JP2018089375A - 皮膚刺激用微細突起具及びその製造方法 - Google Patents

皮膚刺激用微細突起具及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非侵襲に適用して皮膚を刺激できる微細突起具を提供することができる。
【解決手段】本発明の皮膚刺激用微細突起具1は、内部が中空となった微細中空突起を備えており皮膚を刺激するものである。皮膚刺激用微細突起具1は、微細中空突起が、縦断面視して、先端の幅Wが0.5mmよりも大きく、先端が外方に凸に湾曲している。皮膚刺激用微細突起具1の製造方法は、熱可塑性樹脂を含む基材シート2Aの一面2D側から、加熱手段を備える凸型部11を当接させて、当接部分TPを熱により軟化させながら、凸型部11を基材シート2Aに刺してゆき基材シート2Aの他面2U側から突出する突起部3Aを形成する突起部形成工程を備える。突起部形成工程で用いる凸型部11は、縦断面視して、その先端部110Uに、60度超180度以下の角度を有する頂部110tを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、皮膚刺激用微細突起具、及びその製造方法に関する。
例えば、特許文献1には、先端が皮膚に刺さることなく、皮膚に刺激を与えるようにした微細針が記載されている。特許文献1に記載の微細針は、例えば、絆創膏等の粘着シート片に粘着させて、微細針を粘着保持させた粘着シート片を皮膚に粘着させることにより、微細針を皮膚に接触又は押圧させるようにして使用される。特許文献1には、このような微細針を用いて皮膚に刺激を与えれば、足裏しびれ、上下肢しびれ、指関節痛、腫れ、五十肩、頭痛、腰痛、膝痛、肘痛、筋肉痛、肩こり等の緩和に効果があることが記載されている。
特開2008−259552号公報
しかし、特許文献1に記載の微細針は、凸部が基板と一体的に形成された中実構造であるため、凸部の内部に、磁気材料或いは発熱材料等の機能材を配置することが難しい。また、特許文献1に記載の微細針は中実構造であるため、材料コストがアップしてしまう。
したがって本発明は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る微細突起具、それを有するパッチ、及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、内部が中空の微細中空突起を基底上に備える皮膚刺激用微細突起具であって、微細中空突起の先端部の中心位置にて厚み方向に沿って縦断面視して、該微細中空突起の先端が、外方に凸に湾曲しているか又は平坦となっている、皮膚刺激用微細突起具を提供するものである。
また、本発明は、上述した皮膚刺激用微細突起具の製造方法であって、熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シートの一面側から、加熱手段を備える凸型部を当接させて、該基材シートにおける該当接部分を熱により軟化させながら、該凸型部を該基材シートに刺してゆき該基材シートの他面側から突出する突起部を形成する突起部形成工程と、前記突起部の内部に前記凸型部を刺した状態で該凸型部を冷却する冷却工程と、前記冷却工程の後に、前記突起部の内部から前記凸型部を抜いて前記皮膚刺激用微細突起具を形成するリリース工程とを備え、前記突起部形成工程で用いる前記凸型部は、厚み方向に沿って縦断面視して、その先端部に、60度超180度以下の角度を有する頂部を備えている、皮膚刺激用微細突起具の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、皮膚刺激用微細突起具を皮膚に対して非侵襲に適用して、刺激を与えることができる。また、本発明によれば、効率的に、かつ高速で皮膚刺激用微細突起具を製造することができる。
図1は、複数の微細中空突起が基底上に配列された本発明の好ましい第1実施形態の皮膚刺激用微細突起具の模式斜視図である。 図2は、図1に示す1個の微細中空突起に着目した皮膚刺激用微細突起具の斜視図である。 図3は、図2に示すIII−III線断面図である。 図4は、微細突起具の先端の幅の測定方法を示す説明図である。 図5は、更に粘着シートを有する本発明の好ましい実施形態の皮膚刺激用微細突起具の模式斜視図である。 図6は、図5に示す皮膚刺激用微細突起具の使用状態を説明する使用図である。 図7は、図1に示す皮膚刺激用微細突起具を製造する第1実施形態の製造装置の全体構成を示す図である。 図8は、図7に示す製造装置の備える凸型部を厚み方向に沿って縦断面視した断面図である。 図9(a)〜(e)は、図7に示す製造装置を用いて皮膚刺激用微細突起具を製造する工程を説明する図である。 図10は、本発明の好ましい第2実施形態の皮膚刺激用微細突起具の縦断面図である(図3相当図)。 図11(a)〜(e)は、第2実施形態の製造装置を用いて皮膚刺激用微細突起具を製造する工程を説明する図である(図9相当図)。 図12は、図11に示す製造装置の備える凸型部を厚み方向に沿って縦断面視した断面図である(図8相当図)。
以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、第1実施形態の皮膚刺激用微細突起具1(以下、微細突起具1とも言う)の斜視図が示されている。第1実施形態の微細突起具1は、第1方向X及びこれと直交する第2方向Yを有しており、シート状の基底2上に複数の微細中空突起3を備えている。微細中空突起3の数、微細中空突起3の配置及び微細中空突起3の形状には、特に制限はないが、第1実施形態の微細突起具1は、シート状の基底2の上面に、9個の円錐台状の微細中空突起3が配列されている。配列された9個の微細中空突起3は、第2方向Y方向に3行、第1方向X方向に3列に配されている。なお、本実施形態においては、後述する基材シート2Aを搬送する方向が第2方向Y、搬送する方向と直交する方向が第1方向Xに対応している。尚、図2は、微細突起具1の有する複数配列された微細中空突起3の内の1個の微細中空突起3に着目した微細突起具1の斜視図である。図3は、微細突起具1の先端部3Uの中心位置CPにて厚み方向(Z方向)に沿って微細突起具1を縦断面視した断面図である。
第1実施形態の皮膚刺激用微細突起具1は、注射針のように皮膚を貫通することを目的とするものとは異なり、突起部が肌や皮膚を押すことによって刺激するものである。つまり、皮膚刺激用という用語は、非侵襲用とも言いかえることができる。微細中空突起3は、図3に示すように縦断面視して内部が中空となっている。具体的には、中空の空間が、基底2を貫通して、微細中空突起3の内部にまで亘って形成されている。微細突起具1においては、微細中空突起3の内部の空間が円錐台状に形成されている。
第1実施形態の微細突起具1は、図2及び図3に示すように、微細中空突起3の先端部3Uの先端が、外方に凸に湾曲している。好適には、微細突起具1の微細中空突起3の先端が、外方に凸に湾曲しており、微細中空突起3が円錐台状となっている。第1実施形態の微細突起具1は、微細中空突起3の先端部3Uの中心位置CPにて最も厚み方向(Z方向)に凸に緩やかに湾曲した頂部3tを有している。尚、微細突起具1の微細中空突起3は、湾曲した頂部3tを有する円錐台状となっているが、微細中空突起3は、その先端が平坦となった円錐台状であってもよく、或いは、その先端が平坦な円柱状等であってもよい。また、微細中空突起3は、その表面が内部の空間と連通しておらず、微細中空突起表面が連続面を形成している。
微細突起具1は、皮膚を刺激するために使用すると共に皮膚に刺さり難くする観点から、微細中空突起3の先端の幅Wが、好ましくは0.5mm以上であり、更に好ましくは0.6mm以上であり、そして、好ましくは5mm以下であり、更に好ましくは1mm以下であり、具体的には、好ましくは0.5mm以上5mm以下であり、更に好ましくは0.6mm以上1mmである。ここで、微細中空突起3の微細とは、その先端の幅Wが好ましくは5mm以下、更に好ましくは1mm以下であることをいう。微細中空突起3の先端の幅Wは、以下のようにして測定する。
〔微細中空突起3の先端の幅Wの測定〕
微細中空突起3の先端部3Uの断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)もしくはマイクロスコープを用いて所定倍率拡大した状態で、図4に示すSEM画像のように観察する。次に、図4に示すように、両側辺3a,3bの内の一側辺3aにおける直線部分に沿って仮想直線ILaを延ばし、他側辺3bにおける直線部分に沿って仮想直線ILbを延ばす。そして、先端側にて、一側辺3aが仮想直線ILaから離れる箇所を第1先端点3a1として求め、他側辺3bが仮想直線ILbから離れる箇所を第2先端点3b1として求める。このようにして求めた第1先端点3a1と第2先端点3b1とを結ぶ直線の長さを、走査型電子顕微鏡(SEM)又はマイクロスコープを用いて測定し、測定した該直線の長さを、微細中空突起3の先端の幅Wとする。なお、基底から立ち上がる微細中空突起側面である両側辺3a,3bが直線でない曲線の場合は、基底2の上面の水平線と、微細中空突起3の中央を通る垂線との交点から、この垂線に対して左右に45°に延長した各々の仮想直線と微細中空突起表面の曲線が接する交点を左右仮想2点とし、この左右仮想2点間の距離を微細中空突起3の先端の幅Wとする。
微細中空突起3は、図3に示すように縦断面視して、微細中空突起3の先端の幅をW、その両角部3E,3Eそれぞれの曲率半径をRとした際に、皮膚を刺激するために使用すると共に皮膚に刺さり難くする観点から、曲率半径Rに対する先端の幅Wの比W/Rが、好ましくは0.1以上、更に好ましくは1以上であり、そして、好ましくは10以下であり、更に好ましくは5以下であり、具体的には、好ましくは0.1以上10以下であり、更に好ましくは1以上5以下である。また、曲率半径Rは、同様の観点から、好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上であり、そして、好ましくは50mm以下であり、更に好ましくは2mm以下であり、具体的には、好ましくは0.05mm以上50mm以下であり、更に好ましくは0.1mm以上2mm以下である。微細突起具1の両角部3E,3Eの曲率半径Rは、以下のようにして測定する。
〔微細中空突起3の角部3Eの曲率半径Rの測定〕
微細中空突起3の先端部3Uの断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)もしくはマイクロスコープを用いて所定倍率拡大した状態で、図4に示すSEM画像のように観察する。次に、図4に示すように、両側辺3a,3bの内の一側辺3aにおける直線部分に沿って仮想直線ILaを延ばし、他側辺3bにおける直線部分に沿って仮想直線ILbを延ばす。そして、先端側にて、一側辺3aが仮想直線ILaから離れる箇所を第1先端点3a1として求め、他側辺3bが仮想直線ILbから離れる箇所を第2先端点3b1として求める。次に、図4に示す微細中空突起3の先端部3Uの輪郭における第1先端点3a1と中心位置CPとの間の円弧部分で、仮想直線ILaに接する円弧の曲率半径を、角部3Eの曲率半径Rとする。第2先端点3b1と中心位置CPとの間の輪郭部分についても同様にして、角部3Eの曲率半径Rとする。なお、基底から立ち上がる微細中空突起側面である両側辺3a,3bが直線でない曲線の場合は、基底2の上面の水平線と、微細中空突起3の中央を通る垂線との交点から、この垂線に対して左右に45°に延長した各々の仮想直線と微細中空突起表面の曲線が接する交点を左右仮想2点とし、この左右仮想2点それぞれを第1先端点3a1、第2先端点3b1と読み替えて測定を行う。
微細中空突起3は、皮膚を刺激するために使用すると共に皮膚に刺さり難くする観点から、その突出高さH1(図3参照)が、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上であり、そして、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上10mm以下であり、更に好ましくは0.02mm以上5mm以下である。微細中空突起3は、その平均厚みT1が、好ましくは0.005mm以上、更に好ましくは0.01mm以上であり、そして、好ましくは1.0mm以下であり、更に好ましくは0.5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.005mm以上1.0mm以下であり、更に好ましくは0.01mm以上0.5mm以下である。基底2は、その厚みT2が、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上であり、そして、好ましくは1.0mm以下であり、更に好ましくは0.7mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上1.0mm以下であり、更に好ましくは0.02mm以上0.7mm以下である。なお、微細中空突起3の平均厚みT1は、微細中空突起3の高さの半分の位置(即ち、H1/2の高さの位置)における水平方向に測定した厚みである。微細中空突起3の高さの半分の位置(H1/2の高さの位置)における水平方向の微細中空突起3の断面幅は、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは0.6mm以上であり、そして、好ましくは7mm以下であり、更に好ましくは4mm以下であり、具体的には、好ましくは0.5mm以上7mm以下であり、更に好ましくは0.6mm以上4mm以下である。
シート状の基底2の上面に配列された同形同大の9個の微細中空突起3は、第2方向Yの中心間距離が均一で、第1方向Xの中心間距離が均一であることが好ましく、第2方向Yの中心間距離と第1方向Xの中心間距離とが同じ距離であることが好ましい。好適には、微細中空突起3の第2方向Yの中心間距離が、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.05mm以上であり、そして、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上10mm以下であり、更に好ましくは0.05mm以上5mm以下である。また、微細中空突起3の第1方向Xの中心間距離が、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.05mm以上であり、そして、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上10mm以下であり、更に好ましくは0.05mm以上5mm以下である。シート状の基底2の上面に配列された微細中空突起3は、1cm2当たり好ましくは1個以上、更に好ましくは9個以上であり、そして、好ましくは400個以下であり、更に好ましくは100個以下であり、具体的には、1cm2当たり好ましくは1個以上400個以下であり、更に好ましくは9個以上100個以下である。
第1実施形態の微細突起具1は、微細中空突起3が配された面が肌に固定されるように粘着手段を備えている形態であっても良い。具体的には、図5に示すように、微細突起具1の基底2の裏面側、即ち、微細中空突起3が配された面と反対側の面に、粘着剤4aを介して固定する粘着シート4を有するパッチ10Pの形態で使用することができる。粘着シート4は、シート状の基底2の面積よりも広い粘着基材シート4sと、粘着基材シート4sの一面全面に塗工された粘着剤4aとを有している。粘着基材シート4sとしては、絆創膏等の技術分野で一般的に用いられる不織布、フィルム等を用いることができる。また、粘着剤4aとしては、絆創膏等の技術分野で一般的に用いられる接着剤等を用いることができる。
パッチ10Pの形態の微細突起具1は、図6に示すように、四肢のしびれ、腰痛、筋肉痛、肩こり等の肉体疲労の緩和を目的として、皮膚に刺激を与えたい身体の部位に、粘着剤4aを介して固定して使用される。このようにパッチ10Pを固定することにより、微細突起具1の微細中空突起3が皮膚に押圧される。第1実施形態の微細突起具1は、微細中空突起3の内部が中空となっているので、以下のような長所を有する。例えば、微細中空突起3の内部である中空部分に種々の充填剤を配置することができるので、充填剤の種類により微細中空突起3の剛性を調整することが可能になり、皮膚刺激の程度を症状や好みに合わせて選択することが可能になる。また、前記充填剤として、微細中空突起3の内部に磁気材料或いは発熱材料等の機能材を配置すれば、該機能材による血流の促進が期待でき、皮膚に刺激を効率的に与えることができる。また、第1実施形態の微細突起具1は、微細中空突起3の内部に空気層を形成する中空があるため断熱効果を生じ、金属製の針に比べて冷感を感じさせ難い。また、第1実施形態の微細突起具1は、微細中空突起3の先端の幅Wが、0.5mmよりも大きく、先端部1Uの先端が、外方に凸に湾曲しているので、皮膚に刺さり難く、不快感を生じ難い。
尚、第1実施形態の微細突起具1は、図6に示すようなパッチ10Pの形態で使用されなくてもよく、例えば、微細突起具1の微細中空突起3の周りの基底2上に粘着剤4aを配する形態で使用されてもよい。
次に、本発明の微細突起具の製造方法を、前述した微細突起具1の製造方法を例にとり図7〜図9を参照して説明する。図7には、第1実施形態の製造方法の実施に用いる第1実施形態の製造装置100の全体構成が示されている。尚、上述したように、微細突起具1の微細中空突起3は非常に小さなものであるが、説明の便宜上、図7においては微細突起具1の微細中空突起3が非常に大きく描かれている。
図7に示す第1実施形態の製造装置100は、上流側から下流側に向かって、基材シート2Aに突起部3Aを形成する突起部形成部10、冷却部20、後述する凸型部11を抜き出すリリース部30、各微細突起具1に裁断する裁断部40及び各微細突起具1の間隔を調整するリピッチ部50を備えている。なお、本明細書において、微細中空突起3は微細突起具1の構成としての突起部分を意味し、突起部3Aは微細中空突起3を形成する製造工程における中間体を意味する。したがって、微細中空突起3と突起部3Aは、形状等に関して、異なっていてもよいし、同じものであってもよい。
以下の説明では、基材シート2Aを搬送する方向(基材シート2Aの縦方向)を第2方向であるY方向、搬送する方向と直交する方向及び搬送される基材シート2Aの第1方向をX方向、搬送される基材シート2Aの厚み方向をZ方向として説明する。
突起部形成部10は、図7に示すように、加熱手段(不図示)を備える凸型部11を備えている。凸型部11は、製造する微細突起具1の微細中空突起3の個数及び配置、並びにその略外形形状に対応した凸型110を有しており、第1実施形態の製造装置100においては、9個の円錐台状の突起部3Aに対応して、9個の円錐台状の凸型110を有している。なお、本明細書において「凸型部11」とは基材シート2Aに刺さる部分である凸型110を備えた部材のことであり、第1実施形態では、平盤状の土台部分である基盤部の上に複数の凸型110を有する構造となっている。ただし、これに限られず凸型110のみからなる凸型部11であっても良い。
第1実施形態の製造装置100は、凸型部11の加熱手段(不図示)以外に加熱手段を設けていない。なお、本明細書で「凸型部11の加熱手段以外に加熱手段を設けていない」とは、他の加熱手段を一切排除する場合を指すだけではなく、基材シート2Aの軟化温度未満、又はガラス転移温度未満に加熱する手段を備える場合も含む意味である。但し、他の加熱手段を一切含まないことが好ましい。
第1実施形態の製造装置100においては、凸型部11の加熱手段(不図示)は、超音波振動装置である。第1実施形態においては、図7に示すように、先ず、熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シート2Aの原反ロールから帯状の基材シート2Aを繰り出し、Y方向に搬送する。そしてY方向に搬送されている帯状の基材シート2Aの一面2D側から凸型部11を当接させて、基材シート2Aにおける当接部分TPを熱により軟化させながら、凸型部11を基材シート2Aに刺してゆき基材シート2Aの他面2U側から突出する突起部3Aを形成する(突起部形成工程)。好適に、凸型部11は、製造する微細突起具1の有する円錐台状の微細中空突起3の外形形状に対応して、先端に円錐台の部分を有する形状となっている。凸型部11は、第1実施形態の製造装置100においては、その先端を上方に向けて配置されており、少なくとも厚み方向(Z方向)の上下に移動可能となっている。詳述すると、第1実施形態の製造装置100においては、凸型部11は、電動アクチュエータ(不図示)によって、厚み方向(Z方向)の上下に移動可能となっており、搬送方向(Y方向)に基材シート2Aと並走可能となっている。凸型部11の動作の制御は、第1実施形態の製造装置100に備えられた、制御手段(不図示)により制御されている。このように、第1実施形態の製造装置100は、所謂、無限軌道を描くボックスモーション式の突起部形成部10を有する装置である。尚、凸型部11の加熱手段(不図示)の加熱の制御も、第1実施形態の製造装置100に備えられた、制御手段(不図示)により制御されている。
基材シート2Aは、製造する微細突起具1の有する基底2及び微細中空突起3からなるシートであり、熱可塑性樹脂を含んで形成されている。熱可塑性樹脂としては、ポリ脂肪酸エステル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート類、ポリ塩化ビニル、ナイロン樹脂、アクリル樹脂等又はこれらの組み合わせが挙げられ、生分解性の観点から、ポリ脂肪酸エステルが好ましく用いられる。ポリ脂肪酸エステルとしては、具体的に、ポリ乳酸、ポリグリコール酸又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。尚、基材シート2Aは、熱可塑性樹脂以外に、ヒアルロン酸、コラーゲン、でんぷん、セルロース等を含んだ混合物で形成されていても良い。基材シート2Aの厚みは、製造する微細突起具1の有する基底2の厚みT2と同等である。
第1実施形態の製造装置100においては、突起部形成工程で用いる凸型部11は、図8に示すように厚み方向(Z方向)に沿って縦断面視して、その先端部110Uに、頂部110tを備えている。本実施形態では、凸型部11が基盤部分とそこから突出する複数の凸型110を備えているため、「凸型部11の先端」とは、凸型110の先端のことである。以下、凸型110の先端として説明する。なお、凸型部11が基盤部分を有していない場合には、凸型110が凸型部11となる。第1実施形態の製造装置100においては、凸型部11の凸型110の形状は、製造する微細突起具1の有する微細中空突起3の外形形状に対応した形状となっていることが好ましい。ここで「対応した形状」というのは、相似形状のことだけではなく、例えば、共に円錐台形状であるように、同じカテゴリーに分類される形状である場合も含む。上述の通り、第1実施形態の製造装置100を用いて製造される微細突起具1は、微細中空突起3の先端部3Uの中心位置CPに頂部3tを有しているため、凸型部11の凸型110の頂部110tは、凸型部11を基材シート2A側から視て、即ち、凸型部11を厚み方向(Z方向)の上側から視て、先端部110Uの中心に配されている。凸型110の頂部110tは、図8に示すように厚み方向(Z方向)に沿って縦断面視して、60度超の角度αを有し、90度以上の角度αを有することが好ましく、そして、180度以下の角度αを有し、150度以下の角度αを有することが好ましく、具体的には、60度超180度以下の角度αを有し、90度以上150度以下の角度αを有することが好ましい。凸型部11の頂部110tの角度αは、図8に示すSEM画像のように、凸型110の先端部110Uの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)もしくはマイクロスコープを用いて所定倍率拡大した状態で観察して測定する。
第1実施形態の製造装置100においては、凸型部11は、凸型110の高さH2(図7参照)が、製造される微細中空突起3の高さH1(図3参照)と同じか或いは若干高く形成されており、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上であり、そして、好ましくは30mm以下であり、更に好ましくは20mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上30mm以下であり、更に好ましくは0.02mm以上20mm以下である。
凸型部11の凸型110は、その先端径D1(図8参照)が、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは0.6mm以上であり、そして、好ましくは3mm以下であり、更に好ましくは1mm以下であり、具体的には、好ましくは0.5mm以上3mm以下であり、更に好ましくは0.6mm以上1mm以下である。
凸型部11の凸型110は、その根本径D2が、十分な強度が得られ易くなる観点から、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは0.6mm以上であり、そして、好ましくは5mm以下であり、更に好ましくは3mm以下であり、具体的には、好ましくは0.5mm以上5mm以下であり、更に好ましくは0.6mm以上3mm以下である。
凸型部11の凸型110の先端径D1は、以下のようにして測定する。
〔凸型部11の凸型110の先端径D1の測定〕
凸型部11における凸型110の先端部110Uの断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)もしくはマイクロスコープを用いて所定倍率に拡大した状態で観察する。次に、図8に示すように、両側辺110a,110bの内の一側辺110aにおける直線部分に沿って仮想直線ILcを延ばし、他側辺110bにおける直線部分に沿って仮想直線ILdを延ばす。そして、先端側にて、一側辺110aが仮想直線ILcから離れる箇所を第1先端点110a1として求め、他側辺110bが仮想直線ILdから離れる箇所を第2先端点110b1として求める。このようにして求めた第1先端点110a1と第2先端点110b1とを結ぶ直線の長さD1を、走査型電子顕微鏡(SEM)又はマイクロスコープを用いて測定し、測定した該直線の長さを、凸型110の先端径D1とする。
また、第1実施形態の製造装置100においては、突起部形成工程で用いる凸型110は、図8に示すように厚み方向(Z方向)に沿って縦断面視して、その両角部110E,110Eそれぞれが円弧形状に形成されていることが好ましい。凸型部11の円弧形状の角部110Eは、図8に示すように厚み方向(Z方向)に沿って縦断面視して、その曲率半径が、0.05mm以上を有することが好ましく、0.1mm以上を有することが更に好ましく、そして、50mm以下を有することが好ましく、2mm以下を有することが更に好ましく、具体的には、0.05mm以上50mm以下を有することが好ましく、0.1mm以上2mm以下の角度を有することが更に好ましい。凸型部11の角部110Eの曲率半径は、図8に示すSEM画像のように、凸型110の先端部110Uの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)もしくはマイクロスコープを用いて所定倍率拡大した状態で観察して測定する。
凸型部11は、折れ難い高強度の材質で形成されている。凸型部11の材質としては、鋼鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、コバルト、コバルト合金、銅、銅合金、ベリリウム銅、ベリリウム銅合金等の金属、又はセラミック等が挙げられる。
突起部形成部10は、第1実施形態の製造装置100においては、図7に示すように、凸型部11を基材シート2Aに刺してゆく際に基材シート2Aを支持する支持部材12を有している。支持部材12は、基材シート2Aの他面2U側に配されており、凸型部11を一面2D側から刺し込んだ際に基材シート2Aが撓みにくくする役目を担っている。したがって、支持部材12は、基材シート2Aの凸型部11が刺し込まれる領域以外の部分に配置されていることが好ましく、基材シート2Aの搬送方向(Y方向)に沿う両側部に、搬送方向(Y方向)に平行に延在する一対の板状部材であってもよいが、第1実施形態の製造装置100においては、当接部分TPに対応する位置に貫通口である開口部121の開いた開口プレートの一例であるパンチングプレートを用いている。
支持部材12を構成する材質としては、凸型部11の材質と同じ材質でもよく、合成樹脂等から形成されていてもよい。
第1実施形態の突起部形成工程においては、図7に示すように、原反ロールから繰り出されてY方向に搬送されている帯状の基材シート2Aの他面2U側(上面側)に、当接部分TPに対応する位置に貫通口の開いた支持部材である開口プレート12を配して、凸型部11を基材シート2Aに刺してゆく際に基材シート2Aを支持している。開口プレート12とは、凸型部11の凸型110を挿入可能な開口部121を有するプレートである。本実施形態において開口部121は貫通口となっているが、非貫通であっても良い。なお、支持部材として開口プレート12を用いる場合には、基材シート2Aの開口部121に対向する部分は開口プレート12によって支持されていないと言える。図7に示す製造装置100では、複数個の微細中空突起3の個数及び配置、並びに各微細中空突起3の外形形状に対応した複数個の凸型を有する凸型部を突起部形成部10が備えるようにしている。また、図7に示す製造装置100では、開口プレート12が、基材シート2Aの他面2U側に互いが接するようにして配されている。
図7に示す製造装置100では、基材シート2Aが凸型部11と開口プレート12とで挟まれた状態になる。開口プレート12は、図7に示す製造装置100では、基材シート2Aにおける凸型部11の1個の凸型110の当接部分TPに対応する位置に1個の貫通口が配されているが、複数個の凸型110の当接部分TPに対応する位置に1個の貫通口が配されていてもよい。尚、貫通口は、開口プレート12を上面側から視て、その形状に、特に制限はないが、図7に示す製造装置100では、円形状に形成されている。
開口プレート12は、その形状に、特に制限はないが、図7に示す製造装置100においては、板状に形成されている。板状の開口プレート12は、そのY方向の長さが、凸型部11のY方向の長さと略同じであり、そのX方向の長さが、凸型部11のX方向の長さと略同じである。このような板状の開口プレート12が、図7に示す製造装置100においては、Y方向に搬送されている基材シート2Aを挟んで、ボックスモーション式の凸型部11の動作と対象の動作をするように、ボックスモーション式で無限軌道を描くようになっている。そして、ボックスモーション式の開口プレート12は、基材シート2Aの他面2Uから厚み方向(Z方向)上方に隣接して配されており、搬送方向(Y方向)に基材シート2Aと並走可能となっている。開口プレート12の搬送方向(Y方向)への移動速度は、凸型部11の搬送方向(Y方向)への移動速度に対応しており、図7に示す製造装置100に備えられた、制御手段(不図示)により制御されている。
そして、第1実施形態においては、図9(a)に示すように、当接部分TPにおいて、超音波振動装置により凸型110を超音波振動させ、凸型110と接触している当接部分TPにのみ摩擦による熱を発生させて当接部分TPを軟化させる。そして、当接部分TPを軟化させながら、図9(b)〜図9(c)に示すように、基材シート2Aの一面2D側(下面側)から他面2U側(上面側)に向かって凸型部11を上昇させて基材シート2Aに刺してゆき、基材シート2Aの他面2U側(上面側)から突出する突起部3Aを形成する。
第1実施形態の突起部形成工程においては、凸型110の波振動装置による超音波振動に関し、その周波数は、突起部3Aの形成の観点から、好ましくは10kHz以上、更に好ましくは15kHz以上であり、そして、好ましくは50kHz以下であり、更に好ましくは40kHz以下であり、具体的には、好ましくは10kHz以上50kHz以下であり、更に好ましくは15kHz以上40kHz以下である。また、凸型110の波振動装置による超音波振動に関し、その振幅は、突起部3Aの形成の観点から、好ましくは1μm上、更に好ましくは5μm以上であり、そして、好ましくは60μm以下であり、更に好ましくは50μm以下であり、具体的には、好ましくは1μm以上60μm以下であり、更に好ましくは5μm以上50μm以下である。第1実施形態のように超音波振動装置を用いる場合には、凸型110の超音波振動の周波数及び振幅を上述した範囲で調整すればよい。
凸型110を基材シート2Aに刺してゆく刺入速度は、遅過ぎると樹脂を過剰に軟化させ、速過ぎると軟化不足となるので、突起部3Aを効率的に形成する観点から、好ましくは0.1mm/秒以上、更に好ましくは1mm/秒以上であり、そして、好ましくは1000mm/秒以下であり、更に好ましくは800mm/秒以下であり、具体的には、好ましくは0.1mm/秒以上1000mm/秒以下であり、更に好ましくは1mm/秒以上800mm/秒以下である。超音波振動状態の凸型110の上昇を停止させ、突起部3Aの内部に凸型部11を刺した状態のまま次工程(冷却工程)に搬送するまでの時間である軟化時間は、長過ぎると過剰軟化となるが、軟化不足を補う観点から、好ましくは0秒以上、更に好ましくは0.1秒以上であり、そして、好ましくは10秒以下であり、更に好ましくは5秒以下であり、具体的には、好ましくは0秒以上10秒以下であり、更に好ましくは0.1秒以上5秒以下である。
基材シート2Aに刺す凸型110の刺入高さは、突起部3Aを効率的に形成する観点から、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上であり、そして、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上10mm以下であり、更に好ましくは0.02mm以上5mm以下である。ここで、「刺入高さ」とは、基材シート2Aに最も凸型110を刺し込んだ状態において、凸型110の頂部110tと、基材シート2Aの他面2U(上面)との間の距離を意味する。したがって、突起部形成工程における刺入高さとは、突起部形成工程で凸型110が最も深く刺し込まれて基材シート2Aの他面2Uから凸型部11が出てきた状態における、該他面2Uから垂直方向に測定した凸型110の頂部110tまでの距離のことである。
次に、第1実施形態の製造装置100においては、図7に示すように、突起部形成部10の下流に冷却部20が設置されている。冷却部20は、図7に示すように、冷風送風装置21を備えている。第1実施形態においては、突起部形成工程の後、冷風送風装置21を用いて、突起部3Aの内部に凸型110を刺した状態で冷却する(冷却工程)。具体的には、冷風送風装置21は、搬送されている帯状の基材シート2Aの他面2U側(上面側)及び一面2D側(下面側)の全体を覆っており、冷風送風装置21の内部を帯状の基材シート2Aが搬送方向(Y方向)に搬送されるようになっている。冷風送風装置21のトンネル内には、冷風送風する送風口22(図9(d)参照)が基材シート2Aの他面2U側(上面側)に設けられており、送風口22から冷風を吹き付けて冷却するようになっている。尚、冷風送風装置21の冷却温度、冷却時間の制御も、第1実施形態の製造装置100に備えられた、制御手段(不図示)により制御されている。
第1実施形態の冷却工程においては、図7に示すように、ボックスモーション式の突起部形成部10を用いて、冷風送風装置21のトンネル内に凸型部11を突起部3Aの内部に刺した状態で、基材シート2Aの搬送方向(Y方向)に平行に搬送し、図9(d)に示すように、トンネル内にて基材シート2Aの他面2U側(上面側)に配された送風口22から冷風を吹き付けて、突起部3Aの内部に凸型110を刺した状態のまま冷却する。尚、冷却する際には、凸型110の超音波装置による超音波振動は、継続状態でも止められた状態でも良いが、突起部3Aの形状を過度な変形をさせず一定に保つ観点から、止められていることが好ましい。
吹き付ける冷風の温度は、突起部3Aの形成の観点から、好ましくは−50℃以上、更に好ましくは−40℃以上であり、そして、好ましくは26℃以下であり、更に好ましくは10℃以下であり、具体的には、好ましくは−50℃以上26℃以下であり、更に好ましくは−40℃以上10℃以下である。冷風を吹き付けて冷却する冷却時間は、突起部3Aの成型性と加工時間の両立性の観点から、好ましくは0.01秒以上、更に好ましくは0.5秒以上であり、そして、好ましくは60秒以下であり、更に好ましくは30秒以下であり、具体的には、好ましくは0.01秒以上60秒以下であり、更に好ましくは0.5秒以上30秒以下である。
次に、第1実施形態の製造装置100においては、図7に示すように、冷却部20の下流にリリース部30が設置されている。第1実施形態においては、冷却工程の後に、ボックスモーション式の突起部形成部10を用いて、突起部3Aの内部から凸型110を抜いて微細突起具1の前駆体1Aを形成する(リリース工程)。具体的に、第1実施形態のリリース工程においては、ボックスモーション式の突起部形成部10を用いて、図9(e)に示すように、基材シート2Aの一面2D側(下面側)から凸型部11を下降させて、突起部3Aの内部に凸型110を刺した状態から、凸型110を抜いて、内部が中空の微細突起具1となる帯状の微細突起具の前駆体1Aを形成する。
次に、第1実施形態の製造装置100においては、図7に示すように、リリース部30の下流に裁断部40が設置されている。裁断部40は、第1実施形態の製造装置100においては、先端にカッター刃を有するカッター部41とアンビル部42とを備えている。カッター部41のカッター刃は、帯状の微細突起具の前駆体1Aの全幅(X方向の長さ)よりも幅広に形成されている。第1実施形態においては、リリース工程の後、一対のカッター部41とアンビル部42との間に、帯状の微細突起具の前駆体1Aを搬送して、搬送方向(Y方向)に隣り合う突起部どうし3A,3Aの間毎に、カッター部41のカッター刃で裁断して枚葉の微細突起具1を連続的に製造する。
帯状の微細突起具の前駆体1Aの裁断は、各微細突起具1の横方向に延びるように行われればよく、例えば各微細突起具1の横方向にわたって直線的に行うことができる。あるいは、裁断線が曲線を描くように裁断を行うことができる。いずれの場合であっても、裁断によってトリムが発生しないような裁断パターンを採用することが好ましい。
次に、第1実施形態の製造装置100においては、図7に示すように、裁断部40の下流にリピッチ部50が設置されている。リピッチ部50は、第1実施形態の製造装置100においては、回転軸が互いに平行になるように配置されている複数のローラ51と、各ローラ51間に架け渡された無端の搬送ベルト52とを有している。また、搬送ベルト52の内部には、サクションボックス53を有している。搬送ベルト52には、サクションボックス53を起動することで、周回軌道の外部から内部へ向けて空気を吸引するための透孔(不図示)が複数設けられている。尚、搬送ベルト52は、その搬送速度が、裁断部40までの基材シート2Aの搬送速度よりも速くなっている。
第1実施形態においては、毎葉の微細突起具1としてのマイクロニードルアレイ1Mを連続的に、透孔(不図示)を介してサクションボックス53で吸引しながら、速度の速い搬送ベルト52上に載置し、搬送方向(Y方向)において前後に隣り合うマイクロニードルアレイ1M,1Mどうしの間の距離を広げ、所定の距離を置いて再配置し、微細突起具1としてのマイクロニードルアレイ1Mを製造する。
以上説明したように、第1実施形態の製造装置100を用いて微細突起具1を製造する第1実施形態の製造方法によれば、60度超180度以下の角度を有する頂部110tを備える凸型110を突起部形成工程で用いるというシンプルな工程だけで、微細突起具1を製造することができ、コストアップを抑えることができ、効率的に連続して微細突起具1を製造することができる。
また、上述したように、第1実施形態においては、円弧形状に形成された両角部110E,110Eを有する凸型110を備えた凸型部11を突起部形成工程で用いるため、曲率半径Rに対する先端の幅Wの比W/Rが0.1以上10以下となる先端を有する精度の高い高品質な微細突起具1を効率的に製造することができる。
また、上述したように、第1実施形態の製造方法においては、図9(a)に示すように、凸型110を当接させた基材シート2Aの当接部分TPにおいてのみ、超音波装置により凸型110を超音波振動させ、当接部分TPのみを軟化させるので、省エネルギーで、効率的に連続して微細突起具1を製造することができる。
また、第1実施形態の製造方法によれば、凸型110の加熱手段(不図示)として超音波振動装置を用いているので、冷風送風装置21を必ず備える必要はなく、超音波振動装置の振動を切るだけで、冷却することもできる。この点で、超音波振動を加熱手段として用いると、装置の簡便化とともに、高速で、微細突起具1を製造することができる。また、基材シート2Aにおける凸型部11と当接していない部分では、より熱が伝わり難く、また、超音波振動付与のオフによって冷却が効率的に行われるので、当接部分TP以外の変形が生じ難く、精度の良い微細突起具1を製造することができる。
また、上述したように、第1実施形態の製造装置100は、制御手段(不図示)により、凸型部11の動作、凸型110の備える加熱手段(不図示)の加熱条件、冷風送風装置21の冷却温度、冷却時間が制御されている。その為、制御手段(不図示)により、例えば突起部形成工程における凸型110の刺入高さを制御すれば、凸型110の基材シート2Aへの刺入量が容易に変更でき、製造される微細突起具1の突出高さH1をコントロールできる。また、凸型110の加熱条件、基材シート2Aの当接部分TPの軟化時間、及び凸型部11の基材シート2Aへの刺入速度の少なくとも何れか1つを制御すれば、微細突起具1を構成する微細中空突起3の厚みT1等を自由にコントロールすることができる。即ち、凸型110の備える加熱手段(不図示)の条件、突起部形成工程における凸型110の基材シート2Aへの刺入高さ、基材シート2Aの当接部分TPの軟化時間、凸型110の基材シート2Aへの刺入速度、凸型部11の形状及び冷却工程における冷却条件の少なくとも何れか1つを制御して、微細突起具1の形状を自由にコントロールすることができる。
また、上述したように、第1実施形態においては、図7に示すように、基材シート2Aの他面2U側(上面側)に支持部材である開口プレート12を用いて、基材シート2Aの非加工部分を支持し、基材シート2Aにおける支持部材12で支持されていない部分の一面2D側(下面側)から凸型部11を当接させ、当接部分TPを熱により軟化させて突起部3Aを形成する。このように、突起部3Aを形成する為の、凸型部11に嵌合する凹部等が必要ないのでコストアップを抑えることができ、製造される微細突起具1の備える微細中空突起3を効率的に精度良く形成することができる。
効率的に連続して微細突起具1を製造する観点から、第1実施形態では、突起部形成工程において、凸型110による基材シート2Aの加熱温度は、突起部3Aの形成の観点から、使用される基材シート2Aのガラス転移温度(Tg)以上溶融温度未満であることが好ましく、特に軟化温度以上溶融温度未満であることが好ましい。詳述すると前記加熱温度は、好ましくは30℃以上、更に好ましくは40℃以上であり、そして、好ましくは300℃以下であり、更に好ましくは250℃以下であり、具体的には、好ましくは30℃以上300℃以下であり、更に好ましくは40℃以上250℃以下である。なお、当該加熱温度は、基材シート2Aを超音波振動装置を用いて加熱する場合において、凸型110と接触した基材シート2Aの部分の温度範囲として適用される。一方、加熱手段として加熱ヒーター装置を用いることもできるが、その場合には、凸型部11の加熱温度を上述した範囲で調整すればよい。
尚、前記「ガラス転移温度(Tg)」の測定方法は、以下の方法によって測定され、軟化温度の測定方法は、JIS K-7196「熱可塑性プラスチックフィルム及びシートの熱機械分析による軟化温度試験方法」に従って行う。
ここで、前記「基材シート2Aのガラス転移温度(Tg)」は、基材シート2Aの構成樹脂のガラス転移温度(Tg)を意味し、該構成樹脂が複数種存在する状況下では、それら複数種の構成樹脂のガラス転移温度(Tg)が互いに異なる場合、前記加熱手段による基材シート2Aの加熱温度は、少なくともそれら複数のガラス転移温度(Tg)のうち最も低いガラス転移温度(Tg)以上であることが好ましく、それら複数のガラス転移温度(Tg)のうち最も高いガラス転移温度(Tg)以上であることがさらに好ましい。
また、基材シート2Aの前記「軟化温度」についてもガラス転移温度(Tg)と同様である。即ち、基材シート2Aの構成樹脂が複数種存在する状況下では、それら複数種の構成樹脂の軟化温度が互いに異なる場合、前記加熱手段による基材シート2Aの加熱温度は、少なくともそれら複数の軟化温度のうち最も低い軟化温度以上であることが好ましく、それら複数の軟化温度のうち最も高い軟化温度以上であることがさらに好ましい。
また、基材シート2Aが融点の異なる2種以上の樹脂を含んで構成されている場合、前記加熱手段による基材シート2Aの加熱温度は、それら複数の融点のうち最も低い融点未満であることが好ましい。
〔ガラス転移温度(Tg)の測定方法〕
DSC測定機械を使用して熱量の測定を行い、ガラス転移温度を求める。具体的に、測定器はPerkin Elmer社製の示差走査熱量測定装置(Diamond DSC)を使用する。基材シート2Aから試験片10mgを採取する。測定条件は20℃を5分間等温した後に、20℃から320℃まで、5℃/分の速度で昇温させ、横軸温度、縦軸熱量のDSC曲線を得る。そして、このDSC曲線からガラス転移温度Tgを求める。
次に、本発明を、第2実施形態に基づき、図10〜図12を参照しながら説明する。なお、第2実施形態においては、上述した第1実施形態と異なる点をメインに説明する。第2実施形態の微細突起具1の製造方法も、第1実施形態の微細突起具1の製造方法と同様に、凸型部11の加熱手段(不図示)として超音波振動装置を用いている。
具体的には、上記第1実施形態の微細突起具1の微細中空突起3は、湾曲した頂部3tを有する円錐台状となっているが、第2実施形態の微細中空突起3は、図10に示すように、その先端が平坦な円柱状となっている。このように微細中空突起3の先端が平坦な円柱状となっていれば、皮膚に刺さり難く、不快感を生じ難い。また、第2実施形態の微細中空突起3は、その表面が内部の空間と連通しておらず、微細中空突起表面が連続面を形成している。
次に、本発明の微細突起具1の製造方法を、第2実施形態の微細突起具1の製造方法を例にとり図11及び図12を参照して説明する。
第2実施形態の製造装置100においては、突起部形成工程で用いる凸型部11は、凸型部11を基材シート2A側から視て、即ち、凸型部11を厚み方向(Z方向)の上側から視て、凸型110の頂部110tが先端部110Uの中心に配されている。そして、図12に示すように凸型110を頂部110tにて厚み方向(Z方向)に沿って縦断面視して、頂部110tの角度が180度となっている。第2実施形態の製造装置100においては、凸型部11の凸型110は、第2実施形態の微細突起具1の有する円柱状の微細中空突起3に対応して、円柱形状となっている。
第2実施形態の製造装置100においては、凸型部11の凸型110は、厚み方向(Z方向)の上側から視て、直径D3の円を描いている。直径D3(図12参照)は、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは0.6mm以上であり、そして、好ましくは5mm以下であり、更に好ましくは1mm以下であり、具体的には、好ましくは0.5mm以上5mm以下であり、更に好ましくは0.6mm以上1mm以下である。
また、第2実施形態の製造装置100においては、突起部形成工程で用いる凸型部11の凸型110は、円柱形状となっており、図12に示すように厚み方向(Z方向)に沿って縦断面視して、その両角部110E,110Eそれぞれが直角に形成されているが、両角部1E,1Eそれぞれが円弧形状に形成された突起部3Aを形成する観点から、その両角部110E,110Eそれぞれが円弧形状に形成されていてもよい。凸型部11の円弧形状の角部110Eが円弧形状に形成されている場合、その曲率半径は0.005mm以上を有することが好ましく、0.01mm以上を有することが更に好ましく、そして、1mm以下を有することが好ましく、0.5mm以下を有することが更に好ましく、具体的には、0.005mm以上1mm以下を有することが好ましく、0.01mm以上0.5mm以下の角度を有することが更に好ましい。凸型部11の角部110Eの曲率半径は、凸型110の先端部110Uの縦断面を走査型電子顕微鏡(SEM)もしくはマイクロスコープを用いて所定倍率拡大した状態で観察して測定する。
第2実施形態においては、第1実施形態と同様に、図11(a)に示すように、当接部分TPにおいて、超音波振動装置により凸型110を超音波振動させ、凸型110と接触している当接部分TPにのみ摩擦による熱を発生させて当接部分TPを軟化させる。そして、当接部分TPを軟化させながら、図11(b)〜図11(c)に示すように、基材シート2Aの一面2D側(下面側)から他面2U側(上面側)に向かって凸型部11を上昇させて基材シート2Aに刺してゆき、基材シート2Aの他面2U側(上面側)から突出する突起部3Aを形成する。
次いで、第2実施形態においては、第1実施形態と同様に、図11(d)に示すように、凸型部11を突起部3Aの内部に刺した状態で、基材シート2Aの他面2U側(上面側)に配された送風口22から冷風を吹き付けて、突起部3Aの内部に凸型110を刺した状態のまま冷却する。次いで、図11(e)に示すように、基材シート2Aの一面2D側(下面側)から凸型部11を下降させて、突起部3Aの内部に凸型110を刺した状態から、凸型110を抜いて、内部が中空の微細突起具1となる帯状の微細突起具の前駆体1Aを形成する。
次いで、第2実施形態においては、第1実施形態と同様に、カッター部41のカッター刃で裁断して、微細中空突起3を有する枚葉の微細突起具1を連続的に製造し、リピッチ部50にて、再配置して微細突起具1を製造する。
以上説明したように、第2実施形態の製造装置100を用いて微細突起具1を製造する第2実施形態の製造方法によれば、180度の角度を有する頂部110tを備える凸型部11を突起部形成工程で用いるというシンプルな工程だけで、微細突起具1を製造することができ、コストアップを抑えることができ、効率的に連続して微細突起具1を製造することができる。
以上、本発明をその好ましい第1実施形態及び第2実施形態に基づき説明したが、本発明は前記第1実施形態及び第2実施形態に制限されるものではなく、適宜変更可能である。
上記第1実施形態及び上記第2実施形態の製造装置100を用いて製造される微細突起具1は、先端部1Uの中心位置CPに頂部1tを有しているため、凸型部11の凸型110の頂部110tは、凸型部11を基材シート2A側から視て、即ち、凸型部11を厚み方向(Z方向)の上側から視て、先端部110Uの中心に配されているが、先端部110Uの中心でなくてもよく、先端部110Uに配されていればよい。
また、上記第1実施形態の微細突起具1は、シート状の基底2の上面に、9個の円錐台状の微細中空突起3が配列されているが、1個の微細中空突起3を有していてもよい。
また、上記第1実施形態及び上記第2実施形態においては、無限軌道を描くボックスモーション式の凸型部11を用いているが、厚み方向(Z方向)の上下にのみ移動可能な凸型部11を用いて微細突起具1を製造してもよい。
また、上記第1実施形態又は第2実施形態の製造装置100は、図7に示すように、凸型部11を基材シート2Aに刺してゆく際に基材シート2Aを支持する板状の支持部材12を有しているが、基材シート2Aの他面2U側に配して基材シート2Aを支持するものであればよく、搬送方向の両側部に一対の板状の支持部材12,12を配してもよい。
また、上記第1実施形態又は第2実施形態の製造装置100は、図7に示すように、凸型部11が基材シート2Aを下方から上方に向かって刺入しているが、基材シート2Aに対する凸型部11や支持部材12の位置関係、刺入方向はこれに限定されず、上方から下方に向かって微細突起具1を成形してもよい。
また、上記第1実施形態又は第2実施形態の製造装置100は凸型110の加熱手段として超音波を使用したが、これに代えて加熱ヒータ等他の公知の加熱手段を用いても良い。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の微細突起具の製造方法を開示する。
<1>
内部が中空の微細中空突起を基底上に備える皮膚刺激用微細突起具であって、前記微細中空突起の先端部の中心位置にて厚み方向に沿って縦断面視して、該微細中空突起の先端が、外方に凸に湾曲しているか又は平坦となっている、皮膚刺激用微細突起具。
<2>
前記微細中空突起の先端部の中心位置にて厚み方向に沿って縦断面視して、該微細中空突起の先端の幅をW、その両角部それぞれの曲率半径をRとした際に、該曲率半径Rに対する該先端の幅Wの比W/Rが0.1以上10以下である、前記<1>に記載の皮膚刺激用微細突起具。
<3>
複数の前記微細中空突起が前記基底上に配列されている、前記<1>又は<2>に記載の皮膚刺激用微細突起具。
<4>
前記微細中空突起が配された面が肌に固定されるように粘着手段を備えている、前記<1>〜<3>の何れか1つに記載の皮膚刺激用微細突起具。
<5>
微細中空突起の先端の幅が0.5mm以上であり、好ましくは0.5mm以上5mm以下、好ましくは0.6mm以上1mmである、前記<1>〜<4>の何れか1つに記載の皮膚刺激用微細突起具。
<6>
前記曲率半径Rに対する該先端の幅Wの比W/Rは1以上5以下である、前記<2>に記載の皮膚刺激用微細突起具。
<7>
前記微細中空突起の先端部の中心位置にて厚み方向に沿って縦断面視して、該微細中空突起の先端の幅をW、その両角部それぞれの曲率半径をRとした際に、該曲率半径Rは、0.05mm以上50mm以下であり、好ましくは0.1mm以上2mm以下である、前記<1>〜<6>の何れか1つに記載の皮膚刺激用微細突起具。
<8>
前記微細中空突起は、その突出高さが、0.01mm以上10mm以下、好ましくは0.02mm以上5mm以下である、前記<1>〜<7>の何れか1つに記載の皮膚刺激用微細突起具。
<9>
前記微細中空突起は、その平均厚みが、0.005mm以上1.0mm以下、好ましくは0.01mm以上0.5mm以下である、前記<1>〜<8>の何れか1つに記載の皮膚刺激用微細突起具。
<10>
前記基底は、その厚みが、0.01mm以上1.0mm以下であり、好ましくは0.02mm以上0.7mm以下である、前記<1>〜<9>の何れか1つに記載の皮膚刺激用微細突起具。
<11>
複数の前記微細中空突起が前記基底上に配列されており、該微細中空突起は、縦方向の中心間距離及び横方向の中心間距離が均一である、前記<1>〜<10>に記載の皮膚刺激用微細突起具。
<12>
前記微細中空突起の縦方向の中心間距離は、0.01mm以上10mm以下、好ましくは0.05mm以上5mm以下であり、前記微細中空突起の横方向の中心間距離は、0.01mm以上10mm以下、好ましくは0.05mm以上5mm以下である、前記<11>に記載の皮膚刺激用微細突起具。
<13>
前記微細中空突起具の前記基底の裏面側に粘着剤を介して固定する粘着シートを有する、前記<1>〜<12>に記載の皮膚刺激用微細突起具。
<14>
前記粘着シートは、前記基底の面積よりも広い基材シートと、該基材シートの一面全面に塗工された粘着剤とを有している、前記<13>に記載の皮膚刺激用微細突起具。
<15>
前記基材シートは不織布又はフィルムである、前記<14>に記載の皮膚刺激用微細突起具。
<16>
前記微細中空突起の内部には充填剤が配されている、前記<1>〜<15>の何れか1つに記載の皮膚刺激用微細突起具。
<17>
前記充填剤が機能剤である前記<16>に記載の皮膚刺激用微細突起具。
<18>
前記微細中空突起の内部は空気層である、前記<1>〜<15>の何れか1つに記載の皮膚刺激用微細突起具。
<19>
前記<1>〜<18>の何れか1つに記載の皮膚刺激用微細突起具の製造方法であって、熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シートの一面側から、加熱手段を備える凸型部を当接させて、該基材シートにおける該当接部分を熱により軟化させながら、該凸型部を該基材シートに刺してゆき該基材シートの他面側から突出する突起部を形成する突起部形成工程と、前記突起部の内部に前記凸型部を刺した状態で該凸型部を冷却する冷却工程と、前記冷却工程の後に、前記突起部の内部から前記凸型部を抜いて前記微細突起具を形成するリリース工程とを備え、前記突起部形成工程で用いる前記凸型部は、厚み方向に沿って縦断面視して、その先端部に、60度超180度以下の角度を有する頂部を備えている、皮膚刺激用微細突起具の製造方法。
<20>
前記突起部形成工程で用いる前記凸型部の前記頂部は、該凸型部を前記基材シート側から視て、前記先端部の中心に配されており、前記突起部形成工程で用いる前記凸型部は、前記頂部にて厚み方向に沿って縦断面視して、その両角部それぞれが円弧形状に形成されている前記<19>に記載の皮膚刺激用微細突起具の製造方法。
<21>
前記突起部形成工程で用いる前記凸型部の前記頂部は、該凸型部を前記基材シート側から視て、前記先端部の中心に配されており、該凸型部を該頂部にて厚み方向に沿って縦断面視して、該頂部の角度が180度である前記<20>に記載の皮膚刺激用微細突起具の製造方法。
<22>
前記凸型部は先端に90度以上150度以下の角度を有する頂部を備えている、<19>〜<21>の何れか1つに記載の皮膚刺激用微細突起具の製造方法。
<23>
前記加熱手段が超音波振動である、<19>〜<22>の何れか1つに記載の皮膚刺激用微細突起具の製造方法。
<24>
前記凸型部が基盤部分とそこから突出する複数の凸型から構成されている、前記<19>〜<23>の何れか1つに記載の皮膚刺激用微細突起具の製造方法。
<25>
前記凸型の高さが、製造される前記微細中空突起の高さと同じか或いは若干高く形成されている、前記<24>に記載の皮膚刺激用微細突起具の製造方法。
<26>
前記凸型の高さが、0.01mm以上30mm以下、好ましくは0.02mm以上20mm以下である、前記<24>又は<25>に記載の皮膚刺激用微細突起具の製造方法。<27>
前記凸型による前記基材シートの加熱温度は、該基材シートのガラス転移温度以上溶融温度未満であり、好ましくは軟化温度以上溶融温度未満である前記<24>〜<26>の何れか1つに記載の皮膚刺激用微細突起具の製造方法。
<28>
前記加熱温度は、30℃以上300℃以下、好ましくは40℃以上250℃以下である前記<27>に記載の皮膚刺激用微細突起具の製造方法。
<29>
前記凸型は、厚み方向の上側から視て円形状であり、その直径が0.5mm以上5mm以下、好ましくは0.6mm以上1mm以下である前記<21>に記載の皮膚刺激用微細突起具の製造方法。
1 皮膚刺激用微細突起具
2 基底
2A 基材シート
3 微細中空突起
3A 突起部
4 粘着シート
10P パッチ
10 突起部形成部
11 凸型部
12 開口プレート
20 冷却部
21 冷風送風装置
22 送風口
30 リリース部
40 裁断部
41 カッター部
42 アンビル部
50 リピッチ部
51 ローラ
52 搬送ベルト
53 サクションボックス
100 製造装置

Claims (7)

  1. 内部が中空の微細中空突起を基底上に備える皮膚刺激用微細突起具であって、
    前記微細中空突起の先端部の中心位置にて厚み方向に沿って縦断面視して、該微細中空突起の先端が、外方に凸に湾曲しているか又は平坦となっている、皮膚刺激用微細突起具。
  2. 前記微細中空突起の先端部の中心位置にて厚み方向に沿って縦断面視して、該微細中空突起の先端の幅をW、その両角部それぞれの曲率半径をRとした際に、該曲率半径Rに対する該先端の幅Wの比W/Rが0.1以上10以下である、請求項1に記載の皮膚刺激用微細突起具。
  3. 複数の前記微細中空突起が前記基底上に配列されている、請求項1又は2に記載の皮膚刺激用微細突起具。
  4. 前記微細中空突起が配された面が肌に固定されるように粘着手段を備えている、請求項1〜3の何れか一項記載の皮膚刺激用微細突起具。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の皮膚刺激用微細突起具の製造方法であって、
    熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シートの一面側から、加熱手段を備える凸型部を当接させて、該基材シートにおける該当接部分を熱により軟化させながら、該凸型部を該基材シートに刺してゆき該基材シートの他面側から突出する突起部を形成する突起部形成工程と、
    前記突起部の内部に前記凸型部を刺した状態で該凸型部を冷却する冷却工程と、
    前記冷却工程の後に、前記突起部の内部から前記凸型部を抜いて前記皮膚刺激用微細突起具を形成するリリース工程とを備え、
    前記突起部形成工程で用いる前記凸型部は、厚み方向に沿って縦断面視して、その先端部に、60度超180度以下の角度を有する頂部を備えている、皮膚刺激用微細突起具の製造方法。
  6. 前記突起部形成工程で用いる前記凸型部の前記頂部は、該凸型部を前記基材シート側から視て、前記先端部の中心に配されており、
    前記突起部形成工程で用いる前記凸型部は、前記頂部にて厚み方向に沿って縦断面視して、その両角部それぞれが円弧形状に形成されている請求項5に記載の皮膚刺激用微細突起具の製造方法。
  7. 前記突起部形成工程で用いる前記凸型部の前記頂部は、該凸型部を前記基材シート側から視て、前記先端部の中心に配されており、
    前記突起部形成工程で用いる前記凸型部は、前記凸型部を該頂部にて厚み方向に沿って縦断面視して、該頂部の角度が180度である請求項5又は6に記載の皮膚刺激用微細突起具の製造方法。
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