JP2018089633A - 溝付き金属管の製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】球体ベアリング56のボール収容部54aに収容した球体55と管内に配置した中子20とで金属管に凹溝を形成する溝付き金属管の製造装置において、球体ベアリングの球体の回転に対する摩擦抵抗を軽減して、円滑な溝付き金属管の製造を可能にする。【解決手段】球体ベアリング56として、球体ホルダ54のボール収容部54aの凹球面に配置した多数の小球80で球体55を支持する構成とする。また、ボール収容部の凹球面の金属管移動方向と直交する左右方向の少なくとも中央部領域に金属管移動方向をなす偶数列のトラック溝を形成する。前記偶数列のトラック溝は浅溝81aと深溝81bとの一対を組みとする複数組からなり、かつ、それぞれの組における浅溝と深溝とはその端部の傾斜面である連絡通路81cにおいて通じており、小球80が浅溝と深溝との間を循環し得る。【選択図】図3

Description

この発明は、例えば電縫管製造装置により、管外周面の周方向に間隔をあけた複数個所に、管長手方向に延びる凹溝を有する金属管を製造する溝付き金属管の製造装置、及び製造方法に関する。
電縫管製造装置により製造される電縫管は種々の用途に広く用いられている。
電縫管に凹部を形成する方法として特許文献1の「エンボス模様を有する角形金属素管の成形方法」がある。この特許文献1には、角形金属管の両側面に管長手方向に間隔をあけて矩形の凹部(エンボス)を形成することが示されている。
特許文献1の角形金属管の前記矩形の凹部は、梱包した鋼材を床面に直接でなく隙間をあけて置くためのスキッド(枕木)としの用途を想定していることから、図19に示すように角形金属管31の径方向(辺長方向)に細長い矩形の凹部30を間隔をあけて形成して、床に枕木として置いた角形金属管の径方向に加わる圧潰荷重に対する強度を高めている。
なお、従来、管長手方向に伸びる凹溝を有する鋼管等の金属管を電縫管製造装置により製造することは行われていない。
電縫管製造装置において角形金属管を製造する場合、図19に示すように、複数段(図示例では4段)のブレークダウンロール(BDR)で円弧状に湾曲成形し、次いで複数段(図示例では3段)のフィンパスロール(FPR)で両エッジが接近したほぼ円形状(開放円形)に成形し、続くスクイズロール(SQR)と高周波溶接機とによる溶接工程にて両エッジを突き合わせ溶接して円形管にし、次いで複数段のサイジングロール(SZR)による整形工程及び矯正用のタークスヘッドロール(THR)により角形金属管を製造する。
特開昭63−111718
前記の通り、管長手方向に伸びる凹溝を有する鋼管等の金属管を電縫管製造装置により製造することは行われていないが、鋼管等の金属管に管長手方向に伸びる凹溝を形成すると、断面機能を高めるために有効である。特に、柱材に用いる角形鋼管の4面に管長手方向に伸びる凹溝を形成すると、断面機能を高める効果は高い。
ところで、鋼管等の金属管の外面の周方向に間隔をあけた複数箇所に管長手方向に延びる凹溝を形成する手段として、凹球面を有するボール収容部(受座部)の前記凹球面に球体を回転可能に収容した球体ベアリングを持つ管外機構と前記球体に対応する箇所に溝状凹部を有して金属管内に配置される中子とを有する溝付け装置により、金属管の外周に凹溝を形成する溝付き金属管の製造装置が本出願人のもとで特許出願されている。この溝付き金属管の製造装置における溝付け装置の管外機構は、球体を単に凹球面で受ける構造である(特願2016-155253、特願2016-073758)。なお、先の出願では前記球体ベアリングを球体保持部と呼んでいる。
溝付け装置の管外の球体と管内の中子とで金属管外周に凹溝を形成するこの溝付き金属管製造方法は、極めてコンパクトかつシンプルであり、溝付き金属管製造装置としてスペースが狭く済み、設備費も安く済むものであるが、さらなる改良が望まれる。
この溝付き金属管の製造装置において、金属管の管壁を押し込む管外の球体と押し込まれた管壁を受ける管内の中子の溝状凹部とで金属管に凹溝を形成するが、金属管の管壁を押し込む球体には大きな荷重が作用する。球体ベアリングが球体を摩擦抵抗なく支持できるものであれば問題はないが、実際には摩擦抵抗が必ず生じる。
この溝付け装置を特に電縫管製造装置による造管ラインに設置して金属管に凹溝を形成する場合、球体の回転に対する摩擦抵抗が大きいと、造管ラインの材料送り駆動として大きな動力を必要とする。
造管ラインに要求される動力は、成形(サイジングゾーンでの整形を含む)に要する成形動力と送り駆動に要する送り駆動動力とであるが、前記のように溝付け装置の球体の回転に対する摩擦抵抗が大きいと、送り駆動に要する動力が大となる。
溝付け装置を備えた造管ラインを新規に設置する場合であれば、必要な成形動力及び送り駆動動力を満たすように設計するが、既存の造管ラインに溝付け装置を設置する場合には、既存の造管ラインの動力を増大させる改造には種々の問題が生じるので、通常は造管ラインの造管速度を低くせざるを得なくなる。
また、上述のような電縫管製造装置に設置した場合に限らず、球体ベアリングを用いた溝付け装置で金属管に凹溝を形成する場合に、球体の回転にに対する摩擦抵抗を軽減できることは、大きなメリットである。
本発明は上記事情のもとになされたもので、球体ベアリングを有する管外機構と金属管内に配置される中子とで金属管に管長手方向に伸びる凹溝を形成する場合に、球体ベアリングにおける球体の回転に対する摩擦抵抗を軽減して、溝付き金属管の製造を円滑に行えるようにすることを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の発明は、長手方向に駆動される金属管の外面の周方向に間隔をあけた複数箇所に管長手方向に延びる凹溝を有する溝付き金属管の製造装置であって、
球体と前記球体を凹球面をなすボール収容部にて回転自在に保持する球体ホルダとからなる球体ベアリングを有し前記球体が管外面を押す態様で周方向に間隔をあけて設けられる複数の管外機構と、
管内面に沿う断面形状の短尺の棒状をなし、管内に配置されて前記各球体ベアリングの球体に対応する箇所を受ける中子とを備え、
前記中子の外周面には、前記各球体ベアリングの球体にそれぞれ対向する位置から金属管移動方向前方側にのみ、球体に対応する形状の複数の溝状凹部を有しており、
前記球体ベアリングは、前記球体を前記球体ホルダのボール収容部の凹球面に配置された多数の小球の上に載せた構成であることを特徴とする。
請求項2は、請求項1の溝付き金属管の製造装置において、前記球体ベアリングは、前記ボール収容部の凹球面の金属管移動方向と直交する左右方向の少なくとも中央部領域に金属管移動方向をなす偶数列のトラック溝を形成してなり、前記偶数列のトラック溝は浅溝と深溝との一対を組みとする複数組からなり、かつ、それぞれの組における浅溝と深溝とはその端部の傾斜面である連絡通路において通じており、前記小球が浅溝と深溝との間を循環し得るようにされていることを特徴とする。
請求項3は、請求項2の溝付き金属管の製造装置において、前記ホルダ本体の凹球面の偶数列のトラック溝が金属管移動方向と直交する左右方向の中央部領域のみにあり、その左右方向外側の領域は溝なしの単なる凹球面であることを特徴とする。
請求項4は、請求項1〜3のいずれかの溝付き金属管の製造装置において、
前記中子が管内面に接触する以外の拘束力を受けない態様で管内に配置されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、溝付き金属管の製造方法であって、金属板をブレークダウンロール及びフィンパスロールでほぼ円形に湾曲成形し、続くスクイズロール及び溶接装置で、前記ほぼ円形湾曲状態の金属板の両エッジを突き合せ溶接して円管にし、次いでサイジングロールにより整形する電縫管製造装置における前記サイジングロールの下流側に、請求項1〜4に記載の溝付き金属管の製造装置を設置し、その球体と中子とにより、管長手方向に駆動される金属管の外面の周方向に間隔をあけた複数箇所に管長手方向に延びる凹溝を形成することを特徴とする。
請求項6の発明は、製造された金属管に、オフラインで、管外面の周方向に間隔をあけた複数箇所に管長手方向に延びる凹溝を形成する溝付き金属管の製造方法であって、
搬送テーブルを備えて金属管を管長手方向に駆動する駆動装置における前記搬送テーブルの中間位置に請求項1〜4に記載の溝付き金属管の製造装置を設置し、その球体と中子とにより、搬送テーブル上を管長手方向に駆動される金属管の外面の周方向に間隔をあけた複数箇所に管長手方向に延びる凹溝を形成することを特徴とする。
請求項1の発明の溝付き金属管の製造装置において、移動する金属管に対して、球体ベアリングの回転する球体と中子の溝状凹部とで金属管に凹溝が形成される。その際、球体がボール収容部の凹球面に直接接触して回転するのではなく、凹球面に配置された多数の小球に載った状態で回転するので、球体の回転に対する摩擦抵抗が軽減される。
したがって、球体ベアリングを有する管外機構と金属管内に配置される中子とで金属管に管長手方向に伸びる凹溝を形成する場合に、球体ベアリングにおける球体の回転に対する摩擦抵抗が軽減され、溝付き金属管の製造を円滑に行うことができる。
請求項2において、球体と中子とで金属管に凹溝を形成する際、球体は金属管の移動方向と同方向に回転する。
この球体に対して、中央部領域にある浅溝と深溝との一対のトラック溝のうち浅溝内にある小球は球体に接触して負荷を受けつつ、球体の回転方向と反対方向(金属管の移動方向と逆方向)に回転する。一方、深溝内にある小球は球体に接触しないので無負荷状態にある。
トラック溝は金属管移動方向をなしているので、浅溝内の小球は回転しながら浅溝内を金属管の移動方向と逆方向に移動し、その端部の連絡通路を経て隣の深溝に入る。深溝内に入った小球は深溝内の小球を押し、押された深溝内の小球が深溝内を金属管移動方向(順方向)に移動して反対側の連絡通路を経て浅溝に入る。深溝から浅溝に入った小球は、前記のように球体に接触して負荷を受けつつ、球体の回転方向と反対方向(金属管の移動方向と逆方向)に回転する。
こうして浅溝と深溝との間を循環する小球が、浅溝内にある時に逆方向に回転しながら球体の回転を支持する。
トラック溝の溝方向が金属管移動方向と一致しているので、金属管移動方向に回転する球体を支持する浅溝内の小球は、回転する球体の回転軸と概ね平行な回転軸を持つ態様で回転する(向きは逆だが概ね同じ方向で回転する)。したがって、球体と小球との間に無用なすべりは少なく、球体と小球との間の摩擦抵抗は顕著に小さい。
単なる凹球面に多数の小球を配置した構造では、小球の位置が定まらず不規則であり回転方向も不規則となるから、支持する球体に対する摩擦抵抗も大きなものとなるが、本発明の球体ベアリングによれば前記の通り、小球が球体の回転方向(移動体の移動方向)と正しく逆方向に回転(回転する球体の回転軸と概ね平行な回転軸を持つ態様で逆方向に回転)するので、球体と小球との間に発生するすべりは小さく摩擦抵抗は小さい。
背景技術で述べたように、球体ベアリングを用いた溝付け装置を電縫管製造装置による造管ラインに設置して金属管に凹溝を形成する場合、球体の回転に対する摩擦抵抗が大きいと、造管ラインの材料送り駆動として大きな動力を必要とする。
造管ラインに要求される動力は、成形(サイジングゾーンでの整形を含む)に要する成形動力と送り駆動に要する送り駆動動力とであるが、前記のように溝付け装置の球体の回転に対する摩擦抵抗が大きいと、送り駆動に要する動力が大となる。
溝付け装置を備えた造管ラインを新規に設置する場合であれば、必要な成形動力及び送り駆動動力を満たすように設計するが、既存の造管ラインに溝付け装置を設置する場合には、既存の造管ラインの動力を増大させる改造には種々の問題が生じるので、通常は造管ラインの造管速度を低くせざるを得なくなる。
しかし、請求項2のような球体ベアリングを用いた溝付け装置によれば、球体の回転に対する摩擦抵抗が顕著に軽減されるので、材料送り駆動の動力が軽減される。
したがって、球体ベアリングを用いた溝付け装置を、例えば既存の造管ラインに設置する場合でも、既存の造管ラインの動力を増大させる改造をする必要なく、かつ造管ラインの造管速度を低くする必要もなく、設置することが可能となる。
また、球体を著しい高速で回転させる必要のある用途、あるいは極めて大きな荷重を負担させる必要のある用途に使用する場合には、焼付けが発生する可能性があるが、摩擦抵抗が軽減されることは、そのような問題を回避するために有効である。
球体ベアリングにおいて、凹球面が球体から受ける荷重は凹球面の中心近傍が大半なので、請求項3のように、トラック溝を設ける領域を金属管移動方向と直交する左右方向の中央部領域のみにすることが適切である。
請求項4のように、中子が管内面に接触する以外の拘束力を受けない態様で管内に配置された構成にすることで、煩雑な中子固定手段が不要となり、溝付け装置の構成が簡略化される。
本発明の溝付き金属管の製造装置及び製造方法を実施する電縫管製造装置の一実施例を模式的に説明する図である。 図1における本発明の主要部の概略を説明する図である。 図1における溝付け装置10の一実施例の要部を模式的に示したもので、(イ)は溝付け装置の側面図、(ロ)は(イ)の要部を模式的に示したA−A断面図、(ハ)は中子の斜視図である。 上記の溝付け装置で金属管に凹溝を形成する場合の凹溝形成開始時に対応する装置としての一実施例の中子挿入退避装置を示すもので、(イ)は凹溝形成を開始する前の準備状態、(ロ)は凹溝形成が始まる時点の状態を示す。 (イ)は上記の溝付け装置で金属管に凹溝が形成されている状態における、金属管内面と中子外面との間の望ましい隙間状態、及びそれを実現する手段を説明する図、(ロ)は(イ)におけるB−B断面図である。 図3で説明した溝付け装置10の具体的な構造の一例を示したもので、(イ)は溝付け装置10の側面図、(ロ)は(イ)におけるハウジング16の蓋体16cを外して示した正面図(右矢視図)、(ハ)は(ロ)の球体ベアリング56のみを示した図である。 図6における球体ベアリング56を、球体ホルダの蓋体を外した状態で示した斜視図である。 図7において球体を除いた状態で示した斜視図である。 図8において小球を除いた状態で示した斜視図である。 図7で蓋体を取り付けた状態におけるC−C断面図である。 図8の平面図である。 図9の平面図である。 図10において、球体、小球及び蓋体を除いた状態で示した図である。 図10における要部を拡大した図である 上述の溝付け装置を置電縫管製造ラインの中ではなくオフラインで設置する場合の概略を示す図である。 本発明の溝付き金属管の製造方法で四角形の角形金属管を製造する場合の例を示すもので、(イ)は角形金属管の4面に連続する凹溝を形成する場合、(ロ)は角形金属管の4面に管長手方向に細長い凹溝を断続的に形成する場合をそれぞれ示す。 本発明の金属管の製造方法で製造される溝付き金属管の断面形状の例を示すもので、(イ)は実施例で説明した溝付き金属管(溝付き四角形金属管)、(ロ)は溝付き五角形金属管、(ハ)は溝付き六角形金属管、(ニ)は4溝の溝付き円形金属管、(ホ)は6溝の溝付き円形金属管、(へ)はコーナー部溝付きの四角形金属管の場合、(ト)1つの辺に2つの溝を持つ四角形金属管の場合である。 一般的な角形金属管を製造する電縫管製造装置を模式的に説明する図である。 径方向に細長い矩形の凹部を備えた従来の角形金属管を説明する図である。
以下、本発明の溝付き金属管の製造装置及び製造方法を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の溝付き金属管の製造装置及び製造方法を、電縫管製造装置において実施する場合について模式的に説明する図、図2は図1における本発明の主要部の概略を説明する図である。
図示略のアンコイラーから繰り出される金属板1は、レベラー、ルーパー、ピンチロール等(いずれも図示を省略)を経て、複数段(図示例では4段)のブレークダウンロール(BDR)で円弧状に湾曲成形し、次いで複数段(図示例では3段(#1、#2、#3))のフィンパスロール(FPR)で両エッジが接近したほぼ円形状(開放円形)に成形し、続くスクイズロール(SQR)と高周波溶接機とによる溶接工程にて両エッジを突き合わせ溶接して円形管にし、次いで複数段のサイジングロール(SZR)による整形工程により角形金属管に整形される。なお、この実施例は四角形金属管に凹溝を形成する場合である。
次いで、本発明の実施例の溝付け装置10により溝付け加工されて図示例では溝付き四角形金属管が得られる。
この溝付け加工後、タークスヘッドロール(THR)で矯正される。なお、サイジングロール(SZR)による整形工程により角形金属管に整形し、タークスヘッドロール(THR)で矯正した後に、溝付け装置10により、溝付け加工を行ってもよい。
図2は図1のフィンパスロール(FPR)の最初のスタンド(#1)より下流側部分を一部省略して拡大した図である。溝付け装置10は、2点鎖線で示した溝付けスタンド11に取り付けられる。
同図において、13はインピーダである。このインピーダ13は、高周波誘導加熱装置のコイルが発生する磁束を集めて金属板の両エッジの突合せ部を効率的に加熱するための磁性体のコアであり、その後端部がフィンパスロール(FPR)でほぼ円形湾曲状態となった金属板1の湾曲内側に配置された固定部15に連結されている。
図3(イ)〜(ハ)は本発明における溝付け装置10の概ね前提となる構成を模式的に示したもので、本発明における要部である球体ベアリング56(図6〜図14で詳細後述する)についてはその球体55のみを示したものであり、(イ)は溝付け装置10の側面図、(ロ)は(イ)の要部を模式的に示したA−A断面図、(ハ)は後述の中子の斜視図である。
この溝付け装置10は、溝付け加工を直接行う部分であり、詳細後述する球体ベアリング56における回転自在に保持された球体55を管外面を押す態様で周方向に間隔をあけて設けた4つの管外機構19と、管内面に沿う断面形状の短尺の棒状をなし、前記管外機構19に対応する管長手方向位置で、かつ、図示例では管内面に接触する以外の拘束力を受けない態様で管内に配置される中子20とを、ハウジング16内に備える。ハウジング16の金属管移動方向(金属管駆動方向)と反対側に、溝加工される前の金属管8”を案内する金属管ガイド17を備える。図3(ハ)に前記中子20を斜視図で示す。
上記の通り、この実施例では、中子20が管内面に接触する以外の拘束力を受けない態様で管内に配置されており、フローティング中子と言えるものであるが、この中子を固定的に設けてもよい。この場合、中子を例えば前記インピーダ13の先端部に棒状体を介して連結した構成とすることができる。
この実施例は四角形金属管8”の4つの各面に凹溝8aを形成するものなので、前記中子20の断面形状は四角形断面であり、この中子20の外周面には、前記4つの管外機構19の各球体55にそれぞれ対向する位置から金属管移動方向前方側にのみ、各球体55に対応する形状の4つの溝状凹部20aを有している。溝状凹部20aの溝端(溝が始まる端部)は半球凹面20a’となっている。中子20における溝状凹部20aのない角形断面部(溝なし部)を20bで示す。
前記管外機構19の球体55は、ハウジング16内に後述するように圧下調整可能に設けられている。2点鎖線で示した球体55は圧下される前の状態を示す。
この溝付け装置10において、溝加工される前の金属管8”が図3(イ)の矢印方向に駆動されると、管壁が球体55と中子20の溝状凹部20aを含む外面との間を通過することで、金属管の4つの面に凹溝8aが連続的に形成される。すなわち、図17(イ)の溝付き四角形金属管のような断面形状で、図16(イ)のような連続する凹溝8aが形成される。
実施例の溝付け装置10における中子20は、管内面に接触する以外の拘束力を受けない態様で管内に配置されるので、金属管先端部の凹溝加工開始時には、例えば図4に示すような子挿入退避装置60で中子を保持するとよい。
この中子挿入退避装置60は、例えば、溝付け装置の球体55の位置に設けた本体機枠61と、この本体機枠61に旋回可能に取り付けた旋回アーム62と、中子20を受ける中子受け部63と、この中子受け部63を固定的に保持し前記旋回アーム62に沿ってスライド可能に装着された受け部ホルダ64と、前記旋回アーム62が水平状態にある時に前記受け部ホルダ64を旋回アーム62に沿って前進後退させることが可能な図示略の前進後退駆動装置とを有する。そして前記中子受け部63は、中子20に設けた孔内に挿入される中子支持部63aと、前記中子支持部63aと一体で受け部ホルダ64に固定された金属管外形より小さな外形の中子ストッパ部63bとからなる。
この中子挿入退避装置60の場合、金属管先端部の凹溝加工開始時には、図4(イ)に示すように、予め旋回アーム62を水平にして受け部ホルダ64を垂直な状態にし、中子受け部63の中子支持部63aを中子20の中心孔20dに挿入して中子20を支持しておく。なお、この中子20には中子受け部63が挿入される中心孔20dが設けられている。
そして、図4(イ)のように金属管をその先端が溝付け装置の球体55に達する手前で一旦止め、図示略の前記前進後退駆動装置により受け部ホルダ64を旋回アーム62に沿って前進させて、中子20を金属管の先端部に図4(ロ)のように挿入する。
この状態で球体55を所定位置まで圧下した後、金属管を若干前進させると、金属管の先端近傍に凹溝が形成される。この場合、中子受け部63の中子ストッパ部63bが中子20を受け止めるので、中子20は安定した金属管に凹溝を形成する作用をする。
次いで、受け部ホルダ64を図4(イ)の位置まで後退させた後旋回アーム62を2点鎖線で示す垂直な退避位置まで旋回させて退避させるとともに金属管を送り駆動すると、その後は、金属管の4つの面に凹溝8aが連続的に形成される。すなわち、図17(イ)の溝付き四角形金属管のような断面形状で、図16(イ)のような連続する凹溝8aが形成される。
なお、図16(ロ)のような管長手方向に間隔をあけた凹溝8bを持つ溝付き金属管8’を形成する場合には、各球体ベアリング56を素早く上下駆動させることができる上下移動機構を設けて、凹溝を形成しない領域では各球体ベアリング56を上昇させる。
これにより、図16(ロ)のような管長手方向に間隔をあけた凹溝8bを持つ溝付き金属管8’が得られる。この場合は、図6における中子20は、これを例えば図2におけるインピーダ13の先端部に棒状体を介して連結するなどして、固定的に設ける。
なお、溝付け装置10における球体ベアリング56の位置(球体55の位置)を中子20から引き離す(圧下を逃がす)ことにより、凹溝のない四角形金属管を製造することができる。
金属管の管壁を球体55と中子20の溝状凹部20aとの隙間に潜り込ませて行う凹溝加工では、大きな摩擦力とともに溝加工が行われるので、溶接部に過大な加圧力が作用すると溶接部が損傷する恐れがある。それを防ぐためには、図5のように球体55と中子20の溝状凹部20aの特に溝端半球凹面20a’との隙間gを溶接部のない他の面より若干大きくすることが有効である。この場合、溶接部の外面ビードは研削されて平面になっているが内面ビードは内側に隆起しているので、球体55と中子20の溝端半球凹面20a’との間の前記隙間gを大きくすれば(すなわち、中子20の圧下量(押込み量)を小さくすれば)、中子20の溝端半球凹面20a’と金属管内面との間に適切な大きさの隙間gが生じ、内面ビードが損傷することを防止できる。
前記隙間gは例えば、□2.3×80×80mm、あるいは□3.2×80×80mmの角形鋼管に直径40mmφの球体55を用いて深さ6mmの凹溝8aを形成する場合であれば、球体55と中子20の溝端半球凹面20a’との間の隙間gは、例えば、板厚t+1.3±0.2mm程度が好ましい。
中子20が金属管内で円滑にかつ安定して凹溝加工の動作をするためには、中子20の外面(角形断面部20bにおける外面)と金属管内面との間に若干の隙間cがあるのが望ましく、かつ、各面(実施例の場合4面)についてその隙間cが均等かつ一定であることが望ましい。
前記隙間cを各面について均等かつ一定にするための対策として、図5に示した実施例では、中子20の前記溝端半球凹面20a’より金属管移動方向と反対側の溝なし部(溝なし角形断面部)20bの外周面、及び、溝端半球凹面20a’より金属管移動方向前方側の溝有り部(溝角形断面部)20cにおける溝のない外周面に、管内面を外側に付勢する管内面付勢手段としてのボールプランジャ31を中子外周に埋め込んでいる。
図示例では中子20の角形断面部20bの四つの面においてそれぞれ両側の角部近傍と中央部との3カ所、合計12カ所にボールプランジャ31設けている。このボールプランジャ31は、円筒状ケース内にスプリングで付勢されたボールを有する構造である。
これらのボールプランジャ31によって、4つの管内面をバネ力で外側に付勢することで、中子20の外面と金属管内面との間の隙間cを各面について均等にすることができるとともに、その隙間cの大きさが変動しないように安定させることができる。
なお、中子20の外面と金属管内面との間の隙間cは、□2.3×80×80mm、あるいは□3.2×80×80mmの場合、0.5mm程度が適切である。
前記隙間cを極力均等かつ一定に保つための対策として、動きを拘束されていない中子の動きを極力抑えることが重要である。そのために、図示は省略するが、例えば中子の長さを長くする等して、中子20の傾きや前後動を極力なくすことが有効である。
なお、中子を長くすることで、長くした中子と金属管内面との接触面積が大となり、中子がみだりに前後動せずに安定する効果も得られる。
前述した図3では本発明における溝付け装置10の概ね前提となる構成を示したが、本発明における要部である球体ベアリング56を含めた実施例を図6に示す。
図6(イ)は溝付け装置10の側面図、(ロ)は(イ)におけるハウジング16の蓋体16cを外して示した正面図(右矢視図)である。
図3で言及した管外機構19は、球体ベアリング56と圧下調整機構57とを備えている。
前記球体ベアリング56は、前記球体55とこの球体55を凹球面をなすボール収容部54aに収容する球体ホルダ54と前記ボール収容部54aの凹球面に配置されて前記球体55を載せる多数の小球80とからなり、前記球体55が管外面を押す態様にて、周方向に間隔をあけて設けられている。
前記中子20は図3で説明した通りの構成であり、管内面に沿う断面形状の短尺の棒状をなし、管内に配置されて前記各球体ベアリング56の球体55に対応する箇所を受ける溝状凹部20aをその外周面に有する。この溝状凹部20aは、前記各球体ベアリング56の球体55にそれぞれ対向する位置から金属管移動方向前方(金属管駆動方向前方)側にのみ形成されている。
各球体ベアリング56は、ハウジング16内で中子20の中心に向かう方向に摺動可能である。
前記圧下調整機構57は、前記球体ベアリング56の上部に回転可能に連結された圧下ネジ57a、この圧下ネジ57aに螺合する調整ナット57b、この調整ナット57bを回転のみ可能にハウジング本体16aに固定するナット保持部57cとからなる。前記調整ナット57bを回して球体ベアリング56の位置(球体55の位置)を調整して圧下を調整することができる。
ハウジング16の前記ハウジング本体16aは、内側のベース部16a’と一体であり、前記の通り4つの球体ベアリング56を摺動可能に収容している。このハウジング本体16aに外側の蓋体16cがボルトで固定されている。
前記ハウジング本体16aの前記ベース部16a’には、溝加工される前の金属管”を案内する図3では2点鎖線で示した金属管ガイド17が固定されている。また、詳細は省略するが図2で2点鎖線で示した溝付けスタンド11に取り付けられる枠板26と前記ベース部16a’との間が4本のロッド25で連結されている。
なお、溝付け装置10を回転させる必要がある場合には、前記枠板26を円板状にし溝付けスタンド11に回転調整可能に取付けるとよい。
金属管8”がこの溝付け装置10を通過する際に、管外の球体55と管内の中子20とで凹溝8aが形成されて溝付き金属管8が得られることは、図3で説明した通りである。
なお、上記の圧下調整機構57は手動で調整ナット57bを回す調整機構であるが、動力による圧下調整機構を設けることができる。
前記球体ベアリング56の詳細構造を図7〜図14に示す。図7は図6における球体ベアリング56を、球体ホルダ54の蓋体54cを外した状態で示した斜視図、図8は図7において球体55を除いた状態を示した斜視図、図9は図8において小球80を除いた状態で示した斜視図である。図10は図7で蓋体54cを取り付けた状態におけるC−C断面図、図11は図8の平面図、図12は図9の平面図、図13は図10において蓋体54cと球体55と小球80とを除いた状態で示した図、図14は図10における要部を拡大した図である。
前記ホルダ本体54bのボール収容部54aには、その凹球面の金属管移動方向(矢印X方向)と直交するY方向の中央部領域に金属管移動方向Xをなす偶数列のトラック溝を形成している。
前記偶数列のトラック溝は浅溝81aと深溝81bとの一対を組みとする複数組からなり、かつ、それぞれの組における浅溝81aと深溝81bとはその端部の傾斜面である連絡通路81cにおいて通じており、前記小球80が浅溝81aと深溝81bとの間を循環し得るようにされている。浅溝81aと深溝81bと連絡通路81cとからなる循環路を81で示す。
前記浅溝81a及び深溝81bはいずれも、小球80の形状に合わせた円弧断面の溝であり、浅溝81aと深溝81bと境界壁を82aで示す。浅溝81aと深溝81bとの一対の組み間の境界壁を82bで示す。
なお、図7〜図12に記載した球体ベアリング56におけるホルダ本体54bの下面部の形状(蟻溝の部分)は、図6に記載した球体ベアリング56におけるホルダ本体54bの形状と異なっているが、いずれでもよい。
この実施例では、金属管移動方向と直交する方向の中央位置を挟む両側にそれぞれ2組のトラック溝を形成しており、凹球面におけるそれ以外の領域は溝のない単なる凹球面の領域83である。溝のある領域と溝のない領域との境界壁を82cで示す。
前記浅溝81aの深さは小球80が球体55に接触する深さであり、浅溝81a内の小球80は回転する球体55を支持して負荷を受けつつ回転して移動する。深溝81bの深さは小球80が球体55に接触しない深さであり、球体55からの負荷を受けない。
直径40mmの球体55に対して実施例の小球80の径は例えば4.0mmである。深溝81bにおける球体55と小球80との間の隙間hは0.5mmとしている。
上述の溝付き金属管の製造装置において、移動する金属管に対して、球体ベアリング56の回転する球体55と中子20の溝状凹部20aとで金属管に凹溝8aが形成される。その際、球体55がボール収容部54aの凹球面に直接接触して回転するのではなく、凹球面に配置された多数の小球80に載った状態で回転するので、球体55の回転に対する摩擦抵抗が軽減される。
したがって、この球体ベアリング56を有する管外機構19と金属管内に配置される中子20とで金属管に管長手方向に伸びる凹溝8aを形成する場合に、球体ベアリング56における球体55の回転に対する摩擦抵抗が軽減され、溝付き金属管8の製造を円滑に行うことができる。
球体55と中子20とで金属管に凹溝8aを形成する際、球体ベアリング56の球体55は金属管の移動方向と同方向に回転する。
この球体55に対して、中央部領域にある浅溝81aと深溝81bとの一対のトラック溝のうち浅溝81a内にある小球80は球体55に接触して負荷を受けつつ、球体55の回転方向と反対方向(金属管の移動方向と逆方向)に回転する。一方、深溝81b内にある小球80は球体55に接触しないので無負荷状態にある。
トラック溝は金属管移動方向をなしているので、浅溝81a内の小球80は回転しながら浅溝81a内を金属管の移動方向と逆方向に移動し、その端部の連絡通路81cを経て隣の深溝81bに入る。深溝81b内に入った小球80は深溝81b内の小球80を押し、押された深溝81b内の小球80が深溝81b内を金属管移動方向(順方向)に移動して反対側の連絡通路81cを経て浅溝81aに入る。深溝81bから浅溝81aに入った小球80は、前記のように球体55に接触して負荷を受けつつ、球体55の回転方向と反対方向(金属管の移動方向と逆方向)に回転する。
こうして浅溝81aと深溝81bとの間を循環する小球80が、浅溝81a内にある時に逆方向に回転しながら球体55の回転を支持する。
トラック溝の溝方向が金属管移動方向と一致しているので、金属管移動方向に回転する球体55を支持する浅溝81a内の小球80は、回転する球体55の回転軸と概ね平行な回転軸を持つ態様で回転する(向きは逆だが概ね同じ方向で回転する)。したがって、球体55と小球80との間に無用なすべりは少なく、球体55と小球80との間の摩擦抵抗は顕著に小さい。
背景技術で述べたように、球体ベアリング56を用いた溝付け装置10を電縫管製造装置による造管ラインに設置して金属管に凹溝8aを形成する場合、球体55の回転に対する摩擦抵抗が大きいと、造管ラインに大きな材料送り駆動の動力を必要とする。
造管ラインに要求される動力は、成形(サイジングゾーンでの整形を含む)に要する成形動力と送り駆動に要する送り駆動動力とであるが、前記のように溝付け装置10の球体55の回転に対する摩擦抵抗が大きいと、送り駆動に要する動力が大となる。
溝付け装置を備えた造管ラインを新規に設置する場合であれば、必要な成形動力及び送り駆動動力を満たすように設計するが、既存の造管ラインに溝付け装置10を設置する場合には、既存の造管ラインの動力を増大させる改造には種々の問題が生じるので、通常は造管ラインの造管速度を低くせざるを得なくなる。
しかし、上述した球体ベアリング56を用いた溝付け装置10によれば、球体55の回転に対する摩擦抵抗が顕著に軽減されるので、材料送り駆動の動力が軽減される。
したがって、球体ベアリング56を用いた溝付け装置10を、例えば既存の造管ラインに設置する場合でも、既存の造管ラインの動力を増大させる改造をする必要なく、かつ造管ラインの造管速度を低くする必要もなく、設置することが可能となる。
また、球体55を著しい高速で回転させる必要のある用途、あるいは極めて大きな荷重を負担させる必要のある用途に使用する場合には、焼付けが発生する可能性があるが、摩擦抵抗が軽減されることは、そのような問題を回避するために有効である。
球体ベアリング56において、凹球面が球体55から受ける荷重は凹球面の中心近傍が大半なので、実施例のようにトラック溝を設ける領域を金属管移動方向と直交する左右方向の中央部領域のみにすることが適切である。
実施例のように、中子2が管内面に接触する以外の拘束力を受けない態様で管内に配置されていることで、煩雑な中子固定手段が不要となり、溝付け装置の構成が簡略化される。
図15は前述の溝付け装置10を電縫管製造ラインの中ではなくオフラインで設置する場合の実施例の概略を示す図である。
この場合、溝付け装置10を搬送ローラ74の中間位置に設置する。凹溝のない四角形金属管8”の管内に通した例えばワイヤ71の端部にストッパ72を取り付け、ウインチ73でワイヤ71を牽引して、搬送ローラー74上の四角形金属管8”を溝付き装置10を通過させる。溝付き装置10の前後には四角形金属管を上から押さえてガイドするローラ74aを設けている。なお、この場合の中子20にはワイヤ71を通す穴をあける。
前述と同様に、凹溝のない四角形金属管8”が溝付け装置10を通過する際、管外の球体55と管内の中子20とで凹溝8aが形成されて溝付き金属管8が得られることは、図3で説明した通りである。
図4で説明した中子挿入退避装置60は、詳細説明は省略するが、図15のように溝付け装置10をオフラインで設置した場合にも用いることができる。この場合は、図15のような、端部にストッパ72を取り付けたワイヤ71をウインチ73で牽引して金属管を管長手方向に駆動する代わりに、金属管の後端部に例えば油圧シリンダを設けて、この油圧シリンダで金属管を押し出すようにすることができる。
なお、図示例では金属管を押し出す方式による凹溝加工であるが、引抜き方式で凹溝加工を行うことも考えられる。
上述の実施例では溝付き四角形金属管(図17(イ)の溝付き四角形金属管)について説明したが、これに限らず、例えば、図17(ロ)に示した溝付き五角形金属管、図17(ハ)に示した溝付き六角形金属管等の溝付き多角形金属管を製造することができる。また、角形に限らず図17(ニ)に示した4つの溝を持つ溝付き円形金属管、図17(ホ)に示した6つの溝を持つ溝付き円形金属管等を製造することもできる。
また、図17(へ)に示すように、コーナー部に溝を持つコーナー部溝付きの四角形金属管(多角形金属管)を製造することができ、また、例えば図17(ト)のように1つの辺に例えば2つなど、複数の溝を持つ四角形金属管(多角形金属管)を製造することもできる。
1 金属板
8、8’ 溝付き金属管
8” 溝付け前の角形金属管
8a 凹溝
8b (管長手方向に間隔をあけて形成された)凹溝
10 溝付け装置
11 溝付けスタンド
16 ハウジング
16a ハウジング本体
16a’(ハウジング本体の)ベース部
16c 蓋体
17 金属管ガイド
19 管外機構
20 中子
20a 溝状凹部
20a’ 溝端半球凹面
20b 角形断面部(溝なし部)
25 ロッド
26 枠板
31 ボールプランジャ(管内面押し上げ手段)
54 球体ホルダ
54a ボール収容部(凹球面)
54b ホルダ本体
54c 蓋体
55 球体
56 球体ベアリング
57 圧下調整機構
57a 圧下ネジ
57b 調整ナット
57c ナット保持部
60 中子挿入退避装置
61 本体機枠
62 旋回アーム
63 中子受け部
63a 中子支持部
63b 中子ストッパ部
64 受け部ホルダ
80 小球
81 循環路(浅溝と深溝と連絡通路)
81a 浅溝
81b 深溝
81c 連絡通路
82a 浅溝と深溝と境界壁
82b 浅溝と深溝との一対の組み間の境界壁
82c 溝のある領域と溝のない領域との境界壁
83 溝のない単なる凹球面の領域

Claims (6)

  1. 管長手方向に駆動される金属管の外面の周方向に間隔をあけた複数箇所に管長手方向に延びる凹溝を有する溝付き金属管の製造装置であって、
    球体と前記球体を凹球面をなすボール収容部にて回転自在に保持する球体ホルダとからなる球体ベアリングを有し前記球体が管外面を押す態様で周方向に間隔をあけて設けられる複数の管外機構と、
    管内面に沿う断面形状の短尺の棒状をなし、管内に配置されて前記各球体ベアリングの球体に対応する箇所を受ける中子とを備え、
    前記中子の外周面には、前記各球体ベアリングの球体にそれぞれ対向する位置から金属管移動方向前方側にのみ、球体に対応する形状の複数の溝状凹部を有しており、
    前記球体ベアリングは、前記球体を前記球体ホルダのボール収容部の凹球面に配置された多数の小球の上に載せた構成であることを特徴とする溝付き金属管の製造装置。
  2. 前記球体ベアリングは、前記ボール収容部の凹球面の金属管移動方向と直交する左右方向の少なくとも中央部領域に金属管移動方向をなす偶数列のトラック溝を形成してなり、前記偶数列のトラック溝は浅溝と深溝との一対を組みとする複数組からなり、かつ、それぞれの組における浅溝と深溝とはその端部の傾斜面である連絡通路において通じており、前記小球が浅溝と深溝との間を循環し得るようにされていることを特徴とする請求項1記載の溝付き金属管の製造装置。
  3. 前記ホルダ本体の凹球面の偶数列のトラック溝が金属管移動方向と直交する左右方向の中央部領域のみにあり、その左右方向外側の領域は溝なしの単なる凹球面であることを特徴とする請求項2記載の溝付き金属管の製造装置。
  4. 前記中子が管内面に接触する以外の拘束力を受けない態様で管内に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の溝付き金属管の製造装置。
  5. 金属板をブレークダウンロール及びフィンパスロールでほぼ円形に湾曲成形し、続くスクイズロール及び溶接装置で、前記ほぼ円形湾曲状態の金属板の両エッジを突き合せ溶接して円管にし、次いでサイジングロールにより整形する電縫管製造装置における前記サイジングロールの下流側に、請求項1〜4に記載の溝付き金属管の製造装置を設置し、その球体と中子とにより、管長手方向に駆動される金属管の外面の周方向に間隔をあけた複数箇所に管長手方向に延びる凹溝を形成することを特徴とする溝付き金属管の製造方法。
  6. 製造された金属管に、オフラインで、管外面の周方向に間隔をあけた複数箇所に管長手方向に延びる凹溝を形成する溝付き金属管の製造方法であって、
    搬送テーブルを備えて金属管を管長手方向に駆動する駆動装置における前記搬送テーブルの中間位置に請求項1〜4に記載の溝付き金属管の製造装置を設置し、その球体と中子とにより、搬送テーブル上を管長手方向に駆動される金属管の外面の周方向に間隔をあけた複数箇所に管長手方向に延びる凹溝を形成することを特徴とする溝付き金属管の製造方法。
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