JP2018070689A - ポリイソシアネート組成物およびそれを用いた塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】イソシアヌレート化反応の際、不溶解物などが生成せず、効率的に反応させることができ、貯蔵安定性に優れたポリイソシアネート組成物、及びこれを硬化剤とした塗料組成物を提供すること。【解決手段】ヘキサメチレンジイソシアネートと水・オクタノール分配係数が0.5以上の水酸基含有化合物との反応組成物と、特定のカチオン構造と特定のアニオン構造を有する4級アンモニウム塩とを含むイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート組成物により解決する。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリウレタン樹脂を得る場合などの硬化剤として化学的、熱安定性を有するイソシアヌレート構造を含むポリイソシアネート組成物とこれを硬化剤とした塗料組成物に関する。
1,6−ヘキサメチレンジイソアネート(以下HDIという)などの脂肪族イソシアネートより誘導される無黄変ポリイソシアネートは耐候性に優れており、その中でもイソシアヌレート結合を含有するポリイソシアネートが化学的、熱的安定性が高く、特に耐候性、耐熱性、耐久性に優れているため、塗料・塗装及び接着剤分野において、その用途に応じて幅広く使用されており、一層の用途展開が期待されている。
イソシアヌレート構造を有するポリイソシアネートを生成させるための技術として現在、カルボン酸塩触媒を用いた方法が使用されている。しかし、カルボン酸塩を触媒として用いた場合、HDIを反応させた後、未反応のHDIを除去して得られたポリイソシアネートの貯蔵安定性が悪くなるという問題があった。
さらに、ジイソシアネートをイソシアヌレート化させるため触媒を加えた際、触媒とHDIとの親和性が悪いことと触媒活性が強いことから反応中に不溶解物が生じる問題があった。(特許文献1、2)
また、イソシアヌレート化をより効率的に行うにあたり、ウレタン化されたポリイソシアネートを助触媒として好適に使用することができる。しかし、ウレタン化を行う際の水酸基含有化合物の親水性が高い場合、親水性が高い触媒を加えた際、反応時に急激な発熱が生じ、不溶解物が発生してしまうという問題もあった(特許文献3)
特開平6−166677号公報 WO2007−34883号公報 特開平11−1478公報
本発明は、上記した背景技術に鑑みてなされたものであり、イソシアヌレート化反応の際、不溶解物などが生成せず、効率的に反応させることができ、貯蔵安定性に優れたポリイソシアネート組成物、及びこれを硬化剤とした塗料組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、検討を重ねた結果、HDIと水酸基含有化合物との反応生成物を得る際、特定の水酸基含有化合物、及び特定のイソシアヌレート化触媒を用いることにより、前記課題が解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、以下の[1]〜[5]の実施形態を含むものである。
[1]ヘキサメチレンジイソシアネートと、水・オクタノール分配係数が0.5以上の水酸基含有化合物との反応生成物、及び式1で示される4級アンモニウム塩とを含むイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート組成物。
Figure 2018070689
(式1中、R〜Rは各々独立して炭素数1〜18のアルキル基を表し、R〜Rのうちいずれか一つ以上が炭素数8以上を有し、且つR〜Rの合計炭素数が11以上である。Aは式2で示される炭酸エステルを表す。)
Figure 2018070689
(式2中、Rはアルキル基を表す。)
[2]式2で示される炭酸エステルがメチル炭酸であることを特徴とする上記[1]に記載のイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート組成物。
[3]ヘキサメチレンジイソシアネートと水・オクタノール分配係数が0.5以上の水酸基含有化合物とを、式1で示される4級アンモニウム塩の存在下、反応させて得られるイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート組成物の製造方法。
Figure 2018070689
(式1中、R〜Rは各々独立して炭素数1〜18のアルキル基を表し、R〜Rのうちいずれか一つ以上が炭素数8以上を有し、且つR〜Rの合計炭素数が11以上である。Aは式2で示される炭酸エステルを表す。)
Figure 2018070689
(式2中、Rはアルキル基を表す。)
[4]式2で示される炭酸エステルがメチル炭酸であることを特徴とする請求項3に記載のイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート組成物の製造方法。
[5]上記[1]又は[2]に記載のイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート組成物とポリオールとを含む2液型塗料組成物。
[6]上記[5]に記載の2液型塗料組成物から得られる塗膜。
[7]上記[5]に記載の2液型塗料組成物から得られるコーティング物。
なお、本発明におけるコーティング物とは、本発明により得られる塗膜からなる、中間層、接着層等を含む多層コーティング層全体を意味する。
本発明によれば、イソシアヌレート化反応の際に不溶解物などが生成せず、効率的に反応を進めることができ、機械物性、貯蔵安定性に優れたポリイソシアネート組成物、及びこれを硬化剤とした塗料組成物と、それからなる、硬度を確保し、光沢性に優れた塗膜及びコーティング物を得ることができる。
また、イソシアヌレート化時に生成される不溶解物が抑制されるため、特別な濾過等をせずに製造することも可能となる。
以下に、本発明について詳しく説明する。
本発明のポリイソシアネート組成物に用いることのできるポリイソシアネートは、脂肪族ジイソシアネートの一種であるHDIである。
脂肪族ジイソシアネートとしては、HDIの他に、例えばテトラメチレンジイソシアネート、2−メチル−ペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチル−ペンタン−1,5−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリオキシエチレンジイソシアネート等を挙げることができる。これら脂肪族ジイソシアネートは、HDIと組み合わせて使用してもよい。また、イソホロンジイソシアネートやノルボルネンジイソシアネートに代表される脂環族ジイソシアネートを併用してもよい。
本発明のポリイソシアネート組成物に含まれる、上記式1で示されるカチオン構造と上記式2で示されるアニオン構造を有する4級アンモニウム塩(以下、単に4級アンモニウム塩とも言う)は、イソシアヌレート化反応触媒として好適に使用できる。
本発明における4級アンモニウム塩は触媒活性が強く、親水性が高いことからHDIとの相溶性に乏しく、局所的に反応が起こることにより不溶解物が発生しやすい。また、反応効率も悪くなる。このため、これらの不具合を回避しつつ、良好な相溶性を得、不溶解物発生を抑制するという観点から、4級アンモニウム塩のカチオン構造中のアルキル基(R〜R)の炭素数の合計が11以上である。
このようなアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等のアルキル基(各種異性体含む)、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。
さらに、相溶性や活性の点からR〜Rのうち少なくとも一つの基の炭素数が8以上であることが特に好ましい。触媒活性の点から、アルキル基の炭素数が多すぎると活性が低下する恐れがあることから、炭素数8〜12のアルキル基が最も好ましい。
〜Rのうち少なくとも一つの基の炭素数が8以上である場合、その他のアルキル基の炭素数は特に制限されるものではないが、炭素数が多すぎると活性が低下する恐れがあることから、その他のアルキル基の炭素数は1〜8が好ましい。
本発明の4級アンモニウム塩のアニオン構造は、弱酸塩として上記式2で表されるアルキル炭酸エステルである。アルキル炭酸エステルのアルキル基(R)の例として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基などのアルキル基(各種異性体含む)、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。反応活性や入手の容易さの観点から、Rの炭素数が1〜8のアルキル炭酸エステルが特に好ましい。
本発明のポリイソシアネート組成物に用いることのできる水酸基含有化合物としては、水・オクタノール分配係数が0.5以上のものが挙げられる。
ここで、水・オクタノール分配係数(以下logP値)とは、化合物の疎水性/親水性の尺度を表すパラメータであり、数値が大きいほど疎水性であることを示し、逆に数値が小さいほど親水性であることを示す。水・オクタノール分配係数は広く知られた化合物のパラメータであり、測定、又は計算によって求めることができる。
水・オクタノール分配係数=logP (P=So/Sw)
So:25℃におけるn−オクタノール中での該有機化合物の溶解度
Sw:25℃における純水中での該有機化合物の溶解度
また、n−オクタノールと水の二つの溶媒系における物質の分配係数は、上記計算式によりlogP値として算出される分配係数と、測定により求めることができる分配係数との間で完全に一致せず、計算値と測定値にやや差がある場合もある。しかしながらその違いは大きくないため、本発明においては、計算値により求めることができる分配係数を採用した。
文献等にもlogP値は記載されているが、上述したように近年logPを計算により求める方法が提案されており、分子軌道計算をベースにするものや、Hanschのデータを利用するフラグメント法、又、HPLCによる方法などがある。
本発明におけるlogP値は、化学構造式ソフトウェアChemDraw Prime 15.1(PerkinElmer社製)の簡易計算法を用い算出したものを意味する。
logP値が0.5以上の水酸基含有化合物としては、例えば、1−ブタノール、イソブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、3,3,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−トリデカノール、2−トリデカノール、2−オクチルドデカノール、ペンタデカノール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、トリメチルシクロヘキサノール等のモノアルコール、C6〜C18のアルカンジオール等が挙げられる。
logP値が0.5未満の場合、例えばイソシアヌレート化触媒を添加後、HDIなどのイソシアネートとの相溶性が悪くなるため、局所的な反応がおこり、急激な発熱により不溶解物が発生し、生産性の低下、反応効率の悪化を引き起こす恐れがある。logP値が大きくなると水酸基含有化合物の結晶性が上がる傾向があるため、これを用いたポリイソシアネートの低温安定性が悪くなる恐れがあり、さらにポリイソシアネート中のイソシアネート含有量が低くなることからこれを硬化剤としたウレタン塗膜中のウレタン結合の量が減少し、機械物性の低下が懸念される。これらより、LogP値は0.5〜3.5が特に好ましい。
次に、ポリイソシアネート組成物の具体的な製造方法について説明する。
第1工程では、有機ジイソシアネートと水酸基含有化合物とを、水酸基に対してイソシアネート基が過剰になる量を仕込んで、有機溶剤の存在下または非存在下、20〜60℃でウレタン化反応させてイソシアネート基末端プレポリマーIを製造する。ここでウレタン化反応の目安としては、中和滴定法によるイソシアネート基含有量と屈折率上昇値により完結の有無を判断する。
第2工程では、イソシアネート基末端プレポリマーIにアロファネート・イソシアヌレート化触媒を仕込み、目的とするイソシアネート基含有量、及び分子量になるまで、50〜150℃にてイソシアヌレート化・アロファネート化を行ってイソシアネート基末端プレポリマーIIを製造する。
第3工程では、イソシアネート基末端プレポリマーIIに反応停止剤を添加することによって、反応の停止を行う。
これら第1工程〜第3工程においては、窒素ガス、若しくは、乾燥空気気流下で反応を進行させる。
第4工程では、イソシアネート基末端プレポリマーIIを薄膜蒸留又は溶剤抽出によって、遊離の有機ジイソシアネートの含有量を1質量%未満になるまで除去する。
ここで、第1工程における「イソシアネート基が過剰になる量」とは、原料仕込みの際、有機ジイソシアネートのイソシアネート基とモノオールの水酸基とのモル比が、R=イソシアネート基/水酸基で100〜2000になるように仕込むことが好ましく、R=200〜2000になるように仕込むことがさらに好ましい。下限未満の場合には、目的物よりもポリイソシアネート組成物のイソシアネート含量が低くなりこれを硬化剤としたウレタン塗膜中のウレタン結合の量が減少し、機械物性の低下が懸念される。上限を超える場合には、イソシアヌレート化反応が効率的に進行しない恐れがある。
また、本発明のウレタン化反応の反応温度は、20〜70℃が好ましく、30〜60℃がさらに好ましい。
ウレタン化反応の反応時間は、触媒の有無、種類、および温度により異なるが、一般には10時間以内、好ましくは1〜5時間で十分である。
第2工程におけるイソシアヌレート化触媒としては上述した4級アンモニウム塩を使用することが好ましい。
イソシアヌレート化触媒の使用量は、有機ジイソシアネートと、モノアルコールとの合計質量に対して0.001〜1.0質量%が好ましく、0.005〜0.1質量%がより好ましい。
下限未満の場合には、イソシアヌレート化反応が十分に進行せず、生産性や収率の低下を招く恐れがある。また、上限値を超える場合には、イソシアヌレート化反応が急激に起こり、反応制御が困難となる。また、目的物よりもイソシアヌレート体の重合物量が多くなり、ポリイソシアネート組成物のイソシアネート含量が低くなる恐れがある。よって、これを硬化剤としたウレタン塗膜中のウレタン結合の量が減少し、機械物性の低下を招く恐れがある。
また、イソシアヌレート化反応の反応温度は50〜150℃が好ましく、反応性制御の観点から60〜100℃がさらに好ましい。
また、ポリイソシアネート組成物の製造においては、有機溶媒等を含まずに反応を行う
方法や有機溶媒の存在下で反応を行う方法が適宜選ばれる。
有機溶媒の存在下で反応を行う場合には、反応に影響を与えない有機溶媒を用いることができる。有機溶媒の具体例としては、オクタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素類、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル類、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のグリコ―ルエーテルエステル類、ジオキサン等のエーテル類、ヨウ化メチレン、モノクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホニルアミド等の極性非プロトン溶媒などが挙げられる。これらの溶媒は単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
反応で使用した有機溶媒は、第4工程における遊離の有機ジイソシアネートの除去時に同時に除去される。
第3工程におけるに反応停止剤は、触媒の活性を失活させる作用があるものであり、具体的には、リン酸、塩酸等の無機酸、スルホン酸基、スルファミン酸基等を有する有機酸およびこれらのエステル類、アシルハライド等公知の化合物が使用される。これらの反応停止剤は、単独または2種以上を併用することができる。尚、添加時期は、反応終了後、速やかな添加が好ましい。
また、反応停止剤の添加量としては、反応停止剤や使用した触媒の種類によって異なるが、触媒の0.5〜10当量となるのが好ましく、0.8〜5.0当量が特に好ましい。反応停止剤が少ない場合には、得られたポリイソシアネート組成物の貯蔵安定性が低下しやすく、多すぎる場合は得られたポリイソシアネート組成物が着色する場合がある。
第4工程の精製工程は、反応混合物中に存在している遊離の未反応の有機ジイソシアネートを除去する工程である。具体的には、例えば、10〜100Paの高真空下、120〜150℃で薄膜蒸留することによる除去法や、有機溶剤による抽出法により遊離の未反応の有機ジイソシアネート残留含有率を1.0質量%以下にする方法が挙げられる。尚、遊離の未反応の有機ジイソシアネートの残留含有率が上限値を超える場合は、臭気の発生や貯蔵安定性の低下を招く恐れがある。
精製して得られたポリイソシアネート組成物は、ポットライフの延長や塗料組成物の一液化を目的として、公知のブロック剤を用いてブロックイソシアネートとすることも可能である。これにより、ブロック化されたポリイソシアネートは、常温時は不活性であるが、加熱することでブロック剤が解離し、再びイソシアネート基が活性化することで、活性水素基と反応する潜在的な機能を付加することができる。
本発明に用いることができるブロック剤としては、活性水素を分子内に1個有する化合物であり、例えば、アルコール系、アルキルフェノール系、フェノール系、活性メチレン、メルカプタン系、酸アミド系、酸イミド系、イミダゾール系、尿素系、オキシム系、アミン系、イミド系、ピラゾール系化合物等がある。
また、一連の反応で得られたポリイソシアネート組成物は、ポリオールを配合することによって、本発明の塗料組成物を得ることができる。
ここで、本発明の塗料組成物に使用されるポリオールとしては、特に限定されるものではないが、イソシアネート基との反応基として活性水素基を含有する化合物であり、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール、シリコーンポリオール、ヒマシ油系ポリオール、フッ素系ポリオール、2種類以上のポリオールのエステル交換物、及びポリイソシアネートとウレタン化反応した水酸基末端プレポリマー等が好適に用いられ、これらは1種類又は2種類以上の混合物として使用することもできる。
<ポリエステルポリオール>
ポリエステルポリオールの具体例としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、α−ハイドロムコン酸、β−ハイドロムコン酸、α−ブチル−α−エチルグルタル酸、α,β−ジエチルサクシン酸、マレイン酸、フマル酸等のジカルボン酸またはこれらの無水物等の1種類以上と、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の分子量500以下の低分子ポリオール類の1種類以上との縮重合反応から得られるものを挙げることができる。また、ε−カプロラクトン、アルキル置換ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、アルキル置換δ−バレロラクトン等の環状エステル(いわゆるラクトン)モノマーの開環重合から得られるラクトン系ポリエステルポリオール等を挙げることができる。更に、低分子ポリオールの一部をヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、モノエタノールアミン等の低分子ポリアミンや低分子アミノアルコールに代えて得られるポリエステル−アミドポリオールを使用することもできる。
<ポリエーテルポリオール>
ポリエーテルポリオールの具体例としては、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−
ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールA、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオール類、またはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン等の低分子ポリアミン類等のような活性水素基を2個以上、好ましくは2〜3個有する化合物を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のようなアルキレンオキサイド類を付加重合させることによって得られるポリエーテルポリオール、或いはメチルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル類、フェニルグリシジルエーテル等のアリールグリシジルエーテル類、テトラヒドロフラン等の環状エーテルモノマーを開環重合することで得られるポリエーテルポリオールを挙げることができる。
<ポリカーボネートポリオール>
ポリカーボネートポリオールの具体例としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオールの1種類以上と、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート類、ジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジアントリルカーボネート、ジフェナントリルカーボネート、ジインダニルカーボネート、テトラヒドロナフチルカーボネート等のジアリールカーボネート類との脱アルコール反応や脱フェノール反応から得られるものを挙げることができる。
また、ポリカーボネートポリオールとポリエステルポリオールと低分子ポリオールのエステル交換反応により得られたポリオールも好適に用いることができる。
<ポリオレフィンポリオール>
ポリオレフィンポリオールの具体例としては、水酸基を2個以上有するポリブタジエン、水素添加ポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添加ポリイソプレン等を挙げることができる。
<アクリルポリオール>
アクリルポリオールとしては、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル〔以下(メタ)アクリル酸エステルという〕と、反応点となりうる少なくとも分子内に1個以上の水酸基を有するアクリル酸ヒドロキシ化合物及び/又はメタクリル酸ヒドロキシ化合物〔以下(メタ)アクリル酸ヒドロキシ化合物という〕と、重合開始剤とを熱エネルギーや紫外線または電子線などの光エネルギー等を使用し、アクリルモノマーを共重合したものを挙げることができる。
<(メタ)アクリル酸エステル>
(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、炭素数1〜20のアルキルエステルを挙げることができる。このような(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシル(メタ)アクリレートのような(メタ)アクリル酸の脂環属アルコールとのエステル;(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジルのような(メタ)アクリル酸アリールエステルを挙げることができる。このような(メタ)アクリル酸エステルは単独または2種類以上組み合わせたものを挙げることができる。
<(メタ)アクリル酸ヒドロキシ化合物>
(メタ)アクリル酸ヒドロキシ化合物の具体例としては、ポリイソシアネートとの反応点となりうる少なくとも分子内に1個以上の水酸基を有しており、具体的には、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピルアクリレート、ペンタエリ
スリトールトリアクリレートなどのアクリル酸ヒドロキシ化合物が挙げられる。また、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレートなどのメタクリル酸ヒドロキシ化合物が挙
げられる。これら(メタ)アクリル酸ヒドロキシ化合物は、単独または2種以上を組み合わせたものを挙げることができる。
<シリコーンポリオール>
シリコーンポリオールの具体例としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどを重合したビニル基含有シリコーン化合物、及び分子中に少なくとも1個の末端水酸基を有する、α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン、α,ω−ジヒドロキシポリジフェニルシロキサン等のポリシロキサンを挙げることができる。
<ヒマシ油系ポリオール>
ヒマシ油系ポリオールの具体例としては、ヒマシ油脂肪酸とポリオールとの反応により得られる線状または分岐状ポリエステルポリオールが挙げられる。また、脱水ヒマシ油、一部分を脱水した部分脱水ヒマシ油、水素を付加させた水添ヒマシ油も使用することができる。
<フッ素系ポリオール>
フッ素系ポリオールの具体例としては、含フッ素モノマーとヒドロキシ基を有するモノマーとを必須成分として共重合反応により得られる線状または分岐状のポリオールである。ここで、含フッ素モノマーとしては、フルオロオレフィンであることが好ましく、例えば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、トリクロロフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロメチルトリフルオロエチレンが挙げられる。また、ヒドロキシル基を有するモノマーとしては、例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジオールモノビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル等のヒドロキシアルキルアリルエーテル、ヒドロキシアルキルクロトン酸ビニル等のヒドロキシル基含有カルボン酸ビニル又はアリルエステル等のヒドロキシル基を有するモノマーが挙げられる。
また、ポリオールは、1分子中の活性水素基数(平均官能基数)が1.9〜6.0であることが好ましい。活性水素基数が下限値未満の場合には、塗膜物性が低下する恐れがある。また、上限値を超える場合には、密着性が低下する恐れがある。
また、ポリオールの数平均分子量は、750〜50000の範囲にあることが好ましい。下限値未満の場合には、密着性低下の恐れがあり、上限値を超えると低極性有機溶剤に対する溶解性の低下や密着性低下を招く恐れがある。
また、二液型塗料組成物のポリイソシアネート組成物と、ポリオールとの配合の割合は、特に限定するものではないが、イソシアネート組成物中のイソシアネート基とポリオール中の水酸基のモル比が、R=イソシアネート基/水酸基で0.5〜2.5となるように配合することが好ましい。下限値未満の場合には水酸基が過剰になり、密着性の低下を招く恐れがある。また、架橋密度が低下し耐久性の低下や塗膜の機械的強度が低下する恐れがある。上限値を超える場合にはイソシアネート基が過剰になり、空気中の水分と反応し、塗膜の膨れやこれに伴う密着性の低下を生じる恐れがある。
また、希釈溶剤として使用する有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸セロソルブ等のエステル類、ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ミネラルスピリット、ナフサ等の炭化水素類等からなる群から、目的及び用途に応じて適宜選択して使用することができる。これらの溶剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、二液型塗料組成物は、ポットライフ、硬化条件、及び作業条件等を考慮し、適宜に公知のウレタン化触媒を用いることができる。具体的には、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート等の有機金属化合物や、トリエチレンジアミンやトリエチルアミン等の有機アミンやその塩を選択して用いる。これらの触媒は、単独または2種以上併用することができる。
また、二液型塗料組成物の硬化条件としては、特に限定されるものではないが、硬化温度が−5〜120℃、湿度が10〜95%RH、養生時間が0.5〜168時間であることが好ましい。
本発明によって得られた二液型塗料組成物には、必要に応じて、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等の酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、溶剤、難燃剤、加水分解抑制剤、潤滑剤、可塑剤、充填材、帯電防止剤、分散剤、触媒、貯蔵安定剤、界面活性剤、レベリング剤等の添加剤を適宜配合することができる。
また、本発明によって得られた二液型塗料組成物は、スプレー、刷毛、浸漬、コーター等の公知の方法により被着体の表面上に塗布され、塗膜を形成する。
ここで被着体は特に限定されるものではなく、ステンレス、リン酸処理鋼、亜鉛鋼、鉄、銅、アルミニウム、真鍮、ガラス、スレート、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート−ABS樹脂、6−ナイロン樹脂、6,6−ナイロン樹脂、MXD6ナイロン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリアセタール樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、NBR樹脂、クロロプレン樹脂、SBR樹脂、SEBS樹脂などの素材で成形された被着体、コロナ放電処理やその他表面処理を施されたポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂、または前記被着体表面にプライマ―層などの中間層が形成された被着体を用いることができる。
被着体表層に形成される塗膜の膜厚は、リコート性や耐久性に優れるため、被着体に少なくとも10μmの膜厚を形成すれば良い。膜厚が10μm未満である場合には耐久性が低下し、衝撃により塗膜の破れ等を生じる恐れがある。
以下に、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例における%表記は、特に断りのない限り質量基準である。
<ポリイソシアネート組成物の合成>
<実施例1>
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネート(東ソー社製、NCO含量:49.9質量%、以下HDIという)984.5g、及びn−オクタノール14.5gを仕込み、これらを撹拌しながら60℃に加熱し、1時間ウレタン化反応を行った。その後この反応液中にイソシアヌレート化触媒であるオクチルトリメチルアンモニウムメチル炭酸塩(2−エチルヘキサノール10%希釈)1gを使用し、60℃にて所定の反応転化率に達するまで反応させた後、反応停止剤である酸性リン酸エステル(JP−508、城北化学工業社製)0.17gを添加し、60℃で1時間停止反応を行った。ここで反応生成物から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去し、NCO含量21.7質量%、粘度(25℃)1660mPa・s、遊離のHDI含量0.2質量%の変性ポリイソシアネートP−1を400g得た。
<反応液の不溶解物評価>
触媒投入時に反応液中に不溶解物発生の有無を目視で確認した。
析出なし:○
析出あり:×
<触媒投入時の発熱温度の評価>
使用した全触媒量中の0.1mmolを初期触媒として加えた時点での発熱温度の評価を実施。触媒を加える直前と加えた直後の温度差を測定した。なお、上記反応液の不溶解物評価において、不溶解物の析出が認められたものについては触媒の反応効率低下のため、発熱温度の測定ができないことから評価は未実施。
1.0℃未満:○
1.0〜4.9℃:△
5.0℃以上:×
<貯蔵安定性評価>
得られたポリイソシアネートを170℃の条件で9時間保管し、保管開始前後の粘度を測定し、増粘倍率としての評価を実施。なお、上記反応液の不溶解物評価において、不溶解物の析出が認められたものについては合成段階で不合格とみなし、評価は未実施。
増粘倍率125%未満:○
増粘倍率125%以上:×
<塗膜光沢値及び塗膜硬度の測定>
得られたポリイソシアネート組成物とポリオールをR(イソシアネート基/水酸基のモル比)=1になるように配合し、更に顔料として酸化チタンを固形分に対し40%になるように加え(商品名:CR−90、結晶構造:ルチル型、石原産業社製)、及び有機溶剤で固形分が50%になるように配合し、二液塗料組成物(S−1〜S−14)を調製した(配合量の単位はg)。ここで、ポリオールには、アクリルポリオール(商品名:アクリディックA−801、水酸基価:50mgKOH/g、固形分:50%、DIC社製)を使用し、有機溶剤には、酢酸ブチルを使用し調製した。調製した二液塗料組成物を、それぞれメチルエチルケトンで脱脂した鋼板(JIS G3141、商品名:SPCC−SB、処理方法:PF−1077、パルテック社製)アプリケーターを用い、任意の膜厚になるように塗布した。その後、温度60℃の乾燥機中で1時間加熱処理を行い、続いて温度23℃、相対湿度50%の環境下で7日間養生し、コーティング塗膜を得た。
<塗膜光沢値評価方法>
JIS Z8741に準じて、ヘイズ−グロスリフレクトメーターで60°における光沢度を測定した。
<塗膜硬度評価方法>
JIS K5600に準じ、鉛筆法にて塗膜硬度を測定した。
Figure 2018070689
Figure 2018070689
Figure 2018070689
<実施例2〜7、比較例1〜15>
表1〜表3に示す条件で合成を行い、実施例1と同様な手順にて合成を実施し、評価を行った。各実施例においては、ポリイソシアネートを得る反応段階において不溶解物を発生させることなく、かつ貯蔵安定性が良好で、そのポリイソシアネートから得られる塗膜の硬度や光沢値も良好である。

Claims (7)

  1. ヘキサメチレンジイソシアネートと、水・オクタノール分配係数が0.5以上の水酸基含有化合物との反応生成物、及び式1で示される4級アンモニウム塩とを含むイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート組成物。
    Figure 2018070689

    (式1中、R〜Rは各々独立して炭素数1〜18のアルキル基を表し、R〜Rのうちいずれか一つ以上が炭素数8以上を有し、且つR〜Rの合計炭素数が11以上である。Aは式2で示される炭酸エステルを表す。)
    Figure 2018070689

    (式2中、Rはアルキル基を表す。)
  2. 式2で示される炭酸エステルがメチル炭酸であることを特徴とする請求項1に記載のイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート組成物。
  3. ヘキサメチレンジイソシアネートと水・オクタノール分配係数が0.5以上の水酸基含有化合物とを、式1で示される4級アンモニウム塩の存在下、反応させて得られるイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート組成物の製造方法。
    Figure 2018070689

    (式1中、R〜Rは各々独立して炭素数1〜18のアルキル基を表し、R〜Rのうちいずれか一つ以上が炭素数8以上を有し、且つR〜Rの合計炭素数が11以上である。Aは式2で示される炭酸エステルを表す。)
    Figure 2018070689

    (式2中、Rはアルキル基を表す。)
  4. 式2で示される炭酸エステルがメチル炭酸であることを特徴とする請求項3に記載のイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート組成物の製造方法。
  5. 請求項1又は2に記載のイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート組成物とポリオールとを含む2液型塗料組成物。
  6. 請求項5に記載の2液型塗料組成物から得られる塗膜。
  7. 請求項5に記載の2液型塗料組成物から得られるコーティング物。
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