JP2018080503A - 水洗大便器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の水洗大便器1は、ボウル形状の汚物受け面4の上縁4aに形成される棚部6と、この棚部の外縁6a付近から立ち上がるリム内壁面8bを形成するリム部8と、を備えたボウル部10を有し、ボウル部は、前後方向に二等分する左右方向に延びる中心軸線に対して前方側及び後方側にそれぞれ形成される前方側領域F及び後方側領域Rをそれぞれ備えており、リム内壁面は、その下方から上方に向かってボウル部の内側に張り出したオーバーハング部分8cを備えており、ボウル部の前方側領域におけるオーバーハング部分の下端8dよりもボウル部の内側に張り出した水平方向のオーバーハング量W1と棚部の幅W2との比率W1/W2は、1.0より小さく設定されている。
【選択図】図3
Description
また、上述した特許文献1に記載されているように、リム内壁面が下方から上方に向かって内側に傾斜しているものについても知られている。
さらに、特許文献2に記載されているように、従来の水洗大便器として、リム内壁面が全周に亘ってオーバーハング形状になっているものや、リム内壁面の一部がオーバーハング形状になっているものについても知られている。
したがって、使用者にとっては、汚物が棚部に付着するのではないかという見た目の不安感が生じ易いと共に、便器の意匠性を低下させる要因にもなっているという問題がある。
一方、リム内壁面が全周に亘って大きなオーバーハング形状にした場合には、リム内壁面の視認性が極度に低下してしまい、清掃性も低下するという問題がある。
このように構成された本発明においては、ボウル部の前方側領域におけるリム内壁面のオーバーハング部分の下端よりもボウル部の内側に張り出した水平方向のオーバーハング量(W1)と棚部の幅(W2)との比率(W1/W2)が1.0より小さく設定されていることにより、ボウル部よりも前方且つ上方の使用者側から見て、リム内壁面の視認性を効果的に維持することができると共に、ボウル部の前方側領域における棚部の外縁が見え難く、棚部の露出量を効果的に低減させることができる。
したがって、汚物が棚部に付着し易くなることを抑制することができ、見た目の不安感を解消することができる。
このように構成された本発明においては、リム内壁面のオーバーハング部分が、その下端から上方に且つボウル部の内側に向かって傾斜した傾斜面を形成しているため、ボウル部よりも前方且つ上方の使用者側から見て、リム内壁面の視認性をより効果的に維持することができると共に、棚部の露出量をより効果的に低減させることができる。
したがって、汚物が棚部に付着し易くなることを抑制することができ、見た目の不安感を解消することができる。
このように構成された本発明においては、リム内壁面のオーバーハング部分の傾斜面について、その鉛直面に対する傾斜角度がリム内壁面の全周のうちのボウル部内の前端付近で最大となるように設定されているため、特に、ボウル部内の前端付近の棚部の露出量をより効果的に低減させることができる。
また、例えば、小便がぶつかりやすいボウル部内の前端付近のリム内壁面に小便がぶつかった場合においても、小便がリム内壁面のオーバーハング部分の傾斜面に沿って駆け上がってボウル部の外部へ飛び出すことを抑制することができる。
さらに、ボウル部内の前端付近のリム内壁面のオーバーハング部分の傾斜角度が最大となる傾斜面により、水洗大便器の施工時等において把持がし易くなるため、施工性についても向上させることができる。
このように構成された本発明においては、ボウル部の前方側領域におけるリム内壁面のオーバーハング部分の下端よりもボウル部の内側に張り出した水平方向のオーバーハング量(W1)と棚部の幅(W2)との比率(W1/W2)が0.2以上に設定されていることにより、ボウル部よりも前方且つ上方の使用者側から見て、リム内壁面の視認性を効果的に維持することができると共に、ボウル部の前方側領域における棚部の外縁が見え難く、棚部の露出量を効果的に低減させることができる。
したがって、汚物が棚部に付着し易くなることを抑制することができ、見た目の不安感を解消することができる。
このように構成された本発明においては、ボウル部の棚部の外縁から外側へ延びる連結部が、棚部の外縁とリム内壁面の下端とを連結するものであり、この連結部の曲面の上下方向の曲率半径が、ボウル部の側方よりも後方の方が大きくなるように設定されているため、ボウル部よりも前方且つ上方の使用者側から見て、ボウル部の側方よりも後方の棚部の外縁とリム内壁面の下端との連結部(境界)を目立ち難くすることができる。
したがって、ボウル部の側方よりも後方のリム内壁面の視認性をさらにより効果的に維持することができる。
このように構成された本発明においては、棚部の幅がボウル部の側方よりも後方の方が小さくなるように設定されているため、ボウル部よりも前方且つ上方の使用者側から見て、ボウル部の側方よりも後方の棚部の存在を目立たなくさせることができる。
したがって、ボウル部の側方よりも後方のリム内壁面の視認性をさらにより効果的に維持することができると共に、汚物がボウル部の側方よりも後方の棚部に付着し易くなることを抑制することができ、見た目の不安感を解消することができる。
このように構成された本発明においては、棚部の幅がボウル部の側方よりも前方の方が大きくなるように設定されているため、ボウル部よりも前方且つ上方の使用者側から見て、リム内壁面の視認性を効果的に維持することができると共に、ボウル部の側方よりも前方の棚部を見え難くすることができ、棚部の露出量を効果的に低減させることができる。
したがって、汚物が棚部に付着し易くなることを抑制することができ、見た目の不安感を解消することができる。
まず、図1は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の便器本体の中央側面断面図である。また、図2は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の便器本体の平面図である。
ここで、図1及び図2に示す本実施形態の水洗大便器1においては、便器本体2の上面に便座及び便蓋が設けられていると共に、その後方側には、使用者の局部を洗浄する衛生洗浄部や便器本体2への給水機能に関与する給水系機能部等の機能部等が設けられているが、これらについては図示せず、説明を省略する。
さらに、図1に示すように、便器本体2は、ボウル部10の下方に入口部12aが接続されて、ボウル部10内の汚物を排出する排水路である排水トラップ管路12を備えている。
また、図2に示すように、水洗大便器1の前後左右の方向については、「前」、「後」、「左」、「右」でそれぞれ示している。
そして、図1及び図2に示すように、水洗大便器1のボウル部10における中心O、水平左右方向の中心軸線X、及び鉛直方向の中心軸線Zに対して、前方側、後方側のそれぞれの領域について、「前方側領域F」、「後方側領域B」とそれぞれ定義している。
さらに、図2に示すように、水洗大便器1のボウル部10における中心O、水平前後方向の中心軸線Yに対して、前方から見て左側、右側のそれぞれの領域について、「左側領域L」、「右側領域R」とそれぞれ定義している。
また、このリム通水路14の下流端には、ボウル部10内に洗浄水を後方に吐水して旋回流を形成するリム吐水部の一部として機能する単一のリム吐水口16が形成されている。
すなわち、リム吐水部は、ボウル部10のリム部8に設けられて洗浄水を吐水するリム吐水口16をリム部8の全周において1つ形成し、このリム吐水口16はボウル部10の前方側領域F内の右側領域Rのリム部8に設けられて洗浄水を後方に吐水するものである。
さらに、図2に示すように、リム通水路14の上流側は、導水管18に接続されている。この導水管18の上流側は、洗浄水源である水道(図示せず)に直結されており、この水道の給水圧力を利用して、導水管18からリム通水路14内に供給された洗浄水は、リム通水路14内で前方へ導かれ、その後、内側且つ後方側に屈曲し、下流側のリム吐水口16まで導かれるようになっている。
そして、リム吐水口16に導かれた洗浄水は、後方に向けて吐水(リム吐水)され、ボウル部10内を旋回することにより、ボウル部10内に旋回流が形成されるようになっている。
また、単一のリム吐水口16については、ボウル部10の前方側領域F内のリム部8であれば、左側方又は右側方のいずれか一方の側方付近のリム部8に設けられていてもよい。
なお、本実施形態による水洗大便器1においては、リム吐水口16によるリム吐水について水道の給水圧力を利用して行い、ジェット吐水口20によるジェット吐水について加圧ポンプ(図示せず)を制御することにより貯水タンク(図示せず)内の洗浄水を供給する、いわゆる、ハイブリット式の水洗大便器の形態について説明するが、このような形態に限られず、他の形態についても適用可能である。また、ジェット吐水口20によるジェット吐水について省略した形態であってもよい。
まず、図3は、図2のIII−III線に沿った断面図であり、すなわち、本発明の第1実施形態による水洗大便器1におけるボウル部10の前端付近の断面図である。
また、図4は、図2のIV−IV線に沿った断面図であり、すなわち、本発明の第1実施形態による水洗大便器1におけるボウル部10の左端付近の断面図である。
さらに、図5は、図2のV−V線に沿った断面図であり、すなわち、本発明の第1実施形態による水洗大便器1におけるボウル部10の後端付近の断面図である。
同様に、ボウル部10は、汚物受け面4の上縁4aと棚部6の内縁6bとの間を各曲面C4,C5,C6にてそれぞれ連結する内側連結部24を備えている。
また、図2に示すように、ボウル部10の前方側領域F且つ右側領域Rにおける棚部6の外縁6aは、リム吐水口16よりもボウル部10の内側に位置しており、ボウル部10の前方側領域F且つ左側領域Lにおける棚部6の外縁6aとほぼ左右対称となっている。
ここで、図3及び図4に示すように、ボウル部10の前方側領域Fにおけるオーバーハング部分8cの下端を「オーバーハング下端8d」とし、このオーバーハング下端8dよりもボウル部10の内側に最も張り出したオーバーハング部分8cの内縁を「オーバーハング内縁8e」とすると、図3に示すボウル部10の前方側領域Fの前端付近におけるオーバーハング部分8cの下端8dから内縁8eまでの水平方向のオーバーハング量W1は、例えば、10mmに設定されている。
同様に、図4に示すボウル部10の前方側領域Fの左端付近におけるオーバーハング部分8cの下端8dから内縁8eまでの水平方向のオーバーハング量W1についても、例えば、10mmに設定されている。
一方、図3に示すボウル部10の前方側領域Fの前端における棚部6の内縁6bから外縁6aまでの水平方向の棚幅W2は、例えば、20mmに設定されているが、図4に示すボウル部10の前方側領域Fの左端付近における棚部6の内縁6bから外縁6aまでの水平方向の棚幅W2は、例えば、10mmに設定されている。
したがって、図3に示すボウル部10の前方側領域Fの前端付近におけるオーバーハング量W1と棚幅W2との比率W1/W2は、例えば、0.5となっているが、図4に示すボウル部10の前方側領域Fの左端付近におけるオーバーハング量W1と棚幅W2との比率W1/W2は、例えば、1.0となっている。
なお、本実施形態では、ボウル部10の前方側領域Fにおけるオーバーハング量W1と棚幅W2との比率W1/W2は、例えば、0.2以上且つ1.0より小さく設定されていることが好ましく、0.3〜0.7に設定されていることが最も好ましい。
これらにより、ボウル部10よりも前方且つ上方の使用者側から見て、図2に示すように、リム内壁面8bの視認性を効果的に維持することができると共に、ボウル部10の前方側領域Fにおける棚部6の外縁6aが見え難く、棚部6の露出量を効果的に低減させることができるようになっている。さらに、汚物が棚部6に付着し易くなることを抑制することができ、見た目の不安感を解消することができるようにもなっている。
また、図3に示すボウル部10の前方側領域Fの前端付近におけるオーバーハング部分8cの傾斜面S1は、その鉛直面V1に対する傾斜角度α1がリム内壁面8bの全周のうちのボウル部10内の前端付近で最大となるように設定されている。
すなわち、図3に示すボウル部10の前方側領域Fの前端付近におけるオーバーハング部分8cの傾斜面S1の傾斜角度α1は、図4に示すボウル部10の前方側領域Fの左端付近におけるオーバーハング部分8cの傾斜面S2の傾斜角度α2(<α1)よりも大きくなるように設定され、図5に示すボウル部10の後方側領域Bの後端付近におけるオーバーハング部分8cの傾斜面S3の傾斜角度α3(<α1)よりも大きくなるように設定されている。
なお、図3に示すボウル部10の前方側領域Fの前端付近におけるオーバーハング部分8cの傾斜面S1の傾斜角度α1については、例えば、5°〜40°に設定されていることが好ましく、20°〜30°に設定されていることが最も好ましい。
ちなみに、図3に示すボウル部10の前方側領域Fの前端付近における外側連結部22の曲面C1の立面視の上下方向の曲率半径ρ1については、例えば、3mm〜20mmに設定されていることが好ましく、5〜10mmに設定されていることが最も好ましい。
また、図4に示すボウル部10の前方側領域Fの左端付近における外側連結部22の曲面C2の立面視の上下方向の曲率半径ρ2については、例えば、3mm〜20mmに設定されていることが好ましく、5〜10mmに設定されていることが最も好ましい。
さらに、図5に示すボウル部10の後方側領域Bの後端付近における外側連結部22の曲面C3の立面視の上下方向の曲率半径ρ3については、例えば、5mm〜40mmに設定されることが好ましく、10〜25mmに設定されることがより好ましい。
また、図4に示すボウル部10の前方側領域Fの左端付近における棚部6の棚幅W2については、例えば、5mm〜30mmに設定されていることが好ましく、5〜20mmに設定されていることが最も好ましい。
さらに、図5に示すボウル部10の後方側領域Bの後端付近における棚部6の棚幅W3については、例えば、0mm〜20mmに設定されることが好ましく、0mm〜10mmに設定されることが最も好ましい。
さらに、図4に示すボウル部10の前方側領域Fの左端付近における内側連結部24の曲面C5の立面視の上下方向の曲率半径ρ5については、例えば、5mm〜35mmに設定されていることが好ましく、5〜20mmに設定されていることが最も好ましい。
また、図5に示すボウル部10の後方側領域Bの後端付近における内側連結部24の曲面C6の立面視の上下方向の曲率半径ρ6については、例えば、30mm〜80mmに設定されることが好ましく、35〜55mmに設定されることがより好ましい。
まず、本発明の第1実施形態による水洗大便器1によれば、ボウル部10の前方側領域Fにおけるリム内壁面8bのオーバーハング部分8cの下端8dよりもボウル部10の内側に張り出した水平方向のオーバーハング量W1と棚部6の棚幅W2との比率W1/W2が0.2以上且つ1.0より小さく設定されていることにより、ボウル部10よりも前方且つ上方の使用者側から見て、リム内壁面8bの視認性を効果的に維持することができると共に、ボウル部10の前方側領域Fにおける棚部6の外縁6aが見え難く、棚部6の露出量を効果的に低減させることができる。
したがって、汚物が棚部6に付着し易くなることを抑制することができ、見た目の不安感を解消することができる。
したがって、汚物が棚部6に付着し易くなることを抑制することができ、見た目の不安感を解消することができる。
また、例えば、小便がぶつかりやすいボウル部10内の前端付近のリム内壁面8bに小便がぶつかった場合においても、小便がリム内壁面8bのオーバーハング部分8cの傾斜面S1に沿って駆け上がってボウル部10の外部へ飛び出すことを抑制することができる。
さらに、ボウル部10内の前端付近のリム内壁面8bのオーバーハング部分8cの傾斜角度α1が最大となる傾斜面S1により、水洗大便器1の施工時等において把持がし易くなるため、施工性についても向上させることができる。
したがって、ボウル部10の側方よりも後方のリム内壁面8bの視認性をさらにより効果的に維持することができるようになっている。
したがって、ボウル部10の側方よりも後方のリム内壁面8bの視認性をさらにより効果的に維持することができると共に、汚物がボウル部10の側方よりも後方の棚部6に付着し易くなることを抑制することができ、見た目の不安感を解消することができる。
したがって、汚物が棚部6に付着し易くなることを抑制することができ、見た目の不安感を解消することができる。
図6は、本発明の第2実施形態による水洗大便器におけるボウル部の前端付近における図3と同様な断面図であり、図7は、本発明の第2実施形態による水洗大便器におけるボウル部の左端付近における図4と同様な断面図である。
ここで、図6及び図7に示す本発明の第2実施形態による水洗大便器において、図1〜図5に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器1と同一部分については同一の符号を付し、これらの説明については省略する。
すなわち、本実施形態による水洗大便器100においては、棚部106の外縁106aとリム部108の下端108aとが、互いに曲面にて連結されることなく、互いに一致するように接続されていると共に、汚物受け面104の上縁104aと棚部106の内縁106bとが、互いに曲面にて連結されることなく、互いに一致するように接続されている。
同様に、図7に示すボウル部110の前方側領域Fの左端付近におけるオーバーハング部分108cの下端108dから内縁108eまでの水平方向のオーバーハング量W1についても、例えば、10mmに設定されている。
一方、図6に示すボウル部110の前方側領域Fの前端における棚部106の内縁106bから外縁106aまでの水平方向の棚幅W2は、例えば、33mmに設定されているが、図7に示すボウル部110の前方側領域Fの左端付近における棚部106の内縁106bから外縁106aまでの水平方向の棚幅W2は、例えば、25mmに設定されている
したがって、図6に示すボウル部110の前方側領域Fの前端付近におけるオーバーハング量W1と棚幅W2との比率W1/W2は、例えば、0.3となっているが、図7に示すボウル部110の前方側領域Fの左端付近におけるオーバーハング量W1と棚幅W2との比率W1/W2は、例えば、0.4なっている
なお、本実施形態では、ボウル部110の前方側領域Fにおけるオーバーハング量W1と棚幅W2との比率W1/W2は、例えば、0.2以上且つ1.0より小さく設定されていることが好ましく、0.2〜0.5に設定されていることが最も好ましい。
すなわち、図6に示すボウル部110の前方側領域Fの前端付近におけるオーバーハング部分108cの傾斜面S1の傾斜角度α1が、図7に示すボウル部110の前方側領域Fの左端付近におけるオーバーハング部分108cの傾斜面S2の傾斜角度α2(<α1)よりも大きくなるように設定されている。
ちなみに、図6に示すボウル部110の前方側領域Fの前端付近における棚部106の棚幅W2については、例えば、10mm〜100mmに設定されていることが好ましく、20〜50mmに設定されていることが最も好ましい。
また、図7に示すボウル部110の前方側領域Fの左端付近における棚部106の棚幅W2については、例えば、10mm〜50mmに設定されていることが好ましく、15〜30mmに設定されていることが最も好ましい。
したがって、汚物が棚部106に付着し易くなることを抑制することができ、見た目の不安感を解消することができる。
また、例えば、小便がぶつかりやすいボウル部110内の前端付近のリム内壁面108bに小便がぶつかった場合においても、小便が図6に示すリム内壁面108bのオーバーハング部分108cの傾斜面S1に沿って駆け上がってボウル部110の外部へ飛び出すことを抑制することができる。
さらに、図6に示すボウル部110内の前端付近のリム内壁面108bのオーバーハング部分108cの傾斜角度α1が最大となる傾斜面S1により、水洗大便器100の施工時等において把持がし易くなるため、施工性についても向上させることができる。
したがって、汚物が棚部106に付着し易くなることを抑制することができ、見た目の不安感を解消することができる。
2 便器本体
4 汚物受け面
4a 汚物受け面の上縁
6 棚部
6a 棚部の外縁
6b 棚部の内縁
8 リム部
8a リム部の下端
8b リム内壁面
8c オーバーハング部分
8d オーバーハング下端
8e オーバーハング内縁
10 ボウル部
12 排水トラップ管路
12a 入口部
14 リム通水路(リム吐水部)
16 リム吐水口(リム吐水部)
18 導水管
20 ジェット吐水口
22 外側連結部(連結部)
24 内側連結部
100 本発明の第2実施形態による水洗大便器
104 汚物受け面
104a 汚物受け面の上縁
106 棚部
106a 棚部の外縁
106b 棚部の内縁
108 リム部
108a リム部の下端
108b リム内壁面
108c オーバーハング部分
108d オーバーハング下端
108e オーバーハング内縁
110 ボウル部
B ボウル部の後方側領域
C1 曲面
C2 曲面
C3 曲面
L ボウル部の左側領域
F ボウル部の前方側領域
O ボウル部の中心
R ボウル部の右側領域
S1 オーバーハング部分の傾斜面
S2 オーバーハング部分の傾斜面
S3 オーバーハング部分の傾斜面
V1 鉛直面
W1 オーバーハング部分の下端から内縁までの水平方向のオーバーハング量
W2 棚部の内縁から外縁までの水平方向の棚幅
W3 棚部の内縁から外縁までの水平方向の棚幅
X ボウル部の水平左右方向の中心軸線
Y ボウル部の水平前後方向の中心軸線
Z ボウル部の中心を通る鉛直方向の中心軸線
α1 オーバーハング部分の傾斜面の傾斜角度
α2 オーバーハング部分の傾斜面の傾斜角度
α3 オーバーハング部分の傾斜面の傾斜角度
ρ1 曲率半径
ρ2 曲率半径
ρ3 曲率半径
Claims (7)
- 洗浄水源から供給される洗浄水によって洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、
ボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の上縁に形成される棚部と、この棚部の外縁から外側へ延びる連結部と、この連結部の外縁から立ち上がるリム内壁面を形成するリム部と、を備えたボウル部と、
上記ボウル部内に洗浄水を吐水するリム吐水部と、を有し、
上記ボウル部は、このボウル部を前後方向に二等分する左右方向に延びる中心軸線に対して前方側及び後方側にそれぞれ形成される前方側領域及び後方側領域をそれぞれ備えており、
上記リム内壁面は、その下方から上方に向かって上記ボウル部の内側に張り出したオーバーハング部分を備えており、
上記ボウル部の前方側領域における上記オーバーハング部分の下端よりも上記ボウル部の内側に張り出した水平方向のオーバーハング量(W1)と上記棚部の幅(W2)との比率(W1/W2)は、1.0より小さく設定されていることを特徴とする水洗大便器。 - 上記リム内壁面のオーバーハング部分は、その下端から上方に且つ上記ボウル部の内側に向かって傾斜した傾斜面を形成している請求項1記載の水洗大便器。
- 上記傾斜面は、その鉛直面に対する傾斜角度が上記リム内壁面の全周のうちの上記ボウル部内の前端付近で最大となるように設定されている請求項2記載の水洗大便器。
- 上記ボウル部の内側に張り出した水平方向のオーバーハング量(W1)と上記棚部の幅(W2)との比率(W1/W2)は、0.2以上に設定されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の水洗大便器。
- 上記連結部は、曲面にて上記棚部の外縁と上記リム内壁面の下端とを連結するものであり、この連結部の曲面の上下方向の曲率半径は、上記ボウル部の側方よりも後方の方が大きくなるように設定されている請求項1乃至4の何れか1項に記載の水洗大便器。
- 上記棚部の幅は、上記ボウル部の側方よりも後方の方が小さくなるように設定されている請求項5記載の水洗大便器。
- 上記棚部の幅は、上記ボウル部の側方よりも前方の方が大きくなるように設定されている請求項1乃至6の何れか1項に記載の水洗大便器。
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