシ]エチル]−ピロリジン(ニトロミフェン/CN−55,945−27)、および1−[2−[p−(3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−2−フェニル−1−ナフチル)フェノキシ]エチルピロリジン(ナフォキシデン(nafoxidene))が挙げられる。
本発明のさらなる非限定的な抗エストロゲン剤としては、J.Med.Chem.,33:2635−2640(1990)、J.Med.Chem.,30:131−136(1987),国際公開第93/10741号、国際公開第95/17383号、国際公開第93/23374号ならびに米国特許第6,503,938号および同第6,069,153号(これらの両方は参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているものなどのインドールが挙げられる。
本発明のさらなる非限定的な抗エストロゲン剤としては、2−[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)フェニル]−2−メチルプロパンニトリル(アナストロゾール)および欧州特許第0296749号に記載の他の化合物;6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン(エキセメスタン)および米国特許第4,808,616号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;4−[(4−シアノフェニル)−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)メチル]ベンゾニトリル(レトロゾール)および米国特許第5,473,078号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;1−[4'−ジメチルアミノエトキシ)フェニル]−1−(3'−ヒドロキシフェニル)−2−フェニルブタ−1−エン(ドロロキシフェン)および米国特許5,047,431号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;2α,3α−エピチオ−5α−アンドロスタン−17β−オール(エピチオスタノール);2α,3α−エピチオ−5α−アンドロスタン−17β−イル−1−メトキシシクロペンチルオキシ(メピチオスタン);4−[(2Z,4Z)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサ−2,4−ジエン−3−イル]フェノール(シクロジエン(cycladiene))および米国特許第2,464,203号および同第2,465,505号(これらの両方は参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;Unlisted Drugs,28(10):169(0)(1976)に記載のCI−680;UnlistedDrugs,26(7):106(1)(1974)に記載のCI−628;13−エチル−17α−エチニル(ethynl)−17β−ヒドロキシゴナ−4,9,1−トリエン−3−オン(R2323);Geynet,etal,Gynecol.Invest.3(l):2−29(1972)に両方とも記載されているジフェノールヒドロクリセンおよびエリチロ−MEA(erythyro−MEA);メルクインデックス、101編、#2149に記載の1−[1−クロロ−2,2−ビス(4−メトキシフェニル)エテニル]−4−メトキシ−ベンゼン(クロロトリアニセン);メルクインデックス、101編、#3668に記載の1−[4−(2−ジエチルアミノエトキシ)フェニル]−1−フェニル−2−(p−アニシル)エタノール(エタモキシトリフェトール);および2−p−クロロフェニル−1−[p−(2−ジエチルアミノエトキシ)フェニル]−1−p−トリルエタノール(トリパラノール)および米国特許第2,914,562号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物が挙げられる。
本発明のさらなる他の抗エストロゲン剤としては、限定するものではないが、(2e)−3−(4−((1e)−1,2−ジフェニルブタ−1−エニル)フェニル)アクリル酸(GW5638)、GW7604ならびにWilsonetal,Endocrinology,138(9):3901−3911(1997)および国際公開第95/10513号に記載の他の化合物;
1−[4−(2−ジエチルアミノエトキシ)フェニル]−2−(4−メトキシフェニル)−1−フェニルエタノ−ル(MER−25)、N,N−ジエチル−2−[4−(5−メトキシ−2−フェニル−3H−インデン−1−イル)フェノキシ]エタンアミン塩酸塩(U−11、555A)、1−[2−[4−(6−メトキシ−2−フェニル−3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)フェノキシ]エチル]ピロリジン塩酸塩(U−11、100A)、ICI−46,669、2−[4−[(Z)−1,2−ジフェニルブタ−1−エニル]フェノキシ]−N,N−ジメチル−エタンアミン;2−ヒドロキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸(ICI−46,474)およびTereniuset al.,Gynec.Invest.,3:96−107(1972)に記載の他の化合物;2−ヒドロキシ−6−ナフタレンプロピオン酸(アレノール酸);
[4−[(4−アセチルオキシフェニル)−シクロヘキシリデンメチル]フェニル]アセテ−ト(シクロフェニル/ICI−48213);
[6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾチオフェン−3−イル]−[4−[2−(1−ピペリジル)エトキシ]フェニル]メタノン(ケオキシフェン);
4−[(Z)−1−[4−(2−ジメチルアミノエトキシ)フェニル]−2−(4−プロパン−2−イルフェニル)ブタ−1−エニル]フェノール(DP−TAT−59/ミプロキシフェン);
(1RS,2RS)−4,4'−ジアセトキシ−5,5'−ジフルオロ−(1−エチル−2−メチレン)ジ−m−フェニレンジアセテート(アセフルラノール);
6−ヒドロキシ−2−(p−ヒドロキシフェニル)−ベンゾ(b)チエン−3−イル[2−(1−ピロリジニル)エトキシフェニル]ケトン(LY−117018);および
[6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−フェニル)ベンゾ(b)チエン−3−イル]−[4−(2−(1−ピペリジニル)−エトキシ)フェニル]メタノン(LY−1567
58)が挙げられる。
1−[4−(2−ジエチルアミノエトキシ)フェニル]−2−(4−メトキシフェニル)−1−フェニルエタノ−ル(MER−25)、N,N−ジエチル−2−[4−(5−メトキシ−2−フェニル−3H−インデン−1−イル)フェノキシ]エタンアミン塩酸塩(U−11、555A)、1−[2−[4−(6−メトキシ−2−フェニル−3,4−ジヒドロナフタレン−1−イル)フェノキシ]エチル]ピロリジン塩酸塩(U−11、100A)、ICI−46,669、2−[4−[(Z)−1,2−ジフェニルブタ−1−エニル]フェノキシ]−N,N−ジメチル−エタンアミン;2−ヒドロキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸(ICI−46,474)およびTereniuset al.,Gynec.Invest.,3:96−107(1972)に記載の他の化合物;2−ヒドロキシ−6−ナフタレンプロピオン酸(アレノール酸);
[4−[(4−アセチルオキシフェニル)−シクロヘキシリデンメチル]フェニル]アセテ−ト(シクロフェニル/ICI−48213);
[6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾチオフェン−3−イル]−[4−[2−(1−ピペリジル)エトキシ]フェニル]メタノン(ケオキシフェン);
4−[(Z)−1−[4−(2−ジメチルアミノエトキシ)フェニル]−2−(4−プロパン−2−イルフェニル)ブタ−1−エニル]フェノール(DP−TAT−59/ミプロキシフェン);
(1RS,2RS)−4,4'−ジアセトキシ−5,5'−ジフルオロ−(1−エチル−2−メチレン)ジ−m−フェニレンジアセテート(アセフルラノール);
6−ヒドロキシ−2−(p−ヒドロキシフェニル)−ベンゾ(b)チエン−3−イル[2−(1−ピロリジニル)エトキシフェニル]ケトン(LY−117018);および
[6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−フェニル)ベンゾ(b)チエン−3−イル]−[4−(2−(1−ピペリジニル)−エトキシ)フェニル]メタノン(LY−1567
58)が挙げられる。
本発明のさらに他の抗エストロゲン剤としては、限定するものではないが、米国特許第5,681,835号、同第5,877,219号、同第6,207,716号、同第6,340,774号および同第6,599,921号(これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどの非ステロイド性エストロゲン受容体リガンド;
米国特許第4,659,516号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどのステロイド誘導体;
国際公開第98/07740号に記載のものなどの7α−11−アミノアルキル−エストラトリエン;
国際公開第99/33855号に記載のものなどの11−β−ハロゲン−7α−置換エストラトリエン;
米国特許出願第10/305,418号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどの17α−アルキル−17β−オキシ−エストラトリエン;
米国特許第7,132,417号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載に記載の
ものなどの2−フェニル−1−[4−(2−アミノエトキシ)−ベンジル]−インドール;
米国特許第6,844,336号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどの4−フルオロアルキル−2H−ベンゾピラン;
(4−(2−(2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)エトキシ)フェニル)−(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)メタノンおよび国際公開第95/10513号および米国特許第4,133,814号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他のベンゾチオフェン;
米国特許第5,998,402号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどの2−フェニル−1−[4−(2−アミノエトキシ)−ベンジル]インドール;
3−[4−(2−フェニルインドール−1−イルメチル)フェニル]アクリルアミドおよび米国特許第5,985,910号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;
2−フェニル−1−[4−(アミノ−1−イル−アルキ−1−イニル)ベンジル]−1H−インドール−5−オールならびに米国特許第5,780,497号および同第5,880,137号(これらの両方は参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;米国特許第6,455,517号、同第6,548,491号、同第6,747,018号および同第7,041,839号(これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどのステロイド;
米国特許第4,094,994号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどのジ−(3'−ヒドロキシフェニル)−アルカン化合物;
米国特許第4,751,240号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどのフェノール誘導体;
Saeed et al.,J.Med.Chem.,33:3210−3216(1990)およびSharma et al,J.Med.Chem.,33:3216−3229(1990)に記載のものなどの2,3−ジアリール−2H−1−ベンゾピラン類似体;
Durani et al,J.Med.Chem.,32:1700−1707(1989)に記載のものなどのベンゾフランおよびトリアリールフラン類似体が挙げられる。
米国特許第4,659,516号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどのステロイド誘導体;
国際公開第98/07740号に記載のものなどの7α−11−アミノアルキル−エストラトリエン;
国際公開第99/33855号に記載のものなどの11−β−ハロゲン−7α−置換エストラトリエン;
米国特許出願第10/305,418号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどの17α−アルキル−17β−オキシ−エストラトリエン;
米国特許第7,132,417号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載に記載の
ものなどの2−フェニル−1−[4−(2−アミノエトキシ)−ベンジル]−インドール;
米国特許第6,844,336号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどの4−フルオロアルキル−2H−ベンゾピラン;
(4−(2−(2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)エトキシ)フェニル)−(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)メタノンおよび国際公開第95/10513号および米国特許第4,133,814号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他のベンゾチオフェン;
米国特許第5,998,402号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどの2−フェニル−1−[4−(2−アミノエトキシ)−ベンジル]インドール;
3−[4−(2−フェニルインドール−1−イルメチル)フェニル]アクリルアミドおよび米国特許第5,985,910号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;
2−フェニル−1−[4−(アミノ−1−イル−アルキ−1−イニル)ベンジル]−1H−インドール−5−オールならびに米国特許第5,780,497号および同第5,880,137号(これらの両方は参照により本明細書に組み込まれる)に記載の他の化合物;米国特許第6,455,517号、同第6,548,491号、同第6,747,018号および同第7,041,839号(これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどのステロイド;
米国特許第4,094,994号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどのジ−(3'−ヒドロキシフェニル)−アルカン化合物;
米国特許第4,751,240号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどのフェノール誘導体;
Saeed et al.,J.Med.Chem.,33:3210−3216(1990)およびSharma et al,J.Med.Chem.,33:3216−3229(1990)に記載のものなどの2,3−ジアリール−2H−1−ベンゾピラン類似体;
Durani et al,J.Med.Chem.,32:1700−1707(1989)に記載のものなどのベンゾフランおよびトリアリールフラン類似体が挙げられる。
被験者
抗エストロゲン剤(またはその塩)は、テストステロン欠乏症それ自体を治療するため(すなわち、原発性もしくは続発性の性腺機能低下症を治療するため)または低テストステロンレベルに関連する1つ以上の障害を治療するために、テストステロンレベルが低または低正常の雄の哺乳類にアンドロゲンまたはアロマターゼ阻害剤と共投与することができる。原発性および続発性の性腺機能低下症のそれぞれについては説明されており、低テストステロンレベルによって部分的に定義されている。しかし、LHレベルは、原発性性腺機能低下症の場合に増加し、続発性性腺機能低下症の場合には低いまたは低正常である。本明細書に記載の併用療法によって治療され得る低テストステロンに関連する障害の例としては、限定されないが、メタボリックシンドローム(例えば、コレステロール上昇、トリグリセリド上昇)、2型糖尿病、脂肪異栄養症または骨粗鬆症の全ての特徴が挙げられる。したがって、いくつかの態様において、本発明は、メタボリックシンドロームまたはその症状、2型糖尿病、脂肪異栄養症および骨粗鬆症からなる群から選択される低テストステロンに関連する障害を治療するための方法であって、そのような治療を必要とする男性に抗エストロゲン剤もしくはその薬学的に許容される塩とアンドロゲン、または抗エストロゲン剤もしくはその薬学的に許容される塩とアロマターゼ阻害剤を共投与することによる方法を提供する。低テストステロンは、性欲減退、抑うつ気分、勃起不全、筋肉量の低下、および認知機能の低下を含むが、これらに限定されないいくつかの生理的症状に関連する。したがって、本発明の一態様において、これらの症状の1つ以上を有する性腺機能低下症(例えば、続発性性腺機能低下症)の男性は、これらの症状を軽減するために、抗エストロゲン剤、好ましくはトランス−クロミフェンとアンドロゲンまたはアロマターゼ阻害剤が共投与される。肥満度指数(BMI)と続発性性腺機能低下症との関係が最近特定され、高BMIは、特に比較的若い男性において、この障害の主要な基礎的病因であるように思われる。さらに、BMIが高く、続発性性腺機能低下症を有する男性は、メタボリックシンドロームおよび最終的に2型糖尿病を発症するリスクが高まる。したがって、BMIが少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、または少なくとも40(例えば、BMIが25〜30、30〜35、35〜40)である続発性性腺機能低下症の男性は、続発性性腺機能低下症を治療するために、かつ/またはメタボリックシンドロームもしくは2型糖尿病などの関連疾患を治療または予防するために、アンドロゲンと抗エストロゲン剤またはアロマターゼ阻害剤と抗エストロゲン剤を共投与することができる。
抗エストロゲン剤(またはその塩)は、テストステロン欠乏症それ自体を治療するため(すなわち、原発性もしくは続発性の性腺機能低下症を治療するため)または低テストステロンレベルに関連する1つ以上の障害を治療するために、テストステロンレベルが低または低正常の雄の哺乳類にアンドロゲンまたはアロマターゼ阻害剤と共投与することができる。原発性および続発性の性腺機能低下症のそれぞれについては説明されており、低テストステロンレベルによって部分的に定義されている。しかし、LHレベルは、原発性性腺機能低下症の場合に増加し、続発性性腺機能低下症の場合には低いまたは低正常である。本明細書に記載の併用療法によって治療され得る低テストステロンに関連する障害の例としては、限定されないが、メタボリックシンドローム(例えば、コレステロール上昇、トリグリセリド上昇)、2型糖尿病、脂肪異栄養症または骨粗鬆症の全ての特徴が挙げられる。したがって、いくつかの態様において、本発明は、メタボリックシンドロームまたはその症状、2型糖尿病、脂肪異栄養症および骨粗鬆症からなる群から選択される低テストステロンに関連する障害を治療するための方法であって、そのような治療を必要とする男性に抗エストロゲン剤もしくはその薬学的に許容される塩とアンドロゲン、または抗エストロゲン剤もしくはその薬学的に許容される塩とアロマターゼ阻害剤を共投与することによる方法を提供する。低テストステロンは、性欲減退、抑うつ気分、勃起不全、筋肉量の低下、および認知機能の低下を含むが、これらに限定されないいくつかの生理的症状に関連する。したがって、本発明の一態様において、これらの症状の1つ以上を有する性腺機能低下症(例えば、続発性性腺機能低下症)の男性は、これらの症状を軽減するために、抗エストロゲン剤、好ましくはトランス−クロミフェンとアンドロゲンまたはアロマターゼ阻害剤が共投与される。肥満度指数(BMI)と続発性性腺機能低下症との関係が最近特定され、高BMIは、特に比較的若い男性において、この障害の主要な基礎的病因であるように思われる。さらに、BMIが高く、続発性性腺機能低下症を有する男性は、メタボリックシンドロームおよび最終的に2型糖尿病を発症するリスクが高まる。したがって、BMIが少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、または少なくとも40(例えば、BMIが25〜30、30〜35、35〜40)である続発性性腺機能低下症の男性は、続発性性腺機能低下症を治療するために、かつ/またはメタボリックシンドロームもしくは2型糖尿病などの関連疾患を治療または予防するために、アンドロゲンと抗エストロゲン剤またはアロマターゼ阻害剤と抗エストロゲン剤を共投与することができる。
別の実施形態において、本発明は、アンドロゲンおよび抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩ならびに少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。また、本明細書に記載の任意の方法に従って使用するための指示と共に、同一または異なる組成物中に製剤化され得るアンドロゲンおよび抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩を含むキットも提供する。
別の実施形態において、本発明は、アロマターゼ阻害剤および抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩ならびに少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。また、本明細書に記載の任意の方法に従って使用するための指示と共に、同一または異なる組成物中に製剤化され得るアロマターゼ阻害剤および抗エストロゲン剤またはその薬学的に許容される塩を含むキットも提供する。
本明細書で論じる参考文献の全ては、参照によりその全体が組み込まれる。
以下の実施例は、本発明を例示するためのものであり、添付の特許請求の範囲で述べるような本発明の範囲を制限するものではない。
実施例1
雄のヒヒにおける血清テストステロンおよびコレステロールに対するクロミドの影響
成体の雄のヒヒに、1.5mg/kgのクロミド、エンクロミド(トランス−クロミド
)またはズクロミド(シス−クロミド)を12日間連続して投与した。分析試料は、試験品を投与する前の最初の治療日(0日目)、治療の12日後(12日目)および最後の治療(終了またはウォッシュアウト)後7日目に採取した血清であった。
雄のヒヒにおける血清テストステロンおよびコレステロールに対するクロミドの影響
成体の雄のヒヒに、1.5mg/kgのクロミド、エンクロミド(トランス−クロミド
)またはズクロミド(シス−クロミド)を12日間連続して投与した。分析試料は、試験品を投与する前の最初の治療日(0日目)、治療の12日後(12日目)および最後の治療(終了またはウォッシュアウト)後7日目に採取した血清であった。
1.体重および血清LH、FSH、PRLおよびテストステロンへの影響
エンクロミドを投与した群において、総血清テストステロンの有意な増加があった。表1を参照されたい。ベースライン期間中または0日目に群間差はなかった。治療後7日目(休薬期間)においても3群間に差はなかった。しかし、エンクロミドは、6日目におけるクロミドおよびズクロミド(それぞれp=0.03およびp=0.00002)と比較して、かつ12日目におけるズクロミド(p=0.047)と比較して、より高レベルのテ
ストステロンを産生した。ズクロミドは、明らかに、総血清テストステロンを全く増加させなかった。エンクロミドを投与した動物と比較して、クロミドを投与した動物は、それらの変動係数によって判断されるとおり、6日目以降に総テストステロンレベルが変化することを示した。作用の経時変化(図3)を調べた時に、エンクロミドのみが、ベースラインまたは0日目の値のいずれかと比較して、6日目および12日目における総血清テストステロンを有意にかつ統計的に増加させたと決定した。さらに、エンクロミド治療の中断は、12日目〜18日目(ウォッシュアウト)に総血清テストステロンレベルを顕著に低下させた。これは、エンクロミドが、ヒトでエンクロミドについて見られる代謝クリアランスと一致して、循環から容易に除去されることを示す。エンクロミドは、クロミドよりも明らかに良好で、より一貫しており、ズクロミドは効果的ではなかった。
エンクロミドを投与した群において、総血清テストステロンの有意な増加があった。表1を参照されたい。ベースライン期間中または0日目に群間差はなかった。治療後7日目(休薬期間)においても3群間に差はなかった。しかし、エンクロミドは、6日目におけるクロミドおよびズクロミド(それぞれp=0.03およびp=0.00002)と比較して、かつ12日目におけるズクロミド(p=0.047)と比較して、より高レベルのテ
ストステロンを産生した。ズクロミドは、明らかに、総血清テストステロンを全く増加させなかった。エンクロミドを投与した動物と比較して、クロミドを投与した動物は、それらの変動係数によって判断されるとおり、6日目以降に総テストステロンレベルが変化することを示した。作用の経時変化(図3)を調べた時に、エンクロミドのみが、ベースラインまたは0日目の値のいずれかと比較して、6日目および12日目における総血清テストステロンを有意にかつ統計的に増加させたと決定した。さらに、エンクロミド治療の中断は、12日目〜18日目(ウォッシュアウト)に総血清テストステロンレベルを顕著に低下させた。これは、エンクロミドが、ヒトでエンクロミドについて見られる代謝クリアランスと一致して、循環から容易に除去されることを示す。エンクロミドは、クロミドよりも明らかに良好で、より一貫しており、ズクロミドは効果的ではなかった。
血清LHまたはFSHに変化はなかった。LHに対する総血清テストステロンの比は、総血清テストステロンと同じパターンに従い、依存性の欠如を示唆した(データは示さず)。12日間の試験期間中に、体重の変化もなかった。エンクロミドを投与した群において試験中に血清プロラクチン(PRL)の減少があり、一部(Ben−Jonathan
andHnasko,2001)で説明され、男性が年をとるにつれて、テストステロンが減少し、プロラクチンが増加するという事実(Feldman etal,200
2)に基づいて予想される抗エストロゲン剤の影響を示唆した。
andHnasko,2001)で説明され、男性が年をとるにつれて、テストステロンが減少し、プロラクチンが増加するという事実(Feldman etal,200
2)に基づいて予想される抗エストロゲン剤の影響を示唆した。
2.コレステロールレベルへの影響
エンクロミドでの治療は、血清コレステロールを低下させる傾向があり、ズクロミドは、同じパラメータを増加させる傾向があった。予備的分析は、コレステロールレベルの変化が統計的に有意ではなかったこと、かつそれらの変化が正常範囲内であったことを示した。2つの異性体について観察された傾向により、短期間にわたるコレステロールレベルに対する反対の効果を実証するため、さらなる分析を行った。
エンクロミドでの治療は、血清コレステロールを低下させる傾向があり、ズクロミドは、同じパラメータを増加させる傾向があった。予備的分析は、コレステロールレベルの変化が統計的に有意ではなかったこと、かつそれらの変化が正常範囲内であったことを示した。2つの異性体について観察された傾向により、短期間にわたるコレステロールレベルに対する反対の効果を実証するため、さらなる分析を行った。
詳細な分析により、エンクロミドが、血清コレステロールレベルを8%低下させたことが示された。逆に、ズクロミドによる治療は、血清コレステロールレベルを22%増加させた。クロミドによる治療は、血清コレステロールレベルをわずかに増加させた。血清コレステロールレベルに対するエンクロミドおよびズクロミドの逆の効果は、異性体が、その代わりに、エストロゲンアゴニストまたはアンタゴニスト活性を有することを考えれば予想外ではない。これらの結果は、エンクロミドが高コレステロールレベルの患者を治療するために使用できることを示している。これらの結果はまた、テストステロンレベルを増加させるために慢性的に使用される場合に、エンクロミドが、血清コレステロールに関してズクロミドより良性であり得ることも示す。
3.臨床化学パラメータに対する効果
ANOVAまたはクラスカルウォリス検定によって決定した時、各パラメータの平均値は、試験開始時のいずれの試験パラメータについても3群間に差異は認められなかった。全ての群は、(1)血清ナトリウム(計算された関連パラメータ、アニオンギャップ、これらは試験中全ての9匹のヒヒついて低かった)、(2)血清グルコース、および(3)エンクロミドで治療される群について0日目に高かったBUNを除いて、各パラメータの正常値を示した。治療の12日目および治療後7日目(ウォッシュアウト)に、クロミドおよびズクロミド群がエンクロミド群よりも低い値を有することを示す、アニオンギャップを除く全てのパラメータについて群間に差は認められなかった。血清ナトリウムおよびアニオンギャップの値は、このヒヒの群に関連する異常であると思われる。
ANOVAまたはクラスカルウォリス検定によって決定した時、各パラメータの平均値は、試験開始時のいずれの試験パラメータについても3群間に差異は認められなかった。全ての群は、(1)血清ナトリウム(計算された関連パラメータ、アニオンギャップ、これらは試験中全ての9匹のヒヒついて低かった)、(2)血清グルコース、および(3)エンクロミドで治療される群について0日目に高かったBUNを除いて、各パラメータの正常値を示した。治療の12日目および治療後7日目(ウォッシュアウト)に、クロミドおよびズクロミド群がエンクロミド群よりも低い値を有することを示す、アニオンギャップを除く全てのパラメータについて群間に差は認められなかった。血清ナトリウムおよびアニオンギャップの値は、このヒヒの群に関連する異常であると思われる。
エンクロミドおよびズクロミドによって赤血球集団に対して、かつズクロミドによってヘマトクリットに対して実質的な影響があった。全ての化合物は、0日目またはエンドポイントのいずれかで平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)を下げる。平均赤血球ヘモグロビン(MCH)には変化がないが、平均赤血球容積(MCV)は増加することにより、MCHCの低下が予測可能である。テストステロンは、ヘマトクリットを上昇させると予想されるが、総血清テストステロンを増加させないズクロミド治療のみが統計的な差を示した。明らかに、ズクロミドを使用する臨床試験中の男性は、赤血球集団の特性について監視されるべきである。エンクロミドは、効果が低いと予測される。
検出された値は正常範囲内に留まったが、血小板に対する12日間のエンクロミド治療の効果は明らかであるように思われる。ここで考慮すべきことの1つは、雄と雌のヒヒ(雄279匹対雌348匹)との間での血小板数の性的二型である。これは、おそらくホルモンによるものである。エンクロミド群はテストステロンの増加を示したので、血小板数の低下は、この群のテストステロンの変化の次に生じ得る。さらに、エンクロミドによる治療は、この群の正常範囲の上限だった0日目のレベルからその正常な雄のレベルに血小板数を近づけた。エンクロミドについては、必ずしも血小板に対する有害な影響は予測されない。
試験した全てのクロミドは白血球(WBC)集団に効果があり、最も著しい効果は、リンパ球および好酸球の数の増加に対するエンクロミドの効果であった。これらの効果は、予想されるほど単純ではない。血液中の顆粒球の割合を低下させることに対して、エンクロミドの効果が強いように思われる。効果は、値が正常範囲未満に低下した7日間の休薬期間後に非常に強い(この時間経過は、WBC集団の変化に影響を与えるのに必要な比較的長い時間を反映し得る)。これらの効果は、テストステロンの変化よりも化合物自体によるものである可能性が高いので、白血球集団に関してヒヒにはほとんど性的二型はない。しかし、WBC数を用いて計算した顆粒球数を調べると、全ての化合物による顆粒球数に差は認められない。同時に、最も興味深いのはリンパ球の場合である。集団中のリンパ球の数および割合の両方は、エンクロミド治療により増加する。WBC数の増加についての傾向を考慮すると、リンパ球の割合の平均値は正常範囲に留まるのに対し、正味の効果は、エンクロミドによるリンパ球数の増加である。この好酸球の結果は類似している。HIV陽性である男性などの、リンパ球数の低い男性の治療に明らかな関連がある。エンクロミドは、この結果に基づいてリンパ球を減少させる可能性は低いので、AIDSの男性集団にエンクロミドを使用することもあり得る。これらの個人は、疾患の喪失効果によりテストステロンを増加させることが意図される薬剤で治療される場合が多い。すでに自分の疾患に侵されているHIV陽性の男性に使用することが意図される全ての薬について、低い肝毒性および腎毒性ならびにコレステロールおよび脂質に対する好ましい効果も、非常に好まれる特性である。
クロミドまたはズクロミドによる血清グルコースの増加は正常範囲内であった。血清グルコースの平均値が0日目に高かったエンクロミドの場合、治療による増加は認められなかった。エンクロミドが血糖に悪影響を及ぼすという証拠は存在しなかった。
酵素ASTおよびALTによって判断されるように、肝機能に対する明らかな有害作用は無いように思われる。これらの値の傾向は治療による減少であった。血清中の酵素レベルの増加は、肝臓の損傷を示す。治療期間にわたる差は統計的に有意ではなかったものの、ALT/SGPTは、クロミド群に関する研究の終了時に範囲外の低さであった。エンクロミドおよびズクロミドによる変化は、正常範囲内であった。ASTは妊娠中に抑制される。したがって、限界に近いASTレベルの低下におけるズクロミドなどのエストロゲンアゴニストの作用は理にかない得る。アルカリホスファターゼ(ALP)も肝臓で見出され、種々の病状で上昇する。ALPの低下は、さらに肝障害に相反する。血清アルブミンにも、肝臓の生成物にも変化はなかった。性ホルモン結合グロブリンがより重要な役割を担うが、長期間にわたる血清アルブミンの強い抑制は、ヒトにおける遊離型の血清ステロイドホルモンレベルに寄与し得る。最終結果として、化合物のいずれもアッセイしたパラメータに基づいて、肝臓損傷と関連し得なかった。
骨芽細胞活性および骨の疾患には高血清ALP値が伴う。ALPは、ズクロミド治療後に上昇せず、エンクロミド治療後に値が減少した。この傾向により、ズクロミドと比較して、エンクロミドの使用についてより良性の結果が予測される。
BUNおよびBUN/クレアチニンは、クロミド群およびエンクロミド群において研究中に変化したが、クレアチニンに最終的に変化がないことは腎機能障害に相反する。糸球体濾過能力の喪失は、BUNを増加させる。ヒトにおいて、栄養不良(制御設定ではそうではない)、または(おそらく浮腫を伴う)多量の水分摂取によりBUNの減少が生じる。また、エンクロミドにより0日目〜12日目に総血清テストステロンが増加するにもかかわらず、血清クレアチニン値に差がなかったことは、この短期間における筋肉量の増加に相反する。
試験中の全ての動物の血清ナトリウムレベルは基準値よりも低かった。血清二酸化炭素は、クロミド群およびズクロミド群について12日目に基準値よりも高かった。試験中の血清アニオンギャップは、ナトリウムの結果と類似して全ての動物について低かった。エンクロミドは、正常値に向けてこのパラメータを上昇させた。全ての治療期間を通して試験動物で検出された電解質不均衡は、理解しづらいままであるが、BUN結果によって示唆される同じ流体攪乱現象の一部であり得る。
以上の結果は、エンクロミドが、総血清テストステロンの増強という点で、クロミドまたはズクロミドよりも効果的であることを示している。特に、半減期が長いことを考慮すると、クロミドのうちのズクロミド成分は、時間とともに循環中で優勢となるので、ズクロミドは明らかに効果的ではなく、その欠乏は性腺機能低下症に対するクロミドの使用を制限する。
エンクロミドは、ズクロミドおよび大抵はクロミドと比較した場合に、全ての面で比較的良性であるように思われた。このことは、同じパラメータを上昇させるズクロミドの傾向とは対照的に、コレステロールおよび肝酵素を低下させるエンクロミドの傾向を考慮すると、特に当てはまる。リンパ球のCD4+亜集団が減少も増加もしないことを示すことができれば、リンパ球数を増加させるエンクロミドの驚くべき傾向は、AIDSの男性に有用であり得る。
実施例2
1より大きい比率でトランス−クロミフェンおよびトランス−クロミフェンとシス−クロミフェンの混合物を使用した男性におけるテストステロンレベルを増加させる方法
トランス−クロミフェンの投与前に、血液試料を被験者の男性から採取し、例えば、Matsumoto,etal.Clin.Endocrinol.Metab.56;720(1983)(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の方法を用いて、テストステロンレベルを測定する。遊離型およびテストステロンに結合したものの両方の性ホルモン結合グロブリン(SHBG)は、例えば、[3H]ジヒドロテストステロン飽和分析法およびラジオイムノアッセイの両方によるSHBGの測定について説明しているTenoveretal.J.Clin.Endocrinol.Metab.65:1118(1987)に記載のとおりに測定してもよい。非SHBG結合テストステロンレベル(生物学的に利用可能なテストステロン)も、例えば、Tenoveretal.J.Clin.Endocrinoland Metab.65:1118(1987)に従って測定する。Soderguard et al.J.Steroid Biochem16:801(1982)(参照により本明細書に組み込まれる)も参照されたい。
1より大きい比率でトランス−クロミフェンおよびトランス−クロミフェンとシス−クロミフェンの混合物を使用した男性におけるテストステロンレベルを増加させる方法
トランス−クロミフェンの投与前に、血液試料を被験者の男性から採取し、例えば、Matsumoto,etal.Clin.Endocrinol.Metab.56;720(1983)(参照により本明細書に組み込まれる)に記載の方法を用いて、テストステロンレベルを測定する。遊離型およびテストステロンに結合したものの両方の性ホルモン結合グロブリン(SHBG)は、例えば、[3H]ジヒドロテストステロン飽和分析法およびラジオイムノアッセイの両方によるSHBGの測定について説明しているTenoveretal.J.Clin.Endocrinol.Metab.65:1118(1987)に記載のとおりに測定してもよい。非SHBG結合テストステロンレベル(生物学的に利用可能なテストステロン)も、例えば、Tenoveretal.J.Clin.Endocrinoland Metab.65:1118(1987)に従って測定する。Soderguard et al.J.Steroid Biochem16:801(1982)(参照により本明細書に組み込まれる)も参照されたい。
シス−クロミフェンに対するトランス−クロミフェンの比率が1より大きい場合に、患者に1.5mg/kgのクロミフェンの投与量を毎日与える。患者において治療レベルの
テストステロンを達成するために、投与量および投与頻度を調節することができるようにテストステロンレベルについて患者を監視する。
テストステロンを達成するために、投与量および投与頻度を調節することができるようにテストステロンレベルについて患者を監視する。
実施例3
Androxal(商標)とAndrogel(登録商標)の比較
性腺機能低下症の男性において、経口投与したAndroxal(商標)(トランス−クロミフェン)とAndrogel(登録商標)を比較するために、ニュージャージー州ハッケンサックにあるAdvanced BiologicalResearch社(ABR)の臨床研究センターでプラセボ対照負荷試験を行った。Androgel(登録商標)(SolvayPharmaceuticals社)は、経皮マトリックスに外因性テストステロンを施したクリームで構成されている。
Androxal(商標)とAndrogel(登録商標)の比較
性腺機能低下症の男性において、経口投与したAndroxal(商標)(トランス−クロミフェン)とAndrogel(登録商標)を比較するために、ニュージャージー州ハッケンサックにあるAdvanced BiologicalResearch社(ABR)の臨床研究センターでプラセボ対照負荷試験を行った。Androgel(登録商標)(SolvayPharmaceuticals社)は、経皮マトリックスに外因性テストステロンを施したクリームで構成されている。
テストステロンレベルが300ng/dl未満(通常298〜1034ng/dl)の、試験に登録した62人の性腺機能低下症の男性を、Androxal(商標)の3用量(12.5mg、25mg、および50mg)、プラセボ、ならびに高用量と低用量の両方のAndrogel(登録商標)の6つの異なる治療群に無作為に分けた。Androxal(商標)の薬物動態パラメータならびにテストステロンの周期的な変化を決定するために、Androxal(商標)治療群およびプラセボ治療群のそれぞれの男性の半分を、1日目および14日目にクリニック内セッションを受けるコホートに無作為に分けた。プラセボおよびAndroxal(商標)の用量は二重盲検法で投与した。Androgel(登録商標)クリームは非盲検法で投与した。Androgel(登録商標)患者の半数は、試験中の他の患者と同様のクリニック内セッションを受けた。2週間後、薬物曝露患者は、彼らのテストステロンレベルの状態を測定するために、さらに7〜10日間経過観察をした。Androxal(商標)またはAndrogel(登録商標)の試験治療群のいずれにおいてもプラセボと異なる副作用は指摘されなかった。
1.テストステロンレベルへの影響
Androxal(商標)またはAndrogel(登録商標)の全ての用量は、ベースラインのテストステロンレベルからのテストステロンを統計的に有意に変化させた(図5)。低、中、高用量のAndroxal(商標)は、それぞれ169、247、および294ng/dlの平均増加を達成したが、最低承認用量のAndrogel(登録商標)5G、および最高承認用量のAndrogel(登録商標)10Gの用量により、ベースラインから212ng/dlおよび363ng/dl変化した。これらの値は、Androxal(商標)で達成したそれらの変化から統計的に区別できなかった。このAndroxal(商標)とAndrogel(登録商標)の違いを示すことができないことは、Androgel(登録商標)が使用された場合に見られる非常に変わりやすい結果に起因すると思われる。例えば、Androxal(商標)の50mg用量は、15日後に平均総テストステロンを589±172ng/dlまで増加させ、変動係数(CV)は29%であり、プラセボ群(36%)と同様であった。一方、Androgel(登録商標)5Gおよび10Gによる総テストステロンの平均値は473±289ng/dlおよび608±323ng/dlであり、CVはそれぞれ61%および53%であった。
Androxal(商標)またはAndrogel(登録商標)の全ての用量は、ベースラインのテストステロンレベルからのテストステロンを統計的に有意に変化させた(図5)。低、中、高用量のAndroxal(商標)は、それぞれ169、247、および294ng/dlの平均増加を達成したが、最低承認用量のAndrogel(登録商標)5G、および最高承認用量のAndrogel(登録商標)10Gの用量により、ベースラインから212ng/dlおよび363ng/dl変化した。これらの値は、Androxal(商標)で達成したそれらの変化から統計的に区別できなかった。このAndroxal(商標)とAndrogel(登録商標)の違いを示すことができないことは、Androgel(登録商標)が使用された場合に見られる非常に変わりやすい結果に起因すると思われる。例えば、Androxal(商標)の50mg用量は、15日後に平均総テストステロンを589±172ng/dlまで増加させ、変動係数(CV)は29%であり、プラセボ群(36%)と同様であった。一方、Androgel(登録商標)5Gおよび10Gによる総テストステロンの平均値は473±289ng/dlおよび608±323ng/dlであり、CVはそれぞれ61%および53%であった。
Androxal(商標)療法の14日後に、全ての用量は、プラセボ群と同様の総テストステロン日周パターン、すなわち朝にピークがきて、昼は底値を示し、夜間上昇するパターンと関連していた。理論に縛られることなく、このパターンは、Androxal(商標)の作用機序によるものであり得、以下に示すような視床下部−下垂体軸への影響を介して媒介されるように思われる。Androgel(登録商標)を投与された男性の日周パターンは、ほぼ横ばいであった。しかし、Androgel(登録商標)の総テストステロンの急増は投与に関連し、通常の高レベルの1,034ng/dlを超える場合が多い。Androgel(登録商標)10Gを投与された幾人かは、2500ng/dlを超える総テストステロンのピークレベルに達することができた。
興味深いことに、経過観察中(すなわち、毎日の経口治療の中断後7〜10日目)の血清総テストステロンレベルは、Androxal(商標)での治療後、予想外にも依然として高いままであった。さらに、血清総テストステロンレベルは、高用量のAndroGel(登録商標)1%(p=0.017、t検定)と比べて、最高用量のAndroxa
l(商標)で有意に高かった。
l(商標)で有意に高かった。
2.LHおよびFSHレベルへの影響
Androxal(商標)による治療は、性腺機能低下症の男性被験者における血清LHレベルを統計的に有意に増加させた(図6)。総血清テストステロンの場合のように、経過観察中(すなわち、毎日の経口治療の中断後7〜10日目)に、予想外の血清LHレベルの継続があり、それらのレベルは、3用量のAndroxal(商標)について依然として高いままであった。比較すると、Androgel(登録商標)による治療は、最初にLHを減少させ、中断後、治療前レベルに向かう明らかなリバウンドがあった。
Androxal(商標)による治療は、性腺機能低下症の男性被験者における血清LHレベルを統計的に有意に増加させた(図6)。総血清テストステロンの場合のように、経過観察中(すなわち、毎日の経口治療の中断後7〜10日目)に、予想外の血清LHレベルの継続があり、それらのレベルは、3用量のAndroxal(商標)について依然として高いままであった。比較すると、Androgel(登録商標)による治療は、最初にLHを減少させ、中断後、治療前レベルに向かう明らかなリバウンドがあった。
Androxal(商標)による治療は、性腺機能低下症の男性被験者における血清FSHレベルを統計的に増加させた(図7)。FSHを増加させるパターンは、LHの場合に見られるパターンと同様であり、すなわち、Androxal(商標)の全ての用量は、血清FSHを高め、経過観察中に高いままであるが、AndroGel(登録商標)は血清FSHレベルを抑制し、治療の中断によって、血清FSHが治療前レベルとより類似した濃度に向かってリバウンドすることを可能にする。
3.他の臨床化学パラメータへの影響
血清ジヒドロキシテストステロン(DHT)レベルへの影響も測定した。Androxal(商標)を投与された男性は、DHTから総テストステロンへの好ましいシフトを経験した。例えば、Androxal(商標)の50mg用量を投与された男性は、プラセボ群の比率1.07と比較して、0.83のDHT/TT比を経験した。それに反して、Androgel(登録商標)群のいずれかのDHT/TT比は>1.5であった。これらの結果は、Androgel(登録商標)を投与された男性が、総テストステロンよりも速くDHTを獲得したことを示す。したがって、AndroGel(登録商標)療法を投与された男性のテストステロンと比較して、DHTは正常レベルではなくなった。
血清ジヒドロキシテストステロン(DHT)レベルへの影響も測定した。Androxal(商標)を投与された男性は、DHTから総テストステロンへの好ましいシフトを経験した。例えば、Androxal(商標)の50mg用量を投与された男性は、プラセボ群の比率1.07と比較して、0.83のDHT/TT比を経験した。それに反して、Androgel(登録商標)群のいずれかのDHT/TT比は>1.5であった。これらの結果は、Androgel(登録商標)を投与された男性が、総テストステロンよりも速くDHTを獲得したことを示す。したがって、AndroGel(登録商標)療法を投与された男性のテストステロンと比較して、DHTは正常レベルではなくなった。
臨床化学パラメータの結果も、予想外に、Androxal(商標)を投与された男性がトリグリセリドの非用量依存的な減少を経験したことを示した。トリグリセリドの減少は、治療の2週間後に平均すると19.1%の減少となった。これは、プラセボ群に関して5.9%の減少、ならびにAndrogel(登録商標)5Gおよび10Gに関してそれぞれ0.3%および22%の増加に匹敵した。
考察
この研究に基づき、潜在的な療法としてAndroxal(商標)のいくつかの潜在的な利点を推測する。Androxal(商標)は、血清テストステロンが異常に高レベルに急増することなく、高度に一貫性のある方法で、正常範囲内で総テストステロンを増加させるように思われる。さらに、続発性性腺機能低下症を患う男性を治療するためのトランス−クロミフェンの使用は、Androgel(登録商標)などの外因性療法の主要な副作用の1つを潜在的に相殺することができる新たなアプローチを提供する。外因性療法は、負のフィードバックを提供し、それによって、FSHおよびLHの産生を中断する。FSHは、必須の生殖ホルモンであり、男性において精子形成を刺激する。精巣の体積は精細管(seminiferustubule)内の精子形成レベルに関連するので、外因性のテストステロンへの長期曝露は、FSH産生への影響の結果として、精子合成を低下させ、精子数の減少およびその結果としての精巣の収縮による一過的な不妊の可能性につながる。FSHレベルの増加は、Androxal(商標)を用いて、性腺機能低下症の男性を含む男性における不妊を治療することができることも示す。さらに、血清テストステロン、FSHおよびLHレベルにおけるAndroxal(商標)の広範な影響は、Androxal(商標)が変更された投与量またはスケジュールで投与され、おそらく毎日ではない、すなわち間欠的な治療を可能にすることができることを示す。
この研究に基づき、潜在的な療法としてAndroxal(商標)のいくつかの潜在的な利点を推測する。Androxal(商標)は、血清テストステロンが異常に高レベルに急増することなく、高度に一貫性のある方法で、正常範囲内で総テストステロンを増加させるように思われる。さらに、続発性性腺機能低下症を患う男性を治療するためのトランス−クロミフェンの使用は、Androgel(登録商標)などの外因性療法の主要な副作用の1つを潜在的に相殺することができる新たなアプローチを提供する。外因性療法は、負のフィードバックを提供し、それによって、FSHおよびLHの産生を中断する。FSHは、必須の生殖ホルモンであり、男性において精子形成を刺激する。精巣の体積は精細管(seminiferustubule)内の精子形成レベルに関連するので、外因性のテストステロンへの長期曝露は、FSH産生への影響の結果として、精子合成を低下させ、精子数の減少およびその結果としての精巣の収縮による一過的な不妊の可能性につながる。FSHレベルの増加は、Androxal(商標)を用いて、性腺機能低下症の男性を含む男性における不妊を治療することができることも示す。さらに、血清テストステロン、FSHおよびLHレベルにおけるAndroxal(商標)の広範な影響は、Androxal(商標)が変更された投与量またはスケジュールで投与され、おそらく毎日ではない、すなわち間欠的な治療を可能にすることができることを示す。
実施例4
3用量のAndroxalとAndrogelの比較
製造者の指示に従って使用されるAndrogel(登録商標)の影響と3用量のトランス−クロミフェン(1日1回の経口投与)の影響を比較するための臨床試験を実施した。テストステロンレベルが350ng/dlを超えない60人の男性がこの試験に登録し、(i)Androxal 6.25mg、(ii)Androxal 12.5mg、(iii)、Androxal 25mgまたは(iv)Androgel、の4つの対応する治療群のうちのいずれかに無作為に分けた。この試験の男性の平均年齢は53.1(
10.1)歳であり、彼らの平均肥満度指数(BMI)は31.8(6.1)であった。こ
れらの男性に6週間投与し、その後、治療の中断後さらに7日間経過観察した。全ての治療群の被験者は、評価のためにクリニックを2週間毎来院した。投与が開始される前のベースラインおよび6週間の治療後に24時間の評価を行い、この時点で、テストステロンおよびLHを1時間ごとに評価した。これらの結果を以下の表2に示す。
3用量のAndroxalとAndrogelの比較
製造者の指示に従って使用されるAndrogel(登録商標)の影響と3用量のトランス−クロミフェン(1日1回の経口投与)の影響を比較するための臨床試験を実施した。テストステロンレベルが350ng/dlを超えない60人の男性がこの試験に登録し、(i)Androxal 6.25mg、(ii)Androxal 12.5mg、(iii)、Androxal 25mgまたは(iv)Androgel、の4つの対応する治療群のうちのいずれかに無作為に分けた。この試験の男性の平均年齢は53.1(
10.1)歳であり、彼らの平均肥満度指数(BMI)は31.8(6.1)であった。こ
れらの男性に6週間投与し、その後、治療の中断後さらに7日間経過観察した。全ての治療群の被験者は、評価のためにクリニックを2週間毎来院した。投与が開始される前のベースラインおよび6週間の治療後に24時間の評価を行い、この時点で、テストステロンおよびLHを1時間ごとに評価した。これらの結果を以下の表2に示す。
全てのAndroxal治療群は、7日間の経過観察後にベースラインと比較して朝のテストステロン量が改善されたことを示し、Androxal治療群の中で明確な用量反応があった。治療の中断後の1週目にAndroxalについて注目された従来の効果は、Androgel(25mg用量ではp<0.0001および12.5mg用量ではp
=0.003)と比較して、高用量および中間用量のAndroxalについて、統計的
に非常に有意な治療の差に達したことであった。6.25mg用量との比較は、ほとんど有意なp=0.056であった。治療の中断後7日目には、この薬剤はもはや投与されるべきではなく、継続的な改善は、視床下部−下垂体−精巣軸の再設定に関連し得る。図8は、投薬を停止した後の1週間の経過観察を含むこの試験の過程で観察された平均総テストステロン(TT)を示す。
=0.003)と比較して、高用量および中間用量のAndroxalについて、統計的
に非常に有意な治療の差に達したことであった。6.25mg用量との比較は、ほとんど有意なp=0.056であった。治療の中断後7日目には、この薬剤はもはや投与されるべきではなく、継続的な改善は、視床下部−下垂体−精巣軸の再設定に関連し得る。図8は、投薬を停止した後の1週間の経過観察を含むこの試験の過程で観察された平均総テストステロン(TT)を示す。
局所ゲル治療群は、おそらく下垂体機能に対する外因性テストステロンの抑制効果により、ベースライン値よりも数値的に悪い朝のテストステロンレベルを示した。以前の研究のように、局所的テストステロンは、多くの場合去勢レベルまで、FSHおよびLHを有意に抑制した。
実施例5
AndroxalとTestimの比較
プラセボ対照臨床試験を実施して、中程度から重度の機能障害を有する続発性性機能低下症の男性におけるトランス−クロミフェン(1日1回の経口投与)の影響とTestim(登録商標)(1%局所テストステロンゲル、50mgのテストステロンの用量で毎日5g適用)の影響を3ヶ月の投与期間後に比較した。男性は、登録のための基準を満たすために、少なくとも10日までに分離された2つの別々の評価において、朝のテストステロンが250ng/dl未満であることを示すことが必要とされ、テストステロン治療が未経験でなければならなかった。900人を上回る男性をスクリーニングし、全ての基準を満たして、この試験に登録された男性は合計108人に達した。この試験に登録された全108人の男性は、少なくとも1回の投与および1回の来院の要件を満たし、その中で有効性の尺度を評価することができた。これらの被験者を(i)プラセボ;(ii)Androxal 12.5mg;(iii)Androxal 25mg;および(iv)
Testimの4群に無作為に分けた。ベースラインにおいて群間でのテストステロンの統計的な差は認められなかった。3ヶ月の投与期間の終了時に、最終的な朝のテストステロンレベルの中央値における統計的に有意な増加が、全3つの有効な治療群において観察された。以下の表3を参照されたい。
AndroxalとTestimの比較
プラセボ対照臨床試験を実施して、中程度から重度の機能障害を有する続発性性機能低下症の男性におけるトランス−クロミフェン(1日1回の経口投与)の影響とTestim(登録商標)(1%局所テストステロンゲル、50mgのテストステロンの用量で毎日5g適用)の影響を3ヶ月の投与期間後に比較した。男性は、登録のための基準を満たすために、少なくとも10日までに分離された2つの別々の評価において、朝のテストステロンが250ng/dl未満であることを示すことが必要とされ、テストステロン治療が未経験でなければならなかった。900人を上回る男性をスクリーニングし、全ての基準を満たして、この試験に登録された男性は合計108人に達した。この試験に登録された全108人の男性は、少なくとも1回の投与および1回の来院の要件を満たし、その中で有効性の尺度を評価することができた。これらの被験者を(i)プラセボ;(ii)Androxal 12.5mg;(iii)Androxal 25mg;および(iv)
Testimの4群に無作為に分けた。ベースラインにおいて群間でのテストステロンの統計的な差は認められなかった。3ヶ月の投与期間の終了時に、最終的な朝のテストステロンレベルの中央値における統計的に有意な増加が、全3つの有効な治療群において観察された。以下の表3を参照されたい。
有効な治療群間で観察される統計的な差は認められず、全3つの有効な治療群は、プラセボ治療群よりも統計的に非常に異なっていた。Testim治療群の非標準分布により、中央値を統計分析のために用いた。Testim治療群における28人の男性のうちの2人は、テストステロンの通常の最大レベル(1100ng/dl)を超えたが、Androxal治療群の男性は、通常の最大レベルを超えなかった。Androxal治療群においては男性の69.9%が、Testim治療群においては男性の57.1%が朝のテストステロンレベルについて正常範囲(300〜1100ng/dl)内であった。
ベースライン時および投与が完了した後に、精子数を評価した。精子形成は約64日周期であり、治療の3ヶ月後に初期の変化の検出が期待される。ベースラインでは、全4つの治療群の中央値は、正常な男性について一般に認められる低レベルの精子数(1ml当たり2000万個の精子)を上回った。3ヶ月の投与期間の終了時に、2つのAndroxal群およびプラセボ群の精子数に統計的に有意な変化は認められなかった。Testim群の精子数の中央値は、通常範囲を十分に下回り、精子減少症として定義された範囲内の620万個の精子/mlへの統計的に有意な減少(p=0.003)を示した。合わせたAndroxal治療群における男性の精子数の中央値は、9380万個の精子/mlであった(Testimと比較してp値=0.001)。プラセボ治療群の男性の精子数の中央値は1億1080万個の精子/mlを示し、Testim(p=0.005)よりも有意に異なっていた。この薬物は、プラセボと比較して、両方の用量で、一般的に良好な耐容性を示した。中断につながる薬物関連の重篤な有害作用は生じなかった。
実施例6
精子形成におけるAndroxal効果とTestim効果の比較
以前に6ヶ月〜2年間、局所投与用の外因性テストステロンによる治療を受けていた続発性性腺機能低下症(テストステロン<300ng/dl;LH<15 IU/ml)の男性に6カ月間投与した時の、精子形成における(1日1回経口投与される)トランス−クロミフェンの効果を決定するために臨床試験を実施した。被験者の平均年齢は46歳であり、平均体重は233ポンドであった。13人の被験者を、(i)Androxal12.5mg/日または(ii)製造者の指示に従って毎日適用されるTestimを投与
される2つの治療群に無作為に分け、11人の被験者が本試験を終了した。被験者は、試験薬を受け取る前に少なくとも30日間、局所投与用の外因性テストステロンを中断する必要があった。生殖能力に関連する精子のパラメータならびにFSHおよびLHレベルに対する治療効果を、治療の3ヶ月および6ヶ月後、ならびに治療の中断後1ヶ月の時点で評価した。精液検査には、精液量、総精子数、精子濃度、運動性および正常な形態の割合(%)が含まれた。スクリーニング(V1)、ベースライン(V2)および初回投与後1ヶ月の時点での来院(V3)、3ヶ月の時点での来院(V4)および6ヶ月の時点での来院(V5)ならびに治療後の1ヶ月の時点の経過観察来院(V6)を含む6回の研究室来院があった。
精子形成におけるAndroxal効果とTestim効果の比較
以前に6ヶ月〜2年間、局所投与用の外因性テストステロンによる治療を受けていた続発性性腺機能低下症(テストステロン<300ng/dl;LH<15 IU/ml)の男性に6カ月間投与した時の、精子形成における(1日1回経口投与される)トランス−クロミフェンの効果を決定するために臨床試験を実施した。被験者の平均年齢は46歳であり、平均体重は233ポンドであった。13人の被験者を、(i)Androxal12.5mg/日または(ii)製造者の指示に従って毎日適用されるTestimを投与
される2つの治療群に無作為に分け、11人の被験者が本試験を終了した。被験者は、試験薬を受け取る前に少なくとも30日間、局所投与用の外因性テストステロンを中断する必要があった。生殖能力に関連する精子のパラメータならびにFSHおよびLHレベルに対する治療効果を、治療の3ヶ月および6ヶ月後、ならびに治療の中断後1ヶ月の時点で評価した。精液検査には、精液量、総精子数、精子濃度、運動性および正常な形態の割合(%)が含まれた。スクリーニング(V1)、ベースライン(V2)および初回投与後1ヶ月の時点での来院(V3)、3ヶ月の時点での来院(V4)および6ヶ月の時点での来院(V5)ならびに治療後の1ヶ月の時点の経過観察来院(V6)を含む6回の研究室来院があった。
被験者に、3週間にわたって前のテストステロン治療のウォッシュアウトを行った後、研究被験者の朝の平均総テストステロンレベルは165+/−66ng/dLを示した。治療の3ヶ月後、AndroxalおよびTestimを投与した男性における平均血清テストステロンにおいて統計的に有意な増加があり、これは、継続治療によりさらに3ヶ月間持続した。AndroxalもLHおよびFSHの両方を有意に増加させたが、Testimを投与された男性のゴナドトロピンは有意に低いレベルであった。
Androxalは、3ヶ月の時点でAndroxalが投与された男性7人中7人において、6ヶ月の時点でAndroxalが投与された男性6人中6人において精子数が一貫して増加し、精子濃度の範囲は十分に正常な範囲内の7500万個〜3億3400万個/mlであり、精子濃度は経過観察時に正常範囲内のままであった。一方で、Testimは、3ヶ月の時点で、全5人の男性について、2000万個未満の精子数(男性が不妊であると考えられるレベル未満)となった。6ヶ月の時点で、Testim治療を受けた男性の5人中3人が2000万個のレベル未満のままであった。Testim被験者の5人中3人の精子数は、全来院について実質的にゼロであった。全ての時点でAndroxal群とTestim群との間で、精子数の差は有意であった。
Testimの使用により、運動精子濃度(精子濃度×精子の運動性)がAndroxalより著しく低下した。Androxalは、V2とV4との間で運動精子濃度を増加させる傾向があった。また、Testimの使用によっても、運動精子数がAndroxalより著しく低下した。
Testimに比べてAndroxalで治療した被験者は、来院4、5および6に見られる有意な差を有する精子濃度の増加を示した。このような増加は、Testim治療群では観察されなかった。さらに、Androxal群の被験者から得た精子は、Testim群の被験者から得た精子よりも形態学的に正常あり、来院5において有意な差が認められた。
Testimの使用は、続発性性腺機能低下症の男性における血清総テストステロンレベルを正常範囲に増加させ、視床下部/下垂体軸における見かけの負のフィードバックも引き起こし、LHおよびFSH産生を減少させた。この観察されたLHおよびFSHの血中レベルの減少は、低い出生率につながる無精子症または精子減少症を引き起こすと思われる。Androxalの使用はまた、総テストステロンレベルを正常範囲内に維持し、LHおよびFSHレベルも増加させ、結果として新たにまたは継続的に精子を産生させる。両方の薬物に対して、薬物療法の6ヶ月間に、全ての被験者が良好な耐容性を示した。
Claims (1)
- 明細書に記載された発明。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201261604989P | 2012-02-29 | 2012-02-29 | |
US61/604,989 | 2012-02-29 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014560047A Division JP2015508825A (ja) | 2012-02-29 | 2013-02-28 | アンドロゲン欠乏症を治療するための併用療法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018115213A true JP2018115213A (ja) | 2018-07-26 |
Family
ID=47844530
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014560047A Withdrawn JP2015508825A (ja) | 2012-02-29 | 2013-02-28 | アンドロゲン欠乏症を治療するための併用療法 |
JP2018088153A Pending JP2018115213A (ja) | 2012-02-29 | 2018-05-01 | アンドロゲン欠乏症を治療するための併用療法 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014560047A Withdrawn JP2015508825A (ja) | 2012-02-29 | 2013-02-28 | アンドロゲン欠乏症を治療するための併用療法 |
Country Status (10)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20150031656A1 (ja) |
EP (1) | EP2819676B1 (ja) |
JP (2) | JP2015508825A (ja) |
CN (1) | CN104244953A (ja) |
AU (1) | AU2013225869B2 (ja) |
CA (1) | CA2865234A1 (ja) |
ES (1) | ES2681023T3 (ja) |
HK (1) | HK1204979A1 (ja) |
MX (1) | MX2014009322A (ja) |
WO (1) | WO2013130832A1 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
UA113291C2 (xx) | 2011-08-04 | 2017-01-10 | Метаболіти транскломіфену і їх застосування | |
CN104994877A (zh) | 2012-11-02 | 2015-10-21 | 利普生物药剂公司 | 用于癌症治疗的反式-克罗米芬 |
WO2014197477A1 (en) * | 2013-06-05 | 2014-12-11 | Repros Therapeutics Inc. | Trans-clomiphene and its analogues as agents that increase bone mineral density |
US9744177B2 (en) | 2014-03-10 | 2017-08-29 | Endorecherche, Inc. | Treatment of male androgen deficiency symptoms or diseases with sex steroid precursor combined with SERM |
US20160022643A1 (en) * | 2014-07-22 | 2016-01-28 | Professional Compounding Centers Of America | Oral Transmucosal Compositions including Aromatase Inhibitors for Low Testosterone Levels in Men |
WO2017182097A1 (en) | 2016-04-22 | 2017-10-26 | F.I.S. - Fabbrica Italiana Sintetici S.P.A. | Process for the preparation of enclomiphene citrate having needle shaped crystal habit. |
WO2018058032A1 (en) * | 2016-09-26 | 2018-03-29 | Repros Therapeutics Inc. | Antiestrogens and/or aromatase inhibitors for use in treating obesity and related symptoms |
MY202513A (en) * | 2017-03-08 | 2024-05-02 | Laila Nutraceuticals | Synergistic herbal compositions for testosterone boosting |
JP2022534807A (ja) * | 2019-06-07 | 2022-08-03 | ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション | 思春期遅発を予測および処置するためのキスペプチン |
WO2021097182A1 (en) * | 2019-11-13 | 2021-05-20 | Glia, Llc | Testosterone compositions |
CN113967217A (zh) * | 2021-12-10 | 2022-01-25 | 山东山大附属生殖医院有限公司 | 来曲唑联合十一酸睾酮在弱精子症治疗中的应用 |
Family Cites Families (66)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2464203A (en) | 1943-05-21 | 1949-03-15 | Boots Pure Drug Co Ltd | Manufacture of dienoestrol |
US2465505A (en) | 1944-12-05 | 1949-03-29 | Hoffmann La Roche | Process for the manufacture of 3, 4-di-(p-hydroxy-phenyl)-hexadiene-2, 4 |
US2914562A (en) | 1957-08-06 | 1959-11-24 | Wm S Merrell Co | Amine derivatives of triphenylethanol |
BE637389A (ja) | 1962-09-13 | |||
US3822287A (en) | 1969-04-17 | 1974-07-02 | Rexall Drug Chemical | Process for preparation of substituted 3,4-(diphenyl)chromans |
US4133814A (en) | 1975-10-28 | 1979-01-09 | Eli Lilly And Company | 2-Phenyl-3-aroylbenzothiophenes useful as antifertility agents |
US4230862A (en) | 1975-10-28 | 1980-10-28 | Eli Lilly And Company | Antifertility compounds |
DE2658307C2 (de) | 1976-12-22 | 1979-03-15 | Klinge Pharma Gmbh & Co, 8000 Muenchen | Di-O'-hydroxyphenyD-alkanverbindungen, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung als Arzneimittel |
DE2860900D1 (en) | 1977-08-22 | 1981-11-05 | Ici Plc | Triphenylalkene derivatives, process for their preparation and pharmaceutical compositions containing them |
DE3046719C2 (de) | 1980-12-11 | 1983-02-17 | Klinge Pharma GmbH, 8000 München | 1,1,2-Triphenyl-but-1-en-Derivate, Verfahren zu ihrer Herstellung und Arzneimittel |
US4418068A (en) | 1981-04-03 | 1983-11-29 | Eli Lilly And Company | Antiestrogenic and antiandrugenic benzothiophenes |
GB2126576B (en) | 1982-06-25 | 1985-06-19 | Farmos Group Limited | Alkane and alkene derivatives |
US5491173A (en) | 1982-06-25 | 1996-02-13 | Orion-Yhtyma Oy | Tri-phenyl alkene derivatives and their preparation and use |
GB8327256D0 (en) | 1983-10-12 | 1983-11-16 | Ici Plc | Steroid derivatives |
IE58417B1 (en) | 1984-04-27 | 1993-09-22 | Ici Plc | Chemical derivatives |
GB8517360D0 (en) | 1985-07-09 | 1985-08-14 | Erba Farmitalia | Substituted androsta-1,4-diene-3,17-diones |
US5352795A (en) | 1986-03-07 | 1994-10-04 | Ciba-Geigy Corporation | Alpha-heterocycle substituted tolunitriles |
DE3762617D1 (de) | 1986-09-11 | 1990-06-13 | Nat Res Dev | Tamoxifenderivate. |
GB8714013D0 (en) | 1987-06-16 | 1987-07-22 | Ici Plc | (substituted-aralkyl)heterocyclic compounds |
US5395842A (en) | 1988-10-31 | 1995-03-07 | Endorecherche Inc. | Anti-estrogenic compounds and compositions |
DK0943328T3 (da) * | 1989-07-07 | 2004-10-18 | Endorech Inc | Kombinationsterapi til profylakse og/eller behandling af godartet prostatahyperplasi |
US6060503A (en) | 1991-12-02 | 2000-05-09 | Endorecherche, Inc. | Benzopyran-containing compounds and method for their use |
KR950701317A (ko) | 1992-05-08 | 1995-03-23 | 오오쓰까 아끼히꼬 | 인돌 유도체(Indole Derivative) |
TW366342B (en) | 1992-07-28 | 1999-08-11 | Lilly Co Eli | The use of 2-phenyl-3-aroylbenzothiophenes in inhibiting bone loss |
US6756388B1 (en) | 1993-10-12 | 2004-06-29 | Pfizer Inc. | Benzothiophenes and related compounds as estrogen agonists |
GB9326332D0 (en) | 1993-12-23 | 1994-02-23 | Karo Bio | Indole derivatives |
US5681835A (en) | 1994-04-25 | 1997-10-28 | Glaxo Wellcome Inc. | Non-steroidal ligands for the estrogen receptor |
DE4426625A1 (de) | 1994-07-27 | 1996-03-14 | Schering Ag | 2-Phenylindole, Verfahren zu deren Herstellung, diese enthaltende pharmazeutische Präparate sowie deren Verwendung zur Herstellung von Arzneimitteln |
US5552412A (en) | 1995-01-09 | 1996-09-03 | Pfizer Inc | 5-substitued-6-cyclic-5,6,7,8-tetrahydronaphthalen2-ol compounds which are useful for treating osteoporosis |
CZ217198A3 (cs) | 1996-01-11 | 1998-11-11 | Novo Nordisk A/S | Použití L-enantiomeru centochromanu pro výrobu farmaceutického prostředku |
US5883118A (en) | 1996-01-11 | 1999-03-16 | Nova Nordisk A/S | Prostatic carcinoma |
US5726202A (en) | 1996-01-11 | 1998-03-10 | Novo Nordisk A/S | Benign prostatic hypertrophy |
KR19990077156A (ko) | 1996-01-11 | 1999-10-25 | 한센 핀 베네드, 안네 제헤르 | 폐경기 증상의 치료 또는 예방을 위한 약학적 조성물의제조를 위한 3,4-디페닐크로만의 사용 |
US5780497A (en) | 1996-04-19 | 1998-07-14 | American Home Products Corporation | 2-phenyl-1- 4-(amino-1-yl-alk-1-ynyl)-benzyl!-1H-indol-5-ols as estrogenic agents |
US5985910A (en) | 1996-04-19 | 1999-11-16 | American Home Products Corporation | 3- [4- (2- Phenyl-Indole-1-ylmethyl) Phenyl]- Acrylamides as estrogenic agents |
US5998402A (en) | 1996-04-19 | 1999-12-07 | American Home Products Corporation | 2-phenyl-1-[4-(2-aminoethoxy)-benzyl]-indoles as estrogenic agents |
US5880137A (en) | 1996-04-19 | 1999-03-09 | American Home Products Corporation | 2-phenyl-1- 4-(amino-1-yl-alk-1-ynyl)-benzyl!-1H-indol-5-ols as estrogenic agents |
DE19635525A1 (de) | 1996-08-20 | 1998-02-26 | Schering Ag | 7alpha-(xi-Aminoalkyl)-estratriene, Verfahren zu deren Herstellung, pharmazeutische Präparate, die diese 7alpha(xi-Aminoalkyl-estratriene enthalten sowie deren Verwendung zur Herstellung von Arzneimitteln |
ZA982877B (en) | 1997-04-09 | 1999-10-04 | Lilly Co Eli | Treatment of central nervous system disorders with selective estrogen receptor modulators. |
ZA982819B (en) | 1997-04-09 | 1999-10-04 | Lilly Co Eli | Treatment or prophylaxis of prostatic cancer and benign prostatic hyperplasia with selective estrogn receptor modulators. |
ZA982818B (en) | 1997-04-09 | 1999-10-04 | Lilly Co Eli | Prevention of breast cancer using selective estrogen receptor modulators. |
JP2001513501A (ja) | 1997-08-07 | 2001-09-04 | イーライ・リリー・アンド・カンパニー | エストロゲン阻害活性を有する1−[4−(置換アルコキシ)ベンジル]ナフタレン化合物 |
PE20000129A1 (es) | 1997-12-23 | 2000-03-11 | Schering Ag | 11 beta-halogeno-estratrienos sustituidos en 7 alfa, asi como el procedimiento para elaborar preparados farmaceuticos que contienen tales 11 beta-halogeno-estratrienos sustituidos en 7 alfa |
US6548491B2 (en) | 1997-12-24 | 2003-04-15 | Sri International | Anti-estrogenic steroids, and associated pharmaceutical compositions and methods of use |
US6054446A (en) | 1997-12-24 | 2000-04-25 | Sri International | Anti-estrogenic steroids, and associated pharmaceutical compositions and methods of use |
US6069153A (en) | 1998-05-12 | 2000-05-30 | American Home Products Corporation | Indenoindoles and benzocarbazoles as estrogenic agents |
WO2000008001A1 (en) | 1998-08-07 | 2000-02-17 | Chiron Corporation | Substituted isoxazole as estrogen receptor modulators |
TW593256B (en) | 1999-11-16 | 2004-06-21 | Hormos Medical Oy Ltd | Triphenylalkene derivatives and their use as selective estrogen receptor modulators |
US6340774B1 (en) | 2000-01-31 | 2002-01-22 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | Non-steroidal estrogen-receptor antagonists |
DE10013782A1 (de) | 2000-03-15 | 2001-10-18 | Schering Ag | 4-Fluoralkyl-2H-benzopyrane mit antiestrogener Wirksamkeit, Verfahren zu ihrer Herstellung, pharmazeutische Präparate, die diese enthalten sowie deren Verwendung zur Herstellung von Arzneimitteln |
US6391920B1 (en) * | 2000-05-26 | 2002-05-21 | Harry Fisch | Methods of treating androgen deficiency in men using selective antiestrogens |
WO2001098322A1 (en) | 2000-06-22 | 2001-12-27 | Northeastern University | Novel steroidal antiestrogens and antiandrogens and uses thereof |
CA2462081A1 (en) * | 2000-10-11 | 2002-04-18 | Laura Kragie | Composition and method of alleviating adverse side effects and/or enhancing efficacy of agents that inhibit aromatase |
US6750213B2 (en) | 2000-10-19 | 2004-06-15 | Merck & Co., Inc. | Estrogen receptor modulators |
US6599921B2 (en) | 2001-02-22 | 2003-07-29 | Nanodesign, Inc. | Non-steroidal estrogen receptor ligands |
US6927224B2 (en) | 2001-08-11 | 2005-08-09 | Bristol Myers Squibb Company | Selective estrogen receptor modulators |
EP1418900A4 (en) | 2001-08-13 | 2006-01-25 | Merck & Co Inc | SELECTIVE ESTROGEN RECEPTOR MODULATORS |
DE60334202D1 (de) | 2002-04-24 | 2010-10-28 | Merck Sharp & Dohme | Modulatoren des östrogenrezeptors |
US20050042268A1 (en) * | 2003-07-16 | 2005-02-24 | Chaim Aschkenasy | Pharmaceutical composition and method for transdermal drug delivery |
US20060293294A1 (en) * | 2004-09-03 | 2006-12-28 | Hormos Medical Corporation | Method for treatment or prevention of androgen deficiency |
AR051597A1 (es) | 2004-11-01 | 2007-01-24 | Merck & Co Inc | Moduladores de los receptores de estrogeno |
RU2413508C2 (ru) * | 2005-03-22 | 2011-03-10 | Репрос Терапьютикс Инк. | Режимы дозирования транс-кломифена |
NZ591955A (en) * | 2007-10-16 | 2011-10-28 | Repros Therapeutics Inc | Trans-clomiphene for diabetes mellitus type 2 |
US20100111901A1 (en) * | 2008-11-03 | 2010-05-06 | Auspex Pharmaceuticals, Inc. | Triazole inhibitors of aromatase |
US20100144687A1 (en) * | 2008-12-05 | 2010-06-10 | Glaser Rebecca L | Pharmaceutical compositions containing testosterone and an aromatase inhibitor |
US20140235601A1 (en) * | 2011-08-09 | 2014-08-21 | Kenneth W. Adams | Use of Aromatase Inhibitor Or Estrogen Blocker For Increasing Spermatogenesis Or Testosterone Levels In Males |
-
2013
- 2013-02-28 WO PCT/US2013/028356 patent/WO2013130832A1/en active Application Filing
- 2013-02-28 US US14/380,342 patent/US20150031656A1/en not_active Abandoned
- 2013-02-28 MX MX2014009322A patent/MX2014009322A/es unknown
- 2013-02-28 CA CA2865234A patent/CA2865234A1/en not_active Abandoned
- 2013-02-28 ES ES13708635.1T patent/ES2681023T3/es active Active
- 2013-02-28 AU AU2013225869A patent/AU2013225869B2/en not_active Ceased
- 2013-02-28 EP EP13708635.1A patent/EP2819676B1/en active Active
- 2013-02-28 CN CN201380008091.7A patent/CN104244953A/zh active Pending
- 2013-02-28 JP JP2014560047A patent/JP2015508825A/ja not_active Withdrawn
-
2015
- 2015-06-19 HK HK15105843.1A patent/HK1204979A1/xx unknown
-
2018
- 2018-05-01 JP JP2018088153A patent/JP2018115213A/ja active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
MX2014009322A (es) | 2014-11-10 |
EP2819676A1 (en) | 2015-01-07 |
CA2865234A1 (en) | 2013-09-06 |
CN104244953A (zh) | 2014-12-24 |
US20150031656A1 (en) | 2015-01-29 |
JP2015508825A (ja) | 2015-03-23 |
AU2013225869A1 (en) | 2014-08-21 |
WO2013130832A1 (en) | 2013-09-06 |
ES2681023T3 (es) | 2018-09-11 |
EP2819676B1 (en) | 2018-05-30 |
AU2013225869B2 (en) | 2017-06-08 |
HK1204979A1 (en) | 2015-12-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2018115213A (ja) | アンドロゲン欠乏症を治療するための併用療法 | |
JP2015508825A5 (ja) | ||
JP5856652B2 (ja) | メタボリック症候群用のtrans−クロミフェン | |
JP6270281B2 (ja) | トランス−クロミフェン用の投与レジメン | |
CA2595363C (en) | Methods and materials with trans-clomiphene for the treatment of male infertility | |
PL211339B1 (pl) | Zastosowanie kompozycji do wytwarzania leku do leczenia niedoboru testosteronu u samców ssaków | |
EP1776098A1 (en) | Trans-clomiphene for the treatment of benign prostate hypertrophy, prostate cancer, hypogonadism, elevated triglycerides and high cholesterol | |
Howell | Preliminary experience with pure antiestrogens | |
KR20070059110A (ko) | 안드로겐 결핍의 치료 또는 예방에 사용하는 제제의 제조를위한 선택적 에스트로겐 수용체 조절자의 용도 | |
JP2017522389A (ja) | シス−クロミフェンを用いたアンドロゲン除去療法によって生じるホットフラッシュ及び骨量減少の治療 | |
JP2015506988A (ja) | 半減期の短い選択的エストロゲン受容体モジュレーターおよびその使用 | |
US7737185B2 (en) | Methods and compositions with trans-clomiphene |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180501 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190115 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20190412 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20190823 |