JP2018090668A - タイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

タイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2018090668A
JP2018090668A JP2016232999A JP2016232999A JP2018090668A JP 2018090668 A JP2018090668 A JP 2018090668A JP 2016232999 A JP2016232999 A JP 2016232999A JP 2016232999 A JP2016232999 A JP 2016232999A JP 2018090668 A JP2018090668 A JP 2018090668A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
rubber
polymer particles
rubber composition
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016232999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6761745B2 (ja
Inventor
佳祐 岩國
Keisuke Iwakuni
佳祐 岩國
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP2016232999A priority Critical patent/JP6761745B2/ja
Priority to DE112017006058.3T priority patent/DE112017006058B4/de
Priority to MYPI2019002064A priority patent/MY189887A/en
Priority to CN201780063529.XA priority patent/CN110023396B/zh
Priority to PCT/JP2017/040296 priority patent/WO2018100993A1/ja
Priority to US16/338,853 priority patent/US11261313B2/en
Publication of JP2018090668A publication Critical patent/JP2018090668A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6761745B2 publication Critical patent/JP6761745B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L91/00Compositions of oils, fats or waxes; Compositions of derivatives thereof
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C1/00Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
    • B60C1/0016Compositions of the tread
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L7/00Compositions of natural rubber
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L9/00Compositions of homopolymers or copolymers of conjugated diene hydrocarbons
    • C08L9/06Copolymers with styrene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/03Polymer mixtures characterised by other features containing three or more polymers in a blend
    • C08L2205/035Polymer mixtures characterised by other features containing three or more polymers in a blend containing four or more polymers in a blend
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L9/00Compositions of homopolymers or copolymers of conjugated diene hydrocarbons
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

【課題】スノー性能とウェット性能を向上することができるタイヤトレッド用ゴム組成物を提供する。【解決手段】天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、及びポリブタジエンゴムを含むゴム成分と、ガラス転移温度が−70〜−20℃でありかつ分子量分布が3.0未満であるポリマーからなり吸油量が100〜1500ml/100gである吸油性ポリマー粒子と、オイルと、シリカとを含み、吸油性ポリマー粒子の含有量が前記ゴム成分100質量部に対して0.5〜25質量部であるタイヤトレッド用ゴム組成物である。また、該ゴム組成物からなるトレッドゴムを備えた空気入りタイヤである。【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
従来、例えばヨーロッパなどで冬期に使用されるタイヤとして雪道タイヤ(ウインタータイヤとも称される)がある。雪道タイヤにおいては、雪道での走行性能(即ち、スノー性能)とともに、湿潤路面での走行性能(即ち、ウェット性能)も求められ、両性能をバランス良く向上するべく、提案がなされている(特許文献1参照)。
ところで、特許文献2には、老化防止剤に油ゲル化剤(例えば、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,γ−ジ−n−ブチルアミド)を添加してゲル化させたものをゴム組成物に配合することが開示されている。しかしながら、老化防止剤による耐オゾンクラック性を向上するために油ゲル化剤を用いる技術であり、スノー性能やウェット性能の点から吸油性ポリマー粒子を用いることは開示されていない。
一方、特許文献3,4には、タイヤの走行に起因するゴムの硬化を抑制するために、プロセスオイルに対して2倍以上の吸油力を有する吸油剤をプロセスオイルとともにゴム組成物に配合することが開示され、該吸油剤として、プロセスオイルと高い親和力を持つポリマーを低架橋重合してなる多孔性ビニル系ポリマーゲル粒子を用いることが開示されている。しかしながら、これらの文献において、吸油剤はプロセスオイルをゴム組成物中に長期間にわたって保持する機能を持つものであり、吸油したポリマーゲル粒子によりスノー性能とウェット性能を改良することについては開示されていない。
特開2010−209174号公報 特開平1−163228号公報 特開平11−172048号公報 特開2000−247105号公報
本発明は、以上の点に鑑み、スノー性能とウェット性能を向上することができるタイヤトレッド用ゴム組成物を提供することを目的とする。
本実施形態に係るタイヤトレッド用ゴム組成物は、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、及びポリブタジエンゴムを含むゴム成分と、ガラス転移温度が−70〜−20℃でありかつ吸油量が100〜1500ml/100gである吸油性ポリマー粒子と、オイルと、シリカとを含み、吸油性ポリマー粒子の含有量が前記ゴム成分100質量部に対して0.5〜25質量部であるものである。
本実施形態に係る空気入りタイヤは、上記ゴム組成物からなるトレッドゴムを備えたものである。
本実施形態によれば、スノー性能とウェット性能を向上することができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本実施形態に係るゴム組成物は、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、及びポリブタジエンゴムを含むゴム成分と、吸油性ポリマー粒子と、オイルと、シリカとを配合してなるものである。
上記ゴム成分は、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、及びポリブタジエンゴム(BR)を含むものである。これら3成分の比率は、特に限定されない。例えば、一実施形態として、ゴム成分100質量部は、天然ゴム5〜40質量部、スチレンブタジエンゴム20〜90質量部、及びポリブタジエンゴム5〜45質量部を含んでもよく、また、天然ゴム5〜35質量部、スチレンブタジエンゴム40〜80質量部、及びポリブタジエンゴム15〜45質量部を含んでもよく、あるいはまた、天然ゴム10〜35質量部、スチレンブタジエンゴム45〜60質量部、及びポリブタジエンゴム20〜40質量部を含んでもよい。
スチレンブタジエンゴムとしては、溶液重合スチレンブタジエンゴム(SSBR)を用いることが、スノー性能とウェット性能を両立させる上で好ましい。また、スチレンブタジエンゴムとしては、シリカ表面のシラノール基と相互作用のある官能基で変性された変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)を用いてもよく、一実施形態として変性SSBRを用いてもよい。変性SBRの官能基としては、例えば、アミノ基、アルコキシル基、水酸基などが挙げられる。これらはそれぞれ1種のみ導入されてもよく、あるいはまた2種以上組み合わせて導入されてもよい。また、官能基は、分子末端に導入されてもよく、あるいはまた分子鎖中に導入されてもよい。
なお、ゴム成分は、上記のNR、SBR及びBRのみで構成されてもよいが、本発明の効果が損なわれない限り、他のジエン系ゴムが含まれてもよい。
上記吸油性ポリマー粒子としては、ガラス転移温度が−70〜−20℃であり、吸油量が100〜1500ml/100gであるポリマー粒子が用いられる。NR/SBR/BRを含むゴム成分に対し、シリカ及びオイルとともに、かかる吸油性ポリマー粒子を配合することにより、スノー性能とウェット性能をバランス良く向上することができるが、その理由は次のように考えられる。すなわち、吸油性ポリマー粒子がオイルによりゲル化(即ち、膨潤)し、ゲル化した吸油性ポリマー粒子が、ゴム成分からなるマトリックス(連続相)中に分散した分散相として、フィラーを含まないフィラー非偏在相を形成する。そのため、ゴム組成物のヒステリシスロスを増大させることができるので、ウェット性能が向上すると考えられる。また、該フィラー非偏在相は、ミクロに柔軟な相でもあり、路面に吸着しやすくなる。さらに、該フィラー非偏在相は、ガラス転移温度が低いことから、低温領域での路面への吸着性が高くなる。そのため、スノー性能を向上すると考えられる。
吸油性ポリマー粒子の吸油量は100〜1500ml/100gであり、このような吸油量の高い吸油性ポリマー粒子を用いることにより、スノー性能とウェット性能をバランス良く向上することができる。また、吸油量が1500ml/100g以下であることにより、耐摩耗性の低下を抑えることができる。吸油性ポリマー粒子の吸油量は、300〜1300ml/100gであることが好ましく、より好ましくは500〜1200ml/100gであり、800〜1200ml/100gでもよい。ここで、吸油量とは、上記吸油性ポリマー粒子100g当たりに吸収可能なオイルの最大量(飽和状態での吸油量)であり、JIS K5101−13−1によって測定される値である。
吸油性ポリマー粒子のガラス転移温度(Tg)は−70〜−20℃である。このようにガラス転移温度の低い吸油性ポリマー粒子を用いることにより、低温領域での路面への吸着性を高めてスノー性能を向上することができる。また、ガラス転移温度が−70℃以上であることにより、ウェット性能の向上に有利である。吸油性ポリマー粒子のガラス転移温度は、−60〜−40℃であることが好ましく、−60〜−50℃でもよい。ここで、ガラス転移温度は、JIS K7121に準拠して示差走査熱量測定(DSC)を用いて測定される値(昇温速度20℃/分)である。
吸油性ポリマー粒子としては、分子量分布(Mw/Mn)が3.0未満であるポリマーからなるものを用いることが好ましい。分子量分布が3.0未満であることにより、低発熱性能の悪化を抑えることができ、タイヤの転がり抵抗性能の悪化を抑えることができる。分子量分布は、2.0以下であることが好ましく、より好ましくは1.5以下であり、1.2以下でもよい。分子量分布の下限は特に限定されず、1以上であればよく、1.1以上でもよい。ここで、分子量分布は、ポリマーの数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比である。Mn及びMwは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用い、標準ポリスチレンより換算した値であり、例えば、測定試料0.2mgをTHF1mLに溶解させたものについて、(株)島津製作所製「LC−20DA」を使用し、フィルター透過後、温度40℃、流量0.7mL/分でカラム(Polymer Laboratories社製「PL Gel3μm Guard×2」)を通し、Spectra System社製「RI Detector」で検出することができる。
吸油性ポリマー粒子の平均粒径(吸油していない状態での平均粒径)は、特に限定されず、例えば10〜1000μmでもよく、100〜800μmでもよく、300〜700μmでもよい。ここで、平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して画像を得て、この画像を用いて、無作為抽出された50個の粒子の直径を計測することにより、その相加平均として求められる。粒子の直径は、例えば、MediaCybernetics社の画像処理ソフト「Image-Pro Plus」を用いて、粒子の外周の2点を結び、かつ重心を通る径を、2度刻みに測定した値の平均値とすることができる。
一実施形態において、吸油性ポリマー粒子は、その繰り返し単位としてスチレン単位とエチレン単位を含有するコポリマーからなるものでもよい。また、一実施形態において、吸油性ポリマー粒子は、多孔性の粒子であってもよい。
以上のような特性を持つ吸油性ポリマー粒子としては、名東化製(株)から「アクアN−キャップ」として市販されており、好ましく用いることができる。アクアN−キャップは、熱可塑性ブロックコポリマーからなる顆粒状パウダーであり、吸油性熱可塑性ポリマー粒子である。アクアN−キャップは、オイルは吸収するが水は吸収しない親油疎水性を持ち、オイルをマイクロカプセル封入することができる。
上記ゴム組成物中における吸油性ポリマー粒子の含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.5〜25質量部であることが好ましい。含有量が0.5質量部以上であることにより、スノー性能とウェット性能を向上することができ、また、25質量部以下であることにより耐摩耗性の低下を抑えることができる。吸油性ポリマー粒子の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、1〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜15質量部である。
上記オイルとしては、ゴム組成物に配合される各種オイルを用いることができる。好ましくは、オイルとしては、炭化水素を主成分とする鉱物油を用いることである。すなわち、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、及びアロマ系オイルからなる群から選択される少なくとも1種の鉱物油を用いることが好ましい。
オイルと吸油性ポリマー粒子との含有比は、スノー性能とウェット性能の両立効果を高める上で、次のように設定されることが好ましい。すなわち、オイルの含有量(A)は吸油性ポリマー粒子の含有量(B)に対して質量比で2〜15倍((A)/(B)=2〜15)であることが好ましい。(A)/(B)は、より好ましくは3〜12である。
一実施形態において、吸油性ポリマー粒子とオイルは、吸油性ポリマー粒子にオイルを吸収させたオイル−ポリマー複合体として配合してもよい。すなわち、吸油性ポリマー粒子とオイルを予め混合して、吸油性ポリマー粒子にオイルを吸収させ、これにより得られたオイルを含む吸油性ポリマー粒子を、ゴム成分に添加し混合するようにしてもよい。
なお、ゴム組成物中に含まれるオイルの含有量は、特に限定されず、例えば、ゴム成分100質量部に対して、20〜50質量部でもよく、25〜40質量部でもよい。
本実施形態に係るゴム組成物には、補強性充填剤(即ち、フィラー)としてシリカが配合される。シリカとしては、例えば、湿式沈降法シリカや湿式ゲル法シリカなどの湿式シリカが好ましく用いられる。シリカの含有量は、特に限定されないが、ゴム成分100質量部に対して70〜130質量部であることが好ましく、より好ましくは80〜100質量部である。なお、シリカとともに、スルフィドシラン、メルカプトシランなどのシランカップリング剤を併用してもよく、その配合量はシリカ配合量に対して2〜20質量%であることが好ましい。
本実施形態に係るゴム組成物において、補強性充填剤としては、シリカを主成分とすることが好ましく、すなわち、補強性充填剤の50質量%超がシリカであることが好ましい。より好ましくは補強性充填剤の80質量%以上がシリカである。ゴム組成物中における補強性充填剤の含有量は、特に限定されないが、ゴム成分100質量部に対して70〜150質量部でもよく、80〜130質量部でもよい。なお、補強性充填剤としては、シリカとともにカーボンブラックを含有してもよい。
本実施形態に係るゴム組成物には、上記した各成分に加え、通常のゴム工業で使用されている亜鉛華、ステアリン酸、ワックス、老化防止剤(アミン−ケトン系、芳香族第2アミン系、フェノール系、イミダゾール系等)、加硫剤、加硫促進剤(グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系等)などの配合薬品類を通常の範囲内で適宜配合することができる。
上記加硫剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄が挙げられ、特に限定するものではないが、その配合量はゴム成分100質量部に対して0.1〜5質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜3質量部である。また、加硫促進剤の配合量としては、ゴム成分100質量部に対して0.1〜5質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜3質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物は、通常に用いられるバンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて、常法に従い混練し作製することができる。例えば、ノンプロ練り工程で、ゴム成分に対し、吸油性ポリマー粒子、オイル、及びシリカとともに、加硫剤及び加硫促進剤を除く他の添加剤を添加混合し、次いで、得られた混合物に、プロ練り工程で加硫剤及び加硫促進剤を添加混合してゴム組成物を調製することができる。
このようにして得られるゴム組成物は、空気入りタイヤの接地面を構成するトレッドゴムに用いられる。タイヤとしては、乗用車用タイヤ、トラックやバスの重荷重用タイヤなど各種用途及び各種サイズの空気入りタイヤが挙げられる。好ましくは、雪道タイヤに用いることである。空気入りタイヤのトレッドゴムには、キャップゴムとベースゴムとの2層構造からなるものと、両者が一体の単層構造のものがあるが、接地面を構成するゴムに好ましく用いられる。すなわち、単層構造のものであれば当該トレッドゴムが上記ゴム組成物からなり、2層構造のものであればキャップゴムが上記ゴム組成物からなることが好ましい。
空気入りタイヤの製造方法は、特に限定されない。例えば、上記ゴム組成物を、常法に従い、押出加工によって所定の形状に成形して未加硫のトレッドゴム部材を作製し、該トレッドゴム部材を他の部材と組み合わせて未加硫タイヤ(グリーンタイヤ)を作製した後、例えば140〜180℃で加硫成型することにより、空気入りタイヤを製造することができる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
バンバリーミキサーを使用し、下記表1に示す配合(質量部)に従って、まず、ノンプロ練り工程で、ゴム成分に対し、硫黄及び加硫促進剤を除く他の配合剤を添加し混練し(排出温度=160℃)、次いで、得られた混練物に、プロ練り工程で、硫黄と加硫促進剤を添加し混練して(排出温度=90℃)、タイヤトレッド用ゴム組成物を調製した。表1中の各成分の詳細は以下の通りである。
・NR:天然ゴム、RSS#3
・SBR:アルコキシル基及びアミノ基末端変性溶液重合SBR、JSR(株)製「HPR350」
・BR:宇部興産(株)製「BR150B」
・カーボンブラック:東海カーボン(株)製「シーストKH(N339)」
・シリカ:東ソー・シリカ(株)製「ニップシールAQ」
・パラフィン系オイル:JX日鉱日石エネルギー(株)製「プロセスP200」
・アロマ系オイル:JX日鉱日石エネルギー(株)製「プロセスNC140」
・シランカップリング剤:エボニック社製「Si69」
・吸油性ポリマー粒子:名東化製(株)製「アクアN−キャップ」(吸油量:1000ml/100g、Tg:−51℃、平均粒径:500μm、Mw:99000、Mn:85000、Mw/Mn:1.2)
・ポリメタクリル酸メチル:東京化成工業(株)製「ポリメタクリル酸メチル」(吸油量:46.8ml/100g、Tg:90℃)
・シリコーン樹脂粉末:モメンティブパフォーマンスマテリアルズジャパン合同会社製「トスパール2000B」(吸油量:10.0ml/100g、平均粒径:7μm)
・油ゲル化剤:N−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,γ−ジ−n−ブチルアミド、味の素(株)製「コアギュランGP−1」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS−20」
・亜鉛華:三井金属鉱業(株)製「亜鉛華1号」
・ワックス:日本精鑞(株)製「OZOACE0355」
・老化防止剤:大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
・加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーD」
・硫黄:鶴見化学工業(株)製「粉末硫黄」。
得られたゴム組成物について、160℃で30分間加硫した所定形状の試験片を用いて、耐摩耗性を評価した。また、各ゴム組成物を用いて乗用車用空気入りラジアルタイヤを作製した。タイヤサイズは215/45ZR17とし、トレッドゴムに各ゴム組成物を適用し、常法に従い加硫成型することにより、タイヤを作製した。得られたタイヤについて、転がり抵抗性能とスノー性能とウェット性能を評価した。各評価方法は以下の通りである。
・耐摩耗性:JIS K6264に準拠し、岩本製作所(株)製のランボーン摩耗試験機を用いて、荷重40N,スリップ率30%の条件で摩耗減量を測定し、摩耗減量の逆数について比較例1の値を100とした指数で示した。指数が大きいほど、摩耗減量が少なく、耐摩耗性に優れることを示す。
・転がり抵抗性能:転がり抵抗測定ドラム試験機を用いて、空気圧230kPa、荷重4410N、温度23℃、80km/hの条件で各タイヤの転がり抵抗を測定し、転がり抵抗の逆数について比較例1の値を100として指数で示した。指数が大きいほど、転がり抵抗が小さく、低燃費性に優れることを示す。
・スノー性能:タイヤ4本を乗用車に装着し、雪道(気温−15±3℃)上で60km/h走行からABS作動させて20km/hまで減速時の制動距離を測定し(n=10の平均値)、制動距離の逆数について比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が大きいほど制動距離が短く、スノー性能に優れることを示す。
・ウェット性能:タイヤ4本を乗用車に装着し、2〜3mmの水深で水をまいた路面上を走行した。時速100kmにて摩擦係数を測定して、ウェットグリップ性能を評価し、比較例1を100として指数表示した。指数が大きいほど摩擦係数が大きく、ウェットグリップ性に優れることを示す。
Figure 2018090668
結果は表1に示す通りである。コントロールである比較例1に対し、アミノ酸系油ゲル化剤を配合した比較例2では、スノー性能及びウェット性能が悪化した。比較例3,4では、添加したポリメタクリル酸メチルやシリコーン樹脂粉末の吸油量が低いものであり、スノー性能及びウェット性能が悪化した。比較例5では、吸油性ポリマー粒子の配合量が多すぎて耐摩耗性が損なわれていた。
これに対し、実施例1〜7であると、耐摩耗性を損なうことなく、スノー性能とウェット性能がバランス良く向上しており、また、転がり抵抗性能についても改善されていた。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその省略、置き換え、変更などは、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

Claims (5)

  1. 天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、及びポリブタジエンゴムを含むゴム成分と、ガラス転移温度が−70〜−20℃でありかつ吸油量が100〜1500ml/100gである吸油性ポリマー粒子と、オイルと、シリカとを含み、吸油性ポリマー粒子の含有量が前記ゴム成分100質量部に対して0.5〜25質量部である、タイヤトレッド用ゴム組成物。
  2. 前記吸油性ポリマー粒子は、分子量分布が3.0未満であるポリマーからなる、請求項1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  3. 前記オイルの含有量が前記吸油性ポリマー粒子の含有量に対して質量比で2〜15倍である、請求項1又は2に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  4. 前記シリカの含有量が前記ゴム成分100質量部に対して70〜130質量部である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴム組成物からなるトレッドゴムを備えた空気入りタイヤ。
JP2016232999A 2016-11-30 2016-11-30 タイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ Active JP6761745B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016232999A JP6761745B2 (ja) 2016-11-30 2016-11-30 タイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
DE112017006058.3T DE112017006058B4 (de) 2016-11-30 2017-11-08 Kautschukzusammensetzung für eine Reifenlauffläche und vulkanisiertes Produkt, insbesondere pneumatischer Reifen
MYPI2019002064A MY189887A (en) 2016-11-30 2017-11-08 Rubber composition for tire tread and pneumatic tire
CN201780063529.XA CN110023396B (zh) 2016-11-30 2017-11-08 轮胎胎面用橡胶组合物及充气轮胎
PCT/JP2017/040296 WO2018100993A1 (ja) 2016-11-30 2017-11-08 タイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
US16/338,853 US11261313B2 (en) 2016-11-30 2017-11-08 Rubber composition for tire tread and pneumatic tire

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016232999A JP6761745B2 (ja) 2016-11-30 2016-11-30 タイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018090668A true JP2018090668A (ja) 2018-06-14
JP6761745B2 JP6761745B2 (ja) 2020-09-30

Family

ID=62242163

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016232999A Active JP6761745B2 (ja) 2016-11-30 2016-11-30 タイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ

Country Status (6)

Country Link
US (1) US11261313B2 (ja)
JP (1) JP6761745B2 (ja)
CN (1) CN110023396B (ja)
DE (1) DE112017006058B4 (ja)
MY (1) MY189887A (ja)
WO (1) WO2018100993A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7322333B2 (ja) * 2019-12-27 2023-08-08 Toyo Tire株式会社 冬用タイヤトレッド用ゴム組成物及び冬用タイヤ
CN112011104A (zh) * 2020-09-07 2020-12-01 烟台融晟新材料有限公司 一种环保可循环再生功能材料为主体设计的绿色半钢轮胎胎面胶配方

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000247105A (ja) * 1999-02-26 2000-09-12 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2010185025A (ja) * 2009-02-13 2010-08-26 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤ用ゴム組成物およびその製造法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5015882A (ja) * 1973-06-12 1975-02-19
JPH01163228A (ja) 1987-12-21 1989-06-27 Yokohama Rubber Co Ltd:The ゴム組成物
JPH11172048A (ja) 1997-12-11 1999-06-29 Bridgestone Corp ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ
JP2010209174A (ja) 2009-03-09 2010-09-24 Toyo Tire & Rubber Co Ltd タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
FR2968005B1 (fr) 2010-11-26 2012-12-21 Michelin Soc Tech Bande de roulement de pneumatique neige
JP6352748B2 (ja) * 2014-09-25 2018-07-04 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
JP6732420B2 (ja) * 2015-09-28 2020-07-29 Toyo Tire株式会社 タイヤトレッド用ゴム組成物及びその製造方法
JP6761746B2 (ja) * 2016-11-30 2020-09-30 Toyo Tire株式会社 スタッドレスタイヤ用ゴム組成物及びスタッドレスタイヤ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000247105A (ja) * 1999-02-26 2000-09-12 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2010185025A (ja) * 2009-02-13 2010-08-26 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤ用ゴム組成物およびその製造法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018100993A1 (ja) 2018-06-07
MY189887A (en) 2022-03-17
CN110023396B (zh) 2021-07-06
US11261313B2 (en) 2022-03-01
DE112017006058T5 (de) 2019-09-12
CN110023396A (zh) 2019-07-16
JP6761745B2 (ja) 2020-09-30
US20210277211A1 (en) 2021-09-09
DE112017006058B4 (de) 2023-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5214886B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5634913B2 (ja) ゴム組成物、その製造方法、及び空気入りタイヤ
JP2017210191A (ja) 空気入りタイヤ
JP5767653B2 (ja) トレッド用ゴム組成物およびそれをトレッドに用いた空気入りタイヤ
JP2010059248A (ja) スタッドレスタイヤ用ゴム組成物及びスタッドレスタイヤ
JP5508177B2 (ja) キャップトレッド用ゴム組成物及びスタッドレスタイヤ
WO2016017646A1 (ja) ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
US10472501B2 (en) Rubber composition for tire tread and method for producing the same
JP6032328B1 (ja) ゴム組成物およびそれを用いる空気入りタイヤ
JP6433415B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6071979B2 (ja) 加硫ゴム組成物の製造方法、加硫ゴム組成物およびそれを用いたスタッドレスタイヤ
JP7009768B2 (ja) ゴム組成物およびタイヤ
JP6888286B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2017095673A (ja) タイヤ
US11261313B2 (en) Rubber composition for tire tread and pneumatic tire
JP2008189846A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP6434779B2 (ja) ゴム組成物および空気入りタイヤ
US11072695B2 (en) Rubber composition for studless tire and studless tire
JP6442241B2 (ja) 加硫ゴム組成物の製造方法、加硫ゴム組成物およびそれを用いたスタッドレスタイヤ
JP2012172021A (ja) ゴム組成物、その製造方法、及び空気入りタイヤ
JP2008174608A (ja) 空気入りタイヤ
JP2017095560A (ja) スタッドレスタイヤ用ゴム組成物
JP2023157713A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物及びタイヤ
US20240174843A1 (en) Rubber composition for tire tread and tire
JP2023157716A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物及びタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190919

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200526

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200714

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200907

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6761745

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250