JP2018105707A - 位置測位システム - Google Patents
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Abstract
Description
位置測位システムは、位置に関する情報の処理を行う処理部を有し、且つ地上に設定された基準位置に設置された衛星測位装置と、前記基準位置に対する前記衛星測位装置の位置ズレを検出するズレ検出装置と、前記ズレ検出装置が前記位置ズレを検出した場合に、前記情報を外部に出力することを停止する第1処理装置と、を備えている。
前記衛星測位装置は、前記処理部を収容する筐体と、前記筐体を設置する天板と、前記天板から延設された脚部とを有し、前記ズレ検出装置は、一端側が前記天板又は前記筐体に離脱可能に取り付けられ且つ他端側が前記地上側に取付けられた索体と、前記索体の離脱を検出することで前記位置ズレを検出する離脱検出部と、を有している。
前記衛星測位装置は、前記処理部を収容する筐体と、前記筐体を設置する天板と、前記天板から延設された脚部とを有し、前記ズレ検出装置は、前記天板又は地面側に向けて検出光を照射する照射部と、前記天板又は地面側から反射した検出光を受光する受光部と、前記受光部が検出光を検出しなかった場合に前記位置ズレが発生したとして判断する受光判断部と、を有している。
本発明の位置測位システムは、衛星航法、特に、高精度な測位が可能なRTK法を用いたRTK-GNSS測位によって、作業機の位置、方位等を検出する装置である。なお、位置測位システムでは、RTK-GNSS測位とその他のセンサ(慣性検出センサ)等を組み合わせて位置・方位を検出してもよい。
図1は、トラクタ及び測位検出装置のブロック図を示している。また、図10は、トラクタの全体側面図であって、作業装置を連結した図を示す図である。説明の便宜上、運転席8に着座した運転者の前側(図10の左側)を前方、運転者の後側(図10の右側)を後方、運転者の左側(図10の手前側)を左方、運転者の右側(図10の奥側)を右方として説明する。
図1に示すように、トラクタ1は、複数の機器10が搭載されている。この機器10は、トラクタ1を構成する機器であって、例えば、検出装置10a、スイッチ装置10b、表示装置10c、制御装置10d、入出力装置10eである。検出装置10aは、トラクタ1の作動状態を検出する装置であって、アクセルペダルセンサ、シフトレバー検出センサ、クランク位置センサ、燃料センサ、水温センサ、エンジン回転センサ、操舵角センサ、油温センサ、車軸回転センサ等である。スイッチ装置10bは、切換を行う装置であって、イグニッションスイッチ、駐車ブレーキスイッチ、PTOスイッチ等である。表示装置10cは、トラクタ1に関する様々な事項を表示する装置であって、液晶等で構成された液晶型表示装置である。制御装置10dは、トラクタを制御する装置であって、CPU等である。入出力装置10eは、トラクタ1の内部のデータを当該トラクタ1の外部に出力したり、トラクタ1の外部のデータをトラクタ1の内部に入力する装置であって、例えば、無線又は有線によってデータを送受信する通信装置である。
第3制御装置10d3は、トラクタ1の自動走行を制御する装置である。第3制御装置10d3は、測位検出装置20で検出された様々な情報に基づいて、車体2の向きを変更可能な操舵装置(ステアリング)15等を制御し、自動走行を行う。
図2は、トラクタの自動走行のルートの一例を示している。自動走行のルートの設定、即ち、走行計画の設定にあたっては、図2に示すように、コンピュータの表示部に、トラクタ1で作業を行う作業場(圃場等)Fを表示する。コンピュータの表示部に表示された作業場Fにトラクタ1の自動走行のルートRを設定する。例えば、作業場Fにおいて、トラクタ1の走行開始位置P1、走行終了位置P2、走行開始位置P1から走行終了位置P2に至るまでのルートRをコンピュータのインターフェース等を用いて設定する。図2に示したルートRでは、トラクタ1を直進させる直進部R1と、トラクタ1を旋回させる旋回部R2とを含んでいる。ルートの設定において、表示部状の作業場Fは、走行開始位置P1、走行終了位置P2、直進部R1及び旋回部R2は、位置(緯度、経度)と関連付けられており、少なくとも、走行開始位置P1、走行終了位置P2、直進部R1及び旋回部R2に対応する位置を、コンピュータの表示部で決定することで、自動走行のルートを設定することができる。なお、自動走行のルートの設定において、ルートを所定の区間に区切り、各区間において、前進であるか後進であるかを割り当ててもよい。なお、図2に示した自動走行のルートの設定は一例であり、当然の如く限定されない。また、自動走行のルートの設定は、トラクタ1に搭載した機器で行ってもよく、上述したコンピュータに限定されない。
次に、測位検出装置20について説明する。
測位検出装置20は、RTK-GNSS測位技術における移動局として機能することにより、少なくともトラクタ1の位置(緯度、経度等)、方位(方位角)を、高精度に検出可能な装置である。図1に示すように、測位検出装置20は、第1取得部21と、第2取得部22と、演算部31とを有している。
演算部31は、第1取得部21で得られた測位情報及び第2取得部22で得られた補正情報を用いて、車体2の位置等を、測位衛星から受信した測位情報を補正情報により補正して、高精度の位置情報を検出する。ここで、第1取得部21が取得する測位情報は、例えば、測位衛星に一例であるGPS衛星等から送信された衛星信号(GNSSデータ)であるが、測位衛星はGPS衛星に限定されず、GLONASS衛星であっても、その他の衛星であってもよい。なお、本実施の形態において適用するRTK-GNSS測位技術は、一般的な公知の技術を採用することができる。
さて、図1に示すように、測位検出装置20は、測位情報(RTK-GNSS測位情報)を外部に出力する出力部34を有している。出力部34は、トラクタ1の車載ネットワークN1に接続されていて、演算部31が演算して取得した測位情報を、第3制御装置10d3に出力する。
衛星測位装置100は、RTK-GNSS測位技術における基地局を構成可能な装置である。図3に示すように、衛星測位装置100は、トラクタ1で作業を行う作業場(圃場等)Fごとに、地面GLに設定された基準位置BPの中の任意の基準位置BPに三脚等で設置される。
ズレ検出装置170は、基準位置BPに対する衛星測位装置100の位置ズレを機械的に検出する装置である。図4A、図4B、図6A及び図6Bに示すように、ズレ検出装置170は、索体171と、離脱検出部172とを有している。索体171は、紐、鎖、ロープ、ワイヤ等であって、一端側が天板52又は筐体51に取付けられ、他端側が地上側(地面GL側)に取付けられる。索体171の一端側、即ち、天板52又は筐体51に取付けられる側には、電流を流す導電部が設けられている。衛星測位装置100の位置が(作業機の自動運転に不具合が発生する程度)ズレたときに天板52又は筐体51から離脱する長さを備えている。例えば、索体171の長さは、基準位置BPから離脱検出部172までの鉛直長さ以上に設定されている、
なお、本発明で示す索体171は、天板52又は筐体51に直接取り付けられる態様だけでなく、天板52又は筐体51に設けられた部材を介して間接的に天板52又は筐体51に取付けられる態様も含む。この実施形態では、索体171の一端側は、筐体51に収容された離脱検出部172に取付けられている。以下、索体171は、筐体51(離脱検出部172)に取付けられていることとして説明を続ける。
次に、第1処理装置180、即ち、電力供給ライン181における補正情報の停止について、衛星測位装置100の設置と共に詳しく説明する。
第2処理装置190は、ズレ検出装置170が位置ズレを検出した場合に、位置ズレを検出したことを外部に報知する。第2処理装置190は、衛星測位装置100に設けられた電子・電気部品、プログラム等から構成されている。具体的には、第2処理装置190は、パトライト(登録商標)、フラッシュライト等の警報光の発生器、警報音の発生器等を有している。
以上のように、位置測位システムは、ズレ検出装置170を備えると共に、少なくとも第1処理装置180及び第2処理装置190のいずれかを備えている。そのため、衛星測位装置100の位置がズレた場合でも補正情報の出力の停止、位置ズレが発生したことの報知を行うことができるため、基地局として適用することができる。その結果、例えば、作業機の自動運転としての基地局として衛星測位装置100を適用した場合、作業機(移動局)の位置情報をRTK-GNSS測位技術を用いて高精度に取得することができる。この場合において、例えば大きな面積の大規模圃場において、作業機が作業するエリア毎に設けられた基準位置(絶対位置が既知であるとして設けられる基地局の位置)から基地局の位置ズレが発生した場合、即ち、不測の事態が発生した場合でも、作業機の自動運転の不具合を防止することができる。
[第1の変形例]
図7に示すように、位置測位システムにおけるズレ検出装置270は、変位検出部271と、変位判断部272とを備えている。変位検出部271は、天板52又は筐体51の変位を検出する。変位検出部271は、衛星測位装置100の筐体51に内蔵された慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)で構成されている。変位検出部(慣性計測装置)270は、ジャイロセンサ及び/又は加速度計からの信号に基づいて、衛星測位装置100(筐体51)を基準位置BPに設置した設置位置からの変位量を測定する。具体的には、筐体51を天板52上に設置し且つ当該衛星測位装置100を基準位置BPに設置した状態からの水平方向及び/又は垂直方向の変位量を求める。これにより、筐体51の変位を検出することができる。なお、変位検出部271を、衛星測位装置100の筐体51に内蔵された慣性計測装置で構成しているが、天板52に取付けた慣性計測装置で構成してもよい。変位判断部272は、変位検出部270で検出された変位量、例えば、水平方向及び/又は垂直方向の変位量が所定以上(数センチ以上)である場合に、衛星測位装置100の位置ズレが発生したと検出する。
[第2の変形例]
図8A及び図8Bに示すように、位置測位システムにおけるズレ検出装置370は、照射した光の反射光に基づいて位置ズレを検出する装置であり、照射部371と、受光部372と、受光判断部373とを備えている。照射部371は、天板52に向けて検出光を照射する光源である。受光部372は、照射部371が天板52に照射した検出光の反射光を受光する。即ち、照射部371及び受光部372は、天板52の直下の地上に設けられている。受光判断部373は、筐体51に内蔵され、受光部372が検出光を検出しなかった場合に衛星測位装置100の位置ズレが発生したとして判断する。なお、受光判断部373は、測位検出装置20に設けられた電子・電気部品、プログラム等から構成され、受光部372に無線又は有線によって接続されている。
したがって、ズレ検出装置370では、衛星測位装置100を設置位置に設置した後、当該設置位置から何らかの事情によって転倒等の位置ズレが発生することにより、基準位置BPの直上に天板52が無くなった場合等には、補正情報の出力の停止、位置ズレが発生したことの報知を行うことができる。
[第3の変形例]
図9A及び図9Bに示すように、衛星測位装置100におけるズレ検出装置470は、照射した光に基づいて位置ズレを検出する装置であり、照射部471と、受光部472と、受光判断部473とを備えている。照射部471は、天板52に向けて検出光を照射する光源である。受光部472は、照射部471が天板52に照射した検出光を受光する。即ち、照射部471と受光部472とは互いに対向していて、照射部471は天板52の直下の地上に設けられ、受光部472は天板52に設けられている。受光判断部473は、筐体51に内蔵され、受光部472が検出光を検出しなかった場合に衛星測位装置100の位置ズレが発生したとして判断する。なお、受光判断部473は、測位検出装置20に設けられた電子・電気部品、プログラム等から構成され、受光部472に無線又は有線によって接続されている。第3の変形例において、第1処理装置180、第2処理装置190は、第2の変形例と同様の構成である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
52 天板
53 脚部
100 衛星測位装置
110 処理部
120 記憶部
150 送信部
171 索体
172 離脱検出部
173 保持体
180 第1処理装置
181 電力供給ライン
190 第2処理装置
170、270、370、470 ズレ検出装置
271 変位検出部
272 変位判断部
371、471 照射部
372、472 受光部
373、474 受光判断部
Claims (7)
- 位置に関する情報の処理を行う処理部を有し、且つ地上に設定された基準位置に設置された衛星測位装置と、
前記基準位置に対する前記衛星測位装置の位置ズレを検出するズレ検出装置と、
前記ズレ検出装置が前記位置ズレを検出した場合に、前記情報を外部に出力することを停止する第1処理装置と、
を備えている位置測位システム。 - 位置に関する情報の処理を行う処理部を有し、且つ地上に設定された基準位置に設置された衛星測位装置と、
前記基準位置に対する前記衛星測位装置の位置ズレを検出するズレ検出装置と、
前記ズレ検出装置が前記位置ズレを検出した場合に、前記位置ズレを検出したことを外部に報知する第2処理装置と、
を備えている位置測位システム。 - 前記衛星測位装置は、前記処理部を収容する筐体と、前記筐体を設置する天板と、前記天板から延設された脚部とを有し、
前記ズレ検出装置は、一端側が前記天板又は前記筐体に離脱可能に取り付けられ且つ他端側が前記地上側に取付けられた索体と、前記索体の離脱を検出することで前記位置ズレを検出する離脱検出部と、を有している請求項1又は2に記載の位置測位システム。 - 前記衛星測位装置は、前記処理部を収容する筐体と、前記筐体を設置する天板と、前記天板から延設された脚部とを有し、
前記ズレ検出装置は、前記天板又は前記筐体の変位を検出する変位検出部と、前記変位検出部で検出された変位量が所定以上である場合に前記位置ズレが発生したとして判断する変位判断部と、を有している請求項1又は2に記載の位置測位システム。 - 前記衛星測位装置は、前記処理部を収容する筐体と、前記筐体を設置する天板と、前記天板から延設された脚部とを有し、
前記ズレ検出装置は、前記天板又は地面側に向けて検出光を照射する照射部と、前記天板又は地面側から反射した検出光を受光する受光部と、前記受光部が検出光を検出しなかった場合に前記位置ズレが発生したとして判断する受光判断部と、を有している請求項1又は2に記載の位置測位システム。 - 前記衛星測位装置は、前記処理部を収容する筐体と、前記筐体を設置する天板と、前記天板から延設された脚部とを有し、
前記ズレ検出装置は、前記天板又は地面側に向けて検出光を照射する照射部と、前記天板又は地面側からの検出光を受光する受光部と、前記受光部が検出光を検出しなかった場合に前記位置ズレが発生したとして判断する受光判断部と、を有している請求項1又は2に記載の位置測位システム。 - 前記衛星測位装置は、位置に関する情報を記憶する記憶部と、前記情報を外部に送信する送信部とを有し、
前記第1処理部は、前記筐体に設けられ且つ前記送信部に電力を供給する電力供給ラインであり、
前記離脱検出部は、前記電力供給ライン上に設けられ且つ前記索体を着脱自在に保持可能な保持体であって、前記索体を保持している状態では当該電力供給ラインの通電を行い、前記索体が離脱して保持していない状態では当該電力供給ラインの電力の通電を遮断する保持体である請求項3に記載の位置測位システム。
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