JP7013096B2 - 無効電力補償装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、交流アーク炉の電源系統に接続する無効電力補償装置に関する。
製鋼用の交流アーク炉が接続されている系統では、無効電力の急峻な変動により、電圧フリッカが問題となる。そのため、電圧フリッカを規制値内に収めることを目的に、交流アーク炉が接続された母線にフリッカ抑制用無効電力補償装置が連系される。
このような系統では、交流アーク炉の遅れ無効電力を補償して力率を改善するために、進相コンデンサ等のコンデンサ設備が設けられることが多い。交流アーク炉の操業中に単相通電となると、遅れ無効電力の減少のために、系統の電圧が上昇するフェランチ効果が発生し、コンデンサ設備等に過大な電圧が印加されるおそれがある。
また、電力系統一般に、その系統に接続されている変圧器や電線等によるリアクタンス成分とコンデンサ設備等のキャパシタンス成分により決まる共振点や反共振点を有することが知られている。交流アーク炉が単相通電となると、遅れ無効電力の減少のために系統電圧が上昇するとともに、母線に高調波電流が流出し、反共振点では、系統のインピーダンスが著しく上昇するため、母線に流れる高調波電流に反共振点の周波数に近い成分が含まれると、系統の電圧は大きく歪み、電圧値がさらに上昇する。そのため、同一母線に接続されている機器や装置等にはさらなる過電圧が印加されるおそれがある。
特開2017-11860号公報 特開2014-87207号公報
本発明の実施形態では、三相通電によって通常動作する交流アーク炉が、単相通電となった場合でも、母線電圧の上昇を抑制して安全に操業を継続できる無効電力補償装置を提供する。
実施形態に係る無効電力補償装置は、三相交流が供給される母線に交流アーク炉とともに接続される。前記無効電力補償装置は、前記母線に無効電力を注入する電力変換器と、前記母線に一定の無効電力を供給するための第1制御信号を生成し、前記母線のフリッカを抑制する無効電力を供給するための第2制御信号を生成し、前記第1制御信号および前記第2制御信号のいずれか一方を選択して前記電力変換器に供給する制御装置と、を備える。前記制御装置は、前記交流アーク炉の各相の電流を検出して、検出された各相の電流のデータを、あらかじめ設定されたしきい値と比較して、いずれかの相の電流が前記しきい値を下回った場合に、前記第1制御信号を前記電力変換器に供給し、すべての相の電流のデータが前記しきい値以上の場合に、前記第2制御信号を前記電力変換器に供給する。
本実施形態では、三相通電によって通常動作する交流アーク炉が、単相通電となった場合でも、母線電圧の上昇を抑制して安全に操業を継続できる無効電力補償装置が実現される。
実施形態に係る無効電力補償装置を例示する模式的なブロック図である。 図2(a)および図2(b)は、実施形態の無効電力補償装置の一部を例示するブロック図である。 参考例の無効電力補償装置の一部を例示するブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
図1は、本実施形態に係る無効電力補償装置を例示する模式的なブロック図である。
図1に示すように、実施形態の無効電力補償装置10は、母線101に接続されている。交流アーク炉は、母線101に接続され、母線101から電力の供給を受けて動作する。無効電力補償装置10は、補償すべき電力を母線101に注入して、アーク炉によって発生している母線101の電圧フリッカを低減する。無効電力補償装置10は、アーク炉が単相動作して遅れ無効電力が減少した場合に、減少した遅れ無効電力に相当する無効電力を母線101に注入して、進み無効電力による母線電圧上昇を抑制する。
母線101には、交流アーク炉や無効電力補償装置10のほか、進相コンデンサ40が接続されている。調相設備である進相コンデンサ40は、交流アーク炉によって低下した力率を改善する。その他、母線101には、図示しないが、他の調相設備として既設のサイリスタ制御リアクトル(Thyristor Controlled Reactor、TCR)が連系されている場合もある。その場合には、TCRによる高調波抑制のための高次の高調波フィルタも母線101に連系されている。
これら母線101や母線101に接続されている機器や装置等、さらには、電力系統1側を含めた系統のインピーダンスは、周波数特性を有し、その特性に応じて共振点や反共振点の周波数をそれぞれ有している。共振点では直列共振となり、系統のインピーダンスは、著しく低下する。反共振点では並列共振となり、系統のインピーダンスは、著しく上昇する。
交流アーク炉では、電極4は、炉用変圧器3を介して母線101に接続されている。電極4は、炉体5に装入されたスクラップ6から上方に離間して配置されている。電極4は、固定されている炉体5に装入されているスクラップ6との間でアーク放電を発生する。電極4は、このアーク放電を維持するように、図示しない電極昇降機構によってスクラップ6に対して上下に昇降される。
母線101には、電力系統1から三相交流電源が供給される。電極昇降機構および電極4から母線101までの回路は、それぞれ三相分設けられている。電極昇降機構は、三相交流の各相に応じた電極4に印加される相電圧および電極4に流れる線電流によって求められるインピーダンスが一定となるように、各相の電極4とスクラップ6との間の距離を制御する。
このように、各相のインピーダンスは、電極昇降機構によって、ほぼ一定の値に制御されるが、アーク放電の状態は常に変動しており、電極昇降機構の応答速度よりも急激な変動をすることがある。いずれかの相のインピーダンスが他の相のインピーダンスよりも大きくなって三相交流の平衡状態が維持できなくなり不平衡となることがある。この不平衡が大きくなった場合には、電力系統1は、実質的に単相でアーク炉に電力を供給することとなる。そのため、アーク炉に投入される電力は、減少し、アーク炉に投入される遅れ無効電力も減少する。
実施形態の無効電力補償装置10は、各相の線電流を監視し、交流アーク炉が三相通電で動作しているか、単相通電で動作しているかを判定する。無効電力補償装置10は、交流アーク炉が単相通電で動作していると判定した場合には、フリッカ抑制制御動作から、一定の無効電力補償動作に切り替える。一定の無効電力補償動作では、無効電力補償装置10は、単相通電による交流アーク炉の動作によって減少した遅れ無効電力を母線101に注入し、力率を改善する。
無効電力補償装置10の具体的な構成例について説明する。
無効電力補償装置10は、制御装置20と、フリッカ抑制用無効電力補償装置(電力変換器)30と、を備える。制御装置20は、母線101の電圧のデータおよび電極4に流れる電流のデータにもとづいて、フリッカ抑制用無効電力補償装置30に制御信号を供給する。制御信号は、フリッカ補償制御を行うためのフリッカ補償制御信号(第2制御信号)、または、無効電力一定制御を行うための無効電力一定制御信号(第1制御信号)のいずれかが選択されて出力される。フリッカ抑制用無効電力補償装置30は、フリッカ補償制御信号または無効電力一定制御信号のいずれかにもとづいて、補償すべき無効電力を生成し、生成した適切な無効電力を母線101に注入する。
制御装置20は、無効電力一定制御回路21と、フリッカ抑制制御回路22と、選択回路23と、切替回路24と、を含む。
無効電力一定制御回路(Q一定制御回路と図示)21は、計器用変圧器7の出力および変流器2の出力に接続されており、母線101の各相電圧のデータおよび電極4に流れる各相の線電流のデータを入力する。無効電力一定制御回路21は、母線101の各相電圧のデータおよび電極4に流れる各線電流のデータにもとづいて、無効電力一定制御信号を出力する。無効電力一定制御信号は、低下した遅れ無効電力に相当する無効電力指令値を含む。出力される無効電力指令値によって、フリッカ抑制用無効電力補償装置30は、単相通電による交流アーク炉の動作によって減少した遅れ無効電力に相当する遅れ無効電力を母線101に注入し、系統の力率を改善する。
フリッカ抑制制御回路22は、計器用変圧器7の出力および変流器2の出力に接続されており、母線101の各相電圧のデータおよび電極4に流れる各相の線電流のデータを入力する。フリッカ抑制制御回路22は、母線101の各相電圧のデータおよび電極4に流れる各相の線電流のデータにもとづいて、フリッカ補償制御信号を出力する。フリッカ補償制御信号は、母線101のフリッカを抑制する無効電力指令値を含む。
無効電力一定制御回路21およびフリッカ抑制制御回路22の出力は、切替回路24の第1入力および第2入力にそれぞれ接続されている。切替回路24は、選択回路23の出力にもとづいて、無効電力一定制御回路21の出力またはフリッカ抑制制御回路22の出力のいずれかをフリッカ抑制用無効電力補償装置30に供給する。
選択回路23は、各相の線電流のデータを入力して、入力された線電流のデータをあらかじめ設定されたしきい値と比較する。すべての相の線電流のデータがしきい値以上の場合には、選択回路23は、切替回路24を第2入力に接続する。切替回路24の第2入力を介して、フリッカ抑制制御回路22の出力は、フリッカ抑制用無効電力補償装置30に接続される。各相の線電流のデータのいずれか1つのしきい値よりも低い場合には、選択回路23は、切替回路24を第1入力に接続する。切替回路24の第1入力を介して、無効電力一定制御回路21の出力は、フリッカ抑制用無効電力補償装置30に接続される。
交流アーク炉では、三相交流の相ごとに電極4の昇降制御を行い、インピーダンスが一定となるように制御する。上述のように、実施形態の無効電力補償装置10では、三相とも正常にインピーダンス一定制御を行っている場合には、フリッカを抑制するために、フリッカ抑制制御回路22によって生成された制御信号にもとづいて、無効電力補償動作をする。
一方、単相通電となると、アーク炉への電力投入量が減少するため、遅れ無効電力が減少して、系統の力率が低下する。実施形態の無効電力補償装置10は、遅れ無効電力の減少量に相当する無効電力指令値を生成して、遅れ無効電力を母線101に注入する。
フリッカ抑制用無効電力補償装置(電力変換器)30は、供給された無効電力指令値に応じた無効電力となるように電圧および電流を生成して、母線101に供給する。フリッカ抑制用無効電力補償装置30は、好ましくは、自励式の電力変換器であり、母線101に供給する電力容量や電圧等に応じて適切な回路方式が採用される。
実施形態の無効電力補償装置10の動作について、説明する。
図2(a)および図2(b)は、実施形態の無効電力補償装置の一部を例示するブロック図である。
図2(a)および図2(b)は、選択回路の構成例である。図2(a)に示すように、選択回路23は、コンパレータ231R,231S,231Tと、オンディレイ回路232R,232S,232Tと、AND回路233と、を含む。
コンパレータ231R,231S,231Tは、各相の変流器2に接続されている。コンパレータ231R,231S,231Tは、あらかじめ設定されたしきい値Isをそれぞれ含む。コンパレータ231R,231S,231Tは、各相の線電流がしきい値Is以上の場合に、Hレベルの信号を出力する。コンパレータ231R,231S,231Tは、各相の線電流がしきい値Isよりも小さい場合には、Lレベルの信号を出力する。
しきい値Isは、アーク炉ごとに適切な値が選定されて設定される。しきい値Isは、たとえばそのアーク炉において、安定にアーク放電を継続しているときの電流値を実測することによって設定され、たとえば放電時の50%等に設定される。
コンパレータ231R,231S,231Tの出力は、オンディレイ回路232R,232S,232Tをそれぞれ介して、AND回路233に接続されている。オンディレイ回路232R,232S,232Tは、Hレベルの信号があらかじめ設定されたオンディレイ時間以上の場合に、Hレベルの信号を出力する。オンディレイ回路232R,232S,232Tは、Hレベルの信号がオンディレイ時間よりも短い場合、および、Lレベルの信号が入力された場合には、Lレベルの信号を出力する。
つまり、選択回路23は、各相の線電流のデータがしきい値Is以上となる状態がオンディレイ時間を超えて継続する限り、各相電流に関してHレベルの信号が出力され、その他の場合にはLレベルの信号が出力される。
なお、オンディレイ時間を設定することによって、アーク放電による急峻な電流の変動に対して、論理値出力が振動的に変動するのを防止する。
AND回路233は、すべての入力(すべてのオンディレイ回路の出力)がHレベルの場合にHレベルの信号を出力する。AND回路233は、いずれかの入力がLレベルの場合にLレベルの信号を出力する。
AND回路233の出力、すなわち選択回路23の出力は、Hレベルの場合に切替回路24をフリッカ抑制制御回路22に接続する。選択回路23の出力は、Lレベルの場合に切替回路24を無効電力一定制御回路21に接続する。
なお、図2(b)に示すように、オンディレイ回路233は、AND回路233の出力に1つ設けるようにしてもよい。すなわち、選択回路23aは、各相に設けられたコンパレータ231R,231S,231Tと、AND回路233と、オンディレイ回路234と、を含み、コンパレータ231R,231S,231Tの出力は、AND回路233に接続されている。AND回路233の出力には、オンディレイ回路234が接続されている。
この場合の選択回路23aでは、AND回路233の出力がHレベルの場合に、Hレベルの状態がオンディレイ時間以上継続したときに、オンディレイ回路234、すなわち選択回路23aがHレベルの信号を出力する。AND回路233がHレベルの信号をオンディレイ時間よりも短い時間出力する場合、および、AND回路233がLレベルの信号を出力する場合には、選択回路23aは、Lレベルの信号を出力する。
このようにして、実施形態の無効電力補償装置10は、三相交流の各相の電流のデータを監視して、1つの相で電流値が小さいことを検出した場合に、単相動作であると判定して、不足する遅れ無効電力を母線101に注入するように動作する。
実施形態の無効電力補償装置10の効果について説明する。
実施形態の無効電力補償装置10では、選択回路23がすべての相の線電流のデータがしきい値Is以上であるか否かを判定する。選択回路23は、すべての相の線電流のデータがしきい値Is以上の場合に、三相交流が供給され、すべての相で一定インピーダンス制御によるアーク放電制御がなされていると判断する。この場合には、フリッカ抑制のための無効電力指令値を生成するので、無効電力補償装置10は、母線101の電圧フリッカを適切に抑制することができる。
一方、三相のうちのいずれかの相の線電流のデータがしきい値Isを下回った場合には、アーク炉は単相動作しているものと判断し、単相動作によって減少した遅れ無効電力に相当する無効電力指令値を生成する。そのため、無効電力補償装置10は、アーク炉の単相動作によって減少した遅れ無効電力を補償して力率を改善する。
上述したとおり、交流アーク炉が接続された母線101には、交流アーク炉による遅れ無効電力を補償するために、進相コンデンサ40が連系されている。系統は、変圧器や系統の電線等のリアクタンス成分と進相コンデンサ40を含むコンデンサ設備等のキャパシタンス成分とを有する。
さらに、母線101には、既設TCRが設けられ、TCRによる高調波除去のための高調波フィルタ等が設けられている場合も多く、交流アーク炉とこれらの設備等によるインピーダンスネットワークが構築され得る。交流アーク炉では、交流アーク炉を含む系統のインピーダンスネットワークの並列共振による反共振点の周波数が交流電源の2倍の周波数に非常に接近することがある。
交流アーク炉が単相通電による動作をすることにより遅れ無効電力が減少し力率が低下するとともに、比較的大きな高調波電流が母線101に流入する。この高調波電流は、直流が重畳された正弦波のような波形を呈しており、二次調波成分が含まれている。
つまり、アーク炉が単相通電による動作をすると、二次調波成分を含む高調波電流が母線101に流入し、二次調波の周波数に近い反共振点を有する系統のインピーダンスによって、母線101の電圧は大きく歪む。そのため、母線101の電圧値が過度に上昇し、母線101に接続された機器や装置等に過大に電圧が印加され、破損等の悪影響を及ぼすおそれがある。
実施形態の無効電力補償装置10によれば、アーク炉が単相通電による動作となることによって、遅れ無効電力が減少した場合に、減少した遅れ無効電力に相当する無効電力指令値を生成して、遅れ無効電力を母線101に注入する。そのため、母線電圧の上昇を抑制することができ、母線101に接続された機器や装置等に過大な電圧が印加されることを防止できる。
図3は、参考例の無効電力補償装置の一部を例示するブロック図である。
図3の参考例では、上述の実施形態の場合の選択回路23のAND回路233がOR回路235となっている点で実施形態の場合と相違し、他の点では実施形態の場合と同じである。
図3に示すように、選択回路123では、各相に設けられたコンパレータ231R,231S,231Tから出力される信号は、オンディレイ回路232R,232S,232Tを介して、OR回路235に入力される。選択回路123は、すべての相の電流のデータがしきい値Isよりも小さい場合に、Lレベルの信号を出力し、他の場合には、Hレベルの信号を出力する。つまり、いずれかの相の電流のデータが欠落しても、他相の電流のデータがしきい値Is以上である場合には、参考例の無効電力補償装置は、フリッカ抑制制御回路によって生成された、フリッカ抑制のための無効電力指令値を生成し続ける。
一方、アーク炉では、1つの相が欠落し、単相通電による動作をすることによって、アーク炉の遅れ無効電力が減少するとともに、反共振点に近い周波数を有する高調波電流が流れることがある。そのため、母線101を含む電源系統のインピーダンスが著しく大きくなり、母線101の電圧が上昇することとなる。
上述のとおり、選択回路23の変更点は、OR回路235をAND回路に修正するだけである。そのため、無効電力補償装置10の動作をプログラム等によって実現する場合には、少ない変更点でアーク炉の単相通電による高調波電流を抑制して、安全に運転を継続できる無効電力補償装置10を実現することができる。
以上説明した実施形態によれば、三相通電によって通常動作する交流アーク炉が、単相通電となった場合でも、母線電圧の上昇を抑制して安全に操業を継続できる無効電力補償装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 電力系統、2 変流器、3 炉用変圧器、4 電極、5 炉体、6 スクラップ、7 計器用変圧器、10 無効電力補償装置、20 制御装置、21 無効電力一定制御回路、22 フリッカ抑制制御回路、23 選択回路、24 切替回路、30 フリッカ抑制用無効電力補償装置、40 進相コンデンサ、101 母線

Claims (3)

  1. 三相交流が供給される母線に交流アーク炉とともに接続される無効電力補償装置であって、
    前記母線に無効電力を注入する電力変換器と、
    前記母線に一定の無効電力を供給するための第1制御信号を生成し、前記母線のフリッカを抑制する無効電力を供給するための第2制御信号を生成し、前記第1制御信号および前記第2制御信号のいずれか一方を選択して前記電力変換器に供給する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記交流アーク炉の各相の電流を検出して、検出された各相の電流のデータを、あらかじめ設定されたしきい値と比較して、いずれかの相の電流が前記しきい値を下回った場合に、前記第1制御信号を前記電力変換器に供給し、すべての相の電流のデータが前記しきい値以上の場合に、前記第2制御信号を前記電力変換器に供給する無効電力補償装置。
  2. 前記母線には、前記交流アーク炉の遅れ力率を改善する進相コンデンサ、サイリスタ制御リアクトルおよび前記サイリスタ制御リアクトルの高調波を抑制する高調波フィルタが接続された請求項1記載のACアーク炉の無効電力補償装置。
  3. 前記制御装置では、
    前記第1制御信号は、いずれかの相の電流のデータが所定の時間を超えて前記しきい値を超えることがないときに前記電力変換器に供給され、
    前記第2制御信号は、すべての相の電流のデータが前記所定の時間以上前記しきい値以上となったときに前記電力変換器に供給される請求項1または2に記載の無効電力補償装置。
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