JP2004212093A - 環境試験装置 - Google Patents

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孝 竹内
Masayuki Wakui
正幸 涌井
Masato Mochizawa
正人 持沢
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Abstract

【課題】試験槽の処理能力を低減することなく試験槽内のパレット数を少なくでき、試験槽の温調負荷を大幅に低減可能な環境試験装置を提案すること。
【解決手段】環境試験装置3の試験槽12の内部には被試験品2を載せたパレット16を搬送するための搬送路14Aと、試験終了後に被試験品2が取り除かれた後の空のパレット16を、搬送路14Aを搬送される速度よりも速い速度で回送するための回送路15Aとが配置されている。パレット16はこれら搬送路14A、回送路15Aを経由して循環する。パレット16は試験槽12の外に搬出されることがないので、一旦所定温度状態に加熱または冷却された後は、常に所定温度状態に保持される。熱量の大きなパレットを繰り返し加熱または冷却する必要がないので、試験槽12の温調負荷を小さくできる。また、回送路15A上のパレット数を低減でき、その分、試験槽内のパレット総数を低減できるので、運転開始の立ち上げ時などにおける試験槽の温調負荷を小さくできる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気、電子部品などの被試験品に対して試験槽内において様々な温度環境の下で通電などの環境試験を行うために用いる環境試験装置に関するものである。更に詳しくは、試験槽の処理能力を低減することなく試験槽内において被試験品を搬送するために用いるパレットの数を少なくすることにより、試験槽の温調負荷を低減可能な環境試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
環境試験装置は、その試験槽内に被試験品を搬入して所望の温度に保持した状態で当該被試験品に対してエージングを含む各種の環境試験を行うためのものである。かかる環境試験装置としては、温度制御された試験槽内で被試験品を所定の搬送ラインに沿って搬送しながら各種の環境試験を行う、所謂、ライン型環境試験装置と呼ばれるものが知られている。
【0003】
このようなライン型環境試験装置は例えば下記の特許文献1に開示されている。ここに開示されているライン型環境試験装置は、温度制御された試験槽の一端に形成された搬入口を貫通して水平に延びる搬送路を配置し、この搬送路に沿って、被試験品を載せたパレットを一定間隔で試験槽内を通過させる間に、被試験品を所定温度に到達させて環境試験を行うようになっている。また、試験槽の外には、その底面下側の位置に、試験槽の後端から前端に向けて空のパレットを回送するための回送路が配置されている。環境試験が行われた後に被試験品が取り除かれた空のパレットは、この回送路を経由して搬送路の搬送開始端まで送り戻されるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−196999号公報(第3−4頁、図1−6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の環境試験装置では、空のパレットを送り戻すための回送路が試験槽の外部に形成されているので、空のパレットを送り戻す間に、当該パレットが室温状態に戻ってしまう。このため、回送路を経由して搬送路の搬送開始端に戻されたパレットを再度、室温状態から環境試験温度状態となるまで加熱あるいは冷却する必要がある。パレットの熱量は被試験品に比べて大きいので、試験槽の温調負荷が大きくなる。また、パレットに載せた被試験品を環境試験温度状態に移行させるための時間も長くなってしまい、搬送速度を低減するか、あるいは搬送距離を長くする必要がある。この結果、作業効率が低下し、あるいは試験槽が長いものとなってしまうという弊害が発生する。
【0006】
ここで、熱量の大きなパレットの枚数を少なくすれば、試験槽の温調負荷を低減できる。しかし、単に、パレット枚数を低減したのみでは、試験槽の処理能力が低下してしまうので好ましくない。
【0007】
本発明の課題は、かかる点に鑑みて、試験槽の処理能力を低減することなく試験槽内で用いるパレット枚数を少なくして、試験槽の温調負荷を大幅に低減可能な環境試験装置を提案することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の環境試験装置は、
被試験品に対して環境試験を行うための試験槽と、
この試験槽内に形成した搬送路に沿って、被試験品を載せたパレットを所定の搬送速度で搬送する搬送機構と、
前記試験槽内に形成した回送路に沿って、空のパレットを前記搬送路の搬送終了端から搬送開始端まで、前記搬送速度よりも速い回送速度で回送する回送機構とを有していることを特徴としている。
【0009】
本発明の環境試験装置では、試験槽内に搬送路および回送路が形成され、パレットは試験槽外に出ることなく、試験槽内を循環する。従って、熱量の大きなパレットを、そこに搭載されている被試験品の環境試験が終了する毎に、環境試験温度となるように繰り返し加熱あるいは冷却する必要がない。よって、新たに試験槽内に搬入してパレットに載せた被試験品のみを環境試験温度まで加熱あるいは冷却すればよいので、試験槽の温調負荷を小さくできる。また、環境試験温度状態を短時間で形成できるので環境試験を効率良く行うことができる。さらに、環境試験温度状態を形成するために必要な搬送距離を短くできるので、試験槽も小型化できる。
【0010】
これに加えて、本発明では、回送路を経由して速い速度で空のパレットを送り戻すようにしている。これにより、搬送路上のパレット数を低減することなく、回送路上のパレット数を少なくできる。この結果、被試験品の搬送量を低減させることなく(すなわち、試験槽の処理能力を低減させることなく)、試験槽内のパレット数を全体として少なくできる。熱容量の大きなパレットの枚数を低減することにより、試験槽の温調負荷を一層小さくできる。特に、試験開始時において試験槽内の温度を所定温度状態となるまで加熱あるいは冷却する立ち上げ運転時における温調負荷を大幅に低減でき、立ち上げ時間も短縮化できる。
【0011】
ここで、前記搬送機構としては、前記パレットを第1のストロークおよび第1の周期で間歇搬送する間歇搬送機構を用いることができる。同様に、前記回送機構としても、前記パレットを第2のストロークおよび第2の周期で間歇回送する間歇回送機構を用いることができる。
【0012】
間歇搬送機構および間歇回送機構を用いる場合には、前記第2のストロークを前記第1のストロークよりも大きくすれば、周期が同一であっても、パレットの回送速度を速くすることができる。また、前記第2の周期を前記第1の周期よりも短くすれば、ストロークが同一であっても、パレットの回送速度を速くすることができる。勿論、間歇回送機構におけるストロークを大きくすると共に周期を短くしてもよい。
【0013】
前記間歇搬送機構としては、前記搬送路を形成している水平に配列された案内レールと、前記案内レールに沿って前記第1のストロークおよび前記第1の周期で前後に往復移動可能であると共に中心軸線の回りに回転可能な送りシャフトと、この送りシャフトにおいて前記中心軸線方向に沿って所定の間隔で形成された突出片と、前記送りシャフトを前後に往復移動させるシャフト送り機構と、当該送りシャフトを回転させるシャフト回転機構とを備えた構成のものを用いることができる。
【0014】
同様に、前記間歇回送機構としては、前記回送路を形成している水平に配列された案内レールと、前記案内レールに沿って前記第2のストロークおよび前記第2の周期で前後に往復移動可能であると共に中心軸線の回りに回転可能な送りシャフトと、この送りシャフトにおいて前記中心軸線方向に沿って所定の間隔で形成された突出片と、前記送りシャフトを前後に往復移動させるシャフト送り機構と、当該送りシャフトを回転させるシャフト回転機構とを備えた構成のものを用いることができる。
【0015】
この場合には、前記パレットとして、前記案内レールに沿ってスライド可能であり、前記突出片が所定の角度位置にあるときに当該突出片に係合可能な係合部を備えた構成のものを用いればよい。
【0016】
この間歇搬送機構および間歇回送機構では、送りシャフトを回転して、突出片をパレットの係合部に係合させ、この状態で送りシャフトを前方あるいは後方に送り出せば、パレットが案内レール上をスライドして所定ストロークだけ前進あるいは後退する。この後は、送りシャフトを回転して突出片と係合部の係合を解除して、送りシャフトを後方あるいは前方に所定ストロークだけ戻せばよい。かかる送りシャフトの回転、前進あるいは後退、回転、および、後退あるいは前進を繰り返すことにより、パレットを間歇的に所定ストロークずつ前進あるいは後退させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明を適用した環境試験装置の実施の形態を説明する。
【0018】
図1(a)および(b)は、本発明を適用した環境試験装置を用いた環境試験システムを示す概略平面構成図および概略縦断面図である。また、図2は図1の環境試験装置の概略横断面図である。
【0019】
(環境試験システム)
本実施の形態に係る環境試験システム1は、被試験品2に対して異なる温度で環境試験を行うための2つの環境試験装置3、4と、これらの間に配置した計測ステーション5とを有しており、環境試験ラインの上流側から下流側に向けて、環境試験装置3、計測ステーション5および環境試験装置4がこの順序で直列に接続されている。上流側の環境試験装置3は例えば低温槽であり、下流側の環境試験装置4は例えば高温槽である。環境試験装置3と計測ステーション5の間には、環境試験装置3における環境試験が終わった被試験品2を計測ステーション5に移送するための上流側移送ロボット6が配置されており、下流側の環境試験装置4と計測ステーション5の間にも、計測ステーション5における計測が終了した後の被試験品2を環境試験装置4に移送するための下流側移送ロボット7が配置されている。なお、計測ステーション5には計測器8が設置されており、低温環境試験が終了した被試験品2に対して所定の計測を行うようになっている。
【0020】
(環境試験装置)
環境試験装置3、4は基本的に同一構成であるので、上流側の環境試験装置3を例に挙げて説明する。環境試験装置4における対応部分には同一符号を付し、それらの説明は省略する。環境試験装置3は、断熱パネルで形成された前後方向に長い直方体形状をした断熱箱11と、この断熱箱11の内部に区画形成された試験槽12と、この試験槽12の槽内温度を制御するための温度制御機構13と、パレット搬送機構14およびパレット回送機構15とを有している。パレット搬送機構14は、被試験品2を載せたパレット16を、試験槽12の内部において、その前端側の位置から後端側の位置まで水平に延びる搬送路14Aに沿って搬送するためのものである。パレット回送機構15は、試験槽12の内部において、その後端側の位置で受け取った空のパレット16を前端側に向けて水平に延びる回送路15Aに沿って送り返すためのものである。
【0021】
また、試験槽12の内部には、パレット搬送機構14およびパレット回送機構15の前側の位置に配置された入口リフタ17と、これらパレット搬送機構14、パレット回送機構15の後側の位置に配置された出口リフタ18が配置されている。
【0022】
試験槽12の前端側の天井部分には、被試験品2を試験槽12に搬入するための搬入口21が形成されており、この搬入口21は、外側から搬入口開閉蓋22によって開閉可能となっている。搬入口開閉蓋22はエアー駆動式などの蓋開閉機構23によって開閉駆動される。また、試験槽12の後端側の天井部分には、環境試験後の被試験品2を試験槽12から搬出するための搬出口24が形成されており、この搬出口24も、外側から搬出口開閉蓋25によって開閉可能となっている。この搬出口開閉蓋25もエアー駆動式などの蓋開閉機構26によって開閉駆動される。
【0023】
次に、各部分の構造をさらに詳しく説明する。まず、断熱箱11の内部は、前後方向に延びる垂直仕切り板41によって左右に区画されており、一方の区画が試験槽12とされ、他方の区画には温度制御機構13を構成している冷却器131、加熱器132および2台の送風機133、134が配置されている。仕切り板41の上側部分には、パレット搬送機構14によって搬送されるパレット16に対して温度制御された空気を吹き付けるための吹き出し口41a、41bが形成されており、当該仕切り板41の下側部分には、パレット回送機構15によって回送される空のパレット16よりも下側の位置に、空気流通口41cが形成されている。
【0024】
従って、送風機133、134から試験槽12内に吹き込まれた空気は、パレット搬送機構14によって搬送されるパレット16上の被試験品2に吹き付けられた後、下側の空気流通口41cを介して冷却器131の空気吸引口の側に吸引され、この冷却器131を経由した後に加熱器132を経由してその空気排出口から排出されて、送風機131、132によって再び試験槽12内に吹き込まれる。このようにして、所定の温度に制御された空気が試験槽12に吹き込まれて、試験槽内の温度が所定の温度状態に保持される。
【0025】
次に、図3はパレット搬送機構14の主要部分を示す斜視図である。この図も参照して説明すると、パレット搬送機構14は、搬送路14Aを形成している平行に配置された一対の水平案内レール141、142に乗っているパレット16を第1のストロークで第1の周期で間歇的に前進させるための間歇搬送機構である。パレット16は、横長の長方形の平板部材であり、複数の被試験品2を幅方向に並べて載せることができ、その幅方向の両端部が案内レール141、142に載っており、これらに沿って前後方向にスライド可能である。各パレット16の表面には、幅方向の両端に、それぞれ係合突起16a、16bが形成されている。
【0026】
本例のパレット搬送機構14は、パレット16を第1のストロークおよび第1の周期で間歇的に前進させるための複数の突出片143を備えた一対の送りシャフト144、145を有している。各送りシャフト144、145は、軸受部材146により、前後方向にスライド自在、且つその中心軸線を中心として回転自在に支持されている。また、送りシャフト144、145は、断熱箱11の外に配置された送り用エアシリンダ147によって第1のストロークで前後方向に往復移動可能であり、また、左右の回転用エアシリンダ148、149によって回転可能である。
【0027】
図3(b)に示すように、送りシャフト144、145を所定の角度だけ回転させて突出片143をパレット16の係合突起16a、16bに係合可能とし、この状態で送りシャフト144、145を前方に送り出せば、パレット16が案内レール141、142上をスライドして第1のストロークだけ前進する。パレット16が前進した後は、図3(a)に示すように、送りシャフト144、145を回転させて突出片143を係合突起16a、16bには係合しない位置に戻して、送りシャフト144、145を第1のストロークだけ戻す。かかる送りシャフト144、145の回転、前進、戻し回転、後退からなる動作を、第1の周期で繰り返して行うことにより、パレット16を第1の周期で第1のストロークずつ前進させることができる。
【0028】
パレット回送機構15は、パレット搬送機構14の下方に配置され、回送路15Aを形成している平行に配置された一対の水平案内レール151、152に沿って、パレット16を第2の周期で第2のストロークずつ間歇的に後退させるための間歇回送機構である。パレット回送機構15はパレット搬送機構14と同様な構成であり、突出片を備えた一対の送りシャフト151、152(図2参照)を有し、パレット16を試験槽12の後端から前端に回送する。パレット回送機構15のパレット16の回送方式はパレット搬送機構14と同様であるが、パレット16を第2の周期で第1のストロークずつ後退させるようになっている。
【0029】
ここで、第2の周期は、パレット搬送機構14における第1の周期よりも短く設定されている。例えば、数分の一の周期に設定すれば、パレット搬送機構14によりパレット16が1ストローク分搬送される間に、パレット回送機構15においては空のパレット16が数ストローク分搬送される。この結果、搬送路14Aに沿って搬送されるパレット枚数を低減することなく、回送路15Aに沿って回送されるパレット枚数を少なくできる。よって、試験槽12の処理能力を低下させることなく、試験槽12内のパレット総数を少なくできる。パレット総数を少なくすると、その分、運転開始の立ち上げ時などにおける温調負荷を低減でき、立ち上げ時間を短縮できる。
【0030】
次に、入口リフタ17は、パレット16を載せるための水平リフタベース171と、水平リフタベース171を垂直に案内するための垂直案内レール172とを備えている。水平リフタベース171は、エアー駆動などにより昇降可能となっている。入口リフタ17の水平リフタベース171の真上に搬入口21が位置している。
【0031】
この入口リフタ17の水平リフタベース171は、回送路15Aの前端まで戻された空のパレット16を受け取る空パレット受け取り位置171Aと、パレット16を搬入口21まで上昇させて被試験品2を受け取る被試験品受け取り位置171Bと、搬送路14Aに対して被試験品2を載せたパレット16を引き渡す引渡し位置171Cとの間を昇降可能となっている。ここで、水平リフタベース171が被試験品受け取り位置171Aに位置している状態では、その上に載っているパレット16の表面外周部分が搬入口21の外周縁部分に密着して、搬入口21が内側から封鎖された状態が形成される。
【0032】
次に、出口リフタ18は、パレット16を載せるための水平リフタベース181と、水平リフタベース181を垂直に案内するための垂直案内レール182とを備えている。水平リフタベース181は、エアー駆動などにより昇降可能となっており、当該水平リフタベース181の真上に搬出口24が位置している。
【0033】
出口リフタ18の水平リフタベース181は、回送路15Aの後端に空のパレット16を引き渡す空パレット引渡し位置181Aと、パレット16を搬出口24まで上昇させて環境試験終了後の被試験品2を外部に搬出可能にするための被試験品搬出位置181Bと、搬送路14Aの後端から被試験品2を載せたパレット16を受け取る受け取り位置181Cとの間を昇降可能となっている。また、水平リフタベース181を被試験品搬出位置181Bに位置させた状態では、その上に載っているパレット16の表面外周部分が搬出口24の外周縁部分に密着して、当該搬出口25が内側から封鎖された状態が形成される。
【0034】
(動作説明)
図4および図5を参照して、この構成の環境試験装置3の動作を説明する。まず、図4(a)〜(f)は、試験槽12に被試験品2を搬入する動作を示す説明図である。被試験品2を試験槽12内に搬入する際には、図4(a)に示すように、入口リフタ17の水平リフタベース171を垂直案内レール172に沿って下降させ、空パレット受け取り位置171Aに配置する。空パレット受け取り位置171Aは、水平リフタベース171が回送路15Aと等しい高さ位置となるように設定されている。このため、パレット回送機構15によって回送路15Aの前端まで戻された空のパレット16を、不図示の機構により1ストローク分だけ水平リフタベース171の側に送りだすと、図4(b)に示すように、空のパレット16が水平リフタベース171に引き渡される。
【0035】
次に、図4(c)に示すように、水平リフタベース171を垂直案内レール172に沿って上昇させ、水平リフタベース171を被試験品受け取り位置171Bまで上昇させる。水平リフタベース171が被試験品受け取り位置171Bまで上昇すると、その上に載っているパレット16によって搬入口21が内側から封鎖された状態になる。
【0036】
パレット16によって搬入口21が内側から封鎖された後は、図4(d)に示すように、蓋開閉機構23(図1(b)参照)により搬入口開閉蓋22を開き、不図示の被試験品供給機構(環境試験装置4側では下流側搬送ロボット7が相当)により供給される被試験品2を外部から搬入口21を介してパレット16の上に載せる。
【0037】
被試験品2をパレット16に載せた後は、図4(e)に示すように、蓋開閉機構23により搬入口開閉蓋22を閉じて、搬入口21を外側から封鎖する。
【0038】
しかる後に、図4(f)に示すように、入口リフタ17の水平リフタベース171を垂直案内レール172に沿って下降させて引渡し位置171Cまで移動する。この引渡し位置171Cでは、水平リフタベース171と搬送路14Aが同一高さ位置となっている。したがって、この位置にあるパレット16をパレット搬送機構14の送りシャフト144、145によって送り出すことができる。送り出されたパレット16は、搬送路14Aの前端に引き渡される。パレット16を引き渡した後は、入口リフタ17の水平リフタベース171を空パレット受け取り位置171Bに下降させて(図4(a)の状態)、次の被試験品2の搬入動作を行う。
【0039】
このように、常に、搬入口21が封鎖された状態で、被試験品2を試験槽12に搬入することができる。
【0040】
次に、搬送路14Aに引き渡されたパレット16は、パレット搬送機構14によって搬送路14Aに沿って第1の周期で第1のストロークずつ間歇的に前方に送り出される。この間歇搬送の間にパレット16に載っている被試験品2には、温度制御機構13によって所定温度に制御された風が吹き付けられ、当該被試験品2は所定の環境試験温度状態になる。このように環境試験が行われながら被試験品2を載せたパレット16が搬送路14Aの後端まで搬送される。搬送路14Aの後端まで搬送されたパレット16は次のようにして、試験槽12から搬出される。
【0041】
図5(a)〜(f)は、試験槽12から被試験品2を搬出する動作を示す説明図である。図5(a)に示すように、出口リフタ18の水平リフタベース181を垂直案内レール182に沿って昇降させ、受け取り位置181Cに位置させる。受け取り位置181Cにある水平リフタベース181は、搬送路14Aと等しい高さ位置にある。このため、搬送路14Aの後端に到ったパレット16を送りシャフト144、145で1ストローク分だけ更に送り出すことにより、図5(b)に示すように、搬送路14Aの後端から水平リフタベース181に、環境試験終了後の被試験品2を載せたパレット16を引き渡すことができる。
【0042】
次に、図5(c)に示すように、水平リフタベース181を垂直案内レール182に沿って上昇させ、水平リフタベース181を被試験品搬出位置181Bまで上昇させる。被試験品搬出位置181Bにおいては、パレット16の表面外周部分が搬出口24の外周縁部分に密着して、搬出口24が内側から封鎖された状態になる。
【0043】
パレット16で搬出口24を内側から封鎖した後に、図5(d)に示すように、蓋開閉機構26(図1(b)参照)により搬出口開閉蓋25を開き、上流側移送ロボット6(図1(b)参照)により搬出口24から被試験品2を取り出し、環境試験装置4の上流側に移送する。
【0044】
被試験品2を取り出した後は、図5(e)に示すように、蓋開閉機構26により搬入口開閉蓋25を閉じて、搬入口24を外側から封鎖する。
【0045】
しかる後に、図5(f)に示すように、出口リフタ18の水平リフタベース181を垂直案内レール182に沿って下降させ、引渡し位置181Aまで移動する。引渡し位置181Aの水平リフタベース181は、回送路15Aと等しい高さ位置にある。このため、水平リフタベース181上のパレット16をパレット回送機構15の送りシャフトにより回送路15Aの側に送り出すことにより、パレット16を回送路15Aに引き渡すことができる。パレット16を渡した後は、出口リフタ18の水平リフタベース181を受け取り位置181Cに上昇させ(図5(a)の状態)、次の被試験品2の搬出を行う。従って、被試験品2の搬出も、常に、搬出口24が封鎖された状態で行われる。
【0046】
回送路15Aの後端に乗った空のパレット16は、パレット回送機構15の送りシャフト151、152によって、第1の周期よりも大幅に短い第2の周期で、第1のストロークずつ間歇的に試験層2の前端側に向けて送り戻される。換言すると、搬送路14Aを搬送されるパレット搬送速度よりも大幅に早い速度で回送路15Aに沿って送り戻される。回送路15Aの前端に戻された空のパレット16は、前述したように、入口リフタ17に引き渡されて、搬入口21を封鎖した状態で被試験品2を受け取った後に、搬送路14Aの前端に引き渡される。
【0047】
このように、本実施の形態に係る環境試験装置3では、パレット16が試験槽12の内部に形成した搬送路14Aおよび回送路15Aを経由して循環し、試験槽12の外部に出ることがない。よって、一旦、試験槽12内を環境試験温度の状態にした後は、被試験品2に比べて熱量の大きなパレット16を再度、加熱あるいは冷却する必要がない。従って、新たに搬入された被試験品2のみを環境試験温度状態まで加熱あるいは冷却するだけでよいので、温度制御機構の熱負荷を低減できる。また、搬送路14Aも短くで済むので、効率良く環境試験を行うことができる。
【0048】
また、回送路15Aを経由して速い速度で空のパレット16を送り戻すようにしている。これにより、搬送路14A上のパレット数を低減することなく、回送路15A上のパレット数を少なくできる。この結果、被試験品2の搬送量を低減させることなく(すなわち、試験槽の処理能力を低減させることなく)、試験槽12内のパレット数を全体として少なくできる。熱容量の大きなパレット16の枚数を低減することにより、試験槽12の温調負荷を一層小さくできる。特に、試験開始時において試験槽内の温度を所定温度状態となるまで加熱あるいは冷却する立ち上げ運転時における温調負荷を大幅に低減でき、立ち上げ時間も短縮化できる。
【0049】
次に、本実施の形態に係る環境試験装置3では、被試験品2を搬送するために用いるパレット16を利用して、搬入口21および搬出口24を内側から封鎖可能である。従って、被試験品2の搬入および搬出を、試験槽12を完全に封鎖した状態で行うことができる。よって、試験槽12内に外気が侵入することを完全に防止できるので、試験槽12の内部を効率良く所定温度の状態に移行させることができる。また、試験槽12内への外気の進入を防止することにより、温度制御機構13の構成部品である冷却器131に霜がつくことがないので、除霜が不要となり、連続運転が可能となる。
【0050】
(その他の実施の形態)
上記の例では、回送路15Aに沿って短い周期で空のパレットを間歇的に送るようにしているが、周期を同一とし、より長いストロークで回送路15Aに沿ってパレット16を送るようにしてもよい。勿論、周期を短くして、より長いストロークでパレット16を回送するようにしてもよい。
【0051】
また、上記の例では搬送機構14、回送機構15として間歇搬送機構、間歇回送機構を用いている。この代わりに、ベルトコンベヤあるいはメッシュコンベヤを用いることも可能である。しかし、この場合には、コンベヤ潤滑部分のグリースによる汚れや、コンベヤ各部分の熱変形などに起因して、上記構成の間歇機構に比べて信頼性に劣ることがある。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の環境試験装置では、試験槽の内部に、被試験品を載せたパレットを搬送するための搬送路と、試験終了後に被試験品が取り除かれた後の空のパレットを回送するための回送路とを配置し、パレットを試験槽内で循環させるようにしている。従って、パレットは試験槽の外に搬出されることが無いので、一旦所定温度状態に加熱あるいは冷却された後は、常に所定温度状態に保持される。また、回送路に沿って送り戻されるパレットの速度を搬送路に沿って搬送されるパレットの速度よりも速くしてあるので、搬送路上のパレット数を低減することなく、回送路上のパレット数を少なくでき、試験槽内のパレット総数を低減できる。
【0053】
よって、本発明によれば、熱量の大きなパレットを繰り返し加熱あるいは冷却する必要がないので、試験槽の温調負荷を小さくできる。また、熱量の小さな被試験品のみを所定温度状態になるように加熱あるいは冷却すればよいので、効率良く環境試験を行うことができ、試験槽の小型化も図ることができる。さらに、試験槽の処理能力を低減することなく、試験槽内のパレット総数を低減できるので、特に運転開始時における立ち上げ時の温調負荷を小さくできる。これに加えて、パレット総数を低減できるので、治工具に掛かる費用も低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は、本発明を適用した環境試験装置を用いた環境試験システムを示す概略平面構成図および概略縦断面図である。
【図2】図1の環境試験装置の概略横断面図である。
【図3】環境試験装置のパレット搬送機構を示す斜視図である。
【図4】(a)ないし(f)は、環境試験装置の試験槽に被試験品を搬入する動作を示す説明図である。
【図5】(a)ないし(f)は、環境試験装置の試験槽から被試験品を搬出する動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 環境試験システム
2 被試験品
3、4 環境試験装置
5 計測ステーション
6 上流側移送ロボット
7 下流側移送ロボット
8 計測器
11 断熱箱
12 試験槽
13 温度制御機構
14 搬送機構
14A 搬送路
15 回送機構
15A 回送路
16 パレット
17 入口リフタ
18 出口リフタ
21 搬入口
22 搬入口開閉蓋
24 搬出口
25 搬出口開閉蓋
41 垂直仕切り板
131 冷却器
132 加熱器
133 送風機
141、142 水平案内レール
143 突出片
144、145 送りシャフト
146 軸受部材
147 送り用エアシリンダ
148、149 回転用エアシリンダ
151、152 水平案内レール
16a、16b 係合突起
171、181 水平リフタベース
172、182 垂直案内レール
171A 空パレット受け取り位置
171B 被試験品受け取り位置
171C 引渡し位置
181A 空パレット引渡し位置
181B 被試験品搬出位置
181C 受け取り位置

Claims (5)

  1. 被試験品に対して環境試験を行うための試験槽と、
    この試験槽内に形成した搬送路に沿って、被試験品を載せたパレットを所定の搬送速度で搬送する搬送機構と、
    前記試験槽内に形成した回送路に沿って、空のパレットを前記搬送路の搬送終了端から搬送開始端まで、前記搬送速度よりも速い回送速度で回送する回送機構と、
    を有している環境試験装置。
  2. 請求項1において、
    前記搬送機構は、前記パレットを第1のストロークおよび第1の周期で間歇搬送する間歇搬送機構であり、
    前記回送機構は、前記パレットを第2のストロークおよび第2の周期で間歇回送する間歇回送機構であることを特徴とする環境試験装置。
  3. 請求項2において、
    前記第2のストロークは前記第1のストロークよりも大きいことを特徴とする環境試験装置。
  4. 請求項2または3において、
    前記第2の周期は前記第1の周期よりも短いことを特徴とする環境試験装置。
  5. 請求項2、3または4において、
    前記間歇搬送機構は、前記搬送路を形成している水平に配列された案内レールと、前記案内レールに沿って前記第1のストロークおよび前記第1の周期で前後に往復移動可能であると共に中心軸線の回りに回転可能な送りシャフトと、この送りシャフトにおいて前記中心軸線方向に沿って所定の間隔で形成された突出片と、前記送りシャフトを前後に往復移動させるシャフト送り機構と、当該送りシャフトを回転させるシャフト回転機構とを備えており、
    前記間歇回送機構は、前記回送路を形成している水平に配列された案内レールと、前記案内レールに沿って前記第2のストロークおよび前記第2の周期で前後に往復移動可能であると共に中心軸線の回りに回転可能な送りシャフトと、この送りシャフトにおいて前記中心軸線方向に沿って所定の間隔で形成された突出片と、前記送りシャフトを前後に往復移動させるシャフト送り機構と、当該送りシャフトを回転させるシャフト回転機構とを備えており、
    前記パレットは、前記案内レール上をスライド可能であり、前記突出片が所定の角度位置にあるときに当該突出片に係合可能な係合部を備えていることを特徴とする環境試験装置。
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