JP2018095992A - 炭素繊維前駆体繊維の製造方法、および炭素繊維の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】炭素繊維前駆体繊維を高速・高倍率で安定に延伸する加圧スチーム延伸工程において、工程通過性に優れ、かつ長手方向の繊度変動率の小さい高品質な炭素繊維前駆体繊維を提供する。
【解決手段】内部に糸条屈曲体を有する加圧スチーム延伸装置を用いてアクリル系繊維糸条を延伸するスチーム延伸工程を備えた炭素繊維前駆体繊維の製造方法であって、糸条屈曲体と糸条との接触角度の合計を20度以上、スチーム延伸工程における全延伸倍率D1に対する糸条屈曲体通過後の延伸倍率D2の比を0.9以上とする炭素繊維前駆体繊維の製造方法。
【選択図】図1
【解決手段】内部に糸条屈曲体を有する加圧スチーム延伸装置を用いてアクリル系繊維糸条を延伸するスチーム延伸工程を備えた炭素繊維前駆体繊維の製造方法であって、糸条屈曲体と糸条との接触角度の合計を20度以上、スチーム延伸工程における全延伸倍率D1に対する糸条屈曲体通過後の延伸倍率D2の比を0.9以上とする炭素繊維前駆体繊維の製造方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、スチーム延伸工程を有する炭素繊維前駆体繊維の製造方法、およびそれを用いた炭素繊維の製造方法に関するものである。さらに詳しくは炭素繊維前駆体繊維を高速・高倍率で安定に延伸する加圧スチーム延伸工程を有する高品位・高品質な炭素繊維前駆体繊維の製造方法に関する。
炭素繊維は他の補強用繊維に比べて高い比強度および比弾性率をもつことから航空宇宙、スポーツおよび自動車・船舶・土木建築などの一般産業用途において、複合材料の補強繊維として工業的に幅広く利用されている。炭素繊維の需要はここ数年増加傾向にあり、需要拡大・用途拡大の要求に応えるためには、コストダウンと共に生産能力を向上させる必要がある。
また炭素繊維の品質は炭素繊維を用いる複合材料の品質に影響を及ぼすため、炭素繊維の品質レベルそのものだけでなく、炭素繊維品質のばらつきの減少、言い換えれば品質の安定性についても求められている。これらの需要・要求に応えるべく、炭素繊維メーカーは高品質を維持しつつ、生産設備の大型化や炭素繊維の太物化などで生産能力を向上させている。
従来、炭素繊維前駆体繊維の生産性向上のために、加圧スチーム中で糸条を延伸するスチーム延伸を適用することが一般的である。一方、糸条の高密度化・多糸条化により、スチーム延伸工程における毛羽や断糸による工程通過性の低下、生産速度の高速化・高倍率延伸による炭素繊維前駆体繊維の繊度変動率の増加という問題が生じる。これらの課題に対して、多くの技術が開示されている。
特許文献1、2には、スチーム延伸装置内外に糸条位置規制バーや糸幅規制ガイドを設けることで、該延伸装置内のラビリンスシール部と糸条が接触することを抑制したり、噴出するスチームによる繊維の乱れを抑制したりすることで、毛羽や断糸を防止し工程通過性を向上できると記載されている。また特許文献3には、スチーム延伸工程を予熱延伸工程と加熱延伸工程に分割し、各工程における圧力、および糸条滞留時間を規定することで、炭素繊維前駆体繊維の長手方向の繊度変動率を抑制できると記載されている。
しかし、特許文献1〜3に記載された技術では、生産速度向上に伴い設備の大型化が必要になり望ましくなく、品位・品質に優れた炭素繊維前駆体繊維を得るために新たな技術が必要となった。
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点に鑑み、炭素繊維の太物化や生産速度高速化時にも工程通過性に優れ、かつ長手方向の繊度変動率の小さい高品質な炭素繊維前駆体繊維の製造方法、および炭素繊維の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、かかる課題に対し、長手方向の繊度変動率が増大するスチーム延伸工程について鋭意検討したところ、スチーム延伸装置内に糸条屈曲体を設け、走行糸条を屈曲させることで延伸開始点を固定し延伸斑を抑制、すなわち繊度変動率を抑制できることを見出した。
すなわち、本発明の炭素繊維前駆体繊維の製造方法は、内部に糸条屈曲体を有する加圧スチーム延伸装置を用いてアクリル系繊維糸条を延伸するスチーム延伸工程を備えた炭素繊維前駆体繊維の製造方法であって、糸条屈曲体と糸条との接触角度の合計を20度以上、スチーム延伸工程における全延伸倍率D1に対する糸条屈曲体通過後の延伸倍率D2の比を0.9以上とする炭素繊維前駆体繊維の製造方法である。
また、本発明の炭素繊維の製造方法は、前記炭素繊維前駆体繊維の製造方法により得られた炭素繊維前駆体繊維を200〜300℃の空気中において耐炎化する耐炎化工程と、耐炎化工程後に300〜900℃の不活性雰囲気中において予備炭化する予備炭化工程と、予備炭化工程後に900〜3000℃の不活性雰囲気中において炭化する炭化工程とを備えた炭素繊維の製造方法である。
本発明によれば、炭素繊維前駆体繊維にスチーム延伸を施す際、スチーム延伸装置内の糸条屈曲体により走行糸条を屈曲させ、糸条屈曲体通過前の糸条張力を低減させることで糸条屈曲体通過前の糸条が延伸されることを抑制し、糸条全体が均一に加熱された状態で糸条屈曲体通過後に糸条を一気に延伸することができる。すなわち延伸開始点を固定することで延伸斑を抑制することができ、炭素繊維前駆体繊維の繊度変動率を小さくすることができる。かかる前駆体繊維の繊度変動率を小さくすることで、耐炎化、炭素化した炭素繊維についても長手方向繊度変動率を小さくすることにより、炭素繊維の品質バラツキを抑制できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のアクリル系繊維糸条を得る方法は特に限定されないが、例えばアクリル系重合体を紡糸することにより製造することができる。ここで、アクリル系重合体とは、アクリロニトリルを主成分とする重合体であり、好ましくはアクリロニトリルが90質量%以上含む重合体である。なお、10質量%未満の割合であれば、他のコモノマーと共重合されていてもよい。かかるコモノマーとしては、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸及びそれらのメチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、あるいはアリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、及びそれらのアルカリ金属塩等を使用することができる。
かかるアクリル系重合体を重合する方法としては、公知の方法が採用でき、溶液重合法、懸濁重合法および乳化重合法等を適用することができる。
かかる重合体を紡糸して繊維糸条を得るには、かかる重合体と、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、硝酸、ロダンソーダ、塩化亜鉛水溶液等の溶媒とを含む溶液を紡糸原液として、水を凝固剤として乾湿式紡糸や湿式紡糸するのが一般的である。
またこの紡糸に続いて、浴中延伸を行う。浴中延伸は紡出糸に対して直接行っても良いし、水洗し溶媒を除去した後に行っても良い。さらに公知のシリコン油剤などを付与し、加熱ロールを用いて糸条を乾燥、延伸もしくは弛緩し緻密化した後にスチーム延伸に送られる。
加圧スチームによる延伸を実施するにあたり、空気や蒸気などの流体による公知の開繊処理などを施すと延伸の工程通過性が向上するので好ましい。
本発明の炭素繊維前駆体繊維の製造方法は、前述したアクリル系重合体の紡糸方法などで得られたアクリル系繊維糸条を、内部に糸条屈曲体を有する加圧スチーム延伸装置を用いて延伸するスチーム延伸工程を備えた炭素繊維前駆体繊維の製造方法であって、糸条屈曲体と糸条との接触角度の合計を20度以上、スチーム延伸工程における全延伸倍率D1に対する糸条屈曲体通過後の延伸倍率D2の比を0.9以上とする炭素繊維前駆体繊維の製造方法である。
本発明における加圧スチーム延伸装置は、加圧スチーム吹き込み口を備え、スチーム漏れを抑制し加圧スチーム延伸装置内を加圧状態に保つために、糸条通過口を有するシール部材を両端に備えていることが好ましい。加圧スチーム延伸装置の形状はスチーム漏れを抑制し、加圧状態を均一に保てるような形状であれば良いが、加圧状態を均一に保つことが容易なチューブ状の加圧スチーム延伸装置を使用することが好ましい。また、シール部材は公知のシール部材を使用できるが、高糸条密度条件下で高速・高倍率延伸可能な公知のラビリンスノズルが好ましく採用される。
糸条屈曲体の形状は糸条通過性に優れ、糸条が屈曲される形状であればよく、円形の棒、ピンガイドなどが採用される。糸条屈曲時の糸条集束性を高めるために、糸条屈曲体に溝を有することが好ましい。また、孔が中心からズレているラビリンスノズルをスチーム延伸工程の途中に導入し糸条を屈曲させても良い。繊維の機械的性質を低下させずに延伸するために、糸条と接触する部分をR加工したり、クロムメッキやセラミックコーティングしたりすることが好ましい。糸条屈曲体の材質は任意だが、耐久性を考慮して、ステンレス鋼製、セラミック製であることが好ましい。
上述の特許文献1,2では、糸条位置規制バーや糸幅規制ガイドのような糸条と接触する可能性のある部材を延伸装置内に設けているが、蒸気による繊維の乱れや糸幅の拡幅が生じた場合にそれを規制することが目的である。本発明者によれば、本発明において20度以上と規定する糸条屈曲体と糸条との接触角度の合計を0〜10度に設定すると、ラビリンスとの接触や、スチームの乱れを抑制して毛羽や断糸を防ぐ効果があることが分かったが、太物化や高速化時の効果に乏しい上、繊度変動率に対する効果は認められなかった。
また、本発明の炭素繊維前駆体繊維の製造方法においては、スチーム延伸工程における全延伸倍率をD1、糸条屈曲体通過後の延伸倍率をD2とする場合、1≧D2/D1≧0.9を満たすことが必要である。D2/D1は後述する方法により、糸速度の測定により算出する。糸条屈曲体が複数ある場合は、糸条が接触する最初の糸条屈曲体通過後の延伸倍率をD2とする。D2/D1<0.9の場合、糸条屈曲体通過以前から延伸が開始しており延伸開始点が固定できていないため延伸斑が発生し繊度変動率が大きくなる。糸条屈曲体通過後に均一に延伸するためには、1≧D2/D1≧0.95を満たすことがより好ましい。D2/D1は糸条屈曲体と走行糸条との接触角度の大きさ、および糸条屈曲体を設置する位置により調整できる。
<加圧スチーム延伸装置内延伸倍率の算出方法>
加圧スチーム延伸装置にサイトグラスを設置し、CANON社製レーザードップラー速度計S−150Z/200を用いて、延伸装置入口、出口、および糸条屈曲体通過直前の走行糸条の糸速度を測定する。糸条屈曲体が複数ある場合は、最初の糸条屈曲体通過直前の走行糸条の糸速度を測定する。
D2/D1=(V2/V3)/(V2/V1)=V1/V3
ここで、V1、V2、V3はそれぞれ加圧スチーム延伸装置入口、出口、および糸条屈曲体通過直前の走行糸条速度である。
加圧スチーム延伸装置にサイトグラスを設置し、CANON社製レーザードップラー速度計S−150Z/200を用いて、延伸装置入口、出口、および糸条屈曲体通過直前の走行糸条の糸速度を測定する。糸条屈曲体が複数ある場合は、最初の糸条屈曲体通過直前の走行糸条の糸速度を測定する。
D2/D1=(V2/V3)/(V2/V1)=V1/V3
ここで、V1、V2、V3はそれぞれ加圧スチーム延伸装置入口、出口、および糸条屈曲体通過直前の走行糸条速度である。
さらに、本発明の炭素繊維前駆体繊維の製造方法においては、後述する方法により算出される糸条屈曲体と糸条との接触角度の合計が20度以上であることが必要である。接触角度の合計が20度以上の場合、糸条屈曲体通過前の糸条張力を低減でき、糸条屈曲体通過以前での延伸を抑制し、延伸開始点を固定できる。特に接触角度の上限は限定されないが、過度な接触は糸条を擦過させるため接触角度を大きくしすぎることは好ましくない。糸条屈曲体の数は単数でも複数でもよいが、複数の方が糸条屈曲体の入側と出側の糸道を一直線にできるため、通糸作業の観点から好ましい。糸条屈曲体の個数は2〜10個が好ましく、3〜5個がより好ましい。また、接触角度の調整は、シムプレートのような薄板の調整部材などを用いて、走行糸条に対する糸条屈曲体の位置を調整することにより調整できる。
<接触角度の合計の算出方法>
糸条屈曲体と走行糸条との接触角度とは、図4のように糸条屈曲体への接触開始点7と接触終了点8を結ぶ弧の中心角θ1を指す。糸条屈曲体が複数ある場合は、接触角度の合計は各θの合計となり、例えば図5のように糸条屈曲体が3つある場合、接触角度の合計は以下の通りである。
接触角度の合計=θ1+θ2+θ3 。
糸条屈曲体と走行糸条との接触角度とは、図4のように糸条屈曲体への接触開始点7と接触終了点8を結ぶ弧の中心角θ1を指す。糸条屈曲体が複数ある場合は、接触角度の合計は各θの合計となり、例えば図5のように糸条屈曲体が3つある場合、接触角度の合計は以下の通りである。
接触角度の合計=θ1+θ2+θ3 。
糸条屈曲体が設けられた部分の加圧スチーム延伸装置内の温度は、加圧スチーム延伸装置導入前におけるアクリル系繊維糸条の荷重極小温度T(℃)以上であることが好ましい。ここで、「糸条屈曲体が設けられた部分の加圧スチーム延伸装置内の温度」とは、加圧スチーム延伸装置外から温度計を挿入し、糸条が最初に通過する糸条屈曲体の上部空間の温度を測定して求められる温度のことを指す。温度計と糸条との接触による毛羽発生を防止するため、温度計の先端は糸条屈曲体から10mm程度離して挿入するのが好ましい。糸条屈曲体が設けられた加圧スチーム延伸装置内の温度がT(℃)以上である場合、糸条が延伸されやすく、毛羽の数や糸切れ回数が低減するので好ましい。T+10以上であることがより好ましい。
なお、アクリル系繊維糸条の荷重極小温度Tは、以下の方法により算出できる。
スチーム延伸装置に入る前の糸条をサンプリングし、糸条から単繊維1本を採取する。該単繊維をブルカー・エイエックスエス社製TMA4010SAの引っ張りプローブ(試料長10mm)にセットし、試料のたるみをなくすため、0.3gの引っ張り荷重を与えて、荷重モードを定長に設定する。空気中において昇温速度20℃/minで室温から200℃まで昇温しながら、荷重を0.5secごとに測定する。50℃から200℃の範囲で、荷重が極小値となる温度を読み取り、荷重極小温度Tとする。荷重極小温度が複数現れる場合は、そのうち最も低い温度をTとする。
糸条全体が加熱されている部分に糸条屈曲体を設置することで、糸条屈曲体通過前の糸条張力を低減し、糸条屈曲体通過前の糸条が延伸されることを抑制できる。糸条と糸条屈曲体との接触角度の合計を大きくすれば、糸条屈曲体通過前の糸条張力を大きく低減することができる。しかし、糸条全体が加熱されてから糸条屈曲体を通過するまでの時間が長い場合、糸条屈曲体を通過する前に糸条が徐々に延伸され、D1に対するD2の比が小さくなる。糸条全体が加熱されてから糸条屈曲体を通過するまでの時間が短い方が、接触角度が小さい条件で1≧D2/D1≧0.9を達成できるため好ましい。
スチーム延伸装置に供給する繊維は、構成するフィラメント数が4000〜24000本、単糸の繊度が3.0〜6.0dtexの範囲にあることが好ましい。構成するフィラメント数が4000本を下回ると単位糸条あたりの生産性が低下するため生産速度のアップが必要になったり、糸条本数のアップなどが必要になったりする。一方24000本を上回ると熱の伝わりが低下するため、設備の更なる大型化が必要になる。単繊維繊度が、3.0dtexを下回ると単位糸条数あたりの生産能力が低下するため、加工速度のアップが必要になり、生産安定性が低下する。一方単繊維繊度が6.0dtexを上回ると生産能力が確保出来るものの、スチーム延伸工程の総倍率が大きくなるため、延伸工程での糸切れを発生することがある。
スチーム延伸工程後の単繊維繊度は0.5〜1.5dtexが好ましい。0.5dtexを下回ると設備生産性が低下し、1.5dtexを上回ると、かかる耐炎化工程での耐炎化の進行が単繊維の内外層で不均一になり、毛羽が発生したり、糸条の切断が生じたりするので好ましくない。
本発明の加圧スチーム延伸装置について図面を用いて説明する。
本発明の加圧スチーム延伸装置について図面を用いて説明する。
図1、2、3は糸条屈曲体を設置した加圧スチーム延伸装置の一例である。シール部材1a、1b、1cにより一定の加圧状態に保たれた加圧スチーム延伸装置2に糸条3が導入され、糸条屈曲体4を通過する。加圧スチーム延伸装置内の圧力は、スチーム圧力制御装置5により制御され、温度計6により糸条屈曲体が設けられた部分の加圧スチーム延伸装置内の温度を測定する。
次に、本発明の炭素繊維の製造方法について説明する。前記した炭素繊維前駆体繊維の製造方法により製造された炭素繊維前駆体繊維を200〜300℃の空気中において耐炎化する耐炎化工程を経て、耐炎化工程で得られた繊維を300〜900℃の温度の不活性雰囲気中において予備炭化する予備炭化工程を実施し、予備炭化工程で得られた繊維を900〜3000℃の不活性雰囲気中において炭化する炭化工程を経ることにより製造することができる。予備炭化工程、および、炭化工程は、不活性雰囲気中で行われるが、用いられる不活性ガスとしては、例えば、窒素、アルゴン、および、キセノンなどが用いられる。経済的な観点からは、窒素が好ましく用いられる。
得られた炭素繊維は、その表面を改質するために、電解処理されても良い。電解処理に用いられる電解液としては、硫酸、硝酸および塩酸等の酸性溶液や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、炭酸アンモニウムおよび重炭酸アンモニウムのようなアルカリまたはそれらの塩の水溶液を使用することができる。電解処理に要する電気量は、適用する炭素繊維に応じて、適宜選択することができる。
かかる電解処理により、得られる複合材料において、炭素繊維とマトリックス樹脂との接着性が適正化でき、接着が強すぎることによる複合材料のブリトルな破壊や、繊維方向の引張強度が低下する問題や、繊維方向における引張強度は高いものの、樹脂との接着性に劣り、非繊維方向における強度特性が発現しないと云うような問題が解消され、得られる複合材料において、繊維方向と非繊維方向の両方向にバランスのとれた強度特性が発現されるようになる。
かかる電解処理の後、得られた炭素繊維に集束性を付与するため、サイジング処理をすることができる。サイジング剤としては、複合材料に使用されるマトリックス樹脂の種類に応じて、マトリックス樹脂との相溶性の良いサイジング剤を適宜選択することができる。
以下、実施例を用いて、本発明をより具体的に説明する。実施例における各測定項目・評価項目については、次の方法で実施した。
<接触角度の合計の算出方法>
糸条屈曲体と走行糸条との接触角度とは、図4のように糸条屈曲体への接触開始点7と接触終了点8を結ぶ弧の中心角θ1を指す。糸条屈曲体が複数ある場合は、接触角度の合計は各θの合計となり、例えば図5のように糸条屈曲体が3つある場合、接触角度の合計は以下の通りである。
接触角度の合計=θ1+θ2+θ3 。
糸条屈曲体と走行糸条との接触角度とは、図4のように糸条屈曲体への接触開始点7と接触終了点8を結ぶ弧の中心角θ1を指す。糸条屈曲体が複数ある場合は、接触角度の合計は各θの合計となり、例えば図5のように糸条屈曲体が3つある場合、接触角度の合計は以下の通りである。
接触角度の合計=θ1+θ2+θ3 。
<アクリル系繊維糸条の荷重極小温度T>
加圧スチーム延伸装置に入る前の糸条をサンプリングし、糸条から単繊維1本を採取した。該単繊維をブルカー・エイエックスエス社製TMA4010SAの引っ張りプローブ(試料長10mm)にセットし、試料のたるみをなくすため、0.3gの引っ張り荷重を与えて、荷重モードを定長に設定した。空気中において昇温速度20℃/minで室温から200℃まで昇温しながら、荷重を0.5secごとに測定した。50℃から200℃の範囲で、荷重が最小値となる温度を読み取り、荷重極小温度Tとした。荷重極小温度が複数現れる場合は、そのうち最も低い温度をTとした。
加圧スチーム延伸装置に入る前の糸条をサンプリングし、糸条から単繊維1本を採取した。該単繊維をブルカー・エイエックスエス社製TMA4010SAの引っ張りプローブ(試料長10mm)にセットし、試料のたるみをなくすため、0.3gの引っ張り荷重を与えて、荷重モードを定長に設定した。空気中において昇温速度20℃/minで室温から200℃まで昇温しながら、荷重を0.5secごとに測定した。50℃から200℃の範囲で、荷重が最小値となる温度を読み取り、荷重極小温度Tとした。荷重極小温度が複数現れる場合は、そのうち最も低い温度をTとした。
<加圧スチーム延伸装置内の温度測定方法>
加圧スチーム延伸装置外から測温抵抗体(Pt100)を挿入し、糸条が最初に通過する糸条屈曲体の上部空間の温度を測定し、加圧スチーム延伸装置内の温度とした。温度計と糸条との接触による毛羽発生を防止するため、温度計の先端は糸条屈曲体から10mm離して挿入した。
加圧スチーム延伸装置外から測温抵抗体(Pt100)を挿入し、糸条が最初に通過する糸条屈曲体の上部空間の温度を測定し、加圧スチーム延伸装置内の温度とした。温度計と糸条との接触による毛羽発生を防止するため、温度計の先端は糸条屈曲体から10mm離して挿入した。
<炭素繊維前駆体繊維の長手方向繊度変動率の測定方法>
前駆体繊維をボビンから長手方向に1m撚りが入らないように50本正確に切断し、それぞれ105℃の熱風乾燥機で1.5時間乾燥した後、乾燥後の質量を電子秤量し、次式に基づいて繊度変動率を算出した。
長手方向繊度変動率(%)=(σ/A)×100
ここで、σは測定データの標準偏差、Aは測定データの平均値である。
前駆体繊維をボビンから長手方向に1m撚りが入らないように50本正確に切断し、それぞれ105℃の熱風乾燥機で1.5時間乾燥した後、乾燥後の質量を電子秤量し、次式に基づいて繊度変動率を算出した。
長手方向繊度変動率(%)=(σ/A)×100
ここで、σは測定データの標準偏差、Aは測定データの平均値である。
<加圧スチーム延伸装置内延伸倍率の評価方法>
加圧スチーム延伸装置にサイトグラスを設置し、CANON社製レーザードップラー速度計S−150Z/200を用いて、延伸装置入口、出口、および糸条屈曲体通過直前の走行糸条の糸速度を測定した。糸条屈曲体が複数ある場合は、最初の糸条屈曲体通過直前の走行糸条の糸速度を測定した。
D2/D1=(V2/V3)/(V2/V1)=V1/V3
ここで、V1、V2、V3はそれぞれ加圧スチーム延伸装置入口、出口、および糸条屈曲体通過直前の走行糸条速度である。
加圧スチーム延伸装置にサイトグラスを設置し、CANON社製レーザードップラー速度計S−150Z/200を用いて、延伸装置入口、出口、および糸条屈曲体通過直前の走行糸条の糸速度を測定した。糸条屈曲体が複数ある場合は、最初の糸条屈曲体通過直前の走行糸条の糸速度を測定した。
D2/D1=(V2/V3)/(V2/V1)=V1/V3
ここで、V1、V2、V3はそれぞれ加圧スチーム延伸装置入口、出口、および糸条屈曲体通過直前の走行糸条速度である。
<炭素繊維前駆体繊維の品位>
アクリロニトリル系繊維を巻き取る手前で1000m分のアクリル系繊維の毛羽の数を目視で数え、品位を評価した。評価基準は以下の通りとした。
1:(毛羽本数/1糸条・1000m)≦1
2:1<(毛羽本数/1糸条・1000m)≦2
3:2<(毛羽本数/1糸条・1000m)≦5
4:5<(毛羽本数/1糸条・1000m)<60
5:(毛羽本数/1糸条・1000m)≧60。
アクリロニトリル系繊維を巻き取る手前で1000m分のアクリル系繊維の毛羽の数を目視で数え、品位を評価した。評価基準は以下の通りとした。
1:(毛羽本数/1糸条・1000m)≦1
2:1<(毛羽本数/1糸条・1000m)≦2
3:2<(毛羽本数/1糸条・1000m)≦5
4:5<(毛羽本数/1糸条・1000m)<60
5:(毛羽本数/1糸条・1000m)≧60。
(実施例1、2)
アクリロニトリル99モル%、イタコン酸1モル%含むポリアクリロニトリル系重合体のジメチルスルホキシド溶液を6000ホールの口金を用いて乾湿式紡糸し、ただちに2本を合糸し、12000本とした。40℃の温水中、および70度の熱水中で水洗・延伸し、油剤付与後に乾燥して、12000フィラメントからなる総繊度が60000dtexの糸条を得た。この糸条をサンプリングし、上述した方法によりアクリル系繊維糸条の荷重極小温度Tを測定した。また、この糸条を図1に示すような加圧スチーム延伸装置に導入し、表1に示す条件で5.0倍延伸し、単繊維繊度1.2dtexの炭素繊維前駆体繊維を得た。炭素繊維前駆体繊維の長手方向繊度変動率と品位の結果を表1に示した。
アクリロニトリル99モル%、イタコン酸1モル%含むポリアクリロニトリル系重合体のジメチルスルホキシド溶液を6000ホールの口金を用いて乾湿式紡糸し、ただちに2本を合糸し、12000本とした。40℃の温水中、および70度の熱水中で水洗・延伸し、油剤付与後に乾燥して、12000フィラメントからなる総繊度が60000dtexの糸条を得た。この糸条をサンプリングし、上述した方法によりアクリル系繊維糸条の荷重極小温度Tを測定した。また、この糸条を図1に示すような加圧スチーム延伸装置に導入し、表1に示す条件で5.0倍延伸し、単繊維繊度1.2dtexの炭素繊維前駆体繊維を得た。炭素繊維前駆体繊維の長手方向繊度変動率と品位の結果を表1に示した。
(実施例3、4)
実施例1と同様に重合〜乾燥して得た糸条を、図2に示すようなスチーム延伸工程の途中にシール部材を設け2工程に分割された加圧スチーム延伸装置に導入し、表1に示す条件で5.0倍延伸し、単繊維繊度1.2dtexの炭素繊維前駆体繊維を得た。炭素繊維前駆体繊維の長手方向繊度変動率と品位の結果を表1に示した。糸条屈曲体をシール部材の直後に設置することで、糸条屈曲体通過以前での延伸を抑制しやすくなり、合計接触角度を小さくすることができる。
実施例1と同様に重合〜乾燥して得た糸条を、図2に示すようなスチーム延伸工程の途中にシール部材を設け2工程に分割された加圧スチーム延伸装置に導入し、表1に示す条件で5.0倍延伸し、単繊維繊度1.2dtexの炭素繊維前駆体繊維を得た。炭素繊維前駆体繊維の長手方向繊度変動率と品位の結果を表1に示した。糸条屈曲体をシール部材の直後に設置することで、糸条屈曲体通過以前での延伸を抑制しやすくなり、合計接触角度を小さくすることができる。
(比較例1)
実施例1と同様に重合〜乾燥して得た糸条を、糸条屈曲体のない加圧スチーム延伸装置に導入し、表1に示す条件で5.0倍延伸し、単繊維繊度1.2dtexの炭素繊維前駆体繊維を得た。炭素繊維前駆体繊維の長手方向繊度変動率と品位の結果を表1に示した。
実施例1と同様に重合〜乾燥して得た糸条を、糸条屈曲体のない加圧スチーム延伸装置に導入し、表1に示す条件で5.0倍延伸し、単繊維繊度1.2dtexの炭素繊維前駆体繊維を得た。炭素繊維前駆体繊維の長手方向繊度変動率と品位の結果を表1に示した。
(比較例2、3、4)
実施例1と同様に重合〜乾燥して得た糸条を、図1に示すような加圧スチーム延伸装置に導入し、表1に示す条件(比較例2については、屈曲体が糸条と接触しないように屈曲体の位置を調整した。)で5.0倍延伸し、単繊維繊度1.2dtexの炭素繊維前駆体繊維を得た。炭素繊維前駆体繊維の長手方向繊度変動率と品位の結果を表1に示した。
実施例1と同様に重合〜乾燥して得た糸条を、図1に示すような加圧スチーム延伸装置に導入し、表1に示す条件(比較例2については、屈曲体が糸条と接触しないように屈曲体の位置を調整した。)で5.0倍延伸し、単繊維繊度1.2dtexの炭素繊維前駆体繊維を得た。炭素繊維前駆体繊維の長手方向繊度変動率と品位の結果を表1に示した。
(比較例5)
実施例1と同様に重合〜乾燥して得た糸条を、図2に示すようなスチーム延伸工程の途中にシール部材を設け2工程に分割されたスチーム延伸装置に導入し、表1に示す条件で5.0倍延伸し、単繊維繊度1.2dtexの炭素繊維前駆体繊維を得た。糸条屈曲体はシール部材の直後に設置した。炭素繊維前駆体繊維の長手方向繊度変動率と品位の結果を表1に示した。
実施例1と同様に重合〜乾燥して得た糸条を、図2に示すようなスチーム延伸工程の途中にシール部材を設け2工程に分割されたスチーム延伸装置に導入し、表1に示す条件で5.0倍延伸し、単繊維繊度1.2dtexの炭素繊維前駆体繊維を得た。糸条屈曲体はシール部材の直後に設置した。炭素繊維前駆体繊維の長手方向繊度変動率と品位の結果を表1に示した。
(比較例6)
実施例1と同様に重合〜乾燥して得た糸条を、図3に示すような加圧スチーム延伸工程の途中にシール部材を設け2工程に分割されたスチーム延伸装置に導入し、表1に示す条件で5.0倍延伸し、単繊維繊度1.2dtexの炭素繊維前駆体繊維を得た。糸条屈曲体はシール部材から糸条出口側に離れた位置に設置した。炭素繊維前駆体繊維の長手方向繊度変動率と品位の結果を表1に示した。
実施例1と同様に重合〜乾燥して得た糸条を、図3に示すような加圧スチーム延伸工程の途中にシール部材を設け2工程に分割されたスチーム延伸装置に導入し、表1に示す条件で5.0倍延伸し、単繊維繊度1.2dtexの炭素繊維前駆体繊維を得た。糸条屈曲体はシール部材から糸条出口側に離れた位置に設置した。炭素繊維前駆体繊維の長手方向繊度変動率と品位の結果を表1に示した。
1a、1b、1c:糸条通過口を有するシール部材
2:加圧スチーム延伸装置
3:糸条
4:糸条屈曲体
5:スチーム圧力制御装置
6:温度計(測温抵抗体)
7:糸条と糸条屈曲体の接触開始点
8:糸条と糸条屈曲体の接触終了点
2:加圧スチーム延伸装置
3:糸条
4:糸条屈曲体
5:スチーム圧力制御装置
6:温度計(測温抵抗体)
7:糸条と糸条屈曲体の接触開始点
8:糸条と糸条屈曲体の接触終了点
Claims (4)
- 内部に糸条屈曲体を有する加圧スチーム延伸装置を用いてアクリル系繊維糸条を延伸するスチーム延伸工程を備えた炭素繊維前駆体繊維の製造方法であって、糸条屈曲体と糸条との接触角度の合計を20度以上、スチーム延伸工程における全延伸倍率D1に対する糸条屈曲体通過後の延伸倍率D2の比を0.9以上とする炭素繊維前駆体繊維の製造方法。
- 糸条屈曲体が設けられた部分の加圧スチーム延伸装置内の温度が、加圧スチーム延伸装置導入前におけるアクリル系繊維糸条の荷重極小温度T(℃)以上である請求項1に記載の炭素繊維前駆体繊維の製造方法。
- フィラメント数4000〜24000本、単繊維繊度3.0〜6.0dtexのアクリル系繊維糸条を、スチーム延伸工程により単繊維繊度0.5〜1.5dtexに延伸する請求項1または2に記載の炭素繊維前駆体繊維の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の炭素繊維前駆体繊維の製造方法により得られた炭素繊維前駆体繊維を200〜300℃の空気中において耐炎化する耐炎化工程と、耐炎化工程後に300〜900℃の不活性雰囲気中において予備炭化する予備炭化工程と、予備炭化工程後に900〜3000℃の不活性雰囲気中において炭化する炭化工程とを備えた炭素繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016241009A JP2018095992A (ja) | 2016-12-13 | 2016-12-13 | 炭素繊維前駆体繊維の製造方法、および炭素繊維の製造方法 |
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JP2016241009A Pending JP2018095992A (ja) | 2016-12-13 | 2016-12-13 | 炭素繊維前駆体繊維の製造方法、および炭素繊維の製造方法 |
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Country | Link |
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2016
- 2016-12-13 JP JP2016241009A patent/JP2018095992A/ja active Pending
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