JP2018074936A - 細胞培養容器用包装袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、細胞培養容器に対する過酸化水素の吸着量の低減と、酸化ガスによる細胞や細胞塊への悪影響の抑制とを両立可能とする細胞培養容器用の包装袋を提供する。【解決手段】本発明は、細胞培養容器を内包するための細胞培養容器用包装袋であって、フィルムが、気体の透過方向に沿って2枚以上配置されており、前記フィルムは、貫通孔及び未貫通孔から選ばれる少なくとも1種の微細孔が形成された基材層と、シーラント層とを含む積層フィルムであり、前記微細孔は、スリット状孔であり、前記基材層1cm2あたり1000〜10000個形成されている。前記微細孔の、カラー3Dレーザ顕微鏡を用いて前記基材層の厚み方向にスキャンして得られた平均上側長が、10〜200μmである。【選択図】図1

Description

本発明は、細胞培養容器を内包するための細胞培養容器用包装袋、当該細胞培養容器用包装袋内に細胞培養容器を包装してなる包装体、当該包装体の製造方法、及び包装体の除染方法に関する。
ヒト胚性幹細胞(ヒトES細胞)やヒト多能性幹細胞(ヒトiPS細胞)等の幹細胞や細胞塊等の培養操作は、高度な無菌環境化で行われる。具体的には、例えば、アイソレーター内に、包装袋により包装された細胞培養容器を入れた後、細胞培養容器のアイソレーター内への投入に伴ってアイソレーター内に入りうる微生物等の汚染源を、過酸化水素ガス等の処理剤により除染する。その後、エアレーションを行い、アイソレーター内の過酸化水素濃度が所定の値以下となってから、細胞培養容器を包装袋から取り出す。
特許文献1は、ES細胞やiPS細胞の培養に用いられる細胞培養容器の一例を開示している。
特開2015−065942号公報
しかし、除染中に細胞培養容器を包む包材を透過して細胞培養容器に吸着した過酸化水素が、細胞培養容器に供給される培地に溶けだし、この培地中の過酸化水素が、細胞や細胞塊の成長に悪影響を与えることがあった。
また、過酸化水素の細胞培養容器への吸着を防止するために、特に、ガスバリア性の高い包材を用いて形成された包装袋を細胞培養容器の包装に用いた場合、γ線滅菌を行うことにより包装袋及び細胞培養容器から発生する酸化ガスが、細胞や細胞塊の成長に悪影響を与えることがあった。
そこで、本発明は、細胞培養容器に対する過酸化水素の吸着量の低減と、酸化ガスによる細胞や細胞塊への悪影響の抑制とを両立可能とする細胞培養容器用包装袋を提供する。また、本発明は、細胞培養容器用包装袋と前記細胞培養容器用包装袋内に封入された細胞培養容器とを含む包装体であって、細胞培養容器に対する過酸化水素の吸着量が少なく、細胞や細胞塊の成長が良好に行える、包装体を提供する。
本発明は、細胞培養容器を内包するための包装袋であって、
フィルムが、気体の透過方向に沿って2枚以上配置されており、
前記フィルムは、貫通孔及び未貫通孔から選ばれる少なくとも1種の微細孔が形成された基材層と、シーラント層とを含む積層フィルムであり、
前記微細孔は、スリット状であり、前記基材層1cm2あたり1000〜10000個形成されている、細胞培養容器用包装袋である。
本発明の包装体は、本発明の細胞培養容器用包装袋と、前記細胞培養容器用包装袋内に封入された細胞培養容器とを含む、包装体である。
本発明によれば、細胞培養容器に対する過酸化水素の吸着量の低減と、酸化ガスによる細胞や細胞塊への悪影響の抑制とを両立可能とする、細胞培養容器用包装袋を提供できる。また、本発明よれば、細胞培養容器に対する過酸化水素の吸着量が少なく、細胞や細胞塊の成長が良好に行える、包装体を提供できる。
図1は、本発明の細胞培養容器用包装袋の一例及び本発明の包装体の一例を示した概略平面図である。 図2は、本発明の細胞培養容器用包装袋の他の一例及び本発明の包装体の他の一例を示した概念断面図である。 図3は、本発明の細胞培養容器用包装袋の形成に用いられるフィルムの一例を示した概念拡大断面図である。 図4は、積層フィルムを構成する基材層を、カラー3Dレーザ顕微鏡を用いて厚み方向にスキャンして得られたグラフの模式図である。
本発明において、「未貫通孔」とは、未貫通孔における基材層の最薄部の厚さが、基材層のうちの貫通孔と未貫通孔のいずれもが形成されていない箇所における厚さの70%以下のものをいう。
本発明は、一態様において、細胞培養容器(以下「培養容器」と略称する場合もある。)を封入するための細胞培養容器用包装袋(以下「包装袋」と略称する場合もある。)であって、フィルムが、気体の透過方向に沿って2枚以上配置されている。前記フィルムは、貫通孔及び未貫通孔から選ばれる少なくとも1種の微細孔が形成された基材層と、シーラント層とを含む積層フィルムであり、前記微細孔は、スリット状であり、前記基材層1cm2あたり1000〜10000個形成されている。本発明では、一態様において、上記構成の包装袋を用いて培養容器を包装するものであるので、微細孔が形成された基材層を含む積層フィルムを使用しているのにもかかわらず、微細孔が形成されていない基材層を含む積層フィルムを使用した場合と同レベルで過酸化水素の吸着を抑制できる上、γ線滅菌の対象とした場合に発生し得る酸化ガスによる細胞や細胞塊への悪影響の抑制できる。
次に、図1〜図4を用いて、本発明の包装袋の一例、当該包装袋内に細胞培養容器を包装してなる包装体の一例、当該包装体の製造方法の一例について説明する。
[積層フィルム]
本発明の包装袋の形成に用いられる積層フィルム(以下、「包材」と呼ぶ場合もある。)は、一又は複数の実施形態において、前記微細孔が形成された基材層41と、前記基材層41の一方の面に接して配置されたシーラント層42とを含む、積層フィルム(図3参照)である。
前記包材の厚みは、強度保持の観点から、好ましくは10μm以上、より好ましくは30μm以上であり、耐屈曲性の観点から、好ましくは150μm以下、より好ましくは120μm以下である。
前記包材を構成する基材層41における、前記微細孔の数は、酸化ガスの蒸散とフィルム強度を担保する目的から、前記基材層1cm2あたり、1000〜10000個であり、好ましくは1500〜6000個であり、より好ましくは2000〜5000個である。尚、微細孔の数の測定方法は、実施例に記載の通りである。
前記包材を構成する基材層41の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロプレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12等のポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリビニルブチラール、フッ素樹脂等を原料とした樹脂フィルムが挙げられる。これらの中でも、高い透明性及び低吸湿性の観点から、ポリエステルフィルムがより好ましく、ポリエチレンテレフタレートフィルムが更に好ましく、高い柔軟性の観点からはポリオレフィンフィルムが好ましく、過酸化水素の吸着抑制及び耐衝撃性の確保の観点から、ポリアミドフィルムが好ましい。また、基材層41は、上記樹脂を原料とするフィルムが積層された多層フィルムであってもよいが、製造容易性の観点から好ましくは単層フィルムであり、より好ましくは単層のポリアミドフィルムである。
基材層41は、未延伸フィルム、1軸延伸フィルム又は2軸延伸フィルムのいずれでもよいが、高バリア性の観点から、好ましくは1軸延伸フィルム又は2軸延伸フィルム、更に好ましくは2軸延伸フィルムである。
基材層41の厚さは、開封の操作性と包装袋の機械強度確保とを両立する観点から、好ましくは3〜150μm、より好ましくは5〜120μm、更に好ましくは10〜100μmであり、更により好ましくは10〜100μmであり、更により好ましくは10〜50μmである。
基材層41に形成された微細孔の形状は、過酸化水素バリア性の担保と、酸化ガスの蒸散性向上との両立の観点から、スリット状である。スリット状の微細孔には、直線的な切れ込みや隙間、クラック状の切れ込みや隙間等が挙げられる。微細孔の形成方法としては、従来公知の一般的な方法、例えば、特開平7−256807号公報や、特開平7−164535号公報等に開示の方法が挙げられるが、微細孔は、熱、レーザー、超音波、電気等のいかなる手段を用いて形成してもかまわない。
微細孔の平均上側長は、過酸化水素バリア性の担保と酸化ガスの蒸散性向上との両立の観点から、好ましくは10〜200μm、より好ましく15〜180μm、更に好ましくは20〜150μmであり、更に好ましくは40〜70μmである。微細孔の上側長とは、包材の一方の主面を構成する基材層の主面における、微細孔の長さであり、カラー3Dレーザ顕微鏡を用いて基材層の厚み方向にスキャンして得られたデータから、実施例に記載の方法により読み取れる。
微細孔の平均下側長は、過酸化水素バリア性の担保と酸化ガスの蒸散性向上の両立の観点から、好ましくは1〜100μm、より好ましくは1.5〜90μm、更に好ましくは2〜80μmであり、更に好ましくは10〜30μmである。微細孔の下側長とは、微細孔の、基材層の厚み方向の両端のうちの、前記「上側長」が測定される側の端とは反対側の端における長さであり、カラー3Dレーザ顕微鏡を用いて基材層の厚み方向にスキャンして得られたデータから、実施例に記載の方法により読み取れる。微細孔の下側長は上側長さよりも小さく、平均下側長は平均上側長さよりも小さい。
シーラント層42は、積層フィルムの一方の最外層であり、熱によって溶融するヒートシール性樹脂層であり、ヒートシール層とも言う。シーラント層42としては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体等の樹脂フィルム等が挙げられる。シーラント層42の基材層41への積層方法は、公知の押し出しラミネート法、ドライラミネート法等が採用される。また、シーラント層42は、上記樹脂を原料とするフィルムが積層された多層フィルムであってもよいが、製造容易性の観点から好ましくは単層フィルムであり、より好ましくは単層のポリエチレンフィルムである。
シーラント層42の厚さは、過酸化水素バリア性の担保と酸化ガスの蒸散性向上の両立の観点から、好ましくは10〜100μm、より好ましくは15〜90μm、更に好ましくは20〜80μmであり、更に好ましくは50〜60μmである。
前記包材の好ましい層構成(シーラント層/基材層)は、過酸化水素バリア性の担保と酸化ガスの蒸散性向上の両立の観点から、好ましくはヒートシール性ポリオレフィン樹脂フィルム/ポリエステルフィルム、ヒートシール性ポリオレフィン樹脂フィルム/ポリアミドフィルム/ポリオレフィン樹脂フィルムであり、より好ましくはポリエチレンフィルム/ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム/ポリアミドフィルム、更に好ましくはポリエチレンフィルム/ポリアミドフィルムであり、更により好ましくは、ポリエチレンフィルム/ナイロンフィルムである。
本発明の包装袋の一態様を用いれば、培養容器を封入した本発明の包装袋を下記条件の処理の対象とした場合の、前記培養容器に対する過酸化水素の吸着量は、好ましくは、30ng/cm2未満、より好ましくは20ng/cm2未満、更に好ましくは10ng/cm2未満とすることができ、過酸化水素による、細胞や細胞塊の生産性への悪影響を、効果的に抑制できる。
上記処理では、常圧及び温度45℃に保持され、容積が170Lであり、前記培養容器を封入した包装袋が収容された密閉空間内で、6質量%過酸化水素水溶液70mL全量を7分間の超音波振動の付与により気化して過酸化水素水蒸気とすることにより、前記培養容器を封入した包装袋を過酸化水素水蒸気に曝し、超音波振動の停止から90分以内に前記密閉空間内の過酸化水素濃度が1mg/L以下になるように、波長254nmの紫外線照射により過酸化水素を分解する。尚、常圧とは大気圧に等しい圧力をいい、ほぼ一気圧である。
本発明において、「細胞培養容器に対する過酸化水素の吸着量(ng/cm2)」は、前記処理の対象となった包装袋から培養容器を取り出し、速やかに、培養容器に吸着した過酸化水素を超純水に溶解させ、当該溶解液中の過酸化水素の濃度を測定し、当該濃度を単位面積当たりの吸着量に換算することにより得られる。溶解液中の過酸化水素の濃度は、酵素と発色剤が添加された前記溶解液の550nmの光の吸光度と予め作成された検量線とから決定する。酵素としては、例えば、後述する実施例に記載のペルオキシダーゼなどが挙げられ、発色剤としては、例えば、後述する実施例に記載の4−アミノアンチピリン等が挙げられる。「細胞培養容器に対する過酸化水素の吸着量(ng/cm2)」の算出方法の詳細は、実施例に記載の通りである。
本発明の包装袋は、一態様において、前記包材により形成された内袋と、前記包材により形成された1つ以上の外袋とを含む多重包装袋である。多重包装袋は、例えば、図1に示されるように、内袋1aと外袋1bとを含み、培養容器2を二重の包材で覆う二重包装袋1であってもよいし、外袋1bを2つ以上含み、培養容器2を三重の包材で覆う三重包装袋であってもよいし、四重以上の包材で覆う四重包装袋であってもよい。開封の操作性及び開封操作時の塵芥の発生抑制の観点から、五重以下が好ましい。内袋1a及び外袋1bは、各々、二つ折りの又は二枚に重ね合わされた包材の周囲のうちの二方又は三方にヒートシール部5を設けるとともに一方に開口部を形成して製袋された軟質包装袋である。
図2に示されるように、本発明の包装袋は、別の態様において、1つの袋からなり、2枚以上の前記包材4が重ねあわされ相互に接合されていない多重フィルム40を用いて形成された包装袋10である。本態様において、包装袋10は、例えば、二つ折りの又は重ね合わされた多重フィルム40の周囲のうちの二方又は三方にヒートシール部50を設けるとともに一方に開口部を形成して製袋された軟質包装袋である。多重フィルム40のうちのヒートシール部50を形成する部分以外の部分の各フィルム4は、互いに接合されておらず、接しているだけである。
包装袋1、10(図1及び図2参照)内に、培養容器2を入れ、開口部をヒートシールすることにより、包装袋と当該包装袋に封入された培養容器とを含む包装体3、30が得られる。本発明の包装袋が、多重包装袋である場合、多重包装袋を構成する最も内側の袋内に培養容器を入れ、当該袋の開口部をヒートシールして当該袋内に培養容器を封入した後、内部に培養容器を封入した当該袋を、多重包装袋を構成する他の袋内に封入し、これを、多重包装袋を構成する残り袋の数だけ繰り返すことにより、本発明の包装体の一例(例えば、図1参照)が得られる。本発明の包装袋及び本発明の包装袋を構成する各袋は、各々、Vノッチ等の開封用切れ目を備えていてもよい。
本発明の包装袋内に封入される培養容器、又は本発明の包装体を構成する培養容器の形態について特に制限は無いが、例えば、シャーレ、複数のウェルを有する培養容器等が挙げられる。本発明の包装袋は、種々の培養容器の中でも、長期細胞培養が求められ過酸化水素による悪影響を受け易い、ヒト胚性幹細胞(ヒトES細胞)やヒト多能性幹細胞(ヒトiPS細胞)等の幹細胞やその細胞塊を培養するための培養容器の包装に好適である。
また、図1及び図2を用いて説明した本発明の包装袋及び本発明の包装袋を構成する各袋の形態は、各々、平袋状であるが、マチ付き袋であってもよい。
本発明の包装袋は、放射性滅菌の対象とされるものであり、γ線滅菌のみならず、電子線滅菌の対象とされてもよい。
[滅菌]
本発明の包装体の一態様は、γ線滅菌等の放射性滅菌の対象とされる。
放射線滅菌を行う場合の放射線の線量率は、包装袋及び培養用容器から発生する酸化ガスの量を抑制するという観点から、0.1kGy/hr以上、好ましくは1kGy/hr以上、より好ましくは10kGy/hr以上、更に好ましくは100kGy/hr以上であり、発熱抑制の観点から、好ましくは100MGy/hr以下、好ましくは10MGy/hr以下、更に好ましくは1MGy/hr(100kGy/hr)以下である。電子線滅菌では、一般的に、放射線の線量率は、好ましくは100kGy/hr以上10MGy/hr以下であり、γ線滅菌では、一般的に、放射線の線量率は、好ましくは0.1kGy/hr以上10kGy/hr以下である。
放射線の照射線量は、包装体に要求される無菌性水準に応じて、JIS−T0806に記載のいずれかの方法によって決定される。尚、放射線の照射線量とは、包装体の累積放射線吸収線量を意味する。
培養容器の材質は、特に制限されるものではないが、培養容器をディスポーザルタイプとすることができ、かつ成形が容易である点から、樹脂が好ましい。樹脂としては、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン-プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂または環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等のメタクリル系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリアクリロニトリル等のアクリル系樹脂、プロピオネート樹脂等の繊維素系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、培養容器に求められる成形性、及び滅菌性の点から、ポリスチレン樹脂が好ましい。
培養容器の形態について特に制限はなく、例えば、シャーレ(ディッシュ)、複数のウェルを含むマルチウェルプレート、フラスコ、チューブ等が挙げられるが、これらの中でも、バイオリアクターの生成または薬効や毒物の評価、人工臓器の開発研究等で用いられる、マルチウェルプレートやシャーレが好ましい。マルチウェルプレートは、上面に開口した複数の凹部を有する基板である。マルチウェルプレートにおけるウェルの数は特に制限されるものではないが、例えば、6、12、24、48、96、又は384個である。マルチウェルプレートとしては、例えば、特開2013−70636号公報、特開2012−210166号公報等に開示されたものであってもよい。
[除染方法]
本発明は、一又は複数の実施形態において、本発明の包装体を除染する方法である。当該除染方法は、過酸化水素中へ本発明の包装体を浸漬する方法、過酸化水素プラズマまたは過酸化水素水蒸気に本発明の包装体を暴露する方法等のいずれであってもよいが、除汚が効果的に行え、培養容器への悪影響が小さい、過酸化水素プラズマまたは過酸化水素水蒸気への暴露が好ましい。
本発明の包装体の、過酸化水素プラズマまたは過酸化水素水蒸気への暴露は、例えば、下記の通り行える。本発明の除染方法は、アイソレーター内で、本発明の包装体を、過酸化水素プラズマまたは過酸化水素水蒸気に曝した後、アイソレーター内の過酸化水素プラズマまたは過酸化水素水蒸気濃度を低下させる除染工程を含む。除染工程では、より具体的には、例えば、アイソレーター内に、本発明の包装体を入れた後、アイソレーター内に過酸化水素を供給し、当該包装体を好ましくは1〜60分間、過酸化水素プラズマまたは過酸化水素水蒸気濃度が好ましくは10〜1000ppmの雰囲気に曝す。その後、好ましくは150分以内にアイソレーター内の過酸化水素濃度が好ましくは1ppm以下になるように外部よりアイソレーター内に清浄空気を導入しながら過酸化水素を排出させるか、アイソレーター内の過酸化水素を紫外線照射により分解する。
本発明は、さらに以下の一又は複数の実施形態に関する。
[1] 細胞培養容器を内包するための細胞培養容器用包装袋であって、
フィルムが、気体の透過方向に沿って2枚以上配置されており、
前記フィルムは、貫通孔及び未貫通孔から選ばれる少なくとも1種の微細孔が形成された基材層と、シーラント層とを含む積層フィルムであり、
前記微細孔は、スリット状であり、前記基材層1cm2あたり1000〜10000個形成されている、細胞培養容器用包装袋。
[2] 前記微細孔の、カラー3Dレーザ顕微鏡を用いて前記基材層の厚み方向にスキャンして得られた平均上側長が、10〜200μmである、前記[1]に記載の細胞培養容器用包装袋。
[3] 前記微細孔の、カラー3Dレーザ顕微鏡を用いて前記基材層の厚み方向にスキャンして得られた平均下側長が、1〜100μmである、前記[1]又は[2]に記載の細胞培養容器用包装袋。
[4] 前記細胞培養容器を封入した前記細胞培養容器用包装袋を下記条件で処理した場合の、前記細胞培養容器に対する過酸化水素の吸着量が30ng/cm2未満である、前記[1]から[3]の何れかに記載の細胞培養容器用包装袋。
上記処理では、常圧及び温度45℃に保持され、容積が170Lであり、前記細胞培養容器が封入された前記細胞培養容器用包装袋が収容された密閉空間内で、6質量%過酸化水素水溶液70mL全量を7分間の超音波振動の付与により気化して過酸化水素水蒸気とし、超音波振動の停止から90分以内に前記密閉空間内の過酸化水素濃度が1mg/L以下になるように、波長254nmの紫外線照射により過酸化水素を分解する。
[5] 前記基材層の材料が、ポリエステル又はポリアミドである前記[1]から[4]のいずれかに記載の細胞培養容器用包装袋。
[6] 前記細胞培養容器用包装袋は、前記フィルムにより形成された内袋と、前記フィルムにより形成された1つ以上の外袋とを含む多重包装袋である、前記[1]から[5]のいずれかに記載の細胞培養容器用包装袋。
[7] 2枚以上の前記フィルムが重ねあわされた多重フィルムを用いて形成された包装袋である、前記[1]から[5]のいずれかに記載の細胞培養容器用包装袋。
[8] 前記[1]から[7]のいずれかに記載の細胞培養容器用包装袋と、前記細胞培養容器用包装袋内に封入された細胞培養容器とを含む、包装体。
[9] 前記[1]から[7]のいずれかに記載の細胞培養容器用包装袋内に細胞培養容器を封入する工程と、
前記細胞培養容器が封入された前記細胞培養容器用包装袋をγ線滅菌する滅菌工程と、を含む、包装体の製造方法。
[10] 前記滅菌工程で、前記細胞培養容器が封入された前記細胞培養容器用包装袋に、0.1kGy/hr以上10kGy/hr以下のγ線を照射する、前記[9]に記載の包装体の製造方法。
[11] 前記[9]又は[10]に記載の包装体の製造方法により製造された包装体に対して、過酸化水素処理を行なう工程を含み、
前記過酸化水素処理を行なう工程において、
前記包装体を過酸化水素に曝した後、前記過酸化水素を含む雰囲気中の過酸化水素濃度を低減する、包装体の除染方法。
[12] 前記過酸化水素処理を行なう工程において、
前記包装体を過酸化水素水蒸気又は過酸化水素プラズマに曝す、前記[11]に記載の包装体の除染方法。
[13] 前記過酸化水素処理を行なう工程において、
前記過酸化水素水蒸気への紫外線照射によって過酸化水素を分解することにより、前記雰囲気中の過酸化水素濃度を低減する、前記[11]又は[12]に記載の包装体の除染方法。
[14] 前記過酸化水素処理を行なう工程において、
前記雰囲気から過酸化水素を排出することによって、前記雰囲気中の過酸化水素濃度を低減する、前記[11]又は[12]に記載の包装体の除染方法。
以下、本発明を以下の実施例及び比較例に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[基材層に形成された微細孔の数]
基材層をカラー3Dレーザ顕微鏡(キーエンス社製、型式VK−9700/9710)で観察し、0.015平方センチメートル(縦1012μm×横1350μm)当たりの微細孔の数を任意に10箇所数えた。これらの値から1平方センチメートル当たりの微細孔の数を計算し、平均値を下記表1に示した。
[微細孔の平均上側長及び平均下側長]
基材層をカラー3Dレーザ顕微鏡(キーエンス社製、型式VK−9700/9710)を用いてZ軸方向(基材層の厚み方)にスキャンして得られたデータから、35個の微細孔について、「上側長」と「下側長」を測定した。各微細孔に沿った直線上をプロファイル計測して得られた高低差情報より、図4の模式図に示されるように、周辺に比べて高さが下降し始める点a,a’間の水平距離を「上側長」とし、孔の底の長さ(周辺に比べて特に低い部分の点b,b’間の長さ)を「下側長」とし、表1にはその平均値を示した。尚、上記「微細孔に沿った直線」は、基材層のXY面のカラーCCD画像の最も色が濃い領域内で引くことができる最も長い直線、を含む直線である。
Figure 2018074936
[過酸化水素透過テスト]
(1)直径90mmのポリスチレン樹脂製シャーレ(MS−13900、住友ベークライト社製)を、下記実施例1〜2、比較例1、実験例1の包装袋内に封入し、シャーレ内包包装袋(包装体)を得た。
(2)CO2インキュベーター(MCO−170AICUVH−PJ、容積170L、パナソニック社製)内に、H22発生器(MCO−HP−PJ、パナソニック社製)を接続し、(1)で得た包装体をCO2インキュベーター内に入れた後、H22発生器に過酸化水素水(6重量%過酸化水素水、パナソニック社製)78mLを供給した。その後、インキュベーター内の温度を45℃まで上昇させた後、超音波によって過酸化水素蒸気を発生させて、包装体に常圧45℃の雰囲気下で、過酸化水素蒸気を噴霧した。過酸化水素水への超音波の付与時間は7分とした。過酸化水素水への超音波の付与の停止後、直ちに、過酸化水素水蒸気へ波長254nmの紫外線を90分間照射することにより過酸化水素を分解して、CO2インキュベーター内の過酸化水素水蒸気濃度を1mg/L以下とした。尚、45℃への温度上昇から過酸化水素分解までは、本実施例で使用した機器のプログラムにより行なった。紫外線の照射後、CO2インキュベーター内に、過酸化水素水が8mL残っていたことから、過酸化水素蒸気の噴霧に、70mlの過酸化水素水が使用されたことになる。
(3)その後、包装袋からシャーレを取り出し、水平面に置いたシャーレに3mlの超純水を入れて、当該超純水に、シャーレの底面及び当該底面に隣接するシャーレ内側面の一部(以下、「被洗浄面」と言う。)に吸着した過酸化水素を溶解させた。被洗浄面の面積は58.5cm2である。
(4)上記(3)で得た過酸化水素が溶解した超純水を、パックテスト過酸化水素(共立化学社製、WAK−H22、測定範囲 H22 0.05〜5ppm、ペルオキシダーゼを用いた4−アミノアンチピリン法)で発色させ、波長550nmの光の吸光度を測定した。得られた吸光度は、別途作成した検量線を用いて、残存過酸化水素濃度[ppm]及び過酸化水素吸着量[ng/cm2]に換算して、表2に示した。
[コロニー形成試験]
γ線滅菌の対象とした下記実施例3と比較例2の包装体を、4週間、室温(25℃)で静置後、各ウェルにNS−1(マウス骨髄腫)細胞1個と10%ウシ胎児血清添加MEM培地0.1mlとを入れてから、37℃、5%CO2雰囲気下で7日間培養し、その後NS−1細胞が増殖してコロニーが形成されたウェル数を調べ、その結果を表2に示した。
実施例1〜3、比較例1〜2、実験例1の包装体、包装袋、包材の詳細は下記の通りである。
(実施例1)
微細孔が形成されたナイロンフィルム(厚み15μm、微細孔の数、微細孔の平均上側長、平均下側長は表1を参照)の片面にヒートシール層としてポリエチレンシート(厚さ60μm)が積層された包材を使用して、145mm×220mmの内袋と、176mm×380mmの外袋を作製した。直径90mmのポリスチレン樹脂製シャーレ(MS−13900、住友ベークライト社製)1個を内袋に入れ、ヒートシールをした後、外袋に入れ、ヒートシールをして、実施例1の包装体(2重包装)を作製した。
(実施例2)
実施例1の包装体を、更に、176mm×380mmの外袋に入れ、ヒートシールをして、実施例2の包装体(3重包装)を作製した。
(実施例3)
直径90mmのポリスチレン樹脂製シャーレに代えて、ポリスチレン樹脂製96ウェルプレート(MS−8096F、住友ベークライト社製)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして包装体(3重包装)を作製した。得られた包装体に対して、γ線を照射した。96ウェルプレートの無菌性水準を医療用具に求められる無菌性水準とするために、γ線の、線量率は1kGy/hr、照射線量は19kGyとした。
(比較例1)
直径90mmのポリスチレン樹脂製シャーレ入りの内袋を、外袋に入れないこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の包装体(1重包装)を得た。
(比較例2)
微細孔が形成されていないナイロンフィルム(15μm)の片面にヒートシール層としてポリエチレンシート(厚さ70μm)が積層された包材を使用して、145mm×220mmの袋を作製し、ポリスチレン樹脂製96ウェルプレート(MS−8096F、住友ベークライト社製)1個を当該袋に入れ、ヒートシールをして、比較例2の包装体を作製した。得られた包装体に対して、γ線を照射した。γ線の、線量率は1kGy/hr、照射線量は19kGyとした。
(実験例1)
微細孔が形成されていないナイロンフィルム(15μm)の片面にヒートシール層としてポリエチレンシート(厚さ60μm)が積層された包材を使用して、145mm×220mmの内袋と、176mm×380mmの外袋を作製した。直径90mmのポリスチレン樹脂製シャーレ(MS−13900、住友ベークライト社製)1個を内袋に入れ、ヒートシールをした後、外袋に入れ、ヒートシールをして、実験例1の包装体(2重包装)を得た。
Figure 2018074936
表2に示されるように、実施例1〜2と、比較例1とを比較すると、実施例1〜2では、比較例1よりも、培養容器への過酸化水素の吸着量が桁違いに少なかった。従って、実施例1〜2では、比較例1よりも、過酸化水素による細胞や細胞塊の生産性への悪影響の抑制が期待できる。また、「平成25年度再生医療等産業化促進事業(加齢黄斑変性、同種iPS細胞由来網膜色素上皮細胞)報告書」P2−P3によると、培地中への過酸化水素の溶解量が0.5ppm(mg/ml)(上記[過酸化水素透過テスト]に記載の方法で求められる過酸化水素吸着量に換算すると30ng/cm2)を越えると、iPS細胞の生存率が顕著に低くなることが記載されている。このため、実施例1〜2では、比較例1よりもiPS細胞の生存率が高いと考えられる。
実施例3の過酸化水素吸着量については測定していないが、実施例3は、実施例2と、収容される細胞培養容器の種類が異なるだけであるから、実施例3の過酸化水素吸着量については、実施例2のそれと同等であることが予想される。
実施例1と、実験例1の過酸化水素吸着量は同等であり、微細孔の存在が過酸化水素の透過に悪影響を及ぼしていないことが分かる。一方、微細孔が形成されていないフィルムを用いた比較例2と実施例3とをコロニー形成ウェル数について比べると、実施例3の方が比較例2よりも顕著に多い。このため、実施例3では、放射線照射により発生した酸化ガスが、微細孔の存在により蒸散できていることがわかる。このことから、本発明の包装袋では、細胞培養容器に対する過酸化水素の吸着量の低減と、酸化ガスによる細胞や細胞塊への悪影響の抑制とを両立可能できていることが分かる。
本発明は、例えば、ヒトES細胞の研究、再生医療等といった医療分野等で有用である。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で、上記以外の形態としても実施が可能である。本出願に開示された実施形態は一例であって、これらに限定はされない。本発明の範囲は、上述の明細書の記載よりも、添付されている請求の範囲の記載を優先して解釈され、請求の範囲と均等の範囲内での全ての変更は、請求の範囲に含まれるものである。
1,10 細胞培養容器用包装袋
1a 内袋
1b 外袋
2 細胞培養容器
3,30 包装体
4 フィルム
5 ヒートシール部

Claims (7)

  1. 細胞培養容器を内包するための細胞培養容器用包装袋であって、
    フィルムが、気体の透過方向に沿って2枚以上配置されており、
    前記フィルムは、貫通孔及び未貫通孔から選ばれる少なくとも1種の微細孔が形成された基材層と、シーラント層とを含む積層フィルムであり、
    前記微細孔は、スリット状孔であり、前記基材層1cm2あたり1000〜10000個形成されている、細胞培養容器用包装袋。
  2. 前記微細孔の、カラー3Dレーザ顕微鏡を用いて前記基材層の厚み方向にスキャンして得られた平均上側長が、10〜200μmである、請求項1に記載の細胞培養容器用包装袋。
  3. 前記微細孔の、カラー3Dレーザ顕微鏡を用いて前記基材層の厚み方向にスキャンして得られた平均下側長が、1〜100μmである、請求項1又は2に記載の細胞培養容器用包装袋。
  4. 前記細胞培養容器を封入した前記細胞培養容器用包装袋を下記条件で処理した場合の、前記細胞培養容器に対する過酸化水素の吸着量が30ng/cm2未満である、請求項1から3の何れかの項に記載の細胞培養容器用包装袋。
    上記処理では、常圧及び温度45℃に保持され、容積が170Lであり、前記細胞培養容器が封入された前記細胞培養容器用包装袋が収容された密閉空間内で、6質量%過酸化水素水溶液70mL全量を7分間の超音波振動の付与により気化して過酸化水素水蒸気とし、超音波振動の停止から90分以内に前記密閉空間内の過酸化水素濃度が1mg/L以下になるように、波長254nmの紫外線照射により過酸化水素を分解する。
  5. 前記基材層の材料が、ポリエステル又はポリアミドである請求項1から4のいずれかの項に記載の細胞培養容器用包装袋。
  6. 前記細胞培養容器用包装袋は、前記フィルムにより形成された内袋と、前記フィルムにより形成された1つ以上の外袋とを含む多重包装袋である、請求項1から5のいずれか一項に記載の細胞培養容器用包装袋。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の細胞培養容器用包装袋と、前記細胞培養容器用包装袋内に封入された細胞培養容器とを含む、包装体。
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