JP2018091018A - 型枠固定具、型枠固定装置、型枠、型枠固定方法および目地の施工方法 - Google Patents

型枠固定具、型枠固定装置、型枠、型枠固定方法および目地の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】接合目地用の型枠を堅固に押し付け固定することのできる簡単な型枠固定具、型枠固定装置、型枠、型枠固定方法および目地の施工方法を提供する。【解決手段】プレキャストコンクリートからなる上部柱1の下端部と床面2の間の接合目地3、または、上部柱1の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地3を施工する際に接合目地3の周囲に設けられる型枠4を固定するための型枠固定具100であって、型枠4の上方において上部柱1に設けたインサート6にボルト固定される柱固定片10と、この柱固定片10と接続し、型枠4を上部柱1および床面2、または、上部柱1および下部柱に向けて押し付け固定する押し付け片12とを備えるようにする。【選択図】図2

Description

本発明は、例えばPCa柱(プレキャストコンクリート柱)の下端部と床面との接合部の目地や、上部柱と下部柱の接合部の目地を施工する際に用いられる型枠を固定するための型枠固定具、型枠固定装置、型枠、型枠固定方法および目地の施工方法に関するものである。
従来、PCa柱と下階側柱との接合目地や、PCa柱と床スラブとの床上目地を施工する場合には、事前に目地周囲の表面側を別のグラウトで土手状に固めておく方法やエサフォーム(登録商標)などの部材を目地に沿って土手状に設ける方法により、目地施工用の型枠をあらかじめ設けておき、後工程で目地に注入されるモルタルグラウトの漏れを防止するケースが大半である。これらの方法は、鉄筋のグラウト充填式機械式継手の施工要領としてPCa柱のメーカーにより設定された方法であるが、次のような問題点がある。
(1)土手として使用するモルタル材の品質等の現場管理方法が不明確な場合がある。
(2)グラウトを目地に注入した際に、内部エアが袋小路状に目地内に留まり、硬化後に断面欠損が生じるおそれがある。
(3)エサフォーム(登録商標)を土手として使用する場合には、グラウト注入後に目地コテ仕上げが必要となり、作業手間やコストが増大する。また、グラウトとして使用するモルタルの性能や管理方法などを事前に把握しておく必要がある。
このような問題を解決するためのグラウト充填式機械式継手工法として、本出願人はマイティSVジョイント工法を既に提案している。この工法は、目地の周囲に設置した木製型枠内にモルタルを注入することで目地施工の一発仕上を可能とした方法である。型枠にはエア抜きを設け、目地内のエアや水湿しした水分の排除を確実に行えるようにしている。
しかしながら、この工法は、目地周囲への木製型枠の取付けに関して次のような問題があった。
(1)手掛かりの無いコンクリート表面に対して、型枠を堅固に押し付ける必要がある。この場合、現場の条件に応じて、簡単に取付け可能な押し付け金物(例えば、特許文献1を参照)などの型枠固定具が必要になってくる。
(2)型枠固定具の取付け方法として、上部柱側と下部側にインサート(雌ねじ)を埋設し、このインサートにボルトを螺合して型枠固定具を固定し、この型枠固定具で木製型枠を押さえ込む方法が考えられる。しかしながら、下部側が床版や現場打ちコンクリートで施工された下部柱などの場合には、一般にインサートを打つことができないため、上部柱側のインサートのみを頼りにして、型枠固定具を固定する必要がある。
特開2016−108730号公報
このため、接合目地を施工する際にその周囲に設ける型枠を、堅固に押し付け固定することのできる簡単な型枠固定具の開発が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、接合目地用の型枠を堅固に押し付け固定することのできる簡単な型枠固定具、型枠固定装置、型枠、型枠固定方法および目地の施工方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る型枠固定具は、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地を施工する際に前記接合目地の周囲に設けられる型枠を固定するための型枠固定具であって、前記型枠の上方において前記上部柱に設けたインサートまたは前記型枠の下方において前記下部柱に設けたインサートにボルト固定される柱固定片と、この柱固定片と接続し、前記型枠を前記上部柱および前記床面、または、前記上部柱および前記下部柱に向けて押し付け固定する押し付け片とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の型枠固定具は、上述した発明において、前記押し付け片に貫通して設けられたボルト孔と、このボルト孔に螺合して、前記型枠を上下方向に押圧するボルトをさらに備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の型枠固定具は、上述した発明において、前記押し付け片に貫通して設けられたボルト孔と、このボルト孔に螺合して、前記型枠を水平方向に押圧するボルトをさらに備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の型枠固定具は、上述した発明において、前記押し付け片は前記柱固定片よりも幅広であることを特徴とする。
また、本発明に係る型枠固定装置は、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地を施工する際に前記接合目地の周囲に設けられる型枠を固定するための装置であって、上述した型枠固定具を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る型枠は、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地を施工する際に前記接合目地の周囲に設けられる型枠であって、上述した型枠固定装置を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る型枠固定方法は、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地の周囲に設けられる型枠を固定する方法であって、上述した型枠固定具の前記押し付け片を前記型枠に当接配置するとともに、前記柱固定片を前記インサートにボルト固定することを特徴とする。
また、本発明に係る目地の施工方法は、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地の周囲に型枠を固定した後、前記型枠を用いて前記接合目地を施工する方法であって、上述した型枠固定方法により前記型枠を固定した後、前記接合目地を施工することを特徴とする。
本発明に係る型枠固定具によれば、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地を施工する際に前記接合目地の周囲に設けられる型枠を固定するための型枠固定具であって、前記型枠の上方において前記上部柱に設けたインサートまたは前記型枠の下方において前記下部柱に設けたインサートにボルト固定される柱固定片と、この柱固定片と接続し、前記型枠を前記上部柱および前記床面、または、前記上部柱および前記下部柱に向けて押し付け固定する押し付け片とを備えるので、下部側にインサートなどが無くても上部柱に設けたインサートを介して型枠を堅固に押し付け固定することができるという効果を奏する。また、上部柱にインサートなどが無くても下部柱に設けたインサートを介して型枠を堅固に押し付け固定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の型枠固定具によれば、前記押し付け片に貫通して設けられたボルト孔と、このボルト孔に螺合して、前記型枠を上下方向に押圧するボルトをさらに備えるので、型枠を上下方向に押し付けることができる。このため、型枠固定具がインサートの打ち込み位置精度により上方向に若干ずれても、型枠の下部から接合目地用の材料が漏れ出ることを防止することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の型枠固定具によれば、前記押し付け片に貫通して設けられたボルト孔と、このボルト孔に螺合して、前記型枠を水平方向に押圧するボルトをさらに備えるので、型枠を水平方向に押し付けることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の型枠固定具によれば、前記押し付け片は前記柱固定片よりも幅広であるので、上部柱側に設けるインサート数を削減することができ、施工コストを削減することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る型枠固定装置によれば、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地を施工する際に前記接合目地の周囲に設けられる型枠を固定するための装置であって、上述した型枠固定具を備えるので、下部側にインサートなどが無くても型枠を堅固に押し付け固定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る型枠によれば、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地を施工する際に前記接合目地の周囲に設けられる型枠であって、上述した型枠固定装置を備えるので、下部側にインサートなどが無くても型枠は堅固に押し付け固定されるという効果を奏する。
また、本発明に係る型枠固定方法によれば、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地の周囲に設けられる型枠を固定する方法であって、上述した型枠固定具の前記押し付け片を前記型枠に当接配置するとともに、前記柱固定片を前記インサートにボルト固定するので、下部側にインサートなどが無くても型枠を堅固に押し付け固定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る目地の施工方法によれば、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地の周囲に型枠を固定した後、前記型枠を用いて前記接合目地を施工する方法であって、上述した型枠固定方法により前記型枠を固定した後、前記接合目地を施工するので、下部側にインサートなどが無くても型枠を堅固に固定でき、接合目地を低コストで施工することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る型枠固定具、型枠固定装置、型枠、型枠固定方法および目地の施工方法の実施の形態1を示す概略正面図である。 図2は、本発明に係る型枠固定具、型枠固定装置、型枠の実施の形態1を示す図であり、(1)は側断面図、(2)は正面図である。 図3は、本発明に係る型枠固定具、型枠固定装置、型枠の実施の形態1を示す概略斜視図である。 図4は、本発明に係る型枠固定具、型枠固定装置、型枠の実施の形態2を示す図であり、(1)は側断面図、(2)は正面図である。 図5は、上部柱と床面の接合目地と、上部柱と下部柱の接合目地が混在する場合の一例を示す概略正面図である。 図6は、本発明に係る型枠固定具、型枠固定装置、型枠の実施の形態3を示す概略側面図であり、(1)は上部柱のインサートにボルト固定した例、(2)は下部柱のインサートにボルト固定した例である。 図7は、上部柱と床面の接合目地と、上部柱と下部柱の接合目地が混在する場合の型枠固定具の配置例を示す概略正面図である。 図8は、本発明に係る型枠固定具、型枠固定装置、型枠の実施の形態4を示す概略正面図である。
以下に、本発明に係る型枠固定具、型枠固定装置、型枠、型枠固定方法および目地の施工方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1について説明する。
図1〜図3に示すように、本実施の形態1に係る型枠固定具100は、矩形断面の上部柱1(PCa柱)の下端部と床面2の間の接合目地3の周囲に設けられる型枠4を固定するための型枠固定具である。型枠4は水平方向に延在する角型の木製型枠であり、上部柱1の四方側面の下端部を囲むように床面2上に配置される。この型枠4は、図2に示すように、上部柱1の側面から若干の間隔(例えば数mm)をおいて配置される。なお、図3に示すように、上部柱1の四隅に位置する型枠4の下部にはエア抜き用の孔5が設けられている。
型枠固定具100は、図2に示すように、側面視でクランク形状をした金属製のものである。この型枠固定具100は、型枠4の上方において上部柱1に設けてあるインサート6にボルト固定される矩形板状の柱固定片10と、この柱固定片10の下端部と接続し、型枠4を上部柱1および床面2に向けて押し付け固定する押し付け片12とを備える。
柱固定片10の略中央には縦長の長孔14があけられている。この長孔14は、上部柱1側に埋込むインサート6の取付け精度(上下、左右方向)の誤差に対処可能なように上下方向に長いルーズホールとなっている。長孔14にはインサート固定ボルト16が通されて上部柱1のインサート6に螺合している。なお、図2に示すように、柱固定片10の上部の裏側には裏当て金18が設けられており、柱固定片10は上部柱1の側面との間に若干の間隔を確保しつつインサート6にボルト固定される。
押し付け片12は、矩形版をL字型に屈曲させた側面視でL字板状のものであり、水平部12aと鉛直部12bとからなる。水平部12aは型枠4の上面に、鉛直部12bは型枠4の側面に配置される。水平部12a、鉛直部12bは型枠4の上面、側面に当接配置してもよいし、水平部12a、鉛直部12bと型枠4間に裏当て金などの部材を設けて、これらを介して配置してもよい。
なお、柱固定片10と押し付け片12の水平方向の側縁には、上部柱1と床面2から遠ざかる向きにフランジ20が設けられている。このフランジ20は型枠固定具100の剛性を高めるためのものであり、省略することもできる。
また、本実施の形態に係る型枠固定装置は、上記の型枠4を固定するための装置であって、上述した型枠固定具100を備えるものである。また、本実施の形態に係る型枠は、上述した型枠固定装置を備えるものである。また、本実施の形態に係る型枠固定方法は、上述した型枠固定具100の押し付け片12を型枠4に配置するとともに、柱固定片10をインサート6にボルト固定するものである。また、本実施の形態に係る目地の施工方法は、接合目地3の周囲に上述した型枠固定方法により型枠4を固定した後、接合目地3を施工するものである。
本実施の形態によれば、接合目地3用の型枠4を堅固に押し付け固定することのできる簡単な型枠固定具100、型枠固定装置、型枠、型枠固定方法および目地の施工方法を提供することができる。
また、床面2など下部側にインサートを設ける必要が無く、型枠4を確実に押し付け固定し、注入モルタルの漏れを防ぐことができる。さらに、型枠4を迅速に設置することが可能である。また、型枠4を強固に押し付け固定できるため、エア抜きによる断面欠損の無いモルタル品質が一定な接合目地3を施工することが可能である。
ところで、上記の実施の形態1の場合、上部柱1側に埋込むインサート6の取付け精度(上下・左右方向)の誤差に対処するために、インサート6に合わせる柱固定片10の長孔14は、上下方向のルーズホールとなっている。この場合、インサート固定ボルト16を締めつけても、場合によっては、ルーズホールのため、型枠固定具100が上方向に若干ずれてしまい、型枠4の下部からモルタルが漏れ出すおそれがある。
そこで、次に説明する本実施の形態2により、このような問題を解決する。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
図4に示すように、本実施の形態2に係る型枠固定具200は、上記の実施の形態1において、押し付け片12の水平部12aに上下方向に貫通して設けられたボルト孔22と、このボルト孔22に螺合して、型枠4を上下方向に押圧する押圧ボルト24をさらに備えたものである。なお、水平部12aと型枠4の上面の間には裏当て金26が設けられており、押圧ボルト24は裏当て金26を介して型枠4を上下方向に押圧する。
このように、本実施の形態によれば、上下方向に型枠4を押さえる押圧ボルト24を追加し、長孔14のようなルーズホールがあっても、型枠4を押さえ付け可能である。このため、型枠固定具100が上方向に若干ずれても、型枠4の下部から接合目地用のモルタルが漏れ出ることを防止できる。この型枠固定具200の取付け作業手順としては、まず型枠4に押し付け片12を配置して押圧ボルト24で型枠4を押さえ込み、その後、インサート固定ボルト16を締め付けて、柱固定片10を上部柱1に固定する。
ところで、図5に示すように、上部柱1が高さの異なる床版6Aと梁7の上に設置される場合がある。このような場合、上部柱1の一面において、下部側が床版6Aのため床上目地になる部分Aと、下部側が現場打ちコンクリートにより施工された下部柱8のため柱−柱目地になる部分Bとが存在することになる。この場合、それぞれの目地に応じて高さの異なる2本の型枠4が必要となり、これら異なる型枠4を上部柱1の一面で確実に押さえ付ける必要がある。特に、柱−柱目地の箇所では、下部側に床もインサートも無いため、上部柱1側のインサートからの反力のみで、確実に型枠4を押さえ付ける必要がある。
そこで、次に説明する本実施の形態3により、このような問題を解決する。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
図6(1)に示すように、本実施の形態3に係る型枠固定具300は、上記の実施の形態2において、下部柱8側に向けて型枠4を水平方向に押圧する押圧ボルト30を備えたものである。ここで、押し付け片12の鉛直部12bには水平方向に貫通するボルト孔28が設けられており、このボルト孔28には押圧ボルト30が螺合している。なお、図6(1)においては、水平部12aと型枠4の上面の間に設けられる裏当て金26は図示を省略している。同様に、鉛直部12bと型枠4の側面の間に設けられる裏当て金も図示を省略している。この構成では、押圧ボルト24が裏当て金を介して型枠4を上下方向に押圧するとともに、押圧ボルト30が裏当て金を介して型枠4を水平方向に押圧する。
この図6(1)の例は、上部柱1側のインサート6に柱固定片10をボルト固定した事例であるが、本発明はこれに限るものではない。例えば、モルタル注入孔と型枠固定具を干渉させたくない場合などには、図6(2)の型枠固定具301に示すように、下部柱8側にインサート6を設け、このインサート6に柱固定片10をボルト固定してもよい。この場合、型枠固定具301は、図6(1)の型枠固定具300とは上下逆向きに配置されることとなる。なお、図6(2)においては、(1)に示した押圧ボルト24、30等の図示を省略している。このように、柱−柱目地の場合には、図6(1)のごとく柱固定片10が型枠4の上方において上部柱1に設けたインサート6にボルト固定される構成としてもよいし、(2)のごとく柱固定片10が型枠4の下方において下部柱8に設けたインサート6にボルト固定される構成としてもよい。
ところで、例えば図6(1)の構成では、上部柱1の側面に設けてある図示しないモルタル排出孔と型枠固定具の干渉を防止するため、型枠固定具を図7に示すような細い直線型(例えば幅30mm程度)の固定具Cにすることが考えられるが、この場合、上記のように高さの異なる2本の型枠4を固定するためには、型枠4の長手方向に間隔をあけた少なくとも2箇所に型枠固定具Cを取付ける必要がある。型枠1本あたり2つの型枠固定具Cが必要となるので、柱1面に4個のインサートが必要となる。しかしながら、インサート数が増すと施工コストが増大するため、インサート数を削減することが施工コストを抑える上で望ましい。
そこで、次に説明する本実施の形態4により、このような問題を解決する。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。
図8に示すように、本実施の形態4に係る型枠固定具400は、正面視で逆T字状のものであり、上記の実施の形態3の押し付け片12を柱固定片10よりも幅広の押し付け片32としたものである。押し付け片32の水平部32a、鉛直部32bの幅方向の両側には、それぞれ上下方向、水平方向に貫通したボルト孔が設けられており、各ボルト孔にはボルト24、30が螺合している。各ボルト24、30をねじ込むことで型枠4を上下方向および水平方向に押圧できるようになっている。
本実施の形態によれば、上部柱1側に設けるインサート数を削減することができる。したがって、施工コストを削減することができる。
さらに、接合目地3が、上部柱1の下端部と床面2の間の接合目地である場合や、上部柱1の下端部と下部柱8の間の接合目地である場合でも、下部側にインサートを設けることなく型枠4を確実に押し付け固定し、注入モルタルの漏れを防ぐことができる。また、型枠4を押える部位を幅広にしたことにより拘束効果を高めることができる。また、型枠4を強固に押し付け固定できるため、エア抜きによる断面欠損の無いモルタル品質が一定な接合目地を施工することが可能である。
以上説明したように、本発明に係る型枠固定具によれば、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地を施工する際に前記接合目地の周囲に設けられる型枠を固定するための型枠固定具であって、前記型枠の上方において前記上部柱に設けたインサートまたは前記型枠の下方において前記下部柱に設けたインサートにボルト固定される柱固定片と、この柱固定片と接続し、前記型枠を前記上部柱および前記床面、または、前記上部柱および前記下部柱に向けて押し付け固定する押し付け片とを備えるので、下部側にインサートなどが無くても上部柱に設けたインサートを介して型枠を堅固に押し付け固定することができる。また、上部柱にインサートなどが無くても下部柱に設けたインサートを介して型枠を堅固に押し付け固定することができる。
また、本発明に係る他の型枠固定具によれば、前記押し付け片に貫通して設けられたボルト孔と、このボルト孔に螺合して、前記型枠を上下方向に押圧するボルトをさらに備えるので、型枠を上下方向に押し付けることができる。このため、型枠固定具がインサートの打ち込み位置精度により上方向に若干ずれても、型枠の下部から接合目地用の材料が漏れ出ることを防止することができる。
また、本発明に係る他の型枠固定具によれば、前記押し付け片に貫通して設けられたボルト孔と、このボルト孔に螺合して、前記型枠を水平方向に押圧するボルトをさらに備えるので、型枠を水平方向に押し付けることができる。
また、本発明に係る他の型枠固定具によれば、前記押し付け片は前記柱固定片よりも幅広であるので、上部柱側に設けるインサート数を削減することができ、施工コストを削減することができる。
また、本発明に係る型枠固定装置によれば、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地を施工する際に前記接合目地の周囲に設けられる型枠を固定するための装置であって、上述した型枠固定具を備えるので、下部側にインサートなどが無くても型枠を堅固に押し付け固定することができる。
また、本発明に係る型枠によれば、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地を施工する際に前記接合目地の周囲に設けられる型枠であって、上述した型枠固定装置を備えるので、下部側にインサートなどが無くても型枠は堅固に押し付け固定される。
また、本発明に係る型枠固定方法によれば、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地の周囲に設けられる型枠を固定する方法であって、上述した型枠固定具の前記押し付け片を前記型枠に当接配置するとともに、前記柱固定片を前記インサートにボルト固定するので、下部側にインサートなどが無くても型枠を堅固に押し付け固定することができる。
また、本発明に係る目地の施工方法によれば、プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地の周囲に型枠を固定した後、前記型枠を用いて前記接合目地を施工する方法であって、上述した型枠固定方法により前記型枠を固定した後、前記接合目地を施工するので、下部側にインサートなどが無くても型枠を堅固に固定でき、接合目地を低コストで施工することができる。
以上のように、本発明に係る型枠固定具、型枠固定装置、型枠、型枠固定方法および目地の施工方法は、例えばPCa柱の下端部と床面との接合部の目地や、上部柱と下部柱の接合部の目地を施工する際に用いられる型枠を固定するのに有用であり、特に、型枠を堅固に押し付け固定するのに適している。
1 上部柱
2 床面
3 接合目地
4 型枠
5 孔
6 インサート
6A 床版
7 梁
8 下部柱
10 柱固定片
12,32 押し付け片
12a,32a 水平部
12b,32b 鉛直部
14 長孔
16 インサート固定ボルト
18 裏当て金
20 フランジ
22,28 ボルト孔
24,30 押圧ボルト
26 裏当て金
100〜400 型枠固定具

Claims (8)

  1. プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地を施工する際に前記接合目地の周囲に設けられる型枠を固定するための型枠固定具であって、
    前記型枠の上方において前記上部柱に設けたインサートまたは前記型枠の下方において前記下部柱に設けたインサートにボルト固定される柱固定片と、この柱固定片と接続し、前記型枠を前記上部柱および前記床面、または、前記上部柱および前記下部柱に向けて押し付け固定する押し付け片とを備えることを特徴とする型枠固定具。
  2. 前記押し付け片に貫通して設けられたボルト孔と、このボルト孔に螺合して、前記型枠を上下方向に押圧するボルトをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の型枠固定具。
  3. 前記押し付け片に貫通して設けられたボルト孔と、このボルト孔に螺合して、前記型枠を水平方向に押圧するボルトをさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の型枠固定具。
  4. 前記押し付け片は前記柱固定片よりも幅広であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の型枠固定具。
  5. プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地を施工する際に前記接合目地の周囲に設けられる型枠を固定するための装置であって、
    請求項1〜4のいずれか一つに記載の型枠固定具を備えることを特徴とする型枠固定装置。
  6. プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地を施工する際に前記接合目地の周囲に設けられる型枠であって、
    請求項5に記載の型枠固定装置を備えることを特徴とする型枠。
  7. プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地の周囲に設けられる型枠を固定する方法であって、
    請求項1〜4のいずれか一つに記載の型枠固定具の前記押し付け片を前記型枠に当接配置するとともに、前記柱固定片を前記インサートにボルト固定することを特徴とする型枠固定方法。
  8. プレキャストコンクリートからなる上部柱の下端部と床面の間の接合目地、または、前記上部柱の下端部と下部柱の上端部の間の接合目地の周囲に型枠を固定した後、前記型枠を用いて前記接合目地を施工する方法であって、
    請求項7に記載の型枠固定方法により前記型枠を固定した後、前記接合目地を施工することを特徴とする目地の施工方法。
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