JP6586329B2 - 微細中空突起物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、貫通孔を有する微細中空突起物の製造方法に関する。
近年、医療分野或いは美容分野において、マイクロニードルによる剤の供給が注目されている。マイクロニードルは、皮膚の浅い層に穿刺することで、痛みを伴わずに、注射器による剤の供給と同等の性能を得ることができる。マイクロニードルの中でも、特に貫通孔を有するマイクロニードルは、マイクロニードルの内部に配される剤の選択肢を広げることができ有効である。しかし、貫通孔を有するマイクロニードルは、特に医療分野或いは美容分野にて使用される場合に、マイクロニードルの高さの精度、或いは貫通孔の精度が求められる。
貫通孔を有するマイクロニードルは、例えば、特許文献1〜3に開示されている製造方法により製造することができる。特許文献1には、弾性体上に樹脂体を配置し、弾性体の裏面側から樹脂体を加熱しながら、微細針を樹脂体に貫通させ、該弾性体と該微細針との間に該樹脂体を流し込んで微細ノズルを製造する方法が記載されている。
また、特許文献2には、予め形成されている複数の凹部を備えた型と予め形成されている複数の凸部を備えた型とを用い、各凸部を各凹部内に挿入して、中空マイクロニードルアレイを成型により製造する方法が記載されている。
また、特許文献3には、熱インプリント法により基板上に複製された微細なマイクロニードルに、短パルスレーザー法によって貫通孔を形成して、微細な貫通孔を有する微細なマイクロニードルを製造する方法が記載されている。
特開2013−172833号公報 特表2012−523270号公報 特開2011−72695号公報
しかし、特許文献1に記載の製造方法は、弾性体の裏面側からホットプレート等を用いて加熱し、弾性体上に配置された樹脂体全体を温めているので、樹脂体全体を温めるのに時間がかかり、微細ノズルを低コストで大量生産することが難しい。また、特許文献1には、マイクロニードルの高さを調整する観点及びマイクロニードルに形成される貫通孔の大きさを調整する観点に関して、何ら記載されていない。
また、特許文献2に記載の製造方法は、成型用の型が高価であることからコストアップにつながってしまい、製造されるマイクロニードルの形状や、マイクロニードルの原料として選択できる材料の自由度も低く、中空マイクロニードルアレイを低コストで大量生産することが難しい。また、特許文献2には、マイクロニードルの高さを調整する観点及びマイクロニードルに形成される貫通孔の大きさを調整する観点に関して、何ら記載されていない。
また、特許文献3に記載の製造方法は、マイクロニードルの貫通孔を、後加工の短パルスレーザー法を用いて形成しているので、設備負担が大きく、貫通孔を有する微細なマイクロニードルを低コストで大量生産することが難しい。また、特許文献3に記載の製造方法は、マイクロニードルの貫通孔を、短パルスレーザー法を用いて形成しているので、先に形成されたマイクロニードルにダメージを与えてしまい、貫通孔を有する微細なマイクロニードルを高品質に生産することが難しい。また、特許文献3には、マイクロニードルの高さを調整する観点及びマイクロニードルに形成される貫通孔の大きさを調整する観点に関して、何ら記載されていない。
したがって本発明は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る貫通孔を有する微細中空突起物の製造方法を提供することにある。
本発明は、微細中空突起物の製造方法であって、熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シートの一面側から、加熱手段を備える凸型部を当接させて、該基材シートにおける該当接部分を熱により軟化させながら、該基材シートの他面側に向かって該凸型部を該基材シートに刺してゆき、該基材シートの他面側から突出する突起部を形成する突起部形成工程と、前記突起部の内部に前記凸型部を刺した状態で該突起部を冷却する冷却工程と、前記冷却工程の後に、前記突起部の内部から前記凸型部を抜いて微細中空突起物を形成するリリース工程とを備えており、前記突起部形成工程は、前記基材シートの他面から間隔を空けて配された受け部材を用い、前記突起部形成工程において、前記受け部材に前記凸型部が接触して前記突起部に貫通孔が形成される、微細中空突起物の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、微細中空突起物の高さ及び貫通孔の大きさの精度の高い高品質な貫通孔を有する微細中空突起物を、低コストで、安定的に、大量生産することができる。
図1は、本発明の微細中空突起物の製造方法で製造される、貫通孔を有する突起部がアレイ状に配された微細中空突起物の一例の模式斜視図である。 図2は、図1に示す1個の突起部に着目した微細中空突起物の斜視図である。 図3は、図2に示すIII−III線断面図である。 図4は、図1に示す微細中空突起物を製造する製造装置の第1実施形態の全体構成を示す図である。 図5は、凸型部の凸型の先端径及び先端角度の測定方法を示す説明図である。 図6は、図4に示す製造装置の備える受け部材を基材シート側から視た斜視図である。 図7(a)〜(e)は、図4に示す製造装置を用いて貫通孔を有する微細中空突起物を製造する工程を説明する図である。 図8は、図7(c)に示す状態の要部拡大断面図である。 図9は、図1に示す微細中空突起物を製造する製造装置の第2実施形態の全体構成を示す図である。 図10は、図9に示す製造装置の備える凸型部の1個の凸型の斜視図である。 図11(a)〜(e)は、図9に示す製造装置を用いて貫通孔を有する微細中空突起物を製造する工程を説明する図である。 図12は、図1に示す微細中空突起物を製造する他の実施形態の製造装置の備える受け部材を基材シート側から視た斜視図である。 図13は、図1に示す微細中空突起物を製造する別の好ましい一実施形態の製造装置の全体構成を示す図である(図4相当図)。
以下、本発明を、その好ましい実施態様に基づき図面を参照しながら説明する。本発明の製造方法は、貫通孔を有する微細中空突起物の製造方法である。図1には、第1実施態様の微細中空突起物1の製造方法で製造される一実施形態の微細中空突起物としてのマイクロニードルアレイ1Mの斜視図が示されている。本実施形態のマイクロニードルアレイ1Mは、シート状の基底部2と複数の突起部3とを有している。突起部3の数、突起部3の配置及び突起部3の形状には、特に制限はないが、本実施形態のマイクロニードルアレイ1Mは、好適には、シート状の基底部2の上面に、9個の円錐台状の突起部3をアレイ(行列)状に有している。アレイ(行列)状に配された9個の突起部3は、後述する基材シート2Aを搬送する方向(基材シート2Aの縦方向)であるY方向に3行、搬送する方向と直交する方向及び搬送される基材シート2Aの横方向であるX方向に3列に配されている。尚、図2は、マイクロニードルアレイ1Mの有するアレイ(行列)状の突起部3の内の1個の突起部3に着目したマイクロニードルアレイ1Mの斜視図であり、図3は、図2に示すIII−III線断面図である。
マイクロニードルアレイ1Mは、図2に示すように、貫通孔3hを有している。好適には、本実施形態では、図3に示すように、マイクロニードルアレイ1Mは、各突起部3の内部に、基底部2から貫通孔3hに亘る空間が形成されており、各突起部3の先端に貫通孔3hが形成されている。各突起部3の内部の空間は、マイクロニードルアレイ1Mにおいては、突起部3の外形形状に対応した形状に形成されており、本実施形態では、円錐台状の突起部3の外形形状に対応した円錐台状に形成されている。尚、突起部3は、本実施形態においては、円錐台状であるが、円錐台状の形状以外に、円柱状、角柱状、角錐台状等であってもよい。
マイクロニードルアレイ1Mの各突起部3は、その突出高さH1が、その先端を最も浅いところでは角層まで、深くは真皮まで刺入するため、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上であり、そして、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上10mm以下であり、更に好ましくは0.02mm以上5mm以下である。
各突起部3は、その平均厚みT1が、好ましくは0.005mm以上、更に好ましくは0.01mm以上であり、そして、好ましくは1.0mm以下であり、更に好ましくは0.5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.005mm以上1.0mm以下であり、更に好ましくは0.01mm以上0.5mm以下である。
基底部2は、その厚みT2が、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上であり、そして、好ましくは1.0mm以下であり、更に好ましくは0.7mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上1.0mm以下であり、更に好ましくは0.02mm以上0.7mm以下である。
マイクロニードルアレイ1Mの各突起部3の先端径Lは、その直径が、好ましくは1μm以上、更に好ましくは5μm以上であり、そして、好ましくは500μm以下であり、更に好ましくは300μm以下であり、具体的には、好ましくは1μm以上500μm以下であり、更に好ましくは5μm以上300μm以下である。微細中空突起物1の先端径Lは、突起部3の先端における最も広い位置での長さである。当該範囲であると、マイクロニードルアレイ1Mを皮膚に刺し入れた際の痛みが殆どない。
微細中空突起物1は、図3に示すように、各突起部3の先端部に位置する貫通孔3hと、各突起部3に対応する基底部2の下面に位置する基底側貫通孔2hとを有している。本実施形態のマイクロニードルアレイ1Mにおいては、貫通孔3h及び基底側貫通孔2hが、同心円形状に形成されている。
貫通孔3hは、その開孔面積S1が、好しくは0.7μm以上、更に好ましくは20μm以上であり、そして、好ましくは200000μm以下であり、更に好ましくは70000μm以下であり、具体的には、好ましくは0.7μm以上200000μm以下であり、更に好ましくは20μm以上70000μm以下である。
基底側貫通孔2hは、その開孔面積S2が、好しくは0.007mm以上、更に好ましくは0.03mm以上であり、そして、好ましくは20mm以下であり、更に好ましくは7mm以下であり、具体的には、好ましくは0.007mm以上20mm以下であり、更に好ましくは0.03mm以上7mm以下である。
シート状の基底部2の上面にアレイ(行列)状に配された9個の突起部3は、縦方向(Y方向)の中心間距離が均一で、横方向(X方向)の中心間距離が均一であることが好ましく、縦方向(Y方向)の中心間距離と横方向(X方向)の中心間距離とが同じ距離であることが好ましい。好適には、突起部3の縦方向(Y方向)の中心間距離が、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.05mm以上であり、そして、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上10mm以下であり、更に好ましくは0.05mm以上5mm以下である。また、突起部3の横方向(X方向)の中心間距離が、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.05mm以上であり、そして、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上10mm以下であり、更に好ましくは0.05mm以上5mm以下である。
次に、本発明の微細中空突起物の製造方法を、前述した微細中空突起物1としてのマイクロニードルアレイ1Mの製造方法を例にとり図4〜図6を参照して説明する。図4には、第1実施態様の製造方法の実施に用いる第1実施形態の製造装置100Aの全体構成が示されている。尚、上述したように、マイクロニードルアレイ1Mの各突起部3は非常に小さなものであるが、説明の便宜上、図4においてはマイクロニードルアレイ1Mの各突起部3が非常に大きく描かれている。
図4に示す第1実施形態の製造装置100Aは、上流側から下流側に向かって、基材シート2Aに突起部3を形成する突起部形成部10、冷却部20、後述する凸型部11を抜き出すリリース部30、各マイクロニードルアレイ1Mに裁断する裁断部40及び各マイクロニードルアレイ1Mの間隔を調整するリピッチ部50を備えている。
以下の説明では、基材シート2Aを搬送する方向(基材シート2Aの縦方向)をY方向、搬送する方向と直交する方向及び搬送される基材シート2Aの横方向をX方向、搬送される基材シート2Aの厚み方向をZ方向として説明する。
突起部形成部10は、図4に示すように、加熱手段(不図示)を有した凸型部11を備えている。凸型部11は、製造するマイクロニードルアレイ1Mの突起部3の個数、配置、各突起部3の略外形形状に対応した凸型110を有しており、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、9個の円錐台状の突起部3に対応して、9個の円錐状の凸型110を有している。尚、本発明の微細中空突起物の製造方法に用いる製造装置においては、凸型部11の加熱手段(不図示)以外に加熱手段を設けていない。なお、本明細書で「凸型部11の加熱手段以外に加熱手段を設けていない」とは、他の加熱手段を一切排除する場合を指すだけではなく、基材シート2Aの軟化温度未満、又はガラス転移温度未満に加熱する手段を備える場合も含む。但し、他の加熱手段を一切含まないことが好ましい。
第1実施形態の製造装置100Aにおいては、凸型部11の加熱手段(不図示)は、超音波振動装置である。第1実施態様においては、先ず、熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シート2Aの原反ロールから帯状の基材シート2Aを繰り出し、Y方向に搬送する。そしてY方向に搬送されている帯状の基材シート2Aの一面2D側から凸型部11を当接させて、基材シート2Aにおける当接部分TPを熱により軟化させながら、基材シート2Aの他面2U側に向かって凸型部11を基材シート2Aに刺してゆき、基材シート2Aの他面2U側から突出する突起部3を形成する(突起部形成工程)。突起部形成工程は、基材シート2Aの他面2U側に、基材シート2Aの他面2Uから間隔を空けて配された受け部材13を用いる。そして、突起部形成工程において、受け部材13に凸型部11が接触して突起部3に貫通孔3hが形成される。好適には、第1実施態様の突起部形成工程においては、受け部材13に凸型部11によって伸ばされた基材シート2Aの一部が接触して、基材シート2Aは凸型部11と受け部材13とに挟まれた状態になる。基材シート2Aを貫通するまで凸型部11を基材シート2Aに押し込み、凸型部11が基材シート2Aの他面2U側から突出すると共に基材シート2Aの他面2U側に貫通する貫通孔3hを有する突起部3を形成する。更に好適に、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、凸型部11に、9個の尖鋭な先端の円錐状の凸型110が、その先端を上方に向けて配置されており、凸型部11が、少なくとも厚み方向(Z方向)の上下に移動可能となっている。更に好適には、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、凸型部11は、電動アクチュエータ(不図示)によって、厚み方向(Z方向)の上下に移動可能となっており、搬送方向(Y方向)に基材シート2Aと並走可能となっている。凸型部11の動作の制御は、第1実施形態の製造装置100Aに備えられた、制御手段(不図示)により制御されている。このように、第1実施形態の製造装置100Aは、所謂、無限軌道を描くボックスモーション式の凸型部11を有する装置である。尚、凸型部11の加熱手段(不図示)の加熱の制御も、第1実施形態の製造装置100Aに備えられた、制御手段(不図示)により制御されている。
基材シート2Aは、製造するマイクロニードルアレイ1Mの有する基底部2となるシートであり、熱可塑性樹脂を含んで形成されている。熱可塑性樹脂としては、ポリ脂肪酸エステル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート類、ポリ塩化ビニル、ナイロン樹脂、アクリル樹脂等又はこれらの組み合わせが挙げられ、生分解性の観点から、ポリ脂肪酸エステルが好ましく用いられる。ポリ脂肪酸エステルとしては、具体的に、ポリ乳酸、ポリグリコール酸又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。尚、基材シート2Aは、熱可塑性樹脂以外に、ヒアルロン酸、コラーゲン、でんぷん、セルロース等を含んだ混合物で形成されていても良い。基材シート2Aの厚みは、製造するマイクロニードルアレイ1Mの有する基底部2の厚みT2と同等である。
凸型部11の凸型110は、その外形形状が、マイクロニードルアレイ1Mの有する突起部3の外形形状よりも尖鋭な形状である。凸型部11の凸型110は、その高さH2(図4参照)が、製造されるマイクロニードルアレイ1Mの高さH1に比べて高く形成されており、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上であり、そして、好ましくは30mm以下であり、更に好ましくは20mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上30mm以下であり、更に好ましくは0.02mm以上20mm以下である。凸型部11の凸型110は、その先端径D1(図5参照)が、好ましくは0.001mm以上、更に好ましくは0.005mm以上であり、そして、好ましくは1mm以下であり、更に好ましくは0.5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.001mm以上1mm以下であり、更に好ましくは0.005mm以上0.5mm以下である。凸型部11の凸型110の先端径D1は、以下のようにして測定する。
凸型部11の凸型110は、その根本径D2(図5参照)が、好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.2mm以上であり、そして、好ましくは5mm以下であり、更に好ましくは3mm以下であり、具体的には、好ましくは0.1mm以上5mm以下であり、更に好ましくは0.2mm以上3mm以下である。
凸型部11の凸型110は、十分な強度が得られ易くなる観点から、その先端角度α(図5参照)が、好ましくは1 度以上、更に好ましくは5度以上である。そして、先端角度αは、適度な角度を有する突起部3を得る観点から、好ましくは60度以下であり、更に好ましくは45度以下であり、具体的には、好ましくは1度以上60度以下であり、更に好ましくは5度以上45度以下である。凸型部11の凸型110の先端角度αは、以下のようにして測定する。
〔凸型部11の凸型110の先端径の測定〕
凸型部11の凸型110の先端部を、走査型電子顕微鏡(SEM)もしくはマイクロスコープを用いて所定倍率に拡大した状態で観察する。次に、図5に示すように、両側辺11a,11bの内の一側辺11aにおける直線部分に沿って仮想直線ILaを延ばし、他側辺11bにおける直線部分に沿って仮想直線ILbを延ばす。そして、先端側にて、一側辺11aが仮想直線ILaから離れる箇所を第1先端点11a1として求め、他側辺11bが仮想直線ILbから離れる箇所を第2先端点11b1として求める。このようにして求めた第1先端点11a1と第2先端点11b1とを結ぶ直線の長さD1を、走査型電子顕微鏡(SEM)又はマイクロスコープを用いて測定し、測定した該直線の長さを、凸型110の先端径とする。
〔凸型部11の凸型110の先端角度αの測定〕
凸型部11の凸型110の先端部を、走査型電子顕微鏡(SEM)もしくはマイクロスコープを用いて所定倍率に拡大した状態で観察する。次に、図5に示すように、両側辺11a,11bの内の一側辺11aにおける直線部分に沿って仮想直線ILaを延ばし、他側辺11bにおける直線部分に沿って仮想直線ILbを延ばす。そして、仮想直線ILaと仮想直線ILbとのなす角を、走査型電子顕微鏡(SEM)又はマイクロスコープを用いて測定し、測定した該なす角を、凸型部11の凸型110の先端角度αとする。
凸型部11は、折れ難い高強度の材質で形成されている。凸型部11の材質としては、鋼鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、コバルト、コバルト合金、銅、銅合金、ベリリウム銅、ベリリウム銅合金等の金属、又はセラミック等が挙げられる。
本発明の微細中空突起物の製造方法に用いる受け部材13は、基材シート2Aの他面2U側に、基材シート2Aから間隔を空けて配されている。受け部材13は、その形状に、特に制限はないが、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、板状に形成されている。板状の受け部材13は、そのY方向の長さが、凸型部11のY方向の長さと略同じであり、そのX方向の長さが、凸型部11のX方向の長さと略同じである。このような板状の受け部材13が、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、図4に示すように、Y方向に搬送されている基材シート2Aを挟んで、ボックスモーション式の凸型部11の動作と対象の動作をするように、ボックスモーション式で無限軌道を描くようになっている。そして、ボックスモーション式の受け部材13は、基材シート2Aの他面2Uから厚み方向(Z方向)上方に、間隔を空けて配されており、搬送方向(Y方向)に基材シート2Aと並走可能となっている。受け部材13の搬送方向(Y方向)への移動速度は、凸型部11の搬送方向(Y方向)への移動速度に対応しており、第1実施形態の製造装置100Aに備えられた、制御手段(不図示)により制御されている。
受け部材13は、その材質が、基材シート2Aに凸型部11が刺入されて受け部材13に接触するときの基材シート2Aの硬度よりも硬ければよく、ゴム等の弾性部材、合成樹脂、或いは凸型部11の材質と同じ材質等から形成されていてもよい。なお、受け部材13の材質の硬度は、基材シート2Aがその軟化温度以上に加熱され、軟化された基材シート2Aの硬度よりも硬いことが、加工の容易さの観点から好ましい。
受け部材13と基材シート2Aとの間隔は、製造されるマイクロニードルアレイ1Mの有する突起部3の突出高さH1と一致しており、製造する突起部3の突出高さH1に応じて、第1実施形態の製造装置100Aに備えられた制御手段(不図示)により変更可能となっている。
受け部材13は、図6に示すように、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、凹部131を有し、好適には凹部131を凸型部11と接触する部分に有している。そして、凹部131の開口周縁131a形状は、凸型部11の周壁11Wにおける受け部材13と接触する位置での外周11c形状(図5参照)と一致している。第1実施形態の製造装置100Aにおいては、9個の凸型110に対応して9個の凹部131を有している。ここで、凹部131の開口周縁131a形状とは、受け部材13の基材シート2A側の面に形成された凹部131を、基材シート2A側から平面視した際の凹部131の輪郭の形状を意味する。また、凸型部11の前記外周11c形状とは、凸型部11の凸型110の周壁11Wにおける受け部材13と接触する位置で、凸型110を断面視した際の凸型110の輪郭の形状を意味する。第1実施形態の製造装置100Aにおいては、各凸型110が円錐状であるため、各前記外周11c形状は円形状であり、各凹部131の開口周縁131a形状も円形状である。尚、凸型110の形状が角錐状であれば、前記外周11c形状は矩形状となり、凹部131の開口周縁131a形状も矩形状となる。
受け部材13の各凹部131においては、開口周縁131a形状のみが、各凸型部11の外周11c形状と一致していればよく、開口周縁131aよりも受け部材13の内部の形状に、特に制限はないが、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、図6に示すように、円柱状に形成されている。
突起部形成部10は、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、図4に示すように、凸型部11を基材シート2Aに刺してゆく際に基材シート2Aを支持する支持部材12を有している。支持部材12は、基材シート2Aの他面2U側に配されており、凸型部11を一面2D側から刺し込んだ際にシート基材2Aが撓みにくくする役目を担っている。したがって、支持部材12は、基材シート2Aの凸型部11が刺し込まれる領域以外の部分に配置されており、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、基材シート2Aの搬送方向(Y方向)に沿う両側部に、搬送方向(Y方向)に平行に延在する一対の板状部材から形成されている。各支持部材12は、突起部形成部10から、冷却部20を通ってリリース部30の終わる位置に至るまで延在している。
支持部材12を形成する材質としては、凸型部11の材質と同じ材質でもよく、合成樹脂等から形成されていてもよい。
第1実施態様の突起部形成工程においては、図4に示すように、原反ロールから繰り出されてY方向に搬送されている帯状の基材シート2Aの他面2U側(上面側)に配された一対の支持部材12,12で、基材シート2Aの搬送方向(Y方向)に沿う両側部を支持する。そして、ボックスモーション式の凸型部11を用いて、基材シート2Aにおける支持部材12で支持されていない部分、即ち、基材シート2Aにおける一対の支持部材12,12の間の中央領域の一面2D側(下面側)から凸型部11の各凸型110の先端部を当接させる。
そして、第1実施態様においては、図7(a)に示すように、各当接部分TPにおいて、超音波振動装置により凸型部11を超音波振動させ、当接部分TPに摩擦による熱を発生させて当接部分TPを軟化させる。そして、第1実施態様の突起部形成工程においては、各当接部分TPを軟化させながら、図7(b)に示すように、基材シート2Aの一面2D側(下面側)から他面2U側(上面側)に向かって凸型部11を上昇させて基材シート2Aに凸型110の先端部を刺してゆく。
ここで、第1実施態様の突起部形成工程においては、図7(c)に示すように、受け部材13の凹部131の開口周縁131aに凸型部11の周壁11Wが接触して基材シート2Aを貫通するまで凸型部11を基材シート2Aに刺してゆく。図8には、図7(c)の要部拡大断面図が示されている。図8に示すように、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、ボックスモーション式の凸型部11を、電動アクチュエータ(不図示)によって、厚み方向(Z方向)の上方に移動させ、凸型部11の各凸型110を基材シート2Aに刺してゆき、基材シート2Aの他面2U側から突出する突起部3を形成する。そして、電動アクチュエータ(不図示)によって、厚み方向(Z方向)の上方に凸型部11を更に移動させ、図8に示すように、凸型部11の各凸型110の先端を、受け部材13の基材シート2A側の面に形成された円柱状の凹部131の内部にまで刺してゆく。そして、凹部131の開口周縁131aに基材シート12を接触させ、更に、または同時に、凸型部11の周壁11Wを、該周壁11Wの外周11cに接触させて、凸型部11を基材シート2Aに貫通させる。このように、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、凸型部11の凸型110と受け部材13の凹部131とによって、基材シート2Aの他面2U側から突出すると共に基材シート2Aの他面2U側に貫通する貫通孔3hを有する突起部3をアレイ状に形成する。それと共に、ボックスモーション式の凸型部11を用いて、凸型部11の凸型110を内部に刺したアレイ状の突起部3を、基材シート2Aの搬送方向(Y方向)に平行に移動する。
第1実施態様の突起部形成工程においては、凸型部11の超音波振動装置による超音波振動に関し、その周波数は、貫通孔3hを有する突起部3の形成の観点から、好ましくは10kHz以上、更に好ましくは15kHz以上であり、そして、好ましくは50kHz以下であり、更に好ましくは40kHz以下であり、具体的には、好ましくは10kHz以上50kHz以下であり、更に好ましくは15kHz以上40kHz以下である。
また、凸型部11の超音波振動装置による超音波振動に関し、その振幅は、貫通孔3hを有する突起部3の形成の観点から、好ましくは1μm以上、更に好ましくは5μm以上であり、そして、好ましくは60μm以下であり、更に好ましくは50μm以下であり、具体的には、好ましくは1μm以上60μm以下であり、更に好ましくは5μm以上50μm以下である。第1実施形態のように超音波振動装置を用いる場合には、突起部形成工程においては、凸型部11の超音波振動の周波数及び振幅を上述した範囲で調整すればよい。
第1実施態様の突起部形成工程においては、凸型部11を基材シート2Aに刺してゆく刺入速度は、貫通孔3hを有する突起部3を効率的に形成する観点から、好ましくは0.1mm/秒以上、更に好ましくは1mm/秒以上であり、そして、好ましくは1000mm/秒以下であり、更に好ましくは800mm/秒以下であり、具体的には、好ましくは0.1mm/秒以上1000mm/秒以下であり、更に好ましくは1mm/秒以上800mm/秒以下である。
第1実施態様の突起部形成工程においては、基材シート2Aに刺す凸型部11の刺入高さは、突起部3の有する貫通孔3hを効率的に形成する観点から、受け部材13と基材シート2Aとの間隔、即ち、製造されるマイクロニードルアレイ1Mの有する突起部3の突出高さH1よりも高く、好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上であり、そして、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは5mm以下であり、具体的には、好ましくは0.01mm以上10mm以下であり、更に好ましくは0.02mm以上5mm以下である。ここで、「刺入高さ」とは、基材シート2Aに最も凸型部11の凸型110を刺し込んだ状態において、凸型部11の凸型110の頂点と、基材シート2Aの他面2U(上面)との間の距離を意味する。したがって、突起部形成工程における刺入高さとは、突起部形成工程で凸型110が最も深く刺し込まれて基材シート2Aの他面2Uから凸型110が出てきた状態における、該他面2Uから垂直方向に測定した凸型110頂点までの距離のことである。
第1実施態様の突起部形成工程においては、加熱状態の凸型部11の上昇を停止させ、突起部3の内部に凸型部11の凸型110を刺した状態のまま次工程(冷却工程)に搬送するまでの時間である軟化時間は、長過ぎると、基材シート2Aにおける各当接部分TPが過剰に軟化してしまうが、軟化不足を補う観点から、好ましくは0秒以上、更に好ましくは0.1秒以上であり、そして、好ましくは10秒以下であり、更に好ましくは5秒以下であり、具体的には、好ましくは0秒以上10秒以下であり、更に好ましくは0.1秒以上5秒以下である。
次に、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、図4に示すように、突起部形成部10の下流に冷却部20が設置されている。冷却部20は、図4に示すように、冷風送風装置21を備えている。第1実施態様においては、突起部形成工程の後、冷風送風装置21を用いて、突起部3の内部に凸型部11を刺した状態で突起部3を冷却する(冷却工程)。具体的には、冷風送風装置21は、搬送されている帯状の基材シート2Aの他面2U側(上面側)及び一面2D側(下面側)の全体を覆っており、冷風送風装置21の内部を帯状の基材シート2Aが搬送方向(Y方向)に搬送されるようになっている。冷風送風装置21のトンネル内には、冷風送風する送風口22(図7(d)参照)が、基材シート2Aの他面2U側(上面側)と受け部材13との間に設けられており、送風口22から冷風を吹き付けて冷却するようになっている。尚、冷風送風装置21の冷却温度、冷却時間の制御も、第1実施形態の製造装置100Aに備えられた、制御手段(不図示)により制御されている。
第1実施態様の冷却工程においては、図4に示すように、ボックスモーション式の凸型部11を用いて、冷風送風装置21のトンネル内に、凸型部11の凸型110を突起部3の内部に刺した状態で、基材シート2Aの搬送方向(Y方向)に平行に搬送し、図7(d)に示すように、トンネル内にて基材シート2Aの他面2U側(上面側)に配された送風口22から冷風を吹き付けて、突起部3の内部に凸型部11の凸型110を刺した状態のまま冷却する。尚、冷却する際には、凸型部11の超音波装置による超音波振動は、継続状態でも止められた状態でも良いが、突起部3の貫通孔3hの開孔面積を一定に保つ観点から、止められていることが好ましい。
吹き付ける冷風の温度は、貫通孔3hを有する突起部3の形成の観点から、好ましくは−50℃以上、更に好ましくは−40℃以上であり、そして、好ましくは26℃以下であり、更に好ましくは10℃以下であり、具体的には、好ましくは−50℃以上26℃以下であり、更に好ましくは−40℃以上10℃以下である。
冷風を吹き付けて冷却する冷却時間は、成型性と加工時間の両立性の観点から、好ましくは0.01秒以上、更に好ましくは0.5秒以上であり、そして、好ましくは60秒以下であり、更に好ましくは30秒以下であり、具体的には、好ましくは0.01秒以上60秒以下であり、更に好ましくは0.5秒以上30秒以下である。
次に、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、図4に示すように、冷却部20の下流にリリース部30が設置されている。第1実施態様においては、冷却工程の後に、突起部3の内部から凸型部11を抜いてマイクロニードルアレイ1Mの前駆体1Aを形成する(リリース工程)。具体的に、第1実施態様のリリース工程においては、ボックスモーション式の凸型部11を用いて、図7(e)に示すように、基材シート2Aの一面2D側(下面側)から凸型部11を下降させて、各突起部3の内部に凸型部11の凸型110を刺した状態から、凸型部11の凸型110を抜いて、貫通孔3hを有し且つ内部が中空の突起部3がアレイ状に配されたマイクロニードルアレイ1Mとなる帯状の微細中空突起物の前駆体1Aを形成する。
次に、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、図4に示すように、リリース部30の下流に裁断部40が設置されている。裁断部40は、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、先端にカッター刃を有するカッター部41とアンビル部42とを備えている。カッター部41のカッター刃は、帯状の微細中空突起物の前駆体1Aの全幅(X方向の長さ)よりも幅広に形成されている。第1実施態様においては、リリース工程の後、一対のカッター部41とアンビル部42との間に、帯状の微細中空突起物の前駆体1Aを搬送して、搬送方向(Y方向)に隣り合うアレイ状の突起部どうし3,3の間毎に、カッター部41のカッター刃で裁断して、貫通孔3hを有する突起部3がアレイ状に配された枚葉のマイクロニードルアレイ1Mを連続的に製造する。
帯状の微細中空突起物の前駆体1Aの裁断は、各マイクロニードルアレイ1Mの横方向に延びるように行われればよく、例えば各マイクロニードルアレイ1Mの横方向にわたって直線的に行うことができる。あるいは、裁断線が曲線を描くように裁断を行うことができる。いずれの場合であっても、裁断によってトリムが発生しないような裁断パターンを採用することが好ましい。
次に、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、図4に示すように、裁断部40の下流にリピッチ部50が設置されている。リピッチ部50は、第1実施形態の製造装置100Aにおいては、回転軸が互いに平行になるように配置されている複数のローラ51と、各ローラ51間に架け渡された無端の搬送ベルト52とを有している。また、搬送ベルト52の内部には、サクションボックス53を有している。搬送ベルト52には、サクションボックス53を起動することで、周回軌道の外部から内部へ向けて空気を吸引するための透孔(不図示)が複数設けられている。尚、搬送ベルト52は、その搬送速度が、裁断部40までの基材シート2Aの搬送速度よりも速くなっている。
第1実施態様においては、毎葉のマイクロニードルアレイ1Mを連続的に、透孔(不図示)を介してサクションボックス53で吸引しながら、速度の速い搬送ベルト52上に載置し、搬送方向(Y方向)において前後に隣り合うマイクロニードルアレイ1M,1Mどうしの間の距離を広げ、所定の距離を置いて再配置し、微細中空突起物1としてのマイクロニードルアレイ1Mを製造する。
以上説明したように、第1実施形態の製造装置100Aを用いて貫通孔3hを有するマイクロニードルアレイ1Mを製造する第1実施態様の製造方法によれば、超音波装置を備えた凸型部11と、基材シート2Aから間隔を空けて配された受け部材13とを用い、受け部材13に凸型部11の一部がその根元よりも先端部側で接触して基材シート2Aを貫通するまで、凸型部11を基材シート2Aに刺してゆくので、微細中空突起物の突起部3の高さの精度が高く、貫通孔3hの大きさの精度の高い高品質な貫通孔3hを有するマイクロニードルアレイ1Mを製造することができる。また、第1実施態様の製造方法によれば、シンプルな工程だけで、貫通孔3hを有するマイクロニードルアレイ1Mを製造することができ、低コスト化を図ることができる。また、第1実施態様の製造方法によれば、効率的に連続して貫通孔3hを有するマイクロニードルアレイ1Mを、安定的に、大量生産することができる。なお、本明細書で「貫通孔を有するマイクロニードルアレイ」とは、「貫通孔を有する突起部であるマイクロニードルを有しているマイクロニードルアレイ」の意味である。
また、第1実施態様の製造方法によれば、用いる受け部材13が、図6に示すように、凸型部11と接触する部分に凹部131を有し、凹部131の開口周縁131a形状が、凸型部11の周壁11Wにおける外周11c形状と一致している。そして、第1実施態様の突起部形成工程においては、図8に示すように、凸型部11の各凸型110の先端を、受け部材13の円柱状の凹部131の内部にまで刺してゆき、凹部131の開口周縁131aに凸型部11の周壁11Wを、該周壁11Wの外周11cにて接触させて、基材シート2Aに貫通させる。このようにして貫通孔3hを形成するので、貫通孔3hの大きさの精度が更に高くなり、更に高品質な貫通孔3hを有するマイクロニードルアレイ1Mを製造することができる。また、円錐形状の凸型110の先端が受け部材13に接触しないので、凸型110の耐久性が向上し、取り替えの回数が減少するので、低コスト化を図ることができる。
また、第1実施態様の製造方法によれば、凸型部11の加熱手段(不図示)として超音波振動装置を用いているので、冷風送風装置21を必ず備える必要はなく、超音波振動装置の振動を切るだけで、冷却することもできる。この点で、超音波振動を加熱手段として用いると、装置の簡便化とともに、高速で、貫通孔3hを有するマイクロニードルアレイ1Mを製造することができる。また、基材シート2Aの凸型部11と当接していない部分では、より熱が伝わり難く、また、超音波振動付与のオフによって冷却が効率的に行われるので、成形部分以外の変形が生じ難く、精度の良いマイクロニードルアレイ1Mを製造することができる。
また、上述したように、第1実施態様においては、図7(a)に示すように、凸型部11を当接させた基材シート2Aの当接部分TPにおいてのみ、超音波振動装置により凸型部11Bを振動させ、当接部分TPを軟化させるので、省エネルギーで、効率的に連続して貫通孔3hを有するマイクロニードルアレイ1Mを製造することができる。
また、上述したように、第1実施形態の製造装置100Aは、制御手段(不図示)により、受け部材13と基材シート2Aとの間隔が調整できるので、製造されるマイクロニードルアレイ1Mの有する突起部3の突出高さH1を容易に調整変更することができる。また、受け部材13の材質が、加工し易い材質であれば、凹部131の開口周縁131aの大きさを調整することにより、貫通孔3hの大きさを容易に変更することができる。このように、貫通孔3hを有するマイクロニードルアレイ1Mの形状を自由にコントロールすることができる。
また、上述したように、第1実施形態の製造装置100Aは、制御手段(不図示)により、突起部形成部10における、凸型部11の動作、凸型部11の加熱手段(不図示)の加熱条件、基材シート2Aの当接部分TPの軟化時間、凸型部11の基材シート2Aへの刺入速度が調整できるようになっている。また、制御手段(不図示)により、冷却部20における、冷風送風装置21の冷却温度、冷却時間が制御されている。その為、制御手段(不図示)により、例えば突起部形成工程における凸型部11の刺入速度を制御すれば、製造されるマイクロニードルアレイ1Mの厚みT1をコントロールできる。また、突起部形成工程における凸型部11の刺入高さを制御すれば、凸型部11の基材シート2Aへの刺入量が容易に変更でき、製造されるマイクロニードルアレイ1Mの突出高さH1をコントロールできる。従って、突起部形成工程にける、凸型部11の備える加熱手段の条件、凸型部11の基材シート2Aへの刺入高さ、基材シート2Aの当接部分TPの軟化時間、凸型部11の基材シート2Aへの刺入速度、冷却工程における冷却条件、及び凸型部11の形状の少なくとも1つを制御すれば、マイクロニードルアレイ1Mを構成する突起部3の厚みT1等を自由にコントロールすることができ、貫通孔3hを有するマイクロニードルアレイ1Mの形状を自由にコントロールすることができる。
また、上述したように、第1実施態様においては、図4に示すように、基材シート2Aの他面2U側(上面側)に配された一対の支持部材12,12を用いて、基材シート2Aの搬送方向(Y方向)に沿う両側部を支持し、基材シート2Aにおける一対の支持部材12,12の間の浮いた状態の中央領域にて、支持部材12が配された側とは反対側の一面2D側(下面側)から凸型部11を当接させ、当接部分TPを軟化させて突起部3を形成する。このように、突起部3を形成する為の、凸型部11に嵌合する凹部等が必要ないのでコストアップを抑えることができ、製造されるマイクロニードルアレイ1Mの備える突起部3を効率的に精度良く形成することができる。
次に、本発明を、第2実施態様に基づき、図9〜図11を参照して説明する。なお、本説明においては、上述した第1実施態様と異なる点をメインに説明する。
上記第1実施態様に用いる第1実施形態の製造装置100Aにおいては、凸型部11の加熱手段(不図示)は、超音波振動装置であるが、第2実施態様に用いる第2実施形態の製造装置100Bでは、これに代えて加熱ヒーター装置を用いている。
第2実施形態の製造装置100Bは、図9に示すように、第1実施形態の製造装置100Aと同様に、上流側から下流側に向かって、基材シート2Aに突起部3を形成する突起部形成部10、冷却部20、リリース部30、裁断部40及びリピッチ部50を備えている。第2実施形態の製造装置100Bにおいては、突起部形成部10の有する凸型部11Bに、図9及び図10に示すように、9個の円錐台状の凸型110Bが、その先端110tを上方に向けて配置されている。尚、凸型110Bは、その形状が、円錐台状であるが、角錐台状であってもよい。
凸型部11Bの各凸型110Bは、図10に示すように、円錐台状であり、先端110tが円形状の平面となっている。この円形状の平面の面積は、製造されるマイクロニードルアレイ1Mの有する各突起部3の先端部に位置する貫通孔3hの開孔面積S1と一致している。
第2実施形態の製造装置100Bにおいては、突起部形成部10の有するボックスモーション式の受け部材13Bは、凸型部11Bと接触する面がフラット面13fとなっている。第2実施態様の突起部形成工程においては、受け部材13Bのフラット面13fに凸型部11Bの先端110tが接触して基材シート2Aを貫通するまで凸型部11Bを基材シート2Aに刺してゆくようになっている。以下、図11を参照しながら、第2実施形態の製造装置100Bを用いる第2実施態様を説明する。
第2実施形態の製造装置100Bのように、凸型部11Bの加熱手段(不図示)が加熱ヒーター装置である場合、図11(a)に示すように、各当接部分TPにおいて、加熱ヒーター装置により凸型部11Bを加熱し、当接部分TPに熱を発生させて当接部分TPを軟化させる。そして、第2実施態様の突起部形成工程においては、各当接部分TPを軟化させながら、図11(b)に示すように、基材シート2Aの一面2D側(下面側)から他面2U側(上面側)に向かって凸型部11Bを上昇させて基材シート2Aに凸型110Bを刺してゆく。
ここで、第2実施態様の突起部形成工程においては、図11(c)に示すように、受け部材13のフラット面13fに、凸型部11の各凸型部11Bの先端110tの円形状の平面が接触して基材シート2Aを貫通するまで凸型部11を基材シート2Aに刺してゆく。第2実施形態の製造装置100Bにおいては、ボックスモーション式の凸型部11を、電動アクチュエータ(不図示)によって、厚み方向(Z方向)の上方に移動させ、凸型部11の円錐台状の各凸型110を基材シート2Aに刺してゆき、基材シート2Aの他面2U側から突出する突起部3を形成する。そして、電動アクチュエータ(不図示)によって、厚み方向(Z方向)の上方に凸型部11を更に移動させ、凸型部11の各凸型110の先端110tの平面を、受け部材13のフラット面13fに接触させて、凸型部11を基材シート2Aに貫通させる。このように、第2実施形態の製造装置100Bにおいては、凸型部11の円錐台状の凸型110と受け部材13のフラット面13fとによって、基材シート2Aの他面2U側から突出すると共に基材シート2Aの他面2U側に貫通する貫通孔3hを有する突起部3をアレイ状に形成する。
第2実施態様の突起部形成工程においては、凸型部11Bによる基材シート2Aの加熱温度は、突起部3の形成の観点から、使用される基材シート2Aのガラス転移温度(Tg)以上溶融温度未満であることが好ましく、更には軟化温度以上溶融温度未満であることが好ましい。詳述すると前記加熱温度は、好ましくは30℃以上、更に好ましくは40℃以上であり、そして、好ましくは300℃以下であり、更に好ましくは250℃以下であり、具体的には、好ましくは30℃以上300℃以下であり、更に好ましくは40℃以上250℃以下である。なお、第2実施形態のように加熱ヒーター装置を用いる場合には、突起部形成工程においては、凸型部11Bの加熱温度を上述した範囲で調整すればよい。なお、当該加熱温度は、第1実施形態において、基材シート2Aを超音波振動装置を用いて加熱する場合においても、凸型110と接触した基材シート2Aの部分の温度範囲として適用される。なお、ガラス転移温度(Tg)の測定方法は、以下の方法によって測定され、軟化温度の測定方法は、JIS K-7196「熱可塑性プラスチックフィルム及びシートの熱機械分析による軟化温度試験方法」に従って行う。
尚、前記「基材シートのガラス転移温度(Tg)」は、基材シートの構成樹脂のガラス転移温度(Tg)を意味し、該構成樹脂が複数種存在する場合においてそれら複数種のガラス転移温度(Tg)が互いに異なる場合、前記加熱手段による基材シートの加熱温度は、少なくともそれら複数のガラス転移温度(Tg)のうち最も低いガラス転移温度(Tg)以上であることが好ましく、それら複数のガラス転移温度(Tg)のうち最も高いガラス転移温度(Tg)以上であることがさらに好ましい。
また、前記「基材シートの軟化温度」についてもガラス転移温度(Tg)と同様であり、即ち、基材シートの構成樹脂が複数種存在する場合においてそれら複数種の軟化温度が互いに異なる場合、前記加熱手段による基材シートの加熱温度は、少なくともそれら複数の軟化温度のうち最も低い軟化温度以上であることが好ましく、それら複数の軟化温度のうち最も高い軟化温度以上であることがさらに好ましい。
また、基材シートが融点の異なる2種以上の樹脂を含んで構成されている場合、前記加熱手段による基材シートの加熱温度は、それら複数の融点のうち最も低い融点未満であることが好ましい。
〔ガラス転移温度(Tg)の測定方法〕
DSC測定器を使用して熱量の測定を行い、ガラス転移温度を求める。具体的に、測定器はPerkin Elmer社製の示差走査熱量測定装置(Diamond DSC)を使用する。基材シートから試験片10mgを採取する。測定条件は20℃を5分間等温した後に、20℃から320℃まで、5℃/分の速度で昇温させ、横軸温度、縦軸熱量のDSC曲線を得る。そして、このDSC曲線からガラス転移温度Tgを求める。
次いで、第2実施態様の冷却工程においては、第1実施態様の冷却工程と同様に、図11(d)に示すように、トンネル内にて基材シート2Aの他面2U側(上面側)に配された送風口22から冷風を吹き付けて、突起部3の内部に凸型部11の凸型110を刺した状態のまま冷却する。尚、冷却する際には、凸型部11の加熱ヒーター装置による加熱は、継続状態でも止められた状態でも良い。
第2実施形態の製造装置100Bのように、凸型部11の加熱手段(不図示)が加熱ヒーター装置である場合には、突起部形成部10の下流に設置される冷却部20は、自然冷却でもよいが、冷風送風装置21を備えて、積極的な冷却を施すことが好ましい。
次いで、第2実施態様のリリース工程においては、第1実施態様のリリース工程と同様に、図11(e)に示すように、基材シート2Aの一面2D側(下面側)から凸型部11を下降させて、各突起部3の内部に凸型部11の凸型110を刺した状態から、凸型部11の凸型110を抜いて、貫通孔3hを有し且つ内部が中空の突起部3がアレイ状に配されたマイクロニードルアレイ1Mとなる帯状の微細中空突起物の前駆体1Aを形成する。
次いで、第2実施態様においては、第1実施態様と同様に、カッター部41のカッター刃で裁断して、貫通孔3hを有する突起部3がアレイ状に配された枚葉のマイクロニードルアレイ1Mを連続的に製造し、リピッチ部50にて、再配置してマイクロニードルアレイ1Mを製造する。
以上説明したように、第2実施態様の製造方法によれば、受け部材13Bのフラット面13fに凸型部11Bの先端110tが接触して基材シート2Aを貫通するまで凸型部11Bを基材シート2Aに刺してゆき、貫通孔3hを有する突起部3がアレイ状に配されたマイクロニードルアレイ1Mを連続的に製造する。従って、各凸型110Bの先端110tの円形状の大きさを変更するだけで、製造されるマイクロニードルアレイ1Mにおける各突起部3の先端部に位置する貫通孔3hの開孔面積S1をコントロールでき、制御手段(不図示)により、受け部材13と基材シート2Aとの間隔を調整して突起部3の突出高さH1を容易に調整変更することができ、高品質な貫通孔3hを有するマイクロニードルアレイ1Mを製造することができる。
また、上述したように、第2実施態様においては、図11(a)に示すように、凸型部11を当接させた基材シート2Aの当接部分TPにおいてのみ、加熱ヒーター装置により凸型部11Bを加熱させ、当接部分TPを軟化させるので、省エネルギーで、効率的に連続して貫通孔3hを有するマイクロニードルアレイ1Mを製造することができる。ここで、仮に、樹脂全体を凸型部と同様の温度に加熱する場合には、エネルギー効率が悪いだけでなく、他にシート全体が軟化することによって、突起部のピッチずれの発生、シートのひずみ発生、シートの連続搬送が困難になる、といった問題が生じる危険性が高まってしまう。これに対し、第2実施態様においては、凸型部11Bの加熱による熱が当接部分TPに効率的に伝わり、その周囲部は成り行きの加温のみが加えられ得る環境となるので、突起部3のピッチずれの問題が発生し難く、基材シート2Aのひずみが発生し難く、基材シート2Aの連続搬送もし易くなる。
以上、本発明を、その好ましい第1実施態様及び第2実施態様に基づき説明したが、本発明は前記実施態様に制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、上記第1実施形態の製造装置100Aにおいては、図6に示すように、円柱状に形成された凹部131を有する受け部材13を備えているが、図12に示すように、円錐状に形成された凹部131を有する受け部材13を備えていてもよい。図12に示す円錐状の各凹部131は、図5に示す凸型部11の有する円錐状の凸型110の先端部に対応した形状となっており、各凹部131の開口周縁131a形状は、凸型110の外周11c形状(図5参照)と一致している。また、図6に示す受け部材13の備える円柱状の凹部131は、有底形状であるが、貫通した形状であってもよい。
また、上記第1実施態様及び上記第2実施態様の微細中空突起物の製造方法で製造される微細中空突起物1としてのマイクロニードルアレイ1Mは、シート状の基底部2の上面に、9個の円錐台状の突起部3をアレイ(行列)状に有しているが、1個の突起部3を有していてもよい。また、第1実施態様及び第2実施態様の微細中空突起物の製造方法で製造されるマイクロニードルアレイ1Mは、突起部3の先端部に位置する貫通孔3hと下面に位置する基底側貫通孔2hとが、同心円形状に形成されているが、同心円形状でなくてもよい。
また、上記第1実施態様及び上記第2実施態様においては、無限軌道を描くボックスモーション式の凸型部11を用いているが、厚み方向(Z方向)の上下にのみ移動可能な凸型部11を用いてマイクロニードルアレイ1Mを製造してもよい。
また、上記第1実施形態の製造装置100A又は第2実施形態の製造装置100Bは、図4に示すように、凸型部11を基材シート2Aに刺してゆく際に基材シート2Aを支持する一対の板状の支持部材12,12を有しているが、基材シート2Aの他面2U側に配して基材シート2Aを支持するものであれば一対の板状の支持部材12,12以外のものであってもよい。例えば、一対の板状の支持部材12,12の替わりに、図13に示すような、当接部分TPに対応する位置に貫通口121の開いた開口プレートの一例であるパンチングプレート12Aを、基材シート2Aの他面2U側に配して、凸型部11を基材シート2Aに刺してゆく際に基材シート2Aを支持してもよい。開口プレートとは、凸型部11の凸型110を挿入可能な開口部を有するプレートである。本実施形態において開口部は貫通口となっているが、非貫通であっても良い。なお、開口プレートを用いる場合には、基材シート2Aの開口部に対向する部分は開口プレートによって支持されていないと言える。図4に示す製造装置100A又は図9に示す製造装置100Bにおいて、図13に示すパンチングプレート12Aを、支持部材12の替わりに用いる場合には、開口プレート12Aが、基材シート2Aの他面2U側に互いが接するようにして配される。
図4に示す製造装置100A又は図9に示す製造装置100Bにおいて、支持部材12の替わりに図13に示すパンチングプレート12Aを用いると、基材シート2Aが凸型部11と開口プレート12Aとで挟まれた状態になる。図13に示すパンチングプレート12Aでは、基材シート2における凸型部11の1個の凸型110の当接部分TPに対応する位置に1個の貫通口121が配されているが、複数個の凸型110の当接部分TPに対応する位置に1個の貫通口121が配されていてもよい。尚、貫通口121は、開口プレート12Aを上面側から視て、その形状に、特に制限はないが、図13に示すパンチングプレート12Aでは、円形状に形成されている。
開口プレート12Aは、その形状に、特に制限はないが、図13に示すパンチングプレート12Aにおいては、板状に形成されている。板状の開口プレート12Aは、そのY方向の長さが、凸型部11のY方向の長さと略同じであり、そのX方向の長さが、凸型部11のX方向の長さと略同じである。このような板状の開口プレート12Aが、図4に示す製造装置100A又は図9に示す製造装置100Bにおいては、Y方向に搬送されている基材シート2Aを挟んで、ボックスモーション式の凸型部11の動作と対象の動作をするように、ボックスモーション式で無限軌道を描くようになっている。そして、ボックスモーション式の開口プレート12Aは、基材シート2Aの他面2Uから厚み方向(Z方向)上方に隣接して配されており、搬送方向(Y方向)に基材シート2Aと並走可能となっている。開口プレート12Aの搬送方向(Y方向)への移動速度は、凸型部11の搬送方向(Y方向)への移動速度に対応しており、製造装置100A又は製造装置100Bに備えられた、制御手段(不図示)により制御されている。
図13に示す開口プレート12Aを用いて微細中空突起物を製造する場合、開口プレート12Aを基材シート2Aと受け部材13との間に配置することが好ましい。
また、上記第1実施形態の製造装置100A又は第2実施形態の製造装置100Bは、図4に示すように、凸型部11が基材シート2Aを下方から上方に向かって刺入しているが、基材シートに対する凸型部や支持部材の位置関係、刺入方向はこれに限定されず、上方から下方に向かってマイクロニードルアレイ1Mを成形してもよい。
上述した実施態様に関し、本発明は更に以下の微細中空突起物の製造方法を開示する。
<1>
微細中空突起物の製造方法であって、熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シートの一面側から、加熱手段を備える凸型部を当接させて、該基材シートにおける該当接部分を熱により軟化させながら、該基材シートの他面側に向かって該凸型部を該基材シートに刺してゆき、該基材シートの他面側から突出する突起部を形成する突起部形成工程と、前記突起部の内部に前記凸型部を刺した状態で該突起部を冷却する冷却工程と、前記冷却工程の後に、前記突起部の内部から前記凸型部を抜いて微細中空突起物を形成するリリース工程とを備えており、前記突起部形成工程は、前記基材シートの他面から間隔を空けて配された受け部材を用い、前記突起部形成工程において、前記受け部材に前記凸型部が接触して前記突起部に貫通孔が形成される、微細中空突起物の製造方法。
<2>
前記受け部材は、凹部を有し、該凹部の開口周縁形状は、前記凸型部の周壁における該受け部材と接触する位置での外周形状と一致しており、前記突起部形成工程においては、前記受け部材の前記凹部の開口周縁に前記凸型部の周壁が接触して前記基材シートを貫通するまで該凸型部を該基材シートに刺してゆく、<1>に記載の微細中空突起物の製造方法。
<3>
前記凸型部の先端が受け部材に接触しない、<2>記載の微細中空突起物の製造方法。
<4>
前記受け部材は、前記凸型部と接触する面がフラット面となっており、前記突起部形成工程においては、前記受け部材のフラット面に前記凸型部の先端が接触して前記基材シートを貫通するまで該凸型部を該基材シートに刺してゆく、<1>に記載の微細中空突起物の製造方法。
<5>
前記突起部形成工程にける、前記凸型部の備える前記加熱手段の条件、前記凸型部の前記基材シートへの刺入高さ、前記基材シートの前記当接部分の軟化時間、及び前記凸型部の前記基材シートへの刺入速度、並びに、前記冷却工程における冷却条件、前記凸型部の形状の少なくとも1つを制御して、前記貫通孔を有する微細中空突起物の形状をコントロールする、<1>〜<4>の何れか1つに記載の微細中空突起物の製造方法。
<6>
前記凸型部の備える前記加熱手段が超音波振動装置であり、該超音波振動装置により該凸型部を超音波振動させ、前記当接部分に摩擦による熱を発生させて該当接部分を軟化させる、<1>〜<5>の何れか1つに記載の微細中空突起物の製造方法。
<7>
前記超音波振動の周波数が10kHz以上50kHz以下であり、更に好ましくは15kHz以上40kHz以下である<6>記載の微細中空突起物の製造方法。
<8>
前記超音波振動の振幅が1μm以上60μm以下であり、更に好ましくは5μm以上50μm以下である<6>又は<7>記載の微細中空突起物の製造方法。
<9>
前記凸型部の備える前記加熱手段がヒーターであり、ヒーター装置により該凸型部を加熱し、前記当接部分を軟化させる、前記<1>〜<5>の何れか1項に記載の微細中空突起物の製造方法。
<10>
前記突起部形成工程が、複数個の凸型を有する前記凸型部を用いて行い、前記微細中空突起物を複数個アレイ状に形成する、<1>〜<9>の何れか1項に記載の微細中空突起物の製造方法。
<11>
前記突起部形成工程は、前記凸型部を前記基材シートに刺してゆく際に該基材シートを支持する支持部材を用いて行い、前記支持部材は、前記基材シートの他面側に配されており、前記基材シートにおける前記支持部材で支持されていない部分の一面側から前記凸型部を当接させて前記突起部を形成する<1>〜<10>の何れか1つに記載の貫通孔を有する微細中空突起物の製造方法。
<12>
前記支持部材として、前記凸型部における凸型を挿入可能な開口部を有する開口プレートを用いる、前記<11>記載の微細中空突起物の製造方法。
<13>
前記開口プレートが、複数の前記開口を備えている、前記<12>に記載の微細中空突起物の製造方法。
<14>
前記開口プレートの1つの前記開口部に対して1つの前記凸型が挿入される、前記<12>又は<13>に記載の微細中空突起物の製造方法。
<15>
前記開口プレートの前記開口部に複数の前記凸型が挿入される、前記<12>又は<13>に記載の微細中空突起物の製造方法。
<16>
前記基材シートとして、帯状の基材シートを用い、該帯状の基材シートの前記他面側に前記微細中空突起物を連続的に形成する<1>〜<15>の何れか1に記載の微細中空突起物の製造方法。
<17>
前記凸型部の加熱による前記基材シートの加熱温度は、該基材シートのガラス転移温度以上溶融温度未満である<1>〜<16>の何れか1に記載の微細中空突起物の製造方法。
<18>
前記凸型部の加熱による前記基材シートの加熱温度は、該基材シートの軟化温度以上溶融温度未満である<1>〜<17>の何れか1に記載の微細中空突起物の製造方法。
<19>
前記加熱温度は、30℃以上300℃以下である<17>又は<18>記載の微細中空突起物の製造方法。
<20>
前記突起部形成工程において、加熱手段は前記凸型部の加熱手段以外に設けない、<1>〜<19>の何れか1つに記載の微細中空突起物の製造方法。
<21>
前記凸型部が差し入れられた前記基材シートの部分及びその近傍の領域のみに該基材シートの軟化温度以上の温度が加えられ、前記基材シートのそれ以外の領域には成り行きの昇温のみが付与され得るようにする、<1>〜<20>の何れか1に記載の微細中空突起物の製造方法。
<22>
前記凸型部の高さが、製造される微細中空突起物の高さと同じか或いは若干高く形成されている、<1>〜<21>の何れか1つに記載の微細中空突起物の製造方法。
<23>
前記凸型部の高さは、0.01mm以上30mm以下であり、更に好ましくは0.02mm以上20mm以下である、<1>〜<22>の何れか1つに記載の微細中空突起物の製造方法。
<24>
前記凸型部は、その先端径が、0.001mm以上1mm以下であり、更に好ましくは0.005mm以上0.5mm以下である、<1>〜<23>の何れか1つに記載の微細中空突起物の製造方法。
<25>
前記凸型部は、その根本径が0.1mm以上5mm以下であり、更に好ましくは0.2mm以上3mm以下である、<1>〜<24>の何れか1つに記載の微細中空突起物の製造方法。
<26>
前記凸型部は、その先端角度が、1度以上60度以下であり、更に好ましくは5度以上45度以下である、<1>〜<25>の何れか1つに記載の微細中空突起物の製造方法。
<27>
前記冷却工程では、突起物の内部に凸型部を刺した状態で、冷風送風装置による冷却を施す、<1>〜<26>の何れか1つに記載の微細中空突起物の製造方法。
<28>
前記冷風の温度は−50℃以上26℃以下であり、好ましくは−40℃以上10℃以下である、<27>に記載の微細中空突起物の製造方法。
<29>
前記冷風を吹き付けて冷却する冷却時間は0秒以上60秒以下であり、更に好ましくは0.5秒以上30秒以下である、<27>又は<28>記載の微細中空突起物の製造方法。
<30>
前記冷却工程では、冷風送風装置による冷却を行わず、自然冷却を行う、前記<1>〜<26>の何れか1つに記載の微細中空突起物の製造方法。
<31>
前記突起部形成工程において、前記凸型部が基材シートの異なった位置に刺し入れられることにより複数個の突起部を形成する、複数の突起部を有する<1>〜<30>の何れか1つに記載の微細中空突起物の製造方法。
<32>
前記突起部がマイクロニードルである、<1>〜<31>の何れか1つに記載の部材中空突起物の製造方法。
<33>
前記微細中空突起物が、複数の前記突起部が基材シート上に配列しているマイクロニードルアレイである、<32>記載の微細中空突起物の製造方法。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されない。
(1)製造装置の備える凸型部11の準備
凸型部11としては、その材質がステンレス鋼であるSUS304で形成されたものを用意した。凸型部11は、1個の円錐状の凸型110を有していた。凸型110は、その高さ(テーパー部の高さ)H2が2.5mmであり、その先端径D1が15μmであり、その根本径D2が0.5mmであり、その先端角度が11度であった。
(2)基材シート2Aの準備
基材シート2Aとしては、ポリ乳酸(PLA;Tg55.8℃)で形成された厚み0.3mmの帯状のシートを用意した。
〔実施例1〕
図7に示す手順に従って、微細中空突起物1としてのマイクロニードルアレイ1Mを製造した。具体的には、凸型部11の加熱手段が超音波振動装置であった。また、受け部材13としては、その材質がポリアセタール製の合成樹脂で形成されたものを用意した。受け部材13は、1個の円錐状の凹部131を有していた。凹部131の開口周縁131a形状は、凸型部11の凸型110が周壁11Wにおける受け部材13と接触する位置での外周11c形状と一致していた。即ち、開口周縁131aでの径と凸型110の前記接触する位置での径が同じであった。なお、当該接触する位置での凸型110の位置は、先端部と根元部の間の部分である。製造条件としては、表1に示すように、超音波振動の周波数が20kHzであり、超音波振動の振幅が40μmであった。また、刺入高さが0.5mmであり、刺入速度が10mm/秒であった。また、軟化時間は0.5秒であり、冷却時間は1秒であった。以上の製造条件で、実施例1の微細中空突起物を製造した。なお、刺入時の基材シートの温度は85℃であり、基材シートは軟化していた。
〔比較例1〕
貫通する凹部を有する受け部材を用いる以外は、実施例1と同様の製造条件で、比較例1の微細中空突起物を製造した。尚、前記凹部131は、その開口周縁での径が、凸型110の根本径D2よりも大きかった。
〔性能評価〕
実施例1、比較例1の微細中空突起物について、貫通孔を有しているか否かを、マイクロスコープを用いて観察した。微細中空突起物が貫通孔を有している場合、上述した方法に従って微細中空突起物の先端径Lを測定した。それらの結果を下記表1に示す。また、製造された実施例1、比較例1の微細中空突起物の写真も併せて示す。
表1に示す結果から明らかなように、実施例1の微細中空突起物は、比較例1の微細中空突起物に比べて、貫通孔が形成されており、突起部の高さ及び貫通孔の大きさの精度が良好であった。従って、実施例1の微細中空突起物を製造する製造方法によれば、突起部の高さ及び貫通孔の大きさの精度の良好な微細中空突起物を、効率的に連続して製造できることが期待できる。
1 微細中空突起物
2 基底部
2h 基底側貫通孔
3 突起部
3h 貫通孔
10 突起部形成部
11 凸型部
110 凸型
12 支持部材
12A 開口プレート
13 受け部材
131 凹部
20 冷却部
21 冷風送風装置
22 送風口
30 リリース部
40 裁断部
41 カッター部
42 アンビル部
50 リピッチ部
51 ローラ
52 搬送ベルト
53 サクションボックス
100A,100B 製造装置

Claims (6)

  1. 微細中空突起物の製造方法であって、
    熱可塑性樹脂を含んで形成された基材シートの一面側から、加熱手段を備える凸型部を当接させて、該基材シートにおける該当接部分を熱により軟化させながら、該基材シートの他面側に向かって該凸型部を該基材シートに刺してゆき、該基材シートの他面側から突出する突起部を形成する突起部形成工程と、
    前記突起部の内部に前記凸型部を刺した状態で該突起部を冷却する冷却工程と、
    前記冷却工程の後に、前記突起部の内部から前記凸型部を抜いて微細中空突起物を形成するリリース工程とを備えており、
    前記突起部形成工程は、前記基材シートの他面から間隔を空けて配された受け部材を用い、
    前記基材シートに前記凸型部を最も刺し込んだ状態において、前記間隔は、形成される前記突起部の突出高さと同じであり、
    前記基材シートに前記凸型部を最も刺し込んだ状態において、該凸型部の頂点と前記基材シートの前記他面との間の距離が、前記間隔、及び前記突起部の突出高さ以上であり、
    前記突起部形成工程において、前記受け部材に前記凸型部が接触して前記突起部に貫通孔が形成される、微細中空突起物の製造方法。
  2. 前記受け部材は、凹部を有し、該凹部の開口周縁形状は、前記凸型部の周壁における該受け部材と接触する位置での外周形状と一致しており、
    前記突起部形成工程においては、前記受け部材の前記凹部の開口周縁に前記凸型部の周壁が接触して前記基材シートを貫通するまで該凸型部を該基材シートに刺してゆく、請求項1に記載の微細中空突起物の製造方法。
  3. 前記受け部材は、前記凸型部と接触する面がフラット面となっており、
    前記突起部形成工程においては、前記受け部材のフラット面に前記凸型部の先端が接触して前記基材シートを貫通するまで該凸型部を該基材シートに刺してゆく、請求項1に記載の微細中空突起物の製造方法。
  4. 前記突起部形成工程にける、前記凸型部の備える前記加熱手段の条件、前記凸型部の前記基材シートへの刺入高さ、前記基材シートの前記当接部分の軟化時間、前記凸型部の前記基材シートへの刺入速度、前記冷却工程における冷却条件、及び前記凸型部の形状の少なくとも1つを制御して、前記貫通孔を有する微細中空突起物の形状をコントロールする、請求項1〜3の何れか1項に記載の微細中空突起物の製造方法。
  5. 前記凸型部の備える前記加熱手段が超音波振動装置であり、該超音波振動装置により該凸型部を超音波振動させ、前記当接部分に摩擦による熱を発生させて該当接部分を軟化させる、請求項1〜4の何れか1項に記載の微細中空突起物の製造方法。
  6. 前記突起部形成工程が、複数個の凸型を有する前記凸型部を用いて行い、前記貫通孔を有する微細中空突起物を複数個アレイ状に形成する、請求項1〜5の何れか1項に記載の微細中空突起物の製造方法。
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