JP2018076612A - 炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
・ΔQ=(Q’−Q)/Q≦0.24 ・・・(1)
・15≦T≦500・・・(2)。
・ΔQ=(Q’−Q)/Q≦0.24 ・・・(1)
・15≦T≦500 ・・・(2)。
・ΔQ=(Q’−Q)/Q≦0.24 ・・・(1)。
・15≦T≦500・・・(2)。
JIS規格の方法(JIS−B8356−8:2002)により、フィルターろ材を通過する間に95%を捕集することができる球粒子の粒子径(直径)を測定し、公称ろ過精度とした。
フィルターろ材が単一層からなる場合、フィルターろ材表面を光学顕微鏡で観察し、無作為に選んだ50本の繊維の直径を計測し、その平均をとることにより算出した。連続した1本の繊維であっても場所により太さが異なる場合は、最も細くなっている部分の直径を測定し、これを当該繊維の直径とした。フィルターろ材が公称ろ過精度・繊維の平均直径・厚みなどの異なる単位層を2層以上積層したものである場合は、潰さないように注意しながら片刃カミソリを用いてフィルターろ材の断面を切り出して、断面を光学顕微鏡で観察し、各層に関して無作為に選んだ50本の繊維の直径を計測し、その平均をとることで各層の平均直径を算出し、各層の平均直径のうち最も小さいものを当該フィルターろ材の平均直径とした。
紡糸溶液の体積流量(cm3/時間)をフィルターろ材のろ過面の面積で割ることにより、フィルターろ材進入直前の紡糸溶液の平均線速度Q(cm/時間)を算出した。ここで、フィルターろ材のろ過面とは、紡糸溶液の流れ方向に直交するフィルターろ材表面の面積のうち、ろ過に寄与しない部分、たとえばパッキンにより押さえられた部分などを除いた部分の面積のことである。また、紡糸溶液の体積流量(cm3/時間)をフィルターろ材の有効断面積(cm2)で割ることにより、フィルターろ材内における紡糸溶液の平均線速度Q’(cm/時間)を算出した。ここでフィルターろ材の有効断面積は、フィルターろ材のろ過面の面積にフィルターろ材全体の空隙率をかけ算して計算した値を用いた。このようにして算出したQおよびQ’から、以下の式により線速度変化率ΔQを算出した。
・ΔQ=(Q’−Q)/Q。
マイクロメーターを用いて計測したフィルターろ材全体の厚みL(cm)を、フィルターろ材内における紡糸溶液の平均線速度Q’(cm/時間)で割ることにより算出した。
ビーカーに入れた紡糸溶液を、45℃の温度に温度調節された温水浴に浸して調温した後、(株)東京計器製B8L型粘度計を用い、ローターNo.4を使用し、ローター回転数6r.p.m.で測定した。
6000フィラメントの炭素繊維前駆体繊維束を1m/分の速度で走行させながら、繊維束中の単繊維切れ(以下、毛羽と呼ぶ)および単繊維切れの集合体(以下、毛玉と呼ぶ)の個数の総和を数え、三段階評価した。評価基準は、次の通りである。なお、炭素繊維前駆体繊維束が3000フィラメントの場合は毛羽・毛玉の数を1.4倍に、炭素繊維前駆体繊維束が12000フィラメントの場合は毛羽・毛玉の数を0.7倍とすることで、評価基準を合わせることができる。なお、数値は小数点以下を四捨五入し整数とした。
・◎:繊維600m中、1個以下
・○:繊維600m中、2〜4個
・△:繊維600m中、5〜30個。
紡糸時のフィルターろ材の圧力損失が、ろ過開始時から1MPa増加するまでの単位ろ過面積あたりの紡糸原液通過量を測定し、三段階評価した。評価基準は、次の通りである。
・◎:50L/cm2以上
・○:25L/cm2以上50L/cm2未満
・△:25L/cm2未満。
ポリアクリロニトリル系重合体をジメチルスルホキシドに均一に溶解し、45℃の温度における粘度が45Pa・sとなるように紡糸溶液を作製した。
平均線速度Qを6cm/時間、滞留時間Tを50秒に変更した他は、実施例1と同様に紡糸して炭素繊維前駆体繊維束を得た。
平均線速度Qを12cm/時間、滞留時間Tを25秒に変更した他は、実施例1と同様に紡糸して炭素繊維前駆体繊維束を得た。
公称ろ過精度が3μm、フィルターろ材を構成する繊維の平均直径が1μmのフィルターろ材に変更した他は、実施例1と同様に紡糸して炭素繊維前駆体繊維束を得た。
公称ろ過精度が3μm、フィルターろ材を構成する繊維の平均直径が1μmのフィルターろ材に変更した他は、実施例2と同様に紡糸して炭素繊維前駆体繊維束を得た。
フィルターろ材を、公称ろ過精度が10μm、フィルターろ材を構成する繊維の平均直径が9μmであるSUS繊維からなる焼結不織布に変更し、平均線速度Qを12cm/時間、線速度変化率ΔQを0.32、滞留時間Tを6秒に変更した他は、実施例1と同様に紡糸して炭素繊維前駆体繊維束を得た。
フィルターろ材を、公称ろ過精度が3μm、フィルターろ材を構成する繊維の平均直径が6μmであるSUS繊維からなる焼結不織布に変更し、平均線速度Qを1.6cm/時間、線速度変化率ΔQを0.82、滞留時間Tを100秒に変更した他は、実施例1と同様に紡糸して炭素繊維前駆体繊維束を得た。
フィルターろ材を、公称ろ過精度が1μm、フィルターろ材を構成する繊維の平均直径が3μmであるSUS繊維からなる焼結不織布に変更し、平均線速度Qを1.6cm/時間、線速度変化率ΔQを0.67、滞留時間Tを110秒に変更した他は、実施例1と同様に紡糸して炭素繊維前駆体繊維束を得た。
公称ろ過精度が3μm、フィルターろ材を構成する繊維の平均直径が1μmのフィルターろ材に変更し、平均線速度Qを6cm/時間、線速度変化率ΔQを0.43、滞留時間Tを40秒に変更した他は、実施例5と同様に紡糸して炭素繊維前駆体繊維束を得た。なお、上記フィルターろ材は、実施例5で用いたフィルターろ材をプレスすることで作製したが、公称ろ過精度には大きな変化は見られなかった。
Claims (4)
- ポリアクリロニトリル系重合体が溶媒に溶解されてなる紡糸溶液を紡糸して炭素繊維前駆体繊維束を得るに際し、紡糸に先立ち、公称ろ過精度が3〜10μmであって、平均直径が0.1〜5μmの繊維により構成されるフィルターろ材を用いて、フィルターろ材進入直前の紡糸溶液の平均線速度Q(cm/時間)とフィルターろ材内における紡糸溶液の平均線速度Q’(cm/時間)から計算される線速度変化率ΔQが下記式(1)を満たし、かつフィルターろ材内における滞留時間T(秒)が下記式(2)を満たす条件でろ過をする、ポリアクリロニトリル系炭素繊維前駆体繊維束の製造方法。
ΔQ=(Q’−Q)/Q≦0.24 ・・・(1)
15≦T≦500・・・(2) - 前記フィルターろ材が高分子材料からなる、請求項1に記載の炭素繊維前駆体繊維束の製造方法。
- 前記ポリアクリロニトリル系重合体が溶媒に溶解されてなる紡糸溶液の45℃の温度における粘度が15〜200Pa・sである、請求項1または2に記載の炭素繊維前駆体繊維束の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の方法で炭素繊維前駆体繊維束を得た後に、200〜300℃の温度の空気中において耐炎化処理した後、500〜1000℃の最高温度の不活性雰囲気中において予備炭化処理し、次いで1000〜1800℃の最高温度の不活性雰囲気中において炭化処理することを特徴とする炭素繊維束の製造方法。
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CN110184684A (zh) * | 2019-05-21 | 2019-08-30 | 江西先材纳米纤维科技有限公司 | 高分散性电纺聚丙烯腈基碳纳米超短纤维的制备方法 |
KR20210017887A (ko) | 2019-08-09 | 2021-02-17 | 주식회사 엘지화학 | 아크릴로니트릴계 섬유 전구체의 제조방법 |
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JP2009209487A (ja) * | 2008-03-05 | 2009-09-17 | Toray Ind Inc | 炭素繊維前駆体繊維の製造方法 |
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