JP2018097410A - 無効電力補償装置及びその制御方法 - Google Patents

無効電力補償装置及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度な無効電力補償を行うことができる無効電力補償装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、補償回路と制御回路とを備えた無効電力補償装置が提供される。補償回路は、交流母線を介して交流の電力系統及び負荷に接続され、スイッチング素子を有し、スイッチング素子のオン・オフにより、無効電力を電力系統に出力する。制御回路は、補償回路から出力する無効電力の指令値を算出し、指令値に基づいてスイッチング素子のオン・オフを制御することにより、指令値に応じた無効電力を補償回路に出力させる。制御回路は、負荷の有効電力の変動を検出し、有効電力の変動にともなう交流母線の電圧実効値の変動を相殺するように指令値を算出する。あるいは、負荷の有効電力の変動を検出し、有効電力の変動にともなう進相コンデンサの無効電力の変動を相殺するように指令値を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、無効電力補償装置及びその制御方法に関する。
交流の電力系統に接続され、電力系統に無効電力を出力することにより、電力系統の電圧の変動を抑制する無効電力補償装置がある。無効電力補償装置は、例えば、負荷の無効電力の変動を検出し、この変動を打ち消すように、電力系統に無効電力を出力することにより、無効電力の変動を抑制する。
無効電力補償装置は、例えば、SVC(Static Var Compensator)と呼ばれる。無効電力補償装置には、例えば、TCR(Thyristor Controlled Reactor)、TSC(Thyristor Switched Capacitor)、SVG(Static Var Generator)などの回路方式がある。
例えば、TCR方式では、進相コンデンサと、進相コンデンサに並列に接続された補償回路と、が用いられる。補償回路は、無効電力を消費するためのリアクトルと、リアクトルに流れる電流を調整するためのサイリスタと、を有する。TCR方式では、進相コンデンサによる進み無効電力と、リアクトルによる遅れ無効電力と、の合成により、電力系統の無効電力の変動を抑制する。
しかしながら、電力系統の電圧変動は、例えば、負荷有効電力による電力系統のリアクタンス電圧降下によっても生じる。また、負荷有効電力が変動すると、電力系統の電圧位相が変動し、等価的な周波数変動が生じる。このため、例えば、TCR方式などの進相コンデンサを用いる方法では、進相コンデンサの無効電力が、周波数変動にともなって変動する。
負荷の無効電力の変動を補償する方式では、有効電力の変動にともなう電圧変動や進相コンデンサの無効電力の変動を抑制することができない。このため、無効電力補償装置及びその制御方法では、より高精度な無効電力補償が望まれている。
特開昭57−25014号公報 特公平06−73090号公報 特公平07−36138号公報
本発明の実施形態は、高精度な無効電力補償を行うことができる無効電力補償装置及びその制御方法を提供する。
本発明の実施形態によれば、補償回路と、制御回路と、を備えた無効電力補償装置が提供される。前記補償回路は、交流母線を介して交流の電力系統及び負荷に接続され、スイッチング素子を有し、前記スイッチング素子のオン・オフにより、無効電力を前記電力系統に出力する。前記制御回路は、前記補償回路から出力する前記無効電力の指令値を算出し、前記指令値に基づいて前記スイッチング素子のオン・オフを制御することにより、前記指令値に応じた前記無効電力を前記補償回路に出力させる。前記制御回路は、前記負荷の有効電力の変動を検出し、前記有効電力の変動にともなう前記交流母線の電圧実効値の変動を相殺するように前記指令値を算出する。
前記無効電力補償装置は、前記補償回路と並列に前記交流母線に接続された進相コンデンサをさらに備え、前記交流母線の電圧の実効値をVとし、前記負荷の有効電力をPとし、時間をtとし、前記電力系統の定格電圧の実効値をVとし、前記電力系統の定格周波数における角周波数をωとし、前記電力系統及び前記交流母線のリアクタンス成分をXとし、前記進相コンデンサの定格無効電力をQとし、前記無効電力の指令値をQSVCとし、前記V、P、V、ω、X、Q、QSVCのそれぞれを、前記電力系統の定格電圧V及び基準容量Pを用いて規格化した値とするとき、前記制御回路は、
Figure 2018097410
で表される式により、前記無効電力の指令値を算出する。
前記無効電力補償装置は、前記補償回路と並列に前記交流母線に接続された進相コンデンサをさらに備え、前記負荷の有効電力をPとし、時間をtとし、前記電力系統の定格周波数における角周波数をωとし、前記電力系統及び前記交流母線のリアクタンス成分をXとし、前記進相コンデンサの定格無効電力をQとし、前記無効電力の指令値をQSVCとし、前記P、ω、X、Q、QSVCのそれぞれを、前記電力系統の定格電圧V及び基準容量Pを用いて規格化した値とするとき、前記制御回路は、
Figure 2018097410
で表される式により、前記無効電力の指令値を算出してもよい。
前記負荷の有効電力をPとし、時間をtとし、前記電力系統の定格周波数における角周波数をωとし、前記無効電力の指令値をQSVCとし、前記P、ω、QSVCのそれぞれを、前記電力系統の定格電圧V及び基準容量Pを用いて規格化した値とするとき、前記制御回路は、
Figure 2018097410
で表される式により、前記無効電力の指令値を算出してもよい。
本発明の別の実施形態によれば、交流母線を介して交流の電力系統及び負荷に接続され、スイッチング素子を有し、前記スイッチング素子のオン・オフにより、無効電力を前記電力系統に出力する補償回路と、前記補償回路と並列に前記交流母線に接続された進相コンデンサと、前記補償回路から出力する前記無効電力の指令値を算出し、前記指令値に基づいて前記スイッチング素子のオン・オフを制御することにより、前記指令値に応じた前記無効電力を前記補償回路に出力させる制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記負荷の有効電力の変動を検出し、前記有効電力の変動にともなう前記進相コンデンサの無効電力の変動を相殺するように前記指令値を算出する無効電力補償装置が提供される。
前記交流母線の電圧の実効値をVとし、前記負荷の有効電力をPとし、時間をtとし、前記電力系統の定格電圧の実効値をVとし、前記電力系統の定格周波数における角周波数をωとし、前記電力系統及び前記交流母線のリアクタンス成分をXとし、前記進相コンデンサの定格無効電力をQとし、前記無効電力の指令値をQSVCとし、前記V、P、V、ω、X、Q、QSVCのそれぞれを、前記電力系統の定格電圧V及び基準容量Pを用いて規格化した値とするとき、前記制御回路は、
Figure 2018097410
で表される式により、前記無効電力の指令値を算出する。
前記交流母線の電圧の実効値をVとし、前記負荷の有効電力をPとし、時間をtとし、前記電力系統の定格電圧の実効値をVとし、前記電力系統の定格周波数における角周波数をωとし、前記電力系統及び前記交流母線のリアクタンス成分をXとし、前記進相コンデンサの定格無効電力をQとし、前記無効電力の指令値をQSVCとし、前記V、P、V、ω、X、Q、QSVCのそれぞれを、前記電力系統の定格電圧V及び基準容量Pを用いて規格化した値とするとき、前記制御回路は、
Figure 2018097410
で表される式により、前記無効電力の指令値を算出してもよい。
本発明の別の実施形態によれば、交流母線を介して交流の電力系統及び負荷に接続され、スイッチング素子を有し、前記スイッチング素子のオン・オフにより、無効電力を前記電力系統に出力する補償回路と、前記補償回路から出力する前記無効電力の指令値を算出し、前記指令値に基づいて前記スイッチング素子のオン・オフを制御することにより、前記指令値に応じた前記無効電力を前記補償回路に出力させる制御回路と、を備えた無効電力補償装置の制御方法であって、前記負荷の有効電力の変動を検出する工程と、前記有効電力の変動にともなう前記交流母線の電圧実効値の変動を相殺するように前記指令値を算出する工程と、を有する無効電力補償装置の制御方法が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、交流母線を介して交流の電力系統及び負荷に接続され、スイッチング素子を有し、前記スイッチング素子のオン・オフにより、無効電力を前記電力系統に出力する補償回路と、前記補償回路と並列に前記交流母線に接続された進相コンデンサと、前記補償回路から出力する前記無効電力の指令値を算出し、前記指令値に基づいて前記スイッチング素子のオン・オフを制御することにより、前記指令値に応じた前記無効電力を前記補償回路に出力させる制御回路と、を備えた無効電力補償装置の制御方法であって、前記負荷の有効電力の変動を検出する工程と、前記有効電力の変動にともなう前記進相コンデンサの無効電力の変動を相殺するように前記指令値を算出する工程と、を有する無効電力補償装置の制御方法が提供される。
高精度な無効電力補償を行うことができる無効電力補償装置及びその制御方法が提供される。
実施形態に係る無効電力補償装置を模式的に表すブロック図である。 図2(a)〜図2(c)は、実施形態に係る補償回路を模式的に表すブロック図である。 実施形態に係る制御回路を模式的に表すブロック図である。 図4(a)及び図4(b)は、有効電力の変動の影響を説明するための説明図である。 実施形態に係る無効電力補償装置の制御方法の一例を模式的に表すフローチャートである。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る無効電力補償装置を模式的に表すブロック図である。
図1に表したように、無効電力補償装置10は、補償回路11と、制御回路12と、進相コンデンサ13と、進相コンデンサ13の直列リアクトル14と、電流検出器15と、電圧検出器16と、を備える。無効電力補償装置10は、交流母線4に接続されている。無効電力補償装置10は、交流母線4を介して交流の電力系統2及び負荷3に接続されている。無効電力補償装置10は、電力系統2に無効電力を出力することにより、負荷3の変動などにともなう交流母線4の電圧の変動を抑制する。換言すれば、無効電力補償装置10は、負荷3に印加される交流電圧実効値(受電端電圧)の変動を抑制する。
電力系統2の供給する交流電力は、単相交流電力でもよいし、三相交流電力などの多相交流電力でもよい。負荷3は、例えば、アーク炉や電動機などの交流負荷である。電力系統2及び交流母線4は、抵抗5a及びインダクタンス5bを含む。抵抗5aは、電力系統2及び交流母線4の抵抗成分である。インダクタンス5bは、電力系統2及び交流母線4のリアクタンス成分である。
補償回路11は、交流母線4に接続されている。補償回路11は、スイッチング素子を有し、スイッチング素子のオン・オフにより、遅れ無効電力及び進み無効電力の少なくとも一方を電力系統2に出力する。
制御回路12は、補償回路11に接続されている。制御回路12は、補償回路11による無効電力の出力を制御する。制御回路12は、例えば、補償回路11のスイッチング素子の制御端子に接続され、スイッチング素子のオン・オフを制御することにより、補償回路11から出力される無効電力の大きさを制御する。
進相コンデンサ13は、直列リアクトル14を介して交流母線4に接続されている。進相コンデンサ13は、補償回路11と並列に交流母線4に接続される。進相コンデンサ13は、進み無効電力を電力系統2に出力する。
電流検出器15は、交流母線4に流れる電流を検出する。換言すれば、電流検出器15は、負荷3に流れる電流を検出する。電流検出器15は、制御回路12に接続されている。電流検出器15は、電流の検出結果を制御回路12に入力する。
電圧検出器16は、交流母線4の電圧を検出する。換言すれば、電圧検出器16は、負荷3に印加される電圧を検出する。電圧検出器16は、制御回路12に接続されている。電圧検出器16は、電圧の検出結果を制御回路12に入力する。
制御回路12は、電流検出器15及び電圧検出器16の各検出結果を基に、負荷3の無効電力を算出し、算出した無効電力に基づいて補償回路11を制御する。これにより、制御回路12は、変動に応じた無効電力を電力系統2に出力し、交流母線4の電圧の変動を抑制する。これにより、無効電力補償装置10は、電力系統2を安定化させる。
電力系統2が多相交流である場合、電流検出器15及び電圧検出器16は、例えば、負荷3の各相の電流及び電圧を検出し、検出結果を制御回路12に入力する。補償回路11及び制御回路12は、電力系統2の各相に無効電力を出力し、電力系統2の各相の電圧の変動を抑制する。
図2(a)〜図2(c)は、実施形態に係る補償回路を模式的に表すブロック図である。
図2(a)に表したように、この例において、補償回路11は、リアクトル21と、一対のサイリスタ22、23(スイッチング素子)と、を有する。
リアクトル21は、交流母線4に接続されている。リアクトル21は、例えば、トランスを介して交流母線4に接続してもよい。例えば、リアクトル21に変えて、トランスを用いてもよい。各サイリスタ22、23は、リアクトル21に直列に接続されている。また、各サイリスタ22、23は、互いに逆並列に接続されている。各サイリスタ22、23のそれぞれのゲート(制御端子)は、制御回路12に接続されている。
制御回路12は、各サイリスタ22、23の点弧を制御する。これにより、補償回路11は、各サイリスタ22、23の点弧に応じて、リアクトル21による遅れ無効電力を電力系統2に出力する。制御回路12は、補償回路11による遅れ無効電力と、進相コンデンサ13による進み無効電力と、の合成により、進み無効電力及び遅れ無効電力を任意に電力系統2に出力する。すなわち、図2(a)は、いわゆるTCR方式の補償回路11を模式的に表す。
図2(b)に表したように、この例において、補償回路11は、複数のコンデンサ31a〜31cと、複数のサイリスタ32a〜32c、33a〜33c(スイッチング素子)と、を有する。
各コンデンサ31a〜31cは、交流母線4に接続されている。各コンデンサ31a〜31cは、トランスやリアクトルなどを介して交流母線4に接続してもよい。各サイリスタ32a、33aは、コンデンサ31aに直列に接続されている。各サイリスタ32b、33bは、コンデンサ31bに直列に接続されている。各サイリスタ32c、33cは、コンデンサ31cに直列に接続されている。各サイリスタ32a、33a、各サイリスタ32b、33b、各サイリスタ32c、33cは、それぞれ互いに逆並列に接続されている。各サイリスタ32a〜32c、33a〜33cのそれぞれのゲート(制御端子)は、制御回路12に接続されている。
制御回路12は、各サイリスタ32a〜32c、33a〜33cの点弧を制御する。これにより、制御回路12は、電力系統2に接続するコンデンサ31a〜31cの数を切り替える。制御回路12は、電力系統2に接続するコンデンサ31a〜31cの数により、電力系統2に出力する進み無効電力の大きさを制御する。すなわち、図2(b)は、いわゆるTSC方式の補償回路11を模式的に表す。図2(b)では、3つのコンデンサ31a〜31cを示している。電力系統2に選択的に接続するコンデンサの数は、3つに限ることなく、2つ以上の任意の数でよい。
図2(c)に表したように、この例において、補償回路11は、リアクトル41と、インバータ回路42と、コンデンサ43と、を有する。
リアクトル41は、交流母線4に接続されている。リアクトル41は、トランスを介して交流母線4に接続してもよい。また、リアクトル41に変えてトランスを用いてもよい。インバータ回路42は、交流出力点と、直流出力点と、を有する。インバータ回路42の交流出力点は、リアクトル41に接続されている。インバータ回路42の直流出力点は、コンデンサ43に接続されている。
インバータ回路42は、複数のスイッチング素子44と、複数の整流素子45と、を有する。各スイッチング素子44は、ブリッジ接続されている。各スイッチング素子44には、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やGTO(Gate Turn-Off thyristor)などの自己消弧形のスイッチング素子が用いられる。各整流素子45は、各スイッチング素子44に逆並列に接続されている。各整流素子45には、例えば、ダイオードが用いられる。各整流素子45は、いわゆる還流ダイオードである。各スイッチング素子44のそれぞれの制御端子は、制御回路12に接続されている。
制御回路12は、各スイッチング素子44のオン・オフを制御することにより、コンデンサ43に蓄積された直流電力から交流電力を生成し、交流電力を電力系統2に出力する。これにより、この例の補償回路11では、電力系統2の系統電圧とインバータ回路42から出力される出力電圧との電圧差により、任意の大きさの進み無効電力及び遅れ無効電力を電力系統2に出力することができる。
すなわち、図2(c)は、いわゆるSVG方式の補償回路11を模式的に表す。SVG方式の補償回路11は、例えば、自励式SVCやSTATCOM(Static synchronous Compensator)などと呼ばれる場合もある。
このように、補償回路11の回路方式は、TCR方式でもよいし、TSC方式でもよいし、SVG方式でもよい。補償回路11の回路方式は、これらに限ることなく、電力系統2に無効電力を供給可能な任意の回路方式でよい。
進相コンデンサ13は、必要に応じて設けられ、省略可能である。例えば、補償回路11がTSC方式やSVG方式である場合には、進相コンデンサ13は、必ずしも設けなくてもよい。
図3は、実施形態に係る制御回路を模式的に表すブロック図である。
図3に表したように、制御回路12は、有効電力演算部61と、変動演算部62と、補償無効電力演算部63と、制御信号生成部64と、電圧実効値演算部65と、を有する。
有効電力演算部61には、電流検出器15によって検出された負荷3に流れる負荷電流の検出値と、電圧検出器16によって検出された交流母線4の電圧の検出値と、が入力される。有効電力演算部61は、入力された電流検出値及び電圧検出値を基に、負荷3に供給される有効電力Pを算出する。有効電力演算部61は、算出した有効電力Pを変動演算部62に入力する。
電圧実効値演算部65には、電圧検出器16によって検出された交流母線4の電圧(受電端電圧)の検出値が入力される。電圧実効値演算部65は、入力された検出値から交流母線4の電圧の実効値Vを算出する。
変動演算部62は、例えば、入力された有効電力Pの時間微分により、有効電力Pの変動ΔP(dP/dt)を算出する。そして、変動演算部62は、算出した有効電力Pの変動ΔPを補償無効電力演算部63に入力する。
このように、制御回路12は、電流検出器15及び電圧検出器16の各検出値を基に有効電力Pを算出し、有効電力Pから有効電力Pの変動ΔPを算出することにより、有効電力Pの変動ΔPを検出する。
補償無効電力演算部63には、例えば、有効電力PLの変動ΔPLの検出値が入力されるとともに、電圧実効値演算部65で算出された電圧実効値Vが入力される。補償無効電力演算部63は、入力された有効電力Pの変動ΔPと電圧実効値Vとを基に、補償回路11から出力する無効電力の指令値QSVCを算出する。補償無効電力演算部63は、算出した無効電力指令値QSVCを制御信号生成部64に入力する。
制御信号生成部64は、入力された無効電力指令値QSVCを基に、補償回路11の制御信号を生成し、生成した制御信号を補償回路11に入力する。制御信号生成部64は、例えば、無効電力指令値QSVCを基に、補償回路11のスイッチング素子のオン・オフを切り替える制御信号を生成し、生成した制御信号をスイッチング素子の制御端子に入力する。例えば、補償回路11がTCR方式である場合、制御信号生成部64は、各サイリスタ22、23を点弧させるためのパルス信号を制御信号として生成し、生成したパルス信号を各サイリスタ22、23のそれぞれのゲートに入力する。これにより、制御信号生成部64は、無効電力指令値QSVCに応じた無効電力を補償回路11から電力系統2に出力させる。
なお、補償回路11がSVG方式である場合には、制御信号生成部64に無効電力指令値QSVCを入力するとともに、補償回路11から出力する有効電力の指令値を入力し、各指令値に応じた制御信号を制御信号生成部64に生成させてもよい。このように、有効電力の指令値を制御信号生成部64に入力し、各指令値に応じた有効電力及び無効電力を補償回路11から電力系統2に出力させる。これにより、例えば、交流母線4の電圧変動をより適切に抑制することができる。
次に、補償無効電力演算部63による無効電力指令値QSVCの算出方法について説明する。
以降に示す各式の電圧、電力、インピーダンス等の電気量は、電力系統2の定格電圧、基準容量を基準として規格化して示す。
無効電力指令値QSVCの算出方法は、複数考案され、それぞれにより異なる効果が得られる。
(1)電圧変動補償
補償無効電力演算部63は、以下の(1)式により、無効電力指令値QSVCを算出する。
Figure 2018097410
(1)式において、
SVCは、補償回路11に流れる電流である。
Xは、インダクタンス5bのリアクタンスである。
は、進相コンデンサ13の定格無効電力(定格周波数、定格電圧印加時の無効電力)である。
ωは、電力系統2の定格周波数における角周波数である。
は、電力系統2の定格電圧(実効値)である。
補償無効電力演算部63は、例えば、電力系統2の定格電圧Vと交流母線4の電圧実効値Vとの差が小さい場合には、上記の(1)式において、V=Vと近似し、以下の(2)式により、無効電力指令値QSVCを算出する。
Figure 2018097410
(2)式を用いた場合には、例えば、無効電力指令値QSVCの演算負荷を軽くすることができる。一方、(1)式を用いた場合には、例えば、(2)式を用いた場合に比べて、より高精度に無効電力指令値QSVCを算出することができる。
補償無効電力演算部63において、(1)式による演算と(2)式による演算とを選択的に切り替えられるようにしてもよい。例えば、電力系統2の定格電圧Vと交流母線4の電圧実効値Vとの差が所定値未満である場合には、(2)式の演算により、無効電力指令値QSVCを算出する。一方、電力系統2の定格電圧Vと交流母線4の電圧実効値Vとの差が所定値以上である場合には、(1)式の演算により、無効電力指令値QSVCを算出する。これにより、VとVとの差が小さい場合には、演算負荷を軽くすることができ、VとVとの差が大きい場合には、高精度に無効電力指令値QSVCを算出することができる。
また、例えば、補償回路11がTSC方式やSVG方式などであり、無効電力補償装置10が進相コンデンサ13を含まない場合、補償無効電力演算部63は、以下の(3)式により、無効電力指令値QSVCを算出する。
Figure 2018097410
図1に示すシステム構成において、補償回路11及び進相コンデンサ13における損失を無視すれば、交流母線4の電圧実効値の変動ΔVは、以下の(4)式によって概算することができる。
Figure 2018097410
(4)式において、
Rは、抵抗5aの抵抗値である。
ΔQは、進相コンデンサ13の無効電力の変動である。
ΔQは、負荷3の無効電力の変動である。
一般に、インダクタンス5bのリアクタンスXに比較して、抵抗5aの抵抗値Rは非常に小さい。このため、負荷3の有効電力の変動による電圧変動を無視し、進相コンデンサ13の無効電力も一定(ΔQ=0)として、負荷3の無効電力の変動ΔQを打ち消すように補償回路11の無効電力QSVCを制御する場合がある。この場合、補償ゲインをKSVCとして、無効電力指令値QSVCは、以下の(5)式で表すことができる。
Figure 2018097410
SVCが1の時に負荷3の無効電力の変動が補償され、交流母線4の電圧が実質的に一定となるので、進相コンデンサ13の無効電力も変動せず、ΔQ=0と言える。
しかしながら、有効電力によるリアクタンスXの電圧変動によっても、交流母線4の電圧変動が生じる。このため、上記(4)式は、厳密には正しくない。また、有効電力が変動すると、交流母線4の電圧位相が変動して等価的な周波数変動となる。進相コンデンサ13の無効電力は、これらの影響によっても変動する。
従って、例えば、有効電力の変動が急峻な場合などには、それに伴う電圧変動及び進相コンデンサ13の無効電力の変動を無視することができない。すなわち、(5)式による無効電力の変動補償では、不十分な場合がある。
図4(a)及び図4(b)は、有効電力の変動の影響を説明するための説明図である。 図4(a)は、図1のシステム構成を簡略化した等価回路を模式的に表す。
図4(b)は、電流及び電圧のベクトル図の一例を模式的に表す。
ここでは、簡単化のため、図4(a)に表す電源系統と負荷とコンデンサとからなる系統を想定し、負荷有効電力P、母線電圧実効値V、及びコンデンサ無効電力Qの関係を整理する。なお、電源系統は無損失(R=0)、負荷無効電力は0、コンデンサは無損失とする。
電圧、電流、及び電力の関係式を以下の(6)式に示す。
Figure 2018097410
(6)式において、V’、I’はベクトル、Vは実効値(スカラ量)である。また、負荷有効電力Pは消費で正とし、コンデンサ無効電力Qは容量性で負(誘導性で正)と定義する。
有効電力Pが変動すると、リアクタンスX(インダクタンスL=X/ω)によるリアクタンス電圧降下が生じ、電圧実効値Vは以下の(7)式となる。
Figure 2018097410
一方、有効電力潮流の関係により、V’とV’との位相差δが変動する場合の角周波数の変化幅Δωは、|δ|≦0.5rad(30°)程度の場合に、以下の(8)式が成り立つ。
Figure 2018097410
これは、負荷有効電力Pの変動による電圧の位相変動が、周波数変動と等価であることを表している。この周波数変動に比例してコンデンサのサセプタンスが変化するので、コンデンサ電流、すなわちコンデンサ無効電力が変動する。
また、コンデンサ無効電力Qは、電圧実効値の二乗に比例して変動する。従って、これらを合わせると、以下の(9)式となる。
Figure 2018097410
(9)式を(7)式に代入して整理すると、以下の(10)式となる。
Figure 2018097410
特に、コンデンサが無い場合には、Q=0puを代入して、以下の(11)式となる。
Figure 2018097410
このように、負荷有効電力Pの変動に起因して、交流母線4の電圧変動及びコンデンサ無効電力Qの変動による受電無効電力変動が発生することが分かる。従って、負荷の無効電力変動を補償する無効電力補償では、こうした有効電力の変動にともなう交流母線4の電圧変動やコンデンサ無効電力Qの変動を抑制することができない。すなわち、(5)式による無効電力補償では、負荷有効電力Pの変動にともなう交流母線4の電圧変動を適切に抑制することができない場合がある。
これに対して、本実施形態に係る無効電力補償装置10では、制御回路12の補償無効電力演算部63が、上記の(1)式、(2)式、または(3)式により、無効電力指令値QSVCを算出する。すなわち、補償無効電力演算部63は、(10)式のdP/dtの項を、補償回路11に流れるSVC電流ISVCによるリアクタンス電圧降下XISVCで相殺するように作用する。これにより、制御回路12は、有効電力の変動にともなう交流母線4の電圧実効値の変動を相殺するように無効電力指令値QSVCを算出する。
これにより、本実施形態に係る無効電力補償装置10では、負荷有効電力Pの変動に起因する交流母線4の電圧変動を抑制することができる。無効電力補償装置10では、(10)式のdP/dtの項が相殺され、V/(1−XQ)に実質的に一定となるように交流母線4の電圧実効値Vを制御することができる。このように、無効電力補償装置10では、(5)式による無効電力補償に比べて、交流母線4の電圧実効値Vの変動をより適切に抑制し、より高精度な無効電力補償を実現することができる。
また、(9)式のコンデンサ無効電力Qにおいて、電圧実効値Vの二乗に比例する変動成分が抑制される。従って、無効電力補償装置10によれば、負荷有効電力Pの変動にともなうコンデンサ無効電力Qの変動も抑制することができる。
(2)コンデンサ無効電力変動補償
補償無効電力演算部63による無効電力指令値QSVCの算出は、下記の(12)式を基に行ってもよい。
Figure 2018097410
(12)式では、電力系統2から供給される無効電力(受電無効電力)が、コンデンサ無効電力の定格値−Qに一致するように補償回路11から出力される無効電力を制御する。(12)式において、無効電力指令値QSVCは、−QとQとの差分である。すなわち、この例において、制御回路12は、有効電力の変動にともなう進相コンデンサ13の無効電力の変動を相殺するように無効電力指令値QSVCを算出する。
上記(1)式、(2)式、及び(3)式の制御方式では、交流母線4の電圧実効値が実質的に一定となるように無効電力を制御できる反面、コンデンサ無効電力Qの負荷有効電力の変動dP/dtに比例する成分は、抑制することができない。すなわち、受電無効電力の変動が抑制されない。
これに対して、(12)式による制御方式では、受電無効電力を−Qで実質的に一定にすることができる。このように、(12)式による制御方式では、例えば、(5)式による無効電力補償に比べて、受電無効電力の変動をより適切に抑制し、より高精度な無効電力補償を実現することができる。
但し、(12)式による制御方式では、交流母線4の電圧実効値Vが変動する可能性がある。また、(12)式による制御方式では、補償回路11が定常的に無効電力を出力する可能性がある。例えば、V=1puかつ有効電力Pが一定の場合にのみ、QSVC=0となる。
負荷3の有効電力の変動が無い時のコンデンサ無効電力QCave(定常値)は、交流母線4の電圧の二乗に比例する。コンデンサ無効電力QCaveは、以下の(13)式で表される。
Figure 2018097410
受電無効電力がコンデンサ無効電力QCaveに一致するように補償回路11を制御する場合、補償回路11の無効電力の指令値QSVCは、以下の(14)式となる。
Figure 2018097410
(14)式による制御方式では、補償回路11が定常的な無効電力を出力することがない。従って、(14)式の制御方式は、(12)式の制御方式に比較して経済的である。例えば、補償回路11の電圧変動に対する容量を小さくすることができる。例えば、補償回路11の動作を抑制し、補償回路11での消費電力を抑えることができる。このように、(14)式の制御方式では、(12)式の制御方式に比べて、補償回路11の小型化や省電力化を図ることができる。
このように、(1)式、(2)式、(3)式による制御方式では、交流母線4の電圧実効値が実質的に一定になるように補償回路11を制御することができる。そして、(12)式、(14)式による制御方式では、受電無効電力が実質的に一定になるように補償回路11を制御することができる。
例えば、補償無効電力演算部63において、(1)式、(2)式、(3)式による制御方式と、(12)式、(14)式による制御方式と、を選択的に切り替えられるようにしてもよい。例えば、電圧実効値の変動が大きい場合には、(1)式、(2)式、(3)式による制御方式を選択し、受電無効電力の変動が大きい場合には、(12)式、(14)式による制御方式を選択する。これにより、より高精度な無効電力補償を行うことができる。
図5は、実施形態に係る無効電力補償装置の制御方法の一例を模式的に表すフローチャートである。
図5に表したように、無効電力補償装置10では、電流検出器15が負荷3の電流を検出し、電圧検出器16が交流母線4の電圧を検出する(図5のステップS01)。電流検出器15は、電流の検出値を制御回路12に入力する。電圧検出器16は、電圧の検出値を制御回路12に入力する。
制御回路12は、電流検出器15で検出された電流の検出値、及び電圧検出器16で検出された電圧の検出値を有効電力演算部61に入力する。有効電力演算部61は、入力された電流検出値及び電圧検出値を基に、負荷3の有効電力を算出する(図5のステップS02)。有効電力演算部61は、算出した有効電力を変動演算部62に入力する。
変動演算部62は、入力された有効電力の変動を算出する(図5のステップS03)。すなわち、変動演算部62は、負荷3の有効電力の変動を検出する。変動演算部62は、算出した変動を補償無効電力演算部63に入力する。
補償無効電力演算部63は、入力された有効電力の変動及び電圧実効値を基に、補償回路11から出力する無効電力の指令値を算出する(図5のステップS04)。補償無効電力演算部63は、上記の(1)式、(2)式、(3)式、(12)式、または(14)式により、無効電力の指令値を算出する。補償無効電力演算部63は、算出した無効電力指令値を制御信号生成部64に入力する。
制御信号生成部64は、入力された無効電力指令値を基に、補償回路11の制御信号を生成し、生成した制御信号を補償回路11に入力する(図5のステップS05)。
補償回路11は、入力された制御信号に基づいてスイッチング素子のオン・オフを切り替える。これにより、無効電力指令値に応じた無効電力が、補償回路11から電力系統2に出力される(図5のステップS06)。これにより、高精度な無効電力補償が可能となる。
この例では、電流検出器15で検出された電流検出値、及び、電圧検出器16で検出された電圧検出値を基に、有効電力の算出及び有効電力の変動の算出を行っている。これに限ることなく、外部の機器から入力された電流検出値及び電圧検出値を基に、有効電力の算出及び有効電力の変動の算出を行ってもよい。さらには、外部の機器から入力された有効電力の算出値を基に、有効電力の変動の算出を行ってもよい。
すなわち、図5のステップS01及びステップS02は、必要に応じて設けられ、省略可能である。電流検出器15及び電圧検出器16は、無効電力補償装置10に必要に応じて設けられ、省略可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
2…電力系統、 3…負荷、 4…交流母線、 5a…抵抗、 5b…インダクタンス、 10…無効電力補償装置、 11…補償回路、 12…制御回路、 13…進相コンデンサ、 14…直列リアクトル、 15…電流検出器、 16…電圧検出器、 21…リアクトル、 22、23…サイリスタ(スイッチング素子)、 31a〜31c…コンデンサ、 32a〜32c、33a〜33c…サイリスタ(スイッチング素子)、 41…リアクトル、 42…インバータ回路、 43…コンデンサ、 44…スイッチング素子、 45…整流素子、 61…有効電力演算部、 62…変動演算部、 63…補償無効電力演算部、 64…制御信号生成部、 65…電圧実効値演算部

Claims (9)

  1. 交流母線を介して交流の電力系統及び負荷に接続され、スイッチング素子を有し、前記スイッチング素子のオン・オフにより、無効電力を前記電力系統に出力する補償回路と、
    前記補償回路から出力する前記無効電力の指令値を算出し、前記指令値に基づいて前記スイッチング素子のオン・オフを制御することにより、前記指令値に応じた前記無効電力を前記補償回路に出力させる制御回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、前記負荷の有効電力の変動を検出し、前記有効電力の変動にともなう前記交流母線の電圧実効値の変動を相殺するように前記指令値を算出する無効電力補償装置。
  2. 前記補償回路と並列に前記交流母線に接続された進相コンデンサをさらに備え、
    前記交流母線の電圧の実効値をVとし、
    前記負荷の有効電力をPとし、
    時間をtとし、
    前記電力系統の定格電圧の実効値をVとし、
    前記電力系統の定格周波数における角周波数をωとし、
    前記電力系統及び前記交流母線のリアクタンス成分をXとし、
    前記進相コンデンサの定格無効電力をQとし、
    前記無効電力の指令値をQSVCとし、
    前記V、P、V、ω、X、Q、QSVCのそれぞれを、前記電力系統の定格電圧及び基準容量を基準として規格化した値とするとき、
    前記制御回路は、
    Figure 2018097410
    で表される式により、前記無効電力の指令値を算出する請求項1記載の無効電力補償装置。
  3. 前記補償回路と並列に前記交流母線に接続された進相コンデンサをさらに備え、
    前記負荷の有効電力をPとし、
    時間をtとし、
    前記電力系統の定格周波数における角周波数をωとし、
    前記電力系統及び前記交流母線のリアクタンス成分をXとし、
    前記進相コンデンサの定格無効電力をQとし、
    前記無効電力の指令値をQSVCとし、
    前記P、ω、X、Q、QSVCのそれぞれを、前記電力系統の定格電圧及び基準容量を基準として規格化した値とするとき、
    前記制御回路は、
    Figure 2018097410
    で表される式により、前記無効電力の指令値を算出する請求項1記載の無効電力補償装置。
  4. 前記負荷の有効電力をPとし、
    時間をtとし、
    前記電力系統の定格周波数における角周波数をωとし、
    前記無効電力の指令値をQSVCとし、
    前記P、ω、QSVCのそれぞれを、前記電力系統の定格電圧及び基準容量を基準として規格化した値とするとき、
    前記制御回路は、
    Figure 2018097410
    で表される式により、前記無効電力の指令値を算出する請求項1記載の無効電力補償装置。
  5. 交流母線を介して交流の電力系統及び負荷に接続され、スイッチング素子を有し、前記スイッチング素子のオン・オフにより、無効電力を前記電力系統に出力する補償回路と、
    前記補償回路と並列に前記交流母線に接続された進相コンデンサと、
    前記補償回路から出力する前記無効電力の指令値を算出し、前記指令値に基づいて前記スイッチング素子のオン・オフを制御することにより、前記指令値に応じた前記無効電力を前記補償回路に出力させる制御回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、前記負荷の有効電力の変動を検出し、前記有効電力の変動にともなう前記進相コンデンサの無効電力の変動を相殺するように前記指令値を算出する無効電力補償装置。
  6. 前記交流母線の電圧の実効値をVとし、
    前記負荷の有効電力をPとし、
    時間をtとし、
    前記電力系統の定格電圧の実効値をVとし、
    前記電力系統の定格周波数における角周波数をωとし、
    前記電力系統及び前記交流母線のリアクタンス成分をXとし、
    前記進相コンデンサの定格無効電力をQとし、
    前記無効電力の指令値をQSVCとし、
    前記V、P、V、ω、X、Q、QSVCのそれぞれを、前記電力系統の定格電圧及び基準容量を基準として規格化した値とするとき、
    前記制御回路は、
    Figure 2018097410
    で表される式により、前記無効電力の指令値を算出する請求項5記載の無効電力補償装置。
  7. 前記交流母線の電圧の実効値をVとし、
    前記負荷の有効電力をPとし、
    時間をtとし、
    前記電力系統の定格電圧の実効値をVとし、
    前記電力系統の定格周波数における角周波数をωとし、
    前記電力系統及び前記交流母線のリアクタンス成分をXとし、
    前記進相コンデンサの定格無効電力をQとし、
    前記無効電力の指令値をQSVCとし、
    前記V、P、V、ω、X、Q、QSVCのそれぞれを、前記電力系統の定格電圧及び基準容量を基準として規格化した値とするとき、
    前記制御回路は、
    Figure 2018097410
    で表される式により、前記無効電力の指令値を算出する請求項5記載の無効電力補償装置。
  8. 交流母線を介して交流の電力系統及び負荷に接続され、スイッチング素子を有し、前記スイッチング素子のオン・オフにより、無効電力を前記電力系統に出力する補償回路と、
    前記補償回路から出力する前記無効電力の指令値を算出し、前記指令値に基づいて前記スイッチング素子のオン・オフを制御することにより、前記指令値に応じた前記無効電力を前記補償回路に出力させる制御回路と、
    を備えた無効電力補償装置の制御方法であって、
    前記負荷の有効電力の変動を検出する工程と、
    前記有効電力の変動にともなう前記交流母線の電圧実効値の変動を相殺するように前記指令値を算出する工程と、
    を有する無効電力補償装置の制御方法。
  9. 交流母線を介して交流の電力系統及び負荷に接続され、スイッチング素子を有し、前記スイッチング素子のオン・オフにより、無効電力を前記電力系統に出力する補償回路と、
    前記補償回路と並列に前記交流母線に接続された進相コンデンサと、
    前記補償回路から出力する前記無効電力の指令値を算出し、前記指令値に基づいて前記スイッチング素子のオン・オフを制御することにより、前記指令値に応じた前記無効電力を前記補償回路に出力させる制御回路と、
    を備えた無効電力補償装置の制御方法であって、
    前記負荷の有効電力の変動を検出する工程と、
    前記有効電力の変動にともなう前記進相コンデンサの無効電力の変動を相殺するように前記指令値を算出する工程と、
    を有する無効電力補償装置の制御方法。
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