JP2018088481A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体装置における放熱グリスのポンプアウト現象を抑制する。【解決手段】 半導体装置は、半導体素子と、上面に半導体素子が配置された放熱板と、放熱板の下面に放熱グリスを介して配置された表面を有する冷却器とを備える。冷却器の当該表面を構成する壁は、上層と下層とを有する。上層は、下層と放熱板との間に位置するとともに、その線膨張係数は下層の線膨張係数よりも小さい。【選択図】図1

Description

本明細書で開示する技術は、半導体装置に関する。
特許文献1に、半導体装置が記載されている。この半導体装置は、主に、半導体素子と放熱板と冷却器とを備える。半導体素子は、放熱板の上面に配置されている。放熱板の下面には、冷却器がグリスを介して配置されている。このような構成によると、半導体素子の発する熱が、放熱板を介して冷却器へ伝達されることによって、半導体素子の過熱が防止される。
国際公開第2016/006054号
冷却器には、温度に応じた熱膨張が生じる。冷却器の温度が上昇すると、冷却器が熱膨張することで、冷却器の表面は放熱板に向けて凸状に変形する。その後、冷却器の温度が低下すると、膨張していた冷却器が収縮することで、冷却器の表面は元の形状へ戻るように変形する。従って、半導体素子の動作状況に応じて冷却器の温度が変動すると、放熱板と冷却器との間の距離も変動することになり、その結果、それらの間に位置する放熱グリスが押し出されたり引き込まれたりする。このような放熱グリスの挙動(いわゆるポンプアウト現象)が生じると、放熱グリス内に空気が巻き込まれてしまい、半導体素子を冷却する能力が低下することがある。
本明細書は、上述したような放熱グリスのポンプアウト現象を抑制し得る技術を提供する。
本明細書は、半導体装置を開示する。この半導体装置は、半導体素子と、上面に半導体素子が配置された放熱板と、放熱板の下面に放熱グリスを介して配置された表面を有する冷却器とを備える。冷却器の当該表面を構成する壁は、上層と下層とを有する。上層は、下層と放熱板との間に位置するとともに、その線膨張係数は、下層の線膨張係数よりも小さい。
ここで、本明細書における「上面」及び「下面」や「上層」及び「下層」との用語は、二つの表面又は層を便宜的に区別して表現するものであり、例えば鉛直方向に関して常に上方や下方に位置する面又は層に限定して解釈されることを意図しない。例えば、放熱板の上面が下面に対して鉛直上方に位置する場合は、冷却器の上層は下層に対して鉛直上方に位置する。それに対して、半導体装置の姿勢によっては、放熱板の上面が下面に対して鉛直下方に位置する場合もあり、その場合は、冷却器の上層も下層に対して鉛直下方に位置する。
上記した半導体装置では、冷却器の温度が上昇したときに、上層と下層とがそれぞれ熱膨張する。上層と下層の両者が熱膨張することで、冷却器の表面は外側へ膨らむように、即ち、放熱板に向けて凸状に変形しようとする。但し、放熱板側に位置する上層の線膨張係数は、下層の線膨張係数よりも小さい。従って、冷却器の表面が、放熱板に向けて凸状に変形することが抑制される。これにより、放熱板と冷却器との間の距離の変動が抑制され、放熱グリスのポンプアウト現象が抑制される。
実施例1の半導体装置10の構成を模式的に示す断面図。 冷却器30の上壁36が熱膨張する様子を説明する図。 冷却器30の溝38から放熱グリス40が押し出される様子を説明する図。 実施例2の半導体装置110の構成を模式的に示す図。 実施例3の半導体装置120の構成を模式的に示す図。 実施例4の半導体装置130の構成を模式的に示す図。 台形形状の断面を有する溝38を有する冷却器30の一例を示す図。 台形形状の断面を有する溝38をプレス加工によって形成する例を示す図。 台形形状の断面を有する溝38をウェットエッチングによって形成する例を示す図。
(実施例1)
図面を参照して、実施例1の半導体装置10について説明する。半導体装置10は、例えばハイブリッド車、燃料電池車又は電気自動車といった電動型の自動車において、電源と走行用モータとの間を接続する電力供給回路に採用することができる。図1に示すように、半導体装置10は、半導体モジュール12と、半導体モジュール12を冷却するための冷却器30とを備える。冷却器30は、冷媒が流れる冷媒流路32をその内部に有し、半導体モジュール12の熱を冷媒によって回収することによって、半導体モジュール12を冷却する。半導体モジュール12は、図示しない弾性部材によって、冷却器30の上面30aに押し付けられている。
半導体モジュール12は、半導体素子14と、半導体素子14を封止する樹脂モールド16とを備える。半導体素子14は、いわゆるパワー半導体素子であって、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)又はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)といったスイッチング素子であってもよいし、ダイオードであってもよい。半導体素子14を構成する半導体材料は特に限定されず、例えばシリコン、炭化シリコン又は窒化ガリウムといったIII−V族半導体であってもよい。なお、図1では二つの半導体素子14が図示されているが、半導体装置10が有する半導体素子14の数はこれに限定されず、一つであってもよいし、三つ以上であってもよい。
樹脂モールド16は、通常、金型を用いた射出成形によって成形される。樹脂モールド16には、特に限定されないが、例えばエポキシ樹脂を主成分とする封止材料を採用することができる。樹脂モールド16は、概して板状の形状を有しており、上面16aと下面16bを有する。上面16aと下面16bは、概して互いに平行である。但し、樹脂モールド16の具体的な形状は特に限定されない。
半導体モジュール12は、放熱板18をさらに備える。放熱板18は、例えば銅又はその他の金属といった、導電性を有する材料で構成されている。また、放熱板18を構成する材料は、樹脂モールド16を構成する材料よりも、高い熱伝導性を有する。放熱板18は、概して板状の形状を有しており、上面18aと下面18bを有する。上面18aと下面18bは、概して互いに平行である。放熱板18の上面18aには、半導体素子14が配置されている。半導体素子14は、放熱板18の上面18aにはんだ付けされており、放熱板18に対して電気的かつ熱的に接続されている。なお、半導体素子14と放熱板18の上面18aとの間を接合する態様は特に限定されない。放熱板18は、図示しない位置で樹脂モールド16の外部へ伸びるリードに接続されており、外部の回路と電気的に接続される。
放熱板18の下面18bは、樹脂モールド16の下面16bに露出しており、冷却器30の上面30aに対向している。放熱板18の下面18bと冷却器30の上面30aとの間には、絶縁板42が配置されているとともに、放熱グリス40が満たされている。冷却器30の上面30aが、放熱グリス40を介して放熱板18の下面18bに配置されることで、半導体モジュール12と冷却器30が熱的に接続されており、それによって、半導体モジュール12が冷却器30によって効果的に冷却される。なお、絶縁板42の位置は、半導体モジュール12の外部に限定されず、半導体モジュール12の内部に位置してもよい。例えば、絶縁板42は、放熱板18の下面18bに接合されていてもよいし、放熱板18の中間層として放熱板18内に包含されていてもよい。
半導体モジュール12は、上部リード20をさらに備える。上部リード20は、銅又はその他金属材料といった、導線性を有する材料を用いて構成されている。上部リード20は、半導体素子14にはんだ付けされており、半導体素子14を介して放熱板18と電気的に接続される。上部リード20は、樹脂モールド16の外部へ伸びており、外部の回路と電気的に接続される。なお、上部リード20の構成は様々に変更可能である。例えば、上部リード20は、その少なくとも一部が樹脂モールド16の上面16aに露出して、第2の放熱板として機能してもよい。即ち、半導体モジュール12は、両面冷却構造を有してもよく、この場合、半導体装置10は、冷却器30との間に半導体モジュール12を挟持する第2の冷却器をさらに備えるとよい。
冷却器30の上面30aは、冷却器30の上壁36によって構成されている。冷却器30の上壁36は、上層36aと下層36bとを有する。上層36aは外側に位置する層であり、下層36bは内側に位置する層である。即ち、上層36aは、半導体モジュール12側に位置しており、下層36bと半導体モジュール12の放熱板18との間に介在する。上層36aと下層36bは、互いに異なる材料で構成されており、それらの線膨張係数も互いに異なる。詳しくは、上層36aの線膨張係数は、下層36bの線膨張係数よりも小さい。即ち、冷却器30の温度(特に、上壁36の温度)が上昇したときに、上層36aに生じる熱膨張は、下層36bに生じる熱膨張よりも小さくなる。なお、冷却器30の上壁36は、上層36a及び下層36bに加えて、少なくとも一つの付加的な層をさらに有してもよい。この場合、その付加的な層は、上層36aの外側に位置してもよいし、下層36bの内側に位置してもよいし、上層36aと下層36bとの間に位置してもよい。
上層36aを構成する材料には、一例ではあるが、酸化アルミニウム(Al)又は窒化ケイ素(Si)を採用することができる。この場合、下層36bを構成する材料には、それらよりも線膨張係数がより大きい材料として、アルミニウム又はその他の金属材料を採用することができる。なお、他の一例として、上層36aと下層36bとを同種の材料で構成するとともに、上層36aのみにフィラーを添加することによって、上層36aの線膨張係数を、下層36bの線膨張係数よりも小さくすることができる。上層36a及び下層36bを構成する材料や構造は、上述した線膨張係数の大小関係が満たされる限り、特に限定されない。
冷却器30の上面30aには、溝38が設けられている。溝38は、半導体モジュール12が対向する範囲内に位置しており、放熱グリス40によって満たされている。なお、図1では二つの溝38が図示されているが、溝38の位置、数、開口形状、断面形状といった設計事項は特に限定されない。図示省略するが、本実施例における溝38は、冷却器30の上面30aを平面視したときに、半導体モジュール12の外縁に沿って環状に伸びている。また、本実施例における溝38は、上壁36の上層36aに設けられているが、他の実施形態として、溝38は、下層36bまで達する深さで設けられており、その一部が下層36bによって画定されていてもよい。
冷却器30は、複数の冷却フィン34を有する。冷却フィン34は、上壁36の内面から冷媒流路32内へ伸びており、上壁36から冷媒への熱伝達を促進する。なお、冷却器30は、冷却フィン34を必ずしも必要としない。一例ではあるが、本実施例の冷却フィン34は、上壁36の下層36bと一体に設けられており、下層36bと同じ材料(例えばアルミニウム)で構成されている。但し、冷却フィン34は下層36bとは別の部材で構成されてもよく、冷却フィン34を構成する材料も特に限定されない。また、冷却フィン34は、例えばピン形状や板形状であってよく、その形状や数についても特に限定されない。ここで、詳しくは後述するが、溝38に近接する範囲には、冷却フィン34が設けられていない。これにより、半導体モジュール12の発熱により、冷却器30の上壁36の温度が上昇したときに、溝38の周辺では他の部分よりも温度が高くなるように構成されている。
以上、本実施例の半導体装置10の構成について説明した。以下、半導体装置10の特徴的な作用効果について説明する。半導体装置10では、半導体素子14に電流が流れると、半導体素子14が発熱してその温度が上昇する。半導体素子14の発した熱は、放熱板18を介して冷却器30へ伝達される。それにより、半導体素子14の過熱が防止される。このとき、冷却器30には、自己の温度に応じた熱膨張が生じる。特に、冷却器30の上壁36は、半導体素子14の動作状況に応じてその温度が変動しやすい。上壁36の温度が上昇すると、上壁36が熱膨張することによって(及び冷媒の圧力を受けて)、冷却器30の上面30aは、放熱板18に向けて凸状に変形しようとする。その後、上壁36の温度が低下すると、膨張していた上壁36が収縮することで、冷却器30の上面30aは元の形状へ戻るように変形する。
従って、半導体素子14の動作に応じて冷却器30の上壁36の温度が変動すると、放熱板18と冷却器30の上面30aとの間の距離も変動することになり、その結果、それらの間に位置する放熱グリス40が押し出されたり引き込まれたりする。このような放熱グリス40の挙動は、ポンプアウト現象と称されることがある。放熱グリス40のポンプアウト現象が生じると、放熱グリス40内に空気が巻き込まれてしまい、放熱板18から冷却器30への熱伝達性が低下する。その結果、半導体素子14を冷却する能力が低下することがある。
上記の問題に関して、本実施例の半導体装置10では、冷却器30の上壁36が上層36aと36bとを有する。上層36aは、下層36bと放熱板18との間に位置するとともに、上層36aの線膨張係数は、下層36bの線膨張係数よりも小さい。即ち、上壁36は、いわゆるバイメタル構造を有する。このような構成によると、図2に示すように、冷却器30の上壁36が温度上昇したときに、上層36aに生じる熱膨張(E1)は、下層36bに生じる熱膨張(E2)よりも小さくなる。上層36aと下層36bとがそれぞれ熱膨張することで(及び冷媒の圧力を受けて)、冷却器30の上面30aは放熱板18に向けて凸状に変形しようとするが、下層36bが上層36aよりも大きく熱膨張することで、そのような凸状の変形が抑制される。これにより、放熱板18と冷却器30の上面30aとの間の距離の変動が抑制され、放熱グリス40のポンプアウト現象が抑制される。
加えて、冷却器30の上面30aには、溝38が設けられている。図3に示すように、冷却器30の上壁36に熱膨張が生じると、溝38の容積は減少する。これにより、溝38内に位置する放熱グリス40が、放熱板18と冷却器30の上面30aとの間に供給される。例えば、上層36aと下層36bとの間の線膨張係数の差が大きい場合、あるいは、上壁36の到達温度によっては、上壁36の熱膨張によって冷却器30の上面30aが放熱板18に対して凹状に変形することも想定される。この場合、放熱板18と冷却器30の上面30aとの間の距離が大きくなり、両者の間に空気を含んだ放熱グリス40が引き込まれるおそれが生じる。この点に関して、冷却器30の上面30aに溝38が設けられていると、溝38から放熱グリス40が供給されることによって、そのような空気を含んだ放熱グリス40の引き込みを抑制することができる。これにより、冷却器30の上壁36の温度が変動した場合でも、放熱グリス40のポンプアウト現象が抑制される。
なお、溝38に代えて、又は加えて、冷却器30の上面30aには、一又は複数の穴を設けてもよい。溝38や穴といった凹部を設けることで、上述した効果を同じように得ることができる。その一方で、他の実施形態として、冷却器30の上面30aには、溝38や穴といった凹部を必ずしも設ける必要はない。
(実施例2)
図4を参照して、実施例2の半導体装置110について説明する。実施例2の半導体装置110は、実施例1の半導体装置10と比較して、絶縁板42を備えない点で相違する。また、実施例2の半導体装置110では、冷却器30の上壁36の上層36aを構成する材料が、電気的に絶縁性を有する材料に限定されている。この点に関して、上層36aを構成する材料には、例えば、酸化アルミニウム(Al)又は窒化ケイ素(Si)を採用することができる。その余の点については、実施例1の半導体装置10と共通している。図4では、実施例1と共通する構成要素に同一の符号が付されており、それらの説明については、実施例1における説明をここに援用することで、重複する説明は省略する。当業者であれば理解されるように、実施例2の半導体装置110もまた、放熱グリス40のポンプアウト現象を抑制することができる。
(実施例3)
図5を参照して、実施例3の半導体装置120について説明する。実施例3の半導体装置120では、実施例1の半導体装置10と比較して、冷却器30の上壁36の構成が変更されている。その余の点については、実施例1の半導体装置10と共通している。図5では、実施例1と共通する構成要素に同一の符号が付されており、それらの説明については、実施例1における説明をここに援用することで、重複する説明は省略する。
図5に示すように、実施例3の半導体装置120では、冷却器30の上面30aの溝38が、上層36aと同一の材料ではなく、下層36bと同一の材料で画定されている。前述したように、下層36bを構成する材料は、上層36aよりも高い線膨張係数を有する。このような構成によると、実施例1と比較して、冷却器30の上壁36が熱膨張したときに、溝38の容積がより大きく減少する。従って、溝38はより多くの放熱グリス40を供給することができる。あるいは、溝38はより高い圧力で放熱グリス40を供給することができる。これにより、溝38によるポンプアウト現象の抑制効果をさらに高めることができる。なお、本実施例では、溝38の全体が下層36bと同一の材料で画定されているが、他の実施形態として、溝38の一部のみが下層36bと同一の材料で画定されていてもよい。例えば、溝38が下層36bまで達する深さを有していれば、同様の効果を少なくとも部分的に得ることができる。
(実施例4)
図6を参照して、実施例3の半導体装置130について説明する。実施例4の半導体装置130では、実施例1の半導体装置10と比較して、冷却器30の上壁36の構成が変更されており、特に溝38の断面形状が変更されている。その余の点については、実施例1の半導体装置10と共通している。図6では、実施例1と共通する構成要素に同一の符号が付されており、それらの説明については、実施例1における説明をここに援用することで、重複する説明は省略する。
図6に示すように、実施例4の半導体装置130では、溝38が台形形状の断面を有している。ここでいう断面とは、溝38の長手方向に垂直な断面を意味する。このような断面形状により、溝38の幅は、開口部で狭くてなっており、底部で広くなっている。前述したように、冷却器30の上壁36の温度が上昇すると、溝38から放熱グリス40が供給される。その後、上壁36の温度が低下すると、放熱グリス40は溝38内へ戻ろうとする。このとき、溝38の幅が開口部で狭く、溝38の開口面積が小さくなっていると、放熱グリス40が溝38内へ戻ることを抑制することができる。例えば、冷却器30の上壁36の温度が一時的に大きく低下しても、放熱グリス40が溝38内へ過剰に流入することが抑制され、それによって、空気を含んだ放熱グリス40が、放熱板18と冷却器30との間に引き込まれることを避けることができる。
断面形状を有し、その幅が開口部で狭くなる溝38は、その製造工程が複雑となりやすい。この点に関して、図7に示すように、上層36aと下層36bとを個別に製造し、それら例えば締結部材132で組み合わせることによって、冷却器30の上壁36を製造してもよい。なお、上層36aと下層36bとを組み合わせる方法は特に限定されず、かしめ結合、摩擦攪拌結合などを採用することができる。このような構成によると、図8、図9に示すように、上層36aへ溝38を形成する際に、溝38を幅広である底側から形成することができる。それにより、例えば金型140を用いたプレス加工や、フォトリソグラフィ等によるマスク150を用いたウェットエッチングによって、台形形状を有する溝38を比較的に容易に形成することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。なお、実施例における冷却器30の上面30aは、特許請求の範囲に記載された「放熱板の下面にグリスを介して配置された表面」の一例である。また、実施例における冷却器30の上壁36は、特許請求の範囲に記載された「前記冷却器の前記表面を構成する壁」の一例である。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は、複数の目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10、110、120、130:半導体装置
12:半導体モジュール
14:半導体素子
16:樹脂モールド
18:放熱板
18a:放熱板の上面
18b:放熱板の下面
30:冷却器
30a:冷却器の上面
32:冷媒流路
34:冷却フィン
36:冷却器30の上面30aを構成する上壁
36a:上壁36の上層
36b:上壁36の下層
38:溝
40:放熱グリス
42:絶縁板
140:金型
150:マスク

Claims (1)

  1. 半導体素子と、
    上面に前記半導体素子が配置された放熱板と、
    前記放熱板の下面に放熱グリスを介して配置された表面を有する冷却器と、を備え、
    前記冷却器の前記表面を構成する壁は、上層と下層とを有し、
    前記上層は、前記下層と前記放熱板との間に位置するとともに、その線膨張係数が前記下層の線膨張係数よりも小さい、
    半導体装置。
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WO2024009613A1 (ja) * 2022-07-04 2024-01-11 日立Astemo株式会社 電気回路体および電力変換装置

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