JP2021122258A - 柑橘系アルコール飲料、柑橘系アルコール飲料ベース、柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法、及び、柑橘系アルコール飲料の香味向上方法 - Google Patents

柑橘系アルコール飲料、柑橘系アルコール飲料ベース、柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法、及び、柑橘系アルコール飲料の香味向上方法 Download PDF

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Abstract

【課題】苦味と果汁感とが増強された柑橘系アルコール飲料、柑橘系アルコール飲料ベース、柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法、及び、柑橘系アルコール飲料の香味向上方法を提供することを課題とする。【解決手段】本発明に係る柑橘系アルコール飲料は、L−酒石酸を含有し、L−酒石酸の含有量が0.010〜0.085w/v%であるのが好ましい。本発明に係る柑橘系アルコール飲料ベースは、L−酒石酸を含有し、L−酒石酸の含有量をXw/v%とし、希釈倍率をM倍とした場合に、X/Mが0.010〜0.085であるのが好ましい。本発明に係る柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法は、L−酒石酸を含有させる工程を含む。本発明に係る柑橘系アルコール飲料の香味向上方法は、柑橘系アルコール飲料の苦味と果汁感とを増強させる香味向上方法であって、柑橘系アルコール飲料にL−酒石酸を含有させる。【選択図】なし

Description

本発明は、柑橘系アルコール飲料、柑橘系アルコール飲料ベース、柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法、及び、柑橘系アルコール飲料の香味向上方法に関する。
柑橘系アルコール飲料(柑橘の香味を呈するように香味設計が施されたアルコール飲料)は、柑橘類に属する果実の爽やかな香味を消費者に感じさせることができるため、現在、多くの商品が開発され市場に流通している。
そして、柑橘系アルコール飲料について、さらに消費者の嗜好に合致するような商品を創出するため、様々な研究開発が進められている。
例えば、特許文献1には、チモールを15ppb以上の濃度で含んでなり、非アルコール飲料であるか、またはアルコール濃度が8v/v%未満のアルコール飲料である、柑橘風味飲料が提案されている。
特開2019−37171号公報
特許文献1によると、柑橘の劣化臭をマスキングすることによって、劣化臭が低減された柑橘風味飲料(アルコール飲料を含む)を提供することができる、と説明されている。
本発明者は、特許文献1とは異なり、柑橘系の香味を呈する飲料にとって、最も重要な香味の指標と考える「リアルな柑橘感」(生の柑橘類果実の香味らしさ)に焦点をあて、柑橘系アルコール飲料の香味を詳細に検討した。
その結果、本発明者は、柑橘系アルコール飲料について、「苦味」(柑橘類果実の果皮特有の苦味)と「果汁感」(柑橘類果実の果汁様の香味)とを増強させることで、飲用者が「リアルな柑橘感」を強く認識することを確認した。
そこで、本発明は、苦味と果汁感とが増強された柑橘系アルコール飲料、柑橘系アルコール飲料ベース、柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法、及び、柑橘系アルコール飲料の香味向上方法を提供することを課題とする。
前記課題は、以下の手段により解決することができる。
(1)L−酒石酸を含有する柑橘系アルコール飲料。
(2)前記L−酒石酸の含有量が0.010〜0.085w/v%である前記1に記載の柑橘系アルコール飲料。
(3)クエン酸換算の酸度が0.50〜1.50w/v%である前記1又は前記2に記載の柑橘系アルコール飲料。
(4)高甘味度甘味料を含有する前記1から前記3のいずれか1つに記載の柑橘系アルコール飲料。
(5)L−酒石酸を含有する柑橘系アルコール飲料ベース。
(6)前記L−酒石酸の含有量をXw/v%とし、希釈倍率をM倍とした場合に、X/Mが0.010〜0.085である前記5に記載の柑橘系アルコール飲料ベース。
(7)クエン酸換算の酸度をYw/v%とし、希釈倍率をM倍とした場合に、Y/Mが0.50〜1.50である前記5又は前記6に記載の柑橘系アルコール飲料ベース。
(8)高甘味度甘味料を含有する前記5から前記7のいずれか1つに記載の柑橘系アルコール飲料ベース。
(9)柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法であって、L−酒石酸を含有させる工程を含む柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法。
(10)柑橘系アルコール飲料の苦味と果汁感とを増強させる香味向上方法であって、前記柑橘系アルコール飲料にL−酒石酸を含有させる柑橘系アルコール飲料の香味向上方法。
本発明に係る柑橘系アルコール飲料、及び、柑橘系アルコール飲料ベースは、苦味と果汁感とが増強されている。
本発明に係る柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法は、苦味と果汁感とが増強された柑橘系アルコール飲料ベースを製造することができる。
本発明に係る柑橘系アルコール飲料の香味向上方法は、柑橘系アルコール飲料の苦味と果汁感とを増強させることができる。
以下、本発明に係る柑橘系アルコール飲料、柑橘系アルコール飲料ベース、柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法、及び、柑橘系アルコール飲料の香味向上方法を実施するための形態(実施形態)について説明する。
[柑橘系アルコール飲料]
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料は、L−酒石酸を含有する。また、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料は、L−酒石酸の含有量やクエン酸換算の酸度が所定範囲内となっていてもよく、高甘味度甘味料を含有していてもよい。
ここで、柑橘系アルコール飲料とは、アルコールを含有する飲料であって、柑橘類果実の香味を呈するように香味設計が施された飲料である。具体的には、柑橘系アルコール飲料とは、柑橘類果実の果汁(果実を搾って得られる汁)、柑橘類果実のフレーバー(果実様の香りを付与するフレーバーや香料)、柑橘類果実のエキス(果実又は果汁から水やアルコールなどを用いて有効成分を抽出した抽出物)のうちの少なくとも1つを含有するアルコール飲料である。
以下、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料を構成する各要素について説明する。
(L−酒石酸)
L−酒石酸(L−Tartaric Acid)とは、二個のヒドロキシル基をもつジカルボン酸の一つであり、L−2,3−ジヒドロキシブタン二酸とも呼ばれる。
本発明者は、柑橘系アルコール飲料の苦味と果汁感とを増強させる成分として、多数の成分の中からL−酒石酸に着目した。そして、驚くべきことに、このL−酒石酸が、柑橘系アルコール飲料の苦味と果汁感とを増強させ、リアルな柑橘感を増強させることを見出した。
L−酒石酸の含有量は、0.010w/v%以上が好ましく、0.020w/v%以上、0.025w/v%以上、0.030w/v%以上、0.035w/v%以上、0.040w/v%以上、0.045w/v%以上がより好ましい。L−酒石酸の含有量が所定値以上であることによって、苦味と果汁感とを増強させることができる。また、L−酒石酸の含有量が所定値以上であることによって、柑橘類果実様の香り立ちと酸味とが増強されるとともに、飲料としての総合評価も良くすることができる。
L−酒石酸の含有量は、0.085w/v%以下が好ましく、0.080w/v%以下、0.075w/v%以下、0.070w/v%以下、0.065w/v%以下、0.060w/v%以下がより好ましい。L−酒石酸の含有量が所定値以下であることによって、飲料としての総合評価を良い状態とすることができる。
そして、L−酒石酸は酸味料として用いるのが好ましい。
なお、柑橘系アルコール飲料(及び柑橘系アルコール飲料ベース)のL−酒石酸の含有量は、例えば、液体クロマトグラフィーによって測定することができる。
(酸度)
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料の酸度(クエン酸換算の酸度)は、例えば、以下のとおりである。
酸度は、0.50w/v%以上が好ましく、0.60w/v%以上、0.70w/v%以上、0.80w/v%以上、0.90w/v%以上がより好ましい。酸度が所定値以上であることによって、苦味と果汁感との増強効果をより確実に発揮させることができる。また、酸度が所定値以上となると、柑橘類果実様の香り立ちと酸味との増強効果もより確実に発揮させることができるとともに、飲料としての総合評価もより良くすることができる。
酸度は、1.50w/v%以下が好ましく、1.40w/v%以下、1.30w/v%以下、1.20w/v%以下、1.10w/v%以下がより好ましい。酸度が所定値以下であることによって、L−酒石酸の効果(苦味と果汁感との増強)を十分に発揮させることができるとともに、飲料としての総合評価を良い状態とすることができる。
なお、本明細書における酸度(クエン酸換算の酸度:クエン酸相当量として換算した酸度の値)は、果実飲料の日本農林規格(平成28年2月24日農林水産省告示第489号)に定められた方法で求めることができる。具体的には、飲料を水酸化ナトリウム溶液(0.1mol/L)で中和滴定し、中和滴定において必要となった水酸化ナトリウム溶液の「滴定量(ml)」、滴定に使用した飲料の「重量(g)」、「0.0064」(0.1mol/L水酸化ナトリウム水溶液1mLに相当するクエン酸の重量(g))という定数などを用いて算出すればよい。
また、酸度は、後記するクエン酸や前記したL−酒石酸といった酸味料、果汁などによって調製することができる。
(クエン酸)
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料は、クエン酸換算の酸度が前記のような範囲となっているのが好ましいが、クエン酸(citricacid:2−ヒドロキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸)の含有量が所定範囲内となっているのがさらに好ましい。
クエン酸の含有量は、0.38w/v%以上が好ましく、0.50w/v%以上、0.63w/v%以上、0.75w/v%以上、0.88w/v%以上がより好ましい。
クエン酸の含有量は、1.38w/v%以下が好ましく、1.25w/v%以下、1.13w/v%以下、1.00w/v%以下がより好ましい。
なお、柑橘系アルコール飲料(及び柑橘系アルコール飲料ベース)のクエン酸の含有量は、例えば、液体クロマトグラフィーによって測定することができる。
(高甘味度甘味料)
高甘味度甘味料とは、甘味料の中でも砂糖の数百倍以上の甘味度を有するものである。
そして、高甘味度甘味料としては、例えば、アセスルファムカリウム、スクラロース、ステビア、カンゾウ、アスパルテームのうちの少なくとも1つを用いることができる。
高甘味度甘味料を使用することによって、柑橘系アルコール飲料の褐変を防止できる。特に、高甘味度甘味料の中でもアセスルファムカリウム、スクラロースと果汁との組み合わせでは果汁感の増強効果も発揮される。
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料の高甘味度甘味料の含有量は、特に限定されないが、例えば、アセスルファムカリウムの含有量は、0.001w/v%以上、0.002w/v%以上、0.003w/v%以上、0.004w/v%以上であり、0.008w/v%以下、0.007w/v%以下、0.006w/v%以下である。また、例えば、スクラロースの含有量は、0.001w/v%以上、0.002w/v%以上、0.003w/v%以上、0.004w/v%以上であり、0.008w/v%以下、0.007w/v%以下、0.006w/v%以下である。
なお、柑橘系アルコール飲料(及び柑橘系アルコール飲料ベース)の高甘味度甘味料の含有量は、例えば、液体クロマトグラフィーによって測定することができる。
(アルコール)
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料は、アルコールを含有する。
アルコールは飲用することができるアルコールであればよく、本発明の効果が阻害されない範囲であれば、種類、製法、原料などに限定されることがないが、蒸留酒又は醸造酒であることが好ましい。蒸留酒としては、例えば、焼酎、ブランデー、ウォッカ、ウイスキー等の各種スピリッツ、原料用アルコール等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。醸造酒としては、例えば、ビール、発泡酒、果実酒、甘味果実酒などを1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、本明細書においてアルコールとは、特に明記しない限り、エタノールのことをいう。
(アルコール度数)
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料のアルコール度数は、特に限定されないものの、例えば、3v/v%以上、4v/v%以上、5v/v%以上、6v/v%以上であり、20v/v%以下、18v/v%以下、15v/v%以下、13v/v%以下、10v/v%以下、9v/v%以下である。
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料のアルコール度数は、例えば、国税庁所定分析法(訓令)3清酒3−4アルコール分(振動式密度計・ガスクロマトグラフ分析法)に基づいて測定することができる。
(柑橘系)
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料は、柑橘類果実の香味を呈するように香味設計が施されている。そして、具体的には、前記のとおり、柑橘系アルコール飲料とは、柑橘類果実の果汁(果実を搾って得られる汁)、柑橘類果実のフレーバー(果実様の香りを付与するフレーバーや香料)、柑橘類果実のエキス(果実又は果汁から水やアルコールなどを用いて有効成分を抽出した抽出物)、のうちの少なくとも1つを含有するアルコール飲料である。
果汁、果実フレーバー、及び、果実エキスの由来となる果実種は、レモン、ライム、ミカン、オレンジ、グレープフルーツ、ユズ、シークワーサー、イヨカン、ウンシュウミカン、カボス、キシュウミカン、キノット、コウジ、サンボウカン、シトロン、ジャバラ、スダチ、ダイダイ、タチバナ、タンゴール、ナツミカン、ハッサク、ハナユズ、ヒュウガナツ、ブンタン、ポンカン(マンダリンオレンジ)、といった柑橘類果実のうちの少なくとも1種であればよい。
なお、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料は、柑橘類果実以外の果実種に由来する果汁、果実フレーバー、果実エキスを含有してもよく、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で従来公知の果実種に由来するものを使用してもよい。
そして、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料が柑橘類果実の果汁を含有する場合、果汁の含有量(果汁率換算)は特に限定されないものの、例えば、0.10w/w%以上、0.15w/w%以上、0.20w/w%以上、0.25w/w%以上であり、5.00w/w%以下、4.00w/w%以下、3.00w/w%以下、2.70w/w%以下である。
なお、果汁の含有量は、「含有量(果汁率換算)%(詳細には、w/w%)」=「飲料100g中への果汁配合量(g)」×「濃縮倍率」/100g×100により算出することができる。ここで、「濃縮倍率」(ストレート果汁を100%としたときの果汁の相対的濃縮倍率)を算出するにあたり、JAS規格に準ずるものとし、例えば、酸度が9%のレモン果汁を用いた場合、果実飲料の日本農林規格(平成28年2月24日農林水産省告示第489号)の別表4によるとレモンの基準酸度は4.5%であるから、このレモン果汁は、2倍濃縮のレモン果汁となる。
(発泡性)
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料は、柑橘系アルコール飲料ベースを発泡性のある割り材で希釈して製造する場合は、発泡性の飲料、つまり、炭酸飲料となる。そして、柑橘系アルコール飲料の20℃におけるガス圧(全圧)は、特に限定されないものの、例えば、0.5kg/cm以上、1.0kg/cm以上、1.5kg/cm以上、2.0kg/cm以上であり、5.0kg/cm以下、4.0kg/cm以下である。
(その他)
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料は、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される甘味料、酸化防止剤、香料、酸味料、塩類、食物繊維など(以下、適宜「添加剤」という)を含有していてもよい。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトースなどを用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを用いることができる。酸味料としては、例えば、前記したクエン酸やL−酒石酸をはじめ、乳酸、アジピン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、二酸化炭素、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸などを用いることができる。塩類としては、例えば、食塩、酸性りん酸カリウム、酸性りん酸カルシウム、りん酸アンモニウム、硫酸カルシウム、メタ重亜硫酸カリウム、塩化カルシウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウムなどを用いることができる。食物繊維としては、例えば、難消化性デキストリン、ペクチン、ポリデキストロース、グアーガム分解物などを用いることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料は、苦味と果汁感とが増強されている。
また、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料は、香り立ちと酸味とが増強されているとともに、飲料としての総合評価も好ましい状態となっている。
[柑橘系アルコール飲料ベース]
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースは、L−酒石酸を含有する飲料ベースである。そして、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースは、希釈倍率に対するL−酒石酸の含有量の比率やクエン酸換算の酸度の比率が所定範囲内となっていてもよく、高甘味度甘味料を含有していてもよい。
また、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースは、割り材で希釈されることによって前記した柑橘系アルコール飲料とすることができる。
なお、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースは、消費者や飲食店などに提供されるに際して、飲料ベースの状態(RTS:Ready To Serve)で提供された後に割り材で希釈されてもよいし、飲料ベースを割り材で希釈した後に飲料の状態(RTD:Ready To Drink)で提供されてもよい。
以下、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースを説明するに際して、前記の柑橘系アルコール飲料と共通する構成については説明を省略し、相違する構成(特に含有量等)を中心に説明する。
(L−酒石酸)
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースのL−酒石酸の含有量をXw/v%とし、希釈倍率をM倍とした場合に、X/Mの値は以下のとおりである。
X/Mの値は、0.010以上が好ましく、0.020以上、0.025以上、0.030以上、0.035以上、0.040以上、0.045以上がより好ましい。X/Mの値が所定値以上であることによって、希釈後の飲料について、苦味と果汁感とを増強させることができる。また、X/Mの値が所定値以上であることによって、希釈後の飲料について、柑橘類果実様の香り立ちと酸味とが増強されるとともに、飲料としての総合評価も良くすることができる。
X/Mの値は、0.085以下が好ましく、0.080以下、0.075以下、0.070以下、0.065以下、0.060以下がより好ましい。X/Mの値が所定値以下であることによって、希釈後の飲料について、飲料としての総合評価を良い状態とすることができる。
なお、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースのL−酒石酸の含有量は、例えば、0.040w/v%以上、0.080w/v%以上、0.100w/v%以上、0.120w/v%以上、0.140w/v%以上、0.160w/v%以上、0.180w/v%以上であり、0.340w/v%以下、0.320w/v%以下、0.300w/v%以下、0.280w/v%以下、0.260w/v%以下、0.240w/v%以下である。
(酸度)
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースのクエン酸換算の酸度をYw/v%とし、希釈倍率をM倍とした場合に、Y/Mの値は以下のとおりである。
Y/Mの値は、0.50以上が好ましく、0.60以上、0.70以上、0.80以上、0.90以上がより好ましい。Y/Mの値が所定値以上であることによって、希釈後の飲料について、苦味と果汁感との増強効果をより確実に発揮させることができる。また、Y/Mの値が所定値以上となると、希釈後の飲料について、柑橘類果実様の香り立ちと酸味との増強効果もより確実に発揮させることができるとともに、飲料としての総合評価もより良くすることができる。
Y/Mの値は、1.50以下が好ましく、1.40以下、1.30以下、1.20以下、1.10以下がより好ましい。Y/Mの値が所定値以下であることによって、希釈後の飲料について、L−酒石酸の効果(苦味と果汁感との増強)を十分に発揮させることができるとともに、飲料としての総合評価を良い状態とすることができる。
なお、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースのクエン酸換算の酸度は、例えば、2.00w/v%以上、2.40w/v%以上、2.80w/v%以上、3.20w/v%以上、3.60w/v%以上であり、6.00w/v%以下、5.60w/v%以下、5.20w/v%以下、4.80w/v%以下、4.40w/v%以下である。
(クエン酸)
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースのクエン酸の含有量をZw/v%とし、希釈倍率をM倍とした場合に、Z/Mの値は以下のとおりである。
Z/Mの値は、0.38以上が好ましく、0.50以上、0.63以上、0.75以上、0.88以上がより好ましい。また、Z/Mの値は、1.38以下が好ましく、1.25以下、1.13以下、1.00以下がより好ましい。
なお、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースのクエン酸の含有量は、例えば、1.5w/v%以上が好ましく、2.0w/v%以上、2.5w/v%以上、3.0w/v%以上、3.5w/v%以上であり、5.5w/v%以下、5.0w/v%以下、4.5w/v%以下、4.0w/v%以下である。
(高甘味度甘味料)
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースの高甘味度甘味料の含有量は、特に限定されないが、例えば、アセスルファムカリウムの含有量は、0.004w/v%以上、0.008w/v%以上、0.012w/v%以上、0.016w/v%以上であり、0.032w/v%以下、0.028w/v%以下、0.024w/v%以下である。また、例えば、スクラロースの含有量は、0.004w/v%以上、0.008w/v%以上、0.012w/v%以上、0.016w/v%以上であり、0.032w/v%以下、0.028w/v%以下、0.024w/v%以下である。
(アルコール度数)
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースのアルコール度数をAv/v%とし、希釈倍率をM倍とした場合に、A/Mの値は以下のとおりである。
A/Mの値は、特に限定されないものの、例えば、3以上、4以上、5以上、6以上であり、20以下、18以下、15以下、13以下、10以下、9以下である。
なお、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースのアルコール度数は、例えば、12v/v%以上、16v/v%以上、20v/v%以上、24v/v%以上であり、80v/v%以下、72v/v%以下、60v/v%以下、52v/v%以下、40v/v%以下、36v/v%以下である。
(果汁)
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースが柑橘類果実の果汁を含有する場合において、果汁の含有量(果汁率換算)をBw/w%とし、希釈倍率をM倍とした場合に、B/Mの値は以下のとおりである。
B/Mの値は、特に限定されないものの、例えば、0.10以上、0.15以上、0.20以上、0.25以上であり、5.00以下、4.00以下、3.00以下、2.70以下である。
なお、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースが柑橘類果実の果汁を含有する場合における果汁の含有量(果汁率換算)は、例えば、0.40w/w%以上、0.60w/w%以上、0.80w/w%以上、1.00w/w%以上であり、20.00w/w%以下、16.00w/w以下、12.00w/w%以下、10.80w/w%以下である。
(割り材)
割り材とは、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースの希釈に用いるものである。
割り材としては、例えば、水、炭酸水、トニックウォーター、お湯、氷、果汁、果汁入り飲料、牛乳、茶等を挙げることができ、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースに用いる割り材としては、特に、水、炭酸水が好ましい。
なお、割り材を用いた希釈倍率(=(割り材の容量+柑橘系アルコール飲料ベースの容量)/柑橘系アルコール飲料ベースの容量)は、例えば、1.2倍以上、1.5倍以上、2倍以上、3倍以上であり、10倍以下、8倍以下、7倍以下、6倍以下、5倍以下である。
以上説明したように、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースは、希釈後の柑橘系アルコール飲料について、苦味と果汁感とが増強されている。
また、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースは、希釈後の柑橘系アルコール飲料について、香り立ちと酸味とが増強されているとともに、飲料としての総合評価も好ましい状態となっている。
[容器詰め柑橘系アルコール飲料、及び、容器詰め柑橘系アルコール飲料ベース]
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料、及び、柑橘系アルコール飲料ベースは、各種容器に入れて提供することができる。各種容器に柑橘系アルコール飲料や柑橘系アルコール飲料ベースを詰めることにより、長期間の保管による品質の劣化を好適に防止することができる。
なお、容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器やガラス容器を適用することができる。また、容器は、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器等を適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体および水分を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器やガラス容器を適用することが好ましい。
なお、容器詰め柑橘系アルコール飲料ベースの場合、容器に希釈倍率(M倍)を表記しておいてもよい。
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料、及び、柑橘系アルコール飲料ベースについて、明示していない特性や条件については、従来公知のものであればよく、前記特性や条件によって得られる効果を奏する限りにおいて、限定されないことは言うまでもない。
[柑橘系アルコール飲料、及び、柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法]
次に、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料、及び、柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法を説明する。
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料、及び、柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法は、混合工程と、後処理工程を含む。
混合工程では、混合タンクに、水、L−酒石酸、クエン酸などの酸味料、飲用アルコール、高甘味度甘味料、添加剤、割り材に相当する材料(柑橘系アルコール飲料の場合)などを適宜投入して混合後液を製造する。
この混合工程において、L−酒石酸の含有量、クエン酸換算の酸度や、X/M、Y/Mの値などが所定範囲内となるように各原料を混合し、調製すればよい。
そして、後処理工程では、例えば、ろ過、殺菌、炭酸ガスの付加、容器への充填などの処理を必要に応じて選択的に行う。
なお、後処理工程のろ過処理は、一般的なフィルター又はストレーナーによって行うことができる。また、後処理工程の殺菌処理は、処理速度等の観点から、プレート殺菌によって行うのが好ましいが、同様の処理を行うことができるのであればこれに限定されることなく適用可能である。また、後処理工程の充填処理は、飲料品の製造において通常行われる程度にクリーン度を保ったクリーンルームにおいて充填するのが好ましい。そして、後処理工程での各処理の順序は特に限定されない。
なお、混合工程と後処理工程において行われる各処理は、RTS・RTD飲料などを製造するために一般的に用いられている設備によって行うことができる。
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料の製造方法によると、苦味と果汁感とが増強された柑橘系アルコール飲料を製造することができる。また、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料の製造方法によると、香り立ちと酸味とが増強されているとともに、飲料としての総合評価も好ましい状態となっている柑橘系アルコール飲料を製造することができる。
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法によると、希釈後の飲料の苦味と果汁感とが増強される柑橘系アルコール飲料ベースを製造することができる。また、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法によると、希釈後の飲料の香り立ちと酸味とが増強されているとともに、飲料としての総合評価も好ましい状態となる柑橘系アルコール飲料ベースを製造することができる。
[柑橘系アルコール飲料の香味向上方法]
次に、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料の香味向上方法を説明する。
本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料の香味向上方法は、柑橘系アルコール飲料の苦味と果汁感とを増強させる香味向上方法であって、柑橘系アルコール飲料にL−酒石酸を含有させる方法である。
なお、各成分の含有量等については、前記した「柑橘系アルコール飲料」において説明した値と同じである。
以上説明したように、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料の香味向上方法は、柑橘系アルコール飲料の苦味と果汁感とを増強させることができる。
また、本実施形態に係る柑橘系アルコール飲料の香味向上方法は、柑橘系アルコール飲料の香り立ちと酸味とを増強するとともに、飲料としての総合評価も好ましい状態とすることができる。
次に、本発明の要件を満たす実施例とそうでない比較例とを例示して、本発明について説明する。
[サンプルの準備]
表に示す量となるように、高甘味度甘味料(アセスルファムカリウム0.02w/v%、及び、スクラロース0.023w/v%)、クエン酸(無水)、L−酒石酸、クエン酸三ナトリウム、果汁(レモン果汁、グレープフルーツ果汁、ライム果汁のいずれか)、柑橘類果実フレーバー、L−アスコルビン酸、を適宜配合して柑橘系アルコール飲料ベースのサンプルを準備した。そして、柑橘系アルコール飲料のサンプルは、同番号の柑橘系アルコール飲料ベースのサンプルを炭酸水で4倍希釈することによって準備した。
なお、表の柑橘系アルコール飲料ベースの各サンプルについて、表に記載していない成分の含有量は、サンプル間で統一した。また、表の柑橘系アルコール飲料の各サンプルの20℃におけるガス圧(全圧)は、約3.75kg/cmであった。
[試験内容]
前記の方法により製造した各サンプル(柑橘系アルコール飲料)について、訓練された識別能力のあるパネルが下記評価基準に則って「香り立ち」、「酸味」、「苦味」、「果汁感」、「飲料としての総合評価」について、−2点、−1点、0点、+1点、+2点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
なお、表1のサンプルはパネル7名、表2、3のサンプルはパネル8名、表4、5のサンプルはパネル6名で、各評価を実施した。
そして、各評価は、サンプル番号の後方番号が1である基準サンプルを0点とし、サンプル番号の前方番号が同じ基準サンプルと比較して評価した。具体的には、基準サンプルは、サンプル1−1、2−1、3−1…9−1であり、例えば、サンプル3−2は、サンプル番号の前方番号が同じであって後方番号が1であるサンプル3−1(基準サンプル)との比較によって各評価を行った。
なお、全ての評価は、サンプルを飲んで評価した。
(香り立ち:評価基準)
香り立ちの評価は、前記のとおり基準サンプルを0点として、「基準サンプルと比べて、香り立ちを全く感じない」場合を−2点、「基準サンプルと比べて、香り立ちを強く感じる」場合を+2点と評価した。そして、香り立ちについては、点数が高いほど増強されており好ましいと判断できる。
ここで、「香り立ち」とは、サンプルから立ち昇る香りだけでなく、サンプルを飲んでいる最中に感じる香りを総合的に評価したものであって、この評価の点数が高いほど、柑橘類果実の香りを強く感じる状態であることを示している。
(酸味:評価基準)
酸味の評価は、前記のとおり基準サンプルを0点として、「基準サンプルと比べて、酸味を全く感じない」場合を−2点、「基準サンプルと比べて、酸味を強く感じる」場合を+2点と評価した。そして、酸味については、点数が高いほど増強されており好ましいと判断できる。
ここで、「酸味」とは、柑橘類果実特有の酸味である。
(苦味:評価基準)
苦味の評価は、前記のとおり基準サンプルを0点として、「基準サンプルと比べて、苦味を全く感じない」場合を−2点、「基準サンプルと比べて、苦味を強く感じる」場合を+2点と評価した。そして、苦味については、点数が高いほど増強されており好ましいと判断できる。
ここで、「苦味」とは、柑橘類果実の果皮のような苦味である。
(果汁感:評価基準)
果汁感の評価は、前記のとおり基準サンプルを0点として、「基準サンプルと比べて、果汁感を全く感じない」場合を−2点、「基準サンプルと比べて、果汁感を強く感じる」場合を+2点と評価した。そして、果汁感については、点数が高いほど増強されており好ましいと判断できる。
ここで、「果汁感」とは、柑橘類果実様の果汁感であって、この評価の点数が高いほど、柑橘類果実を食した際に感じられるジューシーな感覚を強く感じる状態であることを示している。
(飲料としての総合評価:評価基準)
飲料としての総合評価は、前記のとおり基準サンプルを0点として、「基準サンプルと比べて、悪い」場合を−2点、「基準サンプルと比べて、良い」場合を+2点と評価した。
ここで、「飲料としての総合評価」とは、柑橘系アルコール飲料としての全体的な香味の評価である。
表1〜5には、サンプルの各成分の含有量等を示すとともに、各評価の結果を示す。そして、表に示す各成分の含有量は、最終製品における含有量であり、X/M、Y/Mなども、最終製品における数値である。なお、表に示す果汁量は、果汁率換算の値である。
また、表中の小数点を含む数値は、四捨五入を行って表記しており、例えば、小数第2位までを表記している数値は、小数第3位を四捨五入している。
そして、表中の酸度については、京都電子工業株式会社製のCHA−700によって中和滴定(終点pH8.2)を実施し、得られた結果を用いて、前記した算出方法で算出した。
Figure 2021122258
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Figure 2021122258
Figure 2021122258
Figure 2021122258
(結果の検討)
表1のサンプル1−1〜1−5の結果から、L−酒石酸を含有すると、苦味と果汁感とが増強するとともに、香り立ちと酸味も増強することが確認できた。また、L−酒石酸の含有量が所定範囲内となると、飲料としての総合評価も好ましい結果となることが確認できた。
そして、これらの結果を総合的に考慮すると、サンプル1−1〜1−5のうち、サンプル1−2〜1−4(特に、サンプル1−2、1−3)が非常に好ましい結果となった。
表2のサンプル2−1、2−2、3−1、3−2、4−1、4−2の結果から、酸度が所定値以上であると、L−酒石酸に基づく苦味と果汁感との増強効果がしっかりと発揮されることが確認できた。また、酸度が所定値以上であると、香り立ちと酸味も増強させるとともに、飲料としての総合評価も好ましい結果となることが確認できた。
そして、これらの結果を総合的に考慮すると、表2に示す各サンプルのうち、サンプル3−2、4−2(特に、サンプル3−2)が非常に好ましい結果となった。
表3のサンプル5−1、5−2、6−1、6−2、7−1、7−2の結果によると、果汁の含有量によらず、L−酒石酸に基づく苦味と果汁感との増強効果がしっかりと発揮されることが確認できた。また、果汁の含有量によらず、L−酒石酸に基づく香り立ちと酸味の増強効果もしっかりと発揮されるとともに、飲料としての総合評価も好ましい結果となることが確認できた。
表4、5の結果と、表1〜3の結果との結果から、サンプルの香味がレモン様であろうと、グレープフルーツ様であろうと、ライム様であろうと、L−酒石酸に基づく苦味と果汁感との増強効果が発揮されることが確認できた。
この結果から、アルコール飲料が柑橘類果実の香味に設計されていれば、柑橘類果実の種類に大きく左右されることなく、所望の各効果(特に、苦味と果汁感との増強効果)が発揮されることが確認できた。

Claims (10)

  1. L−酒石酸を含有する柑橘系アルコール飲料。
  2. 前記L−酒石酸の含有量が0.010〜0.085w/v%である請求項1に記載の柑橘系アルコール飲料。
  3. クエン酸換算の酸度が0.50〜1.50w/v%である請求項1又は請求項2に記載の柑橘系アルコール飲料。
  4. 高甘味度甘味料を含有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の柑橘系アルコール飲料。
  5. L−酒石酸を含有する柑橘系アルコール飲料ベース。
  6. 前記L−酒石酸の含有量をXw/v%とし、希釈倍率をM倍とした場合に、
    X/Mが0.010〜0.085である請求項5に記載の柑橘系アルコール飲料ベース。
  7. クエン酸換算の酸度をYw/v%とし、希釈倍率をM倍とした場合に、
    Y/Mが0.50〜1.50である請求項5又は請求項6に記載の柑橘系アルコール飲料ベース。
  8. 高甘味度甘味料を含有する請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の柑橘系アルコール飲料ベース。
  9. 柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法であって、
    L−酒石酸を含有させる工程を含む柑橘系アルコール飲料ベースの製造方法。
  10. 柑橘系アルコール飲料の苦味と果汁感とを増強させる香味向上方法であって、
    前記柑橘系アルコール飲料にL−酒石酸を含有させる柑橘系アルコール飲料の香味向上方法。
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