JP2018078181A - 強誘電体膜の製造方法及び製造装置 - Google Patents

強誘電体膜の製造方法及び製造装置 Download PDF

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【課題】期待される効果が十分に得られるPLZT結晶膜を、化学溶液堆積法を用いて成膜することを課題とする。【解決手段】化学溶液堆積法を用いて基板204上に強誘電体膜を成膜する強誘電体膜の製造方法において、一般式Pb(1-x)Lax(ZryTi(1-y))O3(0<x≦0.08、0.55≦y≦0.65)で表されるペロブスカイト型結晶の強誘電体膜(PLZT結晶膜)の前駆体液614−1,614−2,614−3,・・・,614−Xとして、ジルコニウム(Zr)及びチタン(Ti)の濃度比Zr/Tiが上層ほど低いものを用いて複数層のアモルファス層を積層した後、該複数層のアモルファス層を結晶化させる工程を実施して、前記強誘電体膜を成膜する。【選択図】図7

Description

本発明は、強誘電体膜の製造方法及び製造装置に関するものである。
従来、ゾルゲル法やMOD法(金属有機化合物分解法)などの化学溶液堆積法(CSD(Chemical Solution Deposition)法)を用いて基板上に圧電素子などに用いられる強誘電体膜を成膜する強誘電体膜の製造方法が知られている。
例えば、特許文献1には、ゾルゲル法を用いて、チタン酸ジルコニウムニオブ酸鉛系の複合ペロブスカイトからなるPNbZT薄膜(強誘電体膜)を製造する製造方法が開示されている。この製造方法では、PNbZT薄膜の膜厚方向における組成を略均一化する目的で、組成式PbzNbxZryTi(1-y)3(0<x≦0.05、0.40≦y≦0.60、1.05≦z≦1.25)を満たし、ジルコニウム(Zr)及びチタン(Ti)の濃度比Zr/Tiが異なる複数種類のゾルゲル液を用意する。そして、濃度比Zr/Tiが段階的に小さくなるように、複数種類のゾルゲル液の中から所定のゾルゲル液を選択して基板上に塗布して仮焼きするという工程を2回以上繰り返して、基板上に濃度比Zr/Tiが上層ほど小さくなる2層以上の仮焼膜を積層する。その後、これらの仮焼膜を一括して焼成することにより、単一のPNbZT薄膜を得る。
近年、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)膜の欠点を補う強誘電体膜として、PZT結晶膜の鉛(Pb)の一部分をランタン(La)で置換したPLZT結晶膜と呼ばれる強誘電体膜が知られている。しかしながら、このPLZT結晶膜を、ゾルゲル法やMOD法などの化学溶液堆積法を用いて成膜する場合、期待される効果(PZT結晶膜と比較した効果)が十分に得られないという課題がある。
前記課題を解決するために、本発明は、化学溶液堆積法を用いて基板上に強誘電体膜を成膜する強誘電体膜の製造方法において、一般式Pb(1-x)Lax(ZryTi(1-y))O3(0<x≦0.08、0.55≦y≦0.65)で表されるペロブスカイト型結晶の強誘電体膜の前駆体液として、ジルコニウム(Zr)及びチタン(Ti)の濃度比Zr/Tiが上層ほど低いものを用いて、複数層のアモルファス層を積層した後、該複数層のアモルファス層を結晶化させる工程を実施して、前記強誘電体膜を成膜することを特徴とする。
本発明によれば、期待される効果が十分に得られるPLZT結晶膜を、化学溶液堆積法を用いて成膜できるという優れた効果が奏される。
実施形態における液体吐出ヘッドの基本構成部分である液体吐出部の一構成例を示す概略構成図である。 同液体吐出ヘッドにおける圧電アクチュエータの振動板及び圧電素子の層構造の一例を示す断面図である。 ゾルゲル法により同圧電素子のPLZT結晶膜を成膜するフローチャートである。 濃度比Zr/Tiが同じ前駆体液を用いて作成したPLZT結晶膜のEDS分析結果を示すグラフである。 濃度比Zr/Tiが同じ前駆体液を用いて作成したPLZT結晶膜のSEM断面像(図面代用写真)である。 実施形態にかかるPLZT結晶膜を形成する自動成膜装置の概略構成図である。 同自動成膜装置におけるスピナー塗布装置の一例を示す模式図である。本実施形態の自動成膜装置に採用するスピナー塗布装置の概略構成図。 実施例によって製造されたPLZT結晶膜のSEM断面像(図面代用写真)である。 実施例で得られたPLZT結晶膜を用いた圧電アクチュエータと、濃度比Zr/Tiが同じ前駆体液を用いて作成したPLZT結晶膜を用いた圧電アクチュエータと、繰り返し駆動させたときの経時的な変位量の変化を示すグラフである。 液体を吐出する装置の一例を示す要部平面説明図である。 液体吐出ユニットの一例を示す要部側面説明図である。 液体吐出ユニットの他の例を示す要部平面説明図である。 液体吐出ユニットの更に他の例を示す正面説明図である。
以下、本発明を、液体を吐出する装置である画像形成装置としてのインクジェット記録装置の液体吐出ヘッドにおける圧電アクチュエータに用いられる圧電素子の強誘電体膜の製造に適用した一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における液体吐出ヘッドの基本構成部分である液体吐出部10の一構成例を示す概略構成図である。
図2は、液体吐出ヘッドにおける圧電アクチュエータの振動板及び圧電素子の層構造の一例を示す断面図である。
図1において、液体吐出部10は、インクなどの液体を吐出するノズル孔11を有するノズル板12と、ノズル孔11に連通し液体を収容した液室13が形成された液室基板(以下、単に「基板」という。)14とを備えている。更に、基板14上には、所定の成膜法により形成された振動板15と、振動板15を介して液室13内の液体を加圧するための電気機械変換素子としての圧電素子16とが設けられている。図1及び図2に示すように、圧電素子16は、基板14側の第1駆動電極としての下部電極161と、PLZT結晶膜163と、PLZT結晶膜163の基板14側とは反対側の第2駆動電極としての上部電極162とが積層されている。図1の液体吐出部10において、圧電素子16の下部電極161と上部電極162との間に所定の周波数及び振幅の駆動電圧が印加される。この駆動電圧が印加された圧電素子16が、基板14と圧電素子16との間にある振動板15を変形させるように振動し、その振動板15の変形により液室13内の液体が加圧され、ノズル孔11から液滴を吐出させることができる。
次に、化学溶液堆積法(CSD法)にてPLZT結晶膜163を成膜する成膜方法(PLZT結晶膜163の製造方法)について、図面を参照して説明する。
CSD法を代表するゾルゲル法は、金属の有機または無機化合物を溶液中で加水分解、続いて重縮合反応を進めさせることで、金属−酸素−金属(M−O−M)の結合を有する重合体を形成し、これを加熱することによりセラミックスを作製する方法である。M−O−Mの重合度が低い場合は、「ゾル」と呼ばれる液体であるが、重縮合が進むと「ゲル」と呼ばれる固体となる。このゾルゲル法で強誘電体膜であるPLZT結晶膜を作製しようとする場合、PLZT結晶を形成する金属、つまり鉛(Pb)、ランタン(La)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)それぞれの化合物をひとつの溶液中で加水分解、続いて重縮合反応を進めた溶液、つまりゾルを準備し、これを下部電極が成膜されたシリコンウェハ基板上に塗布し、加熱すれば良い。ちなみに、前記ゾルがPLZT結晶膜を得るための前駆体液となる。
図3は、ゾルゲル法によりPLZT結晶膜163を成膜するフローチャートである。
シリコンウェハ基板上の電極(下部電極)上に、形成するPLZT結晶膜の複合酸化物組成に合わせて合成されたPLZT結晶膜成膜用の前駆体液をスピンコート法等によって塗布し、PLZT結晶膜の前駆体液塗膜を基板上に形成する(塗布工程)。このPLZT結晶膜の前駆体液塗膜を第一の加熱温度(乾燥温度)まで加熱して塗膜中に残された溶媒を蒸発させ、PLZT結晶膜の前駆体液塗膜を乾燥させた乾燥膜を基板上に形成する(乾燥工程)。ついで、第一の加熱温度(乾燥温度)より高い第二の加熱温度(熱分解温度)まで乾燥膜を加熱して乾燥膜中の有機成分を分解し、複合酸化物のアモルファス膜を基板上に形成する(熱分解工程あるいは脱脂工程とも称される。)。次いで、基板を室温程度になるよう冷却する(冷却工程)。
この前駆体液塗膜の塗布、乾燥、熱分解、冷却の工程を所定回数(X回)繰り返す。その後に第二の加熱温度(熱分解温度)より高い第三の加熱温度(結晶化温度)まで基板上に形成されたアモルファス膜を加熱して結晶化を行い、強誘電体特性を有する複合酸化物の結晶薄膜を形成する(結晶化工程)。このような、塗布工程〜結晶化工程を所定回数(Y回)繰り返すことによって、所望の厚みを持った複合酸化物結晶膜であるPLZT結晶膜を下部電極上に形成する。これにフォトリソ・エッチング等の加工を施すことによって、狙いとする圧電アクチュエータ素子等のデバイスを得る。
前記のような工程フローで構成されるゾルゲル法に代表されるCSD法は、基板上に塗布する前駆体液中の金属成分組成を容易に変更、制御することが可能であり、それにより、得られる複合酸化物結晶膜の組成と圧電素子としての特性を制御できる特徴を有している。したがって、本実施形態のように、PZT結晶膜の鉛(Pb)の一部をランタン(La)に置換させたPLZT結晶膜を成膜する場合も、前駆体液中に所望の組成量だけLa化合物成分を添加した(その分だけPb化合物成分を減らす。)前駆体液を作製することで、所望の組成のPLZT結晶膜を成膜することができる。
しかしながら、このようなCDS法を用いてPLZT結晶膜を成膜したとき、所望の組成のPLZT結晶膜が得られているにも関わらず、圧電素子としての特性に予測したとおりの向上が認められなかった。その原因について検討したところ、得られたPLZT結晶膜全体の組成は意図した通りの組成になっており、また、添加したランタン(La)はPLZT結晶膜全体に略均一に分布していたが、PLZT結晶膜の膜厚方向において、ジルコニウム(Zr)及びチタニウム(Ti)が均一に分布していないことが判明した。そして、この膜厚方向におけるPLZT結晶膜の組成の不均一性、特にジルコニウム(Zr)及びチタン(Ti)の濃度比Zr/Tiの不均一性が、期待される効果を阻害しているという結論を得た。
膜厚方向におけるPLZT結晶膜の組成の不均一性(濃度比Zr/Tiの不均一性)が生じる原因は、次のとおりである。
シリコンウェハ基板上に形成した複合酸化物からなる圧電体結晶膜(強誘電体膜)を液体吐出ヘッド等に用いられる圧電素子に適用し、要求されるたわみ力を発生させるには、ある程度以上の厚み(好ましくは、1〜数μmの厚み)を有する圧電体結晶膜を形成する必要がある。ここで、前駆体液の塗布工程、乾燥工程、熱分解工程、結晶化工程からなるCSD法は、プロセスに投入される前駆体液の液体が、各工程を経るごとに、乾燥膜、アモルファス膜、結晶膜と、体積の収縮を伴いながらその状態を変化させるプロセスを経る。そのため、一度の工程フローでμmオーダーの厚い圧電体膜を得ようとすると、できあがった圧電体結晶膜に無数のクラックが発生するという問題が生じる。
そのため、このような厚みの圧電体結晶膜をCSD法により成膜する場合、本実施形態において塗布〜結晶化工程をY回繰り返しているように、シリコンウェハ基板上に薄い結晶膜(結晶薄膜)を繰り返し成膜・積層して、例えば1μm程度の厚みの圧電体膜を得ることが必要である。このとき、10数回の前駆体液の塗布を行うCSD工程を設定し、1度の前駆体液の塗布あたり〜100nm程度の厚みの薄い結晶薄膜を積層することによって所望の膜厚の圧電体膜を得る。
ここで、上述した膜厚方向におけるPLZT結晶膜の濃度比Zr/Tiの不均一性は、上述した薄い結晶膜(結晶薄膜)の積層界面近傍に顕著に認められる。詳しくは、図4に示すエネルギー分散型X線分光法(EDS:Energy Dispersive X-ray Spectroscopy)の分析結果から、結晶薄膜の各層では、その上面側で濃度比Zr/Tiが高く、その下面側で濃度比Zr/Tiが低いことが確認されている。その結果、結晶薄膜間の界面では、濃度比Zr/Tiが高い上面と濃度比Zr/Tiが低い下面とが隣接し、濃度比Zr/Tiの不均一性(不連続性)が顕著となる。なお、このような組成の不均一性(濃度比Zr/Tiの不連続性)が生じている領域が「界面」であることは、図5に示す走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)の断面像より確認されている。
CSD法では、上述したように、所望の圧電体膜組成に合わせて合成された前駆体液の塗布〜熱分解工程をX回繰り返した後、得られた積層アモルファス複合酸化物を加熱して結晶化させる。その際、まずアモルファス複合酸化物を構成している各金属原子は、結晶化工程の加熱プロセス時に供給される熱エネルギーによって膜中を移動し、複合酸化物結晶構造の所定位置に配位することで結晶化する。このとき、移動のしやすさ(移動速度)が金属原子によって異なる。
例えば、PLZT結晶膜中のチタン(Ti)原子とジルコニウム(Zr)原子を比較すると、チタン原子は反応中の移動速度がジルコニウム原子よりも速い。そのため、結晶化工程中に、ジルコニウム原子よりも速いタイミング、言い換えると、より低い温度領域で、結晶構造を形成し、続いてチタン原子よりも遅いタイミング、言い換えると、より高い温度領域で、ジルコニウム原子が結晶構造を形成すると共に、先に形成されたチタン原子を含む結晶構造の中に固溶していく。すなわち、PLZT結晶膜は、ランタン添加チタン酸鉛とジルコン酸鉛との固溶体である。
このようなPLZT結晶膜の結晶化プロセスを、長い時間を掛けて行うことができれば、あるいは、十分に高いプロセス温度で行うことができれば、後に形成されるジルコニウム原子を含む結晶構造を、先に形成されるチタン原子を含む結晶構造の中に十分に固溶することが可能となり、その結果、濃度比Zr/Tiは膜厚方向のいずれの領域でも均一とすることが可能である。しかしながら、通常、急速熱処理(RTA)装置などを用いることにより短い時間又は比較的低い温度で結晶化プロセスを行うところ、そのような比較的低い温度で短時間に行われる結晶化工程の間に、PLZT結晶膜中の濃度比Zr/Tiを膜厚方向において均一化させることは難しい。
仮に、短い結晶化プロセス時間を補うために極端に高いプロセス温度にてPLZT結晶膜の結晶化を行った場合には、ランタン(La)添加による効果では補うことがまったくできないレベルの鉛欠損並びに鉛欠損に起因する酸素欠陥が結晶膜中に生じ、その圧電体特性を損なってしまう。これは、鉛元素の蒸気圧が低いために、結晶化工程にて加えられる熱によって鉛原子が大気中に揮発し、鉛欠損が生じるためである。
本実施形態におけるCSD法による複合酸化物からなる圧電体膜の成膜プロセスでは、前記のように、下部電極膜(導電層)の上に前駆体液を塗布し、この塗膜を加熱、乾燥・脱脂してアモルファス複合酸化物膜とするプロセスをX回繰り返してアモルファス複合酸化物膜を積層した上で、結晶化を行う。そのため、結晶化工程における積層化アモルファス複合酸化物積層膜の下面は、下部電極膜あるいはすでに結晶化されている複合酸化物結晶膜(PLZT結晶膜)と接している一方、上面は空気層に面している。
下面近傍は、接している下部電極膜(通常は、ある結晶構造を有するPt膜あるいは導電性酸化物膜)が有する結晶構造・原子配列に倣うことができるため、アモルファス複合酸化物膜中の原子が整列・結晶構造を形成することが容易である。これは、下面がすでに結晶化されている複合酸化物結晶膜である場合には更に容易である。これに対し、空気層と接している上面近傍は、アモルファス複合酸化物膜中の原子が整列・結晶構造を形成することが困難である。したがって、このように上面また下面にまったく異なる性質を有する層と接しているアモルファス複合酸化物膜を加熱して結晶化させる場合、結晶化のし易さ(結晶化が行われる温度)が異なる酸化物が含まれているPLZT膜(結晶化前)では、結晶化が容易な下面近傍の領域において、より結晶化のし易い(より低い温度で結晶化が行われる)酸化物(チタン(Ti)を含む酸化物)の結晶化が促進され、その領域の大部分を占めるようになる。一方、より結晶化のし難い(より高い温度で結晶化が行われる)酸化物(ジルコニウム(Zr)を含む酸化物)は、その結晶化がより遅いタイミングで行われるため、下面近傍の領域ではあまり結晶構造を形成できず、比較的遅いタイミングで結晶化が行われる上面近傍の領域において大部分を占めるようになる。
その結果、CSD法にてY回の結晶化工程を繰り返し、Y層のPLZT結晶薄膜を積層して所望の厚みを有するPLZT結晶膜を得ようとする場合、Y層積層されたPLZT結晶薄膜の各層の下面に近い領域では、比較的結晶化しやすいチタン(Ti)を含む結晶構造が多く占め、各層の上面に近い領域では、比較的結晶化し難いジルコニウム(Zr)を含む結晶構造が多く占めるようになる。
そこで、本実施形態においては、PLZT結晶薄膜の各層を形成する各結晶化工程(所望のPLZT結晶膜を得るまでにY回行われる。)の前に行う積層アモルファス膜の形成工程(前駆体液の塗布〜熱分解工程をX回繰り返し行う。)において、PLZT結晶薄膜の各層でチタン原子が偏析する下面に近い領域を形成する一番下層側(シリコンウェハ基板側)のアモルファス層に含まれるジルコニウム原子の量を多くする(濃度比Zr/Tiを高くする)とともに、その上に積層するアモルファス層の各層に含まれるジルコニウム原子の量を上層ほど小さくなる(濃度比Zr/Tiが低くなる)ようにする手法を採用した。具体的には、濃度比Zr/Tiの異なる前駆体液を複数種類準備し、濃度比Zr/Tiの高い前駆体液から順に用いて、塗布〜熱分解工程までのアモルファス膜形成工程を繰り返し実施する。
これにより、PLZT結晶薄膜を形成する複数層のアモルファス膜は、下層のアモルファス膜ほど濃度比Zr/Tiが高く(ジルコニウム原子の量が相対的に多い)、上層側になるに従って濃度比Zr/Tiが低くなったものとなる(ジルコニウム原子の量が相対的に少なくなったものとなる。)。このような積層アモルファス膜を結晶化工程に投入した場合も、通常の場合と同様、得られるPLZT結晶薄膜の下面に近い領域ではチタン原子が多く、上面に近い領域ではジルコニウム原子が多く偏析する現象が生じるが、予め下面に近い領域に位置するアモルファス層ではチタン原子を少なく(ジルコニウム原子を多く)、逆に上面に近い領域に位置するアモルファス層ではジルコニウム原子を少なく(チタン原子を多く)してあるため、結晶化工程における偏析現象が相殺され、膜厚方向における組成の均一性が高められたPLZT結晶薄膜が得られる。
そして、このようなプロセスをY回繰り返して、膜厚方向の組成均一性が高められたPLZT結晶薄膜を積層して得られたPLZT結晶膜は、CSD法による成膜を行っているにも関わらず、その膜厚方向の組成均一性が高く、しかもPLZT結晶薄膜の界面近傍での濃度比Zr/Tiの不均一性(不連続性)も解消され、PLZT結晶膜の期待される効果を良好に得ることができる。
次に、実施形態におけるPLZT結晶膜163の成膜装置(製造装置)としての自動成膜装置600について説明する。
図6は、本実施形態にかかるPLZT結晶膜163を形成する自動成膜装置600の概略構成図である。
自動成膜装置600は、下部電極が成膜されたシリコンウェハ基板(図2では不図示)を1枚ずつ流動させる枚葉式装置である。自動成膜装置600は、シリコンウェハ基板を収納する収納部材601、シリコンウェハ基板を自動成膜装置600の各装置へ搬送する搬送装置602、基板の受け渡し位置ならびに各装置内での基板の位置決め・芯だしを行うアライナー603を備えている。また、PLZT結晶膜163の前駆体液をシリコンウェハ基板上に塗布するスピナー塗布装置604、塗布された前駆体液塗膜の乾燥を行うホットプレート605、乾燥膜の熱分解工程並びに結晶化工程の熱処理を行うRTA装置606を備えている。さらに、RTA装置606での熱処理後にウェハ冷却を行う冷却ステージ607を備えている。
収納部材601に収納されたシリコンウェハ基板は、搬送装置602により搬送され、アライナー603によって位置決め・芯だしされる。その後、搬送装置602により、図3に示す成膜プロセスのフローチャートに従って、フローチャート中の各工程を担当する各装置間を流動する。
アライナー603によって位置決め・芯だしがなされたシリコンウェハ基板は、まず、スピナー塗布装置604に投入されて前駆体液が塗布される。続いて、前駆体液の塗膜が形成された基板は、搬送装置602によってホットプレート605に投入され、塗布された前駆体塗膜の加熱・乾燥処理を行う。乾燥工程を終えたシリコンウェハ基板は、搬送装置602によってRTA装置606に投入され、前駆体乾燥膜の加熱・熱分解処理を行う。続いて、上述した塗布工程〜熱分解工程を所定回数(X回)繰り返した後、RTA装置606にて、熱分解温度より高い結晶化温度までシリコンウェハ基板(シリコンウェハ基板上に成膜された積層アモルファス膜)を加熱して結晶化を行い、PLZT結晶薄膜を形成させる。
そして、このような塗布工程〜結晶化工程を所定回数(Y回)繰り返してPLZT結晶薄膜を積層成膜することによって、所望の厚みを持ったPLZT結晶膜を形成し、これをさらに加工することによって、狙いとする圧電素子等のデバイスを得る。
図7は、本実施形態で用いられるスピナー塗布装置604の一例を示す模式図である。
スピナー塗布装置604は、シリコンウェハ基板204を吸着保持するスピナーチャック611、スピンドルモータと連結してスピナーチャック611に吸着保持されたシリコンウェハ基板204を、制御装置に入力されたプログラムに従って回転させるスピンドル612、前駆体液を収納して前駆体液を加圧ガスによって加圧する加圧容器614、加圧された前駆体液をアーム615の先端に装着されたノズル616まで流送する送液ライン617によって構成される。
本実施形態においては、PLZT前駆体液をシリコンウェハ基板204上に滴下するための加圧容器614からノズル616までの塗布システムとして、結晶化工程の前に行われる塗布工程〜熱分解工程の回数(X回)に相当するX個の塗布システムを備えている。各加圧容器614−1,614−2,・・・,614−Xには、加圧容器間でそれぞれ異なる組成を有するPLZT前駆体液が収納されている。本実施形態においては、結晶化工程の前に行われるX回の塗布工程ごとに塗布システムを塗布システム切換手段によって切り換え、各塗布工程(1回目、2回目・・・・、X回目)ごとに、組成成分の異なるPLZT前駆体液を用いる。詳しくは、1回目に塗布されるPLZT前駆体液の濃度比Zr/Tiが最も高く、塗布回数が増すに従って濃度比Zr/Tiを順次下げたPLZT前駆体液をシリコンウェハ基板204上に滴下・塗布を行って、X層のPLZT薄膜(結晶化前)を得る。
このようなプロセスによって得られたX層のPLZT薄膜(結晶化前)は、結晶化工程における加熱プロセスで生じる膜厚方向の偏析現象を相殺する(補う)ように各PLZT薄膜(結晶化前)の組成(濃度比Zr/Ti)を異ならせて成膜しているので、膜厚方向の組成均一性が高く、良好な強誘電体特性・圧電体特性が得られる。
〔実施例〕
次に、最も良好な強誘電特性並びに圧電特性を有することで知られるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)の鉛(Pb)の8%相当をランタン(La)で置換したPLZT結晶膜163を、下地としてのPT(チタン酸鉛)の配向制御膜上にCSD法にて成膜する一実施例について説明する。
本実施例で製造されるPLZT結晶膜163は、鉛:ランタン:ジルコニウム:チタン=92:8:60:40の組成比率をもつランタン添加チタン酸ジルコン酸鉛であり、一般式Pb(1−x)La(ZrTi(1−y))O(但し、x=0.08、y=0.60)で示されるものである。本実施例のPLZT結晶膜163は、厚さ2.0μmであり、図3に示した成膜プロセスのフローチャートにおいて、X=3、Y=24のプロセス条件で製造した。
前記プロセス条件において、前駆体液中の鉛:ランタン:ジルコニウム:チタン比は、X=1(プロセス1回目の前駆体液の塗布)では、110:8:66:34、X=2では、110:8:60:40、X=3では、110:8:54:46とした。なお、鉛:ランタン:ジルコニウム:チタン=92:8:60:40のPLZT結晶膜を成膜するのに対して、前駆体液中の鉛組成比を110としているのは、前駆体液をシリコンウェハ基板204上に滴下・塗布した後に行う加熱処理中に生じる、いわゆる「鉛抜け」を補う「過剰鉛」を添加した結果である。
[前駆体液の合成]
前記したPZT組成となる前駆体液を調合するために、出発材料として、酢酸鉛三水和物、酢酸ランタン水和物、ジルコニウムプロポキシド、チタニウムイソプロポキシド、共通溶媒として2−メトキシエタノールを採用し、以下に示す3種類の前駆体液(原液)を合成した。
(1)鉛:ランタン:ジルコニウム:チタン比=110:8:66:34の前駆体溶液(Zr濃度+Ti濃度=0.5mol/L)
(2)鉛:ランタン:ジルコニウム:チタン比=110:8:60:40の前駆体溶液(Zr濃度+Ti濃度=0.5mol/L)
(3)鉛:ランタン:ジルコニウム:チタン比=110:8:54:46の前駆体溶液(Zr濃度+Ti濃度=0.5mol/L)
前記した前駆体液の合成は、上記3種類の前駆体液それぞれについて、はじめに、所定量秤量した酢酸鉛三水和物並びに酢酸ランタン水和物を2−メトキシエタノールに溶解させた後、乾燥雰囲気下で2−メトキシエタノールの沸点(125℃)を超える溶液温度、好ましくは130〜135℃の溶液温度にて12時間加熱させた。この間、結晶水を2−メトキシエタノールとともに分留・脱水させるとともに、酢酸鉛並びに酢酸ランタンの酢酸基と2−メトキシエタノールのメトキシエトキシ基が置換する反応が進む。次に、前記した酢酸鉛三水和物並びに酢酸ランタンの脱水工程が終了した後、溶液温度を80℃以下に下げた状態で所定量のジルコニウムプロポキシド並びにチタニウムイソプロポキシドを投入し、再び2−メトキシエタノールの沸点(125℃)を超える溶液温度、好ましくは128〜130℃の溶液温度にて12時間加熱させた。この間、ジルコニウムプロポキシドのプロピル基並びにチタニウムイソプロポキシドのイソプロピル基と2−メトキシエタノールのメトキシエトキシ基が置換するアルコール交換反応、酢酸鉛の酢酸基とアルコール基間のエステル化反応が生じる。これら副反応生成物を2−メトキシエタノールとともに分留させるとともに、溶液中の鉛化合物、ランタン化合物とジルコニウム化合物、チタニウム化合物間にも重合反応が進む。そして、反応が完了したら、加熱を停止させて室温まで冷却した合成液に、所定の濃度になるように、2−メトキシエタノールを加えて前駆体液を完成させる。
[PLZT結晶膜の成膜]
上述のように合成した3種類の前駆体液は、図7に示したスピナー塗布装置604の各加圧容器614−1,614−2,614−3にそれぞれセットされる(X=3)。そして、図6に示した自動成膜装置600の収納部材601に収納されたシリコンウェハ基板204は、搬送装置602により、まず始めにアライナー603によって基板の位置決め・芯だしがなされた後、スピナー塗布装置604へ投入され、第一加圧容器614−1を含む塗布システムを稼動させて1回目の前駆体液(1)を滴下する。その後、スピンドル612を最大3000rpmで回転させて前駆体液(1)の塗膜をシリコンウェハ基板204上に形成する(図3に示したフローチャートのX=1の塗布工程)。
次に、前駆体液(1)の塗膜が形成されたシリコンウェハ基板204は、搬送装置602により、主溶媒の沸点より高い140℃に加熱されたホットプレート605に1分間投入され、シリコンウェハ基板204上に乾燥膜が形成される(図3に示したフローチャートのX=1の乾燥工程)。
続いて、乾燥膜が形成されたシリコンウェハ基板204は、搬送装置602により、RTA装置606に投入され、熱分解温度480℃にて5分間加熱されて乾燥膜中の有機物成分を分解させ、1層目のアモルファス膜を得る(図3に示したフローチャートのX=1の熱分解工程)。
その後、1層目のアモルファス膜が形成されたシリコンウェハ基板204は、搬送装置602により冷却ステージ607に移動し、冷却ステージ607上に2分以上留め置かれることにより、シリコンウェハ基板204の温度を室温まで冷却する(図3に示したフローチャートのX=1の冷却工程)。
以上のような塗布工程〜冷却工程までのプロセスをさらに2回(合計3回)繰り返す。ただし、2回目のプロセスでは、前駆体液(2)を使用し、3回目のプロセスでは前駆体液(3)を使用する。つまり、濃度比Zr/Tiが順次少なくなるように前駆体液を滴下、塗布、乾燥させて3層積層したアモルファス膜を得る。
そして、3層積層したアモルファス膜が形成されたシリコンウェハ基板204は、ふたたび搬送装置602によってRTA装置606に投入され、結晶化温度750℃にて6分間加熱され、3層積層したアモルファス膜を一括して結晶化し、厚さが約80nmのPLZT結晶薄膜を得た(図3に示したフローチャートのY=1の結晶化工程)。さらに、以上のような塗布工程〜結晶化工程までのプロセスを24回繰り返し、厚さ約2μmのPLZT結晶膜を得た。
図8は、本実施例によって製造されたPLZT結晶膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により撮像した断面像である。濃度比Zr/Tiが同じである前駆体液を用いた図5に示した例と比較すると、PLZT結晶薄膜間の界面が認められず、膜厚方向で均一な組成が得られていることがわかる。
図9は、本実施例で得られたPLZT結晶膜をさらに加工してメンブレン振動素子(圧電アクチュエータ)を作成し、これを繰り返し駆動させたときの経時的な変位量の変化を示すグラフである。
このグラフには、図5に示した例(濃度比Zr/Tiが同じ前駆体液の例)のPLZT結晶膜についての結果も合わせて示してある。両者を比較すると、膜厚方向の組成均一性が悪い図5の例よりも、膜厚方向の組成均一性が高まった本実施例の方が、経時的な変位量の低下が抑制され、圧電アクチュエータの耐久性が高いものとなっている。
次に、本発明に係る液体を吐出する装置の一例について図10及び図11を参照して説明する。図10は同装置の要部平面説明図、図11は同装置の要部側面説明図である。
この装置は、シリアル型装置であり、主走査移動機構493によって、キャリッジ403は主走査方向に往復移動する。主走査移動機構493は、ガイド部材401、主走査モータ405、タイミングベルト408等を含む。ガイド部材401は、左右の側板491A、491Bに架け渡されてキャリッジ403を移動可能に保持している。そして、主走査モータ405によって、駆動プーリ406と従動プーリ407間に架け渡したタイミングベルト408を介して、キャリッジ403は主走査方向に往復移動される。
このキャリッジ403には、本発明に係る液体吐出ヘッド404及びヘッドタンク441を一体にした液体吐出ユニット440を搭載している。液体吐出ユニット440の液体吐出ヘッド404は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の液体を吐出する。また、液体吐出ヘッド404は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配置し、吐出方向を下方に向けて装着している。
液体吐出ヘッド404の外部に貯留されている液体を液体吐出ヘッド404に供給するための供給機構494により、ヘッドタンク441には、液体カートリッジ450に貯留されている液体が供給される。
供給機構494は、液体カートリッジ450を装着する充填部であるカートリッジホルダ451、チューブ456、送液ポンプを含む送液ユニット452等で構成される。液体カートリッジ450はカートリッジホルダ451に着脱可能に装着される。ヘッドタンク441には、チューブ456を介して送液ユニット452によって、液体カートリッジ450から液体が送液される。
この装置は、用紙410を搬送するための搬送機構495を備えている。搬送機構495は、搬送手段である搬送ベルト412、搬送ベルト412を駆動するための副走査モータ416を含む。
搬送ベルト412は用紙410を吸着して液体吐出ヘッド404に対向する位置で搬送する。この搬送ベルト412は、無端状ベルトであり、搬送ローラ413と、テンションローラ414との間に掛け渡されている。吸着は静電吸着、あるいは、エアー吸引などで行うことができる。
そして、搬送ベルト412は、副走査モータ416によってタイミングベルト417及びタイミングプーリ418を介して搬送ローラ413が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。
さらに、キャリッジ403の主走査方向の一方側には搬送ベルト412の側方に液体吐出ヘッド404の維持回復を行う維持回復機構420が配置されている。
維持回復機構420は、例えば液体吐出ヘッド404のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングするキャップ部材421、ノズル面を払拭するワイパ部材422などで構成されている。
主走査移動機構493、供給機構494、維持回復機構420、搬送機構495は、側板491A,491B、背板491Cを含む筐体に取り付けられている。
このように構成したこの装置においては、用紙410が搬送ベルト412上に給紙されて吸着され、搬送ベルト412の周回移動によって用紙410が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ403を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて液体吐出ヘッド404を駆動することにより、停止している用紙410に液体を吐出して画像を形成する。
このように、この装置では、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、高画質画像を安定して形成することができる。
次に、本発明に係る液体吐出ユニットの他の例について図12を参照して説明する。図12は同ユニットの要部平面説明図である。
この液体吐出ユニットは、前記液体を吐出する装置を構成している部材のうち、側板491A、491B及び背板491Cで構成される筐体部分と、主走査移動機構493と、キャリッジ403と、液体吐出ヘッド404で構成されている。
なお、この液体吐出ユニットの例えば側板491Bに、前述した維持回復機構420、及び供給機構494の少なくともいずれかを更に取り付けた液体吐出ユニットを構成することもできる。
次に、本発明に係る液体吐出ユニットの更に他の例について図13を参照して説明する。図13は同ユニットの正面説明図である。
この液体吐出ユニットは、流路部品444が取付けられた液体吐出ヘッド404と、流路部品444に接続されたチューブ456で構成されている。
なお、流路部品444はカバー442の内部に配置されている。流路部品444に代えてヘッドタンク441を含むこともできる。また、流路部品444の上部には液体吐出ヘッド404と電気的接続を行うコネクタ443が設けられている。
本願において、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて、液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
前記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
前記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス、壁紙や床材などの建材、衣料用のテキスタイルなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体」は、インク、処理液、DNA試料、レジスト、パターン材料、結着剤、造形液、又は、アミノ酸、たんぱく質、カルシウムを含む溶液及び分散液なども含まれる。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液をノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
「液体吐出ユニット」とは、液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体である。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
例えば、液体吐出ユニットとして、図11で示した液体吐出ユニット440のように、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。また、図12で示したように、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液体吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、図13で示したように、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
また、「液体吐出ヘッド」は、使用する圧力発生手段が限定されるものではない。例えば、前記実施形態で説明したような圧電アクチュエータ(積層型圧電素子を使用するものでもよい。)以外にも、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものでもよい。
また、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
以上に説明したものは一例であり、次の態様ごとに特有の効果を奏する。
(態様A)
ゾルゲル法等の化学溶液堆積法を用いてシリコンウェハ基板204等の基板上に強誘電体膜を成膜する強誘電体膜の製造方法において、一般式Pb(1-x)Lax(ZryTi(1-y))O3(0<x≦0.08、0.55≦y≦0.65)で表されるペロブスカイト型結晶の強誘電体膜であるPLZT結晶膜の前駆体液として、ジルコニウム(Zr)及びチタン(Ti)の濃度比Zr/Tiが上層ほど低いものを用いて複数層のアモルファス層を積層した後、該複数層のアモルファス層を結晶化させる工程を実施して、前記強誘電体膜を成膜することを特徴とする。
圧電素子の圧電材料として一般的に用いられているPZT結晶膜(強誘電体膜)は、その圧電素子の繰り返し動作によって徐々に圧電特性が低下する、いわゆる疲労現象が生じるという問題がある。この疲労現象が生じる原因については、様々なメカニズムが考察されているが、その中でも有力視されている原因のひとつに、PZT結晶膜の結晶中に存在する「鉛欠損」、また鉛欠損により生じた結晶中の電荷のアンバランスを解消するために生じる結晶中の「酸素欠陥」が挙げられる。
このような鉛欠損や酸素欠陥による不具合を解消する方法として、PZT結晶膜の結晶中の鉛(Pb)イオンが配位されるサイト(ペロブスカイト結晶構造のaサイト)の一部に、Pbイオンに近いイオン半径を有し、Pbイオン(+2)より大きい価数を有する他の金属イオンに置換させる方法が知られている。
本発明者らは、置換させる金属イオンとしてLaイオン(+3)を有力視しており、PZT結晶膜の結晶中の鉛(Pb)の一部をランタン(La)に置換する方法を、強誘電体膜の簡便かつ安価な成膜方法として知られるゾルゲル法やMOD法などの化学溶液堆積法(CSD法)により実現することを検討している。しかしながら、PZT結晶膜の鉛(Pb)の一部分をランタン(La)で置換したPLZT結晶膜を、通常の化学溶液堆積法を用いて成膜しようとしても、期待される効果が十分に得られないことが判明した。
その原因について検討したところ、上述したように、得られたPLZT結晶膜全体の組成は意図した通りの組成になっており、また、添加したランタン(La)はPLZT結晶膜全体に略均一に分布していた。しかしながら、PLZT結晶膜の膜厚方向において、ジルコニウム(Zr)及びチタニウム(Ti)が均一に分布していないことが判明した。詳しくは、化学溶液堆積法により成膜されるPLZT結晶膜は、積層方向上面に近いほど濃度比Zr/Tiが高いことが確認された。これは、結晶化の工程において、PLZT結晶膜の下面に近い領域ほどチタン原子が相対的に多くなり、上面に近い領域ほどジルコニウム原子が相対的に多く偏析する現象が生じたためである。そして、このような濃度比Zr/Tiの不均一性に起因して、PLZT結晶膜の期待される効果が阻害されているという結論を得た。
そこで、本態様においては、一般式Pb(1-x)Lax(ZryTi(1-y))O3(0<x≦0.08、0.55≦y≦0.65)で表されるペロブスカイト型結晶の強誘電体膜であるPLZT結晶膜を形成するにあたり、複数層のアモルファス層を積層してから結晶化させることとし、そのアモルファス層の各層を形成する際に用いる前駆体液として、濃度比Zr/Tiが上層のアモルファス層ほど低いものを用いるようにした。これにより、PLZT膜(結晶化前)を構成する複数層のアモルファス層は、下層のアモルファス層ほど濃度比Zr/Tiが高く、上層のアモルファス層ほど濃度比Zr/Tiが低くなったものとなる。
このような複数層のアモルファス層を結晶化する場合も、PLZT膜の下面に近い領域ほどチタン原子が相対的に多くなり、上面に近い領域ほどジルコニウム原子が相対的に多く偏析する現象が生じる。しかしながら、本態様では、上述したように、予め、下面に近い領域に位置するアモルファス層ではチタン原子が相対的に少なく(ジルコニウム原子が相対的に多く)、逆に上面に近い領域に位置するアモルファス層ではジルコニウム原子が相対的に少なく(チタン原子が相対的に多く)なっている。そのため、結晶化工程における偏析現象が相殺され、膜厚方向における組成の均一性が高められたPLZT結晶膜を得ることができる。
(態様B)
前記態様Aにおいて、前記前駆体液を塗布する塗布工程、塗布した前駆体液を乾燥させる乾燥工程、乾燥させて得られる前駆体乾燥膜を熱分解させる熱分解工程を含む一連の工程を複数回繰り返して、前記複数層のアモルファス層を積層させることを特徴とする。
これによれば、濃度比Zr/Tiが上層ほど低い前駆体液を用いて複数積層したアモルファス層を容易に作成することができる。
(態様C)
前記態様A又はBにおいて、前記強誘電体膜を、圧電素子の下部電極161が形成された基板上に成膜することを特徴とする。
これによれば、膜厚方向における組成の均一性が高められたPLZT結晶膜を用いた圧電素子を製造することができ、耐久性の高い圧電素子を得ることができる。なお、前記強誘電体膜を圧電素子の下部電極161の上に直接成膜する場合に限らず、下部電極161の上に配向制御膜を介して前記強誘電体膜を成膜するようにしてもよい。
(態様D)
ゾルゲル法等の化学溶液堆積法を用いてシリコンウェハ基板204等の基板上に強誘電体膜を成膜する自動成膜装置600等の強誘電体膜の製造装置において、一般式Pb(1-x)Lax(ZryTi(1-y))O3(0<x≦0.08、0.55≦y≦0.65)で表されるペロブスカイト型結晶の前駆体液を基板上に塗布する加圧容器614、アーム615、ノズル616を含む塗布システム等の塗布手段と、前記塗布手段が塗布する前記前駆体液のジルコニウム(Zr)及びチタン(Ti)の濃度比Zr/Tiを変更する塗布システム切換手段等の前駆体液変更手段とを有し、前記濃度比Zr/Tiが上層ほど低い前駆体液を用いて複数層のアモルファス層を積層した後、該複数層のアモルファス層を結晶化させて、前記強誘電体膜を成膜することを特徴とする。
11 ノズル孔
12 ノズル板
13 液室
14 液室基板
15 振動板
16 圧電素子
161 下部電極
162 上部電極
163 PLZT結晶膜
204 シリコンウェハ基板
600 自動成膜装置
601 収納部材
602 搬送装置
603 アライナー
604 スピナー塗布装置
605 ホットプレート
606 RTA装置
607 冷却ステージ
611 スピナーチャック
612 スピンドル
614 加圧容器
615 アーム
616 ノズル
617 送液ライン
特開2015−65430号公報

Claims (4)

  1. 化学溶液堆積法を用いて基板上に強誘電体膜を成膜する強誘電体膜の製造方法において、
    一般式Pb(1-x)Lax(ZryTi(1-y))O3(0<x≦0.08、0.55≦y≦0.65)で表されるペロブスカイト型結晶の強誘電体膜の前駆体液として、ジルコニウム(Zr)及びチタン(Ti)の濃度比Zr/Tiが上層ほど低いものを用いて複数層のアモルファス層を積層した後、該複数層のアモルファス層を結晶化させる工程を実施して、前記強誘電体膜を成膜することを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
  2. 請求項1に記載の強誘電体膜の製造方法において、
    前記前駆体液を塗布する塗布工程、塗布した前駆体液を乾燥させる乾燥工程、乾燥させて得られる前駆体乾燥膜を熱分解させる熱分解工程を含む一連の工程を複数回繰り返して、前記複数層のアモルファス層を積層させることを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の強誘電体膜の製造方法において、
    前記強誘電体膜を、圧電素子の下部電極が形成された基板上に成膜することを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
  4. 化学溶液堆積法を用いて基板上に強誘電体膜を成膜する強誘電体膜の製造装置において、
    一般式Pb(1-x)Lax(ZryTi(1-y))O3(0<x≦0.08、0.55≦y≦0.65)で表されるペロブスカイト型結晶の前駆体液を基板上に塗布する塗布手段と、
    前記塗布手段が塗布する前記前駆体液のジルコニウム(Zr)及びチタン(Ti)の濃度比Zr/Tiを変更する前駆体液変更手段とを有し、
    前記濃度比Zr/Tiが上層ほど低い前駆体液を用いて複数層のアモルファス層を積層した後、該複数層のアモルファス層を結晶化させて、前記強誘電体膜を成膜することを特徴とする強誘電体膜の製造装置。
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