JP2018104008A - 液体分注装置及び液体分注方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1にはPTP包装シートの一構成例が開示され、特許文献2には、PTPシートを製造する包装機械の一構成例が開示されている。
しかし、シートの凹部に分注される原料が低粘性液の場合、低粘性液の液面が変動しやすいため、凹部の開口まで低粘性液を充填すると凹部からこぼれるおそれがある。そのため、PTP包装シートの製造過程におけるシートの取り扱いに他の原料と比べて特別な配慮が必要となる。また、このような特別な配慮を不要とするためには、深底の凹部を形成したり、凹部の容積に比べて原料液の充填量を低く抑える、等の対策が必要となる。
被搬送物を搬送するための搬送面を有するコンベアと、
前記搬送面を含む前記コンベアの一部を囲う冷却空間を内部に形成する冷却室と、
前記冷却室のコンベア搬送方向下流側で、前記被搬送物に含まれるシートに形成された前記複数の凹部の各々に液体を注入し、前記被搬送物が保有する冷熱によって前記複数の凹部に注入された前記液体の少なくとも表層を凍結させるための分注部と、
前記冷却室の前記冷却空間を極低温に冷却するための冷却部と、
を備える。
本明細書では、「被搬送物」はシートのみ又は少なくとも一部にシートを含む被搬送物を意味する。
また、冷却室で被搬送物は極低温に冷却されるため、分注後の液体の表層を凍結可能な冷熱を保有できると共に、冷却部の所要動力は液体の表層を凍結するだけの動力で済む。
さらに、液体分注装置を冷却室及び分注部のみで構成するため、コンベアの搬送方向に沿って装置をコンパクトに配置できる。
なお、複数の凹部に注入される液体の容量が微小な場合は、凹部に注入された液体の全量を凍結させてもよい。凹部の容積が微小な場合、全量凍結しても冷却部の消費動力の増加を抑えることができる。
前記冷却部は、
前記冷却室内で空気流を形成するための送風機と、
前記空気流を冷却するための冷却器と、
前記コンベアの上方及び下方の少なくとも一方から冷気噴射口が前記コンベアの上面又は下面に向けて配置され、前記冷気噴射口に向けて漸減する断面を有する複数の冷気ノズルと、
を含む。
前記分注部は、
前記コンベアの上方に配置され前記シートの前記複数の凹部の各々に前記液体を注入するための複数の分注ノズルと、
前記複数の分注ノズルを前記コンベア搬送方向及び上下方向に沿って駆動するための駆動部と、
前記複数の分注ノズルを、前記シートに対して前記コンベア搬送方向へ並行させながら前記液体を前記複数の凹部に注入する注入動作と、前記注入動作以前の位置に復帰させる復帰動作とを行わせる制御部と、
を含む。
前記複数の凹部は、前記被搬送物が前記搬送面に載置されたとき、前記コンベア搬送方向及び前記コンベア搬送方向と交差する方向に沿って複数列に配置され、
前記複数の分注ノズルは、前記コンベア搬送方向に沿って1列又は複数列に配置され、前記コンベア搬送方向と交差する方向に沿って複数列に配置されると共に、前記複数の分注ノズルの相対的な位置関係が前記複数の凹部の少なくとも一部の相対的な位置関係と同一の位置関係で単一の基部に取り付けられ、
前記単一の基部は前記駆動部によって駆動されると共に、前記単一の基部の動作は前記制御部によって制御される。
また、複数の分注ノズルを1個の基部に固定したまま動作させるため、複数の分注ノズルの動作制御が容易になり、そのため、上記駆動部及び上記制御部の構成を簡易かつ低コスト化できる。
前記分注部は、前記コンベアの搬送面の一部を囲い、上壁に前記コンベア搬送方向に沿う長辺を有する複数の長孔が形成された分注室をさらに備え、
前記制御部は、前記複数の分注ノズルを下降させ前記複数の長孔から前記分注室の内部に挿入させる下降動作と、前記下降動作の後で前記複数の分注ノズルを前記シート状被搬送物に対して前記コンベア搬送方向へ並行させながら前記液体を前記複数の凹部に注入する注入動作と、前記注入動作の後で前記複数の分注ノズルを前記分注室の外部へ上昇させる上昇動作と、前記上昇動作の後で前記複数の分注ノズルを前記コンベア搬送方向と逆方向へ移動させて前記下降動作以前の位置に戻る戻り動作と、を行わせるものである。
また、複数の分注ノズルの動作を上記のように制御することで、シートの搬送を停止させることなく複数の凹部に連続的に液体を注入できるので、分注に要する時間を短縮できる。
前記被搬送物が、
前記シートと、
前記シートの上面に当接される上部枠体、及び前記シートの下面に当接される下部枠体と、を有し、前記上部枠体と前記下部枠体とで前記シートを挟持するシート押え治具と、
を含む。
上記(6)の構成によれば、上記シートに上記シート押え治具を装着してコンベア上を搬送させることで、剛性が低いシートであってもコンベア搬送面上の位置決め及び固定、その他の取り扱いが容易になる。
前記上部枠体は、前記凹部を除く前記シートの上面全面に当接される金属製の枠体であり、
前記下部枠体は、少なくとも前記凹部を除く前記シートの下面全面に当接される金属製の枠体である。
上記(7)の構成によれば、シートの上面及び下面に金属製で熱伝導係数が大きい枠体を当接することで、これら枠体が保有する冷熱でシートの冷却効果を向上できる。また、コンベアによって被搬送物を搬送する間、シートを上下枠体で保護することができる。
なお、この実施形態では、上記下部枠体は、上記凹部を除いて下面全面に当接するものと、凹部を含めて下面全面に当接するものとを含む。前者は下方から吹き付けられる上記冷気の衝突噴流による液体の冷却効果を活かすことができ、後者は下部枠体が保有する冷熱による液体の冷却効果を活かすことができる。
前記シートを挟持した前記シート押え治具を前記コンベアの設定位置に固定するための固定部をさらに備える。
上記(8)の構成によれば、上記固定部を備えることで、上記被搬送物をコンベア搬送面の設定位置に正確に固定できるので、分注時の凹部からの液体のこぼれを防止し、液体を確実に凹部に分注できる。
複数の凹部が形成されたシートを含む被搬送物をコンベアで搬送する搬送工程と、
前記被搬送物を前記コンベアで搬送しながら、前記被搬送物を極低温冷却する冷却工程と、
前記冷却工程の後で、前記被搬送物を前記コンベアで搬送しながら、前記複数の凹部に液体を注入し、前記被搬送物が保有する冷熱によって前記複数の凹部に注入された前記液体の少なくとも表層を凍結させる分注工程と、
を含む。
これによって、以後の工程において凹部からの液体のこぼれを抑制でき、従って、被搬送物の取り扱いを容易にでき、以後の工程での処理時間を短縮できる。
また、冷却工程において、被搬送物は極低温に冷却されるため、分注後の液体の表層を凍結可能な冷熱を保有できると共に、液体の表層のみを凍結するだけの冷却負荷で済むため、冷却負荷を低減できる。
さらに、コンベア搬送方向に沿って冷却工程及び分注工程を行うだけであるので、工程全体の所要時間を短縮できる。従って、例えば、製薬などを包装する包装シートの製造工程などに適用しても、製造効率を低下させない。
前記冷却工程において、
前記被搬送物の周囲温度を−120℃〜−70℃に極低温冷却する。
上記(10)の方法によれば、被搬送物の周囲温度を上記極低温の温度に冷却することで、被搬送物が保有する冷熱量を増加でき、次の分注工程で被搬送物が保有する冷熱によって、シートに形成された凹部に注入された液体の少なくとも表層を凍結できる。これによって、以後の工程において上記凹部からの液体のこぼれを抑制でき、これによって、被搬送物の取り扱いが容易になる。
前記分注工程後、
前記液体を減圧下で昇華させ凍結乾燥するための凍結乾燥工程をさらに含む。
上記(11)の方法によれば、分注工程後に凍結乾燥工程を行うことで、複数の凹部に分注された液体を乾燥粉末又は乾燥固形物にすることができる。この際、冷却工程で液体の少なくとも表層を凍結させることで、シートからの液体のこぼれを抑制でき、凍結乾燥工程における被搬送物の取り扱いが容易になる。また、冷却工程で液体を冷却することで、凍結乾燥工程で必要な冷却負荷を節減できる。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
一実施形態では、図2に示すように、冷却部20は、冷却室14の外部に設けられた冷凍機42を備え、冷凍機42から供給される冷媒又はブラインによって冷却空間S1が冷却される。
液体Lは、例えば薬液などの溶液である。シート23は、例えば熱伝導率が大きく伝熱効果が大きいアルミシートなどが用いられる。
また、冷却室14で被搬送物22は極低温に冷却されるため、分注後の液体Lの表層を凍結可能な冷熱を保有できると共に、冷却部20の所要動力は液体Lの表層を凍結するだけの動力で済む。
また、液体分注装置10は冷却室14及び分注部16のみで構成されるため、コンベア12の搬送方向に沿ってコンパクトに配置できる。
なお、複数の凹部24の容量が微小な場合は、凹部24に注入された液体Lの全量を凍結させるようにしてもよく、全量凍結しても冷却部20の消費動力の増加を抑制できる。
コンベア12はベルトコンベア、チェーンコンベア、その他任意の構成のコンベアを用いることができる。
また、一実施形態では、被搬送物22及びシート23は、図5に示すように、四角形の外形を有する。
また、図3に示すように、複数の冷気ノズル38がコンベア12の上方又は下方に設けられる。冷気ノズル38は、冷気噴射口38bがコンベア12の上面又は下面に向けて配置され、冷気噴射口38bに向けて漸減する断面を有する。
上記構成によれば、冷却器36で冷却された空気流aは、冷気噴射口38bからコンベア12の上面又は下面に向かって噴出しコンベア12の上面又は下面に衝突する衝突噴流Fcとなる。
衝突噴流Fcによってコンベア12の搬送面及び被搬送物22が冷却されるため、被搬送物22等が保有する冷熱によって複数の凹部24に分注された液体Lの冷却効果を高めることができる。
複数の冷気ノズル38の各々は、長手方向がコンベア搬送方向と交差する方向に沿うスリット状の冷気噴射口38bを有し、複数の冷気ノズル38がコンベア搬送方向に沿って並列に並べられる(上記構成の冷気ノズルを備え、コンベアで搬送される被冷却物を連続的に冷却する冷却装置の構成について、詳しくは国際公開第2006/046317号公報を参照)。
一実施形態では、分注部16は、図4及び図5に示すように、複数の分注ノズル50を備える。複数の分注ノズル50は、コンベア12の搬送面の上方に配置され、複数の凹部24の各々に液体Lを注入するために用いられる。複数の分注ノズル50は、駆動部52によってコンベア搬送方向(図4及び図5中の矢印b方向)及び上下方向に沿って移動する。
これによって、シート23に形成された複数の凹部24のコンベア搬送方向の動きに対して、複数の分注ノズル50を並行させ凹部24の動きを追従させながら、凹部24に液体Lを注入できる。従って、コンベア12を停止させることなく、液体Lの注入が可能になる。
一実施形態では、図4及び図5に示すように、駆動部52は第1の駆動部52a及び第2の駆動部52bを含む。第1の駆動部52aは基部60が上下方向へスライド可能に設けられ、基部60を上下方向の所望位置に移動可能である。第2の駆動部52bは第1の駆動部52aがコンベア搬送方向へスライド可能に設けられ、基部60に取り付けられた複数の分注ノズル50をコンベア搬送方向の所望位置に移動可能である。
このように、分注部16において、液体Lの分注を空間S2の中で行うことができるので、凹部24に注入された液体Lの温度上昇を抑制でき、これによって、液体分注装置全体の冷却効率を向上できる。
また、複数の分注ノズル50の動作を上記のように制御することで、被搬送物22の搬送を停止させることなく複数の凹部24に連続的に液体Lを注入できるので、分注に要する時間を短縮できる。
また、複数の分注ノズル50を1個の基部60に固定したまま同時に動作させるため、複数の分注ノズル50の動作制御が容易になり、そのため、駆動部52及び制御部54の構成を簡易かつ低コスト化できる。
別な実施形態では、基部60を複数設け、複数の基部60に夫々複数の分注ノズル50を取り付け、複数の基部60を第1の駆動部52aに取り付けるか、又は複数の基部60を夫々別な駆動部に取り付けるようにしてもよい。
上記構成によって、基部60をコンベア搬送方向と交差する方向へ移動させることなく、コンベア搬送方向に沿う移動のみによって、すべての凹部24に液体Lを注入できる。これによって、基部60の動きを簡素化できるため、制御部54の構成を簡易かつ低コスト化できる。
上記構成によれば、コンベア幅方向に配置されたすべての凹部24に同時に液体Lを分注できる。また、基部60をコンベア幅方向へ移動させることなく、コンベア搬送方向に沿う移動のみによってすべての凹部24に液体Lを注入できるため、基部60の動きを簡素化できると共に、基部60の動きを制御する制御部54の構成をさらに簡易かつ低コスト化できる。
これによって、シート23の剛性が低い場合であっても、上下枠体68及び70の装着によって強度が付与されるので、コンベア搬送面上の位置決めが容易になるなど、被搬送物22の取り扱いが容易になる。
このように、シート23の上面及び下面に金属製で熱伝導係数が大きい上下枠体68(68a)及び70(70a)を当接することで、これら枠体が保有する冷熱でシート23の冷却効果を高めることができる。また、シート23を上下枠体68及び70で保護しながら搬送できる。また、被搬送物22(22a)の剛性を高め、コンベア搬送面への位置決め、その他取り扱いが容易になる。
別な実施形態では、下部枠体70(70a)は凹部24を含むシート23の下面全面を覆いかつ下面全面に当接するように形成されてもよい。この実施形態では、下部枠体70の保有する冷熱による液体Lの冷却効果を向上できる。
この実施形態によれば、上下枠体を軽量化及び低コスト化できると共に、シート23に装着される上下枠体68(68b)、70(70b)によって、被搬送物22(22b)の剛性を高め、コンベア搬送面への位置決め、その他取り扱いが容易になる。
固定部78を備えることで、被搬送物22をコンベア搬送面の設定位置に正確に固定できるので、分注部16における凹部24からの液体Lのこぼれを防止し、液体Lを確実に凹部24に注入できる。
図示した実施形態では、固定部78は、下部枠体70の下面四隅に設けられた突起である。固定部78である該突起がコンベア12の搬送面に設けられた凹部(不図示)に嵌入することで、被搬送物22はコンベア搬送面の所定位置に固定される。
図6及び図7に図示した実施形態では、固定部78は、下部枠体70の下面四隅に設けられた突起と、コンベア12の各プラスチックチェーンの外側面とで構成される。
上記構成によって、分注時シート23を正確に位置決めでき、複数の凹部24が微小面積を有する場合でも、正確に複数の凹部24の各々に液体Lを注入できる。
コンベア搬送工程S12では、複数の凹部24が形成されたシート23を含む被搬送物22を搬送する。冷却工程S14では、被搬送物22をコンベア12で搬送しながら、被搬送物22を極低温冷却する。分注工程S16は、冷却工程S14の後で行われ、被搬送物22をコンベア12で搬送しながら、複数の凹部24に液体Lを注入し、被搬送物22が保有する冷却熱を利用して、複数の凹部24に注入された液体Lの少なくとも表層を凍結させる。
また、冷却工程S14において、被搬送物22は極低温に冷却されるため、分注後の液体Lの表層を凍結可能な冷熱を保有できると共に、液体Lの表層のみを凍結するだけの冷却負荷で済むため、冷却負荷を低減できる。
さらに、コンベア搬送工程S12中、コンベア搬送方向に沿って冷却工程S14及び分注工程S16を行うだけであるので、工程全体の所要時間を短縮できる。従って、例えば製薬などを包装する包装シートの製造工程などに適用しても、製造効率を低下させない。
一実施形態では、図1及び図8に示すように、複数の凹部24が形成されたシート23を含む被搬送物22が投入機(不図示)によって搬入室26のコンベア12の搬送面に載置される(シート投入工程S10)。また、分注工程S16の後で、被搬送物22は搬出室28に搬送され、搬出室28から後工程(例えば凍結乾燥工程など)へ送られる(シート排出工程S18)。
このように、被搬送物22の周囲温度を上記温度範囲に極低温冷却することで、次の分注工程S16で被搬送物22が保有する冷熱によってシート23に注入された液体Lの少なくとも表層を凍結できる。これによって、以後の工程において凹部24からの液体Lのこぼれを抑制でき、被搬送物22の取り扱いが容易になる。
このように、凍結乾燥工程S20を行うことで、複数の凹部24に分注された液体Lを乾燥粉末にすることができる。この際、冷却工程S14で液体Lの表層を凍結させることで、シート23からの液体Lのこぼれを抑制でき、凍結乾燥工程S20におけるシート23の取り扱いが容易になる。また、冷却工程S14で液体Lを冷却することで、凍結乾燥工程S20で必要な冷熱を補助し、凍結乾燥工程S20で必要な冷熱をつくるための動力を節減できる。
この実施形態では、包装シートに収納される粉末状の薬剤などの製造に適用できる。
図9において、冷凍機42は空気を冷媒として用いる冷凍機であり、冷媒循環路82に圧縮機84及び膨張機86が設けられる。圧縮機84及び膨張機86はモータ88の単一の出力軸88aに接続される。圧縮機84で圧縮された高温高圧の冷媒は、一次冷却器90で冷却水wと熱交換して一次冷却される。一次冷却された冷媒は、さらに冷却熱回収熱交換器92で冷却器36から戻る冷媒と熱交換されてさらに冷却され、膨張機86に送られる。膨張機86に供給された冷媒は膨張機86で膨張して冷却され、−70℃〜−120℃の温度となって冷却器36に送られる。冷却器36で冷却管44を流れる冷媒は冷却空間S1の空気を冷却した後、冷却熱回収熱交換器92に戻る。
また、冷凍機42は、凍結乾燥工程S20で用いられる凍結乾燥機に必要な冷却熱を供給できる。従って、冷凍機42によって冷却空間S1の冷却と凍結乾燥機の冷却とを兼用できる(空気冷媒を用いる冷凍機の詳細は、詳しくは特開2013−44517号公報を参照)。
12 コンベア
14 冷却室
16 分注部
20 冷却部
22(22a、22b) 被搬送物
23 シート
24 凹部
26 搬入室
28 搬出室
30 従動スプロケット
32 駆動スプロケット
34 送風機
36 冷却器
38 冷気ノズル
38a 噴出部
38b 冷気噴出口
40 ケーシング
42 冷凍機
44 冷却管
46、48 管路
50 分注ノズル
52 駆動部
52a 第1の駆動部
52b 第2の駆動部
54 制御部
56 供給ホース
58 ボンベ
60 基部
62 分注室
64 長孔
66(66a、66b) シート押え治具
68(68a、68b) 上部枠体
70(70a、70b) 下部枠体
72 突起
74、76 孔
78 固定部
80 チャック
82 冷媒循環路
84 圧縮機
86 膨張機
88 モータ
88a 出力軸
90 一次冷却器
92 冷却熱回収熱交換器
Fc 衝突噴流
L 液体
S1 冷却空間
S2 空間
a 空気流
b コンベア搬送方向
c コンベア幅方向
Claims (10)
- 被搬送物を搬送するための搬送面を有するコンベアと、
前記搬送面を含む前記コンベアの一部を囲う冷却空間を内部に形成する冷却室と、
前記冷却室のコンベア搬送方向下流側で、前記被搬送物に含まれるシートに形成された前記複数の凹部の各々に液体を注入し、前記被搬送物が保有する冷熱によって前記複数の凹部に注入された前記液体の少なくとも表層を凍結させるための分注部と、
前記冷却室の前記冷却空間を極低温に冷却するための冷却部と、
を備えることを特徴とする液体分注装置。 - 前記冷却部は、
前記冷却室内で空気流を形成するための送風機と、
前記空気流を冷却するための冷却器と、
前記コンベアの上方及び下方の少なくとも一方から冷気噴射口が前記コンベアの上面又は下面に向けて配置され、前記冷気噴射口に向けて漸減する断面を有する複数の冷気ノズルと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の液体分注装置。 - 前記分注部は、
前記コンベアの上方に配置され前記シートの前記複数の凹部の各々に前記液体を注入するための複数の分注ノズルと、
前記複数の分注ノズルを前記コンベア搬送方向及び上下方向に沿って駆動するための駆動部と、
前記複数の分注ノズルを、前記シートに対して前記コンベア搬送方向へ並行させながら前記液体を前記複数の凹部に注入する注入動作と、前記注入動作以前の位置に復帰させる復帰動作とを行わせる制御部と、
を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体分注装置。 - 前記複数の凹部は、前記被搬送物が前記搬送面に載置されたとき、前記コンベア搬送方向及び前記コンベア搬送方向と交差する方向に沿って複数列に配置され、
前記複数の分注ノズルは、前記コンベア搬送方向に沿って1列又は複数列に配置され、前記コンベア搬送方向と交差する方向に沿って複数列に配置されると共に、前記複数の分注ノズルの相対的な位置関係が前記複数の凹部の少なくとも一部の相対的な位置関係と同一の位置関係で単一の基部に取り付けられ、
前記単一の基部は前記駆動部によって駆動されると共に、前記単一の基部の動作は前記制御部によって制御されることを特徴とする請求項3に記載の液体分注装置。 - 前記分注部は、前記コンベアの搬送面の一部を囲い、上壁に前記コンベア搬送方向に沿う長辺を有する複数の長孔が形成された分注室をさらに備え、
前記制御部は、前記複数の分注ノズルを下降させ前記複数の長孔から前記分注室の内部に挿入させる下降動作と、前記下降動作の後で前記複数の分注ノズルを前記被搬送物に対して前記コンベア搬送方向へ並行させながら前記液体を前記複数の凹部に注入する注入動作と、前記注入動作の後で前記複数の分注ノズルを前記分注室の外部へ上昇させる上昇動作と、前記上昇動作の後で前記複数の分注ノズルを前記コンベア搬送方向と逆方向へ移動させて前記下降動作以前の位置に戻る戻り動作と、を行わせるものであることを特徴とする請求項3又は4に記載の液体分注装置。 - 前記被搬送物が、
前記シートと、
前記シートの上面に当接される上部枠体、及び前記シートの下面に当接される下部枠体を有し、前記上部枠体と前記下部枠体とで前記シートを挟持するシート押え治具と、
を含むことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の液体分注装置。 - 前記上部枠体は、前記凹部を除く前記シートの上面全面に当接される金属製の枠体であり、
前記下部枠体は、少なくとも前記凹部を除く前記シートの下面全面に当接される金属製の枠体であることを特徴とする請求項6に記載の液体分注装置。 - 前記シートを挟持した前記シート押え治具を前記コンベアの設定位置に固定するための固定部をさらに備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の液体分注装置。
- 複数の凹部が形成されたシートを含む被搬送物をコンベアで搬送する搬送工程と、
前記被搬送物を前記コンベアで搬送しながら、前記被搬送物を極低温冷却する冷却工程と、
前記冷却工程の後で、前記被搬送物を前記コンベアで搬送しながら、前記複数の凹部に液体を注入し、前記被搬送物が保有する冷熱によって前記複数の凹部に注入された前記液体の少なくとも表層を凍結させる分注工程と、
を含むことを特徴とする液体分注方法。 - 前記冷却工程において、
前記被搬送物の周囲温度を−120℃以上−70℃以下に極低温冷却することを特徴とする請求項9に記載の液体分注方法。
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