WO2023132220A1 - ワイン風味飲料 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、ワインらしい飲みごたえを高めたノンアルコール又は低アルコールのワイン風味飲料を提供することである。 飲料中のナトリウムの含有量を一定範囲に調整する。

Description

ワイン風味飲料
 本発明は、ノンアルコール又は低アルコールのワイン風味飲料、及び関連する方法に関する。
 近年、若者を中心にノンアルコール飲料又は低アルコール飲料が人気である。この流れの中で、ノンアルコール又は低アルコールのワイン風味飲料の開発が進められている。
 たとえば、特許文献1には、有機酸の組成を調整して、ワイン様の風味が改善・向上されたワイン風味飲料、特にノンアルコール又は低アルコールのワイン風味飲料を提供する技術が記載されている。また、特許文献2には、特定の高級アルコール及び脂肪酸エステルの含有量をそれぞれ調整して、ワイン風味飲料に発酵感を付与する技術が記載されている。
特開2013-255490号公報 特開2021-106526号公報
 本発明の課題は、ノンアルコール又は低アルコールのワイン風味飲料において、ワインらしい飲みごたえを高めることである。
 ノンアルコール又は低アルコールのワイン風味飲料では、アルコール度数の低さに起因して酸味が際立つため、酸度を抑える必要があった。一方で、ワイン風味飲料における酸度が低いと飲みごたえが低くなり、水っぽくなるという問題がある。このような状況において、本発明者らは鋭意検討した結果、酸度を抑えたノンアルコール又は低アルコールのワイン風味飲料におけるナトリウム含有量を一定範囲に調整することで、前記飲料においてワインらしい飲みごたえを高めることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
 即ち、本発明は、以下のものに関するが、これらに限定されない。
[1]アルコール含有量が3v/v%未満であり、酸度が酒石酸換算で0.22~0.48g/100mlであり、そしてナトリウムの含有量が70~950mg/kgである、ワイン風味飲料。
[2]酸度が酒石酸換算で0.25~0.45g/100mlである、[1]に記載の飲料。
[3]ナトリウムの含有量が100~850mg/kgである、[1]又は[2]に記載の飲料。
[4]マグネシウムの含有量が50mg/kg以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の飲料。
[5]ナトリウムのマグネシウムに対する重量比(ナトリウム/マグネシウム)が10以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の飲料。
[6]アルコール含有量が3v/v%未満であり、酸度が酒石酸換算で0.22~0.48g/100mlであるワイン風味飲料におけるワインらしい飲みごたえを高める方法であって、
 当該飲料におけるナトリウムの含有量が70~950mg/kgとなるように原料を混合する工程を含む、前記方法。
 本発明は、ノンアルコール又は低アルコールのワイン風味飲料において、ワインらしい飲みごたえを高めることができる。尚、本明細書における「ワインらしい飲みごたえ」とは、アルコール飲料らしい重厚感とボディ、コクと厚みを有しつつ、口当たりがやわらかく、飲み終わった後にさわやかな余韻を有することを意味する。口当たりがやわらかく、飲み終わった後にさわやかな余韻を有することが他のアルコール飲料にはない、ワインらしい飲みごたえの特徴である。
本発明の飲料、及び関連する方法について、以下に説明する。尚、特に断りがない限り、本明細書において用いられる「ppm」は、重量/容量(w/v)のppmを意味し、これは「mg/L」と同義である。
 (ワイン風味飲料)
 本発明は、アルコール含有量が3v/v%未満であるワイン風味飲料に関する。
 本明細書における「ワイン風味飲料」とは、ワイン様の風味を有する飲料をいう。本明細書における「ワイン」は、主としてブドウの果汁を発酵させて製造されるアルコール飲料を意味する。
 本発明のワイン風味飲料は、ワイン風味を有する限り、酵母による発酵を経たものであってもよいし、経ていないものでもよく、乳酸菌や油脂生産菌などの酵母以外の微生物によって発酵されたものでもよい。また、アルコールを含んでいても、含んでいなくてもよい。そのような飲料の例には、ワインを含有する飲料、ワインを濃縮して得られるワインエキスを含有する飲料、ワインを脱アルコールして得られる飲料及びそれを含有する飲料、果汁を乳酸発酵させて得られる飲料及びそれを含有する飲料、ワイン又はワインエキスを用いずに香料を用いてワインの味を模した飲料が含まれる。ワイン風味を有する限り、製法及び原材料は特に限定されない。
 ワイン風味飲料は、赤ワイン風味飲料であってもよいし、白ワイン風味飲料であってもよい。いずれの場合にも、ワインらしい飲みごたえがワインらしさを高める。
 (アルコール)
 本明細書において、特に断りがない限り、アルコールとはエチルアルコール(エタノール)のことをいう。
 本発明のワイン風味飲料は低アルコール又はノンアルコールの飲料であり、そのアルコール含有量は3v/v%未満である。当該含有量は、2v/v%以下、1v/v%以下、又は0.00v/v%でもよい。
 本発明におけるアルコール含有量は、公知のいずれの方法によって測定してもよいが、例えば、振動式密度計によって測定することができる。具体的には、飲料から濾過又は超音波によって必要に応じて炭酸ガスを抜いた試料を調製し、そして、その試料を水蒸気蒸留し、得られた留液の15℃における密度を測定し、国税庁所定分析法(平19国税庁訓令第6号、平成19年6月22日改訂)の付表である「第2表 アルコール分と密度(15℃)及び比重(15/15℃)換算表」を用いて換算して求めることができる。あるいは、アルコール含有量が極めて低い場合には、ガスクロマトグラフィーを用いてその含有量を測定してもよい。
 本発明の飲料のアルコール供給原としては、酒類を用いることができる。このために用いることができる酒類は、通常の酒類として飲用されるものであれば特に限定されず、ウイスキー、ウオッカ、ラム、焼酎、スピリッツ類などの蒸留酒、日本酒、ワイン、ビールなどの醸造酒、リキュールなどの混成酒などを使用することができる。
 (酸度)
 本発明の飲料における酸度は、酒石酸換算で0.22~0.48g/100mlである。当該含有量の上限値は、0.47g/100ml以下、0.46g/100ml以下、又は0.45g/100ml以下でもよい。また、本発明の飲料における酸度の下限値は特に限定されないが、好ましくは0.23g/100ml以上、より好ましくは0.24g/100ml以上、特に好ましくは0.25g/100ml以上である。酸度が前記の範囲にあると、ノンアルコール又は低アルコールのワイン風味飲料における酸味の観点から好ましい飲料が得られる。
 本明細書における「酸度」とは、飲料中の酸が全て一価の酸であると仮定して、その酸の総モル濃度を酒石酸量に換算した値を指す。尚、炭酸飲料の場合、脱気後の酸度を意味する。試料となる飲料中の酸の総モル濃度は、滴定などの公知の方法で測定することができ、例えば、試料が中性(pH7.0)となるまでに要した水酸化ナトリウムの添加量から算出することができる。詳しくは、試料20mLをホールピペットで100mLのビーカーに分取し、蒸留水を加えて液量を約50mLとし、当該液中にpHメーターの電極を挿入する。その後、当該液を撹拌しながら1/10N水酸化ナトリウム溶液をビュレットから滴下し、pHメーターの目盛りが7.0を示すところを終点とする。そして、終点に達するまでに要した水酸化ナトリウム溶液量から、試料中の酸の総モル濃度を求める。さらに、得られた酸の総モル濃度と酒石酸(確認のために記載するが、ここでは、遊離の酒石酸を意味する)の分子量及びカルボン酸の数を考慮して、以下の式に基づき試料中の酸度を算出する:酸度=試料中の酸の総モル濃度×(酒石酸の分子量/酒石酸のカルボン酸の数)。酸度は、ワイン風味飲料の酸味の度合いを表すものと考えられる。また、酸度の調整は、酸の添加や希釈等の公知の方法を用いて行うことができ、酸度を測定する際の滴定には自動滴定装置を用いてもよい。
 本発明の飲料が含有する酸の典型的な例は、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、リン酸、酒石酸などである。特に、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸が好ましい。
 (ナトリウム)
 本発明の飲料は、ナトリウムを含有する。本発明の飲料におけるナトリウムの含有量は、70~950mg/kgである。当該含有量は、80~850mg/kg、100~850mg/kg、又は100~650mg/kgでもよい。また、当該含有量の下限値は、一態様では、100mg/kg以上、150mg/kg以上、200mg/kg以上、250mg/kg以上でもよい。ナトリウムの含有量を適切な範囲にすると、酸度を抑えたノンアルコール又は低アルコールのワイン風味飲料におけるワインらしい飲みごたえを高めることができる。
 本発明においてナトリウムは、飲食品に用いることができる塩の形態で飲料に添加することができる。本発明の飲料にナトリウムを配合することができる塩としては、例えば、クエン酸三ナトリウム、塩化ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL-酒石酸ナトリウム、L-酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸一ナトリウム、DL-リンゴ酸ナトリウム等が挙げられる。従って、一態様では、本発明の飲料はクエン酸三ナトリウム、塩化ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL-酒石酸ナトリウム、L-酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸一ナトリウム、及びDL-リンゴ酸ナトリウムからなる群から選択される一以上の物質を含有する。
 また、ナトリウムを飲料に添加するためには、ナトリウム又はナトリウム塩を含有する原料、例えば果汁、野菜汁、天然水、海洋深層水を飲料に添加してもよい。
 本発明に含まれるナトリウムが塩の形態にある場合は、これを遊離体(フリー体)の量に換算した上で飲料中のナトリウムの含有量を算出することができる。また、本発明に関する、飲料(試料溶液)中のナトリウムの含有量又は濃度は、ICP発光分光分析装置を用いて公知の方法により測定することができる。
 (マグネシウム)
 本発明の飲料は、さらにマグネシウムを含有してもよい。本発明の飲料におけるマグネシウムの含有量は、好ましくは50mg/kg以下、より好ましくは40g/kg以下、特に好ましくは30mg/kg以下である。マグネシウムの含有量を適切な範囲にすると、酸度を抑え、ナトリウムの含有量を一定の範囲に調整したノンアルコール又は低アルコールのワイン風味飲料において、ワインらしい飲みごたえをより高めることができる。
 本発明においてマグネシウムは、飲食品に用いることができる塩の形態で飲料に添加することができる。本発明の飲料にマグネシウムを配合することができる塩としては、例えば、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウム等が挙げられる。従って、一態様では、本発明の飲料は塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、及び硫酸マグネシウムからなる群から選択される一以上の物質を含有してもよい。
 また、マグネシウムを飲料に添加するためには、マグネシウム又はマグネシウム塩を含有する原料、例えば果汁、野菜汁、茶、天然水、海洋深層水などを飲料に添加してもよい。
 本発明において用いられるマグネシウムが塩の形態にある場合は、これを遊離体(フリー体)の量に換算した上で飲料中のマグネシウムの含有量を算出することができる。また、本発明に関する、飲料(試料溶液)中のマグネシウムの含有量又は濃度は、ICP発光分光分析装置を用いて公知の方法により測定することができる。
 (ナトリウムのマグネシウムに対する重量比:ナトリウム/マグネシウム)
 本発明の飲料に含有されるナトリウムのマグネシウムに対する重量比(ナトリウム/マグネシウム)は、好ましくは10以上、より好ましくは10~150、さらに好ましくは10~140、さらにより好ましくは10~100である。このような重量比にすることで、ワインらしい飲みごたえをより高めることができる。
 (Brix) 本明細書において「Brix」との用語は、溶液100gあたりの可溶性固形物重量(g)を意味し、通常は、糖度計や屈折計などを用いて20℃で測定された屈折率を、ICUMSA(国際砂糖分析法統一委員会)の換算表に基づいてショ糖溶液の質量/質量パーセントに換算して求める。飲料のBrix値が低ければ、糖質を含めた可溶性固形分の濃度が低いこととなる。
好ましい態様において、本発明の飲料は、低い糖質量を有し、そのBrixは5.8以下、より好ましくは1.0~5.8である。一般に、そのような低い糖質量では飲みごたえが低減する傾向があるが、本発明は、そのような場合でも優れたワイン風味を提供することを可能とする。
(炭酸ガス)
 本発明の飲料は、炭酸ガスを含んでもよい。炭酸ガスは、当業者に通常知られる方法を用いて飲料に付与することができ、例えば、これらに限定されないが、二酸化炭素を加圧下で飲料に溶解させてもよいし、ツーヘンハーゲン社のカーボネーター等のミキサーを用いて配管中で二酸化炭素と飲料とを混合してもよいし、また、二酸化炭素が充満したタンク中に飲料を噴霧することにより二酸化炭素を飲料に吸収させてもよいし、飲料と炭酸水とを混合してもよい。これらの手段を適宜用いて炭酸ガス圧を調節する。
本発明の飲料が炭酸ガスを含有する場合、その炭酸ガス圧は、特に限定されないが、好ましくは0.7~4.5kgf/cm、より好ましくは0.8~2.8kgf/cmである。本発明において、炭酸ガス圧は、京都電子工業製ガスボリューム測定装置GVA-500Aを用いて測定することができる。例えば、試料温度を20℃にし、前記ガスボリューム測定装置において容器内空気中のガス抜き(スニフト)、振とう後、炭酸ガス圧を測定する。本明細書においては、特に断りがない限り、炭酸ガス圧は、20℃における炭酸ガス圧を意味する。
(他の成分)
 本発明における飲料には、他にも、本発明の効果を損なわない限り、飲料に通常配合する添加剤、例えば、香料、ビタミン、色素類、酸化防止剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定剤などを配合することができる。
ある態様では、本発明の飲料は、よりナチュラルな味を追求するため、高甘味度甘味料を含有しないか、その含有量をできるだけ低くする。例えば、当該飲料中の高甘味度甘味料の含有量は110ppm以下である。この濃度は、HPLC法などの公知の方法により測定することができる。
本明細書において用いられる「高甘味度甘味料」との用語は、ショ糖に比べて強い甘味を有する(例えばショ糖の数倍から数百倍の甘味を有する)天然甘味料及び合成甘味料を意味する。そのような高甘味度甘味料としては、ペプチド系甘味料、例えばアスパルテーム、アリテームなど;配糖体系甘味料、例えばステビア甘味料(ステビア抽出物及びステビアを酵素処理してブドウ糖を付加した酵素処理ステビア及びステビアの甘味成分の中で最も甘味質のよいレバウディオサイドAを含む)、カンゾウ抽出物など;蔗糖誘導体、例えばスクラロースなど;合成甘味料、例えばアセスルファムK、サッカリンなどが挙げられる。
(容器詰め飲料)
 本発明の飲料は、容器詰めの形態で提供することができる。容器の形態には、缶等の金属容器、ペットボトル、紙パック、瓶、パウチなどが含まれるが、これらに限定されない。例えば、本発明の飲料を容器に充填した後にレトルト殺菌等の加熱殺菌を行う方法や、飲料を殺菌して容器に充填する方法を通じて、殺菌された容器詰め製品を製造することができる。
(方法)
 本発明は、別の側面では、ワイン風味飲料の製造方法である。当該方法は、当該飲料におけるナトリウムの含有量が70~950mg/kgとなるように原料を混合する工程を含む。当該原料には、ナトリウムを含有する材料(ナトリウム塩や果汁など)と、必要に応じて、水とが含まれる。また、当該飲料におけるマグネシウムの含有量が50mg/kg以下となるように原料を混合する工程をさらに含めることもでき、当該原料には、マグネシウムを含有する材料(マグネシウム塩や果汁など)と、必要に応じて、水とが含まれる。他の原料は、飲料に関する上記記載から自明である。この方法は、アルコール含有量が3v/v%未満であり、酸度が酒石酸換算で0.22~0.48g/100mlであるワイン風味飲料におけるワインらしい飲みごたえを高めることができるため、別の側面では、当該飲料におけるワインらしい飲みごたえを高める方法でもある。
飲料中のナトリウム及びマグネシウムの含有量を調整する方法は、当該飲料に関する上の記載から自明である。そのタイミングも限定されない。例えば、上記工程を同時に行ってもよいし、別々に行ってもよいし、工程の順番を入れ替えてもよい。最終的に得られた飲料が、上記の条件を満たせばよい。また、上記成分の含有量等の好ましい範囲は、飲料に関して上記した通りである。さらに、追加的な他の成分やパラメーターの具体例や量も、飲料に関して上記した通りである。
(数値範囲)
 明確化のために記載すると、本明細書における数値範囲は、その端点、即ち下限値及び上限値を含む。例えば、「1~2」により表される範囲は、1及び2を含む。
 以下、本発明の内容を、本発明の実施例を参照しつつ詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
 実施例1:ノンアルコールのワイン風味飲料における酸味・飲みごたえの問題と、ナトリウムの影響
 まず、一定量のワインエキス(白ワインから得られたもの:得られた飲料サンプル中1g/kg)、ナトリウム塩(クエン酸三ナトリウム)、マグネシウム塩(塩化マグネシウム)、酸味料(リンゴ酸)、香料および甘味料(ショ糖)を水と混合し、下記表1に示された配合の飲料サンプルを調製した。尚、前述の通り、ナトリウム塩及びマグネシウム塩としては、塩自体の味の影響が少ないものとして、それぞれクエン酸三ナトリウム及び塩化マグネシウムを選択し、実験に用いた。尚、各飲料サンプルにおけるアルコール含有量はいずれも0.00v/v%、Brixはいずれも約4.0であった。
 得られた飲料について訓練された専門パネラーが官能評価を実施し、各飲料サンプルの「ワインらしい飲みごたえ」と「酸味」を評価した。各専門パネラーに、それぞれの評価項目を5段階評価し(評価基準は以下の通り)、それぞれの項目について、得られた評価点から平均点を求めた。そして、「ワインらしい飲みごたえ」については、平均点が2.5点以上を合格点とし、「酸味」については、平均点が2.5点以下を合格点とした。結果を表1に示す。尚、評価の個人差を少なくするために、専門パネラーは、各評価点に対応した標準サンプルを用いて事前に各評価点と味との関係の共通認識を確立した。
<ワインらしい飲みごたえ>
  5:飲みごたえを強く感じる
  4:非常に飲みごたえがある
  3:飲みごたえがある
  2:やや飲みごたえに欠ける
  1:飲みごたえに欠ける
<酸味>
  5:非常に酸味が強い
  4:酸味が強い
  3:ワインらしい酸味をやや感じる
  2:ワインらしい酸味を感じる
  1:ワインらしい酸味がある
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 まず、ノンアルコールのワイン風味飲料では酸味が際立つこと(飲料サンプル1参照)、及び酸度を抑えるとワインらしい飲みごたえが低下すること(飲料サンプル2参照)を確認した。そのような飲料において、ナトリウム含有量を70~950mg/kgの範囲に調整することで、ワインらしい飲みごたえを高めることができることが示された(サンプル飲料3~7参照)。また、ナトリウム含有量が高すぎても、酸度が低すぎても、ワインらしい飲みごたえが低下することも明らかとなった(サンプル飲料8~10参照)。
 実施例2:ノンアルコールのワイン風味飲料における酸味・飲みごたえに及ぼすナトリウム含有量、マグネシウム含有量及びナトリウム/マグネシウム比の影響
 次に、一定量のワインエキス(白ワインから得られたもの:得られた飲料サンプル中1g/kg)、ナトリウム塩(クエン酸三ナトリウム)、マグネシウム塩(塩化マグネシウム)、酸味料(リンゴ酸)、香料および甘味料(ショ糖)を水と混合し、下記表2に示された配合の飲料サンプルを調製した。尚、各飲料サンプルにおけるアルコール含有量はいずれも0.00v/v%、酸度(酒石酸換算)はいずれも0.30g/100ml、Brixはいずれも約3.1であった。その後、得られた飲料について、実施例1と同様に官能評価を実施した。結果を表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
前述の通り、ナトリウム含有量及び酸度が一定範囲内にあるワイン風味飲料において、飲料中のマグネシウム含有量が低く、ナトリウム/マグネシウム比が高いほど、ワインらしい飲みごたえがより増加することが示された。
 実施例3:低アルコールのワイン風味飲料における酸味・飲みごたえに及ぼすナトリウム含有量、マグネシウム含有量及びナトリウム/マグネシウム比の影響
 市販のチリ産の赤ワイン及び白ワインを約13倍希釈して、アルコール含有量を約1.0v/v%に調整した後、それぞれの希釈ワイン(赤及び白)に、ナトリウム塩(クエン酸三ナトリウム)、マグネシウム塩(塩化マグネシウム)、及び酸味料(リンゴ酸)を添加して、下記表3に示された配合の飲料サンプルを調製した。酸度(酒石酸換算)はいずれも0.40g/100ml、Brixはいずれも約3.6であった。その後、得られた飲料について、実施例1と同様に官能評価を実施した。結果を表3に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 低アルコールのワイン風味飲料においても、実施例1と同様、ナトリウム含有量を一定の範囲に調整することで、ワインらしい飲みごたえを高めることができることが示された(サンプル飲料14及び16参照)。また、白ワインベースの飲料でも赤ワインベースの飲料でも同様の結果が得られることも明らかにした。

Claims (6)

  1.  アルコール含有量が3v/v%未満であり、酸度が酒石酸換算で0.22~0.48g/100mlであり、そしてナトリウムの含有量が70~950mg/kgである、ワイン風味飲料。
  2.  酸度が酒石酸換算で0.25~0.45g/100mlである、請求項1に記載の飲料。
  3.  ナトリウムの含有量が100~850mg/kgである、請求項1又は2に記載の飲料。
  4.  マグネシウムの含有量が50mg/kg以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の飲料。
  5.  ナトリウムのマグネシウムに対する重量比(ナトリウム/マグネシウム)が10以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載の飲料。
  6.  アルコール含有量が3v/v%未満であり、酸度が酒石酸換算で0.22~0.48g/100mlであるワイン風味飲料におけるワインらしい飲みごたえを高める方法であって、
     当該飲料におけるナトリウムの含有量が70~950mg/kgとなるように原料を混合する工程を含む、前記方法。
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