JP2018101049A - シート搬送装置、及び画像形成装置、及び制御方法 - Google Patents

シート搬送装置、及び画像形成装置、及び制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】反転搬送手段によるシート排出性の向上を図ることのできるシート搬送装置を提供する。
【解決手段】画像形成部20及び定着装置25は、シートを搬送する。反転ローラ43は、画像形成部20により搬送されるシートを反転搬送する。固定トレイ72は、シートを積載する。パンチユニット80は、反転ローラ43のシート排出口と固定トレイ72の間に介在し、固定トレイ72の積載位置より高さが高い。制御部100は、反転ローラ43によりシートを排出する際に、パンチユニット80を乗り越えて固定トレイ72にシートを排出するように反転ローラ43を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、シートを搬送してトレイに排出するシート搬送装置、及びシート搬送装置を装備した画像形成装置、及びその制御方法に関する。
シートを搬送して排出ローラによりトレイに排出するシート搬送装置を装備した画像形成装置が広く用いられている。一般的な画像形成装置は、排出ローラの上方に反転ローラを配置している。そして、シートの両面に画像形成する場合、シートの第1面に画像形成した後に反転ローラによりトレイの上方でシートの搬送方向を反転して両面搬送路へ引き込む。これによりシートの表裏を反転した状態で画像形成部へ再度搬送して、第2面にも画像形成することが可能になっている。
そして、一般的な画像形成装置では、排出ローラを含むシートの排出経路においてシートジャム等のトラブルが生じた場合、排出ローラを通じてトレイにシートを排出できないため、画像形成自体を中止することになり、使用者の不利益になってしまう。
そこで、特許文献1では、排出ローラによりシートをトレイに排出できない場合、反転ローラを用いて緊急避難的にシートを排出して反転ローラに付設した専用のトレイに積載している。
特開2005−266701号公報
図14は従来の課題を説明する図である。図14中、(a)は干渉防止部材、(b)はシート処理装置である。図14の(a)に示すように、画像形成装置の一例であるプリンタ1には、反転ローラ43が反転搬送するシートPeが上トレイ45bに積載されたシート束に干渉しないように干渉防止部材47を設けている場合がある。また、図14の(b)に示すように、プリンタ1には、積載トレイ45と反転ローラ43との間にパンチ処理を施すパンチユニット80が設置されている場合がある。
これらの場合、干渉防止部材47又はパンチユニット80の設置により反転ローラ43の外側の空間が狭くなっている。このため、特許文献1に示されるように、反転ローラ43を用いて干渉防止部材47又はパンチユニット80の上にシート排出を行った場合、干渉防止部材47又はパンチユニット80に積載されたシートによって、連続した後続のシートの排出が阻害される可能性がある。
本発明は、反転搬送手段によるシート排出性の向上を図ることのできるシート搬送装置を提供することを目的としている。
本発明のシート搬送装置は、シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されるシートを反転搬送する反転搬送手段と、シートを積載する積載手段と、前記反転搬送手段によりシートを排出する際に前記反転搬送手段のシート排出口と前記積載手段の間に介在する該積載手段の積載位置より高さの高い所定の介在ユニットを乗り越えて前記積載手段にシートを排出するように前記反転搬送手段を制御する制御手段と、を備えるものである。
本発明のシート搬送装置の制御方法は、シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されるシートを反転搬送する反転搬送手段と、シートを積載する積載手段と、を備えたシート搬送装置の制御方法であって、前記反転搬送手段によりシートを排出する際に、前記反転搬送手段のシート排出口と前記積載手段の間に介在する該積載手段の積載位置より高さの高い所定の介在ユニットを乗り越えて前記積載手段にシートを排出するように前記反転搬送手段を制御する方法である。
本発明によれば、反転搬送手段によるシート排出性の向上を図ることのできるシート搬送装置を提供することができる。
実施の形態1のプリンタの構成の説明図である。 実施の形態1のプリンタの制御系の説明図である。 オプション機器の接続の説明図である。(a)は非接続、(b)は後処理装置接続、(c)は後処理装置及びパンチユニット接続である。 実施の形態1におけるシートの加速タイミングの説明図である。(a)は加速可能位置、(b)は積載である。 排出モータ及び反転モータの制御のタイムチャートである。 電源ON時の初期化処理のフローチャートである。 画像形成装置による1枚の画像形成処理のフローチャートである。 実施の形態1における排紙処理のフローチャートである。 実施の形態1における反転搬送路排紙処理のフローチャートである。 実施の形態2における両面搬送路を用いた加速の説明図である。(a)は加速可能位置、(b)は反転開始位置、(c)は助走距離、(d)は積載である。 排出モータ及び反転モータの制御のタイムチャートである。 実施の形態2における排紙処理のフローチャートである。 実施の形態2における両面搬送路排紙処理のフローチャートである。 従来の課題を説明する図である。(a)は干渉防止部材、(b)はシート処理装置である。
以下、添付した図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<実施の形態1>
実施の形態1では、両面印刷モードにおいてシートの先頭と後端とを入れ替えるようにシートを搬送する反転ローラを用いてシートの排出を行う実施の形態を説明する。
(画像形成装置)
図1は実施の形態1のプリンタの構成の説明図である。図1に示すように、画像形成装置の一例であるプリンタ1は、装置本体1Aの上に画像読取装置60を備えた複写機である。装置本体1Aは、画像読取装置60で読取った原稿の画像を画像データに変換して入力された画像データ、もしくは通信経路を介して接続されたホストコンピュータ116から入力された画像データを用いて電子写真プロセスによる画像形成を実行する。
(画像形成部)
搬送手段の一例である画像形成部20及び定着装置25は、シートPを搬送する。画像形成手段の一例である画像形成部20及び定着装置25は、シートPに画像を形成する。シート搬送装置の一例である装置本体1Aは、画像形成部20及び定着装置25により画像形成されたシートを搬送する。画像形成部20は、感光ドラム23の周囲に帯電ローラ27、露光装置28、現像装置29、転写ローラ24、及びドラムクリーニング装置23cを配置している。
感光ドラム23は、金属円筒の基体の周面に感光層を有する。帯電ローラ27は、帯電電圧を印加されて感光ドラム23の周面を均一な電位に帯電させる。露光装置28は、感光ドラム23の周面にレーザービームを走査して静電潜像を形成する。現像装置29は、トナーにより静電潜像を現像してトナー像を形成する。転写ローラ24は、感光ドラム23に当接して給紙部10から搬送されたシートPのニップ部を形成する。転写ローラ24は、転写電圧を印加されてニップ部N1を通過するシートに感光ドラム23のトナー像を転写する。
トナー像を転写されたシートPは、感光ドラム23の上方の定着装置25へ搬送される。定着装置25は、ニップ部N2でシートを挟持して搬送する過程でシートを加熱及び加圧してトナー像を溶融させてシートPに画像を定着させる。ドラムクリーニング装置23cは、感光ドラム23の転写残トナーをクリーニングする。
(給紙部)
画像形成部20の下方に給紙部10が配置される。給紙部10は、カセット10a又はカセット10bから取出したシートを画像形成部20へ給送する。カセット10a、10bはシートを収容する。ピックアップローラ11a、11bは、カセット10a、10bに収容されたシートを分離部12a、12bへ送り出す。分離部12a、12bは、受入れた最上位のシートのみを搬送ローラ14a、14bへ受け渡してレジストローラ22へ搬送させる一方、最上位のシートに重なった重送シートをカセット10a、10bへ押し戻す。レジストローラ22は、シートの斜行を矯正し、感光ドラム23のトナー像にタイミングを合わせてニップ部N1へシートPを送り込む。
(排出部)
画像形成部20で画像形成されたシートPは、第1排出ローラ34、第2排出ローラ38、及び反転ローラ43のうち、制御部100により選択された1つへ搬送される。第1排出ローラ34は、画像形成が終了したシートPを介在ユニットの一例であるパンチユニット80経由で後処理装置70へ送り出し、後処理装置70の可動トレイ71へ排出する。排紙縦パスローラ35及び第2排出ローラ38は、画像形成が終了したシートPを後処理装置70の上面の固定トレイ72へ排出する。
(両面印刷モード)
両面搬送路50は、両面印刷を行うために、反転ローラ43により搬送方向を反転したシートPを画像形成部20及び定着装置25へ搬送する。反転ローラ43は、両面印刷モードが選択されている場合に、画像形成部20により画像形成されたシートPの先頭と後端とを入れ替えて両面搬送路50へ送り込む。両面印刷モードでは、画像形成部20により第1面に画像形成されたシートPを表裏反転状態で再び画像形成部20へ搬送して第2面に画像形成する。
第1面(表面)に画像形成されたシートPは、フラッパ33、37により反転搬送路40へ案内される。シートPは、フラッパ42により反転搬送路40から反転ローラ43へ搬送され、パンチユニット80の上面の反転トレイ82上に支持され、両面搬送路50へ引き込み可能となる位置(反転位置)まで搬送される。
反転ローラ43は、シートPの後端側を挟持した状態で停止し、所定のタイミングで反対方向に回転を開始し、シートPの先頭と後端とを入れ替えた状態で両面搬送路50へ送り込む。両面搬送路50は、両面入口ローラ51、及び搬送ローラ52、54によりシートPをレジストローラ22へ送り込んで、第2面(裏面)を感光ドラム23との対向側にした状態で待機させる。
レジストローラ22は、シートの斜行を矯正し、感光ドラム23のトナー像にタイミングを合わせてニップ部N1へシートPを送り込む。シートPは、ニップ部N1を通過して第2面にもトナー像を転写される。シートPは、定着装置25へ搬送され、ニップ部N2を通過する過程で加熱及び加圧を受けて第2面(裏面)の画像を定着される。両面に画像形成されたシートPは、第1排出ローラ34及び第2排出ローラ38のうち制御部100により選択された方へ搬送される。
(制御部)
図2は実施の形態1のプリンタの制御系の説明図である。図1を参照して図2に示すように、ユーザは、操作部115を通じてプリンタ1の動作設定を行う。ホストコンピュータ116は、制御部100とUSBケーブルやLAN通信で接続されている。操作部115又はホストコンピュータ116から両面印刷モードの実行が指示される。
メインモータ101は、画像形成部20内でプロセスを行うための駆動源であって、手差し給紙ローラ15から感光ドラム23までを駆動する。定着モータ102は、定着装置25を作動させる駆動源であって、定着装置25から定着出口ローラ31までを駆動する。メインモータ101及び定着モータ102は、画像形成動作中は再現性のある画像形成プロセスを実行するために、所定速度で回転して、シートPを一定のプロセススピード(200mm/sec)で搬送し続ける。排出モータ103は、第1排出ローラ34又は第2排出ローラ38を経由してシートを排出する際の駆動源であって、第1排出ローラ34から第2排出ローラ38までを駆動する。反転モータ104は、両面印刷モードを実行するためのパルスモータであって、反転ローラ43を正転/反転させ、シートPの加速/減速が可能である。
イメージコントローラ200は、制御部100とシリアル通信等で接続されている。イメージコントローラ200は、画像データの生成を司る。イメージコントローラ200は、操作部115の制御、画像読取装置60の制御、ホストコンピュータ116との通信制御等を行う。イメージコントローラ200は、画像データの入力を制御し、画像形成動作の開始を指示する。
制御部100は、ROM122から読み出したプログラム及びデータをRAM123に保持して、CPU121が必要な演算及び制御を実行することにより、プリンタ1の各ユニットを統括的に制御する。制御部100は、プリンタ1の各ユニットとの間で各種入出力信号を通信してシートの搬送や画像形成プロセスを制御する。
制御部100は、イメージコントローラ200から通知される画像形成動作の開始指示を受け取って画像形成動作を開始し、画像形成装置の動作状態をイメージコントローラ200に通知することによりプリンタ1を制御する。制御部100は、プリンタ1にオプション装置である後処理装置70が設置されると、後処理装置70が備える後処理制御部75とシリアル通信で接続される。制御部100は、画像形成動作の開始時、後処理装置70にも動作開始指示を出し、画像形成が完了したシートPを後処理装置70に渡して排紙後処理を行わせる。
(オプション機器)
図3はオプション機器の接続の説明図である。図3中、(a)は非接続、(b)は後処理装置接続、(c)は後処理装置及びパンチユニット接続である。図1に示すように、プリンタ1は、積載トレイ45の上にオプション機器であるパンチユニット80及び後処理装置70を装備し、装置本体1Aに接続している。パンチユニット80は、積載トレイ45の上に着脱可能に設けられ、プリンタ1と後処理装置70との間に連結される。後処理装置70は、積載トレイ45の上に着脱可能に設けられ、パンチユニット80の下流側に連結される。
図3の(a)に示すように、プリンタ1は、パンチユニット80及び後処理装置70が接続されていない状態では、積載トレイ45又は上トレイ45bへシートを排出可能である。図3の(b)に示すように、プリンタ1は、後処理装置70が接続されている状態では、後処理装置70の可動トレイ71又は固定トレイ72へシートを排出可能である。
図3の(c)に示すように、積載手段の一例である固定トレイ72は、シートを積載する。反転搬送手段の一例である反転ローラ43は、画像形成部20及び定着装置25により搬送されたシートを反転搬送する。処理手段の一例であるパンチユニット80は、画像形成部20及び定着装置25により搬送されたシートPに処理を施す。パンチユニット80に設けられたパンチャ85は、固定トレイ72へ搬送されるシートPに対して孔明け処理を行う。後処理装置70に設けられた後処理部76は、可動トレイ71へ搬送されるシートPに対して所定の後処理を行う。
(パンチユニット)
図1に示すように、パンチユニット80は、内部の搬送路81の上方に搬送路83を配置している。プリンタ1では、後処理が必要なシートPは、第1排出ローラ34からパンチユニット80の搬送路81を経て後処理装置70へ搬送される。搬送路81は、画像形成部20で画像形成されて第1排出ローラ34から受入れたシートを搬送して後処理装置70へ受け渡す。
一方、後処理が不必要なシートPは、第2排出ローラ38からパンチユニット80の搬送路83を通じて後処理装置70の固定トレイ72へ排出する。搬送路83は、画像形成部20で画像形成されて第2排出ローラ38から受入れたシートを搬送し、排出ローラ84により後処理装置70の上面の固定トレイ72へ排出する。排出手段の一例である排出ローラ84は、画像形成部20により搬送されたシートPをトレイの一例である固定トレイ72に排出する。
操作部115やホストコンピュータ116から後処理装置70が備える後処理制御部75へ穴開け処理が指示される。パンチユニット80は、後処理制御部75に制御されて穴開け処理を実行する。後処理制御部75は、第1排出ローラ34から受入れたシートを搬送路81に通過させる過程でパンチャ85を作動させて所定の穴開け処理を実行する。
(後処理装置)
図1に示すように、後処理装置70は、内部に搬送路73を配置し、ソート処理及び針綴じ処理を実行可能な後処理部76を搬送路73に設けている。搬送路73は、画像形成部20で画像形成されて第1排出ローラ34から受入れたシートを搬送し、排出ローラ74により可動トレイ71へ排出する。可動トレイ71は、後処理装置70の下流側に配置され、積載トレイ45の上方で昇降する。後処理制御部75は、可動トレイ71上のシート積載量に応じて可動トレイ71を下降させることにより、排出ローラ74と積載されたシート面との高さを略一定に保持する。
操作部115やホストコンピュータ116から後処理制御部75へシート束毎のソート処理や針綴じ等の後処理が指示される。後処理制御部75は、パンチユニット80を介して第1排出ローラ34から受入れたシートPを搬送路73に送り込み、後処理部76を作動させて指示されたとおりの後処理を実行する。
このため、後処理が必要なシートPは、第1排出ローラ34から後処理装置70へ受け渡されて可動トレイ71へ排出される。一方、後処理が不必要なシートPは、第2排出ローラ38からパンチユニット80を通じて後処理装置70の固定トレイ72へ排出される。
(故障又はシートジャム発生時の課題)
制御部100は、プリンタ1の電源ON時にパンチユニット80へのシートPの受け渡しが可能か否かを判断している。そして、後処理装置70又はパンチユニット80において故障やシートジャムが発生していると、第1排出ローラ34及び第2排出ローラ38によるパンチユニット80へのシートPの受け渡しを禁止する。
制御部100は、プリンタ1の画像形成動作中にパンチユニット80へのシートPの受け渡しが可能か否かを判断している。そして、後処理装置70又はパンチユニット80において故障やシートジャムが発生すると、第1排出ローラ34及び第2排出ローラ38によるパンチユニット80へのシートPの受け渡しを禁止する。
制御部100は、シフトソートやステープル等の後処理機能が禁止状態である旨を操作部115又はホストコンピュータ116に表示させる。そして、その後は、後処理機能を使用しない画像形成動作のみを受付ける。
このような場合、反転ローラ43を排出ローラとして使用して、パンチユニット80の上面の反転トレイ82へ緊急避難的なシートの排出を行うことが考えられる。あるいは、パンチユニット80の上面の反転トレイ82を使用して、新たに受け付けた後処理機能を使用しない画像形成動作を実行することが考えられる。
しかし、反転トレイ82は、両面印刷モードにおいてシートの搬送方向を反転する際にシートの先端側が垂れ下がらないように支持することを主目的としている。反転トレイ82は、反転ローラ43により反転搬送されるシートを支持して、固定トレイ72に排出されたシートとの干渉を防止する。このため、反転ローラ43によるシートの排出面までの高さが小さく、数枚以上のシートを積載することは難しい。反転トレイ82は、両面印刷モードにおけるシートガイドとして設計されているため、画像読取装置60の底面との距離も狭く、反転ローラ43から排出されたシートPを取出すことが困難である。
そこで、実施の形態1では、反転ローラ43の搬送速度を増大させてパンチユニット80を乗り越えるようにシートPを排出して固定トレイ72へ積載する。これにより、後処理装置70の故障やシートジャムを解消しなくても、後処理装置70を使用しない画像形成であれば、固定トレイ72を用いて引き続き画像形成を実行できる。
(実施の形態1の制御)
図1に示すように、所定の介在ユニットの一例であるパンチユニット80は、反転ローラ43のシート排出口と固定トレイ72の間に介在し、固定トレイ72の積載位置より高さが高い。そこで、制御手段の一例である制御部100は、反転ローラ43によりシートを排出する際にパンチユニット80を乗り越えて固定トレイ72にシートを排出するように反転ローラ43を制御する。このため、実施の形態1では、反転トレイ82に邪魔されることなく、固定トレイ72へ相当量の積載を行うことができる。反転トレイ82にシートPが残って後続するシートPの通過が妨げられることを回避できる。
処理手段検出手段の一例である制御部100は、出荷時又は設置時の設定を読み込むことで、パンチユニット80を検出可能である。あるいは、不図示のICタグリーダを用いて、パンチユニット80に設けたICタグを読み込むことにより、パンチユニット80を常時検出可能である。そして、制御部100は、パンチユニット80が検出された状態で反転ローラ43によりシートを排出する際にパンチユニット80を乗り越えて固定トレイ72にシートを排出するように反転ローラ43を制御する。このため、パンチユニット80に邪魔されることなく、固定トレイ72へ相当量の積載を行うことができる。
制御部100は、パンチユニット80及び後処理装置70における異常を検知すると、排出ローラ84によるシートの排出が不可能であると判断する。そして、制御部100は、シートの排出が不可能であることが検出された際にシートを排出ローラ84により排出せずに反転ローラ43により排出させる。このため、パンチユニット80及び後処理装置70の故障やシートジャムが発生した状況のままでプリンタ1を使用して画像形成を実行することができる。ジャム処理待ち、修理待ち等のダウンタイムを減らして、プリンタ1の稼働率を高めることができる。
制御部100は、反転ローラ43によるシートの排出速度を排出ローラ84によるシートの排出速度よりも大きくする。このため、反転モータ104の制御のみで固定トレイ72への積載を実施できる。反転トレイ82の上方の空間を通過させるための別の手段、反転ローラ43によるシートPの排出角度の変更やガイド部材等の補助部材の使用が不要である。
制御部100は、シートのサイズと単位面積当たり重量との少なくとも一方に応じて反転ローラ43によるシートの排出速度を変更する。このため、過剰な排出速度でシートPが飛び過ぎて固定トレイ72から落下したり、過小な排出速度でシートPが早く落下して後端が反転トレイ82に乗ったりすることを回避できる。
制御部100は、画像形成部20及び定着装置25をシートが通過した後に反転ローラ43による排出のためのシートPの加速を開始する。このため、画像形成部20におけるシート搬送速度及びプロセススピードに影響を及ぼすことなく、加速のための助走距離を確保して、反転ローラ43による加速された排出を実行できる。
定着出口センサ26は、画像形成部20及び定着装置25をシートPが通過したことを検知する。制御部100は、定着出口センサ26によるシートPの通過の検知に基づいてシートの加速を開始する。このため、画像形成部20及び定着装置25におけるプロセススピードを一定に維持した状態で、最大限の助走距離を確保してシートPを加速することができる。
制御部100は、電源ON時にパンチユニット80へのシートPの受け渡しが禁止された場合、その後に受付けた「後処理機能を使用しない画像形成」では画像形成後のシートPを反転搬送路40に向けて搬送する。反転ローラ43を排出ローラとして使用して固定トレイ72へシートPを排出する。
制御部100は、画像形成動作中にパンチユニット80へのシートPの受け渡しが禁止された場合、現在画像形成中で反転搬送路40に搬送可能なシートPは、反転搬送路40に向けて搬送する。反転ローラ43を排出ローラとして使用して固定トレイ72へ緊急避難的なシートの排出を行う。
制御部100は、第1排出ローラ34、または第2排出ローラ38に向かってしまったシートPがある場合、ジャム停止してプリンタ1のジャム処理が実行されるのを待機する。
(加速制御)
図4は実施の形態1におけるシートの加速タイミングの説明図である。図5は排出モータ及び反転モータの制御のタイムチャートである。図4中、(a)は加速可能位置、(b)は積載である。図5は、反転搬送路40によりシートPを搬送して反転ローラ43によりシートPを固定トレイ72へ排出する際の排出モータ103及び反転モータ104の回転速度の変化を示している。
図2を参照して図1に示すように、CPU121は、プリンタ1の電源ON時及び画像形成動作中に、パンチユニット80へのシートPの受け渡しが可能か否かを判断する。CPU121は、プリンタ1の電源ON時にパンチユニット80へのシートPの受け渡しが不可と判断した場合、後処理機能が禁止状態である旨を操作部115やホストコンピュータ116に表示し、後処理をしない画像形成動作のみを受付ける。
CPU121は、受け渡しが不可と判断した後に受付けた後処理をしない画像形成では、画像形成したシートPを反転搬送路40へ搬送し、反転ローラ43により機外へ排出させる。
CPU121は、画像形成動作中にパンチユニット80へのシートPの受け渡しが不可と判断した場合、現在画像形成中で反転搬送路40に搬送可能なシートPは反転搬送路40へ搬送し、反転ローラ43により機外へ排出させる。
CPU121は、画像形成がされて第1排出ローラ34、または第2排出ローラ38へ向かっているシートPがある場合、シートPを緊急停止させて、プリンタ1のジャム処理を待つ。
CPU121は、受け渡しが不可と判断した後の画像形成では、画像形成したシートPを反転搬送路40へ搬送し、反転ローラ43により機外へ排出させる。CPU121は、反転ローラ43により機外へ排出するシートPがパンチユニット80の上面の反転トレイ82を越えて固定トレイ72へ積載されるよう反転ローラ43を制御する。CPU121は、反転ローラ43によりシートPを機外へ排出する場合、シートPを所定量加速する。
図4の(a)に示すように、シートPの加速を開始するタイミングは、シートPの後端まで画像形成が完了して後端が加速可能位置PAへ到達した直後になる。このため、画像形成部20及び定着装置25におけるプロセススピードは一定に保たれる。
図4の(b)に示すように、シートPが反転搬送路40で加速される結果、反転ローラ43から排出されたシートPは、パンチユニット80を飛び越えて固定トレイ72へ積載される。図1に示すように、シートPが定着出口ローラ31を抜けると加速可能タイミングである。加速可能タイミング以降であれば、画像形成プロセスに影響を及ぼすことなくシートPを加速できる。
図5に示すように、加速可能タイミングは、定着出口センサ26のOFFを起点として、シートPの後端が定着出口ローラ31を抜けるまでの時間を考慮して設定される。実施の形態1では、プロセススピードは200mm/secである。定着出口センサ26から定着出口ローラ31までの距離は17mmである。定着出口センサ26の検知誤差は5mmである。これにより、定着出口センサ26のOFFから加速可能タイミングまでの時間ΔTは、次のように計算される。
(17+5)÷200=60[msec]
加速可能タイミングで排出モータ103及び反転モータ104によるシートPの加速が開始される。加速を終了させる排出速度は、表1に示すように、シートのシートサイズ及び単位面積当たり重量(坪量)に応じて設定される。
Figure 2018101049
CPU121は、シートPの後端が反転ローラ43を抜けるまでの時間、シートのシートサイズ及び単位面積当たり重量(坪量)に応じた排出速度を維持するように反転モータ104を制御する。CPU121は、給紙部10から装置本体1Aに送り込まれたシートPの片面又は両面に画像形成を行って、反転搬送路40へ搬送し、反転ローラ43により機外へ排出させる。
(電源ON時の初期化処理)
図6は電源ON時の初期化処理のフローチャートである。図2を参照して図6に示すように、CPU121は、プリンタ1の電源ON時に初期化処理を開始する。CPU121は、後処理装置70及びパンチユニット80が接続されているか否かを検知する(S001)。
CPU121は、後処理装置70及びパンチユニット80が接続されている場合(S001のYes)、後処理装置70及びパンチユニット80の構成情報とステータス情報とを取得する(S002)。CPU121は、取得したステータス情報に基づいて後処理装置70及びパンチユニット80の故障やシートジャムを判断する(S003)。
CPU121は、後処理装置70及びパンチユニット80の故障やシートジャムが発生している場合(S003のYes)、操作部115とホストコンピュータ116とに対して後処理機能の使用不可を通知する(S004)。CPU121は、後処理装置70及びパンチユニット80の故障やシートジャムが発生していない場合(S003のNo)、後処理機能を使用する画像形成を許可する。CPU121は、システム初期化処理を実行して画像形成部20の異常がなければ画像形成を許可して初期化処理を終了する(S005)。
(画像形成処理)
図7は画像形成装置による1枚の画像形成処理のフローチャートである。図2を参照して図7に示すように、CPU121は、イメージコントローラ200から画像形成開始指示を受け取り、指示された処理をマルチタスクで順次処理して画像形成プロセスを実行する。
CPU121は、操作部115又はホストコンピュータ116を通じて画像形成開始が指令されると、給紙処理を実行する(S101)。給紙処理では、指定されたカセット10a、10bからシートを1枚給紙して、レジストローラ22で待機させる。
CPU121は、電子写真プロセスを用いた画像形成処理を実行してシートに画像を形成する(S102)。CPU121は、排紙処理を実行して画像形成されたシートを指定された排出ローラ(34、38:図1)へ送り込む(S103)。
(排紙処理)
図8は実施の形態1における排紙処理のフローチャートである。図8は、図7の排紙処理(S103)の内容を説明するものである。図1、図2を参照して図8に示すように、CPU121は、画像形成されたシートPによる定着出口センサ26のONを待機する(S201のNo、S202のNo)。
CPU121は、所定時間内に定着出口センサ26がONしない場合(S202のYes)、シートジャムが発生したと判断して、ジャム停止処理を実行する(S203)。ジャム停止処理(S203)は排紙処理を直ちに終了させる。一方、CPU121は、所定時間内に定着出口センサ26がONした場合(S201のYes)、両面印刷モードか否かを確認する(S204)。CPU121は、両面印刷モードの場合(S204のYes)、両面反転処理を実行する(S209)。両面反転処理(S209)では、シートPを両面反転搬送路40へ搬送し、反転ローラ43により両面搬送路50にシートPを引き込む。
一方、CPU121は、両面印刷モードではない場合(S204のNo)、後処理装置70及びパンチユニット80の接続の有無を確認する(S205)。CPU121は、後処理装置70及びパンチユニット80が接続されていない場合(S205のNo)、積載トレイ45又は上トレイ46へシートPが排出されると判断してシートPの排出先を確認する(S206)。CPU121は、図3の(a)に示すように、排出先が積載トレイ45であった場合(S206のYes)、第1排紙処理を実行して、第1排出ローラ34から積載トレイ45へ排出する(S207)。CPU121は、排出先が上トレイ46であった場合(S206のNo)、第2排紙処理を実行して、第2排出ローラ38から上トレイ46へ排出する(S208)。
CPU121は、後処理装置70及びパンチユニット80が接続されている場合(S205のYes)、後処理装置70及びパンチユニット80のステータス情報を取得する。そして、ステータス情報に基づいて後処理装置70及びパンチユニット80において故障やシートジャムが発生しているか否かを確認する(S210)。
CPU121は、後処理装置70及びパンチユニット80において故障やシートジャムが発生していない場合(S210のYes)、シートPの排出先を確認する(S211)。CPU121は、排出先が可動トレイ71である場合(S211のYes)、第1排紙受け渡し処理を実行する(S212)。第1排紙受け渡し処理では、第1排出ローラ34からパンチユニット80を通じて後処理装置70にシートPを受け渡し、後処理装置70の排出ローラ74により可動トレイ71へシートPを排出する。
CPU121は、排出先が後処理装置70の固定トレイ72であった場合(S211のNo)、パンチユニット80の接続の有無を確認する(S214)。CPU121は、図3の(b)に示すように、パンチユニット80が接続されていない場合(S214のNo)、上述した第2排紙処理を実行する(S208)。
CPU121は、パンチユニット80が接続されている場合(S214のYes)、第2排紙受け渡し処理を実行する(S215)。第2排紙受け渡し処理では、第2排出ローラ38からパンチユニット80にシートPを受け渡し、パンチユニット80の排出ローラ84により固定トレイ72へシートPを排出する。
CPU121は、後処理装置70及びパンチユニット80内で故障やシートジャムが発生していると(S210のNo)、パンチユニット80の接続の有無を確認する(S213)。CPU121は、パンチユニット80が接続されていない場合(S213のNo)、上述した第2排紙処理を実行する(S208)。CPU121は、パンチユニット80が接続されている場合(S213のYes)、反転搬送路排紙処理を実行する(S216)。反転搬送路排紙処理では、反転搬送路40でシートPを加速して反転ローラ43から排出し、パンチユニット80の上面を飛び越えさせて後処理装置70の固定トレイ72にシートPを積載する。
(反転搬送路排紙処理)
図9は実施の形態1における反転搬送路排紙処理のフローチャートである。図9は、図8の反転搬送路排紙処理(S216)の内容を説明するものである。図2を参照して図9に示すように、CPU121は、排出モータ103と反転モータ104を通常速度で駆動し(S301)、第1排紙フラッパ33及び第2排紙フラッパ37を反転搬送路40へ切り替える(S302、S303)。
CPU121は、シートPが反転搬送路40を搬送されて、その先端が反転センサ41をONさせるのを待つ(S304)。CPU121は、所定時間待っても反転センサ41がONしない場合(S304のNo、S305のYes)、ジャム停止処理を実行する(S316)。ジャム停止処理は反転搬送路排紙処理を直ちに終了させる。
CPU121は、反転センサONの遅延ジャム前であれば(S305のNo)、シートPの搬送速度が画像形成速度より速くなっているか否か、すなわち加速後か否かを確認する(S306)。CPU121は、加速前の場合(S306のNo)、シートPの後端が定着出口センサ26をOFFさせるのを待つ(S307)。CPU121は、所定時間待っても定着出口センサ26がOFFしない場合(S307のNo、S308のYes)、上述したジャム停止処理(S316)を実行する。
CPU121は、定着出口センサOFF遅延ジャムと判断される前であれば(S308のNo)、反転センサ41のONを待つ(S304)。CPU121は、加速済みの場合(S306のYes)、シートPの後端が反転センサ41をOFFさせるのを待つ(S311)。CPU121は、所定時間待っても反転センサ41がOFFしない場合(S311のNo、S312のYes)、上述したジャム停止処理(S316)を実行する。
CPU121は、反転センサOFF遅延ジャム前であれば(S312のNo)、加速後か否かの確認に戻る(S306)。CPU121は、反転センサ41が正常にOFFすると(S311のYes)、第1排紙フラッパ33と第2排紙フラッパ37を切り替えて元の位置に戻す(S313)。そして、シートPの後端が機外に抜けるまで排出モータ103と反転モータ104を駆動する距離を設定する(S314)。CPU121は、設定距離分の反転モータ104の駆動が終了したことを確認すると(S315のYes)、反転搬送路排紙処理を終了する。
(実施の形態1の効果)
実施の形態1では、プリンタ1は、省スペース化を図るため、後処理装置70がプリンタ1の胴内スペースに設置されている。そして、プリンタ1は、装置本体1Aと後処理装置70の間にパンチユニット80を配置しているため、パンチユニット80が障害物となって反転ローラ43を使用した固定トレイ72への排出が困難である。実施の形態1では、このような構成であっても、後処理装置70に故障やシートジャムが発生した場合に装置本体1Aから固定トレイ72へシートPを排出することができる。プリンタ1は、装置本体1Aが直ちに画像形成を開始可能であれば、後処理装置70に発生した故障やシートジャムが解消されるのを待つことなく、後処理が不必要な画像形成を実行できる。このため、プリンタ1は、修理待ちやシートジャム解消待ちのダウンタイムが生じ難い。
プリンタ1は、シートPを第2排出ローラ38から排出ローラ84を通じて後処理装置70の固定トレイ72へ排出することも可能である。しかし、排出ローラ84の排出高さまで固定トレイ72にシートPが積載されると、排出ローラ84を通じた後続するシートPによって固定トレイ72上のシートPが押し出されてしまう。実施の形態1では、このような構成であっても、反転ローラ43を使用してパンチユニット80を乗り越えさせることによりシートPを固定トレイ72へ排出して積載することが可能である。このため、固定トレイ72上の排出ローラ84の排出高さ以上の空間を有効利用して、固定トレイ72への積載を継続できる。固定トレイ72のシートPの積載可能枚数を増加させることができる。
プリンタ1は、排出ローラ84の排出高さまで固定トレイ72にシートPが積載された後、シートPを反転ローラ43からパンチユニット80の反転トレイ82へ排出して積載することも可能である。しかし、プリンタ1を小型化しようとすると、パンチユニット80の反転トレイ82へ排出可能なシートPの枚数は少なくなる。反転トレイ82に反転ローラ43の排出高さまでシートPが積載されると、後続するシートPによって反転トレイ82上のシートPが押し出されてしまう。実施の形態1では、このような構成であっても、反転ローラ43を使用してパンチユニット80を乗り越えさせてシートPを固定トレイ72へ積載することが可能である。このため、反転ローラ43を使用して固定トレイ72へ反転トレイ82の高さまでシートPを積載した後に、シートPを反転ローラ43からパンチユニット80の反転トレイ82へ排出することができる。固定トレイ72と反転トレイ82の合計のシートPの積載可能枚数を増加させることができる。
<実施の形態2>
実施の形態1では、反転搬送路40においてシートPを加速した。これに対して、実施の形態2では、両面搬送路50においてシートPを加速する。
実施の形態2は、実施の形態1と同一のプリンタ1において実施され、後述する両面搬送路排紙処理以外の制御は実施の形態1と同一である。したがって、画像形成装置の構成及び両面搬送路排紙処理以外の重複する説明を省略する。
(排出速度の問題)
図4の(a)に示すように、実施の形態1では、加速可能位置PAでシートPの加速を開始する。この場合において、反転モータ104で達成可能な最大速度が600[mm/sec]=2480ppm)であって、シートPがパンチユニット80を飛び超えて固定トレイ72に積載されるために必要な排出速度が680[mm/sec]である場合を考える。この場合、反転モータ104の最大速度600[mm/sec]で排出を行うと、シートPに十分な慣性力を与えられず、シートPの後端がパンチユニット80の反転トレイ82に残ったままの排出不良となる。シートPの後端が反転搬送路40の出口を塞いでしまい、後続シートPでシートジャムが発生する。
そこで、実施の形態2では、両面搬送路50を用いてシートPを実施の形態1よりも直線状に保持し、実施の形態1よりも水平に近い方向へシートPを排出する。すなわち、両面搬送路50は、通常の運転状態では、両面印刷を行うためにシートPを画像形成部20へ搬送する。しかし、反転ローラ43を用いた緊急排出時において、制御部100は、反転ローラ43によりシートの搬送方向を反転させて両面搬送路50へ搬送した後に、再度シートの搬送方向を反転させて反転ローラ43による排出のためのシートの加速を開始する。
実施の形態2では、反転ローラ43により一度両面搬送路50へ搬送したシートPの搬送方向を反転させて、シートPの加速を開始するので、画像形成部20及び定着装置25から反転ローラ43までの距離とは無関係に加速のための助走距離を確保できる。画像形成部20及び定着装置25のプロセススピードに影響を及ぼすことなく、反転モータ104の最大速度600[mm/sec]までの範囲で、評価したすべてのシートPが、排出不良を引き起こすことなく固定トレイ72へ積載された。
(加速制御)
図10は実施の形態2における両面搬送路を用いた加速の説明図である。図11は排出モータ及び反転モータの制御のタイムチャートである。図10中、(a)は加速可能位置、(b)は反転開始位置、(c)は助走距離、(d)は積載である。
反転モータ(104:図2)は、シートPの後端が図10の(a)に示す加速可能位置PAから図10の(b)に示す反転開始位置PTへ到達するまで正転して停止する。反転モータ(104:図2)は、逆転して、図10の(b)に示すようにシートPの後端を先頭にしてシートPを一旦両面搬送路50に引き込み、シートPに慣性力を与えるための十分な助走距離Lを確保する。その後、反転モータ(104:図2)は、正転して、反転ローラ43の搬送速度を最大速度600[mm/sec]まで加速する。図10の(c)に示すように、シートPが両面搬送路50で加速される結果、反転ローラ43から排出されたシートPは、パンチユニット80を飛び越えて固定トレイ72へ積載される。これにより、シートPの後端がパンチユニット80の上面部に残ったままの排紙不良にならない。
図1を参照して図11に示すように、シートPの後端が加速開始位置まで到達すると、排出モータ103と反転モータ104によりシートPの搬送速度が600[mm/sec]まで加速される。その後減速してシートPの後端が反転開始位置PTで停止するまで、シートPが搬送される。
シートP後端が反転開始位置PTで停止後、ステッピングモータである反転モータ104の振動が収まるよう、一定期間の停止保持を行う。その後、シートPを両面搬送路50へ600[mm/sec]で引き込む。
シートP後端が後端引き込み量Lまで機内に引き込み完了後、一定期間の停止保持を行う。その後、再度反転モータ104を正転側に600[mm/sec]で回転し、シートP後端が反転センサ41を抜け、さらに機外に抜けるまで駆動する。
シートPの後端が反転開始する位置から両面入口ローラ51までの距離を5[mm]とすると、最大引き込み量Lmaxは、168mmである。B4サイズより長いシートPの後端引き込み量Lは、常時168mm(=Lmax)となる。
このとき、後端引き込み量Lは、シートサイズ及びシートの単位面積当たり重量(坪量)に応じて表2のように設定される。
Figure 2018101049
(排紙処理)
図12は実施の形態2における排紙処理のフローチャートである。図12中、第1排紙処理(S207)、第2排紙処理(S208)、第1排紙受け渡し処理(S212)、第2排紙受け渡し処理(S215)は、実施の形態1と同一であるため、説明を省略する。
図1、図2を参照して図12に示すように、CPU121は、画像形成されたシートPによる定着出口センサ26のONを待機する(S201のNo、S202のNo)。CPU121は、所定時間内に定着出口センサ26がONしない場合(S202のYes)、シートジャムが発生したと判断して、ジャム停止処理を実行する(S203)。ジャム停止処理(S203)は排紙処理を直ちに終了させる。
CPU121は、所定時間内に定着出口センサ26がONした場合(S201のYes)、両面印刷モードか否かを確認する(S204)。CPU121は、両面印刷モードの場合(S204のYes)、両面反転処理を実行する(S209)。両面反転処理(S209)では、シートPを両面反転搬送路40へ搬送し、反転ローラ43により両面搬送路50にシートPを引き込む。
CPU121は、両面印刷モードではない場合(S204のNo)、後処理装置70及びパンチユニット80の接続の有無を確認する(S205)。CPU121は、後処理装置70及びパンチユニット80が接続されている場合(S205のYes)、後処理装置70及びパンチユニット80のステータス情報を取得する。そして、ステータス情報に基づいて後処理装置70及びパンチユニット80において故障やシートジャムが発生しているか否かを確認する(S210)。
CPU121は、後処理装置70及びパンチユニット80内で故障やシートジャムが発生していると(S210のNo)、パンチユニット80の接続の有無を確認する(S213)。CPU121は、パンチユニット80が接続されている場合(S213のYes)、両面搬送路排紙処理を実行する(S217)。両面搬送路排紙処理(S217)では、両面搬送路50でシートPを加速して反転ローラ43から排出し、パンチユニット80の上面を飛び越えさせて後処理装置70の固定トレイ72にシートPを積載する。
(両面搬送路排紙処理)
図13は実施の形態2における両面搬送路排紙処理のフローチャートである。図13は、図12の両面搬送路排紙処理(S217)の内容を説明するものである。
図1、図2を参照して図13に示すように、CPU121は、排出モータ103と反転モータ104を通常速度で駆動し(S401)、第1排紙フラッパ33及び第2排紙フラッパ37を反転搬送路40へ切り替える(S402、S403)。CPU121は、シートPが反転搬送路40を搬送されて、その先端が反転センサ41をONさせるのを待つ(S404)。CPU121は、所定時間待っても反転センサ41がONしない場合(S404のNo、S405のYes)、ジャム停止処理を実行する(S419)。ジャム停止処理は反転搬送路排紙処理を直ちに終了させる。
CPU121は、反転センサONの遅延ジャム前であれば(S405のNo)、シートPの搬送速度が画像形成速度より速くなっているか否か、すなわち加速後か否かを確認する(S406)。
CPU121は、加速前の場合(S406のNo)、シートPの後端が定着出口センサ26をOFFさせるのを待つ(S407)。
CPU121は、所定時間内に定着出口センサ26がOFFしない場合(S407のNo、S408のYes)、上述したジャム停止処理(S419)を実行する。
CPU121は、所定時間内に定着出口センサ26がOFFした場合(S407のYes)、シートPの後端が図10の(a)に示す加速可能位置PAに到達したか否かを確認する(S409)。
CPU121は、シートPの後端が加速可能位置PAに到達した場合(S409のYes)、シートPの後端を図10の(b)に示す反転開始位置PTまで送り込むよう残りの搬送距離を設定して反転モータ104の回転速度を加速する(S410)。
CPU121は、シートPの後端が加速可能位置PAに到達前である場合(S409のNo)、反転センサ41のONを待機する(S404)。
CPU121は、反転センサ41がONし(S404のYes)、かつシートPの搬送速度がプロセススピードより大きくなっている場合(S406のYes)、反転モータ104が停止するのを待機する(S411)。CPU121は、シートPの後端が反転開始位置PTへ到達して反転モータ104が停止すると(S411のYes)、反転モータ104の振動が収まるまで所定時間の停止保持を行う(S412)。
CPU121は、シートサイズとシートの単位面積当たり重量に応じて後端引き込み量Lを設定し、反転モータ104の逆転駆動を開始する(S413)。CPU121は、シートPを後端引き込み量Lに達するまで両面搬送路50へ引き込んで(S414のYes)、反転モータ104を停止させ、停止保持を行う(S415)。
CPU121は、シートPに後端引き込み量Lに相当する助走距離を確保した状態で反転モータ104の正転駆動を開始する(S416)。CPU121は、シートPの後端が反転センサ41をOFFさせるのを待機する(S417)。CPU121は、反転センサ41が所定時間内にOFFしない場合(S417のNo、S418のYes)、上述したジャム停止処理を実行する(S419)。
CPU121は、反転センサ41が所定時間内にOFFした場合(S417のYes)、第1排紙フラッパ33と第2排紙フラッパ37を切り替えて元の位置に戻す(S420)。
CPU121は、シートPの後端が反転ローラ43を抜けるまでに必要な距離に基づいて反転モータ104の停止タイミングを設定する(S421)。CPU121は、設定した停止タイミングに到達すると(S422のYes)、反転モータ104の駆動を停止して両面搬送路排紙処理を終了する。
<その他の実施の形態>
本発明のシート積載装置及び画像形成装置は、実施の形態1、2で説明した具体的な構成には限定されない。本発明は、実施の形態1、2の構成及び制御の一部又は全部を等価な代替手段に置き換えた別の実施の形態でも実施可能である。例えば、反転ローラ43を用いて緊急排出を行う際にシートPが乗り越える対象はパンチユニット80でも後処理装置70でも干渉防止部材47でもその他の障害物でも大差はない。このため、パンチユニット80を乗り越える場合と同様に、図14の(a)に示す干渉防止部材47を乗り越える場合でも、実施の形態1、2と同様にシートPの排出速度を制御して、反転ローラ43を用いた緊急排出を実行することができる。
また、反転ローラ43を用いて緊急排出を行う際にシートPが積載される部材は、落下等を回避した確実な積載を実現する観点からは後処理装置70の固定トレイ72が好ましい。しかし、反転ローラ43を用いてシートが排出される部材は、固定トレイ72には限らない。さらに排出速度を大きくして可動トレイ71まで排出してもよい。後処理装置70を搭載しない図3の(a)の実施の形態では、上トレイ45bであってもよい。上トレイ45bを搭載しない実施の形態では積載トレイ45も可能である。いずれにせよ、シートPが乗り越える対象は、シートが積載される部材と反転ローラ43との間に介在して通常の排出速度ではシートの排出が妨げられる部材又はユニットである。
本発明のシート積載装置及び画像形成装置は、プリンタ1に限らず、複写機、複合機、ファックス、フルカラープリンタ等、他の画像形成装置で実施してもよい。電子写真方式のみならず、インクジェット方式、オフセット印刷方式、熱転写方式等の他の方式の画像形成装置においても実施可能である。搬送手段は画像形成部には限らない。画像形成装置のみならず、自動原稿搬送装置を備えた画像読取装置、シート処理装置等、反転搬送手段を備えてシートを搬送する一般的な機器においても実施可能である。
実施の形態2では、シートPの速度を最大の600[mm/sec]として引き込み量をシートサイズとシートの単位面積当たり重量(坪量)に応じて設定した。しかし、引き込み量を一定とし、最大速度を超えない範囲で速度を可変にする方法も採用できる。
1:プリンタ(画像形成装置)、1A:装置本体(シート搬送装置)、10:給紙部、10a,10b:カセット、11a,11b:ピックアップローラ、12a,12b:分離部、20:画像形成部(搬送手段、画像形成手段)、22:レジストローラ、23:感光ドラム、24:転写ローラ、25:定着装置、26:定着出口センサ、31:定着出口ローラ、33:第1排紙フラッパ、34:第1排出ローラ、35:排紙縦パスローラ、37:第2排紙フラッパ、38:第2排出ローラ、40:反転搬送路、41:反転センサ、42:両面フラッパ、43:反転ローラ(反転搬送手段)、45:積載トレイ、45b:上トレイ、47:干渉防止部材(介在ユニット)、50:両面搬送路(両面搬送路)、51:両面入口ローラ、52,54:搬送ローラ、60:画像読取装置、70:後処理装置(処理手段)、71:可動トレイ、72:固定トレイ(積載手段)、73:搬送路、74:排出ローラ、75:後処理制御部、76:後処理部、80:パンチユニット(処理手段、介在ユニット)、81,83:搬送路、82:反転トレイ(介在ユニット)84:排出ローラ(排出手段)、85:パンチャ(処理手段)、100:制御部(制御手段、処理手段検出手段)、101:メインモータ、102:定着モータ、103:排出モータ、104:反転モータ、121:CPU(制御手段、異常検知手段)、122:ROM、123:RAM、200:イメージコントローラ

Claims (8)

  1. シートを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送されるシートを反転搬送する反転搬送手段と、
    シートを積載する積載手段と、
    前記反転搬送手段によりシートを排出する際に前記反転搬送手段のシート排出口と前記積載手段の間に介在する該積載手段の積載位置より高さの高い所定の介在ユニットを乗り越えて前記積載手段にシートを排出するように前記反転搬送手段を制御する制御手段と、を備える、
    ことを特徴とするシート搬送装置。
  2. 前記介在ユニットは、前記搬送手段により搬送されたシートに処理を施す処理手段を含み、
    前記処理手段を検出可能な処理手段検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記処理手段検出手段により前記処理手段が検出された状態で前記反転搬送手段によりシートを排出する際に前記処理手段を乗り越えて前記積載手段にシートを排出するように前記反転搬送手段を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記制御手段は、前記反転搬送手段によるシートの排出速度を前記搬送手段によるシートの搬送速度よりも大きくする、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記制御手段は、シートのサイズと単位面積当たり重量との少なくとも一方に応じて前記反転搬送手段によるシートの排出速度を変更する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
  5. シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により画像形成されたシートを搬送する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート搬送装置と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記画像形成手段をシートが通過した後に前記反転搬送手段による排出のためのシートの加速を開始する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 両面印刷を行うためにシートを前記画像形成手段へ搬送する両面搬送路を備え、
    前記制御手段は、前記反転搬送手段によりシートの搬送方向を反転させて前記両面搬送路へ搬送した後に、再度シートの搬送方向を反転させて前記反転搬送手段による排出のためのシートの加速を開始する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  8. シートを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送されるシートを反転搬送する反転搬送手段と、
    シートを積載する積載手段と、を備えたシート搬送装置の制御方法であって、
    前記反転搬送手段によりシートを排出する際に、前記反転搬送手段のシート排出口と前記積載手段の間に介在する該積載手段の積載位置より高さの高い所定の介在ユニットを乗り越えて前記積載手段にシートを排出するように前記反転搬送手段を制御する、
    ことを特徴とするシート搬送装置の制御方法。
JP2016246814A 2016-12-20 2016-12-20 シート搬送装置、及び画像形成装置、及び制御方法 Pending JP2018101049A (ja)

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