JP2018060965A - 半導体製造方法 - Google Patents

半導体製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018060965A
JP2018060965A JP2016199090A JP2016199090A JP2018060965A JP 2018060965 A JP2018060965 A JP 2018060965A JP 2016199090 A JP2016199090 A JP 2016199090A JP 2016199090 A JP2016199090 A JP 2016199090A JP 2018060965 A JP2018060965 A JP 2018060965A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive tape
sensitive adhesive
pressure
plasma ashing
peeling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016199090A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6870951B2 (ja
Inventor
洸造 上田
Kozo Ueda
洸造 上田
畠井 宗宏
Munehiro Hatai
宗宏 畠井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2016199090A priority Critical patent/JP6870951B2/ja
Publication of JP2018060965A publication Critical patent/JP2018060965A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6870951B2 publication Critical patent/JP6870951B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Abstract

【課題】粘着テープを半導体装置に貼り付けて補強した状態でプラズマアッシングを行っても、粘着テープの白濁及び剥離を防止できる半導体製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも粘着剤層と、無機物質で構成された無機基材層とを有する粘着テープを半導体に貼りつける貼付工程と、プラズマアッシングを行うプラズマアッシング工程と、粘着テープを半導体から剥離する剥離工程とを有する半導体製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、粘着テープを半導体装置に貼り付けて補強した状態でプラズマアッシングを行っても、粘着テープの白濁及び剥離を防止できる半導体製造方法に関する。
半導体チップの製造工程において、半導体チップの処理時の取扱いを容易にし、破損したりしないようにするために粘着テープ(半導体ウエハ保護テープ)によって半導体チップを補強することが一般的に行われている。例えば、高純度なシリコン単結晶等から切り出した厚膜ウエハを所定の厚さにまで研削して薄膜ウエハとする場合に、ウエハを保護する目的で粘着テープを貼付した上で研削工程が行われている。また、粘着テープでウエハを補強したまま、基板や他の半導体チップ上の電極と導電接続することも行われている。
このような半導体ウエハ保護テープとしては、例えば、特許文献1には基材フィルムの片面に架橋されたポリマー層が形成され、この架橋されたポリマー層が形成された面に、剥離可能に調整されているウエハ貼付用の粘着剤層が積層されているバックグラインドテープであって、基材フィルムの引っ張り弾性率がフィルムの長手方向と幅方向の平均値で2GPa以上であり、該バックグラインドテープの反りが4mm以下であるバックグラインドテープが開示されている。
近年、半導体装置の製造において表面処理層の表面を滑らかにするためにプラズマアッシングが行われることがある。プラズマアッシングとは、酸素ガスを可視光線やマイクロ波等の非電離放射線を用いてプラズマ化し、それによって生じる酸素ラジカルによって、有機物を二酸化炭素、水等に酸化、蒸発させて除去する手法である。プラズマアッシングによって、半導体装置のウエハにダメージを与えることなく表面処理層に用いられるポリアミド樹脂やポリイミド樹脂等を除去、研削することができる。しかしながら、従来の粘着テープを貼り付けたままプラズマアッシングを行うと、粘着テープが剥離してしまうという問題があった。
粘着テープの剥離や糊残りの問題は、薬液処理や高温処理を行う工程において従来から発生しており、種々の対策が提案されてきた。例えば、特許文献2には、高弾性率層と低弾性率層の複合体からなる基材を有することで、エッチング工程に用いても剥離不良や糊残りを防止できる半導体ウエハ表面保護用粘着テープが開示されている。しかしながら、このような従来の耐薬品性、耐熱性粘着テープは、薬液処理や高温処理を行う工程においては高い効果を発揮するものの、プラズマアッシング工程に対しては粘着テープの剥離や糊残りを防止することができなかった。
また、粘着テープを貼り付けたままプラズマアッシングを行うと、粘着テープが白濁し、透明度が低下するという問題もあった。プラズマアッシング処理を行った半導体装置は、後に基板等に接続されるが、その際、光によって接続位置を調整するアライメントが行われる。しかし、粘着テープが白濁すると光が透過しにくくなるため、位置合わせが充分に行えず、アライメント不良となる場合があった。
特開2010−34379号公報 特開2013−225647号公報
本発明は、粘着テープを半導体装置に貼り付けて補強した状態でプラズマアッシングを行っても、粘着テープの白濁及び剥離を防止できる半導体製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも粘着剤層と、無機物質で構成された無機基材層とを有する粘着テープを半導体に貼りつける貼付工程と、プラズマアッシングを行うプラズマアッシング工程と、粘着テープを半導体から剥離する剥離工程とを有する半導体製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、プラズマアッシング工程において粘着テープの白濁及び剥離が起こる問題について検討したところ、プラズマによる粘着テープの基材の分解が原因であることを見出した。
図1(a)に示すように、プラズマアッシング前の半導体装置2は片方の面に表面処理層3が積層されており、もう一方の面には基材11と粘着剤層12からなる粘着テープ1が貼り付けられている。粘着テープによって補強された半導体装置は、半導体装置の損傷を防ぐ目的で接触面積の小さな橋脚4の上に置かれている(以下、橋脚4の上に半導体装置が置かれている状態を「中空状態」と言う。)。
このような半導体装置にプラズマアッシングが行われると、図1(b)に示すように、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート等の有機物が用いられている基材11は、プラズマによる分解を受ける。このとき分解は一様には起こらず、基材表面では分解の程度の違いによって微細な凹凸が形成される。微細な凹凸構造は光を散乱させて光の透過を妨げるため、その結果、透明度が低下し白濁が起こっていた。また、基材11が分解を受けると基材11の応力が変化し、基材11が収縮する。そのため粘着テープ1に反りが発生し、剥離の原因となっていた。特にプラズマアッシングが中空状態で行われる場合は、橋脚4の隙間からプラズマが侵入し、基材11と接触しやすくなるため、基材11の分解が顕著になっていた。
上記知見をもとに、本発明者らは更に検討を進めた結果、プラズマによる分解を受けない無機物を基材に用いた粘着テープを使用することで、粘着テープを半導体装置に貼り付けたままプラズマアッシングを行った場合でも粘着テープの白濁を防ぐことができ、粘着テープの剥離も防止できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の半導体製造方法では、まず、少なくとも粘着剤層と、無機物質で構成された無機基材層とを有する粘着テープを半導体に貼り付ける貼付工程を行う。半導体装置を粘着テープで補強することにより、半導体装置の処理時の取扱いを容易にし、破損を防止することができる。また、上記粘着テープの基材が無機物質であると、プラズマによって基材が分解されないため、中空状態でプラズマアッシングを行った場合でも粘着テープの白濁や剥離を抑えることができる。
上記無機基材層を構成する無機物質は特に限定されず、例えばAu、Ag、Pt、Cu、Rh、Pd、Al、Cr等の金属やIn、CdO、CdIn、CdSnO、TiO、SnO、ZnO、ZnSiO等の金属酸化物などが挙げられる。なかでも、光によって硬化型粘着剤層を硬化することができ、プラズマアッシング後に粘着テープを貼り付けたままアライメントを行えることから、光透過性の無機物質を用いることが好ましい。上記光透過性の無機物質としては、In、CdO、CdIn、CdSnO、TiO、SnO、ZnO、ZnSiO等が挙げられる。
上記無機基材層は、紫外線透過率が1%以上であることが好ましい。
上記無機基材層の紫外線透過率が1%以上であることで、十分に紫外線による粘着剤層が硬化できる。紫外線透過率が1%以上である上記無機物質としては、In、CdO、CdIn、CdSnO、TiO、SnO、ZnO、ZnSiO等が挙げられる。
上記無機基材層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は200μmである。上記無機基材層の厚みがこの範囲内にあると、適度な屈曲性のため粘着テープの基材として半導体装置の補強ができるとともに、粘着テープ剥離工程において粘着テープをめくるようにして容易に剥離することができる。
上記粘着テープは、無機基材層のほかにプラスチックからなる基材層を有していてもよい。粘着テープが無機基材層に加えてプラスチックからなる基材層を有することによって、粘着テープの強度と柔軟性をより高めることができる。なお、粘着テープがプラスチックからなる基材層を有する場合、プラズマアッシングによる基材の分解を防止するという本発明の効果を得るためには、無機基材層が粘着テープの最外層となる。
上記プラスチックからなる基材層は耐熱性のプラスチックによって構成されることが好ましい。上記プラスチックからなる基材層が耐熱性を有すると、後述する熱硬化性の硬化型粘着剤を粘着剤層に用いた場合に、熱によるテープの剥がれや反りが発生し難い。上記耐熱性のプラスチックとしては、例えば、アクリル、オレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン、ウレタン、ポリイミド等の樹脂からなるシート、網目状の構造を有するシート等が挙げられる。
上記プラスチックからなる基材層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は200μmである。上記プラスチックからなる基材層の厚みがこの範囲内にあると、充分に半導体装置の補強ができるとともに、粘着テープ剥離工程において粘着テープをめくるようにして容易に剥離することができる。
上記粘着剤層に使用される粘着剤は特に限定されないが、外部からの刺激によって硬化する硬化型粘着剤であることが好ましい。硬化型粘着剤を用いた硬化型粘着剤層を架橋、硬化させることによって、硬化型粘着剤層はプラズマに対する耐性を獲得し、プラズマによって硬化型粘着剤層の周縁部が分解されることにより生じる、剥離や残渣を防止することができる。
上記硬化型粘着剤を架橋、硬化する刺激としては、光、熱、電磁波、電子線、超音波等が挙げられる。なかでも、熱又は光であることが好ましい。
上記硬化型粘着剤が光硬化性である場合の粘着剤成分としては、例えば、重合性ポリマーを主成分として、光重合開始剤を含有する光硬化成分が挙げられる。
上記硬化型粘着剤が熱硬化性である場合の粘着剤成分としては、例えば、重合性ポリマーを主成分として、熱重合開始剤を含有する熱硬化成分が挙げられる。
上記重合性ポリマーは、例えば、分子内に官能基を持った(メタ)アクリル系ポリマー(以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーという)をあらかじめ合成し、分子内に上記の官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物という)と反応させることにより得ることができる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、常温で粘着性を有するポリマーとして、一般の(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様に、アルキル基の炭素数が通常2〜18の範囲にあるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、更に必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることにより得られるものである。上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は通常20万〜200万程度である。
上記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマー;アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられている各種のモノマーが挙げられる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーに反応させる官能基含有不飽和化合物としては、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じて上述した官能基含有モノマーと同様のものを使用できる。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド基含有モノマーが用いられ、同官能基がアミノ基の場合はエポキシ基含有モノマーが用いられる。
上記光重合開始剤としては、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものが挙げられ、このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物;フォスフィンオキシド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、トデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱重合開始剤としては、熱により分解し、重合を開始する活性ラジカルを発生するものが挙げられ、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。これら熱重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化型粘着剤は、更に、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することが好ましい。ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することにより、硬化性が向上する。
上記多官能オリゴマー又はモノマーは、分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ましくは、硬化成分の三次元網状化が効率よくなされるように、その分子量が5000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜20個のものである。
上記多官能オリゴマー又はモノマーは、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。その他、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化型粘着剤は、架橋剤を含有していてもよい。上記架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。特に、基材に対する密着安定性に優れるため、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記イソシアネート系架橋剤として、例えば、コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製)、コロネートL(日本ポリウレタン工業社製)、マイテックNY260A(三菱化学社製)等が挙げられる。これらの架橋剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化型粘着剤は、刺激により気体を発生する気体発生剤を含有してもよい。上記硬化型粘着剤が上記気体発生剤を含有する場合には、後述する粘着テープ剥離工程において、粘着剤層に刺激を与えて上記気体発生剤から気体を発生させることにより、より容易に、かつ、糊残りすることなく半導体装置から粘着テープを剥離することができる。
上記気体発生剤は特に限定されず、例えば、アゾ化合物、アジド化合物等の従来公知の気体発生剤を用いることができるが、ケトプロフェンや2−キサントン酢酸等のカルボン酸化合物又はその塩や、1H−テトラゾール、5,5’−ビステトラゾールジアンモニウム塩、5,5’−ビステトラゾールアミンモノアンモニウム塩等のテトラゾール化合物又はその塩等の耐熱性に優れる気体発生剤を用いることが好ましい。
上記硬化型粘着剤中の上記気体発生剤の含有量は特に限定されないが、上記硬化型粘着剤100重量部に対する好ましい下限が5重量部、好ましい上限が50重量部である。上記気体発生剤の含有量がこの範囲内にあると、充分な剥離性向上効果が得られる。上記気体発生剤の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は30重量部である。
上記粘着剤層は、更に、ヒュームドシリカ等の無機フィラーを含有してもよい。無機フィラーを配合することにより上記粘着剤層の凝集力が上がる。このため、リフロー工程後に保護が不要となったときに、半導体ウェハ保護用フィルムを半導体チップから糊残りすることなく容易に剥離できる。
上記粘着剤層は、更に、シリコーン化合物を含有してもよい。なかでも上記粘着剤層が光硬化型粘着剤成分又は熱硬化型粘着剤成分を含有する場合には、該光硬化型粘着剤成分又は熱硬化型粘着剤成分と架橋可能な官能基を有するシリコーン化合物を含有してもよい。
シリコーン化合物は、耐薬品性、耐熱性に優れることから、リフロー工程における高温処理を経ても粘着剤の焦げ付き等を防止し、剥離時には被着体界面にブリードアウトして、剥離を容易にする。シリコーン化合物が上記光硬化型粘着剤成分又は熱硬化型粘着剤成分と架橋可能な官能基を有する場合には、光照射又は加熱することにより上記光硬化型粘着剤成分又は熱硬化型粘着剤成分と化学反応して上記光硬化型粘着剤成分中又は熱硬化型粘着剤成分中に取り込まれることから、被着体にシリコーン化合物が付着して汚染することがない。
上記硬化型粘着剤は、更に、可塑剤、樹脂、界面活性剤、ワックス、微粒子充填剤等の公知の添加剤を含有してもよい。
上記粘着剤層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は200μmである。上記粘着剤層の厚みがこの範囲内にあると、充分な粘着力で半導体装置に貼着でき、かつ、処理後の半導体装置に反りが発生するのを防止することができる。上記粘着剤層の厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は100μmである。
上記粘着剤層が硬化型粘着剤層である場合、本発明の半導体装置の製造方法では、上記貼付工程と後述するプラズマアッシング工程の間に、刺激によって硬化型粘着剤層を硬化させる硬化工程を行うことが好ましい。
架橋、硬化した硬化型粘着剤層はプラズマによって分解されにくくなるため、粘着剤層の周縁部が分解されることで生じる剥離や残渣を防止することができる。
上記硬化型粘着剤層が光硬化性であり、例えば側鎖にビニル基等の不飽和二重結合を有するポリマーと250〜800nmの波長で活性化する光重合開始剤を含有する場合、365nm以上の波長の光を照射することにより、上記硬化型粘着剤層を架橋、硬化させることができる。
このような硬化型粘着剤層に対しては、例えば、波長365nmの光を5mW以上の照度で照射することが好ましく、10mW以上の照度で照射することがより好ましく、20mW以上の照度で照射することが更に好ましく、50mW以上の照度で照射することが特に好ましい。また、波長365nmの光を300mJ以上の積算照度で照射することが好ましく、500mJ以上、10000mJ以下の積算照度で照射することがより好ましく、500mJ以上、7500mJ以下の積算照度で照射することが更に好ましく、1000mJ以上、5000mJ以下の積算照度で照射することが特に好ましい。
本発明の半導体装置の製造方法では、次いで、粘着テープと半導体装置とを貼り合わせた状態でプラズマアッシングを行うアッシング工程を行う。
プラズマアッシング工程によって表年処理層の表面を平滑化、微細加工等の処理ができる。また、本発明の半導体装置の製造方法は、無機基材層を有する粘着テープを用いているため、基材がプラズマによって分解されることがない。そのため、中空状態でプラズマアッシングを行っても粘着テープの白濁や剥離を防止することができる。なお、プラズマアッシングは、例えば、PC−300(SUMCO社製)を用いて出力300W、Oガス流量12sccm、真空度10Pa等の条件下にて行うことができる。
本発明の半導体装置の製造方法では、次いで、上記処理後の半導体装置から粘着テープを剥離する粘着テープ剥離工程を行う。この際、上記硬化工程を行っていた場合は、上記硬化工程によって上記硬化型粘着剤層が架橋、硬化し、粘着テープ全体の弾性率が高くなっているため、半導体装置からの粘着テープの剥離は、比較的容易に、かつ、糊残りなく行うことができる。
上記粘着剤層が上記気体発生剤を含有する場合には、粘着テープ剥離工程において処理後の粘着テープに刺激を与えて気体発生剤から気体を発生させることにより、更に容易に半導体装置から粘着テープを剥離することができる。
例えば、上記気体発生剤として300nm以下の波長の光を照射することにより気体を発生する気体発生剤を用いた場合には、300nm以下の波長の光を照射することにより上記気体発生剤から気体を発生させて、粘着テープを半導体装置から容易に剥離することができる。
このような気体発生剤に対しては、例えば、波長254nmの光を5mW以上の照度で照射することが好ましく、10mW以上の照度で照射することがより好ましく、20mW以上の照度で照射することが更に好ましく、50mW以上の照度で照射することが特に好ましい。また、波長254nmの光を1000mJ以上の積算照度で照射することが好ましく、1000mJ以上、20J以下の積算照度で照射することがより好ましく、1500mJ以上、15J以下の積算照度で照射することが更に好ましく、2000mJ以上、10J以下の積算照度で照射することが特に好ましい。
本発明によれば、粘着テープを半導体装置に貼り付けて補強した状態でプラズマアッシングを行っても、粘着テープの白濁及び剥離を防止できる半導体製造方法を提供することができる。
プラズマアッシングによる粘着テープの白濁及び剥離の原因を説明する模式図である。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(光硬化型粘着剤の合成)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器を用意し、この反応器内に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして2−エチルヘキシルアクリレート94重量部、官能基含有モノマーとしてメタクリル酸ヒドロキシエチル5重量部、ラウリルメルカプタン0.01重量部と、酢酸エチル80重量部を加えた後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤として1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加し、還流下で重合を開始させた。次に、重合開始から1時間後及び2時間後にも、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを0.01重量部ずつ添加し、更に、重合開始から4時間後にt−ヘキシルパーオキシピバレートを0.05重量部添加して重合反応を継続させた。そして、重合開始から8時間後に、固形分55重量%、重量平均分子量60万の官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの酢酸エチル溶液を得た。
得られた官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、官能基含有不飽和化合物として2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させて光硬化型粘着剤の酢酸エチル溶液を得た。
(粘着テープの製造)
得られた光硬化型粘着剤の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、光重合開始剤(エサキュアワン、日本シイベルヘグナー社製)1重量部、可塑剤(根上工業社製、UN−5500)20重量部、及び、架橋剤(日本ポリウレタン社製、コロネートL−45)0.5重量部を混合して粘着剤組成物の酢酸エチル溶液を調製した。
得られた粘着剤組成物の酢酸エチル溶液を、厚み100μmの超薄板ガラス(G−leaf、日本電気硝子社製)上に、乾燥後の硬化型粘着剤層の厚さが40μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。その後、40℃、3日間静置養生を行い、粘着テープを得た。
(プラズマアッシング処理)
粘着テープの硬化型粘着剤層側の面を、直径20cmのミラーウエハに貼り付けた。その後、PC−300(SUMCO社製)を用いて出力300W、Oガス流量12sccm、真空度10Paの条件下にて10分間プラズマアッシング処理を行った。このときステージとウェハを橋脚で固定し、橋脚の高さはおよそ5mmとした。アッシング処理後、405nmの波長の光を粘着テープ表面の積算照度が2000mJ/cmとなるよう照射し、粘着テープを剥離した。
(アッシング時の剥がれの評価)
プラズマアッシング後のミラーウエハを目視にて観察し、粘着テープの剥がれが見られなかった場合を「○」、粘着テープの剥がれが一部見られた場合を「△」、粘着テープの剥がれが見られた場合を「×」、としてアッシング時の剥がれを評価した。
結果を表1に示した。
(残渣付着性の評価)
プラズマアッシング後のミラーウエハから粘着テープをめくるように剥離した。シリコンウエハの表面を、電子顕微鏡を用いて100倍率で観察し、粘着テープの残渣が認められなかった場合を「○」、粘着テープの残渣が一部認められた場合を「△」、粘着テープの残渣が認められた場合を「×」として残渣付着性を評価した。
結果を表1に示した。
(粘着テープの白濁の評価)
プラズマアッシング後のミラーウエハから粘着テープをめくるように剥離した。剥離後の粘着テープの基材表面を、目視で観察し、白濁しておらず透明な場合を「○」、白濁が認められた場合を「×」として粘着テープの白濁を評価した。
結果を表1に示した。
(実施例2)
基材として、厚み100μmの柔軟性のあるサファイア板を用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープの製造、プラズマアッシング処理及び評価を行った。
(実施例3)
基材として、厚み100μmの柔軟性のあるガラス基材(日本電気硝子社製、G−leaf)と厚み25μmのポリエチレンナフタレート(PEN)基材との積層体を用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープの製造、プラズマアッシング処理及び評価を行った。
(実施例4)
実施例1で作製した粘着テープの硬化型粘着剤層側の面を、直径20cmのミラーウエハに貼り付けた。その後、405nmの波長の光を粘着テープ表面の積算照度が2000mJ/cmとなるよう照射した後、実施例1と同様にプラズマアッシング処理を行い、粘着テープを剥離した。評価は実施例1と同様の方法で行った。
(比較例1)
基材として、厚み50μmのPEN基材を用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープの製造、プラズマアッシング処理及び評価を行った。
(比較例2)
基材として、厚み50μmのPEN基材を用いた以外は実施例4と同様にして粘着テープの製造、プラズマアッシング処理及び評価を行った。
Figure 2018060965
本発明によれば、粘着テープを半導体装置に貼り付けて補強した状態でプラズマアッシングを行っても、粘着テープの白濁及び剥離を防止できる半導体製造方法を提供することができる。
1 粘着テープ
11 基材
12 粘着剤層
2 半導体装置
3 表面処理層
4 橋脚

Claims (3)

  1. 少なくとも粘着剤層と、無機物質で構成された無機基材層とを有する粘着テープを半導体に貼りつける貼付工程と、プラズマアッシングを行うプラズマアッシング工程と、
    粘着テープを半導体から剥離する剥離工程とを有することを特徴とする半導体製造方法。
  2. 粘着剤層が硬化型粘着剤層であり、貼付工程とプラズマアッシング工程の間に、刺激によって前記硬化型粘着剤層を硬化させる硬化工程を有することを特徴とする請求項1記載の半導体製造方法。
  3. 硬化型粘着剤層を硬化させる刺激が光又は熱であることを特徴とする請求項2記載の半導体製造方法。
JP2016199090A 2016-10-07 2016-10-07 半導体製造方法 Active JP6870951B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016199090A JP6870951B2 (ja) 2016-10-07 2016-10-07 半導体製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016199090A JP6870951B2 (ja) 2016-10-07 2016-10-07 半導体製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018060965A true JP2018060965A (ja) 2018-04-12
JP6870951B2 JP6870951B2 (ja) 2021-05-12

Family

ID=61910085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016199090A Active JP6870951B2 (ja) 2016-10-07 2016-10-07 半導体製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6870951B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000310697A (ja) * 1999-04-27 2000-11-07 Fuji Electric Co Ltd 固体廃棄物処理装置および処理方法
WO2006008889A1 (ja) * 2004-07-20 2006-01-26 Sharp Kabushiki Kaisha プラズマ処理装置
JP2007184430A (ja) * 2006-01-06 2007-07-19 Furukawa Electric Co Ltd:The 保護用粘着テープ
WO2008044561A1 (fr) * 2006-10-03 2008-04-17 Emulsion Technology Co., Ltd. COMPOSITION ADHéSIVE et feuille ADHéSIVE
JP2012238765A (ja) * 2011-05-12 2012-12-06 Hitachi Chem Co Ltd ウェハ加工用テープ
JP2015130417A (ja) * 2014-01-08 2015-07-16 日東電工株式会社 フィルム状接着剤、フィルム状接着剤付きダイシングテープ、半導体装置の製造方法、及び半導体装置
US20150255349A1 (en) * 2014-03-07 2015-09-10 JAMES Matthew HOLDEN Approaches for cleaning a wafer during hybrid laser scribing and plasma etching wafer dicing processes
JP2016171263A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 古河電気工業株式会社 半導体ウェハの処理方法、半導体チップおよび半導体ウェハ処理用表面保護テープ。

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000310697A (ja) * 1999-04-27 2000-11-07 Fuji Electric Co Ltd 固体廃棄物処理装置および処理方法
WO2006008889A1 (ja) * 2004-07-20 2006-01-26 Sharp Kabushiki Kaisha プラズマ処理装置
JP2007184430A (ja) * 2006-01-06 2007-07-19 Furukawa Electric Co Ltd:The 保護用粘着テープ
WO2008044561A1 (fr) * 2006-10-03 2008-04-17 Emulsion Technology Co., Ltd. COMPOSITION ADHéSIVE et feuille ADHéSIVE
JP2012238765A (ja) * 2011-05-12 2012-12-06 Hitachi Chem Co Ltd ウェハ加工用テープ
JP2015130417A (ja) * 2014-01-08 2015-07-16 日東電工株式会社 フィルム状接着剤、フィルム状接着剤付きダイシングテープ、半導体装置の製造方法、及び半導体装置
US20150255349A1 (en) * 2014-03-07 2015-09-10 JAMES Matthew HOLDEN Approaches for cleaning a wafer during hybrid laser scribing and plasma etching wafer dicing processes
JP2016171263A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 古河電気工業株式会社 半導体ウェハの処理方法、半導体チップおよび半導体ウェハ処理用表面保護テープ。

Also Published As

Publication number Publication date
JP6870951B2 (ja) 2021-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7088736B2 (ja) 表面保護フィルム
JP2013213075A (ja) 半導体加工用粘着テープ
JP2015029105A (ja) ウエハの処理方法
JP2017125093A (ja) 半導体保護テープ及びウエハの処理方法
JP6820724B2 (ja) 半導体デバイスの製造方法及び保護テープ
JP2016146437A (ja) ウエハの処理方法
JP2013231159A (ja) 粘着剤組成物、粘着テープ、及び、ウエハの処理方法
JP2006229076A (ja) Icチップの製造方法
JP2018147988A (ja) 半導体チップの製造方法
JP2019070094A (ja) 両面粘着テープ及び半導体装置の製造方法
JP6802029B2 (ja) 半導体保護テープ
JP2018147990A (ja) Taikoウエハの処理方法
JP6266993B2 (ja) ウエハの処理方法
JP6654825B2 (ja) 半導体加工用両面粘着テープ
JP2018060965A (ja) 半導体製造方法
JP2018147987A (ja) 半導体チップの製造方法及び粘着テープ
JP5328132B2 (ja) 半導体加工用テープ
JP2018060964A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2014012769A (ja) 粘着剤組成物、粘着テープ、及び、ウエハの処理方法
JP6789057B2 (ja) 両面粘着テープ及びウエハの処理方法
JP2020094199A (ja) 粘着テープ
JP4619212B2 (ja) 粘着テープの剥離方法及び粘着テープ剥離装置
JP2019033214A (ja) 半導体デバイスの製造方法
JP2018162452A (ja) 表面保護フィルム
JP6853393B2 (ja) 半導体加工用両面粘着テープ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200825

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210323

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210415

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6870951

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151