JP2018201967A - 微細突起ユニットの製造方法 - Google Patents

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【課題】ベース部品の形状が制限され難く、微細突起具とベース部品とを備えた微細突起ユニットを効率的に精度良く製造することができる微細突起ユニットの製造方法を提供すること。【解決手段】本発明の微細突起ユニット10の製造方法は、熱可塑性樹脂を含む基材シート2Aの一面2D側から、凸型部11を当接させて他面2U側から突出する突起部3を形成した後、突起部3の内部から凸型部11を抜いて微細突起具1を形成する微細突起具形成工程を備える。微細突起具1が形成された基材シート2Aの一面2D側とベース部品4の先端とを接合する接合工程を備える。ベース部品4が接合された基材シート2Aを、微細突起具1側から平面視して、ベース部品4の輪郭4Lよりも内側で該輪郭4Lに沿って基材シート2Aをカットして微細突起ユニット10を製造するカット工程を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、微細突起ユニットの製造方法に関する。
近年、注射器による剤の供給と同等の性能が得られるにも拘わらず、皮膚を傷めず痛みが少ない理由から、マイクロニードルを備えた微細突起による剤の供給が注目されている。
例えば、特許文献1には台座部上に微小針群を備えた微小針アレイが記載されている。また、特許文献2には樹脂製カップの底部に外方に突出した突起部を備えた微細ノズルが記載されている。また、特許文献3には流体チャンバの底部平面にミクロ針を有するミクロ針構造体が記載されている。
特開2014−176568号公報 特開2013−172833号公報 特表2003−501161号公報
しかし、特許文献1に記載の微小針アレイは、シリコン基板にエッチング等を施して微小凸部を有するシリコン製のマスター型を作製し、その後、マスター型の形状を転写した成形型を作製し、この成形型に樹脂を流し込むことによって製造されるものである。このように、マスター型を作製するステップと、マスター型に基づいて成形型を作製するステップとを有しているため、時間がかかり製造コストのアップにつながってしまう。
また、特許文献2に記載の樹脂製カップの底部に突起部を備えた微細ノズルの製造方法は、弾性体の裏面側からホットプレート等を用いて加熱し、弾性体上に配置された樹脂製カップの底部全体を温めているので、樹脂製カップの底部全体を温めるのに時間がかかり生産性を向上することが難しい。また、弾性体上に配置された樹脂製カップの底部全体を温める必要があるので、微細ノズルを連続して製造することが難しい。
また、特許文献3に記載のミクロ針構造体の製造方法では、直接、流体チャンバの底部平面に、加熱した微小支柱からなる複数の支柱を押し当ててミクロ針を形成しており、外部のシリンダーに取り付ける部分となる流体チャンバの形状が制限されてしまう。
したがって本発明は、微細突起具とベース部品とを備えた微細突起ユニットを効率的に精度良く製造する微細突起ユニットの製造方法を提供することにある。
本発明は、内部が中空の突起部を基底上に備える微細突起具と該突起部の内部に該基底を介して連通する液体保持空間を有するベース部品とを備え、該ベース部品の先端に該微細突起具を接合した微細突起ユニットの製造方法であって、熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シートの一面側から、凸型部を当接させて、該基材シートの他面側から突出する突起部を形成した後、該突起部の内部から該凸型部を抜いて微細突起具を形成する微細突起具形成工程と、前記微細突起具が形成された前記基材シートの一面側と前記ベース部品の先端とを接合する接合工程と、前記ベース部品が接合された前記基材シートを、前記微細突起具側から平面視して、前記ベース部品の輪郭よりも内側で該輪郭に沿って前記基材シートをカットして前記微細突起ユニットを製造するカット工程とを備える、微細突起ユニットの製造方法を提供するものである。
また、本発明は、内部が中空の突起部を基底上に備える微細突起具と該突起部の内部に該基底を介して連通する液体保持空間を有するベース部品とを備え、該ベース部品の先端に該微細突起具を接合した微細突起ユニットの製造方法であって、熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シートの一面側から、凸型部を当接させて、該基材シートの他面側から突出する突起部を形成した後、該突起部の内部から該凸型部を抜いて微細突起具を形成する微細突起具形成工程と、前記微細突起具が形成された前記基材シートを前記微細突起具側から平面視して、前記ベース部品の輪郭よりも内側で該輪郭に沿って、該基材シートの一面側と該ベース部品の先端とを接合すると同時に、該基材シートをカットして前記微細突起ユニットを製造する接合・カット工程とを備える、微細突起ユニットの製造方法を提供するものである。
本発明によれば、微細突起具とベース部品の形状が制限され難く、微細突起具とベース部品とを備えた微細突起ユニットを効率的に精度良く製造することができる。
図1は、本発明の微細突起ユニットの製造方法で製造される微細突起ユニットの一例の模式斜視図である。 図2は、図1に示す微細突起ユニットを微細突起具側から平面視した平面図である。 図3は、図2に示すIII−III線断面図である。 図4(a)は、図1に示す微細突起ユニットの備える1個の突起部の斜視図であり、図4(b)は、図4(a)に示すIV−IV線断面図である。 図5(a)は、図4(b)に示す突起部の先端径の測定方法を示す説明図であり、図5(b)は突起部が先端開口部を有する場合における、突起部の先端径の測定方法を示す説明図である。 図6は、図1に示す微細突起ユニットを製造する好ましい一製造装置の全体構成を示す図である。 図7(a)〜(e)は、図6に示す製造装置を用いて微細突起具を製造する工程を説明する図である。 図8は、凸型部の先端角度の測定方法を示す説明図である。 図9(a)〜(g)は、図6に示す製造装置を用いて接合部を形成する接合工程を説明する図である。 図10(a)〜(f)は、図6に示す製造装置を用いてカットして微細突起ユニットを形成するカット工程を説明する図である。
以下、本発明を、その好ましい一実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の製造方法は、ベース部品4の先端に微細突起具1を接合した微細突起ユニットの製造方法である。図1には、本実施形態の微細突起ユニットの製造方法で製造される一実施形態の微細突起ユニット10(以下、単に「微細突起ユニット10」とも言う)の斜視図が示されている。微細突起ユニット10は、内部が中空の突起部3を基底2上に備える微細突起具1と該突起部3の内部に該基底2を介して連通する液体保持空間4k(図3参照)を有するベース部品4とを備え、ベース部品4の先端に微細突起具1を接合したものである。
微細突起具1の突起部3に関し、突起部3の数、突起部3の配置及び突起部3の形状に、特に制限はないが、微細突起ユニット10では、図1及び図2に示すように、シート状の基底2の上面に、9個の円錐台状の突起部3が配列されている。配列された9個の突起部3は、後述する基材シート2Aを搬送する方向(基材シート2Aの長手方向に対応)である第2方向(図中のY方向に相当)に3行、搬送する方向である第2方向と直交する方向及び搬送される基材シート2Aの幅方向である第1方向(図中のX方向に相当)に3列に配されている。
尚、図4(a)は、微細突起具1の有する突起部3の内の1個の突起部3に着目した微細突起具1の斜視図であり、図4(b)は、図4(a)に示すIV−IV線断面図である。図2に示す微細突起具1は、シート状の基底2と、基底2の上面(基底2におけるベース部品4との対向面とは反対側の面)上に立設する1個の円錐状の突起部3とを有する。微細突起具1は、先端側に開孔部を有していてもよいが、微細突起ユニット10では、図4(b)に示すように、開孔部を有しておらず、基底2を貫通して突起部3の内部にまで亘る中空の空間3kが形成された形態となっている。微細突起ユニット10では、突起部3の内部の空間3kが、突起部3の外形形状に対応した円錐状に形成されている。尚、突起部3は、微細突起ユニット10では、円錐状であるが、円錐状の形状以外に、円錐台状、円柱状、角柱状、角錐状、角錐台状等であってもよい。
突起部3は、その突出高さH1(図4(b)参照)が、マイクロニードルとして使用する場合には、その先端を最も浅いところでは角層まで、深くは真皮まで刺入するため、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上であり、そして、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは5mm以下であり、より更に好ましくは3mm以下である。具体的には、好ましくは0.01mm以上10mm以下であり、更に好ましくは0.01mm以上5mm以下であり、より更に好ましくは0.02mm以上3mm以下である。突起部3は、その平均厚みT1が、好ましくは0.005mm以上、更に好ましくは0.01mm以上であり、そして、好ましくは1.0mm以下であり、更に好ましくは0.5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.005mm以上1.0mm以下であり、更に好ましくは0.01mm 以上0.5mm以下である。
突起部3の先端径は、その直径が、好ましくは0.001mm以上、更に好ましくは0.005mm以上であり、そして、好ましくは0.5mm以下であり、更に好ましくは0.3mm以下であり、具体的には、好ましくは0.001mm以上0.5mm以下であり、更に好ましくは0.005mm以上0.3mm以下である。微細突起具1の突起部3の先端径は、以下のようにして測定する。
〔突起部3先端径の測定〕
突起部3の先端が開口していない場合には、微細突起具1の突起部3の先端部を、走査型電子顕微鏡(SEM)もしくはマイクロスコープを用いて所定倍率拡大した状態で、例えば、図5(a)に示すSEM画像のように観察する。
次に、図5(a)に示すように、両側辺1a,1bの内の一側辺1aにおける直線部分に沿って仮想直線ILaを延ばし、他側辺1bにおける直線部分に沿って仮想直線ILbを延ばす。そして、先端側にて、一側辺1aが仮想直線ILaから離れる箇所を第1先端点1a1として求め、他側辺1bが仮想直線ILbから離れる箇所を第2先端 点1b1として求める。このようにして求めた第1先端点1a1と第2先端点1b1とを結ぶ直線の長さLを、走査型電子顕微鏡(SEM)又はマイクロスコープを用いて測定し、測定した該直線の長さを、微細突起具1の先端径とする。なお、突起部3の先端が開口している場合には、図5(b)に示すように、突起部3の開孔部側に先端があると仮定して仮想直線ILa,ILbを引き、その交点を突起部3の頂点とし、上述した図5(a)に示す方法にて先端径を測定する。
シート状の基底2の上面に配列された9個の突起部3は、図1及び図2に示すように、第2方向の中心間距離が均一で、第1方向の中心間距離が均一であることが好ましく、第2方向の中心間距離と第1方向の中心間距離とが同じ距離であることが好ましい。好適には、突起部3の第2方向の中心間距離が、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.05mm以上であり、そして、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上10mm以下であり、更に好ましくは0.05mm以上5mm以下である。また、突起部3の第1方向の中心間距離が、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.05mm以上であり、そして、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上10mm以下であり、更に好ましくは0.05mm以上5mm以下である。
基底2は、均一な厚みのシート状に形成されており、その厚みT2(図4(b)参照)が、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上であり、そして、好ましくは1.0mm以下であり、更に好ましくは0.7mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上1.0mm以下であり、更に好ましくは0.02mm以上0.7mm以下である。
微細突起ユニット10は、図2に示すように、基底2の上面に、9個の突起部3が形成された領域である突起領域3Rを有している。ここで、突起領域3Rとは、微細突起ユニット10を微細突起具1側から平面視した際に、第1方向及び第2方向を有する面方向の最も外方に位置する突起部3どうしで囲まれている領域を意味する。突起領域3Rは、後述するベース部品4との接合部5よりも内方に形成されている。
ベース部品4は、図3に示すように、突起部3の内部の空間3kに基底2を介して連通する液体保持空間4kを有している。ベース部品4は、微細突起具1との接合部5を形成する上面とは反対側の下面を形成する底部41と、底部41を貫通して液体保持空間4k内に液体を供給する液体供給路42と、底部41の外周全周に亘って配され底部41の上面(微細突起具1側の面)上に立設する周壁部43とを有している。そして、微細突起具1の基底2、底部41及び周壁部43で囲まれた空間が、液体保持空間4kとなる。このように、周壁部43は、液体保持空間4kの外周に配されている。微細突起ユニット10は、ベース部品4の液体供給路42の供給口にて、液体を供給するシリンジ等と接続可能に形成されている。
ベース部品4に関し、微細突起ユニット10を微細突起具1側から平面視した際のベース部品4の輪郭4L形状、即ち、底部41の外周形状に、特に制限はないが、微細突起ユニット10では、図2に示すように、円形状を有している。そして、ベース部品4の全体の外形形状は、図1に示す微細突起ユニット10では、底部41が円形状となっている円筒状に形成されている。尚、ベース部品4の輪郭4L形状は、微細突起ユニット10では、円形状であるが、円形の形状以外に、長円形状、ひし形状、三角形状、四角形状、五角形状等の等であってもよい。ベース部品4の全体の形状は、円筒状以外に、円錐状、角筒状、角錐状等であってもよい。
ベース部品4は、液体保持空間4k内に液体が注入されて内圧がかかった際に基底2を外方に向かって凸に湾曲させ易い観点から、ベース部品4の底部41での厚みT3(図3参照)が、基底2の厚みT2よりも厚いことが好ましく、好ましくは1.0mm以上、更に好ましくは1.5mm以上であり、そして、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは5mm以下であり、具体的には、好ましくは1.0mm以上10mm以下であり、更に好ましくは1.5mm以上5mm以下である。
また、ベース部品4は、同じ観点から、ベース部品4の周壁部43での厚みT4(図3参照)が、基底2の厚みT2よりも厚いことが好ましく、好ましくは1.0mm以上、更に好ましくは1.5mm以上であり、そして、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは5mm以下であり、具体的には、好ましくは1.0mm以上10mm以下であり、更に好ましくは1.5mm以上5mm以下である。
微細突起ユニット10は、図2及び図3に示すように、微細突起具1側から平面視して、ベース部品4の輪郭4Lよりも内側に、微細突起具1の輪郭、即ち、微細突起具1の基底2の輪郭2Lが配されている。見栄え及び使用感向上の観点から、微細突起具1の基底2の輪郭2Lは、ベース部品4の輪郭4Lから内側に、好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上、そして、好ましくは5mm以下、更に好ましくは3mm以下、具体的には、好ましくは0.05mm以上5mm以下、更に好ましくは0.1mm以上3mm以下、間隔W1を空けて配されていることが好ましい。
微細突起ユニット10は、図2に示すように、微細突起具1側から平面視して、微細突起具の輪郭、即ち、微細突起具1の基底2の輪郭2L以内の位置に、ベース部品4と微細突起具1とを接合した接合部5が配されている。接合部5は、ベース部品4の液体保持空間4kの外周に亘って配された周壁部43の先端壁部43s上に帯状に形成されており、液体保持空間4kの外周全域に亘って円環状に配されている。ここで、「輪郭2L以内の位置」とは、微細突起具1の基底2の輪郭2Lと、帯状の接合部5の外方側の周縁とが一致しているか、或いは、微細突起具1の基底2の輪郭2Lよりも帯状の接合部5の外方側の周縁が内側に配されている状態を意味する。
微細突起ユニット10では、図2に示すように、微細突起具1側から平面視して、接着強度と見栄え及び使用感向上の観点から、帯状の接合部5の幅W2が、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは1mm以上、そして、好ましくは5mm以下、更に好ましくは3mm以下、具体的には、好ましくは0.5mm以上5mm以下、更に好ましくは1mm以上3mm以下である。
微細突起ユニット10は、図2に示すように、微細突起具1側から平面視して、カット安定性と見栄え及び使用感向上の観点から、基底2の輪郭2Lと接合部5の外方側の周縁との間隔W3が、好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上、そして、好ましくは5mm以下、更に好ましくは3mm以下、具体的には、好ましくは0.05mm以上5mm以下、更に好ましくは0.1mm以上3mm以下、間隔W3を空けて配されていることが好ましい。
微細突起ユニット10は、図2に示すように、微細突起具1側から平面視して、突起領域3Rを接合部5よりも内方に形成する観点から、接合部5の内方側の周縁と周壁部43の先端壁部43sの内壁との間隔W4が、好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上、そして、好ましくは5mm以下、更に好ましくは3mm以下、具体的には、好ましくは0.05mm以上5mm以下、更に好ましくは0.1mm以上3mm以下、間隔W4を空けて配されていることが好ましい。
次に、本発明の微細突起ユニットの製造方法を、前述した微細突起ユニット10の製造方法を例にとり図6〜図10を参照して説明する。図6には、微細突起ユニット10の製造方法の実施に用いる好ましい実施形態の製造装置100の全体構成が示されている。尚、上述したように、微細突起ユニット10の突起部3は非常に小さなものであるが、説明の便宜上、各図においては突起部3が非常に大きく描かれている。
以下の説明では、基材シート2Aを搬送する方向(基材シート2Aの長手方向)をY方向、搬送する方向と直交する方向及び搬送される基材シート2Aの幅方向をX方向、搬送される基材シート2Aの厚み方向をZ方向として説明する。
微細突起ユニット10の製造方法は、熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シート2Aの一面2D側から、凸型部11を当接させて、基材シート2Aの他面2U側から突出する突起部3を形成した後、突起部3の内部から凸型部11を抜いて微細突起具1を形成する微細突起具形成工程と、微細突起具1が形成された基材シート2Aの一面2D側とベース部品4の先端とを接合する接合工程と、ベース部品4が接合された基材シート2Aを、微細突起具1側から平面視して、ベース部品4の輪郭4Lよりも内側で基材シート2Aをカットして微細突起ユニット10を製造するカット工程とを備える。
図6に示すように、製造装置100は、搬送方向(Y方向に相当)の上流側から下流側に向かって、微細突起具1を形成する微細突起具形成部200、微細突起具1が形成された基材シート2Aとベース部品4とを接合する部材接合部300、及び基材シート2Aをカットして微細突起ユニット10を製造する部材カット部400を備えている。製造装置100では、微細突起具形成部200は、図7に示すように、基材シート2Aに突起部3を形成する突起部形成部210、冷却部220、凸型部11を抜き出すリリース部230を備えている。
なお、本明細書において凸型部11とは基材シート2Aに刺さる部分である凸型110を備えた部材のことであり、凸型部11は、本実施形態では、円盤状の土台部分の上に配された構造となっている。ただし、これに限られず凸型110のみからなる凸型部であっても良いし、複数の凸型110を台状支持体の上に配した凸型部11であっても良い。
突起部形成部210を、図6及び図7を用いて説明する。突起部形成部210は、図6に示すように、加熱手段(不図示)を有した凸型部11を備えている。製造装置100では、凸型部11は、加熱手段を設けていても良い。また製造装置100では、凸型部11の加熱手段以外に他の加熱手段を設けていなくとも良い。なお、本明細書で「凸型部11の加熱手段以外に他の加熱手段を設けていない」とは、他の加熱手段を一切排除する場合を指すだけではなく、基材シート2Aの軟化温度未満、又はガラス転移温度未満に加熱する手段を備える場合も含む。但し、他の加熱手段を一切含まないことが好ましい。凸型部11の加熱手段は、製造装置100においては、超音波振動装置である。
製造装置100を用いる微細突起ユニット10の製造方法では、先ず、図6に示すように、熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シート2Aの原料ロールから帯状の基材シート2Aを繰り出し、搬送方向に搬送する。そして、基材シート2Aが所定位置まで送られたところで、基材シート2Aの搬送を止める。このように、微細突起ユニット10の製造方法では、帯状の基材シート2Aの搬送を間欠的に行うようになっている。
基材シート2Aは、製造する微細突起具1の有する基底2となるシートであり、熱可塑性樹脂を含んで形成されている。熱可塑性樹脂としては、ポリ脂肪酸エステル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート類、ポリ塩化ビニル、ナイロン樹脂、アクリル樹脂等又はこれらの組み合わせが挙げられ、生分解性の観点から、ポリ脂肪酸エステルが好ましく用いられる。ポリ脂肪酸エステルとしては、具体的に、ポリ乳酸、ポリグリコール酸又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。尚、基材シート2Aは、熱可塑性樹脂以外に、ヒアルロン酸、コラーゲン、でんぷん、セルロース等を含んだ混合物で形成されていても良い。基材シート2Aの厚みは、製造する微細突起具1の有する基底2の厚みT2と同等である。
次いで、微細突起ユニット10の製造方法の微細突起具形成工程では、図7(a)及び図7(b)に示すように、搬送方向に搬送された帯状の基材シート2Aの一面2D側から凸型部11を当接させて、基材シート2Aにおける当接部分TPを熱により軟化させながら、凸型部11を基材シート2Aに刺してゆき基材シート2Aの他面2U側から突出する突起部3を形成する(突起部形成工程)。突起部形成部210では、基材シート2Aの他面2U側(上面側)に撓み抑制手段としての開口プレート12Uを配置し、基材シート2Aの一面2D側(下面側)に撓み抑制手段としての第2開口プレート13Dを配置している。
凸型部11は、製造する微細突起具1の有する円錐状の突起部3の外形形状に対応して、尖鋭な先端の円錐状の部分を有する形状となっている。即ち、製造装置100では、凸型部11は、図6に示すように、製造する微細突起具1の突起部3の個数、配置、各突起部3の略外形形状に対応した凸型110を有し、9個の円錐台状の突起部3に対応して、9個の円錐状の凸型110を有している。このように複数個の凸型110を有する凸型部11を用いて、シート状の基底2の上面に配列された複数個の突起部3を形成するようになっている。凸型部11は、製造装置100では、各凸型110の先端を上方に向けて配置されており、少なくとも厚み方向の上下に移動可能となっている。好適に、製造装置100では、凸型部11は、電動アクチュエータ(不図示)によって、厚み方向の上下に移動可能となっている。なお、凸型部11の加熱手段の作動は、基材シート2Aに凸型部11が当接する直前から、次工程の冷却工程に至る直前まで行われることが好ましい。
凸型部11の動作、凸型部11の加熱手段の作動等の凸型部11の備える加熱手段の加熱条件の制御は、製造装置100に備えられた制御手段(不図示)により制御されている。
上述したように、凸型部11の加熱手段は、製造装置100においては、超音波振動装置である。凸型部11の超音波振動装置による超音波振動に関し、その周波数は、突起部3の形成の観点から、好ましくは10kHz以上、更に好ましくは15kHz以上であり、そして、好ましくは50kHz以下であり、更に好ましくは40kHz以下であり、具体的には、好ましくは10kHz以上50kHz以下であり、更に好ましくは15kHz以上40kHz以下である。また、凸型部11の超音波振動装置による超音波振動に関し、その振幅は、突起部3の形成の観点から、好ましくは1μm以上、更に好ましくは5μm以上であり、そして、好ましくは60μm以下であり、更に好ましくは50μm以下であり、具体的には、好ましくは1μm以上60μm以下であり、更に好ましくは5μm以上50μm以下である。
凸型部11の先端側の形状は、製造する微細突起具1の有する突起部3の外形形状に対応した形状となっていればよい。凸型部11の凸型110は、その高さH2(図6参照)が、製造される微細突起具1の有する突起部3の突出高さH1(図4(b)参照)と同じか或いは若干高く形成されており、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上であり、そして、好ましくは30mm以下であり、更に好ましくは20mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上30mm以下であり、更に好ましくは0.02mm以上20mm以下である。凸型部11の凸型110は、その先端径D1(図8参照)が、好ましくは0.001mm以上、更に好ましくは0.005mm以上であり、そして、好ましくは1mm以下であり、更に好ましくは0.5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.001mm以上1mm以下であり、更に好ましくは0.005mm以上0.5mm以下である。凸型部11の凸型110の先端径D1は、以下のようにして測定する。
凸型部11の凸型110は、その根本径D2が、好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.2mm以上であり、そして、好ましくは5mm以下であり、更に好ましくは3mm以下であり、具体的には、好ましくは0.1mm以上5mm以下であり、更に好ましくは0.2mm以上3mm以下である。凸型部11の凸型110は、十分な強度が得られ易くなる観点から、その先端角度αが、好ましくは1度以上、更に好ましくは5度以上である。そして、先端角度αは、適度な角度を有する突起部3を得る観点から、好ましくは60度以下であり、更に好ましくは45度以下であり、具体的には、好ましくは1度以上60度以下であり、更に好ましくは5度以上45度以下である。凸型部11の先端角度αは、以下のようにして測定する。
〔凸型部11の凸型110の先端径の測定〕
凸型部11の凸型110の先端部を、走査型電子顕微鏡(SEM)もしくはマイクロスコープを用いて所定倍率に拡大した状態で観察する。次に、図8に示すように、両側辺11a,11bの内の一側辺11aにおける直線部分に沿って仮想直線ILcを延ばし、他側辺11bにおける直線部分に沿って仮想直線ILdを延ばす。そして、先端側にて、一側辺11aが仮想直線ILcから離れる箇所を第1先端点11a1として求め、他側辺11bが仮想直線ILdから離れる箇所を第2先端点11b1として求める。このようにして求めた第1先端点11a1と第2先端点11b1とを結ぶ直線の長さD1を、走査型電子顕微鏡又はマイクロスコープを用いて測定し、測定した該直線の長さを、凸型110の先端径とする。
〔凸型部11の凸型110の先端角度αの測定〕
凸型部11の凸型110の先端部を、走査型電子顕微鏡もしくはマイクロスコープを用いて所定倍率拡大した状態で、例えば、図8に示すSEM画像のように観察する。次に、図8に示すように、両側辺11a,11bの内の一側辺11aにおける直線部分に沿って仮想直線ILcを延ばし、他側辺11bにおける直線部分に沿って仮想直線ILdを延ばす。そして、仮想直線ILcと仮想直線ILdとのなす角を、走査型電子顕微鏡又はマイクロスコープを用いて測定し、測定した該なす角を、凸型部11の凸型110の先端角度αとする。
凸型部11は、折れ難い高強度の材質で形成されている。凸型部11の材質としては、鋼鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、コバルト、コバルト合金、銅、銅合金、ベリリウム銅、ベリリウム銅合金等の金属、又はセラミック等が挙げられる。
上述したように、突起部形成工程で用いる開口プレート12Uは、図6及び図7に示すように、基材シート2Aの他面2U側に配されており、凸型部11を一面2D側から刺し込んだ際に基材シート2Aが撓みにくくする役目をしている。その為、開口プレート12Uは、基材シート2Aにおける凸型部11が刺し込まれる領域以外の領域、言い換えれば、基材シート2Aにおける突起部3の形成される領域である突起領域3R以外の領域を支持するように配置されている。このように配置される開口プレート12Uは、製造装置100では、突起領域3Rを囲むように開口した開口部12aを有する板状の開口プレートである。開口プレート12Uでは、開口部12a以外の領域で基材シート2Aを支持している。
開口プレート12Uは、製造装置100では、図6に示すように、開口部12aが1個形成されており、1個の開口部12aの開口面積は、凸型部11における凸型110が複数個挿通できるように、凸型110の総断面積よりも大きく形成されている。尚、開口プレート12Uの開口部12aは、複数の凸型110がそれぞれ挿通されるように各凸型110に対応して、複数形成されていてもよい。
開口プレート12Uは、基材シート2Aに当接する方向と離間する方向に移動可能となっている。製造装置100では、開口プレート12Uは、電動アクチュエータによって、厚み方向の上下に移動可能となっている。
開口プレート12Uの動作の制御は、製造装置100に備えられた制御手段により制御されている。
開口プレート12Uを構成する材質としては、凸型部11の材質と同じ材質でもよく、合成樹脂等から形成されていてもよい。
製造装置100は、凸型部11の加熱手段として超音波振動装置を有している。微細突起ユニット10の製造方法では、開口プレート12Uと第2開口プレート13Dとで、基材シート2Aを挟んだ状態で突起部形成工程を行うようになっている。製造装置100を用いる突起部形成工程では、基材シート2Aの一面2D側(下面側)から、後述する第2開口プレート13Dの開口部13aに凸型部11を通過させ、図7(a)に示すように、超音波振動装置により各凸型部11に超音波振動を予め発現させながら、次いで凸型部11を基材シート2Aの一面2Dに当接させる。これにより当接部分TPを軟化させる。そして、図7(b)に示すように、当接部分TPを軟化させながら、基材シート2Aの一面2D側(下面側)から他面2U側(上面側)に向かって凸型部11を上昇させて、基材シート2Aの他面2U(上面側)側に配された開口プレート12Uで基材シート2Aの撓みを抑制しつつ、凸型部11を基材シート2Aに刺してゆく。そして、基材シート2Aの他面2U側(上面側)から突出する突起部3を形成する。
凸型部11の加熱による基材シート2Aの加熱温度は、突起部3の形成の観点から、使用される基材シート2Aのガラス転移温度以上溶融温度未満であることが好ましく、特に軟化温度以上溶融温度未満であることが好ましい。詳述すると前記加熱温度は、好ましくは30℃以上、更に好ましくは40℃以上であり、そして、好ましくは300℃以下であり、更に好ましくは250℃以下であり、具体的には、好ましくは30℃以上300℃以下であり、更に好ましくは40℃以上250℃以下である。なお、超音波振動装置を用いて基材シート2Aを加熱する場合においては、凸型110と接触した基材シート2Aの部分の温度範囲として適用される。一方、超音波振動装置の代わりに加熱ヒーター装置を用いて基材シート2Aを加熱する場合には、凸型部11の加熱温度を上述した範囲で調整すればよい。なお、ガラス転移温度(Tg)の測定方法は、以下の方法によって測定され、軟化温度の測定方法は、JIS K-7196「熱可塑性プラスチックフィルム及びシートの熱機械分析による軟化温度試験方法」に従って行う。
〔ガラス転移温度(Tg)の測定方法〕
DSC測定器を使用して熱量の測定を行い、ガラス転移温度を求める。具体的に、測定器はPerkin Elmer社製の示差走査熱量測定装置(Diamond DSC)を使用する。基材シートから試験片10mgを採取する。測定条件は20℃で5分間維持した後に、20℃から320℃まで、5℃/分で昇温させ、横軸温度、縦軸熱量のDSC曲線を得る。そして、このDSC曲線からガラス転移温度Tgを求める。
尚、前記「基材シートのガラス転移温度(Tg)」は、基材シートの構成樹脂のガラス転移温度(Tg)を意味し、該構成樹脂が複数種存在する場合においてそれら複数種のガラス転移温度(Tg)が互いに異なる場合、前記加熱手段による基材シートの加熱温度は、少なくともそれら複数のガラス転移温度(Tg)のうち最も低いガラス転移温度(Tg)以上であることが好ましく、それら複数のガラス転移温度(Tg)のうち最も高いガラス転移温度(Tg)以上であることがさらに好ましい。
また、前記「基材シートの軟化温度」についてもガラス転移温度(Tg)と同様であり、即ち、基材シートの構成樹脂が複数種存在する場合においてそれら複数種の軟化温度が互いに異なる場合、前記加熱手段による基材シートの加熱温度は、少なくともそれら複数の軟化温度のうち最も低い軟化温度以上であることが好ましく、それら複数の軟化温度のうち最も高い軟化温度以上であることがさらに好ましい。
また、基材シートが融点の異なる2種以上の樹脂を含んで構成されている場合、前記加熱手段による基材シートの加熱温度は、それら複数の融点のうち最も低い融点未満であることが好ましい。
凸型部11を基材シート2Aに刺してゆく刺入速度は、遅過ぎると樹脂を過剰に加熱軟化させ、速過ぎると加熱軟化不足となるので、突起部3を効率的に形成する観点から、好ましくは0.1mm/秒以上、更に好ましくは1mm/秒以上であり、そして、好ましくは1000mm/秒以下であり、更に好ましくは800mm/秒以下であり、具体的には、好ましくは0.1mm/秒以上1000mm/秒以下であり、更に好ましくは1mm/秒以上800mm/秒以下である。加熱状態の凸型部11の上昇を停止させ、突起部3の内部に凸型部11を刺した状態のまま次工程の冷却工程を行うまでの時間である軟化時間は、長過ぎると過剰加熱となるが、加熱不足を補う観点から、好ましくは0秒以上、更に好ましくは0.1秒以上であり、そして、好ましくは10秒以下であり、更に好ましくは5秒以下であり、具体的には、好ましくは0秒以上10秒以下であり、更に好ましくは0.1秒以上5秒以下である。
基材シート2Aに刺す凸型部11の刺入高さは、突起部3を効率的に形成する観点から、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上であり、そして、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上10mm以下であり、更に好ましくは0.02mm以上5mm以下である。ここで、「刺入高さ」とは、基材シート2Aに最も凸型部11を刺し込んだ状態において、凸型部11の頂点と、基材シート2Aの他面2U(上面)との間の距離を意味する。したがって、突起部形成工程における刺入高さとは、突起部形成工程で凸型部11が最も深く刺し込まれて基材シート2Aの他面2Uから凸型部11が出てきた状態における、該他面2Uから垂直方向に測定した凸型部11の頂点までの距離のことである。
尚、突起部3の先端近傍に開孔部を有し且つ突起部3の内部の空間3kが基底2から該開孔部に亘って形成されている微細突起具1を製造する場合には、突起部形成工程にて、凸型部11の動作、及び/又は凸型部11の備える加熱手段の加熱条件等を制御して、基材シート2Aに凸型部11を貫通するまで刺入して開孔部を形成すればよい。
突起部3の先端部の中心からずれた位置に開孔部を有する微細突起具1を製造する場合には、熱可塑性樹脂を含む基材シート2Aの一面2D側から、凸型部11を当接させて、該基材シート2Aにおける該凸型部11との当接部分を熱により軟化させながら、該基材シート2Aの他面2U側に向かって該凸型部11を該基材シート2Aに刺してゆき、該基材シート2Aの他面2U側から突出する非貫通の突起部3を形成する。そして、前記突起部3の内部に前記凸型部11を刺した状態で該突起部3を冷却する。その後、前記突起部3の内部から前記凸型部11を抜いて内部が中空の前記突起部3を形成し、形成された前記突起部3の先端部の中心からずれた位置に、該突起部3の内部に貫通する開孔部を形成してもよい。
次に、製造装置100では、図7(c)に示すように、突起部形成部210の次に冷却部220が設置されている。冷却部220は、例えば冷風送風装置を備えている(不図示)。微細突起ユニット10の製造方法の微細突起具形成工程では、製造装置100を用いて、突起部形成工程の後、冷風送風装置を使用して、突起部3の内部に凸型部11を刺した状態で突起部3を冷却する(冷却工程)。具体的に、製造装置100では、基材シート2Aの他面2U側(上面側)に開口プレート12Uを配置し、基材シート2Aの一面2D側(下面側)に後述する第2開口プレート13Dを配置している。その為、微細突起ユニット10の製造方法では、開口プレート12Uと第2開口プレート13Dとで、基材シート2Aを挟んだ状態で冷却工程を行うようになっている。冷風送風装置は、製造装置100では、図4に示すように、冷風送風する送風口21が基材シート2Aの他面2U側(上面側)に設けられており、送風口21から冷風を吹き付けて、突起部3の内部に凸型部11を刺した状態のまま冷却する。尚、冷却する際には、凸型部11の加熱装置による加熱は、継続状態でも止められた状態でも良いが、止められた状態の方が好ましい。
吹き付ける冷風の温度は、突起部3の形成の観点から、好ましくは−50℃以上、更に好ましくは−40℃以上であり、そして、好ましくは26℃以下であり、更に好ましくは10℃以下であり、具体的には、好ましくは−50℃以上26℃以下であり、更に好ましくは−40℃以上10℃以下である。冷風を吹き付けて冷却する冷却時間は、成形性と加工時間の両立性の観点から、好ましくは0.01秒以上、更に好ましくは0.5秒以上であり、そして、好ましくは60秒以下であり、更に好ましくは30秒以下であり、具体的には、好ましくは0.01秒以上60秒以下であり、更に好ましくは0.5秒以上30秒以下である。
なお、製造装置100のように、凸型部11の加熱手段が超音波振動である場合には、冷風送風装置を必ず備える必要はなく、超音波振動装置の振動を切ることにより、冷却することもできる。この点で、超音波振動を加熱手段として用いると、装置の簡便化とともに、高速での微細突起具1の製造が容易となるので好ましい。また、基材シート2Aの凸型部11と当接していない部分では、より熱が伝わりにくく、また、超音波振動付与のオフによって冷却が効率的に行われるので、成形部分以外の変形が生じにくいという長所がある。
次に、製造装置100では、図7(d)に示すように、冷却部220の次にリリース部230が設置されている。微細突起ユニット10の製造方法の微細突起具形成工程では、冷却工程の後に、突起部3の内部から凸型部11を抜いて微細突起具1を形成する(リリース工程)。リリース工程では、突起部3の内部から凸型部11を抜く際に基材シート2Aの撓みを抑制する撓み抑制手段として第2開口プレート13Dを用いて微細突起具1を形成する。製造装置100では、リリース工程に用いる第2開口プレート13Dは、基材シート2Aの一面2D側に配されており、基材シート2Aが送られる所定位置に対応した位置に配置されている。
リリース工程で用いる第2開口プレート13Dは、図6及び図7に示すように、基材シート2Aの一面2D側に配されており、凸型部11を一面2D側から引き抜く際に基材シート2Aが撓みにくくする役目をしている。したがって、第2開口プレート13Dは、基材シート2Aにおける凸型部11が引き抜かれる領域以外の領域、言い換えれば、基材シート2Aにおける突起部3の形成される領域である突起領域3R以外の領域を支持するように配置されている。このように配置される第2開口プレート13Dは、製造装置100では、突起領域3Rを囲むように開口した開口部13aを有する板状の第2開口プレートである。第2開口プレート13Dでは、開口部13a以外の領域で基材シート2Aを支持している。
第2開口プレート13Dは、製造装置100では、図7に示すように、開口部13aが1個形成されており、1個の開口部13aの開口面積は、凸型部11における凸型110が複数個挿通できるように、凸型110の総断面積よりも大きく形成されている。尚、第2開口プレート13Dの開口部13aは、複数の凸型110がそれぞれ挿通されるように各凸型110に対応して、複数形成されていてもよい。第2開口プレート13Dの開口部13aは、製造装置100では、開口プレート12Uの開口部12aと同心円上に配置されている。従って、基材シート2Aを挟持する一対の開口プレート12Uの開口部12a及び第2開口プレート13Dの開口部13aが厚み方向に重なっている。
製造装置100では、開口プレート12Uの開口部12aと第2開口プレート13Dの開口部13aとは、その開口形状が同じである。尚、開口部12a,13aは、開口プレート12U,13Dを上面側から視て、その形状に、特に制限はないが、製造装置100では、双方とも円形状に形成されており、開口部12a,13aの開口径が同じとなっている。
第2開口プレート13Dは、固定されていてもよいが、製造装置100では、基材シート2Aに当接する方向と離間する方向に移動可能となっている。第2開口プレート13Dでは、電動アクチュエータ(不図示)によって、厚み方向の上下に移動可能となっている。
第2開口プレート13Dの動作の制御は、製造装置100に備えられた制御手段(不図示)により制御されている。
第2開口プレート13Dを構成する材質としては、開口プレート12Uを構成する材質又は凸型部11の材質と同じ材質でもよく、合成樹脂等から形成されていてもよい。
製造装置100では、基材シート2Aの他面2U側(上面側)に開口プレート12Uを配置し、基材シート2Aの一面2D側(下面側)に第2開口プレート13Dを配置している。その為、開口プレート12Uと第2開口プレート13Dとで、基材シート2Aを挟んだ状態でリリース工程を行うようになっている。微細突起ユニット10の製造方法では、図7(e)に示すように、開口プレート12Uと第2開口プレート13Dとで、基材シート2Aを挟んだ状態でリリース工程を行った後、第2開口プレート13Dを下方に移動させ且つ開口プレート12Uを上方に移動させて、内部が中空の突起部3を有する微細突起具1を基材シート2Aに形成する(微細突起具形成工程)。
次いで、図6に示すように、突起部3を有する微細突起具1の形成された基材シート2Aを搬送方向に移動する。微細突起具形成工程の後工程では、図6及び図9に示すように、微細突起具形成工程にて製造された、微細突起具1が形成された基材シート2Aの一面2D側(下面側)とベース部品4の先端とを接合する(接合工程)。ここで、ベース部品4の先端とは、ベース部品4における最も基材シート2Aの一面2D側(下面側)に位置する部位であり、微細突起ユニット10では、ベース部品4の液体保持空間4kの外周に亘って配された周壁部43の先端である先端壁部43sのことである。接合工程は、微細突起具1が形成された基材シート2Aとベース部品4とを接合する製造装置100の部材接合部300を用いて行う。
ベース部品4は、接合部5を融着によって形成する場合には、接合部5の形成のし易さの観点から、基材シート2Aと同じ種類の熱可塑性樹脂を含んで形成されていることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリ脂肪酸エステル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート類、ポリ塩化ビニル、ナイロン樹脂、アクリル樹脂等又はこれらの組み合わせが挙げられ、生分解性の観点から、ポリ脂肪酸エステルが好ましく用いられる。ポリ脂肪酸エステルとしては、具体的に、ポリ乳酸、ポリグリコール酸又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。尚、ベース部品4は、接合部5を接着剤を用いて形成する場合には、基材シート2Aと異なる素材で形成されていてもよく、例えば、金属製であってもよい。
製造装置100では、部材接合部300は、図6及び図9に示すように、ベース部品4を固定するベース部品固定部301と、微細突起具1が形成された基材シート2A及びベース部品4を接合する接合部302と、突起部3を有する微細突起具1が形成された基材シート2Aを挟む第1上側開口プレート312U及び第1下側開口プレート313Dとを有する。ベース部品固定部301は、ベース部品4の全体の外形形状に対応する形状の凹部303を有している。凹部303は、微細突起ユニット10では、底部41が円形の円筒状に嵌合する形状に形成されている。
ベース部品固定部301は、図6に示すように、凹部303を有しており、基材シート2Aの一面2D(下面)側に配されており、凹部303内にベース部品4の底部41側の外形を嵌合させてベース部品4の周壁部43の先端壁部43sが露出するようにベース部品4の底部41側を保持するようになっている。ベース部品固定部301は、固定されていてもよいが、製造装置100では、基材シート2Aに当接する方向と離間する方向に移動可能となっている。具体的には、ベース部品固定部301は、電動アクチュエータ(不図示)によって、厚み方向の上下に移動可能となっている。
ベース部品固定部301の動作の制御は、製造装置100に備えられた制御手段(不図示)により制御されている。
ベース部品固定部301は、凸型部11の材質と同じ材質でもよく、合成樹脂等から形成されていてもよい。
接合部302は、微細突起具1が形成された基材シート2Aとベース部品4とを接合する部位である。接合部302は、図6及び図9に示すように、基材シート2Aにおける突起部3の形成される領域である突起領域3Rを環囲し、更にベース部品4の周壁部43に対応する円環状の先端部302sを有している。先端部302sを有する接合部302は、先端部302s側が開口した筒状に形成されている。接合部302の先端部302sの幅は、ベース部品4の周壁部43の先端壁部43sの幅よりも狭いことが好ましく、帯状の接合部5の幅W2と略一致している。
接合部302は、図6及び図9に示すように、基材シート2Aの他面2U(上面)側に配されている。接合部302は、製造装置100では、基材シート2Aに当接する方向と離間する方向に移動可能となっている。具体的には、接合部302は、電動アクチュエータ(不図示)によって、厚み方向の上下に移動可能となっている。
接合部302の動作の制御は、製造装置100に備えられた制御手段(不図示)により制御されている。
接合工程において接合する手段としては、熱シール、超音波、レーザー、又は接着剤等の手段が挙げられるが、製造装置100では、接合部302の接合する手段が、熱シールによる接合手段である。尚、熱シール、超音波、レーザーは、基材シート2A及びベース部品4等の材料を熱によって溶融し結合する現象、すなわち融着を利用して接合する接合手段である。また、接着剤としては、従来からこの種の物品に利用されているホットメルト接着剤等が利用できる。
第1下側開口プレート313Dは、図9に示すように、基材シート2Aの一面2D(下面)側に配されており、1個の開口部313aを有する板状のプレートで形成されている。開口部313aの開口面積は、ベース部品固定部301を一面2D側から厚み方向の上方に移動させた際にベース部品固定部301が挿通できるように、ベース部品固定部301の平面積よりも大きく形成されている。
第1上側開口プレート312Uは、図9に示すように、基材シート2Aの他面2U(上面)側に配されており、1個の開口部312aを有する板状のプレートで形成されている。開口部312aの開口面積は、接合部302を他面2U側から厚み方向の下方に移動させた際に接合部302が挿通できるように、接合部302の平面積よりも大きく形成されている。
第1下側開口プレート313D及び第1上側開口プレート312Uは、基材シート2Aに当接する方向と離間する方向に移動可能となっている。製造装置100では、第1下側開口プレート313D及び第1上側開口プレート312Uは、電動アクチュエータ(不図示)によって、厚み方向の上下に移動可能となっている。
第1下側開口プレート313D及び第1上側開口プレート312Uの動作の制御は、製造装置100に備えられた制御手段(不図示)により制御されている。
微細突起ユニット10の製造方法では、図9(a)に示すように、ベース部品固定部301の凹部303内にベース部品4の底部41側の外形を嵌合させて、ベース部品4の周壁部43の先端壁部43sが露出するようにベース部品4を保持する。
次いで、微細突起ユニット10の製造方法では、図9(b)に示すように、第1下側開口プレート313Dを上方に移動させ且つ第1上側開口プレート312Uを下方に移動させて、第1下側開口プレート313Dと第1上側開口プレート312Uとで、基材シート2Aにおける突起部3の突起領域3Rよりも外方の位置で、微細突起具1が形成された基材シート2Aを挟む。このように、第1下側開口プレート313Dと第1上側開口プレート312Uとで、微細突起具1が形成された基材シート2Aを挟み込む。そして、図9(c)に示すように、基材シート2Aを挟んだ状態で、基材シート2Aの一面2D側(下面側)から、第1下側開口プレート313Dの開口部313aにベース部品4を保持したベース部品固定部301を通過させ、ベース部品4の周壁部43の先端壁部43sを基材シート2Aの一面2Dに当接させる。
また、図9(d)に示すように、第1下側開口プレート313Dと第1上側開口プレート312Uとで、微細突起具1が形成された基材シート2Aを挟んだ状態で、基材シート2Aの他面2U側(上面側)から、第1上側開口プレート312Uの開口部312aに接合部302を通過させ、接合部302の円環状の先端部302sを基材シート2Aの他面2Uに当接させる。尚、接合部302の円環状の先端部302sを基材シート2Aの他面2Uに当接させた後、第1下側開口プレート313Dと第1上側開口プレート312Uとで、微細突起具1が形成された基材シート2Aを挟んだ状態としてもよい。
そして、基材シート2Aの一面2D(下面)側に配された第1下側開口プレート313D及び基材シート2Aの他面2U(上面)側に配された第1上側開口プレート312Uを用い、第1下側開口プレート313Dと第1上側開口プレート312Uとで、微細突起具1が形成された基材シート2Aを挟んだ状態で接合する。微細突起ユニット10の製造方法では、図9(e)に示すように、第1下側開口プレート313Dと第1上側開口プレート312Uとで、微細突起具1が形成された基材シート2Aを挟んだ状態で、接合部302の円環状の先端部302sにて加熱させ、基材シート2Aにおける、ベース部品4の周壁部43の先端壁部43s上に位置する部分とベース部品4の先端壁部43sとを溶融させながら微細突起ユニット10の接合部5を形成して、微細突起具1が形成された基材シート2Aの一面2D側(下面側)とベース部品4の先端とを接合する。微細突起ユニット10の接合部5の形成後、接合部302の加熱を停止する。
接合部302を基材シート2Aと当接させる時の加熱温度は、好ましくは100℃以上であり、更に好ましくは120℃以上であり、そして、好ましくは300℃以下であり、更に好ましくは250℃以下であり、具体的には、好ましくは100℃以上300℃以下であり、更に好ましくは120℃以上250℃以下である。
接合部302を基材シート2Aと当接させる時の加熱時間は、好ましくは0.1秒以上であり、そして、好ましくは5.0秒以下であり、具体的には、好ましくは0.1秒以上5.0秒以下である。
接合部302を基材シート2Aと当接させる時の押し当て力(加圧力)は、好ましくは10N以上であり、そして、好ましくは100N以下であり、具体的には、好ましくは10N以上100N以下である。
接合工程の後、図9(f)に示すように、接合部302を、基材シート2Aの他面2U側(上面側)から厚み方向の上方に移動させる。そして、図9(g)に示すように、第1下側開口プレート313Dを下方に移動させ且つ第1上側開口プレート312Uを上方に移動させる。このようにして、ベース部品4が接合され且つ微細突起具1が配された基材シート2Aを、ベース部品固定部301上に形成する。
次いで、図6に示すように、突起部3を有する微細突起具1が形成され且つベース部品4が接合された基材シート2Aを搬送方向に移動する。接合工程の後工程では、接合工程にて製造された、ベース部品4が接合された基材シート2Aを、微細突起具1側から平面視して、ベース部品4の輪郭4Lよりも内側でベース部品4の輪郭4Lに沿って基材シート2Aをカットして微細突起ユニット10を製造する(カット工程)。ここで、ベース部品4の輪郭よりも内側とは、言い換えれば、ベース部品4の底部41の外周よりも内側のことである。カット工程では、基材シート2Aをカットして微細突起ユニット10を製造する部材カット部400を用いて行う。
製造装置100では、部材カット部400は、図6及び図10に示すように、ベース部品4を固定するベース部品固定部401と、ベース部品4が接合された基材シート2Aを切断するカット部402と、ベース部品4が接合された基材シート2Aを挟む第2上側開口プレート412U及び第2下側開口プレート413Dとを有する。ベース部品固定部401は、ベース部品4の全体の外形形状に対応する形状の凹部403を有している。凹部403は、部材接合部300の有するベース部品固定部301の凹部303と同様に、微細突起ユニット10では、底部41が円形の円筒状に嵌合する形状に形成されている。
ベース部品固定部401は、図6及び図10に示すように、凹部403を有しており、基材シート2Aの一面2D(下面)側に配されており、凹部403内にベース部品4の底部41側の外形を嵌合させて、ベース部品4が接合された基材シート2Aを保持するようになっている。ベース部品固定部401は、部材接合部300の有するベース部品固定部301と同様に、固定されていてもよいが、製造装置100では、基材シート2Aに当接する方向と離間する方向に移動可能となっている。具体的には、ベース部品固定部401は、電動アクチュエータ(不図示)によって、厚み方向の上下に移動可能となっている。
ベース部品固定部401の動作の制御は、製造装置100に備えられた制御手段(不図示)により制御されている。
ベース部品固定部401は、部材接合部300の有するベース部品固定部301と同様に、凸型部11の材質と同じ材質でもよく、合成樹脂等から形成されていてもよい。
カット部402は、ベース部品4が接合された基材シート2Aを切断して微細突起ユニット10を製造する部位である。カット部402は、図6及び図10に示すように、基材シート2Aにおける突起部3の形成される領域である突起領域3Rを環囲し、更にベース部品4の周壁部43に対応する円環状の先端部402sを有している。先端部402sを有するカット部402は、先端部402s側が開口した筒状に形成されている。
カット部402は、図6及び図10に示すように、基材シート2Aの他面2U(上面)側に配されている。カット部402は、製造装置100では、基材シート2Aに当接する方向と離間する方向に移動可能となっている。具体的には、カット部402は、電動アクチュエータ(不図示)によって、厚み方向の上下に移動可能となっている。
カット部402の動作の制御は、製造装置100に備えられた制御手段(不図示)により制御されている。
カット工程においてカットする手段としては、打ち抜き刃、又はレーザー等の手段が挙げられるが、製造装置100では、カット部402のカットする手段が、打ち抜き刃によるカット手段である。カット部402の先端部402sの刃は、ベース部品4の周壁部43の先端壁部43sの厚みT4の範囲内に配されていることが好ましい。製造装置100では、カット部402の先端部402sの刃は、ベース部品4の輪郭4L、言い換えれば、底部41の外周よりも内方で、且つ帯状の接合部5の外方側の周縁よりも外方に位置している。尚、レーザーは、レーザー光を照射して、上述のように基材シート2A及びベース部品4等の材料を熱によって溶融し結合すると同時に、基材シート2Aを溶融させて切断するカット手段である。
第2下側開口プレート413Dは、部材接合部300の有する第1下側開口プレート313Dと同様に、図10に示すように、基材シート2Aの一面2D(下面)側に配されており、1個の開口部413aを有する板状のプレートで形成されている。開口部413aの開口面積は、ベース部品固定部401を一面2D側から厚み方向の上方に移動させた際にベース部品固定部401が挿通できるように、ベース部品固定部401の平面積よりも大きく形成されている。
第2上側開口プレート412Uは、部材接合部300の有する第1上側開口プレート312Uと同様に、図10に示すように、基材シート2Aの他面2U(上面)側に配されており、1個の開口部412aを有する板状のプレートで形成されている。開口部412aの開口面積は、カット部402を他面2U側から厚み方向の下方に移動させた際にカット部402が挿通できるように、カット部402の平面積よりも大きく形成されている。
第2下側開口プレート413D及び第2上側開口プレート412Uは、基材シート2Aに当接する方向と離間する方向に移動可能となっている。製造装置100では、第2下側開口プレート413D及び第2上側開口プレート412Uは、電動アクチュエータ(不図示)によって、厚み方向の上下に移動可能となっている。
第2下側開口プレート413D及び第2上側開口プレート412Uの動作の制御は、製造装置100に備えられた制御手段(不図示)により制御されている。
微細突起ユニット10の製造方法では、図10(a)及び図10(b)に示すように、第2下側開口プレート413Dを上方に移動させ且つ第2上側開口プレート412Uを下方に移動させて、第2下側開口プレート413Dと第2上側開口プレート412Uとで、基材シート2Aにおけるベース部品4の輪郭4Lよりも外方の位置で、ベース部品4が接合され且つ微細突起具1が配された基材シート2Aを挟む。このように、第2下側開口プレート413Dと第2上側開口プレート412Uとで、ベース部品4が接合された基材シート2Aを挟み込む。
そして、微細突起ユニット10の製造方法では、図10(c)に示すように、第2下側開口プレート413Dと第2上側開口プレート412Uとで基材シート2Aを挟んだ状態で、基材シート2Aの一面2D側(下面側)から、ベース部品固定部401を通過させる。そして、ベース部品固定部401の凹部403内にベース部品4の底部41側の外形を嵌合させて、ベース部品4が接合され且つ微細突起具1が配された基材シート2Aを保持する。
そして、基材シート2Aの一面2D(下面)側に配された第2下側開口プレート413D及び基材シート2Aの他面2U(上面)側に配された第2上側開口プレート412Uを用い、第2下側開口プレート413Dと第2上側開口プレート412Uとで、ベース部品4が接合された基材シート2Aを挟んだ状態で基材シート2Aをカットして微細突起ユニット10を製造する。微細突起ユニット10の製造方法では、図10(d)に示すように、第2下側開口プレート413Dと第2上側開口プレート412Uとで、ベース部品4が接合された基材シート2Aを挟んだ状態で、基材シート2Aの他面2U側(上面側)から、第2上側開口プレート412Uの開口部412aにカット部402を通過させ、カット部402の先端部402sの刃を、微細突起具1側から平面視して、ベース部品4の輪郭4Lよりも内側で輪郭4Lに沿って、基材シート2Aの他面2Uに当接させてカットして微細突起ユニット10を製造する。微細突起ユニット10の製造方法のカット工程においては、ベース部品4の液体保持空間4kの外周に配される周壁部43の先端壁部43s上で基材シート2Aをカットして微細突起ユニット10を製造する。
カット工程の後、図10(e)に示すように、カット部402を、基材シート2Aの他面2U側(上面側)から厚み方向の上方に移動させる。そして、図10(f)に示すように、第2下側開口プレート413Dを下方に移動させ且つ第2上側開口プレート412Uを上方に移動させる。その後、第2下側開口プレート413Dと第2上側開口プレート412Uとで挟んだ基材シート2Aのトリム部分2Atを、第2下側開口プレート413Dを下方に移動させ且つ第2上側開口プレート412Uを上方に移動させた後に、取り除く。このようにして、微細突起ユニット10を、ベース部品固定部401上に形成する。
以上のように形成された微細突起ユニット10は、その後、ベース部品固定部401から取り出され、搬送方向下流側に搬送される。以上の工程を繰り返すことによって、微細突起ユニット10を連続的に効率良く製造できる。
なお、上述したように製造された微細突起ユニット10は、その後の工程において更に所定の形状に形成されてもよい。
以上説明したように、製造装置100を用いて微細突起ユニット10を製造する製造方法によれば、図6に示すように、微細突起具1が形成された基材シート2Aの一面2D側(下面側)とベース部品4の先端とを接合する接合工程の後工程に、接合工程にて製造された、ベース部品4が接合された基材シート2Aを、微細突起具1側から平面視して、ベース部品4の輪郭4Lよりも内側でベース部品4の輪郭4Lに沿って基材シート2Aをカットして微細突起ユニット10を製造するカット工程を備えている。このように、外部のシリンダーに取り付ける部分となるベース部品4が微細突起具1とは別の部材であるため、ベース部品4の形状が制限され難い。また、このような微細突起具1とベース部品4とを備えた微細突起ユニット10を効率的に精度良く製造することができる。
また、製造装置100を用いて微細突起ユニット10を製造する製造方法によれば、図9に示すように、カット部402の先端部402sの刃が、ベース部品4の周壁部43の先端壁部43sの厚みT4の範囲内に配されており、カット工程においては、ベース部品4の液体保持空間4kの外周に配される周壁部43の先端壁部43s上で基材シート2Aをカットして微細突起ユニット10を製造している。その為、ベース部品4の周壁部43の先端壁部43sがカット部402の先端部402sの刃を押し当てる受け部材の役割を担うことができ、別の受け部材を設ける必要がない。このように、コストアップすることを抑えながら微細突起ユニット10を効率的に精度良く製造することができる。
また、製造装置100を用いて微細突起ユニット10を製造する製造方法によれば、図7に示すように、撓み抑制手段の開口プレート12U及び第2開口プレート13Dにて基材シート2Aを挟んだ状態で、微細突起具形成工程の突起部形成工程、冷却工程、及びリリース工程を行うようになっているので、内部が中空の微細突起具1を精度良く製造することができる。
また、製造装置100を用いて微細突起ユニット10を製造する製造方法によれば、図7に示すように、凸型部11を当接させた基材シート2Aの当接部分TPにおいてのみ、凸型部11の加熱手段(不図示)である超音波振動を発現させた際の摩擦熱によって当接部分TPを軟化させるので、省エネルギーで、効率的に連続して微細突起具1を製造することができる。
また、製造装置100を用いて微細突起ユニット10を製造する製造方法によれば、凸型部11の備える加熱手段(不図示)の条件、突起部形成工程における凸型部11の基材シート2Aへの刺入高さ、基材シート2Aの当接部分TPの軟化時間、凸型部11の基材シート2Aへの刺入速度、凸型部11の形状及び冷却工程における冷却条件の少なくとも何れか1つを制御して、微細突起具1の形状を自由にコントロールすることができる。
また、製造装置100を用いて微細突起ユニット10を製造する製造方法によれば、図9に示すように、第1下側開口プレート313Dと第1上側開口プレート312Uとで、微細突起具1が形成された基材シート2Aを挟んだ状態で、接合部302を用いて微細突起ユニット10の接合部5を形成している。その為、微細突起具1が形成された基材シート2Aの一面2D側(下面側)とベース部品4の先端とを精度良く接合することができる。
また、製造装置100を用いて微細突起ユニット10を製造する製造方法によれば、図10に示すように、第2下側開口プレート413Dと第2上側開口プレート412Uとで、ベース部品4が接合された基材シート2Aを挟んだ状態で、カット部402を用いてカットして微細突起ユニット10を製造している。その為、微細突起ユニット10を精度良く製造することができる。
以上、本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、上記説明した製造装置100を用いて微細突起ユニット10を製造する製造方法は、図6に示すように、微細突起具1が形成された基材シート2Aの一面2D側(下面側)とベース部品4の先端とを接合する接合工程の後工程に、接合工程にて製造された、ベース部品4が接合された基材シート2Aをカットして微細突起ユニット10を製造するカット工程を備えているが、接合工程とカット工程とが同じ工程であってもよい。即ち、微細突起ユニット10を製造する製造方法は、微細突起具1を形成する微細突起具形成工程と、微細突起具1が形成された基材シート2Aを微細突起具1側から平面視して、ベース部品4の輪郭4Lよりも内側で該輪郭4Lに沿って、基材シート2Aの一面2D(下面)側とベース部品4の先端とを接合すると同時に、基材シート2Aをカットして微細突起ユニット10を製造する接合・カット工程とを備えていてもよい。このような微細突起ユニット10を製造する接合・カット工程において接合すると同時にカットする手段としては、レーザー等の手段が挙げられる。
また、微細突起ユニット10の製造方法では、接合・カット工程において、基材シート2Aの一面2D側(下面側)に配された第3下側開口プレート及び基材シートの他面側(上面側)に配された第3上側開口プレートを用い、第3下側開口プレートを基材シート2Aの上方に移動させ且つ第3上側開口プレートを基材シート2Aの下方に移動させて、第3下側開口プレートと第3上側開口プレートとで、突起部3が形成された基材シート2Aを挟んだ状態で、基材シート2Aの一面2D(下面)側とベース部品4の先端とを接合すると同時に、基材シート2Aをカットして微細突起ユニット10を製造しても良い。そして、接合・カット工程の後、第3下側開口プレートを下方に移動させ且つ第3上側開口プレートを上方に移動させても良い。
また、微細突起ユニット10の製造方法では、微細突起具形成工程において、基材シート2Aの一面2D側(下面側)に配された第2開口プレート13D及び基材シート2Aの他面2U側(上面側)に配された開口プレート13Uを用い、開口プレート13Uを基材シート2Aの上方に移動させ且つ第2開口プレート13Dを基材シート2Aの下方に移動させて、開口プレート13Uと第2開口プレート13Dとで、基材シート2Aを挟んだ状態で突起部3を形成しても良い。そして、微細突起具形成工程の後、第2開口プレート13Dを下方に移動させ且つ開口プレート13Uを上方に移動させ、突起部3が形成された基材シート2Aを次の工程へ搬送しても良い。
また、上記説明した製造装置100を用いて微細突起ユニット10を製造する製造方法では、凸型部11の備える加熱手段として、超音波振動装置を使用したが、これに代えて加熱ヒーターを使用しても良い。
また、上記説明した製造装置100を用いて微細突起ユニット10を製造する製造方法では、図6に示すように、帯状の基材シート2Aの搬送を間欠的に行うようにして、突起部3、微細突起具1及び微細突起ユニット10を成形しているが、帯状の基材シート2Aの搬送を連続して行うようにし、無限軌道を描くボックスモーション式の微細突起具形成部200、部材接合部300、及び部材カット部400を用いて突起部3、微細突起具1及び微細突起ユニット10を成形してもよい。また、微細突起ユニット10を製造する製造方法では、無限軌道を描くボックスモーション式の微細突起具形成部、接合・カット部を用いて突起部3、微細突起具1及び微細突起ユニット10を成形しても良い。
また、上記説明した製造装置100を用いて微細突起ユニット10を製造する製造方法では、図6に示すように、基材シート2Aを厚み方向の下方から上方に向かって刺入する凸型部11を用いているが、基材シート2Aを厚み方向の上方から下方に向かって刺入する凸型部11を用いて突起部3を成形しても良い。
また、上記説明した製造装置100を用いて微細突起ユニット10を製造する製造方法では、図6に示すように、微細突起具形成工程では開口プレート12U及び第2開口プレート13Dを用い、接合・カット工程では第3下側開口プレート及び第3上側開口プレートを用い、基材シート2Aを挟んだ状態で加工しているが、各開口プレートを用いずに加工しても良い。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の微細突起ユニットの製造方法を開示する。
<1>
内部が中空の突起部を基底上に備える微細突起具と該突起部の内部に該基底を介して連通する液体保持空間を有するベース部品とを備え、該ベース部品の先端に該微細突起具を接合した微細突起ユニットの製造方法であって、
熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シートの一面側から、凸型部を当接させて、該基材シートの他面側から突出する突起部を形成した後、該突起部の内部から該凸型部を抜いて微細突起具を形成する微細突起具形成工程と、
前記微細突起具が形成された前記基材シートの一面側と前記ベース部品の先端とを接合する接合工程と、
前記ベース部品が接合された前記基材シートを、前記微細突起具側から平面視して、前記ベース部品の輪郭よりも内側で該輪郭に沿って前記基材シートをカットして前記微細突起ユニットを製造するカット工程とを備える、微細突起ユニットの製造方法。
<2>
前記ベース部品は、前記液体保持空間の外周に周壁部を有し、
前記カット工程においては、前記ベース部品の前記周壁部の先端壁部上で前記基材シートをカットする、前記<1>に記載の微細突起ユニットの製造方法。
<3>
前記接合工程において接合する手段が、熱シール、超音波、レーザー、又は接着剤である、前記<1>又は<2>に記載の微細突起ユニットの製造方法。
<4>
前記カット工程においてカットする手段が、打ち抜き刃、又はレーザーである、前記<1>〜<3>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<5>
前記接合工程では、前記基材シートの一面側に配された第1下側開口プレート及び該基材シートの他面側に配された第1上側開口プレートを用い、該第1下側開口プレートと該第1上側開口プレートとで、微細突起具が形成された基材シートを挟んだ状態で接合し、
前記接合工程の後、前記第1下側開口プレートを下方に移動させ且つ前記第1上側開口プレートを上方に移動させる、前記<1>〜<4>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<6>
前記カット工程では、前記基材シートの一面側に配された第2下側開口プレート及び該基材シートの他面側に配された第2上側開口プレートを用い、該第2下側開口プレートと該第2上側開口プレートとで、前記ベース部品が接合された前記基材シートを挟んだ状態で前記微細突起ユニットを製造し、
前記カット工程の後、前記第2下側開口プレートを下方に移動させ且つ前記第2上側開口プレートを上方に移動させる、前記<1>〜<5>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<7>
内部が中空の突起部を基底上に備える微細突起具と該突起部の内部に該基底を介して連通する液体保持空間を有するベース部品とを備え、該ベース部品の先端に該微細突起具を接合した微細突起ユニットの製造方法であって、
熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シートの一面側から、凸型部を当接させて、該基材シートの他面側から突出する突起部を形成した後、該突起部の内部から該凸型部を抜いて微細突起具を形成する微細突起具形成工程と、
前記微細突起具が形成された前記基材シートを前記微細突起具側から平面視して、前記ベース部品の輪郭よりも内側で該輪郭に沿って、該基材シートの一面側と該ベース部品の先端とを接合すると同時に、該基材シートをカットして前記微細突起ユニットを製造する接合・カット工程とを備える、微細突起ユニットの製造方法。
<8>
前記接合・カット工程では、前記基材シートの一面側に配された第3下側開口プレート及び該基材シートの他面側に配された第3上側開口プレートを用い、該第3下側開口プレートと該第3上側開口プレートとで、前記突起部が形成された前記基材シートを挟んだ状態で前記微細突起ユニットを製造し、
前記接合・カット工程の後、前記第3下側開口プレートを下方に移動させ且つ前記第3上側開口プレートを上方に移動させる、前記<7>に記載の微細突起ユニットの製造方法。
<9>
前記基材シートの原料ロールから帯状の基材シートを繰り出し、搬送方向に搬送して、基材シートが所定位置まで送られたところで、基材シートの搬送を止め、帯状の基材シートの搬送を間欠的に行う前記<1>〜<8>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<10>
前記微細突起具形成工程では、搬送方向に搬送された帯状の基材シートの一面側から凸型部を当接させて、基材シートにおける当接部分を熱により軟化させながら、凸型部を基材シートに刺してゆき基材シートの他面側から突出する突起部を形成する前記<1>〜<9>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<11>
前記凸型部の加熱による基材シートの加熱温度は、使用される基材シートのガラス転移温度以上溶融温度未満であることが好ましく、特に軟化温度以上溶融温度未満である前記<10>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<12>
前記加熱温度は、好ましくは30℃以上、更に好ましくは40℃以上であり、そして、好ましくは300℃以下であり、更に好ましくは250℃以下であり、具体的には、好ましくは30℃以上300℃以下であり、更に好ましくは40℃以上250℃以下である前記<10>又は<11>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<13>
前記凸型部を基材シートに刺してゆく刺入速度は、好ましくは0.1mm/秒以上、更に好ましくは1mm/秒以上であり、そして、好ましくは1000mm/秒以下であり、更に好ましくは800mm/秒以下であり、具体的には、好ましくは0.1mm/秒以上1000mm/秒以下であり、更に好ましくは1mm/秒以上800mm/秒以下である前記<1>〜<12>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<14>
前記微細突起具形成工程では、製造装置を用いて、突起部形成工程の後、冷風送風装置を使用して、突起部の内部に凸型部を刺した状態で突起部を冷却する前記<1>〜<13>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<15>
開口プレートと第2開口プレートとで、前記基材シートを挟んだ状態で冷却工程を行うようになっている前記<14>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<16>
吹き付ける冷風の温度は、好ましくは−50℃以上、更に好ましくは−40℃以上であり、そして、好ましくは26℃以下であり、更に好ましくは10℃以下であり、具体的には、好ましくは−50℃以上26℃以下であり、更に好ましくは−40℃以上10℃以下である前記<14>又は<15>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<17>
冷風を吹き付けて冷却する冷却時間は、好ましくは0.01秒以上、更に好ましくは0.5秒以上であり、そして、好ましくは60秒以下であり、更に好ましくは30秒以下であり、具体的には、好ましくは0.01秒以上60秒以下であり、更に好ましくは0.5秒以上30秒以下である前記<14>〜<16>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<18>
ベース部品固定部の凹部内にベース部品の底部側の外形を嵌合させて、ベース部品の周壁部の先端壁部が露出するようにベース部品を保持する前記<1>〜<17>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<19>
微細突起ユニットの製造方法では、第1下側開口プレートと第1上側開口プレートとで、微細突起具が形成された基材シートを挟んだ状態で、接合部の円環状の先端部にて加熱させ、基材シートにおける、ベース部品の周壁部の先端壁部上に位置する部分とベース部品の先端壁部とを溶融させながら微細突起ユニットの接合部を形成して、微細突起具が形成された基材シートの一面側(下面側)とベース部品の先端とを接合する前記<1>〜<18>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<20>
接合部を基材シートと当接させる時の加熱温度は、好ましくは100℃以上であり、更に好ましくは120℃以上であり、そして、好ましくは300℃以下であり、更に好ましくは250℃以下であり、具体的には、好ましくは100℃以上300℃以下であり、更に好ましくは120℃以上250℃以下である前記<19>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<21>
接合部を基材シートと当接させる時の加熱時間は、好ましくは0.1秒以上であり、そして、好ましくは5.0秒以下であり、具体的には、好ましくは0.1秒以上5.0秒以下である前記<19>又は<20>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<22>
接合部を基材シートと当接させる時の押し当て力(加圧力)は、好ましくは10N以上であり、そして、好ましくは100N以下であり、具体的には、好ましくは10N以上100N以下である前記<19>〜<21>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<23>
前記接合工程の後、接合部を、基材シートの他面(上面側)から厚み方向の上方に移動させ、第1下側開口プレートを下方に移動させ且つ第1上側開口プレートを上方に移動させる前記<19>〜<22>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<24>
第2下側開口プレートと第2上側開口プレートとで、ベース部品が接合された基材シートを挟んだ状態で、基材シートの他面(上面側)から、第2上側開口プレートの開口部にカット部を通過させ、カット部の先端部の刃を、微細突起具から平面視して、ベース部品の輪郭よりも内側で輪郭に沿って、基材シートの他面に当接させてカットして微細突起ユニットを製造する前記<1>〜<23>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
<25>
前記カット工程の後、カット部を、基材シートの他面(上面側)から厚み方向の上方に移動させ、第2下側開口プレートを下方に移動させ且つ第2上側開口プレートを上方に移動させ、その後、第2下側開口プレートと第2上側開口プレートとで挟んだ基材シートのトリム部分を、第2下側開口プレートを下方に移動させ且つ第2上側開口プレートを上方に移動させた後に、取り除く前記<24>の何れか1つに記載の微細突起ユニットの製造方法。
10 微細突起ユニット
1 微細突起具
2 基底
2A 基材シート
2At トリム部分
3 突起部
3R 突起領域
4 ベース部品
4k 液体保持空間
4L ベース部品の輪郭
41 底部
42 液体供給路
43 周壁部
43s 先端壁部
100 製造装置
200 微細突起具形成部
210 突起部形成部
11 凸型部
110 凸型
12U 開口プレート
13D 第2開口プレート
220 冷却部
230 リリース部
300 部材接合部
301 ベース部品固定部
302 接合部
312U 第1上側開口プレート
313D 第1下側開口プレート
303 凹部
400 部材カット部
401 ベース部品固定部
402 カット部
412U 第2上側開口プレート
413D 第2下側開口プレート
403 凹部

Claims (8)

  1. 内部が中空の突起部を基底上に備える微細突起具と該突起部の内部に該基底を介して連通する液体保持空間を有するベース部品とを備え、該ベース部品の先端に該微細突起具を接合した微細突起ユニットの製造方法であって、
    熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シートの一面側から、凸型部を当接させて、該基材シートの他面側から突出する突起部を形成した後、該突起部の内部から該凸型部を抜いて微細突起具を形成する微細突起具形成工程と、
    前記微細突起具が形成された前記基材シートの一面側と前記ベース部品の先端とを接合する接合工程と、
    前記ベース部品が接合された前記基材シートを、前記微細突起具側から平面視して、前記ベース部品の輪郭よりも内側で該輪郭に沿って前記基材シートをカットして前記微細突起ユニットを製造するカット工程とを備える、微細突起ユニットの製造方法。
  2. 前記ベース部品は、前記液体保持空間の外周に周壁部を有し、
    前記カット工程においては、前記ベース部品の前記周壁部の先端壁部上で前記基材シートをカットする、請求項1に記載の微細突起ユニットの製造方法。
  3. 前記接合工程において接合する手段が、熱シール、超音波、レーザー、又は接着剤である、請求項1又は2に記載の微細突起ユニットの製造方法。
  4. 前記カット工程においてカットする手段が、打ち抜き刃、又はレーザーである、請求項1〜3の何れか1項に記載の微細突起ユニットの製造方法。
  5. 前記接合工程では、前記基材シートの一面側に配された第1下側開口プレート及び該基材シートの他面側に配された第1上側開口プレートを用い、該第1下側開口プレートと該第1上側開口プレートとで、微細突起具が形成された基材シートを挟んだ状態で接合し、
    前記接合工程の後、前記第1下側開口プレートを下方に移動させ且つ前記第1上側開口プレートを上方に移動させる、請求項1〜4の何れか1項に記載の微細突起ユニットの製造方法。
  6. 前記カット工程では、前記基材シートの一面側に配された第2下側開口プレート及び該基材シートの他面側に配された第2上側開口プレートを用い、該第2下側開口プレートと該第2上側開口プレートとで、前記ベース部品が接合された前記基材シートを挟んだ状態で前記微細突起ユニットを製造し、
    前記カット工程の後、前記第2下側開口プレートを下方に移動させ且つ前記第2上側開口プレートを上方に移動させる、請求項1〜5の何れか1項に記載の微細突起ユニットの製造方法。
  7. 内部が中空の突起部を基底上に備える微細突起具と該突起部の内部に該基底を介して連通する液体保持空間を有するベース部品とを備え、該ベース部品の先端に該微細突起具を接合した微細突起ユニットの製造方法であって、
    熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シートの一面側から、凸型部を当接させて、該基材シートの他面側から突出する突起部を形成した後、該突起部の内部から該凸型部を抜いて微細突起具を形成する微細突起具形成工程と、
    前記微細突起具が形成された前記基材シートを前記微細突起具側から平面視して、前記ベース部品の輪郭よりも内側で該輪郭に沿って、該基材シートの一面側と該ベース部品の先端とを接合すると同時に、該基材シートをカットして前記微細突起ユニットを製造する接合・カット工程とを備える、微細突起ユニットの製造方法。
  8. 前記接合・カット工程では、前記基材シートの一面側に配された第3下側開口プレート及び該基材シートの他面側に配された第3上側開口プレートを用い、該第3下側開口プレートと該第3上側開口プレートとで、前記突起部が形成された前記基材シートを挟んだ状態で前記微細突起ユニットを製造し、
    前記接合・カット工程の後、前記第3下側開口プレートを下方に移動させ且つ前記第3上側開口プレートを上方に移動させる、請求項7に記載の微細突起ユニットの製造方法。
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