JP2018068196A - 炭酸飲料、炭酸飲料の製造方法、及び、炭酸飲料の香味向上方法 - Google Patents
炭酸飲料、炭酸飲料の製造方法、及び、炭酸飲料の香味向上方法 Download PDFInfo
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そして、炭酸飲料に関し、より市場のニーズに合致した商品を創出すべく、様々な研究開発が進められている。
そして、この喉越し感(爽快感)は、炭酸飲料らしい喉越しの爽快な感覚を消費者に与えるものであるため、喉越し感(爽快感)が小さいと、炭酸飲料としての評価の低下につながる可能性がある。
(1)1−オクテン−3−オールとマグネシウムとを含有し、前記マグネシウムの含有量が10〜400mg/Lである炭酸飲料。
(2)前記マグネシウムの含有量が20〜100mg/Lである前記1に記載の炭酸飲料。
(3)ナトリウムの含有量が50〜600mg/Lである前記1又は前記2に記載の炭酸飲料。
(4)1−オクテン−3−オールとマグネシウムとを含有する炭酸飲料用の飲料ベースであって、前記マグネシウムの含有量をZmg/Lとし、希釈倍率をD倍とした場合において、Z/Dが10〜400である飲料ベース。
(5)1−オクテン−3−オールとマグネシウムとを含有する炭酸飲料の製造方法であって、前記マグネシウムの含有量を10〜400mg/Lとする工程を含む炭酸飲料の製造方法。
(6)1−オクテン−3−オールとマグネシウムとを含有する炭酸飲料用の飲料ベースの製造方法であって、前記マグネシウムの含有量をZmg/Lとし、希釈倍率をD倍とした場合において、Z/Dを10〜400とする工程を含む飲料ベースの製造方法。
(7)炭酸飲料の喉越し感と飲み応えを向上させる香味向上方法であって、前記炭酸飲料に1−オクテン−3−オールとマグネシウムとを含有させ、前記マグネシウムの含有量を10〜400mg/Lとする工程を含む炭酸飲料の香味向上方法。
本発明に係る飲料ベースの製造方法は、1−オクテン−3−オールを含有させるとともに、Z/Dを所定範囲内とする工程を含むことから、希釈後の炭酸飲料について味に厚みがあるとともに、喉越し感と飲み応えとが向上する飲料ベースを製造することができる。
本実施形態に係る炭酸飲料は、1−オクテン−3−オールを含有するとともに、マグネシウムを含有している。また、本実施形態に係る炭酸飲料は、ナトリウム、柑橘香気成分、果汁等を含有していてもよい。
以下、炭酸飲料を構成する各成分について説明する。
1−オクテン−3−オール(1−octen−3−ol)とは、分子式がC8H16Oで示される不飽和アルコールの一種であり、キノコ類に含まれる香気成分である。この1−オクテン−3−オールは、マツタケの香気に大きな影響を及ぼす物質として知られているが、本発明者らは驚くべきことにこの物質がマグネシウムと組み合わさることにより炭酸飲料の喉越し感(爽快感)を向上させることを見出した。
1−オクテン−3−オールの含有量は、300μg/L以下が好ましい。1−オクテン−3−オールの含有量が所定値以下であることにより、炭酸飲料として違和感のある香気が強くなってしまうといった事態を回避し、総合評価(炭酸飲料として好ましい香味か否か)の低下を抑制させることができる。
マグネシウム(Mg)は、1−オクテン−3−オールと共存させることにより、喉越し感と飲み応えとを向上させ、両者の両立を図ることができる。
なお、例えば、塩化マグネシウムといった形で炭酸飲料にマグネシウムを添加してもよいが、マグネシウムの由来については特に限定されず、炭酸飲料に含まれる様々な成分に由来するものも含まれる。よって、マグネシウムの含有量とは、炭酸飲料中の総マグネシウム量である。
また、マグネシウムの含有量は、400mg/L以下であり、100mg/L以下が好ましい。マグネシウムの含有量が所定値以下であることにより、喉越し感、総合評価(炭酸飲料として好ましい香味か否か)の低下を抑制させることができる。
ナトリウム(Na)は、1−オクテン−3−オールと共存させることにより、喉越し感と飲み応えとをさらに向上させ、両者の両立を図ることができる。
なお、例えば、クエン酸ナトリウムや塩化ナトリウムといった形で炭酸飲料にナトリウムを添加してもよいが、ナトリウムの由来については特に限定されず、炭酸飲料に含まれる様々な成分に由来するものも含まれる。よって、ナトリウムの含有量とは、炭酸飲料中の総ナトリウム量である。
また、ナトリウムの含有量は、600mg/L以下が好ましく、400mg/L以下がより好ましい。ナトリウムの含有量が所定値以下であることにより、喉越し感、飲み応え、総合評価(炭酸飲料として好ましい香味か否か)の低下を抑制させることができる。
本実施形態に係る炭酸飲料は、柑橘系の香気を奏する柑橘香気成分として、リモネン、シネオール、γ−テルピネンのうちの1種以上を含有してもよい。そして、これらの柑橘香気成分は、1−オクテン−3−オールと相乗的に作用することで炭酸飲料の喉越し感を向上させる、ということを本発明者らは見出した。
柑橘香気成分の合計含有量は、70.00mg/L以下が好ましく、50.00mg/L以下がより好ましく、30.00mg/L以下がさらに好ましい。柑橘香気成分の合計含有量が所定値以下であることにより、総合評価(炭酸飲料として好ましい香味か否か)の低下を抑制することができる。
果汁とは、果実を搾った汁である。果汁の由来となる果実は、特に限定されないものの、特に限定されず、食用のものであれば、いずれの果実も使用できる。
例えば、果実としては、レモン、グレープフルーツ、オレンジ、ライム、イヨカン、ウンシュウミカン、カボス、キシュウミカン、キノット、コウジ、サンボウカン、シトロン、ジャバラ、スダチ、ダイダイ、タチバナ、タンゴール、ナツミカン、ハッサク、ハナユズ、ヒュウガナツ、ヒラミレモン(シークヮーサー)、ブンタン、ポンカン(マンダリンオレンジ)、ユズ、セイヨウリンゴ(いわゆるリンゴ)、エゾノコリンゴ、カイドウズミ、ハナカイドウ、イヌリンゴ(ヒメリンゴ)、マルバカイドウ、ノカイドウ、ズミ(コリンゴ、コナシ)、オオウラジロノキ、ブドウ、イチゴ、モモ、メロン、パイナップル、グァバ、バナナ、マンゴー、アセロラ、パパイヤ、パッションフルーツ、ウメ、ナシ、アンズ、スモモ、キウイフルーツ、カシス、ブルーベリー、ラズベリーなどが挙げられる。
なお、本実施形態に係る炭酸飲料は果汁を含有することにより、様々な果実の香味を付与することができる。
果汁の含有量は、果汁率換算で20.0%以下が好ましく、10.0%以下がより好ましい。果汁の含有量が所定値以下であることにより、喉越し感の低下を抑制することができる。
ここで、「濃縮倍率」(ストレート果汁を100%としたときの果汁の相対的濃縮倍率)を算出するにあたり、JAS規格に準ずるものとし、果汁に加えられた糖類、はちみつ等の糖用屈折計示度を除くものとする。
詳細には、ストレート果汁の糖用屈折計示度あるいは酸度の値は、JAS規格である果実飲料の日本農林規格(平成28年2月24日農林水産省告示第489号)において、各果実に固有の基準値が定められている(別表3において「糖用屈折計示度の基準(Bx)」、別表4において「酸度の基準(%)」)。したがって、使用する果汁の糖用屈折計示度あるいは酸度を測定し、その果実に固有の糖用屈折計示度あるいは酸度の基準値で割れば、果汁の濃縮倍率を求めることができる。
本実施形態に係る炭酸飲料は、発泡性の飲料であり、20℃におけるガス圧が1.0kg/cm2以上であるのが好ましく、1.5kg/cm2以上であるのがより好ましく、2.0kg/cm2以上であるのがさらに好ましい。炭酸飲料の発泡性が所定値以上であることにより、炭酸飲料として好ましい喉越し感を消費者に感じさせることができる。
なお、炭酸飲料のガス圧は、ガス内圧計を用いて測定することができる。
本実施形態に係る炭酸飲料は、アルコールを含有してもよい。
アルコールは飲用することができるアルコールであればよく、種類、製法、原料などに限定されることはないが、蒸留酒又は醸造酒であることが好ましい。蒸留酒としては、例えば、焼酎、ブランデー、ウォッカ、ウイスキー、ラム等の各種スピリッツ、原料用アルコール等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。醸造酒としては、例えば、ビール、発泡酒、果実酒、甘味果実酒、清酒などを1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、前記した様々な酒類に果実等を漬け込んだ浸漬酒を使用してもよい。
なお、本明細書においてアルコールとは、特に明記しない限り、エタノールのことをいう。
アルコール度数は、特に限定されないが、炭酸飲料をアルコール飲料とする場合は、1v/v%以上であることが好ましく、3v/v%以上であることがより好ましい。また、アルコール度数は、12v/v%以下であることが好ましく、9v/v%以下であることがより好ましい。
なお、炭酸飲料のアルコール度数は、例えば、国税庁所定分析法(訓令)3清酒3−4アルコール分(振動式密度計法)に基づいて測定することができる。
本実施形態に係る炭酸飲料は、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、酸味料、塩類、食物繊維、着色料など(以下、適宜「添加剤」という)を添加することもできる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲンやデンプンなどを用いることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、ネオテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、チクロ、ズルチン、ステビア、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、アスパルテーム、アリテームなどを用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを用いることができる。酸味料としては、例えば、アジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸などを用いることができる。塩類としては、例えば、食塩、酸性りん酸カリウム、酸性りん酸カルシウム、りん酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、メタ重亜硫酸カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウムなどを用いることができる。食物繊維としては、例えば、難消化性デキストリン、ペクチン、ポリデキストロース、グアーガム分解物などを用いることができる。着色料としては、例えば、カラメル色素、アントシアニン、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素などを用いることができる。
本実施形態に係る飲料ベースは、後記する割り材で希釈されることにより前記の炭酸飲料とすることができる飲料ベースであって、炭酸飲料用の(炭酸飲料を作るための)飲料ベースである。
なお、本実施形態に係る飲料ベースは、消費者や飲食店などに提供されるに際して、飲料ベースの状態(RTS:Ready To Serve)で提供された後に割り材で希釈されてもよいし、飲料ベースを割り材で希釈した後に飲料の状態(RTD:Ready To Drink)で提供されてもよい。
飲料ベースの1−オクテン−3−オールの含有量をXμg/Lとし、希釈倍率をD倍とした場合、X/Dは、20以上が好ましく、40以上がより好ましく、50以上がさらに好ましい。また、X/Dは、300以下が好ましい。
飲料ベースのマグネシウムの含有量をZmg/Lとし、希釈倍率をD倍とした場合、Z/Dは、10以上であり、20以上が好ましい。また、Z/Dは、400以下であり、100以下が好ましい。
飲料ベースのナトリウムの含有量をEmg/Lとし、希釈倍率をD倍とした場合、E/Dは、50以上が好ましく、150以上がより好ましい。また、E/Dは、600以下が好ましく、400以下がより好ましい。
飲料ベースの柑橘香気成分(リモネン、シネオール、γ−テルピネンのうちの1種以上)の合計含有量をYmg/Lとし、希釈倍率をD倍とした場合、Y/Dは、6.00以上が好ましく、15.00以上がより好ましい。また、Y/Dは、70.00以下が好ましく、50.00以下がより好ましく、30.00以下がさらに好ましい。
飲料ベースの果汁の含有量の果汁率換算をB%とし、希釈倍率をD倍とした場合、B/Dは、0.5以上が好ましく、1.0以上がより好ましく、3.0以上がさらに好ましい。また、B/Dは、20.0以下が好ましく、10.0以下がより好ましい。
飲料ベースのアルコール度数をCv/v%とし、希釈倍率をD倍とした場合、C/Dは、1以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましい。また、C/Dは、12以下であることが好ましく、9以下であることがより好ましい。
飲料ベースは、後記する割り材によって発泡性を付与するのが一般的であるため、発泡性はなくてもよい。
割り材とは、本実施形態に係る飲料ベースの希釈に用いるものである。
割り材としては、例えば、水、炭酸水、お湯、氷、果汁、果汁入り飲料、牛乳、茶、アルコール等を挙げることができ、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。ただし、基本的に飲料ベースは発泡性ではないため、割り材としては、発泡性の有する炭酸水等、又は、炭酸水等と他の割り材との組み合わせであり、希釈後の飲料が前記した発泡性となるのが好ましい。
なお、割り材を用いた希釈は、本実施形態に係る飲料ベースが1.2〜20倍、好ましくは1.5〜10倍、さらに好ましくは2〜5倍となるように実施すればよい。
本実施形態に係る炭酸飲料、及び、飲料ベースは、各種容器に入れて提供することができる。各種容器に炭酸飲料又は飲料ベースを詰めることにより、長期間の保管による品質の劣化を好適に防止することができる。
なお、容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器などを適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分および光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
また、各種容器に飲料ベースを詰める場合は、その容器に、前記した割り材等によって希釈して飲んでもよい旨の表示(例えば、希釈倍率等)を付してもよい。
次に、本実施形態に係る炭酸飲料、及び、飲料ベースの製造方法を説明する。
本実施形態に係る炭酸飲料、及び、飲料ベースの製造方法は、混合工程S1と、後処理工程S2と、を含む。
この混合工程S1において、1−オクテン−3−オール、3−メチル−1−ブタノール、マグネシウム、ナトリウム、果汁の含有量、柑橘香気成分の合計含有量、Z/D等が前記した所定範囲の量となるように各原料を混合し、調整すればよい。
なお、後処理工程S2のろ過処理は、一般的なフィルター又はストレーナーによって行うことができる。また、後処理工程S2の殺菌処理は、処理速度等の観点から、プレート殺菌によって行うのが好ましいが、同様の処理を行うことができるのであればこれに限定されることなく適用可能である。また、後処理工程S2のカーボネーション処理は、発泡性が前記した所定範囲内となるように炭酸ガスを圧入する。また、後処理工程S2の充填処理は、飲料品の製造において通常行われる程度にクリーン度を保ったクリーンルームにて充填するのが好ましい。そして、後処理工程S2での各処理の順序は特に限定されない。
また、本実施形態に係る飲料ベースの製造方法は、1−オクテン−3−オールを含有させるとともに、Z/Dを所定範囲内とする工程を含むことから、希釈後の炭酸飲料について喉越し感と飲み応えとが向上する飲料ベースを製造することができる。
次に、本実施形態に係る炭酸飲料の香味向上方法を説明する。
本実施形態に係る炭酸飲料の香味向上方法は、1−オクテン−3−オールを含有させるとともに、マグネシウムの含有量を所定の範囲内に調整する工程を含む方法である。
また、本実施形態に係る炭酸飲料の香味向上方法は、1−オクテン−3−オール、3−メチル−1−ブタノール、ナトリウム、柑橘香気成分、果汁(果汁率換算)、アルコール度数、発泡性を所定の範囲内に調整する工程を含むのが好ましい。
なお、これらの含有量等の値については、前記した「炭酸飲料」において説明した値と同じである。
まず、実施例1では、マグネシウムの含有量が、各評価に与える影響について確認する。
1−オクテン−3−オールを含有する香料、レモン系の香料、塩化マグネシウム、果糖ブドウ糖液糖、クエン酸、原料アルコール、炭酸水、水を混合して、表1の含有量となるようにサンプル液を準備した。
なお、各サンプルについて、塩化マグネシウムの含有量を変化させ、その他の原料の含有割合は固定した。
また、各サンプルのアルコール度数は、6.0v/v%であり、ガス圧は2.0kg/cm2(20℃)であった。
前記の方法により製造した各サンプルについて、訓練された専門のパネル6名が下記評価基準に則って「塩味」、「喉越し感(爽快感)」、「飲み応え」、「総合評価」について、1〜5点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
なお、全ての評価は、サンプルを飲んで評価した。
5点:塩味が非常に強く感じられた。
4点:塩味が強く感じられた。
3点:塩味が感じられた。
2点:塩味が弱く感じられた。
1点:塩味が感じらなかった。
5点:炭酸飲料らしい爽快感が非常に強く、喉越しが非常に爽快に感じられた。
4点:炭酸飲料らしい爽快感が強く、喉越しがかなり爽快に感じられた。
3点:炭酸飲料らしい爽快感が感じられ、喉越しが爽快に感じられた。
2点:炭酸飲料らしい爽快感が弱く、喉越しの爽快さが弱く感じられた。
1点:炭酸飲料らしい爽快感が非常に弱く、喉越しの爽快さが非常に弱く感じられた。
5点:味に非常に厚みがあり、飲み応えが非常にあった。
4点:味にかなり厚みがあり、飲み応えがかなりあった。
3点:味に厚みがあり、飲み応えがあった。
2点:味に厚みがあまりなく、飲み応えがあまりなかった。
1点:味に厚みがなく、飲み応えがなかった。
5点:炭酸飲料として非常に好適な香味である。
4点:炭酸飲料としてかなり好適な香味である。
3点:炭酸飲料として好適な香味である。
2点:炭酸飲料として不適な香味である。
1点:炭酸飲料としてかなり不適な香味である。
サンプルA−1〜A−5は、マグネシウムの含有量を変化させたものである。
サンプルA−1〜A−5の結果を確認すると明らかなように、マグネシウムの含有量が所定範囲内である場合には、喉越し感、飲み応えの点数が良いとともに、塩味、総合評価の点数も良いことが確認できた。
なお、マグネシウムの含有量が多過ぎると、喉越し感、総合評価の点数が下がることも確認できた。
次に、実施例2では、ナトリウムの含有量が、各評価に与える影響について確認する。
1−オクテン−3−オールを含有する香料、レモン系の香料、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、果糖ブドウ糖液糖、クエン酸、原料アルコール、炭酸水、水を混合して、表2の含有量となるようにサンプル液を準備した。
なお、各サンプルについて、クエン酸ナトリウムの含有量を変化させ、その他の原料の含有割合は固定した。
また、各サンプルのアルコール度数は、6.0v/v%であり、ガス圧は2.0kg/cm2(20℃)であった。
試験内容、及び、各試験の評価基準については、実施例1と同様であった。
サンプルB−1〜B−5は、ナトリウムの含有量を変化させたものである。
サンプルB−1〜B−5の結果を確認すると明らかなように、ナトリウムの含有量が所定範囲内であれば、塩味が強いとともに、喉越し感、飲み応え、総合評価のいずれの点数もかなり良くなることが確認できた。
なお、参考例として、1−オクテン−3−オールの含有量が所定の評価に与える影響を示しておく。
1−オクテン−3−オールを含有する香料、果糖ブドウ糖液糖、クエン酸、原料アルコール、炭酸水、水を混合して、表3の含有量となるようにサンプル液を準備した。
なお、各サンプルについて、1−オクテン−3−オールを含有する香料の添加量を変化させ、その他の原料の含有割合は固定した。
また、各サンプルのアルコール度数は、6.0v/v%であり、ガス圧は2.0kg/cm2(20℃)であった。
前記の方法により製造した各サンプルについて、訓練された専門のパネル6名が下記評価基準に則って、「喉越し感(刺激感)」について、1〜5点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
なお、全ての評価は、サンプルを飲んで評価した。
5点:刺激感が非常に強く、喉越し感が非常に強く感じられた。
4点:刺激感が強く、喉越し感が強く感じられた。
3点:刺激感が感じられ、喉越し感が感じられた。
2点:刺激感が弱く、喉越し感が弱く感じられた。
1点:刺激感が非常に弱く、喉越し感が非常に弱く感じられた。
サンプルC−1〜C−5は、1−オクテン−3−オールの含有量を変化させたものである。
サンプルC−1〜C−5の結果を確認すると明らかなように、1−オクテン−3−オールの含有量が所定範囲内である場合には、喉越し感(刺激感)の点数が良いことが確認できた。
S2 後処理工程
Claims (7)
- 1−オクテン−3−オールとマグネシウムとを含有し、
前記マグネシウムの含有量が10〜400mg/Lである炭酸飲料。 - 前記マグネシウムの含有量が20〜100mg/Lである請求項1に記載の炭酸飲料。
- ナトリウムの含有量が50〜600mg/Lである請求項1又は請求項2に記載の炭酸飲料。
- 1−オクテン−3−オールとマグネシウムとを含有する炭酸飲料用の飲料ベースであって、
前記マグネシウムの含有量をZmg/Lとし、希釈倍率をD倍とした場合において、Z/Dが10〜400である飲料ベース。 - 1−オクテン−3−オールとマグネシウムとを含有する炭酸飲料の製造方法であって、
前記マグネシウムの含有量を10〜400mg/Lとする工程を含む炭酸飲料の製造方法。 - 1−オクテン−3−オールとマグネシウムとを含有する炭酸飲料用の飲料ベースの製造方法であって、
前記マグネシウムの含有量をZmg/Lとし、希釈倍率をD倍とした場合において、Z/Dを10〜400とする工程を含む飲料ベースの製造方法。 - 炭酸飲料の喉越し感と飲み応えを向上させる香味向上方法であって、
前記炭酸飲料に1−オクテン−3−オールとマグネシウムとを含有させ、前記マグネシウムの含有量を10〜400mg/Lとする工程を含む炭酸飲料の香味向上方法。
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WO2023132200A1 (ja) * | 2022-01-07 | 2023-07-13 | サントリーホールディングス株式会社 | 低Brixワイン風味飲料 |
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