JPH0952113A - 異形管の製造方法 - Google Patents

異形管の製造方法

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JPH0952113A
JPH0952113A JP20721195A JP20721195A JPH0952113A JP H0952113 A JPH0952113 A JP H0952113A JP 20721195 A JP20721195 A JP 20721195A JP 20721195 A JP20721195 A JP 20721195A JP H0952113 A JPH0952113 A JP H0952113A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性及び歩留が極めて優れた複雑形状の凹
凸状異形管の製造方法を提供する。 【解決手段】 コイルから巻き解かれた金属管をダイス
10と、このダイスと同心的に前記金属管内に設けられ
たフローティングプラグ20とで協働して縮径加工する
第1の工程と、フローティングプラグの下流側にて、コ
ネクティングロッド50を介してフローティングプラグ
に連結されると共にその外面に凹凸状うねりをが形成さ
れた凹凸プラグ40と、この凹凸プラグに対応して管外
に設けられると共にその外面に整合する凹凸状うねりが
設けられた折圧ロール30との協働により、管内外面を
押圧して金属管断面を凹凸状に折圧成形する第2の工程
とを有する。また、接近してその内面に前記折圧ロール
の凹凸状うねりと同様の凹凸状うねりを形成する分割可
能の支持ダイスを前記折圧ロールの下流側に配設し、少
なくとも前記第2の工程で管断面が凹凸状に折圧成形さ
れている間は前記支持ダイスにより被加工金属管を把持
する第3の工程を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は吸収式熱交換器、特に、
吸収式温水機及び吸収式冷凍機等の吸収式熱交換器等に
組み込まれる凹凸状折圧型伝熱管として好適の異形管の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】吸収式冷凍機は塩の一部である臭化リチ
ウム(LiBr)を吸収液とし水を冷媒として使用し、
臭化リチウムの強い吸湿能で冷凍機内の水分(水蒸気)
を吸収して冷凍機内圧を低減し、冷媒である水を低温で
蒸発させることにより、空調等に使用するのに好適な冷
水をつくる装置である。
【0003】この装置の吸収器内には多数の伝熱管が水
平状に配され、管内に水を通水し、管外に吸収液を流下
させて両者間で熱交換を行っている。
【0004】この伝熱管には従来から平滑管が使用され
てきたが、吸収液は低流速、即ち層流の状態で流下する
ため、管外面が充分に濡れてしまわないうちに流下し、
いわゆる部分的な「カワキ」が生じるという欠点があ
る。このため、この平滑管に対する熱交換効率改善方法
として、吸収液に界面活性剤を投入し、水蒸気吸収時
に発生するマランゴニ対流によって吸収液の攪拌を増進
させて吸収効率を高める方法、平滑管の替わりに星状
断面管(スターパイプ)等の異形管を使用する方法が試
みられている。
【0005】最も熱交換効率が優れた伝熱管としては、
凹凸状の断面を持つ凹凸状管(ダブルルート管)が提案
されているが、前記スターパイプ及びダブルルート管の
いずれも、その形状が特異なために、これらの異形管は
一本取り直管(原管)のドローベンチ抽伸により製造さ
れている。
【0006】図7はそのドローベンチ抽伸による従来の
異形管の製造方法を示す図である。先ず、図7(a)に
示すように、最終加工部の外接円径Drよりも大きな直
径Dwを有する原管90を用意し、定尺化する。
【0007】次に、図7(b)に示すように、この原管
90の両端をロータリースエージャー等により口付加工
して、口付部91が直径Drとほぼ同寸法の直径Dxに
なるよう減径する。
【0008】その後、図7(c)に示すように、管の一
端を凹凸状孔94を有するダイス93及び押さえダイス
92に挿入し、図示せぬチャック部で口付部91を把持
し、図示せぬドローベンチにより抽伸する。抽伸は所定
の形状を得るため、通常2〜3回繰り返し行われる。
【0009】次に、図7(d)に示すように、こうして
できたランド部97(口付部)つきの加工された凹凸状
管96のチャックで把まれて傷ついたチャック部95を
カッタ98により切除する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の方法では以下に示す欠点がある。先ず、一本取りで
つくるために、少なくとも1本の管につき1個のチャッ
ク部を切除する必要がある。また、図7(e)に示すよ
うに、チャック部95と反対側の管端又は口付け部97
において、端面99が不揃いとなることも多く、このよ
うな場合は不揃い部も切除する必要る。
【0011】原管90の直径Dwと加工後のランド部の
径Dr(≠Dx)との比はダイスの孔形状をきびしく管
理すれば、大きなバラツキは生じない。しかし、管調質
の微妙なバラツキにより、原管の長さLwが一定でも加
工管の長さ(加工部の長さ+ランド部の長さ×2)には
バラツキが発生する。このため、加工管の長さを定尺に
するには、管の全長を測定し、加工部の所要長さを勘案
して、チャック部の長さ等を決め、余長部を切除する必
要があり、この余長部の切り捨て工程が必要であった。
【0012】また、口付加工時には管端の双方に口付加
工を施す必要があり、この管の反転に手間がかかる。一
方、両端から同時に口付け加工することもできるが、加
工機械が2台必要であって設備費が多大となる。
【0013】更に、チャック部又は他端面の不整部とチ
ャック部の切除作業と、そのための側長作業に手間がか
かる。
【0014】更にまた、直管ドローベンチ方式のために
一本一本抽伸機に原管を装着する必要があり、搬送作
業、管さばき作業、口付時及び抽伸時の装着作業に手間
がかかる。また、このような動作を2〜3回くり返すの
で、製造に多大な日時を要する。
【0015】以上のように、従来の異形管の製造方法に
は、生産性及び歩留り等の向上を阻害する不具合いが存
在し、これらが伝熱管を低コスト及び高品質(寸法)で
効率良く量産する上で障害となっていた。
【0016】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、生産性及び歩留が極めて優れた複雑形状の
凹凸状異形管の製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る異形管の製
造方法は、コイルから巻き解かれた金属管をダイスと、
このダイスと同心的に前記金属管内に設けられたフロー
ティングプラグとで協働して縮径加工する第1の工程
と、前記フローティングプラグの下流側にて、コネクテ
ィングロッドを介して前記フローティングプラグに連絡
されると共にその外面に凹凸状うねりが形成された凹凸
プラグと、この凹凸プラグに対応して管外に設けられる
と共にその外面に整合する凹凸状うねりが設けられた折
圧ロールとの協働により、管内外面を押圧して金属管断
面を凹凸状に折圧成形する第2の工程とを有することを
特徴とする。
【0018】
【作用】本発明においては、凹凸状うねりを有する凹凸
プラグを縮径用フローティングプラグにコネクティング
ロッドを介して連結して金属管内に配置し、前記フロー
ティングプラグとダイスとにより金属管を縮径加工する
と共に、凹凸プラグと折圧ロールとにより金属管に凹凸
形状を転写する。このため、加工すべき金属管はコイル
状に巻き取られたものから連続的に供給することがで
き、長尺の金属管を一度に加工することができる。従っ
て、生産効率が著しく向上すると共に、切除すべき部分
が全加工長に対する割合で著しく低減され、歩留りが著
しく向上する。
【0019】また、前記折圧ロールを被加工金属管に対
して接近離隔移動可能に設けることにより、折圧ロール
を被加工管から離隔させたときは、凹凸形状を加工せず
にランド部を設けることができ、このようにして、ラン
ド部を断続的に形成することができる。
【0020】なお、折圧とは、波状の折曲げと、圧縮加
工とを同時に行うことをいう。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付の図面を
参照して具体的に説明する。図1は本発明の実施例方法
に使用する装置を示す管縦断面図、図2は成形加工後の
管の横断面図である。成形加工せんとする管形状は、図
2に示すように、複数個の山1と谷2とが交互に連な
り、管周方向にわたり肉厚がほぼ均一となるように、凹
凸状に成形されたものである。谷2の外面半径はR1
内面半径はR3、山1の内面半径はR2、外面半径はR4
である。また、山1の外接円直径はDo、谷2の内接円
直径はDiである。谷2及び山1は管軸方向に直線的に
延伸しており、例えば図6に示すようになっている。
【0022】即ち、未加工部分であるランド部80と凹
凸状断面を有する折圧加工部81とが断続的に連なって
おり、ランド部80及び折圧加工部81の各長さは任意
に選定されるようになっている。そして、ランド部80
は加工後に整直されるときに、ほぼその中央部で切断さ
れ、これにより折圧加工部81の両端にランド部を有す
る一本の凹凸状直管に仕上げられる。また、複数個のラ
ンド部毎に切断することにより、図6に示すように、加
工部81とランド部80とが複数個交互に現れる直菅に
仕上げられる。
【0023】この図2及び図6に示す長尺の凹凸状異形
管は図1に示す方法により連続して製造される。
【0024】図1に示すように、原管3は固定ダイス1
0及びフローティングプラグ20により縮径されて縮径
管4となった後、折圧ロール30及び凹凸プラグ40に
より断面が凹凸状に成形されて成形管5となる。
【0025】ダイス10は固定型のダイスであり、原管
3の送り方向に直径が減少する円形孔を有している。こ
のダイス10の孔内には、フローティングプラグ20が
配置されている。原管3はダイス10のアプローチ部1
1とフローティングプラグ20のアプローチ部21とに
より強圧されてその内外径と肉厚を減縮され、その後ダ
イス10のベアリング部10とフローティングプラグ2
0のベアリング部22との間に生ずる間隙を摺動しつつ
通過する。なお、原管3の内外面には、例えば、ポリブ
デン系の潤滑剤が塗布される。
【0026】原管3の送り方向におけるダイス10の下
流側には、凹凸プラグ40と、この凹凸プラグ40を中
心とする3等配の位置に夫々折圧ロール30が配置され
ている。凹凸プラグ40はフローティングプラグ20と
同様に管の引き抜き方向に大径部分と、直径が縮小する
アプローチ部と、小径のベアリング部とを有し、その周
面には大径部からアプローチ部を経てベアリングに至る
部分に、その周方向に山41と谷42とが交互に現れる
うねり状の凹凸が形成されている。この凹凸プラグ40
はコネクティングロッド50を介してフローティングプ
ラグ20に固定されている。なお、この凹凸プラグ40
はコネクティングロッド50に対して固着せずに、回動
自在に構成してもよい。また、縮径管4の内径とプラグ
40のヘッド43の外径との間には僅かに差があり、空
隙がある。凹凸プラグ40の周面の凹凸形状を形成する
山41及び谷42の延長方向は凹凸プラグ40の軸方向
に平行か、又は若干のねじれ角度を有して傾斜してい
る。
【0027】折圧ロール30は凹凸状プラグ40の凹凸
形状に整合する形状の凹凸を有し、図3に示すように、
凹凸プラグ40の山41が折圧ロール30の谷32に嵌
合し、凹凸プラグ40の谷42に折圧ロール30の山3
1が嵌合するように、凹凸プラグ40と折圧ロール30
とが両者間に金属管4を介在させて係合している。折圧
ロール30は凹凸プラグ40に対して接近離隔すること
ができるように設置されており、また折圧ロール30が
凹凸プラグ40に接近して折圧ロール30と凹凸プラグ
40とが係合したときには、各折圧ロール30は図3に
示すように凹凸プラグ40を中心としてその周りに回転
駆動される。即ち、各折圧ロール30はそのロール軸3
3を中心として自転することができ、更にこれらの折圧
ロール30はヘッド(図示せず)内に収納されており、
ヘッドがプラグ40を中心として回転することにより、
各折圧ロール30は金属管4を凹凸プラグ40に向けて
押圧しつつ凹凸プラグ40の周りに公転回動する。これ
らの折圧ロール30の群は、そのうちの1個のロール3
0が適宜の駆動源により回転駆動される。他のロール3
0はこの駆動ロール30の回転によるヘッドの回転によ
り、駆動ロール30の回転に従動して凹凸プラグ40の
周りに公転回動する。
【0028】この折圧ロール30の設置数は、図3に示
す3個に限らず、例えば、3〜5個設置することができ
る。また、折圧ロール30の周面に形成された凹凸形状
(山31、谷32)は、凹凸プラグ40と同様にその延
長方向がロール軸に対して若干傾斜して、ロール軸方向
に対して僅かのねじれ角度を有している。また、折圧ロ
ール30は、そのロール軸33が加工すべき金属管の引
き抜き方向に対して平行又は若干の角度を有するように
配置されている。
【0029】この凹凸ロール30及び折圧ロール40の
金属管引き抜き方向の下流側には、割開き支持ダイス6
0が配置されている。図4はこの割開きダイス60の正
面図である。この支持ダイス60は3個の分割ダイス6
3を組み合わせてリング状に構成されている。各分割ダ
イス63はその内面に谷61及び山62からなるうねり
が形成されている。この谷61及び山62は夫々金属管
5の山1及び谷2の形状と整合する。各分割ダイス63
は油圧シリンダ(図示せず)等の油圧機構により管の半
径方向に接近離隔移動する。この分割ダイス63が開位
置のときには分割ダイス63が金属管5から離隔して分
割されるので、金属管5の設定が容易である。一方、分
割ダイス63が閉位置にあるときには、分割ダイス63
がリング状に組み立てられて支持ダイス60を構成し、
図4に示すように、支持ダイス60の内面の山62が金
属管5の谷2に嵌合し、支持ダイス60の谷61に金属
管5の山1が嵌合して、支持ダイス60と金属管5とが
係合する。これにより、金属管5はその周方向への回動
が支持ダイス60により規制され、ねじれを生じること
なく、支持ダイス60に摺動して引き抜かれる。
【0030】この支持ダイス60の下流側には、ダイス
70が固定されている。このダイス70には円形状の孔
71が形成されており、この円形状孔71の直径D2
成形された凹凸状管5の外接円径D0(図2参照)及び
凹凸プラグ40及び折圧ロール30により凹凸状に成形
される前の管4の外径D1に対し、下記数式1に示す関
係を有する。
【0031】
【数1】 D0≦D2≦D1
【0032】管は適宜の引き抜き装置により引き抜き駆
動される。この引抜きの駆動装置としては連続チャッキ
ング方式の抽伸機(例えば、シュマーグ社製のもの)を
使用することができる。
【0033】次に、このように構成された装置を使用し
た本発明の実施例について説明する。原管としては外径
15〜25mm、肉厚0.4〜1mmのリン脱酸銅管
(JISH3300,C−1201)のベアー管が通常
使用される。そして、各ダイス10の内面と原管3の外
面との間、フローティングプラグ20の外面と原管3の
内面との間に潤滑剤を供給しつつ、原管3をダイス10
とフローティングプラグ20との間に通して引き抜き、
縮径減肉加工する(第1工程)。前記潤滑剤により、縮
径減肉加工に伴う管とダイスとの摺動に対して充分な潤
滑がおこなわれる。
【0034】この縮径減肉加工の引抜き速度は次工程が
折圧加工であるため、管の肉厚、減径率、滅面率、潤滑
剤の種類及び組成等により多少異なるが、40〜80m
/分と、従来方法(10〜20m/分)に比較して高速
で引き抜くことが可能である。
【0035】この第1工程で管内外面を調整された管4
に対して、管外から折圧ロール30が、管内から凹凸プ
ラグ40が夫々協働して作用し、その管肉を連続的に折
圧し、長手方向に一様に延びた凹凸形状を有する断面
(図2参照)を成形する(第2工程)。凹凸プラグ40
はフローティングプラグ20にコネクティングロッド5
0を介して連結されており、第1工程にて縮径加工され
た管4は一定時間経過後、第2工程にて凹凸プラグ40
及び折圧ロール30により凹凸状に加工される。即ち、
図3に示すように、3個の折圧ロール30が自転すると
共に凹凸プラグ40を中心としてその周りに公転移動
し、凹凸プラグ40に対して金属管4を押圧し、金属管
4を縮径すると共に、金属管4に凹凸状のうねりを形成
する。
【0036】これにより、図2に示す断面形状の凹凸状
管5が成形される。この凹凸状管5は、例えば、山径が
14〜17mmで、谷径が13〜16mm、各6個の山
と谷を持ち、平均肉厚0.3〜0.8mmの凹凸状管で
ある。
【0037】この図3に示す第2工程において、折圧ロ
ール30は被加工管4に対して(図示せぬ通常の機構に
より)接離する。即ち、凹凸状に加工している間は、油
圧シリンダ等油圧機構により折圧ロール群が管4に強く
押圧されており、管肉を折圧変形させるが、加工が必要
でない場合は、油圧機構が逆方向に作用し、管4から折
圧ロール群が同時に離れ、非接触状態となる。これによ
り、図6に示す金属管のランド部80が形成される。
【0038】凹凸形状が形成された金属管5は、その
後、割開支持ダイス60を摺動して通過する(第3工
程)。この支持ダイス60はその内面に凹凸状うねり
(山62、谷61)が形成されており、金属管5の山1
及び谷2が夫々谷61及び山62に嵌合し、金属管5が
その周方向に回動しないように拘束される。これによ
り、金属管5は第2工程の下流側で割開きダイス60に
より把持されることになり、第2工程における折圧加工
のトルクにより被加工管が捻れて潰れてしまうことを防
止することができる。図4において、割開支持ダイス6
0は3個の分割ダイス63に分割されており、各分割ダ
イス63は図示せぬ油圧シリンダー等の油圧機構で管の
半径方向に同時に開閉(接離)する。
【0039】この割開支持ダイス60は第2工程におけ
る動作と連動して動作する。即ち、第2工程で、折圧ロ
ール30が金属管に接触して金属管に凹凸形状を成形し
ているときに、第3工程において、割開き支持ダイス6
0が金属管に接触した場合は、割開き支持ダイス60が
管5を摺動可能に把持し、その捻れを防止する。また、
第2工程において、折圧ロール30が離隔して金属管に
非加工部であるランド部を形成し、このランド部が割開
きダイス60に移動してきた場合も、割開きダイス60
はその内面が金属管に接触する状態にあり、これにより
金属管は割開きダイス60の内面に接触するため、その
捻れが防止される。
【0040】従って、金属管に対する折圧ロール30の
接離と、割開き支持ダイス60の接離とは、下記表1に
示す態様の組み合わせがある。
【0041】
【表1】
【0042】なお、第2工程が「離(非接触)」で、第
3工程も「離(非接触)」の場合は、製作される凹凸状
管の長さ関係、例えば第6図で折圧加工部81が通常1
〜2m、非加工部(ランド部)80が10〜15cmで
あり、本発明は第2工程で折圧ロールが管外周を高速回
動するため、第2工程と第3工程の間は少なくとも20
cm以上離れているので、上述のような「離−離」のケ
ースはない。
【0043】金属管5は、次いで、管5に対して接離し
ない固定ダイス70の内側は円形状孔71を通過して引
き抜かれる(第4工程)。この円形状孔71の径D
2は、形成された凹凸状管の外接円径D0、凹凸状に形成
される前の管4の外径D1に対し、前記数式1の関係を
有する。これは、固定ダイス70が、第2工程で折圧ロ
ール30が離となり、加工が施されなかったランド部8
0の径を縮径加工して凹凸状管の径D0に近づける作用
をするためである。
【0044】一般に、本実施例方法により得られる凹凸
状管は図6に示すように加工部81とランド部80とを
有するものであるが、このランド部80は熱交換器のフ
ィンの空孔に嵌挿入された後、拡管によりフィンに機械
的に固着される部分である。その際、ランド部付管をフ
ィン空孔にさし込む必要があるが、もしランド部外径と
なる固定ダイス70の円形状孔の径D2が大きすぎると
挿通できないし、またD2が凹凸状加工前の金属管4の
径D1より大きいと縮径加工できず、D1とD0の差が過
大だと管板に組み込む際の伝熱管ピッチが大きくなり、
機器としての熱交性能が小さくなる。また、D2がD0
りも小さいと伝熱管固着のための拡管代が大きくなり過
ぎ、拡管不良が生じ易くなる。
【0045】従って、D1とD0の差が、加工寸法上、適
切であり、D2がその中間にあり、望ましくはD0よりも
僅かに大きい寸法程度にあることが必要である。このた
め、数式1を満足することが好ましい。
【0046】凹凸状加工部81がその円形状孔71を通
過中はD0≦D2であるので固定ダイス71は特段の作用
をせず、単に管5を支持しているだけであるが、ランド
部80が通過するときはD2≦D1であるので、ランド部
のみ縮径加工する。
【0047】このようにして、凹凸状加工部81とそれ
に続くランド部80、即ち、径が凹凸状加工部81と等
しいか、又は僅かに径が大きいランド部80が断続して
成形された熱交換器用伝熱管が連続して加工される。
【0048】上記実施例は金属管を把持する割開き支持
ダイス60が円形孔を有する固定ダイス70よりも上流
側に設けられたものであるが、図5に示すように、割開
き支持ダイス60を固定ダイス70よりも下流側に設け
てもよい。このように、第3工程と第4工程とはその順
序を逆にしても良く、得ようとするパイプの寸法形状、
加工速度及び加工の所要精度等に応じて選択すればよ
い。即ち、第3工程→第4工程の場合は、第2工程と第
3工程の距離が短くなるので捻れに対して有効であり、
強加工及び高速加工に好適である。他方、第4工程→第
3工程の場合は、加工部分81の長さが短く、ランド部
80が多数あるパイプの加工に適している。
【0049】なお、本実施例では、抽伸機構として連続
チャッキング方式を使用しているが、この方式に限らず
ベルトフィーダ等の適用も可能である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は上述の如
く構成されているので、従来方法に対して以下に示すよ
うな顕著な効果を奏する。 連続的に異形管を製造することができるので、口付部
及びチャック部の切断等の作業を頻繁に実施する必要が
ないので、極めて生産性が高い。 従来のようなドローベンチ抽伸でなく、管コイルから
異形管を製造できるので、生産性が高い。 従来のような数パスの加工が不要となり、1パスの加
工が可能となる。 口付部の切除及び反対側の管端不整部の切り落とし等
が不要であり、歩留を著しく向上できる。 従来の両端の口付け法では、管縮み代などのように、
製造された直管の長さにバラツキが発生することを回避
できないが、本発明では加工部の所定の長さとランド部
の所定の長さとが交互に連続するので、必要管長のバラ
ツキが解消される。 従来はランド部が口付け加工部であり、このランド部
の管内外面が荒れて重なっていたり、縦シワが残ってい
たりしてこれらが熱交換器のフィンに固着する際に、割
れ及び未固着部が生じていたが、本発明方法により形成
されたランド部は内外面が滑らかに成形されており、前
述のような組付時の不具合いが無くなる。 以上、本発明は総合的に大幅に効率化された方法であ
るので、従来方法よりも著しく製造コストを低減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】本発明の実施例に係る異形管の管軸直角断面を
示す図である。
【図3】本発明の実施例における折圧加工動作をを示す
模式図である。
【図4】本発明の実施例における開閉式割り開きダイス
を示す模式図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す図である。
【図6】本発明の実施例方法で製造した伝熱管を示す側
面図である。
【図7】従来の製造方法を示す図である。
【符号の説明】
1;伝熱管山部 2;伝熱管谷部 3,90;原管 4;縮径加工後の管 5;凹凸加工後の管 10;縮径ダイス 20;フローティングプラグ 30;折圧ロール 31;折圧ロールの山 32;折圧ロールの谷 33;ロール軸 40;凹凸プラグ 41;凹凸プラグの山 42;凹凸プラグの谷 50;コネクティングロッド 51;シャフト止めナット 60;割り開き支持ダイス 61;割り開き支持ダイスの谷 62;割り開き支持ダイスの山 63;分割ダイス 70;固定ダイス 71;円形状孔 80;伝熱管ランド部 81;伝熱管加工部 91;口付部 92;サイジングダイス 93;凹凸ダイス 94;凹凸状孔 95;口付疵 96;伝熱管凹凸部 97;伝熱管ランド部 98;鋸 99;伝熱管端面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルから巻き解かれた金属管をダイス
    と、このダイスと同心的に前記金属管内に設けられたフ
    ローティングプラグとで協働して縮径加工する第1の工
    程と、前記フローティングプラグの下流側にて、コネク
    ティングロッドを介して前記フローティングプラグに連
    結されると共にその外面に凹凸状うねりをが形成された
    凹凸プラグと、この凹凸プラグに対応して管外に設けら
    れると共にその外面に整合する凹凸状うねりが設けられ
    た折圧ロールとの協働により、管内外面を押圧して金属
    管断面を凹凸状に折圧成形する第2の工程とを有するこ
    とを特徴とする異形管の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記折圧ローラは前記被加工金属管に対
    して接近隔離移動可能であることを特徴とする請求項1
    に記載の異形管の製造方法。
  3. 【請求項3】 接近してその内面に前記折圧ロールの凹
    凸状うねりと同様の凹凸状うねりを形成する分割可能の
    支持ダイスを前記折圧ロールの下流側に配設し、少なく
    とも前記第2の工程で管断面が凹凸状に折圧成形されて
    いる間は前記支持ダイスにより被加工金属管を把持する
    第3の工程を有することを特徴とする請求項1又は2に
    記載の異形管の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記折圧ロールの下流側に、その内面が
    円状の内径D2を持つ固定ダイスを配設し、第2工程で
    未加工となったランド部が前記固定ダイスを通過する際
    にランド部を縮径加工する第4の工程を有し、第2工程
    による折圧加工前の管外径(D1)、第2工程による折
    圧加工後の凹凸状管の外接円径(D0)、前記固定ダイ
    スの孔径(D2)が、 D0≦D2≦D1 の関係を満足することを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか1項に記載の異形管の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第3工程の方が第4工程より前であ
    ることを特徴とする請求項4に記載の異形管の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記第3工程の方が第4工程より後であ
    ることを特徴とする請求項4に記載の異形管の製造方
    法。
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