JP2015065310A - シール部材、冷却装置及び半導体装置 - Google Patents

シール部材、冷却装置及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 シール性が良好であり、且つ、冷却能力の低下を防止することができるシール部材等の提供を目的とする。
【解決手段】 冷媒流路用のシール部材は、冷媒流路形成部材における冷媒流路部の外周部に沿って載置され、前記冷媒流路部を囲繞する閉じた形状を備える本体部と、前記本体部の内側に形成され、前記本体部よりも厚みの小さい延長部とを含む。好ましくは、前記冷媒流路形成部材の外周部の表面は、平らであり、前記延長部は、前記本体部の内側において前記外周部の表面全体上に延在する。
【選択図】 図3

Description

本開示は、シール部材、冷却装置及び半導体装置に関する。
従来から、金属ヒートシンクと金属成形体との間をOリングでシールする構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。この構造では、Oリングは、金属成形体における第1のキャビティ(冷媒流路部)の外周部の平らな表面上に配置されている。
特開2012-104822号公報
しかしながら、Oリングを使用する場合は、鋳型で作製される金属成形体の鋳巣を介した漏れが生じないようにOリングの体格を大きくする必要が生じる。特に、上記の特許文献1に記載のように、Oリングが金属成形体における外周部の平らな表面上に配置される場合、Oリングの体格を大きくと、その分だけ金属成形体と金属ヒートシンクとの間の隙間が大きくなり、この隙間に、より多くの冷媒が流れこむことにより、冷却能力が低下するという問題がある。
そこで、本開示は、シール性が良好であり、且つ、冷却能力の低下を防止することができるシール部材、冷却装置及び半導体装置の提供を目的とする。
本開示の一局面によれば、冷媒流路用のシール部材であって、
冷媒流路形成部材における冷媒流路部の外周部に沿って載置され、前記冷媒流路部を囲繞する閉じた形状を備える本体部と、
前記本体部の内側に形成され、前記本体部よりも厚みの小さい延長部とを含む、シール部材が提供される。
本開示によれば、シール性が良好であり、且つ、冷却能力の低下を防止することができるシール部材等が得られる。
一実施例による半導体装置1の冷却構造部分を示す斜視図である。 半導体装置1の冷却構造部分を示す一部分解斜視図である。 半導体装置1の断面図である。 シール部材50の上面図である。 シール部材50の断面図である。 装着状態のシール部材50の断面図である。 比較例によるシール構造の断面図である。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
図1は、一実施例による半導体装置1の冷却構造部分を示す斜視図である。図2は、半導体装置1の冷却構造部分を示す一部分解斜視図である。図3は、半導体装置1の断面図である。尚、図1においては、シール部材50及び冷媒流路部720を見えるようにするための便宜上、図3に示されるシール部材50よりも上側に位置する構成要素については図示が省略されている。また、図1においては、複雑化を防止するための便宜上、ケース70の一部の図示は省略されている。また、図2においては、冷媒流路部720を見えるようにするための便宜上、シール部材50は装着前の状態(分解図)で示されている。
尚、半導体装置1の上下方向は、半導体装置1の搭載状態に応じて上下方向が異なるが、以下では、便宜上、図3の上側を上方とする。半導体装置1は、例えば、ハイブリッド車又は電気自動車で使用されるモータ駆動用のインバータを構成するものであってよい。以下では、半導体装置1は、モータ駆動用のインバータであるとして説明する。
半導体装置1は、図3に示すように、半導体チップ10A,10Bと、ヒートスプレッダ20A,20Bと、絶縁層30と、ヒートシンク40と、シール部材50と、ケース70と、バスバーモジュール80と、制御基板90を含む。
半導体チップ10A,10Bは、図3に示すように、X方向に並んで配置される。半導体チップ10A,10Bは、例えば、インバータの上下アームを形成してよい。半導体チップ10A,10Bは、パワー半導体素子を含む。尚、半導体チップ10A,10Bが含むパワー半導体素子の種類や数は、任意である。図示の例では、半導体チップ10A,10Bは、それぞれ、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)からなる半導体チップと、FWD(Free Wheeling Diode)からなる半導体チップとを含む。半導体チップ10A,10Bは、IGBTに代えて、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)のような他のスイッチング素子を含んでもよい。半導体チップ10A,10Bは、それぞれヒートスプレッダ20A,20B上に半田(図示せず)により接合される。
ヒートスプレッダ20A,20Bは、半導体チップ10A,10Bのそれぞれに対応して設けられる。ヒートスプレッダ20A,20Bは、X方向に並んで配置され、互いに対してX方向で離間される。ヒートスプレッダ20A,20Bは、それぞれ半導体チップ10A,10Bで発生する熱を吸収し拡散する部材である。ヒートスプレッダ20A,20Bは、例えば銅、アルミなどの熱拡散性の優れた金属から形成される。本例では、一例として、ヒートスプレッダ20A,20Bは、銅により形成される。銅としては、伝導率が銅材の中で最も高い無酸素銅(C1020)が好適である。
絶縁層30は、樹脂接着剤や樹脂シートから構成されてよい。絶縁層30は、例えばアルミナをフィラーとした樹脂で形成されてもよい。絶縁層30は、図3に示すように、ヒートスプレッダ20A,20Bとヒートシンク40の間に設けられ、ヒートスプレッダ20A,20Bとヒートシンク40に接合する。絶縁層30は、ヒートスプレッダ20A,20Bとヒートシンク40との間の電気的な絶縁性を確保しつつ、ヒートスプレッダ20A,20Bからヒートシンク40への高い熱伝導性を確保する。
ヒートシンク40は、熱伝導性の良い材料から形成され、例えば、アルミなどの金属により形成される。ヒートシンク40は、上述の如く、上面がヒートスプレッダ20A,20Bに接合される。ヒートシンク40は、図3に示すように、下面側にフィン42A,42Bを備える。フィン42Aは、半導体チップ10Aに係るヒートスプレッダ20Aの下方に設けられる。フィン42Bは、半導体チップ10Bに係るヒートスプレッダ20Bの下方に設けられる。フィン42A,42Bの数や配列態様は任意である。フィン42A,42Bは、千鳥配置されるピンフィンであってもよいし、ストレートフィンであってもよい。尚、ヒートシンク40は、2つ以上の部材で構成されてもよい。例えば、ヒートシンク40は、第1の金属板と、フィン42A,42Bを備えた第2の金属板とを結合して構成されてもよい。
シール部材50は、ヒートシンク40とケース70との間に挟まれる態様で設けられる。シール部材50は、ガスケットであり、ヒートシンク40とケース70により形成される冷媒流路部720(後述)に対してシール機能を果たす。シール部材50は、ケース70における冷媒流路部720の外周部730に沿って載置される。シール部材50は、図1及び図3に示すように、閉じた形状(環状の形態)を備える。図1及び図3に示す例では、シール部材50は、略矩形の冷媒流路部720を囲繞するような矩形の形状である。尚、以下では、"内側"及び"外側"は、冷媒流路部720の中心C(図1参照)を基準として、中心Cに近い側を"内側"とし、遠い側を"外側"とする。シール部材50の更なる構成は、後述する。
ケース70は、駆動ユニット(例えば遊星歯車機構やモータ等)のケースであり、例えばアルミの鋳造により形成される。即ち、本例では、インバータ用ケースは省略され、駆動ユニットのケース70が、インバータの半導体チップ10A,10Bに対する冷媒流路部720を形成する。
バスバーモジュール80は、半導体チップ10A,10Bを外部のモータ(図示せず)や電源(図示せず)に接続するために設けられる。
制御基板90は、半導体チップ10A,10Bを制御するためのハードウェア構成(例えばマイコン)を含んでよい。制御基板90は、半導体チップ10A,10Bと通信可能に接続される。例えば、制御基板90は、ゲート信号を生成して、IGBTからなる半導体チップ10A,10Bを駆動する。
次に、半導体装置1の冷却構造部分について説明する。
本実施例では、冷媒流路部720は、ヒートシンク40とケース70により形成される。
ヒートシンク40は、下面側がケース70に対向するように配置される。ヒートシンク40の下面において、X方向で、フィン42Aが形成される領域43A(以下、「第1フィン形成領域43A」とも称する)と、フィン42Bが形成される領域43B(以下、「第2フィン形成領域43B」とも称する)との間には、フィンが形成されない領域44(以下、「フィン非形成領域44」とも称する)が形成される。フィン非形成領域44は、絶縁層30をヒートシンク40及びヒートスプレッダ20A,20Bに接合する際に、治具により押圧される部位であってよい。フィン非形成領域44は、ヒートシンク40のY方向の両端間に延在してよい。
ケース70は、外周部730を含み、外周部730よりも内側に冷媒流路部720が形成される。即ち、冷媒流路部720は、外周部730により囲繞される。外周部730は、全周に亘って同一の高さの平らな表面を有する。但し、ケース70が鋳造により形成される場合は、外周部730の表面には鋳巣等に起因した微細な凹部等は存在しうる。
冷媒流路部720は、ヒートシンク40の外形に応じた外形(但し、ヒートシンク40の外形より小さい外形)を有してよく、図1に示す例では、矩形の外形を有する。冷媒流路部720は、第1チャンバ721Aと、第2チャンバ721Bと、第1フィン対向部722Aと、第2フィン対向部722Bと、凸部723とを含む。
第1チャンバ721A及び第2チャンバ721Bは、図1に示すように、Y方向に直線的に延在する。第1チャンバ721A及び第2チャンバ721Bは、Y方向で冷媒流路部720の両端間に延在する。第1チャンバ721Aは、X方向で冷媒流路部720の一端側に形成され、第2チャンバ721Bは、X方向で冷媒流路部720の他端側に形成される。第1チャンバ721A及び第2チャンバ721Bは、それぞれ、X方向で外周部730に隣接する。第1チャンバ721A及び第2チャンバ721Bは、外周部730の表面、第1フィン対向部722A及び第2フィン対向部722Bの表面よりも低い底面を持つ凹部を形成する。
第1フィン対向部722Aは、ヒートシンク40の第1フィン形成領域43Aに対応して形成される。第1フィン対向部722Aは、ヒートシンク40のフィン42Aに対して僅かなクリアランスだけ離間される。第1フィン対向部722Aは、一定の高さの表面により形成されてよい。
第2フィン対向部722Bは、ヒートシンク40の第2フィン形成領域43Bに対応して形成される。第2フィン対向部722Bは、ヒートシンク40のフィン42Bに対して僅かなクリアランスだけ離間される。第2フィン対向部722Bは、一定の高さの表面により形成されてよい。
凸部723は、フィン非形成領域44に対向する態様で形成される。凸部723は、ヒートシンク40に至る前に終端する態様で突出する。即ち、凸部723は、ヒートシンク40に対して接触しないような高さを有する。凸部723は、X方向の冷媒の流れに対してオリフィスとして機能する。
図1に示す例では、冷却水(例えば、LLC:ロング・ライフ・クーラント)や冷却油のような冷媒は、第2チャンバ721BにおけるY方向の一端側の冷媒入口から導入され(図1の矢印P1参照)、第2フィン対向部722B、凸部723及び第1フィン対向部722A上をX方向に流れ(図1の矢印P2参照)、第1チャンバ721AにおけるY方向の他端側の冷媒出口から排出される(図1の矢印P3参照)。尚、冷媒は、第2フィン対向部722B及び第1フィン対向部722A上をX方向に流れる際、フィン42A,42Bと接触する。このようにして、半導体装置1の駆動時に生じる半導体チップ10A,10Bからの熱は、ヒートスプレッダ20A,20B、絶縁層30を介して、ヒートシンク40のフィン42A,42Bから冷媒へと伝達され、半導体装置1の冷却が実現される。
次に、シール部材50の構成について詳説する。
図4は、シール部材50の上面図である。図5は、図4のラインA−Aに沿った単品状態(非装着状態)のシール部材50の断面図である。図6は、装着状態のシール部材50の断面図である。
シール部材50は、上述の如く、ケース70の外周部730に沿って載置される。従って、シール部材50は、ケース70の外周部730に対応した閉じた形状を備える。シール部材50は、本体部52と、延長部54と、外縁部56とを含む。本体部52及び延長部54は、同一の軟質材料(例えば、ゴム系の材料)で形成されてよい。また、外縁部56は、金属材料で形成されてもよい(即ち、金属環の形態であってよい)。
本体部52及び延長部54は、シール部材50の内側に位置し、同様に、ケース70の外周部730に対応した閉じた形状を備える。外縁部56は、シール部材50の外側に位置し、同様に、ケース70の外周部730に対応した閉じた形状を備える。外縁部56は、本体部52の外側の側面に接着等により固定されてよい。外縁部56には、ボルト挿通穴57が複数個所形成される。外縁部56は、ボルト挿通穴57を備えることで、シール部材50の位置決め機能を果たす。ボルト挿通穴57の数は任意である。本体部52は、好ましくは、隣接する各ボルト挿通穴57の中心を結ぶ直線上に延在するか、若しくは、当該直線よりも内側に延在する。各ボルト挿通穴57には、ヒートシンク40をケース70に固定するためのボルト60(図6参照)が通される。このようにして、シール部材50は、ヒートシンク40と共にケース70に締結(共締め)される。尚、シール部材50の本体部52がボルト挿通穴57の中心を結ぶ直線上に延在する場合、締結時に本体部52にて面圧が周方向に亘って比較的均一に発生し、シール性が効率的に増加する。
本体部52は、延長部54よりも厚肉に形成される。従って、シール部材50の装着状態(ヒートシンク40とケース70との間に挟まれて装着された状態)では、本体部52は、延長部54よりも潰れ(弾性変形量)が大きく、シール機能に大きく寄与する。このようにして本体部52を延長部54よりも厚肉に形成することにより、シール部材50の装着状態で本体部52にて受ける面圧を効率的に高めて、シール機能を高めることができる。
延長部54は、本体部52よりも内側に形成される。延長部54は、好ましくは、図6に示すように、シール部材50の装着状態で、ケース70の外周部730の内側の端部730aまで延在する。シール部材50の装着状態では、延長部54は、好ましくは、弾性変形し、本体部52のシール機能を補助する。但し、延長部54は、シール部材50の装着状態で実質的に弾性変形しない構成であってもよい。延長部54の更なる機能については後述する。
図7は、比較例によるシール構造の断面図であり、(A)は、シール部材50の延長部54が存在しない構成の比較例1を示し、(B)は、シール部材50に代えてFIPG(Formed in Place Gasket)50'を用いる比較例2を示し、(C)は、シール部材50に代えてOリング50"を用いる比較例3を示し、(D)は、シール部材50の延長部54が存在せず、本体部52がケース70の外周部730の内側の端部730aまで延在する比較例4を示す。
先ず、比較例2のように、Oリング50"を用いる場合は、ケース70に溝加工する必要がある。また、ケース70の鋳巣をシールしようとすると、Oリング50"の体格を大きくする必要があり、不利となる。また、比較例3のように、FIPG50'を用いる場合は、例えばヒートシンク40の交換時に付着しているFIPG50'を除去する作業が必要となり、不利となる。
これに対して、本実施例のシール部材50によれば、上記の比較例2や比較例3で生じるような問題が無くなる。即ち、本実施例のシール部材50によれば、溝加工も不要であり、ヒートシンク40の交換時の作業性も良好である。また、本実施例のシール部材50は、本体部52及び延長部54を備えることでケース70の外周部730の表面の広範囲に覆うことができるので、ケース70の鋳巣に対してもロバストなシール性を実現することができる。従って、この点で、本実施例のシール部材50は、ケース70が鋳造物であるときに特に好適となる。
また、比較例1のようなガスケットを用いる場合は、図7(A)にて矢印Q1で模式的に示すように、第1チャンバ721A内を流れる冷媒が、ケース70の外周部730とヒートシンク40との間の隙間に流れ込むので、冷却性能の低下が生じる。尚、この現象は、第2チャンバ721Bにおいても生じる。
これに対して、本実施例のシール部材50によれば、シール部材50の延長部54が、ケース70の外周部730とヒートシンク40との間の隙間を埋めるので、図6にて矢印Q2で模式的に示すように、比較例1で生じるような冷媒の流れが発生せず、ケース70の外周部730とヒートシンク40との間の隙間に起因した冷却性能の低下を防止することができる。
また、比較例4のようなガスケットを用いる場合は、本体部52が、ケース70の外周部730とヒートシンク40との間の隙間を埋めるので、比較例1で生じるような冷媒の流れが発生せず、冷却性能の低下を防止することができる。しかしながら、比較例4のようなガスケットを用いる場合は、シール部材の全周に亘って本体部52がボルト60よりも内側に位置するので、本体部52の潰れ量が不十分(及び周方向に亘って面圧が不均一)となり、シール性が損なわれる。
これに対して、本実施例のシール部材50によれば、図6に示すように、シール部材50の本体部52を、隣接する各ボルト挿通穴57を結ぶ直線上に延在させることができ、シール性を高めることができる。このようにして、本実施例のシール部材50によれば、本体部52により高いシール性を維持しつつ、冷却性能の低下を防止することができる。尚、ボルト挿通穴57の位置(ボルト60の位置)は、ヒートシンク40上に載置される構成要素の最外位置によって制約を受ける。即ち、ボルト挿通穴57は、ヒートシンク40上に載置される構成要素の最外位置よりも外側に形成される必要がある。図3に示す例では、ボルト挿通穴57は、バスバーモジュール80の側面に対して所定距離だけ外側に配置されている。このために、ケース70の外周部730とヒートシンク40との間の隙間が生じる。
尚、図示の実施例では、シール部材50の本体部52は、基本的に(第2チャンバ721B側以外では)、隣接する各ボルト挿通穴57の中心を結ぶ直線上(又は各ボルト挿通穴57間の2本の接線間の領域内)に延在し、各ボルト挿通穴57の位置においてのみ各ボルト挿通穴57の内側を通る態様で延在する。これにより、シール部材50の略全周に亘り、高いシール性を維持することができる。尚、第2チャンバ721B側においても、同様に、本体部52は、隣接する各ボルト挿通穴57を結ぶ直線上に延在し、各ボルト挿通穴57の位置においてのみ各ボルト挿通穴57の内側を通る態様で延在することとしてもよい。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した実施例では、好ましい例として、延長部54は、ケース70の外周部730の内側の端部730aまで延在し、ケース70の外周部730とヒートシンク40との間の隙間を完全に埋めている。また、延長部54は、シール部材50の全周に亘って形成されており、シール部材50の全周に亘ってケース70の外周部730とヒートシンク40との間の隙間を完全に埋めている。しかしながら、延長部54は、ケース70の外周部730の内側の端部730aの手前で終端してもよい。また、延長部54は、シール部材50の全周のうちの一部のみに形成されてもよい。これらの場合でも、図7(A)に示す比較例1で生じる冷却能力の低下を部分的に防止することができる。
また、上述した実施例では、冷媒として流体が使用されているが、冷媒として空気(即ち空冷式)が用いられてもよい。
また、上述した実施例では、冷媒流路部720を形成するケース70は、駆動ユニットのケースを兼ねているが、他のケース(例えば、インバータケース)であってもよいし、ケースとしての機能を有さない部材であってもよい。
また、上述した実施例において、冷媒流路部720の構成は多様に変形可能である。例えば、凸部723は省略されてもよいし、第1チャンバ721Aの冷媒出口及び/又は第2チャンバ721Bの冷媒入口は逆側に形成されてもよい。また、第2チャンバ721B及び第1チャンバ721Aでは、冷媒がY方向に導入及び排出されているが、X方向に導入及び排出される構成であってもよい。
また、上述した実施例では、シール部材50は、外縁部56を備えているが、外縁部56は部分的に又は全体が省略されてもよい。また、外縁部56は2部材以上で形成されてもよい。尚、外縁部56が省略される場合は、ヒートシンク40がケース70に締結されることで、シール部材50は、ヒートシンク40とケース70の間に挟まれて固定される。
また、図示の例では、2つのヒートスプレッダ20A,20Bを備える構成を説明したが、半導体装置1に含まれるヒートスプレッダ20A,20Bの数は任意である。例えば、半導体装置1に含まれるヒートスプレッダの数は、6であってもよい。この場合、6つのヒートスプレッダ上の各半導体チップは、モータ駆動用のインバータのU相、V相、W相の各上アーム及び各下アームを構成するものであってよい。
また、上述の実施例では、半導体チップ10A,10Bが接合される基板は、ヒートスプレッダ20A,20Bであったが、半導体チップ10A,10Bは、他の任意の基板に配置されてもよい。例えば、半導体チップ10A,10Bが接合される基板は、セラミック基板の両面にアルミ板を備えたDBA(Direct Brazed Aluminum)基板や、セラミック基板の両面に銅板を備えたDBC(Direct Brazed Copper)基板であってもよい。
また、上述の実施例では、半導体装置1は、車両用のインバータに適用されるものであったが、半導体装置1は、他の用途(鉄道、エアコン、エレベータ、冷蔵庫等)で使用されるインバータに使用されてもよい。更に、半導体装置1は、インバータ以外の装置、例えば、コンバータや、無線通信機の送信部の電力増幅回路に使用される高周波パワーモジュールに使用されてもよい。
1 半導体装置
10A,10B 半導体チップ
20A,20B ヒートスプレッダ
30 絶縁層
40 ヒートシンク
42A,42B フィン
50 シール部材
52 本体部
54 延長部
56 外縁部
57 ボルト挿通穴
60 ボルト
70 ケース
720 冷媒流路部
721A 第1チャンバ
721B 第2チャンバ
722A 第1フィン対向部
722B 第2フィン対向部
723 凸部
730 外周部
80 バスバーモジュール
90 制御基板

Claims (8)

  1. 冷媒流路用のシール部材であって、
    冷媒流路形成部材における冷媒流路部の外周部に沿って載置され、前記冷媒流路部を囲繞する閉じた形状を備える本体部と、
    前記本体部の内側に形成され、前記本体部よりも厚みの小さい延長部とを含む、シール部材。
  2. 前記冷媒流路形成部材の外周部の表面は、平らであり、
    前記延長部は、前記本体部の内側において前記外周部の表面全体上に延在する、請求項1に記載のシール部材。
  3. 前記外周部は、前記冷媒流路部を画成する凹部に内側で連続し、
    前記延長部は、前記外周部の内側の端部まで延在する、請求項1又は2に記載のシール部材。
  4. 前記本体部の外側に形成され、前記冷媒流路形成部材に取り付く締結具の挿通穴が前記冷媒流路形成部材の外周部に沿って複数個形成される外縁部を更に備え、
    前記本体部は、複数の前記挿通穴間において、複数の前記挿通穴の中心を結んだ線上を延在する、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のシール部材。
  5. 前記本体部は、前記挿通穴の位置において、前記挿通穴よりも内側を通って延在する、請求項4に記載のシール部材。
  6. 前記冷媒流路形成部材は鋳造物である、請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載のシール部材。
  7. 請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載のシール部材と、
    前記シール部材の本体部及び延長部が載置される外周部を備え、前記外周部よりも内側に冷媒流路部を形成する第1冷媒流路形成部材と、
    前記第1冷媒流路形成部材に対向して設けられ、前記第1冷媒流路形成部材と協動して前記冷媒流路部を形成する第2冷媒流路形成部材とを備え、
    前記シール部材の本体部及び延長部は、前記第1冷媒流路形成部材の外周部と前記第2冷媒流路形成部材との間に挟まれる、冷却装置。
  8. 請求項7に記載の冷却装置と、
    前記冷却装置により冷却される半導体素子とを備え、
    前記第2冷媒流路形成部材は、前記第1冷媒流路形成部材と対向する第1の側の表面にフィンを備え、前記半導体素子は、前記第2冷媒流路形成部材の第2の側に設けられる、半導体装置。
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