JP2018087199A - 医薬用錠剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ICチップが精度良く薬剤粉末の所望の位置に位置ずれすることなく配置される医薬用錠剤を提供することを目的とする。
【解決手段】 ICを搭載したICチップを内部に含む医薬用錠剤(錠剤95)であり、医薬用錠剤は上下方向に互いに離隔した95aと第2の面95bを有し、第1の面には刻印または割線95cが形成されており、第2の面には、刻印または割線95cが形成されていないか、または、第1の面よりも浅い刻印または割線95cが形成されている。ICチップは、ベースフィルム5と、そのベースフィルムに対して一方側に他方側よりも大きく突出した凸部としてのチップ本体6を有し、そのチップ本体は第2の面側を向いて医薬用錠剤内で配置される。
【選択図】図20D

Description

本発明は、医薬用錠剤、その製造方法およびその製造装置に関するもので、より具体的には、ICチップの入った医薬用錠剤、その製造方法および製造装置に関する。
医薬品等に用いる錠剤の一種として有核錠剤がある。この有核錠剤は、核錠とその周りの被覆部とから構成される。通常、核錠と被覆部は、それぞれ異種の薬剤または製剤学的組成物が配合され、核錠は錠剤中心に埋め込まれる。核錠が錠剤の中心に位置していなければ、被覆部が欠損したり、亀裂が生じたりすることがあるだけでなく、所期の薬効の発現が妨げられたり、予想外の副作用が生じるおそれがある。このように、核錠のポジショニングは有核錠剤の品質に大きく影響する。この種の有核錠剤を製造する錠剤製造装置としては、例えば特許文献1に開示された回転式有核錠剤製造機がある。
この回転式有核錠剤製造機は、高速で回転する回転盤の外縁部に沿って円周上に所定間隔で配設した複数の臼穴の中に薬剤粉末を充填し、次いで薬剤粉末の上に核錠を供給し、さらに核錠の上から薬剤粉末を充填した後、これらの薬剤粉末と核錠を下杵と上杵とで圧縮成形するのを基本構成としている。
そして、特許文献1に開示された装置では、核錠を錠剤中心に位置させることを目的として核錠を供給する供給装置を工夫したもので有り、転送盤(14)に複数の板ばね(23)を放射状又は斜め放射状に取り付け、その自由端部に核錠挿入ピン(27)を取り付けて転送盤(14)の核錠保持部(15)の上方に位置させる。転送盤(14)の核錠保持部(15)と回転盤(5)の臼穴(4)が重なったときに、核錠挿入ピン(27)の頭部(29)に接触して押し下げる押し下げローラ(39)を設ける。核錠は所定のタイミングで核錠挿入ピン(27)に付勢され、落下供給される。このように、核錠挿入ピン(27)の動作タイミングを核錠保持部(15)と臼穴(4)が重なったときとしたことで、落下した核錠は、臼穴(4)内にすでに充填されている薬剤粉末の中央に落下するようになる。なお、括弧内の数字は、特許文献の公報に記載された符号である。
特許第4549504号公報 特開平6−115687号公報 特許第4591758号公報
ところで、錠剤の中にICチップを埋め込んだICチップ入り錠剤が考えられている。ICチップ入りの錠剤は、当該ICチップの外周囲に薬剤が存在しているため、このICチップを核錠に見立て、上述した従来の装置を用いてICチップを錠剤の中心に位置するように供給することを想定する。すると、実際には以下に示す理由から、適切に充填されている粉末内の中央に精度良く供給することは困難であった。
すなわち、例えば特許文献1の段落[0023]の最終文に「……核錠Cを前記臼穴4内に充填された薬剤粉末第1層P1の上に落とし込まれる」や、段落[0024]に「落とし込み機構自体には障害が発生する恐れが少なく、核錠Cの落とし込み位置の精度、再現性が高くなる。」等と記載されているように、核錠は落下して薬剤粉末に供給される。よって、核錠をICチップに置き換えると、スムーズに落下せず中心からずれた位置に落下するおそれがある。
また、例えば埋め込むICチップの形態が、矩形状のチップ本体を単体のまま構成するのではなく当該チップ本体を所定形状のフィルムに実装したものとすると、落下時に係るフィルムが受ける抵抗が大きく水平状態を維持しながら落下せずに傾斜した状態で薬剤粉末の表面に設置してしまうおそれもある。また、そのようにフィルムを備えたタイプのICチップの場合、薬剤粉末の表面の中心に正しく落下したとしても、その後の移動中などにおいて薬剤粉末の表面を滑って位置ズレを生じるおそれもある。
一方、本発明者は、ICチップを下向きにした姿勢で薬剤粉末に供給することを考えた。しかし、この種のICチップは、チップ本体を上側にした上向き姿勢でキャリアテープに設けられた収納部にセットされるとともに、収納部の開放側がトップテープで覆われた収納テープに収納された状態で提供されるため、トップテープを引き剥がして開放した場合、ICチップは上向きの姿勢となる。よって、そのままでは下向きの姿勢で薬剤粉末に供給できないため、途中で上下を反転する必要がある。
電子部品の反転装置としては、例えば特許文献2,3に開示された発明がある。特許文献2に開示された装置は、回動可能な吸着手段を対向配置し、互いの吸着部を対向させた状態で物品の受け渡しを行うものである。しかしなから、この特許文献2に開示された装置は、物品を反転するために移し替え機構が別途必要となり煩雑な構成となる。
特許文献3は、前後スライドする蓋部材を上下に備えたヘッドが回転することにより物品を反転させるものである。しかし、蓋部材の開閉・スライドが必要となり高速処理適さない。さらに、例えば数mm程度の微小電子部品の場合、吸着手段での保持がしっかりできない。そのため、受け渡しがスムーズに行えずに物品が落下してしまうおそれもある。
また、上記のようにフィルムを備えるタイプの場合、外形寸法が大きくなり、錠剤の寸法との差が少なくなる。すると、薬剤粉末への供給位置が少しでもずると、ICチップが錠剤からはみ出てしまうおそれがある。より高い供給位置精度が要求されるという課題がある。
また、特許文献1に開示された回転式有核錠剤製造機は、薬剤粉末を計量して所望量を臼に入れ、当該臼に入れた薬剤粉末を上下から加圧して所定形状の錠剤の形状をつくる打錠機と、薬剤粉末に対して核錠を供給する核錠供給装置を一体化し、臼が実装される回転板の上方に、当該回転板の回転と一緒に回転する核錠供給装置を配置した構成を採っている。これに対し、例えば打錠機とは別に核錠供給装置を設けるようにした場合、打錠機の薬剤粉末が入れられた臼の中にICチップを供給することができる領域が限られてしま売る。その結果、狭い空間を利用して適切にICチップを供給する必要があり、しかも、ICチップが薬剤粉末の中心に位置しているか否かの検査を行う検査装置を実装する空間が確保できないおそれがあり、係る場合には、より精度良く中心位置に供給する必要があるという課題も生じる。
医薬用錠剤の製造装置は、臼穴の中に充填された薬剤粉末の上にICを搭載したICチップ部材を供給し、その後、ICチップ部材の上から薬剤粉末を充填し、これらの薬剤粉末とICチップ部材を上下から圧縮してICチップ部材入り錠剤を製造する医薬用錠剤の製造装置であって、ICチップ部材は、ベース平面と、そのベース平面に対して一方側に他方側よりも突出した凸部を有しており、医薬用錠剤の製造装置は、ICチップ部材を、凸部を下側にした下向きの姿勢で保持して薬剤粉末の上にICチップ部材を供給する供給部を備える。
好ましくは、ICチップ部材は、凸部を上側にした上向き姿勢でキャリアテープに設けられた収納部にセットされるとともに、収納部の開放側がトップテープで覆われた収納テープに収納されており、収納部から上向き姿勢のICチップ部材が取り出され、その取り出されたICチップ部材の上下を反転させて下向きの姿勢に変換された後に供給部がICチップ部材を供給する。
医薬用錠剤の製造方法は、ベース平面と、そのベース平面に対して一方側に他方側よりも突出した凸部を有するICチップ部材を、凸部を下側にした下向きの姿勢で保持して下向きの姿勢のまま臼穴の中に充填された薬剤粉末の上に供給する工程と、ICチップ部材の上から薬剤粉末を充填し、これらの薬剤粉末とICチップ部材を上下から圧縮してICチップ部材入り錠剤を製造する工程とを備える。
医薬用錠剤は、ICを搭載したICチップ部材を内部に含む医薬用錠剤において、医薬用錠剤は上下方向に互いに離隔した第1の面および第2の面を有し、第1の面には刻印または割線が形成されており、第2の面には、刻印または割線が形成されていないか、または、1の面よりも浅い刻印または割線が形成されており、第1の面には2の面よりも刻印または割線が深く形成されており、ICチップ部材は、ベース平面と、ベース平面に対して一方側に他方側よりも大きく突出した凸部とを有し、その凸部は第2の面側を向いて医薬用錠剤内で配置されている。
本発明に係る錠剤製造装置の好適な一実施形態を示す正面図である。 その平面図である。 ロボットの図示を省略した平面図である。 供給対象のICチップを説明する図である。 供給対象のICチップを説明する図である。 供給対象のICチップを説明する図である。 収納テープ開封部13並びにICチップ取出し装置20を示す平面図である。 収納テープ開封部13並びにICチップ取出し装置20を示す正面図である。 収納テープ開封部13並びにICチップ取出し装置20を示す側面図である。 収納テープ開封部13並びにICチップ取出し装置20を示す拡大正面図である。 作用を説明する図で、収納テープ7からのICチップ4の取出しを説明する図である。 作用を説明する図で、反転したICチップの受け渡しを説明する図である。 図7Aの要部拡大図である。 図7Bの要部拡大図である。 搬送装置21の側面図である。 搬送装置21の正面図である。 第二吸着保持部材から搬送装置へICチップの受け渡しを説明する図である。 搬送装置から第三吸引ノズル部へICチップの受け渡しを説明する図である。 は打錠機を示す平面図である。 は打錠機を示す正面図である。 ICチップ供給装置74の要部を示す拡大図である。 位置決めガイド61を示す平面図である。 位置決めガイド61を示す正面図である。 位置決めガイド61を示す底面図である。 ICチップ供給装置74の動作を説明する図である。 ICチップ供給装置74の動作を説明する図である。 ICチップ供給装置74の動作を説明する図である。 ICチップ供給装置74の動作を説明する図である。 図14Aの要部拡大図である。 図14Bの要部拡大図である。 図14Cの要部拡大図である。 図14Dの要部拡大図である。 打錠機本体76の機能を説明する図である。 打錠機本体76の機能を説明する図である。 打錠機本体76の機能を説明する図である。 打錠機本体76の機能を説明する図である。 打錠機本体76の機能を説明する図である。 打錠機本体76の機能を説明する図である。 打錠機本体76の機能を説明する図である。 打錠機本体76の機能を説明する図である。 打錠機本体76の機能を説明する図である。 打錠機本体76の機能を説明する図である。 打錠機本体76の機能を説明する図である。 実施の形態に従った医薬用の錠剤の斜視図である。 本発明に係る錠剤製造装置の好適な一実施形態を示す正面図である。 本発明に係る錠剤製造装置の好適な一実施形態を示す平面図である。 ロボットの図示を省略した平面図である。 供給対象のICチップを説明する図である。 供給対象のICチップを説明する図である。 供給対象のICチップを説明する図である。 収納テープ開封部1013並びにICチップ取出し装置1020を示す平面図である。 収納テープ開封部1013並びにICチップ取出し装置1020を示す正面図である。 収納テープ開封部1013並びにICチップ取出し装置1020を示す側面図である。 収納テープ開封部1013並びにICチップ取出し装置1020を示す拡大正面図である。 作用を説明する図で、収納テープ1007からのICチップ1004の取出しを説明する図である。 作用を説明する図で、反転したICチップの受け渡しを説明する図である。 図27Aの要部拡大図である。 図27Bの要部拡大図である。 搬送装置1021の側面図である。 搬送装置1021の正面図である。 第二吸着保持部材から搬送装置へICチップの受け渡しを説明する図である。 搬送装置から第三吸引ノズル部へICチップの受け渡しを説明する図である。 打錠機を示す平面図である。 打錠機を示す正面図である。 ICチップ供給装置1074の要部を示す拡大図である。 位置決めガイド1061を示す平面図である。 位置決めガイド1061を示す正面図である。 位置決めガイド1061を示す底面図である。 ICチップ供給装置1074の動作を説明する図である。 ICチップ供給装置1074の動作を説明する図である。 ICチップ供給装置1074の動作を説明する図である。 ICチップ供給装置1074の動作を説明する図である。 図34Aの要部拡大図である。 図34Bの要部拡大図である。 図34Cの要部拡大図である。 図34Dの要部拡大図である。 打錠機本体1076の機能を説明する図である。 打錠機本体1076の機能を説明する図である。 打錠機本体1076の機能を説明する図である。 打錠機本体1076の機能を説明する図である。 打錠機本体1076の機能を説明する図である。 打錠機本体1076の機能を説明する図である。 打錠機本体1076の機能を説明する図である。 打錠機本体1076の機能を説明する図である。 打錠機本体1076の機能を説明する図である。 打錠機本体1076の機能を説明する図である。 打錠機本体1076の機能を説明する図である。 ガイド部材の変形例を示す図であり、移動ガイド部が離反して開いた状態を示す図である。 ガイド部材の変形例を示す図であり、移動ガイド部が接近して閉じた状態を示す図である。 本発明に係る錠剤製造装置の好適な一実施形態を示す正面図である。 本発明に係る錠剤製造装置の好適な一実施形態を示す平面図である。 ロボットの図示を省略した平面図である。 供給対象のICチップを説明する図である。 供給対象のICチップを説明する図である。 供給対象のICチップを説明する図である。 収納テープ開封部2013並びにICチップ取出し装置2020を示す平面図である。 収納テープ開封部2013並びにICチップ取出し装置2020を示す正面図である。 収納テープ開封部2013並びにICチップ取出し装置2020を示す側面図である。 収納テープ開封部2013並びにICチップ取出し装置2020を示す拡大正面図である。 作用を説明する図で、収納テープ2007からのICチップ2004の取出しを説明する図である。 作用を説明する図で、反転したICチップの受け渡しを説明する図である。 図47Aの要部拡大図である。 図47Bの要部拡大図である。 搬送装置2021の側面図である。 搬送装置2021の正面図である。 第二吸着保持部材から搬送装置へICチップの受け渡しを説明する図である。 搬送装置から第三吸引ノズル部へICチップの受け渡しを説明する図である。 打錠機を示す平面図である。 打錠機を示す正面図である。 ICチップ供給装置2074の要部を示す拡大図である。 位置決めガイド2061を示す平面図である。 位置決めガイド2061を示す正面図である。 位置決めガイド2061を示す底面図である。 ICチップ供給装置2074の動作を説明する図である。 ICチップ供給装置2074の動作を説明する図である。 ICチップ供給装置2074の動作を説明する図である。 ICチップ供給装置2074の動作を説明する図である。 図54Aの要部拡大図である。 図54Bの要部拡大図である。 図54Cの要部拡大図である。 図54Dの要部拡大図である。 打錠機本体2076の機能を説明する図である。 打錠機本体2076の機能を説明する図である。 打錠機本体2076の機能を説明する図である。 打錠機本体2076の機能を説明する図である。 打錠機本体2076の機能を説明する図である。 打錠機本体2076の機能を説明する図である。 打錠機本体2076の機能を説明する図である。 打錠機本体2076の機能を説明する図である。 打錠機本体2076の機能を説明する図である。 打錠機本体2076の機能を説明する図である。 打錠機本体2076の機能を説明する図である。
図1は、本発明に係る錠剤製造装置の好適な一実施形態を示す正面図であり、図2,図3は、その平面図であり、図4Aから4Cは本実施形態が供給対象とするICチップを説明する図であり、図4A以降は装置各部の拡大図並びに作用を説明する図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態の錠剤製造装置は、打錠機2と、その打錠機2にICチップを搬送供給する供給装置3を備える。本実施形態が搬送供給するICチップ4は、図4Aから4Cに示すように、円形のベースフィルム5の中心位置にチップ本体6が装着された形態としている。ベースフィルム5は、例えば、直径3.5mmの円板状の外径からなり、例えば、チップ本体6を支持する機能や、外部と情報の送受を行うためのアンテナ機能などを備える。チップ本体6は、例えば1mm角の矩形状の外形をとり、内部に電子回路が組み込まれている。チップ本体6は、例えば、ICチップ4を埋め込む錠剤を特定する情報を記憶する記憶部や、所定のタイミングでその記憶部に記憶された情報を送信する機能等を備える。
上記の構成のICチップ4は、図4Aおよび図4Bに示すように、帯状の収納テープ7に所定の間隔をもって一列に収納される。収納テープ7は、一定間隔で収納凹部8aが形成されたキャリアテープ8と、そのキャリアテープ8の上面を覆うトップテープ9を備える。収納凹部8a内にICチップ4が収納される。図4B中、右側に示すように、トップテープ9をキャリアテープ8から剥離することで収納凹部8aの上方が開放し、収納されていたICチップ4を取り出し可能となる。ICチップ4は、収納凹部8a内には、チップ本体6が上に位置する上向き姿勢の状態で収納される。さらに、収納テープ7は、一方の側縁に沿って送り孔7aが等ピッチで形成される。この収納テープ7は、供給リール10に巻き取られる。
供給装置3は、その前面に上述した収納テープ7をロール状に巻き取って構成される供給リール10を回転自在に軸受け支持する回転支持軸11を備え、その回転支持軸11に供給リール10をセットする。供給装置3は、その前面に収納テープ7や分離されたキャリアテープ8,トップテープ9の搬送経路を規定する各種のローラ12と、キャリアテープ8からトップテープ9を剥離して収納テープ7に収納されたICチップ4を取り出し可能とする収納テープ開封部13と、ICチップ4が取り出された後のキャリアテープ8を回収するキャリアテープ回収部14と、トップテープ9を回収するトップテープ回収部15を備える。
収納テープ開封部13は、上方所定位置に水平方向に配置された搬送路を構成するガイド板17と、ガイド板17の収納テープ7の搬送方向の前後に配置された一対のスプロケット18と、ガイド板17の上方所定位置に配置された剥離板19を備える。
ガイド板17は、図5Aから5C等に拡大して示すように、上面に軸方向に伸びる凹溝17aが形成される。凹溝17aの幅は、収納テープ7のテープ幅と等しいか若干広くする。よって収納テープ7は、その凹溝17a内を通ることで横ずれすることなく安定して前進移動する。さらに、図5Aから5C,図6等に示すように、ガイド板17の上流側の区間では、凹溝17aの底部にスリット17bを設けるとともに、そのスリット17bをガイド板17の下面に装着した接続管17cに連通する。接続17cは、図外の吸引ポンプに連携されている。これにより、凹溝17aの底面のスリット17bが開口された部位は、負圧が発生し、収納テープ7を吸引し、安定して搬送できるようにしている。
また、スプロケット18には、その円周面に突起18aが所定ピッチで形成される。収納テープ7をスプロケット18に掛け渡すと、突起18aが収納テープ7の送り孔7a内を貫通し、収納テープ7の上方に突出する。これにより、スプロケット18が回転すると、送り孔7a内の突起18aが収納テープ7に対して搬送力を与え、それに追従して収納テープ7が所定量だけ前進移動し、スプロケット18が停止すると収納テープの前進移動も停止する。スプロケット18は、図示省略するサーボモータ等の回転角度の制御可能な駆動モータに連携され、所定のタイミングでの間欠駆動が制御される。
剥離板19は、図4Bに模式的に示すように、収納テープ7の搬送面と平行に配置された基準面19aと、その基準面19aから斜め後上方に向けて傾斜する傾斜面19bとを備える。収納テープ7は、上流側のスプロケット18を通過後、ガイド板17と剥離板19の間を通過し、トップテープ9は剥離板19の基準面19aから傾斜面19bに折り返されてキャリアテープ8から剥離する。これによりキャリアテープ8は、収納凹部8aの上方が開口する。そして、キャリアテープ8は、ガイド板17に案内されて水平に移動する。
なお、キャリアテープ8は、収納テープ開封部13を通過後、所定の経路を通ってキャリアテープ回収部14に至り、巻き取りリールに巻き取られて回収される。同様に、剥離したトップテープ9も所定の経路を通ってトップテープ回収部15に至り、巻き取りリールに巻き取られて回収される。
収納テープ開封部13の上方には、ICチップ取出し装置20が設けられている。このICチップ取出し装置20は、開封された収納テープ7内に収納させているICチップ4を取り出し、上下の姿勢を反転し、次段の搬送装置21に渡す機能を備える。本実施形態では、収納テープ7の収納された前後2つのICチップ4を一括して取り出すようにしている。よって、スプロケット18等は、収納テープ7をICチップ4の2個分のピッチずつ間欠的に搬送するように動作し、ICチップ取出し装置20の取出し位置にICチップ4が位置した状態で一時停止するように制御する。
そしてICチップ取出し装置20は、収納テープ7内に収納されたICチップ4を取り出すとともに、ICチップ4の上下を反転するための第一吸着保持部材22と、その第一吸着保持部材22によって取り出されて反転されたICチップ4を受け取り、搬送装置21に供給するための第二吸着保持部材23を備える。
第一吸着保持部材22は、細長帯板状の本体22aの先端に2個の第一吸引ノズル部22bを突出形成している。この2個の第一吸引ノズル部22bの配置間隔は、収納テープ7におけるICチップ4の配置ピッチと一致させている。第一吸引ノズル部22bの先端は開口しており、その開口部位は本体22a,第一吸引ノズル部22b内に形成された吸気通路22cに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。
また、この第一吸着保持部材22は、昇降移動並びに垂直平面内で回転するように構成する。図5Aから5Cに拡大して示すように、この第一吸着保持部材22は、昇降移動する移動板26に対して軸受け部28を介して軸受け支持され、移動板26と共に昇降する。移動板26の背面には、上下に延びる2本のガイドレール25に対して昇降移動可能に装着されたスライダ24が取り付けられている。移動板26は、ガイドレール25・スライダ24に案内されて安定して昇降する。この移動板26を昇降させるための駆動機構は、駆動モータ33の回転力を受けて回転する回転板30の偏芯位置に帯板状の連結板31の一端を連結するとともに、その連結板31の他端を移動板26に連結するように構成する。これにより、回転板30が回転することで、連結板31ひいては移動板26が昇降する。そして、移動板26は、図1,図5Aから5Cに示す上昇位置と、図6に示す下降位置の間を往復する。
また、移動板26の背面側には、第一吸着保持部材22を回転させるための駆動源となる駆動モータ32が取り付けられており、その駆動モータ32も移動板26と一体になって昇降する。駆動モータ32の出力軸に連携される回転軸34は、移動板26の前面側に突出するように配置された軸受け部28に装着され、その回転軸34の先端に第一吸着保持部材22が固定される。これにより、駆動モータ32が回転することで第一吸着保持部材22も回転する。そして、第一吸着保持部材22は、図1,図5Aから5Cに示すように先端が上を向いた受け渡し姿勢と、図6に示す先端が下を向いた取り出し姿勢の2つの姿勢でそれぞれ回転を一時停止する。
これにより、駆動モータ32,33を適宜制御することで、第一吸着保持部材22を下向きの取り出し姿勢の状態で下降移動して下降位置に位置させると、第一吸引ノズル部22bの先端が収納テープ7内のICチップ4に接触する(図6,図7A,図8A)。この状態で第一吸引ノズル部22bが図外の吸引ポンプと連通すると、第一吸引ノズル部22bによる吸引が行われ、第一吸引ノズル部22bはICチップ4を吸着保持する。
次いで、第一吸着保持部材22を下向きの取り出し姿勢の状態のまま移動板26を上昇させると、第一吸着保持部材22の第一吸引ノズル部22bはICチップ4を吸着保持した状態で収納テープ7より上方に位置する。これにより、収納テープ7からのICチップ4の取出しが完了する。そして、移動板26ひいては第一吸着保持部材22はさらに上昇移動し、上昇位置に至る。この上昇位置に至る前に、駆動モータ32の駆動を受けて第一吸着保持部材22は180度回転して上向きの受け渡し姿勢に遷移する。これにより、第一吸着保持部材22の第一吸引ノズル部22bに吸着されたICチップ4の上下が反転し、チップ本体6がベースフィルム5の下側に位置する下向き姿勢となる。
図5Aから5C,図7B等に示すように、第一吸着保持部材22が上を向いた受け渡し姿勢で上昇位置にあるときの第一吸着保持部材22の第一吸引ノズル部22bの存在位置には、筒状ガイド40が配置されている。この筒状ガイド40は、水平方向に伸びる支持板48等を介して機枠に連結され、所望の位置に固定配置される。筒状ガイド40は、上下に延びる2本の貫通孔41を備えている。2本の貫通孔41は、その軸心が平行で、軸間のピッチは第一吸引ノズル部22bの配置ピッチと一致させている。また、各貫通孔41は、下端の入口領域41a、中央領域41b、上端の出口領域41cを備える。入口領域41aと出口領域41cの内径寸法はICチップ4の外形寸法に比べて十分大きい設定とし、中央領域41bの内形寸法はICチップ4の外形寸法とほぼ等しいか一回り大きい設定としている。さらに、中央領域41bの内周面は、上下方向の中央が最も狭くなるようなテーパ面としている。そして、第一吸着保持部材22が上を向いた受け渡し姿勢の状態のまま上昇移動すると、第一吸引ノズル部22bは、筒状ガイド40の下端から入口領域41aに進入し、上昇位置に至ると第一吸引ノズル部22bの先端は、中央領域41b内に位置する。より具体的には、中央領域41b内の最も狭い中央位置付近に位置する。これにより、第一吸引ノズル部22bに吸着保持されたICチップ4の筒状ガイド40内への進入は、比較的余裕のある入口領域40aを経て、徐々に内径が縮小する中央領域41b内を移動するため、スムーズに上昇位置まで移動することができる。
一方、第二吸着保持部材23は、水平方向で接近離反する第一本体23aと第二本体23bを備える。第一および第二本体23a,23bの先端には、それぞれ第二吸引ノズル部23cを備える。第一本体23aと第二本体23bが接近した状態における2個の第二吸引ノズル部23cの配置間隔は、第一吸着保持部材22の第一吸引ノズル部22bの配置間隔と一致するようにしている。さらに第二吸引ノズル部23cの先端は開口しており、その開口部位は第一および第二本体23a,23b,第二吸引ノズル部23c内に形成された吸気通路23dに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。
また、この第二吸着保持部材23は、三次元空間内で移動するように構成する。この移動は第一ロボット49により行う。すなわち、第一ロボット4は、水平面内で移動するスカラロボットのアーム44と、アーム44の先端下面に昇降可能に取り付けた支持ロッド43と、支持ロッド43の下端に取り付けたベース42を備える。このスカラロボットのアーム44の水平移動と、支持ロッド43の昇降移動により、ベース42は三次元空間内の所望の位置に移動可能となる。そして、ベース42の下面に設けたガイドレール42aに、第二吸着保持部材23を構成する第一本体23aと第二本体23bをスライダ23eを介して移動可能に取り付ける。この第一本体23aと第二本体23bの移動は、例えばシリンダ駆動により行う。これにより、ベース42ひいてはその下面に支持された第二吸着保持部材23は、三次元空間内で移動する。さらに、第一本体23aと第二本体23bは、ガイドレール42aに沿って互いに接近離反する。
具体的には、第二吸着保持部材23が、スカラロボットのアーム44の動作に従い水平面内では筒状ガイド40と重なる位置に移動し、その状態を維持しながら支持ロッド43が下降することで第二吸着保持部材23が下降位置に至る。このとき、第一本体23aと第二本体23bは近接した状態にする。この状態では、図5Aから5C,図7B,図8Bに示すように第二吸引ノズル部23cは、筒状ガイド40の上端から出口領域41cに進入する。そして、最下端位置に至ると第二吸引ノズル部23cの先端は、中央領域41b内に位置し、この状態では、上昇位置に位置した第一吸着保持部材22の第一吸引ノズル部22bの先端と一定のクリアランス(例えば0.5mm程度)をおいて接近するように制御する。
これにより、第一吸引ノズル部22bで吸引保持されたICチップ4が、筒状ガイド40の貫通孔41の中領域41bで位置した状態で待ち、上方から筒状ガイド40内に進入してきた第二吸着保持部材23の第二吸引ノズル部23cの下端が、ICチップ4に接触或いは近接する。そして、適宜のタイミングで第二吸引ノズル部23cでの吸引を開始し、第一吸引ノズル部22bでの吸引を停止することで、ICチップ4の吸着保持は第二吸着保持部材23側に移行する。
このように、本実施形態ではこの第一吸着保持部材22から第二吸着保持部材23へのICチップ4の移し替えを筒状ガイド40内で行うことを特徴としている。ICチップ4は、例えば直径3.5mmという小さく、ベースフィルム5という薄い形状であるため、吸着保持部材での保持がしっかりできない。そのため、仮に、第一吸着保持部材22から第二吸着保持部材23間の受け渡しを、ICチップ4が向き出しの状態で行うと、受け渡しがスムーズに行えずにICチップ4が落下してしまうおそれもあるが、本実施形態では、受け渡し処理が筒状ガイド40の内部で行われるため、確実に受け渡しを行うことができる。
この後、第一吸着保持部材22は、受け渡し姿勢のまま下降移動し、第一吸引ノズル部22bが筒状ガイド40の外に出ると、適宜のタイミングで180度回転して取り出し姿勢になるとともに下降位置に戻り、次のICチップの取出しに備える。一方、ICチップ4を受け取った第二吸着保持部材23は、支持ロッド43の上昇に伴い上昇移動し、第二吸引ノズル部23cが筒状ガイド40の上方に位置する。その後、スカラロボットのアーム44の動作により第二吸着保持部材23は水平方向に移動し、搬送装置21の搬入位置に至る。
搬送装置21は、図9Aおよび9Bに示すように、第二吸着保持部材23が吸着保持して搬送してきた2個のICチップ4を受け取る第一受け部45並びに第二受け部46と、それら第一受け部45,第二受け部46を前後進移動する駆動機構47を備える。図10Aおよび10Bに拡大して示すように、第一受け部45は、上向きの二股状に分離された2本の柱部45aの上面に、ICチップ4を収納する凹部45bを備える。柱部45a(凹部45b)の間隔は、次段の打錠機に合わせ、収納テープ7におけるICチップ4の配置ピッチ(第一吸引ノズル部22bや第二吸着保持部材23の配置間隔)に比べて長い設定としている。また、凹部45bの底面には、柱部45a内に形成された吸気通路45cに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。これにより、凹部45b内にセットされたICチップ4は、凹部45b内に吸着保持され、第一受け部45が前進移動しても、ICチップ4は凹部45b内にセットされたまま第一受け部45とともに前進移動する。
同様に、第二受け部46は、上向きの二股状に分離された2本の柱部46aの上面に、ICチップ4を収納する凹部46bを備える。柱部46a(凹部46b)の間隔は、次段の打錠機にあせ、収納テープ7におけるICチップ4の配置ピッチ(第一吸引ノズル部22bや第二吸着保持部材23の配置間隔)に比べて長い設定としている。また、凹部46bの底面には、柱部46a内に形成された吸気通路46cに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。これにより、凹部46b内にセットされたICチップ4は、凹部46b内に吸着保持され、第二受け部46が前進移動しても、ICチップ4は凹部46b内にセットされたまま第二受け部46とともに前進移動する。
第一受け部45と第二受け部46の駆動機構47は、駆動モータ50と、その駆動モータ50の出力を受けて往復直線運動に変換するラック51とピニオン52を備える。第一受け部45と第二受け部46は、それぞれ連結プレート53,54を介して対応するラック51に連携され、逆方向に移動する。すなわち、第一受け部45が前進移動するときは第二受け部46は後退移動し、第一受け部45が前進移動するときは第二受け部46は後退移動する。つまり、例えば第一受け部45が搬入位置にあると、第二受け部46は搬出位置にあり、また例えば第一受け部45が搬出位置にあると、第二受け部46は搬入位置にある。また、連結プレート53の下面並びに連結プレート54の上面には、スライダ55が連結される。このスライダ55はそれぞれ対応するガイドレール56に装着され、ピニオン52の回転に伴うラック51ひいては各受け部45,46の前後進移動を案内する。
ICチップ4を受け取った第二吸着保持部材23は、スカラロボットのアーム44によって水平面内を移動し、搬入位置に位置している第一受け部45或いは第二受け部46の上方に位置する。上述したように、第一受け部45と第二受け部46は、互いに逆方向に前後進移動するため、第一ロボット49は、スカラロボットのアーム44の動作を制御し、第二吸着保持部材23を第一受け部45の搬入位置の上方と、第二受け部46の搬入位置の上方を交互に位置させる。
上述したように、第一受け部45の柱部45a(凹部45b)や第二受け部46の柱部46a(凹部46b)の間隔を広くしているため、第一ロボット49は、スカラロボットのアーム44による第二吸着保持部材23の水平移動中、或いは搬入位置の上方に位置した際に第二吸着保持部材23の第一本体23aと第二本体23bが離反し、第二吸引ノズル部23cの間隔を広げるように制御する。この広がった第二吸引ノズル部23cの間隔は、凹部45b,46bの間隔と等しくなるようにしている。
そして、このように第一本体23aと第二本体23bが離反した状態で、支持ロッド43を下降移動すると、例えば図10Aに示すように、第二吸着保持部材23の第二吸引ノズル部23cの下端が、第一受け部45の凹部45b内に進入し、下向きの姿勢で吸着保持しているICチップ4が凹部45b内にセットされる。そして、適宜のタイミングで第二吸着保持部材23側の吸引を解除すると、ICチップ4が第一受け部45の凹部45b内に移し替えられる。また、第一受け部45は、予め或いは適宜のタイミングで吸引を開始し、凹部45b内にICチップ4を吸着保持する。
このように第一受け部45へのICチップ4の供給を完了した第二吸着保持部材23は、第一ロボット49の動作により筒状ガイド40内の受け渡し位置に戻り、次に受け渡されたICチップを第二受け部46の凹部46bに供給する。
一方、ICチップ4の供給を受けた第一受け部45は、前進移動して搬出位置に位置する。搬出位置に至った第一受け部45の凹部45b内のICチップ4は、第二ロボット70により吸着保持され、打錠機2へ移し替えられる。第二ロボット70は、水平面内で移動するスカラロボットのアーム71と、アーム71の先端下面に昇降可能に取り付けた支持部材72と、支持部材72の下端に取り付けた一対の第三吸引ノズル部73を備える。第三吸引ノズル部73の先端は開口しており、その開口部位は第三吸引ノズル部73内に形成された吸気通路73aに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。そしてスカラロボットのアーム71の水平移動と、支持部材72の昇降移動により、第三吸引ノズル部73は、三次元空間内の所望の位置に移動可能となる。さらに、一対の第三吸引ノズル部73の間隔は、第一受け部45の柱部45a(凹部45b),第二受け部46の柱部46a(凹部46b)の配置間隔に合わせている。
よって、第二ロボット70の動作により、第三吸引ノズル部73の下端が、搬出位置にある第一受け部45或いは第二受け部46の凹部45b,46b内に至った状態で吸引ポンプによる吸引を行い、第一受け部45或いは第二受け部46側の真空ポンプによる吸引を解除すると、ICチップ4は、第三吸引ノズル部73側に吸着保持される(図10B参照)。
次いで第二ロボット70の動作により、ICチップ4を吸着保持している第三吸引ノズル部73が、上昇移動→水平移動→下降移動することで、図2,図11B等に示すように、打錠機2の搬入側に配置されたICチップ供給装置74の回転テーブル75のICチップ受け部79内に位置する。この状態で第三吸引ノズル部73の吸引を解除すると、ICチップ4は、ICチップ受け部79内に供給される。
打錠機2は、上記のICチップ供給装置74と、打錠機本体76を備える。打錠機本体76は、従来からある既存の打錠機と同様のもので、回転板77の外縁部に沿って円周上に所定間隔で配設した複数の臼穴78の中に薬剤粉末を充填し、その充填した薬剤粉末を下杵と上杵とで圧縮成形して錠剤を製造するものである。本実施形態では、ICチップ入りの錠剤を製造するため、まず臼穴78内に所定量供給した薬剤粉末の上に、ICチップ供給装置74を用いてICチップ4を供給し、そのICチップ4の上からさらに薬剤粉末を充填した後、これらの薬剤粉末とICチップを上下から圧縮成型する機能を備える。詳細な錠剤の製造工程等は後述する。
本発明の要部となるICチップ供給装置74は、上述したように回転テーブル75を備え、回転テーブル75に供給されたICチップ4を、打錠機本体76の臼穴78内に位置合わせをして供給する。回転テーブル75は、駆動モータ60の回転力を受けて回転する。本実施形態では、90度間隔で間欠的に回転するように制御する。また回転テーブル75は、板状の本体75aの外周に90度間隔で外側に突出する突片75bを備えている。この突片75bにICチップ受け部79を設ける。供給装置3側からは、ICチップ4が2個単位で供給されてくるため、各突片75bに、ICチップ受け部79を2個ずつ設ける。本実施形態では、上流側の供給装置3からのICチップ受け取り位置から180度回転した位置が、打錠機本体76へのICチップ4の供給位置となる。そして、ICチップ受け取り位置から90度回転した位置で一時停止するが、このとき、例えばICチップ受け取り部59にICチップが正しく供給されているかの検査を行う検査装置を設けると良い。
図12に拡大して示すように、回転テーブル75の突片75bの所定位置に上下に貫通する貫通孔75b′を設け、その貫通孔75b′に位置決めガイド61を装着する。この位置決めガイド61が、ICチップ受け取り部59を構成する。位置決めガイド61は、図13Aから13Cに示すようにも上下に貫通する貫通孔を有するリング状を基本形状としている。
位置決めガイド61は、円筒状の本体62の上方円周側面に径方向外周に突出するフランジ部を備え、本体62の上面の中央には、上方に突出する凸部63を設ける。凸部63は、その側面に平坦面63aを備えている。凸部63を突片75bの貫通孔75b′内に挿入するとともに、フランジ部63を突片75bと本体75aで挟み込んで保持する。これにより、位置決めガイド61の軸方向、すなわち、上下方向の移動が抑止され、位置決めガイド61の回転テーブル75からの離脱が抑止される。さらに突片75bの貫通孔75b′の内周面形状は、位置決めガイド61の凸部63の外周面形状に略付合する設定としている。これにより、位置決めガイド61の軸回りでの回転が抑止される。よって、位置決めガイド61は、正しい位置・姿勢で回転テーブル75に保持される。
位置決めガイド61に設けた貫通孔66は、上方領域は平断面が円形で上方に行くほど徐々に径が大きくなるテーパ面66aとしている。この上方領域は、主に凸部63を形成した領域である。凸部63の上端における貫通孔66の内径は、ICチップ4の外径よりも大きくし、第三吸引ノズル部73で吸着保持されているICチップ4が第三吸引ノズル部73の下降に従って位置決めガイド61の貫通孔66内に進入するが、係る進入をテーパ面66aにより案内しスムーズな下降移動を促している。
また貫通孔66の本体62の部分における内周面は、中心に向かって突出する突起67を複数形成している。本実施形態では、突起67を5個設けたが、設置数は例えば3個としたり、その他任意の個数を用いることができる。突起67の先端位置を貫通孔66と同心の所定の直径からなる仮想の円周上に位置するようにする。この所定の直径は、ICチップ4の直径と等しいか、やや狭くする。これにより、位置決めガイド61の貫通孔66内に挿入されたICチップ4の周縁が突起67により支持され、ICチップ4の中心と位置決めガイド61(貫通孔66)の中心が一致した状態で保持される。よって位置決めが精度良くなされる。また、位置決めガイド61は、例えばゴムなどの弾性体で製造すると、よりしっかりとICチップ4を保持するので好ましい。さらにまた、突起67は、好ましくは円周方向の等間隔に配置することである。このようにすることで、ICチップ4に対して均等に支持するので好ましい。
さらに本実施形態では、本体62の下面に、下方に突出する押し込み部64を設けている。この押し込み部64の平面形状は、図13Cに示すように略楕円形状としている。この例では、楕円形の長径側の両端を平坦に潰した形状としている。この押し込み部64の平面形状は、製造する錠剤の形状を基本とし、それよりもやや小さめの形状としている。つまり、打錠機本体76に形成した臼穴78の平断面形状に対してやや小さめの形状としている。また、押し込み部64は、その周面が下方に行くほど小さくなるテーパ面64aとしている。さらに本実施形態では、貫通孔66の内周面に形成する突起67は、この押し込み部64の下端まで形成している。
次に、ICチップ供給装置74に対する供給装置3からのICチップ4の供給並びに打錠機2へのICチップ4の供給動作を説明しつつ、ICチップ供給装置74の構成を説明する。図14A,図15Aは、供給装置3の第三吸引ノズル部73の先端が、ICチップ受け取り部59を構成する位置決めガイド61内に挿入した状態を示している。図示するように、第二吸着保持部材23が下降移動し、ICチップ4を吸着保持した状態の第三吸引ノズル部73の先端が位置決めガイド61の貫通孔66内に進入し、本体62の適宜位置で停止する。この適宜位置では、ICチップ4が突起67に支持される状態となる。この停止位置に至るまで第三吸引ノズル部73による吸着が行われているので、ICチップ4はチップ本体6が下に位置する下向きの姿勢で水平状態を維持しながら下降移動し、第三吸引ノズル部73の下方停止位置では、ICチップ4は水平な姿勢で複数の突起67に接触する。
次いで、第三吸引ノズル部73による吸着を解除し、第三吸引ノズル部73は上昇して位置決めガイド61から離反し、次のICチップを取りに行く。一方、位置決めガイド61内に残った下向きの姿勢のICチップ4は、位置決めガイド61の突起67によって水平姿勢を維持した状態で支持される。しかも、上述したようにICチップ4の中心位置出しも精度良く行われる。
図14B以降,図15B以降は、図14A,図15Aの状態から回転テーブル75が180度回転した打錠機2への供給位置を示している。この供給位置では、第一シリンダ80の駆動を受けて昇降移動するL字プレート81の先端下面に、2本のプッシャー82を垂下形成する。この2本のプッシャー82は、円周方向で隣接する2つの位置決めガイド61の配置ピッチに合わせており、回転テーブルが一時停止しているときの各位置決めガイド61の軸心と、プッシャー82の軸心が一致するように調整している。
さらに、係る第一シリンダ80,L字プレート81,プッシャー82並びに回転テーブル75は、一体となって昇降可能となっている。そして、係る昇降は、第二シリンダ83の駆動を受けて行う。
よって、第一シリンダ80と第二シリンダ83の往動作・複動作を適宜切り換えることで、回転テーブル75やプッシャー82の位置を換えることができる。例えば図14B,図15Bは、第二シリンダ83により第一シリンダ80,L字プレート81,プッシャー82並びに回転テーブル75を上昇位置に位置させ、さらに第一シリンダ80によりプッシャー82も上昇位置に位置させた状態を示す。この状態では、回転テーブル75は、打錠機本体76の回転板77の上面から離反し、位置決めガイド61も回転板77の上面から離反している。また、プッシャー82の下面は、位置決めガイド61の上方に位置し、プッシャー82と位置決めガイド61に支持された下向き姿勢のICチップ4は非接触の状態となっている。この状態が、回転テーブル75が回転し、供給位置に至って一時停止したときの初期状態である。
次いで、第二シリンダ83のみが動作し、第一シリンダ80,L字プレート81,プッシャー82並びに回転テーブル75を下降位置に位置させる。すると、図14C,図15Cに示すように、回転テーブル75は、打錠機本体76の回転板77の上面に近接し、位置決めガイド61の本体62の下面が回転板77の上面に接触する。さらに押し込み部64が臼穴78内に入り込み、臼穴78に充填されていた薬剤粉末に接触する。また、このとき、第一シリンダ80は初期状態のままであるため、プッシャー82と位置決めガイド61の相対位置関係は変わらず、プッシャー82の下面は、位置決めガイド61の上方に位置し、プッシャー82と位置決めガイド61に支持された下向き姿勢のICチップ4は非接触の状態となっている。
その後、第二シリンダ83は上記の状態を維持しながら第一シリンダ80が動作し、プッシャー82が下降移動する。すると、図14D,図15Dに示すように、プッシャー82の下端は、位置決めガイド61の下端、すなわち、押し込み部64の下端に至り、ICチップ4はプッシャー82によって下方に付勢され、位置決めガイド61から押し出されて薬剤粉末90内に押し込まれる。このプッシャー82によるICチップ4の下方移動時にも、当該ICチップ4は位置決めガイド61の突起67によって水平状態並びに中心位置だしを維持しながら移動する。よって、位置決めガイド61から押し出されて最終的に薬剤粉末90内に押し込み供給された際に、臼穴78に充填された薬剤粉末90の表面の中心に精度良く供給される。しかも、ICチップ4は、プッシャー82によって打錠機本体によって圧縮される前の薬剤粉末90内に押し込まれるため、位置ずれすることが抑制される。
さらに、ICチップ4は、チップ本体6が下に位置する下向きの姿勢で薬剤粉末90内に押し込まれるため、例えば、ベースフィルム5が接触する薬剤粉末90の面に対し、チップ本体6はさらに薬剤粉末90内に挿入されることになる。よって、ICチップ4が水平方向に移動しようとしてもチップ本体6がくさびのように機能し、横方向に移動して位置ズレすることが確実に抑制できる。
さらに本実施形態では、上述したように、位置決めガイド61の突起67によって水平状態並び中心の位置出しが精度良く行われる。従って、薬剤粉末90の中心に確実に供給できるため、供給後に正しい位置に供給されているか否かの検査をしなくても、位置出しが保証される。よって、仮に検査装置を設置する場合でも、例えば供給の有無の確認をする程度の簡単なセンサでよく、設置するための空間領域が確保できない装置でも対応できる。
図16Aから図20Cは、打錠機2の動作を示している。図16Aに示すように、臼穴78の下方は、下杵92が上下に摺動可能に下方から嵌合され、図20Aに示すように臼穴78の上方には、上杵93が昇降可能に設けられている。図16Aに示すように、まず、下杵92が臼穴78内で下降位置させた状態で薬剤粉末充填装置94により薬剤粉末90を臼穴78内に充填供給する。次いで、下杵92が上昇するとともに薬剤粉末充填装置94による供給がカットされ、下杵92の上方に形成される臼穴78の空間にすり切り状態で薬剤粉末90が定量充填される(図16B)。その後、下杵92は所定量下降することで、薬剤粉末90の表面が回転板75の上面から少し低くなった状態となる(図17A)。
この状態で、上述したICチップ供給装置74により、下向き姿勢のICチップ4がセットされた位置決めガイド61が臼穴78内に入り込み(図17B)プッシャー82にてICチップ4を押し出し、薬剤粉末90内に押し込む(図18A)。
次いで、回転板75が回転して供給位置にあった臼穴が次工程に移行し(図18B)、下杵92が臼穴78内で下降位置させた状態で薬剤粉末充填装置94により薬剤粉末90を臼穴78内に充填供給する(図19A)。次いで、下杵92が上昇するとともに薬剤粉末充填装置94による供給がカットされ、下92の上方に形成される臼穴78の空間にすり切り状態で薬剤粉末90が定量充填される(図19B)。
次いで、上杵93が下降移動し、上杵93と下杵92の間で薬剤粉末90を圧縮する(図20A)。これにより、薬剤粉末90が固形化されてICチップ入りの錠剤95が製造される(図20B)。その後、さらに下杵92が上昇移動することで、製造した錠剤95を排出する(図20C)。ICを搭載したICチップ4を内部に含む医薬用の錠剤95において、錠剤95は上下方向に互いに離隔した第1の面95aおよび第2の面95bを有し、第1の面95aには第2の面95bよりも刻印または割線95cが深く形成されており、ICチップ部材は、ベース平面としてのベースフィルム5と、ベースフィルム5に対して一方側に他方側よりも大きく突出した凸部としてのチップ本体6とを有し、そのチップ本体6は第2の面95b側を向いて錠剤95内で配置されている(図20D)。第2の面95bには刻印または割線が形成されていなくてもよい。
医薬品としての錠剤95には品種やブランド名などの刻印や割線が施されていることが多い。一般的に、このような刻印や割線95cは錠剤95の上下どちらか一方の面または両面に施されている。製造時における打錠機からの離型性を考慮して、上杵により深い方の刻印/割線95c(一方の面にのみ施される場合にはその刻印/割線95c)が形成される。本実施の形態では、ICチップ4を打錠機の臼内に下向きに挿入するため、ICチップ4における凸部は、深い方の刻印/割線が施された錠剤表面とは反対側を向くことになる。
第1の面95aには刻印または割線95cが形成されており、第2の面95bには、刻印または割線が形成されていないか、または、第1の面95aよりも浅い刻印または割線が形成されており、チップ本体6は第2の面95b側を向いて医薬用錠剤内で配置されているため、ICチップ4が位置ずれなく搭載される。その結果、ICチップ4の位置ずれ(例えば、錠剤95側面へのICチップ4の露出)に起因する錠剤95の割れまたは欠けを防止することができる。
さらに、錠剤95の厚み方向の中心にICチップ4の厚み方向の中心が位置していることが好ましい。具体的には、第1の面95aと第2の面95bとの中間に、ICチップ4の厚み方向の中心が位置していることが好ましい。
<変形例>
押し込み部64は必ずしも必要ではなく、押し込み部64を設けず本体62の下面が回転板75の上面に接触した状態でICチップ4をプッシャーで押し出すようにしても良い。この場合、臼穴内の薬剤粉末は、臼穴の上端まで充填し、すり切り状態とするとよい。この場合には、ICチップ4は薬剤粉末90内に押し込まれるのではなく、薬剤粉末90上に載置される。
また、上述した実施形態のように押し込み部64を設けた場合、押し込み部64が臼穴78内に入り込み、臼穴78に充填されていた薬剤粉末をさらに押し込むようにするとよい。これにより、薬剤粉末の表面には、押し込み部64の外形状に付合する内形状の凹部が形成される。よって当該凹部内にICチップ4がセットされることから、横方向に移動して位置ズレすることが確実に抑制できる。
突起を設ける場合でも、位置決めガイド61の下端にまで形成するのではなく、下端には設けないようにしても良い。係る場合、例えば、本体部分のみ突起を形成し、押し込み部に対応する部分の全部または一部には突起を設けないようにしても良い。
なお、上述した実施形態では、内周面に突起67を備えた位置決めガイド61を設け、当該位置決めガイド61内にICチップ4をセットした状態でプッシャーで押し出すようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、例えば、突起を設けない位置決めガイドを用いるようにしてもよい。また、プッシャーに換えて吸着手段を用い、吸着手段で吸着したICチップを臼穴内の薬剤粉末内に押し込むように供給しても良い。
また、上述した実施形態では、ICチップは下向きの姿勢で薬剤粉末内に供給するようにしたが、上向きの姿勢で供給するようにしても良い。
図21は、本発明に係る錠剤製造装置の好適な一実施形態を示す正面図であり、図22,図23は、その平面図であり、図24Aから24Cは本実施形態が供給対象とするICチップを説明する図であり、図24Aから24C以降は装置各部の拡大図並びに作用を説明する図である。
図21〜図23に示すように、本実施形態の錠剤製造装置は、打錠機1002と、その打錠機1002にICチップを搬送供給する供給装置1003を備える。本実施形態が搬送供給するICチップ1004は、図24Aから24Cに示すように、円形のベースフィルム1005の中心位置にチップ本体1006が装着された形態としている。ベースフィルム1005は、例えば、直径3.5mmの円板状の外径からなり、例えば、チップ本体6を支持する機能や、外部と情報の送受を行うためのアンテナ機能などを備える。チップ本体1006は、例えば1mm角の矩形状の外形をとり、内部に電子回路が組み込まれている。チップ本体1006は、例えば、ICチップ1004を埋め込む錠剤を特定する情報を記憶する記憶部や、所定のタイミングでその記憶部に記憶された情報を送信する機能等を備える。
上記の構成のICチップ1004は、図24A,24Bに示すように、帯状の収納テープ1007に所定の間隔をもって一列に収納される。収納テープ1007は、一定間隔で収納凹部1008aが形成されたキャリアテープ1008と、そのキャリアテープ1008の上面を覆うトップテープ1009を備える。収納凹部1008a内にICチップ1004が収納される。図24B中、右側に示すように、トップテープ1009をキャリアテープ1008から剥離することで収納凹部1008aの上方が開放し、収納されていたICチップ1004を取り出し可能となる。ICチップ1004は、収納凹部1008a内には、チップ本体1006が上に位置する上向き姿勢の状態で収納される。さらに、収納テープ1007は、一方の側縁に沿って送り孔1007aが等ピッチで形成される。この収納テープ1007は、供給リール1010に巻き取られる。
供給装置1003は、その前面に上述した収納テープ1007をロール状に巻き取って構成される供給リール1010を回転自在に軸受け支持する回転支持軸1011を備え、その回転支持軸1011に供給リール1010をセットする。供給装置1003は、その前面に収納テープ1007や分離されたキャリアテープ1008,トップテープ1009の搬送経路を規定する各種のローラ1012と、キャリアテープ1008からトップテープ1009を剥離して収納テープ1007に収納されたICチップ1004を取り出し可能とする収納テープ開封部1013と、ICチップ1004が取り出された後のキャリアテープ1008を回収するキャリアテープ回収部1014と、トップテープ1009を回収するトップテープ回収部1015を備える。
収納テープ開封部1013は、上方所定位置に水平方向に配置された搬送路を構成するガイド板1017と、ガイド板1017の収納テープ1007の搬送方向の前後に配置された一対のスプロケット1018と、ガイド板1017の上方所定位置に配置された剥離板1019を備える。
ガイド板1017は、図25Aから25C等に拡大して示すように、上面に軸方向に伸びる凹溝1017aが形成される。凹溝1017aの幅は、収納テープ1007のテープ幅と等しいか若干広くする。よって収納テープ1007は、その凹溝1017a内を通ることで横ずれすることなく安定して前進移動する。さらに、図25Aから25C,図26等に示すように、ガイド板1017の上流側の区間では、凹溝1017aの底部にスリット1017bを設けるとともに、そのスリット1017bをガイド板1017の下面に装着した接続管1017cに連通する。接続1017cは、図外の吸引ポンプに連携されている。これにより、凹溝1017aの底面のスリット1017bが開口された部位は、負圧が発生し、収納テープ1007を吸引し、安定して搬送できるようにしている。
また、スプロケット1018には、その円周面に突起1018aが所定ピッチで形成される。収納テープ1007をスプロケット1018に掛け渡すと、突起1018aが収納テープ1007の送り孔1007a内を貫通し、収納テープ1007の上方に突出する。これにより、スプロケット1018が回転すると、送り孔1007a内の突起1018aが収納テープ1007に対して搬送力を与え、それに追従して収納テープ1007が所定量だけ前進移動し、スプロケット1018が停止すると収納テープ1007の前進移動も停止する。スプロケット1018は、図示省略するサーボモータ等の回転角度の制御可能な駆動モータに連携され、所定のタイミングでの間欠駆動が制御される。
剥離板1019は、図24Bに模式的に示すように、収納テープ1007の搬送面と平行に配置された基準面1019aと、その基準面1019aから斜め後上方に向けて傾斜する傾斜面1019bとを備える。収納テープ1007は、上流側のスプロケット1018を通過後、ガイド板1017と剥離板1019の間を通過し、トップテープ1009は剥離板1019の基準面1019aから傾斜面1019bに折り返されてキャリアテープ1008から剥離する。これによりキャリアテープ1008は、収納凹部1008aの上方が開口する。そして、キャリアテープ1008は、ガイド板1017に案内されて水平に移動する。
なお、キャリアテープ1008は、収納テープ開封部1013を通過後、所定の経路を通ってキャリアテープ回収部1014に至り、巻き取りリールに巻き取られて回収される。同様に、剥離したトップテープ1009も所定の経路を通ってトップテープ回収部1015に至り、巻き取りリールに巻き取られて回収される。
収納テープ開封部1013の上方には、ICチップ取出し装置1020が設けられている。このICチップ取出し装置1020は、開封された収納テープ1007内に収納させているICチップ1004を取り出し、上下の姿勢を反転し、次段の搬送装置1021に渡す機能を備える。本実施形態では、収納テープ1007の収納された前後2つのICチップ1004を一括して取り出すようにしている。よって、スプロケット1018等は、収納テープ1007をICチップ1004の2個分のピッチずつ間欠的に搬送するように動作し、ICチップ取出し装置1020の取出し位置にICチップ1004が位置した状態で一時停止するように制御する。
そしてICチップ取出し装置1020は、収納テープ1007内に収納されたICチップ1004を取り出すとともに、ICチップ1004の上下を反転するための第一吸着保持部材1022と、その第一吸着保持部材1022によって取り出されて反転されたICチップ1004を受け取り、搬送装置1021に供給するための第二吸着保持部材1023を備える。
第一吸着保持部材1022は、細長帯板状の本体1022aの先端に2個の第一吸引ノズル部1022bを突出形成している。この2個の第一吸引ノズル部1022bの配置間隔は、収納テープ1007におけるICチップ1004の配置ピッチと一致させている。第一吸引ノズル部1022bの先端は開口しており、その開口部位は本体1022a,第一吸引ノズル部1022b内に形成された吸気通路1022cに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。
また、この第一吸着保持部材1022は、昇降移動並びに垂直平面内で回転するように構成する。図25Aから25Cに拡大して示すように、この第一吸着保持部材1022は、昇降移動する移動板1026に対して軸受け部1028を介して軸受け支持され、移動板1026と共に昇降する。移動板1026の背面には、上下に延びる2本のガイドレール1025に対して昇降移動可能に装着されたスライダ1024が取り付けられている。移動板1026は、ガイドレール1025・スライダ1024に案内されて安定して昇降する。この移動板1026を昇降させるための駆動機構は、駆動モータ1033の回転力を受けて回転する回転板1030の偏芯位置に帯板状の連結板1031の一端を連結するとともに、その連結板1031の他端を移動板1026に連結するように構成する。これにより、回転板1030が回転することで、連結板1031ひいては移動板1026が昇降する。そして、移動板1026は、図21,図25Aから25Cに示す上昇位置と、図26に示す下降位置の間を往復する。
また、移動板1026の背面側には、第一吸着保持部材1022を回転させるための駆動源となる駆動モータ1032が取り付けられており、その駆動モータ1032も移動板1026と一体になって昇降する。駆動モータ1032の出力軸に連携される回転軸1034は、移動板1026の前面側に突出するように配置された軸受け部1028に装着され、その回転軸1034の先端に第一吸着保持部材1022が固定される。これにより、駆動モータ1032が回転することで第一吸着保持部材1022も回転する。そして、第一吸着保持部材1022は、図21,図25Aから25Cに示すように先端が上を向いた受け渡し姿勢と、図26に示す先端が下を向いた取り出し姿勢の2つの姿勢でそれぞれ回転を一時停止する。
これにより、駆動モータ1032,1033を適宜制御することで、第一吸着保持部材1022を下向きの取り出し姿勢の状態で下降移動して下降位置に位置させると、第一吸引ノズル部1022bの先端が収納テープ1007内のICチップ1004に接触する(図26,図27A,図28A)。この状態で第一吸引ノズル部1022bが図外の吸引ポンプと連通すると、第一吸引ノズル部1022bによる吸引が行われ、第一吸引ノズル部1022bはICチップ1004を吸着保持する。
次いで、第一吸着保持部材1022を下向きの取り出し姿勢の状態のまま移動板1026を上昇させると、第一吸着保持部材1022の第一吸引ノズル部1022bはICチップ1004を吸着保持した状態で収納テープ1007より上方に位置する。これにより、収納テープ1007からのICチップ1004の取出しが完了する。そして、移動板1026ひいては第一吸着保持部材1022はさらに上昇移動し、上昇位置に至る。この上昇位置に至る前に、駆動モータ1032の駆動を受けて第一吸着保持部材1022は180度回転して上向きの受け渡し姿勢に遷移する。これにより、第一吸着保持部材1022の第一吸引ノズル部1022bに吸着されたICチップ1004の上下が反転し、チップ本体1006がベースフィルム1005の下側に位置する下向き姿勢となる。
図25Aから25C,図27B等に示すように、第一吸着保持部材1022が上を向いた受け渡し姿勢で上昇位置にあるときの第一吸着保持部材1022の第一吸引ノズル部1022bの存在位置には、筒状ガイド(ガイド部材)1040が配置されている。この筒状ガイド1040は、水平方向に伸びる支持板1048等を介して機枠に連結され、所望の位置に固定配置される。筒状ガイド1040は、上下に延びる2本の貫通孔1041を備えている。2本の貫通孔1041は、その軸心が平行で、軸間のピッチは第一吸引ノズル部1022bの配置ピッチと一致させている。また、各貫通孔1041は、下端の入口領域1041a、中央領域1041b、上端の出口領域1041cを備える。入口領域1041aと出口領域1041cの内径寸法はICチップ1004の外形寸法に比べて十分大きい設定とし、中央領域1041bの内形寸法はICチップ1004の外形寸法とほぼ等しいか一回り大きい設定としている。さらに、中央領域1041bの内周面は、上下方向の中央が最も狭くなるようなテーパ面としている。そして、第一吸着保持部材1022が上を向いた受け渡し姿勢の状態のまま上昇移動すると、第一吸引ノズル部1022bは、筒状ガイド1040の下端から入口領域1041aに進入し、上昇位置に至ると第一吸引ノズル1022bの先端は、中央領域1041b内に位置する。より具体的には、中央領域1041b内の最も狭い中央位置付近に位置する。これにより、第一吸引ノズル部1022bに吸着保持されたICチップ1004の筒状ガイド1040内への進入は、比較的余裕のある入口領域1040aを経て、徐々に内径が縮小する中央領域1041b内を移動するため、スムーズに上昇位置まで移動することができる。
一方、第二吸着保持部材1023は、水平方向で接近離反する第一本体1023aと第二本体1023bを備える。第一および第二本体1023a,1023bの先端には、それぞれ第二吸引ノズル部1023cを備える。第一本体1023aと第二本体1023bが接近した状態における2個の第二吸引ノズル部1023cの配置間隔は、第一吸着保持部材1022の第一吸引ノズル部1022bの配置間隔と一致するようにしている。さらに第二吸引ノズル部1023cの先端は開口しており、その開口部位は第一および第二本体1023a,1023b,第二吸引ノズル部1023c内に形成された吸気通路1023dに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。
また、この第二吸着保持部材1023は、三次元空間内で移動するように構成する。この移動は第一ロボット1049により行う。すなわち、第一ロボット104は、水平面内で移動するスカラロボットのアーム1044と、アーム1044の先端下面に昇降可能に取り付けた支持ロッド1043と、支持ロッド1043の下端に取り付けたベース1042を備える。このスカラロボットのアーム1044の水平移動と、支持ロッド1043の昇降移動により、ベース1042は三次元空間内の所望の位置に移動可能となる。そして、ベース1042の下面に設けたガイドレール1042aに、第二吸着保持部材1023を構成する第一本体1023aと第二本体1023bをスライダ1023eを介して移動可能に取り付ける。この第一本体1023aと第二本体1023bの移動は、例えばシリンダ駆動により行う。これにより、ベース1042ひいてはその下面に支持された第二吸着保持部材1023は、三次元空間内で移動する。さらに、第一本体1023aと第二本体1023bは、ガイドレール1042aに沿って互いに接近離反する。
具体的には、第二吸着保持部材1023が、スカラロボットのアーム1044の動作に従い水平面内では筒状ガイド1040と重なる位置に移動し、その状態を維持しながら支持ロッド1043が下降することで第二吸着保持部材1023が下降位置に至る。このとき、第一本体1023aと第二本体1023bは近接した状態にする。この状態では、図25Aから25C,図27B,図28Bに示すように第二吸引ノズル部1023cは、筒状ガイド1040の上端から出口領域1041cに進入する。そして、最下端位置に至ると第二吸引ノズル部1023cの先端は、中央領域1041b内に位置し、この状態では、上昇位置に位置した第一吸着保持部材1022の第一吸引ノズル部1022bの先端と一定のクリアランス(例えば0.5mm程度)をおいて接近するように制御する。
これにより、第一吸引ノズル部1022bで吸引保持されたICチップ1004が、筒状ガイド1040の貫通孔1041の中領域1041bで位置した状態で待ち、上方から筒状ガイド1040内に進入してきた第二吸着保持部材1023の第二吸引ノズル部1023cの下端が、ICチップ1004に接触或いは近接する。そして、適宜のタイミングで第二吸引ノズル部1023cでの吸引を開始し、第一吸引ノズル部1022bでの吸引を停止することで、ICチップ1004の吸着保持は第二吸着保持部材1023側に移行する。
このように、本実施形態ではこの第一吸着保持部材1022から第二吸着保持部材1023へのICチップ1004の移し替えを筒状ガイド1040内で行うことを特徴としている。ICチップ1004は、例えば直径3.5mmという小さく、ベースフィルム1005という薄い形状であるため、吸着保持部材での保持がしっかりできない。そのため、仮に、第一吸着保持部材1022から第二吸着保持部材1023間の受け渡しを、ICチップ1004がむき出しの状態で行うと、第一、第二吸引ノズル部1022b、1023bの吸引が入れ替わる際にICチップ1004がずれて、受け渡しがスムーズに行えずにICチップ1004が落下してしまうおそれもあるが、本実施形態では、受け渡し処理が筒状ガイド1040の内部で行われるため、確実に受け渡しを行うことができる。
この後、第一吸着保持部材1022は、受け渡し姿勢のまま下降移動し、第一吸引ノズル部1022bが筒状ガイド1040の外に出ると、適宜のタイミングで180度回転して取り出し姿勢になるとともに下降位置に戻り、次のICチップの取出しに備える。一方、ICチップ1004を受け取った第二吸着保持部材1023は、支持ロッド1043の上昇に伴い上昇移動し、第二吸引ノズル部1023cが筒状ガイド1040の上方に位置する。その後、スカラロボットのアーム1044の動作により第二吸着保持部材1023は水平方向に移動し、搬送装置1021の搬入位置に至る。
搬送装置1021は、図29Aおよび29Bに示すように、第二吸着保持部材1023が吸着保持して搬送してきた2個のICチップ1004を受け取る第一受け部1045並びに第二受け部1046と、それら第一受け部1045,第二受け部1046を前後進移動する駆動機構1047を備える。図30Aおよび30Bに拡大して示すように、第一受け部1045は、上向きの二股状に分離された2本の柱部1045aの上面に、ICチップ1004を収納する凹部1045bを備える。柱部1045a(凹部1045b)の間隔は、次段の打錠機に合わせ、収納テープ1007におけるICチップ1004の配置ピッチ(第一吸引ノズル部1022bや第二吸着保持部材1023の配置間隔)に比べて長い設定としている。また、凹部1045bの底面には、柱部1045a内に形成された吸気通路1045cに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。これにより、凹部1045b内にセットされたICチップ1004は、凹部1045b内に吸着保持され、第一受け部1045が前進移動しても、ICチップ1004は凹部1045b内にセットされたまま第一受け部1045とともに前進移動する。
同様に、第二受け部1046は、上向きの二股状に分離された2本の柱部1046aの上面に、ICチップ1004を収納する凹部1046bを備える。柱部1046a(凹部1046b)の間隔は、次段の打錠機にあせ、収納テープ1007におけるICチップ1004の配置ピッチ(第一吸引ノズル部1022bや第二吸着保持部材1023の配置間隔)に比べて長い設定としている。また、凹部1046bの底面には、柱部1046a内に形成された吸気通路1046cに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。これにより、凹部1046b内にセットされたICチップ1004は、凹部1046b内に吸着保持され、第二受け部1046が前進移動しても、ICチップ1004は凹部1046b内にセットされたまま第二受け部1046とともに前進移動する。
第一受け部1045と第二受け部1046の駆動機構1047は、駆動モータ1050と、その駆動モータ1050の出力を受けて往復直線運動に変換するラック1051とピニオン1052を備える。第一受け部1045と第二受け部1046は、それぞれ連結プレート1053,1054を介して対応するラック1051に連携され、逆方向に移動する。すなわち、第一受け部1045が前進移動するときは第二受け部1046は後退移動し、第一受け部1045が前進移動するときは第二受け部1046は後退移動する。つまり、例えば第一受け部1045が搬入位置にあると、第二受け部1046は搬出位置にあり、また例えば第一受け部1045が搬出位置にあると、第二受け部1046は搬入位置にある。また、連結プレート1053の下面並びに連結プレート1054の上面には、スライダ1055が連結される。このスライダ1055はそれぞれ対応するガイドレール1056に装着され、ピニオン1052の回転に伴うラック1051ひいては各受け部1045,1046の前後進移動を案内する。
ICチップ1004を受け取った第二吸着保持部材1023は、スカラロボットのアーム1044によって水平面内を移動し、搬入位置に位置している第一受け部1045或いは第二受け部1046の上方に位置する。上述したように、第一受け部1045と第二受け部1046は、互いに逆方向に前後進移動するため、第一ロボット104は、スカラロボットのアーム1044の動作を制御し、第二吸着保持部材1023を第一受け部1045の搬入位置の上方と、第二受け部1046の搬入位置の上方を交互に位置させる。
上述したように、第一受け部1045の柱部1045a(凹部1045b)や第二受け部1046の柱部1046a(凹部1046b)の間隔を広くしているため、第一ロボット1049は、スカラロボットのアーム1044による第二吸着保持部材1023の水平移動中、或いは搬入位置の上方に位置した際に第二吸着保持部材1023の第一本体1023aと第二本体1023bが離反し、第二吸引ノズル部1023cの間隔を広げるように制御する。この広がった第二吸引ノズル部1023cの間隔は、凹部1045b,1046bの間隔と等しくなるようにしている。
そして、このように第一本体1023aと第二本体1023bが離反した状態で、支持ロッド1043を下降移動すると、例えば図30Aに示すように、第二吸着保持部材1023の第二吸引ノズル部1023cの下端が、第一受け部1045の凹部1045b内に進入し、下向きの姿勢で吸着保持しているICチップ1004が凹部1045b内にセットされる。そして、適宜のタイミングで第二吸着保持部材1023側の吸引を解除すると、ICチップ1004が第一受け部1045の凹部1045b内に移し替えられる。また、第一受け部1045は、予め或いは適宜のタイミングで吸引を開始し、凹部1045b内にICチップ1004を吸着保持する。
このように第一受け部1045へのICチップ1004の供給を完了した第二吸着保持部材1023は、第一ロボット104の動作により筒状ガイド1040内の受け渡し位置に戻り、次に受け渡されたICチップを第二受け部1046の凹部1046bに供給する。
一方、ICチップ1004の供給を受けた第一受け部1045は、前進移動して搬出位置に位置する。搬出位置に至った第一受け部1045の凹部1045b内のICチップ1004は、第二ロボット1070により吸着保持され、打錠機1002へ移し替えられる。第二ロボット1070は、水平面内で移動するスカラロボットのアーム1071と、アーム1071の先端下面に昇降可能に取り付けた支持部材1072と、支持部材1072の下端に取り付けた一対の第三吸引ノズル部1073を備える。第三吸引ノズル部1073の先端は開口しており、その開口部位は第三吸引ノズル部1073内に形成された吸気通路1073aに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。そしてスカラロボットのアーム1071の水平移動と、支持部材1072の昇降移動により、第三吸引ノズル部1073は、三次元空間内の所望の位置に移動可能となる。さらに、一対の第三吸引ノズル部1073の間隔は、第一受け部1045の柱部1045a(凹部1045b),第二受け部1046の柱部1046a(凹部1046b)の配置間隔に合わせている。
よって、第二ロボット1070の動作により、第三吸引ノズル部1073の下端が、搬出位置にある第一受け部1045或いは第二受け部1046の凹部1045b,1046b内に至った状態で吸引ポンプによる吸引を行い、第一受け部1045或いは第二受け部1046側の真空ポンプによる吸引を解除すると、ICチップ1004は、第三吸引ノズル部1073側に吸着保持される(図30B参照)。
次いで第二ロボット1070の動作により、ICチップ1004を吸着保持している第三吸引ノズル部1073が、上昇移動→水平移動→下降移動することで、図22,図31B等に示すように、打錠機1002の搬入側に配置されたICチップ供給装置1074の回転テーブル1075のICチップ受け部1079内に位置する。この状態で第三吸引ノズル部1073の吸引を解除すると、ICチップ1004は、ICチップ受け部1079内に供給される。
打錠機1002は、上記のICチップ供給装置1074と、打錠機本体1076を備える。打錠機本体1076は、従来からある既存の打錠機と同様のもので、回転板1077の外縁部に沿って円周上に所定間隔で配設した複数の臼穴1078の中に薬剤粉末を充填し、その充填した薬剤粉末を下杵と上杵とで圧縮成形して錠剤を製造するものである。本実施形態では、ICチップ入りの錠剤を製造するため、まず臼穴1078内に所定量供給した薬剤粉末の上に、ICチップ供給装置1074を用いてICチップ1004を供給し、そのICチップ1004の上からさらに薬剤粉末を充填した後、これらの薬剤粉末とICチップを上下から圧縮成型する機能を備える。詳細な錠剤の製造工程等は後述する。
本発明の要部となるICチップ供給装置1074は、上述したように回転テーブル1075を備え、回転テーブル1075に供給されたICチップ1004を、打錠機本体1076の臼穴1078内に位置合わせをして供給する。回転テーブル1075は、駆動モータ1060の回転力を受けて回転する。本実施形態では、90度間隔で間欠的に回転するように制御する。また回転テーブル1075は、板状の本体1075aの外周に90度間隔で外側に突出する突片1075bを備えている。この突片1075bにICチップ受け部1079を設ける。供給装置1003側からは、ICチップ1004が2個単位で供給されてくるため、各突片1075bに、ICチップ受け部1079を2個ずつ設ける。本実施形態では、上流側の供給装置1003からのICチップ受け取り位置から180度回転した位置が、打錠機本体1076へのICチップ1004の供給位置となる。そして、ICチップ受け取り位置から90度回転した位置で一時停止するが、このとき、例えばICチップ受け取り部1059にICチップが正しく供給されているかの検査を行う検査装置を設けると良い。
図32に拡大して示すように、回転テーブル1075の突片1075bの所定位置に上下に貫通する貫通孔1075b′を設け、その貫通孔1075b′に位置決めガイド1061を装着する。この位置決めガイド1061が、ICチップ受け取り部1059を構成する。位置決めガイド1061は、図33Aから33Cに示すようにも上下に貫通する貫通孔を有するリング状を基本形状としている。
位置決めガイド1061は、円筒状の本体1062の上方円周側面に径方向外周に突出するフランジ部を備え、本体1062の上面の中央には、上方に突出する凸部1063を設ける。凸部1063は、その側面に平坦面1063aを備えている。凸部1063を突片1075bの貫通孔1075b′内に挿入するとともに、フランジ部1063を突片1075bと本体1075aで挟み込んで保持する。これにより、位置決めガイド1061の軸方向、すなわち、上下方向の移動が抑止され、位置決めガイド1061の回転テーブル1075からの離脱が抑止される。さらに突片1075bの貫通孔1075b′の内周面形状は、位置決めガイド1061の凸部1063の外周面形状に略付合する設定としている。これにより、位置決めガイド1061の軸回りでの回転が抑止される。よって、位置決めガイド1061は、正しい位置・姿勢で回転テーブル1075に保持される。
位置決めガイド1061に設けた貫通孔1066は、上方領域は平断面が円形で上方に行くほど徐々に径が大きくなるテーパ面1066aとしている。この上方領域は、主に凸部1063を形成した領域である。凸部1063の上端における貫通孔1066の内径は、ICチップ1004の外径よりも大きくし、第三吸引ノズル部1073で吸着保持されているICチップ1004が第三吸引ノズル部1073の下降に従って位置決めガイド1061の貫通孔1066内に進入するが、係る進入をテーパ面1066aにより案内しスムーズな下降移動を促している。
また貫通孔1066の本体1062の部分における内周面は、中心に向かって突出する突起1067を複数形成している。本実施形態では、突起1067を5個設けたが、設置数は例えば3個としたり、その他任意の個数を用いることができる。突起1067の先端位置を貫通孔1066と同心の所定の直径からなる仮想の円周上に位置するようにする。この所定の直径は、ICチップ1004の直径と等しいか、やや狭くする。これにより、位置決めガイド1061の貫通孔1066内に挿入されたICチップ1004の周縁が突起1067により支持され、ICチップ1004の中心と位置決めガイド1061(貫通孔1066)の中心が一致した状態で保持される。よって位置決めが精度良くなされる。また、位置決めガイド1061は、例えばゴムなどの弾性体で製造すると、よりしっかりとICチップ1004を保持するので好ましい。さらにまた、突起1067は、好ましくは円周方向の等間隔に配置することである。このようにすることで、ICチップ1004に対して均等に支持するので好ましい。
さらに本実施形態では、本体1062の下面に、下方に突出する押し込み部1064を設けている。この押し込み部1064の平面形状は、図33Cに示すように略楕円形状としている。この例では、楕円形の長径側の両端を平坦に潰した形状としている。この押し込み部1064の平面形状は、製造する錠剤の形状を基本とし、それよりもやや小さめの形状としている。つまり、打錠機本体1076に形成した臼穴1078の平断面形状に対してやや小さめの形状としている。また、押し込み部1064は、その周面が下方に行くほど小さくなるテーパ面1064aとしている。さらに本実施形態では、貫通孔1066の内周面に形成する突起1067は、この押し込み部1064の下端まで形成している。
次に、ICチップ供給装置1074に対する供給装置1003からのICチップ1004の供給並びに打錠機1002へのICチップ1004の供給動作を説明しつつ、ICチップ供給装置1074の構成を説明する。図34A,図35Aは、供給装置1003の第三吸引ノズル部1073の先端が、ICチップ受け取り部1059を構成する位置決めガイド1061内に挿入した状態を示している。図示するように、第二吸着保持部材1023が下降移動し、ICチップ1004を吸着保持した状態の第三吸引ノズル部1073の先端が位置決めガイド1061の貫通孔1066内に進入し、本体1062の適宜位置で停止する。この適宜位置では、ICチップ1004が突起1067に支持される状態となる。この停止位置に至るまで第三吸引ノズル部1073による吸着が行われているので、ICチップ1004はチップ本体1006が下に位置する下向きの姿勢で水平状態を維持しながら下降移動し、第三吸引ノズル部1073の下方停止位置では、ICチップ1004は水平な姿勢で複数の突起1067に接触する。
次いで、第三吸引ノズル部1073による吸着を解除し、第三吸引ノズル部1073は上昇して位置決めガイド1061から離反し、次のICチップを取りに行く。一方、位置決めガイド1061内に残った下向きの姿勢のICチップ1004は、位置決めガイド1061の突起1067によって水平姿勢を維持した状態で支持される。しかも、上述したようにICチップ1004の中心位置出しも精度良く行われる。
図34B以降,図35B以降は、図34A,図35Aの状態から回転テーブル1075が180度回転した打錠機1002への供給位置を示している。この供給位置では、第一シリンダ1080の駆動を受けて昇降移動するL字プレート1081の先端下面に、2本のプッシャー1082を垂下形成する。この2本のプッシャー1082は、円周方向で隣接する2つの位置決めガイド1061の配置ピッチに合わせており、回転テーブルが一時停止しているときの各位置決めガイド1061の軸心と、プッシャー1082の軸心が一致するように調整している。
さらに、係る第一シリンダ1080,L字プレート1081,プッシャー1082並びに回転テーブル1075は、一体となって昇降可能となっている。そして、係る昇降は、第二シリンダ1083の駆動を受けて行う。
よって、第一シリンダ1080と第二シリンダ1083の往動作・複動作を適宜切り換えることで、回転テーブル1075やプッシャー1082の位置を換えることができる。例えば図34B,図35Bは、第二シリンダ1083により第一シリンダ1080,L字プレート1081,プッシャー1082並びに回転テーブル1075を上昇位置に位置させ、さらに第一シリンダ1080によりプッシャー1082も上昇位置に位置させた状態を示す。この状態では、回転テーブル1075は、打錠機本体1076の回転板1077の上面から離反し、位置決めガイド1061も回転板1077の上面から離反している。また、プッシャー1082の下面は、位置決めガイド1061の上方に位置し、プッシャー1082と位置決めガイド1061に支持された下向き姿勢のICチップ1004は非接触の状態となっている。この状態が、回転テーブル1075が回転し、供給位置に至って一時停止したときの初期状態である。
次いで、第二シリンダ1083のみが動作し、第一シリンダ1080,L字プレート1081,プッシャー1082並びに回転テーブル1075を下降位置に位置させる。すると、図34C,図35Cに示すように、回転テーブル1075は、打錠機本体1076の回転板1077の上面に近接し、位置決めガイド1061の本体1062の下面が回転板1077の上面に接触する。さらに押し込み部1064が臼穴1078内に入り込み、臼穴1078に充填されていた薬剤粉末に接触する。また、このとき、第一シリンダ1080は初期状態のままであるため、プッシャー1082と位置決めガイド1061の相対位置関係は変わらず、プッシャー1082の下面は、位置決めガイド1061の上方に位置し、プッシャー1082と位置決めガイド1061に支持された下向き姿勢のICチップ1004は非接触の状態となっている。
その後、第二シリンダ1083は上記の状態を維持しながら第一シリンダ1080が動作し、プッシャー1082が下降移動する。すると、図34D,図35Dに示すように、プッシャー1082の下端は、位置決めガイド1061の下端、すなわち、押し込み部1064の下端に至り、ICチップ1004はプッシャー1082によって下方に付勢され、位置決めガイド1061から押し出されて薬剤粉末1090内に押し込まれる。このプッシャー1082によるICチップ1004の下方移動時にも、当該ICチップ1004は位置決めガイド1061の突起1067によって水平状態並びに中心位置だしを維持しながら移動する。よって、位置決めガイド1061から押し出されて最終的に薬剤粉末1090内に押し込み供給された際に、臼穴1078に充填された薬剤粉末1090の表面の中心に精度良く供給される。しかも、ICチップ1004は、プッシャー1082によって打錠機本体によって圧縮される前の薬剤粉末1090内に押し込まれるため、位置ずれすることが抑制される。
さらに、ICチップ1004は、チップ本体1006が下に位置する下向きの姿勢で薬剤粉末1090内に押し込まれるため、例えば、ベースフィルム1005が接触する薬剤粉末1090の面に対し、チップ本体1006はさらに薬剤粉末1090内に挿入されることになる。よって、ICチップ1004が水平方向に移動しようとしてもチップ本体1006がくさびのように機能し、横方向に移動して位置ズレすることが確実に抑制できる。
さらに本実施形態では、上述したように、位置決めガイド1061の突起1067によって水平状態並び中心の位置出しが精度良く行われる。従って、薬剤粉末1090の中心に確実に供給できるため、供給後に正しい位置に供給されているか否かの検査をしなくても、位置出しが保証される。よって、仮に検査装置を設置する場合でも、例えば供給の有無の確認をする程度の簡単なセンサでよく、設置するための空間領域が確保できない装置でも対応できる。
図36Aから39Cは、打錠機1002の動作を示している。図36Aに示すように、臼穴1078の下方は、下杵1092が上下に摺動可能に下方から嵌合され、図39Aに示すように臼穴1078の上方には、上杵1093が昇降可能に設けられている。図36Aに示すように、まず、下杵1092が臼穴1078内で下降位置させた状態で薬剤粉末充填装置1094により薬剤粉末1090を臼穴1078内に充填供給する。次いで、下杵1092が上昇するとともに薬剤粉末充填装置1094による供給がカットされ、下1092の上方に形成される臼穴1078の空間にすり切り状態で薬剤粉末1090が定量充填される(図36B)。その後、下杵1092は所定量下降することで、薬剤粉末1090の表面が回転板1075の上面から少し低くなった状態となる(図37A)。
この状態で、上述したICチップ供給装置104により、下向き姿勢のICチップ1004がセットされた位置決めガイド1061が臼穴1078内に入り込み(図37B)プッシャー1082にてICチップ1004を押し出し、薬剤粉末1090内に押し込む(図37C)。
次いで、回転板1075が回転して供給位置にあった臼穴が次工程に移行し(図38A)、下杵1092が臼穴1078内で下降位置させた状態で薬剤粉末充填装置1094により薬剤粉末1090を臼穴1078内に充填供給する(図38B)。次いで、下杵1092が上昇するとともに薬剤粉末充填装置1094による供給がカットされ、下1092の上方に形成される臼穴1078の空間にすり切り状態で薬剤粉末1090が定量充填される(図38C)。
次いで、上杵1093が下降移動し、上杵1093と下杵1092の間で薬剤粉末1090を圧縮する(図39A)。これにより、薬剤粉末1090が固形化されてICチップ入りの錠剤1095が製造される(図39B)。その後、さらに下杵1092が上昇移動することで、製造した錠剤1095を排出する。
<変形例>
押し込み部1064は必ずしも必要ではなく、押し込み部1064を設けず本体1062の下面が回転板1075の上面に接触した状態でICチップ1004をプッシャーで押し出すようにしても良い。この場合、臼穴内の薬剤粉末は、臼穴の上端まで充填し、すり切り状態とするとよい。
また、上述した実施形態のように押し込み部1064を設けた場合、押し込み部1064が臼穴1078内に入り込み、臼穴1078に充填されていた薬剤粉末をさらに押し込むようにするとよい。これにより、薬剤粉末の表面には、押し込み部1064の外形状に付合する内形状の凹部が形成される。よって当該凹部内にICチップ1004がセットされることから、横方向に移動して位置ズレすることが確実に抑制できる。
突起を設ける場合でも、位置決めガイド1061の下端にまで形成するのではなく、下端には設けないようにしても良い。係る場合、例えば、本体部分のみ突起を形成し、押し込み部に対応する部分の全部または一部には突起を設けないようにしても良い。
なお、上述した実施形態では、内周面に突起1067を備えた位置決めガイド1061を設け、当該位置決めガイド1061内にICチップ1004をセットした状態でプッシャーで押し出すようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、例えば、突起を設けない位置決めガイドを用いるようにしてもよい。また、プッシャーに換えて吸着手段を用い、吸着手段で吸着したICチップを臼穴内の薬剤粉末内に押し込むように供給しても良い。
また、上述した実施形態では、ICチップは下向きの姿勢で薬剤粉末内に供給するようにしたが、上向きの姿勢で供給するようにしても良い。
上述した実施形態では、ICチップ1004は収納テープ1007に収納され、第一吸着保持部材1022は、その収納テープからICチップを取り出すようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、例えばパーツフィーダー等により整列されたものでも良い。
<ガイド部材の変形例>
上述した実施形態では、ガイド部材を構成するものとして固定系の筒状ガイド1040を用いた例を説明したが、本発明はこれに限ることはなく、例えば複数の移動ガイド部材と、その移動ガイド部材を接近離反させる駆動機構とを備え、その複数の移動ガイド部材が接近して貫通孔を形成するものでもよい。例えば図40Aおよび40Bに示すように、ガイド部材1098は、2個の移動ガイド部材1096を、それぞれ駆動源となるシリンダ1097に連携し、互いに接近離反するように構成する。
また、移動ガイド部材1096の先端は、両側の平坦部1096aと中央寄りの凹部1096bが形成される。図40Aに示すように、シリンダ1097の駆動力を受け、2個の移動ガイド部材1096が離反した状態では、先端間の空間が広がる。第一吸着保持部材1022の第一吸引ノズル部1022bが係る空間内に入り込む。次いで、移動ガイド部材1096を互いに接近移動させると、図40Bに示すように平坦部1096aは接触し、凹部1096b間で貫通孔が形成される。第一吸引ノズル部1022bは、この貫通孔内に位置するように制御される。また、第二吸引ノズル部も適宜のタイミングでこの貫通孔内に位置し、第一吸引ノズル部1022bに吸着保持されているICチップ1004を保持する。
そして、仮に第一吸着保持部材1022が収納テープ1007からICチップ1004を取り出す際に、第一吸引ノズル部1022bの中心からICチップ1004の中心が位置ずれしてしまった場合でも、第一吸着保持部材1022(第一吸引ノズル部1022b)をICチップ1004の受け渡し位置である移動ガイド部材1096間に位置させた状態で、移動ガイド部材1096を接近移動させると、凹部1096bがICチップ1004の側面に接触して、水平方向に移動させ第一吸引ノズル部1022bの中央に移動させて位置決めすることができる。なお、移動ガイド部材1096が接近して形成される貫通孔の内形寸法は、ICチップ1004の外形寸法より大きく、両移動ガイド部材1096が接近しても、凹部1096b内でICチップ1004を挟み込んで把持することはなく、第一吸引ノズル部1022bから第二吸引ノズル部1023cへのスムーズな移し替えが行われる。
さらに、第一吸引ノズル部1022bと第二吸引ノズル部1023cとが対向・接近した後、移動ガイド部材1096を接近移動させるようにしても良い。このようにすると、ICチップが第一、及び第二ノズル部、移動ガイド面で囲われた状態で確実に受け渡しを行うことができる。
図41は、本発明に係る錠剤製造装置の好適な一実施形態を示す正面図であり、図42,図43は、その平面図であり、図44Aから44Cは本実施形態が供給対象とするICチップを説明する図であり、図44Aから44C以降は装置各部の拡大図並びに作用を説明する図である。
図41〜図43に示すように、本実施形態の錠剤製造装置は、打錠機2002と、その打錠機2002にICチップを搬送供給する供給装置2003を備える。本実施形態が搬送供給するICチップ2004は、図44Aから44Cに示すように、円形のベースフィルム2005の中心位置にチップ本体2006が装着された形態としている。ベースフィルム2005は、例えば、直径3.5mmの円板状の外径からなり、例えば、チップ本体2006を支持する機能や、外部と情報の送受を行うためのアンテナ機能などを備える。チップ本体2006は、例えば1mm角の矩形状の外形をとり、内部に電子回路が組み込まれている。チップ本体2006は、例えば、ICチップ2004を埋め込む錠剤を特定する情報を記憶する記憶部や、所定のタイミングでその記憶部に記憶された情報を送信する機能等を備える。
上記の構成のICチップ2004は、図44A,44Bに示すように、帯状の収納テープ2007に所定の間隔をもって一列に収納される。収納テープ2007は、一定間隔で収納凹部2008aが形成されたキャリアテープ2008と、そのキャリアテープ2008の上面を覆うトップテープ2009を備える。収納凹部2008a内にICチップ2004が収納される。図44B中、右側に示すように、トップテープ2009をキャリアテープ2008から剥離することで収納凹部2008aの上方が開放し、収納されていたICチップ2004を取り出し可能となる。ICチップ2004は、収納凹部2008a内には、チップ本体2006が上に位置する上向き姿勢の状態で収納される。さらに、収納テープ2007は、一方の側縁に沿って送り孔2007aが等ピッチで形成される。この収納テープ2007は、供給リール2010に巻き取られる。
供給装置2003は、その前面に上述した収納テープ2007をロール状に巻き取って構成される供給リール2010を回転自在に軸受け支持する回転支持軸2011を備え、その回転支持軸2011に供給リール2010をセットする。供給装置2003は、その前面に収納テープ2007や分離されたキャリアテープ2008,トップテープ2009の搬送経路を規定する各種のローラ2012と、キャリアテープ2008からトップテープ2009を剥離して収納テープ2007に収納されたICチップ2004を取り出し可能とする収納テープ開封部2013と、ICチップ2004が取り出された後のキャリアテープ2008を回収するキャリアテープ回収部2014と、トップテープ2009を回収するトップテープ回収部2015を備える。
収納テープ開封部2013は、上方所定位置に水平方向に配置された搬送路を構成するガイド板2017と、ガイド板2017の収納テープ2007の搬送方向の前後に配置された一対のスプロケット2018と、ガイド板2017の上方所定位置に配置された剥離板2019を備える。
ガイド板2017は、図45Aから45C等に拡大して示すように、上面に軸方向に伸びる凹溝2017aが形成される。凹溝2017aの幅は、収納テープ2007のテープ幅と等しいか若干広くする。よって収納テープ2007は、その凹溝2017a内を通ることで横ずれすることなく安定して前進移動する。さらに、図45Aから45C,図46等に示すように、ガイド板2017の上流側の区間では、凹溝2017aの底部にスリット2017bを設けるとともに、そのスリット2017bをガイド板2017の下面に装着した接続管2017cに連通する。接続管2017cは、図外の吸引ポンプに連携されている。これにより、凹溝2017aの底面のスリット2017bが開口された部位は、負圧が発生し、収納テープ2007を吸引し、安定して搬送できるようにしている。
また、スプロケット2018には、その円周面に突起2018aが所定ピッチで形成される。収納テープ2007をスプロケット2018に掛け渡すと、突起2018aが収納テープ2007の送り孔2007a内を貫通し、収納テープ2007の上方に突出する。これにより、スプロケット2018が回転すると、送り孔2007a内の突起2018aが収納テープ2007に対して搬送力を与え、それに追従して収納テープ2007が所定量だけ前進移動し、スプロケット2018が停止すると収納テープ2007の前進移動も停止する。スプロケット2018は、図示省略するサーボモータ等の回転角度の制御可能な駆動モータに連携され、所定のタイミングでの間欠駆動が制御される。
剥離板2019は、図44Bに模式的に示すように、収納テープ2007の搬送面と平行に配置された基準面2019aと、その基準面2019aから斜め後上方に向けて傾斜する傾斜面2019bとを備える。収納テープ2007は、上流側のスプロケット2018を通過後、ガイド板2017と剥離板2019の間を通過し、トップテープ2009は剥離板2019の基準面2019aから傾斜面2019bに折り返されてキャリアテープ2008から剥離する。これによりキャリアテープ2008は、収納凹部2008aの上方が開口する。そして、キャリアテープ2008は、ガイド板2017に案内されて水平に移動する。
なお、キャリアテープ2008は、収納テープ開封部2013を通過後、所定の経路を通ってキャリアテープ回収部2014に至り、巻き取りリールに巻き取られて回収される。同様に、剥離したトップテープ2009も所定の経路を通ってトップテープ回収部2015に至り、巻き取りリールに巻き取られて回収される。
収納テープ開封部2013の上方には、ICチップ取出し装置2020が設けられている。このICチップ取出し装置2020は、開封された収納テープ2007内に収納させているICチップ2004を取り出し、上下の姿勢を反転し、次段の搬送装置2021に渡す機能を備える。本実施形態では、収納テープ2007の収納された前後2つのICチップ2004を一括して取り出すようにしている。よって、スプロケット2018等は、収納テープ2007をICチップ2004の2個分のピッチずつ間欠的に搬送するように動作し、ICチップ取出し装置2020の取出し位置にICチップ2004が位置した状態で一時停止するように制御する。
そしてICチップ取出し装置2020は、収納テープ2007内に収納されたICチップ2004を取り出すとともに、ICチップ2004の上下を反転するための第一吸着保持部材2022と、その第一吸着保持部材2022によって取り出されて反転されたICチップ2004を受け取り、搬送装置2021に供給するための第二吸着保持部材2023を備える。
第一吸着保持部材2022は、細長帯板状の本体2022aの先端に2個の第一吸引ノズル部2022bを突出形成している。この2個の第一吸引ノズル部2022bの配置間隔は、収納テープ2007におけるICチップ2004の配置ピッチと一致させている。第一吸引ノズル部2022bの先端は開口しており、その開口部位は本体2022a,第一吸引ノズル部2022b内に形成された吸気通路2022cに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。
また、この第一吸着保持部材2022は、昇降移動並びに垂直平面内で回転するように構成する。図45Aから45Cに拡大して示すように、この第一吸着保持部材2022は、昇降移動する移動板2026に対して軸受け部2028を介して軸受け支持され、移動板2026と共に昇降する。移動板2026の背面には、上下に延びる2本のガイドレール2025に対して昇降移動可能に装着されたスライダ2024が取り付けられている。移動板2026は、ガイドレール2025・スライダ2024に案内されて安定して昇降する。この移動板2026を昇降させるための駆動機構は、駆動モータ2033の回転力を受けて回転する回転板2030の偏芯位置に帯板状の連結板2031の一端を連結するとともに、その連結板2031の他端を移動板2026に連結するように構成する。これにより、回転板2030が回転することで、連結板2031ひいては移動板2026が昇降する。そして、移動板2026は、図41,図45Aから45Cに示す上昇位置と、図46に示す下降位置の間を往復する。
また、移動板2026の背面側には、第一吸着保持部材2022を回転させるための駆動源となる駆動モータ2032が取り付けられており、その駆動モータ2032も移動板2026と一体になって昇降する。駆動モータ2032の出力軸に連携される回転軸2034は、移動板2026の前面側に突出するように配置された軸受け部2028に装着され、その回転軸2034の先端に第一吸着保持部材2022が固定される。これにより、駆動モータ2032が回転することで第一吸着保持部材2022も回転する。そして、第一吸着保持部材2022は、図41,図45Aから45Cに示すように先端が上を向いた受け渡し姿勢と、図46に示す先端が下を向いた取り出し姿勢の2つの姿勢でそれぞれ回転を一時停止する。
これにより、駆動モータ2032,2033を適宜制御することで、第一吸着保持部材2022を下向きの取り出し姿勢の状態で下降移動して下降位置に位置させると、第一吸引ノズル部2022bの先端が収納テープ2007内のICチップ2004に接触する(図46,図47A,図48A)。この状態で第一吸引ノズル部2022bが図外の吸引ポンプと連通すると、第一吸引ノズル部2022bによる吸引が行われ、第一吸引ノズル部2022bはICチップ2004を吸着保持する。
次いで、第一吸着保持部材2022を下向きの取り出し姿勢の状態のまま移動板2026を上昇させると、第一吸着保持部材2022の第一吸引ノズル部2022bはICチップ2004を吸着保持した状態で収納テープ2007より上方に位置する。これにより、収納テープ2007からのICチップ2004の取出しが完了する。そして、移動板2026ひいては第一吸着保持部材2022はさらに上昇移動し、上昇位置に至る。この上昇位置に至る前に、駆動モータ2032の駆動を受けて第一吸着保持部材2022は180度回転して上向きの受け渡し姿勢に遷移する。これにより、第一吸着保持部材2022の第一吸引ノズル部2022bに吸着されたICチップ2004の上下が反転し、チップ本体2006がベースフィルム2005の下側に位置する下向き姿勢となる。
図45Aから45C,図47B等に示すように、第一吸着保持部材2022が上を向いた受け渡し姿勢で上昇位置にあるときの第一吸着保持部材2022の第一吸引ノズル部2022bの存在位置には、筒状ガイド2040が配置されている。この筒状ガイド2040は、水平方向に伸びる支持板2048等を介して機枠に連結され、所望の位置に固定配置される。筒状ガイド2040は、上下に延びる2本の貫通孔2041を備えている。2本の貫通孔2041は、その軸心が平行で、軸間のピッチは第一吸引ノズル部2022bの配置ピッチと一致させている。また、各貫通孔2041は、下端の入口領域2041a、中央領域2041b、上端の出口領域2041cを備える。入口領域2041aと出口領域2041cの内径寸法はICチップ2004の外形寸法に比べて十分大きい設定とし、中央領域2041bの内形寸法はICチップ2004の外形寸法とほぼ等しいか一回り大きい設定としている。さらに、中央領域2041bの内周面は、上下方向の中央が最も狭くなるようなテーパ面としている。そして、第一吸着保持部材2022が上を向いた受け渡し姿勢の状態のまま上昇移動すると、第一吸引ノズル部2022bは、筒状ガイド2040の下端から入口領域2041aに進入し、上昇位置に至ると第一吸引ノズル部2022bの先端は、中央領域2041b内に位置する。より具体的には、中央領域2041b内の最も狭い中央位置付近に位置する。これにより、第一吸引ノズル部2022bに吸着保持されたICチップ2004の筒状ガイド2040内への進入は、比較的余裕のある入口領域2040aを経て、徐々に内径が縮小する中央領域2041b内を移動するため、スムーズに上昇位置まで移動することができる。
一方、第二吸着保持部材2023は、水平方向で接近離反する第一本体2023aと第二本体2023bを備える。第一および第二本体2023a,2023bの先端には、それぞれ第二吸引ノズル部2023cを備える。第一本体2023aと第二本体2023bが接近した状態における2個の第二吸引ノズル部2023cの配置間隔は、第一吸着保持部材2022の第一吸引ノズル部2022bの配置間隔と一致するようにしている。さらに第二吸引ノズル部2023cの先端は開口しており、その開口部位は第一および第二本体2023a,2023b,第二吸引ノズル部2023c内に形成された吸気通路2023dに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。
また、この第二吸着保持部材2023は、三次元空間内で移動するように構成する。この移動は第一ロボット2049により行う。すなわち、第一ロボット2049は、水平面内で移動するスカラロボットのアーム2044と、アーム2044の先端下面に昇降可能に取り付けた支持ロッド2043と、支持ロッド2043の下端に取り付けたベース2042を備える。このスカラロボットのアーム2044の水平移動と、支持ロッド2043の昇降移動により、ベース2042は三次元空間内の所望の位置に移動可能となる。そして、ベース2042の下面に設けたガイドレール2042aに、第二吸着保持部材2023を構成する第一本体2023aと第二本体2023bをスライダ2023eを介して移動可能に取り付ける。この第一本体2023aと第二本体2023bの移動は、例えばシリンダ駆動により行う。これにより、ベース2042ひいてはその下面に支持された第二吸着保持部材2023は、三次元空間内で移動する。さらに、第一本体2023aと第二本体2023bは、ガイドレール2042aに沿って互いに接近離反する。
具体的には、第二吸着保持部材2023が、スカラロボットのアーム2044の動作に従い水平面内では筒状ガイド2040と重なる位置に移動し、その状態を維持しながら支持ロッド2043が下降することで第二吸着保持部材2023が下降位置に至る。このとき、第一本体2023aと第二本体2023bは近接した状態にする。この状態では、図45Aから45C,図47B,図48Bに示すように第二吸引ノズル部2023cは、筒状ガイド2040の上端から出口領域2041cに進入する。そして、最下端位置に至ると第二吸引ノズル部2023cの先端は、中央領域2041b内に位置し、この状態では、上昇位置に位置した第一吸着保持部材2022の第一吸引ノズル部2022bの先端と一定のクリアランス(例えば0.5mm程度)をおいて接近するように制御する。
これにより、第一吸引ノズル部2022bで吸引保持されたICチップ2004が、筒状ガイド2040の貫通孔2041の中央領域2041bで位置した状態で待ち、上方から筒状ガイド2040内に進入してきた第二吸着保持部材2023の第二吸引ノズル部2023cの下端が、ICチップ2004に接触或いは近接する。そして、適宜のタイミングで第二吸引ノズル部2023cでの吸引を開始し、第一吸引ノズル部2022bでの吸引を停止することで、ICチップ2004の吸着保持は第二吸着保持部材2023側に移行する。
このように、本実施形態ではこの第一吸着保持部材2022から第二吸着保持部材2023へのICチップ2004の移し替えを筒状ガイド2040内で行うことを特徴としている。ICチップ2004は、例えば直径3.5mmという小さく、ベースフィルム2005という薄い形状であるため、吸着保持部材での保持がしっかりできない。そのため、仮に、第一吸着保持部材2022から第二吸着保持部材2023間の受け渡しを、ICチップ2004が向き出しの状態で行うと、受け渡しがスムーズに行えずにICチップ2004が落下してしまうおそれもあるが、本実施形態では、受け渡し処理が筒状ガイド2040の内部で行われるため、確実に受け渡しを行うことができる。
この後、第一吸着保持部材2022は、受け渡し姿勢のまま下降移動し、第一吸引ノズル部2022bが筒状ガイド2040の外に出ると、適宜のタイミングで180度回転して取り出し姿勢になるとともに下降位置に戻り、次のICチップの取出しに備える。一方、ICチップ2004を受け取った第二吸着保持部材2023は、支持ロッド2043の上昇に伴い上昇移動し、第二吸引ノズル部2023cが筒状ガイド2040の上方に位置する。その後、スカラロボットのアーム2044の動作により第二吸着保持部材2023は水平方向に移動し、搬送装置2021の搬入位置に至る。
搬送装置2021は、図49Aから49Bに示すように、第二吸着保持部材2023が吸着保持して搬送してきた2個のICチップ2004を受け取る第一受け部2045並びに第二受け部2046と、それら第一受け部2045,第二受け部2046を前後進移動する駆動機構2047を備える。図50Aおよび50Bに拡大して示すように、第一受け部2045は、上向きの二股状に分離された2本の柱部2045aの上面に、ICチップ2004を収納する凹部2045bを備える。柱部2045a(凹部2045b)の間隔は、次段の打錠機に合わせ、収納テープ2007におけるICチップ2004の配置ピッチ(第一吸引ノズル部2022bや第二吸着保持部材2023の配置間隔)に比べて長い設定としている。また、凹部2045bの底面には、柱部2045a内に形成された吸気通路2045cに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。これにより、凹部2045b内にセットされたICチップ2004は、凹部2045b内に吸着保持され、第一受け部2045が前進移動しても、ICチップ2004は凹部2045b内にセットされたまま第一受け部2045とともに前進移動する。
同様に、第二受け部2046は、上向きの二股状に分離された2本の柱部2046aの上面に、ICチップ2004を収納する凹部2046bを備える。柱部2046a(凹部2046b)の間隔は、次段の打錠機にあせ、収納テープ2007におけるICチップ2004の配置ピッチ(第一吸引ノズル部2022bや第二吸着保持部材2023の配置間隔)に比べて長い設定としている。また、凹部2046bの底面には、柱部2046a内に形成された吸気通路2046cに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。これにより、凹部2046b内にセットされたICチップ2004は、凹部2046b内に吸着保持され、第二受け部2046が前進移動しても、ICチップ2004は凹部2046b内にセットされたまま第二受け部2046とともに前進移動する。
第一受け部2045と第二受け部2046の駆動機構2047は、駆動モータ2050と、その駆動モータ2050の出力を受けて往復直線運動に変換するラック2051とピニオン2052を備える。第一受け部2045と第二受け部2046は、それぞれ連結プレート2053,2054を介して対応するラック2051に連携され、逆方向に移動する。すなわち、第一受け部2045が前進移動するときは第二受け部2046は後退移動し、第一受け部2045が前進移動するときは第二受け部2046は後退移動する。つまり、例えば第一受け部2045が搬入位置にあると、第二受け部2046は搬出位置にあり、また例えば第一受け部2045が搬出位置にあると、第二受け部2046は搬入位置にある。また、連結プレート2053の下面並びに連結プレート2054の上面には、スライダ2055が連結される。このスライダ2055はそれぞれ対応するガイドレール2056に装着され、ピニオン2052の回転に伴うラック2051ひいては各受け部2045,2046の前後進移動を案内する。
ICチップ2004を受け取った第二吸着保持部材2023は、スカラロボットのアーム2044によって水平面内を移動し、搬入位置に位置している第一受け部2045或いは第二受け部2046の上方に位置する。上述したように、第一受け部2045と第二受け部2046は、互いに逆方向に前後進移動するため、第一ロボット2049は、スカラロボットのアーム2044の動作を制御し、第二吸着保持部材2023を第一受け部2045の搬入位置の上方と、第二受け部2046の搬入位置の上方を交互に位置させる。
上述したように、第一受け部2045の柱部2045a(凹部2045b)や第二受け部2046の柱部2046a(凹部2046b)の間隔を広くしているため、第一ロボット2049は、スカラロボットのアーム2044による第二吸着保持部材2023の水平移動中、或いは搬入位置の上方に位置した際に第二吸着保持部材2023の第一本体2023aと第二本体2023bが離反し、第二吸引ノズル部2023cの間隔を広げるように制御する。この広がった第二吸引ノズル部2023cの間隔は、凹部2045b,2046bの間隔と等しくなるようにしている。
そして、このように第一本体2023aと第二本体2023bが離反した状態で、支持ロッド2043を下降移動すると、例えば図50Aに示すように、第二吸着保持部材2023の第二吸引ノズル部2023cの下端が、第一受け部2045の凹部2045b内に進入し、下向きの姿勢で吸着保持しているICチップ2004が凹部2045b内にセットされる。そして、適宜のタイミングで第二吸着保持部材2023側の吸引を解除すると、ICチップ2004が第一受け部2045の凹部2045b内に移し替えられる。また、第一受け部2045は、予め或いは適宜のタイミングで吸引を開始し、凹部2045b内にICチップ2004を吸着保持する。
このように第一受け部2045へのICチップ2004の供給を完了した第二吸着保持部材2023は、第一ロボット2049の動作により筒状ガイド2040内の受け渡し位置に戻り、次に受け渡されたICチップを第二受け部2046の凹部2046bに供給する。
一方、ICチップ2004の供給を受けた第一受け部2045は、前進移動して搬出位置に位置する。搬出位置に至った第一受け部2045の凹部2045b内のICチップ2004は、第二ロボット2070により吸着保持され、打錠機2002へ移し替えられる。第二ロボット2070は、水平面内で移動するスカラロボットのアーム2071と、アーム2071の先端下面に昇降可能に取り付けた支持部材2072と、支持部材2072の下端に取り付けた一対の第三吸引ノズル部2073を備える。
第三吸引ノズル部2073の先端は開口しており、その開口部位は第三吸引ノズル部2073内に形成された吸気通路2073aに連通しており、図外の吸引ポンプに接続される。そしてスカラロボットのアーム2071の水平移動と、支持部材2072の昇降移動により、第三吸引ノズル部2073は、三次元空間内の所望の位置に移動可能となる。さらに、一対の第三吸引ノズル部2073の間隔は、第一受け部2045の柱部2045a(凹部2045b),第二受け部2046の柱部2046a(凹部2046b)の配置間隔に合わせている。
よって、第二ロボット2070の動作により、第三吸引ノズル部2073の下端が、搬出位置にある第一受け部2045或いは第二受け部2046の凹部2045b,2046b内に至った状態で吸引ポンプによる吸引を行い、第一受け部2045或いは第二受け部2046側の真空ポンプによる吸引を解除すると、ICチップ2004は、第三吸引ノズル部2073側に吸着保持される(図50B参照)。
次いで第二ロボット2070の動作により、ICチップ2004を吸着保持している第三吸引ノズル部2073が、上昇移動→水平移動→下降移動することで、図42,図51B等に示すように、打錠機2002の搬入側に配置されたICチップ供給装置2074の回転テーブル2075のICチップ受け部2079内に位置する。この状態で第三吸引ノズル部2073の吸引を解除すると、ICチップ2004は、ICチップ受け部2079内に供給される。
打錠機2002は、上記のICチップ供給装置2074と、打錠機本体2076を備える。打錠機本体2076は、従来からある既存の打錠機と同様のもので、回転板2077の外縁部に沿って円周上に所定間隔で配設した複数の臼穴2078の中に薬剤粉末を充填し、その充填した薬剤粉末を下杵と上杵とで圧縮成形して錠剤を製造するものである。本実施形態では、ICチップ入りの錠剤を製造するため、まず臼穴2078内に所定量供給した薬剤粉末の上に、ICチップ供給装置2074を用いてICチップ2004を供給し、そのICチップ2004の上からさらに薬剤粉末を充填した後、これらの薬剤粉末とICチップを上下から圧縮成型する機能を備える。詳細な錠剤の製造工程等は後述する。
本発明の要部となるICチップ供給装置2074は、上述したように回転テーブル2075を備え、回転テーブル2075に供給されたICチップ2004を、打錠機本体2076の臼穴2078内に位置合わせをして供給する。回転テーブル2075は、駆動モータ2060の回転力を受けて回転する。本実施形態では、90度間隔で間欠的に回転するように制御する。また回転テーブル2075は、板状の本体2075aの外周に90度間隔で外側に突出する突片2075bを備えている。この突片2075bにICチップ受け部2079を設ける。供給装置2003側からは、ICチップ2004が2個単位で供給されてくるため、各突片2075bに、ICチップ受け部2079を2個ずつ設ける。本実施形態では、上流側の供給装置2003からのICチップ受け取り位置から180度回転した位置が、打錠機本体2076へのICチップ2004の供給位置となる。そして、ICチップ受け取り位置から90度回転した位置で一時停止するが、このとき、例えばICチップ受け取り部2059にICチップが正しく供給されているかの検査を行う検査装置を設けると良い。
図52に拡大して示すように、回転テーブル2075の突片2075bの所定位置に上下に貫通する貫通孔2075b′を設け、その貫通孔2075b′に位置決めガイド2061を装着する。この位置決めガイド2061が、ICチップ受け取り部2059を構成する。位置決めガイド2061は、図53Aから53Cに示すように上下に貫通する貫通孔を有するリング状を基本形状としている。
位置決めガイド2061は、円筒状の本体2062の上方円周側面に径方向外周に突出するフランジ部2065を備え、本体2062の上面の中央には、上方に突出する凸部2063を設ける。凸部2063は、その側面に平坦面2063aを備えている。凸部2063を突片2075bの貫通孔2075b′内に挿入するとともに、フランジ部2065を突片2075bと本体2075aで挟み込んで保持する。これにより、位置決めガイド2061の軸方向、すなわち、上下方向の移動が抑止され、位置決めガイド2061の回転テーブル2075からの離脱が抑止される。さらに突片2075bの貫通孔2075b′の内周面形状は、位置決めガイド2061の凸部2063の外周面形状に略付合する設定としている。これにより、位置決めガイド2061の軸回りでの回転が抑止される。よって、位置決めガイド2061は、正しい位置・姿勢で回転テーブル2075に保持される。
位置決めガイド2061に設けた貫通孔2066は、上方領域は平断面が円形で上方に行くほど徐々に径が大きくなるテーパ面2066aとしている。この上方領域は、主に凸部2063を形成した領域である。凸部2063の上端における貫通孔2066の内径は、ICチップ2004の外径よりも大きくし、第三吸引ノズル部2073で吸着保持されているICチップ2004が第三吸引ノズル部2073の下降に従って位置決めガイド2061の貫通孔2066内に進入するが、係る進入をテーパ面2066aにより案内しスムーズな下降移動を促している。
また貫通孔2066の本体2062の部分における内周面は、中心に向かって突出する突起2067を複数形成している。本実施形態では、突起2067を5個設けたが、設置数は例えば3個としたり、その他任意の個数を用いることができる。突起2067の先端位置を貫通孔2066と同心の所定の直径からなる仮想の円周上に位置するようにする。この所定の直径は、ICチップ2004の直径と等しいか、やや狭くする。これにより、位置決めガイド2061の貫通孔2066内に挿入されたICチップ2004の周縁が突起2067により支持され、ICチップ2004の中心と位置決めガイド2061(貫通孔2066)の中心が一致した状態で保持される。よって位置決めが精度良くなされる。また、位置決めガイド2061は、例えばゴムなどの弾性体で製造すると、よりしっかりとICチップ2004を保持するので好ましい。さらにまた、突起2067は、好ましくは円周方向の等間隔に配置することである。このようにすることで、ICチップ2004に対して均等に支持するので好ましい。
さらに本実施形態では、本体2062の下面に、下方に突出する押し込み部2064を設けている。この押し込み部2064の平面形状は、図53Cに示すように略楕円形状としている。この例では、楕円形の長径側の両端を平坦に潰した形状としている。この押し込み部2064の平面形状は、製造する錠剤の形状を基本とし、それよりもやや小さめの形状としている。つまり、打錠機本体2076に形成した臼穴2078の平断面形状に対してやや小さめの形状としている。また、押し込み部2064は、その周面が下方に行くほど小さくなるテーパ面2064aとしている。さらに本実施形態では、貫通孔2066の内周面に形成する突起2067は、この押し込み部2064の下端まで形成している。
次に、ICチップ供給装置2074に対する供給装置2003からのICチップ2004の供給並びに打錠機2002へのICチップ2004の供給動作を説明しつつ、ICチップ供給装置2074の構成を説明する。図54A,図55Aは、供給装置2003の第三吸引ノズル部2073の先端が、ICチップ受け取り部2059を構成する位置決めガイド2061内に挿入した状態を示している。図示するように、第二吸着保持部材2023が下降移動し、ICチップ2004を吸着保持した状態の第三吸引ノズル部2073の先端が位置決めガイド2061の貫通孔2066内に進入し、本体2062の適宜位置で停止する。この適宜位置では、ICチップ2004が突起2067に支持される状態となる。この停止位置に至るまで第三吸引ノズル部2073による吸着が行われているので、ICチップ2004はチップ本体2006が下に位置する下向きの姿勢で水平状態を維持しながら下降移動し、第三吸引ノズル部2073の下方停止位置では、ICチップ2004は水平な姿勢で複数の突起2067に接触する。
次いで、第三吸引ノズル部2073による吸着を解除し、第三吸引ノズル部2073は上昇して位置決めガイド2061から離反し、次のICチップを取りに行く。一方、位置決めガイド2061内に残った下向きの姿勢のICチップ2004は、位置決めガイド2061の突起2067によって水平姿勢を維持した状態で支持される。しかも、上述したようにICチップ2004の中心位置出しも精度良く行われる。
図54B以降,図55B以降は、図54A,図55Aの状態から回転テーブル2075が180度回転した打錠機2002への供給位置を示している。この供給位置では、第一シリンダ2080の駆動を受けて昇降移動するL字プレート2081の先端下面に、2本のプッシャー2082を垂下形成する。この2本のプッシャー2082は、円周方向で隣接する2つの位置決めガイド2061の配置ピッチに合わせており、回転テーブルが一時停止しているときの各位置決めガイド2061の軸心と、プッシャー2082の軸心が一致するように調整している。
さらに、係る第一シリンダ2080,L字プレート2081,プッシャー2082並びに回転テーブル2075は、一体となって昇降可能となっている。そして、係る昇降は、第二シリンダ2083の駆動を受けて行う。
よって、第一シリンダ2080と第二シリンダ2083の往動作・複動作を適宜切り換えることで、回転テーブル2075やプッシャー2082の位置を換えることができる。例えば図54B,図55Bは、第二シリンダ2083により第一シリンダ2080,L字プレート2081,プッシャー2082並びに回転テーブル2075を上昇位置に位置させ、さらに第一シリンダ2080によりプッシャー2082も上昇位置に位置させた状態を示す。この状態では、回転テーブル2075は、打錠機本体2076の回転板2077の上面から離反し、位置決めガイド2061も回転板2077の上面から離反している。また、プッシャー2082の下面は、位置決めガイド2061の上方に位置し、プッシャー2082と位置決めガイド2061に支持された下向き姿勢のICチップ2004は非接触の状態となっている。この状態が、回転テーブル2075が回転し、供給位置に至って一時停止したときの初期状態である。
次いで、第二シリンダ2083のみが動作し、第一シリンダ2080,L字プレート2081,プッシャー2082並びに回転テーブル2075を下降位置に位置させる。すると、図54C,図55Cに示すように、回転テーブル2075は、打錠機本体2076の回転板2077の上面に近接し、位置決めガイド2061の本体2062の下面が回転板2077の上面に接触する。さらに押し込み部2064が臼穴2078内に入り込み、臼穴2078に充填されていた薬剤粉末に接触する。また、このとき、第一シリンダ2080は初期状態のままであるため、プッシャー2082と位置決めガイド2061の相対位置関係は変わらず、プッシャー2082の下面は、位置決めガイド2061の上方に位置し、プッシャー2082と位置決めガイド2061に支持された下向き姿勢のICチップ2004は非接触の状態となっている。
その後、第二シリンダ2083は上記の状態を維持しながら第一シリンダ2080が動作し、プッシャー2082が下降移動する。すると、図54D,図55Dに示すように、プッシャー2082の下端は、位置決めガイド2061の下端、すなわち、押し込み部2064の下端に至り、ICチップ2004はプッシャー2082によって下方に付勢され、位置決めガイド2061から押し出されて薬剤粉末2090内に押し込まれる。このプッシャー2082によるICチップ2004の下方移動時にも、当該ICチップ2004は位置決めガイド2061の突起2067によって水平状態並びに中心位置だしを維持しながら移動する。よって、位置決めガイド2061から押し出されて最終的に薬剤粉末2090内に押し込み供給された際に、臼穴2078に充填された薬剤粉末2090の表面の中心に精度良く供給される。しかも、ICチップ2004は、プッシャー2082によって打錠機本体によって圧縮される前の薬剤粉末2090内に押し込まれるため、位置ずれすることが抑制される。
さらに、ICチップ2004は、チップ本体2006が下に位置する下向きの姿勢で薬剤粉末2090内に押し込まれるため、例えば、ベースフィルム2005が接触する薬剤粉末2090の面に対し、チップ本体2006はさらに薬剤粉末2090内に挿入されることになる。よって、ICチップ2004が水平方向に移動しようとしてもチップ本体2006がくさびのように機能し、横方向に移動して位置ズレすることが確実に抑制できる。
さらに本実施形態では、上述したように、位置決めガイド2061の突起2067によって水平状態並び中心の位置出しが精度良く行われる。従って、薬剤粉末2090の中心に確実に供給できるため、供給後に正しい位置に供給されているか否かの検査をしなくても、位置出しが保証される。よって、仮に検査装置を設置する場合でも、例えば供給の有無の確認をする程度の簡単なセンサでよく、設置するための空間領域が確保できない装置でも対応できる。
図56Aから56Kは、打錠機2002の動作を示している。図56Aに示すように、臼穴2078の下方は、下杵2092が上下に摺動可能に下方から嵌合され、図56Iに示すように臼穴2078の上方には、上杵2093が昇降可能に設けられている。図56Aに示すように、まず、下杵2092が臼穴2078内で下降位置させた状態で薬剤粉末充填装置2094により薬剤粉末2090を臼穴2078内に充填供給する。次いで、下杵2092が上昇するとともに薬剤粉末充填装置2094による供給がカットされ、下杵2092の上方に形成される臼穴2078の空間にすり切り状態で薬剤粉末2090が定量充填される(図56B)。その後、下杵2092は所定量下降することで、薬剤粉末2090の表面が回転板2077の上面から少し低くなった状態となる(図56C)。
この状態で、上述したICチップ供給装置2074により、下向き姿勢のICチップ2004がセットされた位置決めガイド2061が臼穴2078内に入り込み(図56D)プッシャー2082にてICチップ2004を押し出し、薬剤粉末2090内に押し込む(図56E)。
次いで、回転板2077が回転して供給位置にあった臼穴が次工程に移行し(図56F)、下杵2092が臼穴2078内で下降位置させた状態で薬剤粉末充填装置2094により薬剤粉末2090を臼穴2078内に充填供給する(図56G)。次いで、下杵2092が上昇するとともに薬剤粉末充填装置2094による供給がカットされ、下杵2092の上方に形成される臼穴2078の空間にすり切り状態で薬剤粉末2090が定量充填される(図56H)。
次いで、上杵2093が下降移動し、上杵2093と下杵2092の間で薬剤粉末2090を圧縮する(図56I)。これにより、薬剤粉末2090が固形化されてICチップ入りの錠剤2095が製造される(図56J)。その後、さらに下杵2092が上昇移動することで、製造した錠剤2095を排出する。
<変形例>
押し込み部2064は必ずしも必要ではなく、押し込み部2064を設けず本体2062の下面が回転板2077の上面に接触した状態でICチップ2004をプッシャーで押し出すようにしても良い。この場合、臼穴内の薬剤粉末は、臼穴の上端まで充填し、すり切り状態とするとよい。
また、上述した実施形態のように押し込み部2064を設けた場合、押し込み部2064が臼穴2078内に入り込み、臼穴2078に充填されていた薬剤粉末をさらに押し込むようにするとよい。これにより、薬剤粉末の表面には、押し込み部2064の外形状に付合する内形状の凹部が形成される。よって当該凹部内にICチップ2004がセットされることから、横方向に移動して位置ズレすることが確実に抑制できる。
また、押し込み部2064を設けた場合であっても、押し込み部2064を薬剤粉末に接触しないようにしてもよい。例えば、薬剤粉末の材質等により、接触により押し込み部2064の表面に薬剤粉末が付着したり、接触時に薬剤粉末が周囲に飛散したりするおそれがある。係る場合、押し込み部2064が、薬剤粉末に接触しない位置でとどめることで係る問題が生じない。
また、上述した実施形態では、ICチップ2004を薬剤粉末2090内に押し込むようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、例えば、落下供給などによりICチップ2004が薬剤粉末2090の表面にとどまるようにするとよい。例えばICチップ2004を薬剤粉末2090内に押し込むようにした場合、押し込みによる力等により薬剤粉末2090が舞ってしまい、後工程のICチップの有無検知などに影響を及ぼすおそれがある。ICチップを押し込まないようにすることで、係る影響を可及的に抑制できる。また、落下供給する場合には、落下距離は少ない方が良い。
突起を設ける場合でも、位置決めガイド2061の下端にまで形成するのではなく、下端には設けないようにしても良い。係る場合、例えば、本体部分のみ突起を形成し、押し込み部に対応する部分の全部または一部には突起を設けないようにしても良い。
なお、上述した実施形態では、内周面に突起2067を備えた位置決めガイド2061を設け、当該位置決めガイド2061内にICチップ2004をセットした状態でプッシャーで押し出すようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、例えば、プッシャーに換えて吸着手段を用い、吸着手段で吸着したICチップを臼穴内の薬剤粉末内に押し込むように供給しても良い。
さらにまた、上述した実施形態では、位置決めガイド2061の下端(押し込み部2064)が、昇降移動して臼穴2078内に入り込むようにしたが、位置決めガイド2061・回転テーブル2075を昇降移動させないようにしてもよい。昇降移動させる工程をなくすことで、サイクルタイムが短縮され、高速化が図れる。この場合、ICチップ2004は、臼穴2078に対して落下供給する。
また、上述した実施形態では、ICチップは下向きの姿勢で薬剤粉末内に供給するようにしたが、上向きの姿勢で供給するようにしても良い。
錠剤製造装置は、(1)臼穴の中に充填された薬剤粉末の上にICチップを供給し、さらにICチップの上から薬剤粉末を充填し、これらの薬剤粉末とICチップを上下から圧縮してICチップ入り錠剤を製造する錠剤製造装置であって、ICチップの供給を、圧縮前の臼穴内の薬剤粉末の上方位置にて位置決めしたICチップを保持した状態でICチップを薬剤粉末に押し込むように行う供給手段を備えて構成した。
ICチップは、圧縮される前の薬剤粉末内に押し込まれて供給されるため、精度良く所望の位置に供給することができ、位置ずれすることが抑制される。
(2)ICチップは、一方の面に凸部を備えたものであり、凸部を下側にした下向きの姿勢で、凸部を薬剤粉末に押し込むように供給するようにするとよい。凸部は、実施形態では、チップ本体6に対応する。実施形態のように、ベースフィルム5にチップ本体6を取り付けたものに限ることはなく、例えば、実施形態のチップ本体の表面に凸部があるものなど各種の形態に適用できる。本発明によれば、凸部がさらに薬剤粉末内に挿入されることになる。よって、例えばICチップが水平方向に移動しようとしても凸部がくさびのように機能し、横方向に移動して位置ズレすることが確実に抑制できる。
(3)ICチップは、凸部を上側にした上向き姿勢でキャリアテープに設けられた収納部にセットされるとともに、収納部の開放側がトップテープで覆われた収納テープに収納されており、収納部から上向き姿勢のICチップを取り出し、その取り出したICチップの上下を反転して下向きの姿勢に変換後、供給手段により供給するように構成するとよい。このようにすれば、上向きの姿勢で供給されるものでも、下向きに変換して薬剤粉末内に供給することができる。
(4)供給手段は、上下に貫通する貫通孔内でICチップを保持する位置決めガイドと、その位置決めガイドの上方に配置され、ICチップを下方に押し出す押し出し手段とを備えるとよい。
ICチップは、圧縮される前の薬剤粉末内に押し込まれて供給されるため、精度良く所望の位置に供給することができ、位置ずれすることが抑制される。
姿勢変換装置は、(1)第一吸着保持部材で吸着保持している電子部品を、第二吸着保持部材が吸着して物品の受け渡しを行い、電子部品の姿勢を変える姿勢変換装置であって、第一吸着保持部材の吸着部と、第二吸着保持部材の吸着部を互いに両端開口した貫通孔を備えたガイド部材の当該貫通孔内に挿入させた状態で受け渡しを行うように構成した。電子部品は、実施形態のICチップに対応する。実施形態では、錠剤に入れるICチップであるが、本発明の対象はこれに限ることはなく各種の電子部品に適用できる。また、本発明の貫通孔は、両端が開口し、その両端の開口からそれぞれ第一吸着保持部材と第二吸着保持部材が貫通孔内に進入していくが、例えばスリットその他の構造により貫通孔の側面の一部が開口していても良い。なお、姿勢変換装置は錠剤製造装置以外の他の用途にも使うことができる。
吸着保持部材間での電子部品の受け渡しがガイド部材(貫通孔)内で行われるため、外部・周辺雰囲気の影響を受けず確実に受け渡しを行うことができる。
(2)筒状ガイドは、貫通孔の内形寸法は両端が広く、中間地点が狭く形成され、受け渡しは中間地点で行うように構成するとよい。このようにすると、両端が広くしているので両吸着保持部材はその先端がスムーズに筒状ガイド内に進入することができ、受け渡しは狭い空間で行うので確実に行えるので好ましい。中間地点の狭い空間は、電子部品の外形寸法形状に対応した内形寸法形状とするとよい。対応した内形寸法形状は、例えば外形寸法形動と同じか一回り大きくすると良い。
(3)電子部品は、収納テープに収納されており、第一吸着保持部材は、収納テープ内の電子部品を吸着保持し、設定された角度回転するとともにガイド部材に電子部品を挿入するように構成するとよい。(4)設定された角度は180度とするとよい。このようにすると、電子部品の上下を反転する反転装置が簡単に構成できるので良い。
(5)ガイド部材は、固定された筒状ガイドから構成されるようにするとよい。この筒状ガイドは、実施形態で実現される。簡単な構成で実現できるので良い。(6)ガイド部材は、複数の移動ガイド部材と、その移動ガイド部材を接近離反させる駆動機構とを備え、その複数の移動ガイド部材が接近して貫通孔を形成するようにするとよい。このようにすると、移動ガイド部材が離反することで、貫通孔よりも広い空間が確保され、例えば第一吸着保持部材で電子部品を吸着保持する際に位置ずれをしているような場合でも、第一吸着保持部材を電子部品の第二吸着保持部材への受け渡し位置に位置させた状態で移動ガイド部材を接近移動させると、移動ガイド部材の先端が電子部品の側面に接触して中央に移動させて位置決めすることができるので良い。
これにより、電子部品の受け渡しを確実に行うことができる。
上述した課題を解決するために、本発明のICチップ供給装置は、(1)臼穴の中に充填された薬剤粉末の上にICチップを供給し、さらにICチップの上から薬剤粉末を充填し、これらの薬剤粉末とICチップを上下から圧縮してICチップ入り錠剤を製造する錠剤製造装置におけるICチップ供給装置であって、上下に貫通する貫通孔内でICチップを保持する位置決めガイドと、その位置決めガイドの上方に配置され、ICチップを下方に押し出す押出手段とを備え、貫通孔の内部に中心に向けて突出する複数の突起を備え、その突起でICチップを保持するようにした。押出手段は、実施形態では、プッシャー2082に対応する。
本発明によれば、位置決めガイドの突起によってICチップは、貫通孔内の平断面内で所望の位置に精度良くセット・保持される。従って、係るセットされる位置に応じた臼穴内の所望の位置にICチップを供給することができる。よって、例えば薬剤粉末の中心に確実に供給できるため、供給後に正しい位置に供給されているか否かの検査をしなくても、位置出しが保証される。よって、例えば仮に検査装置を設置する場合でも、例えば供給の有無の確認をする程度の簡単なセンサでよく、例えば設置するための空間領域が確保できない装置でも対応できる。
(2)複数の突起は、貫通孔の軸方向に沿って延びる凸条とするとよい。(3)凸条は、貫通孔の下端まで形成されているとよい。このようにすると、位置決めガイドの下端から押し出される直前まで位置決めがされているのでより好ましい。
(4)位置決めガイドは、その下面に下方に突出する押し込み部を設け、その押し込み部が臼穴内に進入可能とするようにするとよい。このようにすると、押し込み部が臼穴内に侵入するため、臼穴内の所望の位置にICチップを供給することができる。
(5)位置決めガイドは、回転部材に設けられ、受け取り位置にある位置決めガイドに対し、上方からICチップを押し込んで当該ICチップを突起で保持する機能、ICチップを保持した位置決めガイドが回転部材の回転とともに回転移動し、打錠機の臼穴の上方に位置した状態で、押出手段により保持したICチップが臼穴に供給されるように構成するとよい。上流側の装置からのICチップの受け取りと、打錠機へのICチップの供給を同時に行うことができ、生産性が向上する。
(6)本発明の錠剤製造装置は、臼穴の中に薬剤粉末を充填する手段と、その薬剤粉末の上にICチップを供給する(1)〜(5)のいずれかに記載のICチップ供給装置と、供給されたICチップの上から薬剤粉末を充填する手段と、これらの薬剤粉末とICチップを上下から圧縮してICチップ入り錠剤を製造する手段と、を備えるとよい。
位置決めガイドに設けた複数の突起により、ICチップが所望の位置に保持され、その状態のまま臼穴内に供給されるため、精度良く所望の位置に供給することができ、位置ずれすることが抑制される。
医薬用錠剤の製造装置は、臼穴の中に充填された薬剤粉末の上にICを搭載したICチップ部材としてのICチップ4,1004,2004を供給し、その後、ICチップ4,1004,2004の上から薬剤粉末を充填し、これらの薬剤粉末とICチップ4,1004,2004を上下から圧縮してICチップ部材入り錠剤95,1095,2095を製造する医薬用錠剤の製造装置であって、ICチップ4,1004,2004は、ベース平面としてのベースフィルム5,1005,2005と、そのベースフィルム5,1005,2005に対して一方側に他方側よりも突出した凸部としてのチップ本体6,1006,2006を有しており、医薬用錠剤の製造装置は、ICチップ4,1004,2004を、チップ本体6,1006,2006を下側にした下向きの姿勢で保持して薬剤粉末の上にICチップ4,1004,2004を供給する供給装置3,1003,2003を備える。
ICチップ4,1004,2004は、チップ本体6,1006,2006を上側にした上向き姿勢でキャリアテープ8,1008,2008に設けられた収納部としての収納凹部8a,1008a,2008aにセットされるとともに、収納凹部8a,1008a,2008aの開放側がトップテープ9,1009,2009で覆われた収納テープ7,1007,2007に収納されており、収納凹部8a,1008a,2008aから上向き姿勢のICチップ4,1004,2004が取り出され、その取り出されたICチップ4,1004,2004の上下を反転させて下向きの姿勢に変換された後に供給装置3,1003,2003がICチップ4,1004,2004を供給する。
ICチップ4,1004,2004を吸着保持する第一吸着保持部材22,1022,2022と、第一吸着保持部材22,1022,2022により保持されているICチップ4,1004,2004を、第一吸着保持部材22,1022,2022の反対側から吸着する第二吸着保持部材23,1023,2023と、ICチップ4,1004,2004が挿入される貫通孔41,1041,2041が設けられるガイド部材としての筒状ガイド40,1040,2040とを備え、第一吸着保持部材22,1022,2022の吸着部が貫通孔41,1041,2041の一方側から挿入され、第二吸着保持部材23,1023,2023の吸着部が貫通孔41,1041,2041の他方側から挿入され、ICチップ4,1004,2004は、貫通孔41,1041,2041内にて、第一吸着保持部材22,1022,2022から第二吸着保持部材23,1023,2023に受け渡される。
貫通孔41,1041,2041の内形寸法は端部の入口領域41a,1041a,2041aおよび出口領域41c,1041c,2041cで広く、中間地点(中間領域)である中央領域41b、1041b、2014bで狭く形成され、ICチップ4,1004,2004の受け渡しは中央領域41b,1041b,2041bで行われる。
ICチップ4,1004,2004は、キャリアテープ8,1008,2008に収納されており、第一吸着保持部材22,1022,2022は、キャリアテープ8,1008,2008内のICチップ4,1004,2004を吸着保持し、設定された角度回転するとともに筒状ガイド40,1040,2040の貫通孔41,1041,2041にICチップ4,1004,2004を挿入する。
ガイド部材1098は、複数の移動ガイド部材1096と、その複数の移動ガイド部材1096を相互に接近離反させる駆動機構としてのシリンダ1097とを備え、その複数の移動ガイド部材1096が接近して貫通孔を形成する。
医薬用錠剤の製造装置は、臼穴の中に充填された薬剤粉末の上にICチップ4,1004,2004を供給し、さらにICチップ4,1004,2004の上から薬剤粉末を充填し、これらの薬剤粉末とICチップ4,1004,2004を上下から圧縮してICチップ4,1004,2004入り錠剤95,1095,2095を製造する医薬用錠剤の製造装置であって、上下に貫通する貫通孔66,1066,2066を有し、その貫通孔66,1066,2066内でICチップ4,1004,2004を保持する位置決めガイド61,1061,2061と、その位置決めガイド61,1061,2061の上方に配置され、ICチップ4,1004,2004を下方に押し出す押出部としてのプッシャー82,1082,2082とを備え、貫通孔66,1066,2066の内部に中心に向けて突出する複数の突起67,1067,2067が設けられており、その突起67,1067,2067でICチップ4,1004,2004が保持される。
複数の突起67,1067,2067は、貫通孔の軸方向に沿って延びる凸条である。
凸条は、貫通孔66,1066,2066の下端まで形成されている。
位置決めガイド61,1061,2061は、回転部材としての回転テーブル75,1075,2075に設けられ、受け取り位置にある位置決めガイド61,1061,2061に対し、上方からICチップ4,1004,2004が押し込まれて当該ICチップ4,1004,2004が突起67,1067,2067で保持され、ICチップ4,1004,2004を保持した位置決めガイド61,1061,2061が回転テーブル75,1075,2075の回転とともに回転移動し、打錠機の臼穴の上方に位置した状態で、保持されたICチップ4,1004,2004がプッシャー82,1082,2082により臼穴に供給される。
医薬用錠剤の製造方法は、ベースフィルム5,1005,2005と、そのベースフィルム5,1005,2005に対して一方側に他方側よりも突出したチップ本体6,1006,2006を有するICチップ4,1004,2004を、凸部を下側にした下向きの姿勢で保持して下向きの姿勢のまま臼穴の中に充填された薬剤粉末の上に供給する工程と、ICチップ4,1004,2004の上から薬剤粉末を充填し、これらの薬剤粉末とICチップ4,1004,2004を上下から圧縮してICチップ4,1004,2004入り錠剤95,1095,2095を製造する工程とを備える。
医薬用錠剤の製造方法は、第一吸着保持部材22,1022,2022がICチップ4,1004,2004を吸着保持する工程と、第一吸着保持部材22,1022,2022の吸着部が貫通孔41,1041,2041の一方側から挿入され、第二吸着保持部材23,1023,2023の吸着部が貫通孔41,1041,2041の他方側から挿入され、ICチップ4,1004,2004は、貫通孔41,1041,2041内にて、第一吸着保持部材22,1022,2022から第二吸着保持部材23,1023,2023に受け渡されてICチップ4,1004,2004が下向きの姿勢で保持される工程とをさらに備える。
医薬用錠剤の製造方法は、位置決めガイド61,1061,2061の貫通孔66,1066,2066の内部に中心に向けて突出する複数の突起67,1067,2067が設けられており、その突起67,1067,2067でICチップ4,1004,2004を保持する工程と、貫通孔66,1066,2066内に保持されたICチップ4,1004,2004を臼穴の中に充填された薬剤粉末の上に供給する工程と、ICチップ4,1004,2004の上から薬剤粉末を充填し、これらの薬剤粉末とICチップ4,1004,2004を上下から圧縮してICチップ4,1004,2004入り錠剤95,1095,2095を製造する工程とを備える。
受け取り位置にある位置決めガイド61,1061,2061に対し、上方からICチップ4,1004,2004を押し込む工程をさらに備え、ICチップ4,1004,2004を供給する工程は、ICチップ4,1004,2004を保持した位置決めガイド61,1061,2061が回転テーブル75,1075,2075の回転とともに回転移動し、打錠機の臼穴の上方に位置した状態で、保持したICチップ4,1004,2004を押出部により臼穴に供給することを含む。
2,1002,2002 打錠機
3,1003,2003 供給装置
4,1004,2004 ICチップ
5,1005,2005 ベースフィルム
6,1006,2006 チップ本体
13,1013,2013 収納テープ開封部
20,1020,2020 ICチップ取出し装置
21,1021,2021 搬送装置
22,1022,2022 第一吸着保持部材
23,1023,2023 第二吸着保持部材
40,1040,2040 筒状ガイド
61,1061,2061 位置決めガイド
1096 移動ガイド部材
1098 ガイド部材
2074 ICチップ供給装置

Claims (1)

  1. ICを搭載したICチップ部材を内部に含む医薬用錠剤において、
    前記医薬用錠剤は上下方向に互いに離隔した第1の面および第2の面を有し、
    前記第1の面には刻印または割線が形成されており、
    前記第2の面には、刻印または割線が形成されていないか、または、前記1の面よりも浅い刻印または割線が形成されており、
    前記ICチップ部材は、ベース平面と、前記ベース平面に対して一方側に他方側よりも大きく突出した凸部とを有し、その凸部は第2の面側を向いて医薬用錠剤内で配置されている、医薬用錠剤。
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