JP6789057B2 - 両面粘着テープ及びウエハの処理方法 - Google Patents

両面粘着テープ及びウエハの処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体チップの製造時にウエハと支持板とを接着してウエハを補強するために用いられる両面粘着テープであって、加熱処理又は発熱を伴う処理を施す工程を行った後でもウエハの反りの発生を防止できる両面粘着テープ、及び、該両面粘着テープを用いたウエハの処理方法に関する。
半導体チップの製造工程においては、ウエハの加工時に取扱いを容易にし、破損したりしないようにするためにウエハを支持板に固定することが行われている。例えば、高純度なシリコン単結晶等から切り出した厚膜ウエハを所定の厚さにまで研削して薄膜ウエハとする場合に、粘着剤組成物を介して厚膜ウエハを支持板に接着することが行われる。
ウエハを支持板に接着する粘着剤組成物には、加工工程中にウエハを強固に固定できるだけの高い接着性とともに、工程終了後にはウエハを損傷することなく剥離できることが求められる(以下、「高接着易剥離」ともいう。)。
高接着易剥離を実現した粘着剤組成物として特許文献1には、アゾ化合物等の刺激により気体を発生する気体発生剤を含有する接着層を有する両面接着テープを用いたウエハの処理方法が記載されている。特許文献1に記載されたウエハの処理方法では、まず、両面接着テープを介してウエハを支持板に固定する。その状態で研削工程等を行った後に刺激を与えると、気体発生剤から発生した気体がテープの表面とウエハとの界面に放出され、その圧力によって少なくとも一部が剥離される。特許文献1の両面接着テープを用いれば、ウエハを損傷することなく、かつ、糊残りもすることなく剥離できる。
一方、近年の半導体チップの高性能化に伴い、ウエハの表面に薬液処理、加熱処理又は発熱を伴う処理を施す工程が行われるようになってきた。例えば、次世代の技術として、複数の半導体チップを積層させてデバイスを飛躍的に高性能化、小型化したTSV(Si貫通ビヤ/Through Si via)を使った3次元積層技術が注目されている。TSVは、半導体実装の高密度化ができるほか、接続距離が短くできることにより低ノイズ化、低抵抗化が可能であり、アクセススピードが飛躍的に速く、使用中に発生する熱の放出にも優れる。このようなTSVの製造では、研削して得た薄膜ウエハをバンピングしたり、裏面にバンプ形成したり、3次元積層時にリフローを行ったりする等の200℃以上の高温処理プロセスを行うことが必要となる。しかしながら、これらの処理を施したときに、支持板で補強しているにも係わらず、ウエハに反りが発生してしまうことがあるという問題があった。とりわけ、このようなウエハの反りは、加熱処理又は発熱を伴う処理を施す工程が行った後に顕著であった。
特開2003−231872号公報
本発明は、上記現状に鑑み、半導体チップの製造時にウエハと支持板とを接着してウエハを補強するために用いられる両面粘着テープであって、加熱処理又は発熱を伴う処理を施す工程を行った後でもウエハの反りの発生を防止できる両面粘着テープ、及び、該両面粘着テープを用いたウエハの処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、基材と、前記基材の両面に形成された粘着剤層とを有する両面粘着テープであって、前記基材は、無機材料からなる無機層を有する両面粘着テープである。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、両面粘着テープを介してウエハを支持板に固定して補強した状態で、加熱処理又は発熱を伴う処理を施す工程を行ったときに、ウエハに反りが発生する原因を検討した。その結果、驚くべきことに、両面粘着テープの基材に原因があることを見出した。両面粘着テープの基材としては、取り扱い性や耐熱性の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等の樹脂からなる基材が用いられてきた。しかしながら、近年の加熱処理又は発熱を伴う処理を施す工程では、従来よりも高温(例えば、200℃を超える高温)での処理が増加している。そのような高温処理下では、比較的耐熱性に優れるPETやPENであっても収縮等の形状変化が生じ、該形状変化による応力によってウエハに反りが発生するものと思われた。
本発明者らは、更に検討の結果、無機材料からなる無機層を有する基材を採用することにより、加熱処理又は発熱を伴う処理を施す工程を行った後でもウエハの反りの発生を防止できる両面粘着テープを提供できることを見出し、本発明を完成した。
本発明の両面粘着テープは、基材と、該基材の両面に形成された粘着剤層とを有する。
上記基材は、無機材料からなる無機層を有する。このような無機層を有する基材を用いることにより、加熱処理又は発熱を伴う処理を施す工程においても基材が収縮等の形状変化することなく、ウエハに反りが発生するのを防止することができる。
上記無機層を構成する無機材料としては特に限定されず、例えばAu、Ag、Pt、Cu、Rh、Pd、Al、Cr等の金属やIn、CdO、CdIn、CdSnO、TiO、SnO、ZnO、ZnSiO等の金属酸化物などが挙げられる。なかでも、光によって硬化型粘着剤層を硬化することができる光透過性の無機物質を用いることが好ましい。上記光透過性の無機物質としては、In、CdO、CdIn、CdSnO、TiO、SnO、ZnO、ZnSiO等が挙げられる。
上記無機基材層は、紫外線透過率が1%以上であることが好ましい。
上記無機基材層の紫外線透過率が1%以上であることで、十分に紫外線による粘着剤層が硬化できる。紫外線透過率が1%以上である上記無機物質としては、In、CdO、CdIn、CdSnO、TiO、SnO、ZnO、ZnSiO等が挙げられる。なかでも、粘着剤層として光硬化性の粘着剤を用いたときに、光を透過して該光硬化性の粘着剤を硬化させ、コスト優位性が高いことからSiOが好適である。特に近年では、超薄板ガラス(G−leaf、日本電気硝子社製)のように、柔軟性に優れ、巻き取り可能なガラスが登場しており、このようなガラスを用いることにより、取り扱いに優れた両面粘着テープを得ることができる。
上記無機層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は200μmである。上記無機層の厚みがこの範囲内にあると、加熱処理又は発熱を伴う処理を施す工程においてもウエハに反りが発生するのを確実に防止することができるととともに、取り扱い性にも優れ、ウエハから両面粘着テープを剥離する際には、両面粘着テープをめくるようにして容易に剥離することができる。上記無機層の厚みのより好ましい下限は20μm、より好ましい上限は100μmである。
上記基材は、更に、樹脂層を有してもよい。上記基材が上記無機層と樹脂層との積層体からなることにより、両面粘着テープの強度と柔軟性とを高めて、取り扱い性を更に向上させることができる。
上記樹脂層を構成する樹脂としては、耐熱性に優れるものであれば特に限定されないが、例えば、アクリル、オレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン、ウレタン、ポリイミド等の樹脂からなるシート、網目状の構造を有するシート等が挙げられる。
上記基材が上記樹脂層を有する場合、上記樹脂層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は200μmである。上記樹脂層の厚みがこの範囲内にあると、取り扱い性に優れるとともに、ウエハから両面粘着テープを剥離する際には、両面粘着テープをめくるようにして容易に剥離することができる。上記樹脂層の厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は100μmである。
上記粘着剤層を構成する粘着剤は特に限定されないが、少なくとも一方の粘着剤層は、外部からの刺激によって硬化する硬化型粘着剤を含有することが好ましい。硬化型粘着剤を含有する粘着剤層を用い、加熱処理又は発熱を伴う処理を施す工程の前に該硬化型粘着剤を架橋、硬化させることにより、熱により粘着剤層が接着昂進してしまうのを防止することができ、ウエハから両面粘着テープを剥離する際に容易に、かつ、残渣を残さずに剥離することができる。
上記硬化型粘着剤を架橋、硬化する刺激としては、光、熱、電磁波、電子線、超音波等が挙げられる。なかでも、熱又は光であることが好ましい。
上記硬化型粘着剤が光硬化性である場合の粘着剤成分としては、例えば、重合性ポリマーを主成分として、光重合開始剤を含有する光硬化成分が挙げられる。
上記硬化型粘着剤が熱硬化性である場合の粘着剤成分としては、例えば、重合性ポリマーを主成分として、熱重合開始剤を含有する熱硬化成分が挙げられる。
上記重合性ポリマーは、例えば、分子内に官能基を持った(メタ)アクリル系ポリマー(以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーという)をあらかじめ合成し、分子内に上記の官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物という)と反応させることにより得ることができる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、常温で粘着性を有するポリマーとして、一般の(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様に、アルキル基の炭素数が通常2〜18の範囲にあるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、更に必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることにより得られるものである。上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は通常20万〜200万程度である。
上記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマー;アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられている各種のモノマーが挙げられる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーに反応させる官能基含有不飽和化合物としては、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じて上述した官能基含有モノマーと同様のものを使用できる。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド基含有モノマーが用いられ、同官能基がアミノ基の場合はエポキシ基含有モノマーが用いられる。
上記光重合開始剤としては、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものが挙げられ、このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物;フォスフィンオキシド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、トデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱重合開始剤としては、熱により分解し、重合を開始する活性ラジカルを発生するものが挙げられ、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。これら熱重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化型粘着剤は、更に、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することが好ましい。ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することにより、硬化性が向上する。
上記多官能オリゴマー又はモノマーは、分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ましくは、硬化成分の三次元網状化が効率よくなされるように、その分子量が5000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜20個のものである。
上記多官能オリゴマー又はモノマーは、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。その他、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化型粘着剤は、架橋剤を含有していてもよい。上記架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。特に、基材に対する密着安定性に優れるため、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記イソシアネート系架橋剤として、例えば、コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製)、コロネートL(日本ポリウレタン工業社製)、マイテックNY260A(三菱化学社製)等が挙げられる。これらの架橋剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
少なくとも一方の粘着剤層は、刺激により気体を発生する気体発生剤を含有してもよい。とりわけ、上記硬化型粘着剤を含有する粘着剤層が気体発生剤を含有する場合には、ウエハから両面粘着テープを剥離する際、粘着剤層に刺激を与えて上記気体発生剤から気体を発生させることにより、より容易に、かつ、糊残りすることなく剥離することができる。なかでも、光により気体を発生する気体発生剤が好適である。
上記気体発生剤は特に限定されず、例えば、アゾ化合物、アジド化合物等の従来公知の気体発生剤を用いることができるが、ケトプロフェンや2−キサントン酢酸等のカルボン酸化合物又はその塩や、1H−テトラゾール、5,5’−ビステトラゾールジアンモニウム塩、5,5’−ビステトラゾールアミンモノアンモニウム塩等のテトラゾール化合物又はその塩等の耐熱性に優れる気体発生剤を用いることが好ましい。
上記粘着剤層中の上記気体発生剤の含有量は特に限定されないが、粘着剤100重量部に対する好ましい下限が5重量部、好ましい上限が50重量部である。上記気体発生剤の含有量がこの範囲内にあると、充分な剥離性向上効果が得られる。上記気体発生剤の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は30重量部である。
上記粘着剤層は、更に、ヒュームドシリカ等の無機フィラーを含有してもよい。無機フィラーを配合することにより上記粘着剤層の凝集力が上がる。このため、リフロー工程後に保護が不要となったときに、半導体ウェハ保護用フィルムを半導体チップから糊残りすることなく容易に剥離できる。
上記粘着剤層は、更に、シリコーン化合物を含有してもよい。なかでも上記粘着剤層が上記光硬化型接着剤成分又は熱硬化型接着剤成分を含有する場合には、該光硬化型接着剤成分又は熱硬化型接着剤成分と架橋可能な官能基を有するシリコーン化合物を含有してもよい。
上記粘着剤層は、更に、可塑剤、樹脂、界面活性剤、ワックス、微粒子充填剤等の公知の添加剤を含有してもよい。
上記粘着剤層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は200μmである。上記粘着剤層の厚みがこの範囲内にあると、充分な粘着力でウエハと支持板とを固定することができ、かつ、処理後のウエハに反りが発生するのを防止することができる。上記粘着剤層の厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は100μmである。
本発明の両面粘着テープの製造方法として、例えば、以下のような方法が挙げられる。
まず、粘着剤Aの溶液を作製して、この粘着剤Aの溶液を基材の表面に塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去して粘着剤層Aを形成する。次に、形成されたアクリル粘着剤層Aの上に離型フィルムをその離型処理面がアクリル粘着剤層Aに対向した状態に重ね合わせる。
次いで、上記離型フィルムとは別の離型フィルムを用意し、この離型フィルムの離型処理面に粘着剤Bの溶液を塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去することにより、離型フィルムの表面に粘着剤層Bが形成された積層フィルムを作製する。得られた積層フィルムを粘着剤層Aが形成された基材の裏面に、粘着剤層Bが基材の裏面に対向した状態に重ね合わせて積層体を作製する。そして、上記積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた両面粘着テープを得ることができる。
また、同様の要領で積層フィルムを2組作製し、これらの積層フィルムを基材の両面のそれぞれに、積層フィルムの粘着剤層を基材に対向させた状態に重ね合わせて積層体を作製し、この積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた両面粘着テープを得てもよい。
本発明の両面粘着テープは、上記構成により、半導体チップの製造時にウエハと支持板とを接着してウエハを補強するために用いたときに、加熱処理又は発熱を伴う処理を施す工程を行った後でもウエハの反りの発生を防止できる。
本発明の両面粘着テープを介してウエハを支持板に固定する支持板固定工程と、上記支持板に固定されたウエハの表面に加熱処理又は発熱を伴う処理を施すウエハ処理工程と、上記処理後のウエハから支持板を剥離する支持板剥離工程とを有するウエハの処理方法もまた、本発明の1つである。
本発明のウエハの処理方法では、まず、本発明の両面粘着テープを介してウエハを支持板に固定する支持板固定工程を行う。ウエハを支持板に固定することにより、加工時に取扱いを容易にし、破損したりしないようにすることができる。
上記支持板としては、充分な強度を有し、耐熱性、耐薬品性に優れ、かつ、光を透過又は通過するものであれば特に限定されず、ガラス板、石英板、サファイヤ板等が挙げられる。上記支持板としては、例えば、AF32(Schott社製)、borofloat 33(Schott社製)等の市販品を用いることもできる。
本発明の両面粘着テープの粘着剤層が上記硬化型粘着剤を含有する場合には、後述するウエハ処理工程に先立って、上記粘着剤層中の硬化型粘着剤を架橋、硬化させる工程を有してもよい。これにより、ウエハ処理工程における熱によって粘着剤層が接着昂進してしまうのを防止することができる。
本発明のウエハの処理方法では、次いで、上記支持板に固定されたウエハの表面に加熱処理又は発熱を伴う処理を施すウエハ処理工程を有する。
上記加熱処理又は発熱を伴う処理は、例えば、スパッタリング、蒸着、エッチング、化学気相成長法(CVD)、物理気相成長法(PVD)、レジスト塗布・パターンニング、リフロー等が挙げられる。
本発明のウエハの処理工程は、後述する支持板剥離工程に先立って、上記処理後のウエハの処理面にダイシングテープを貼付するダイシングテープ貼付工程を有してもよい。予めダイシングテープを貼付しておくことにより、支持板剥離工程において支持板を剥離した後、速やかにダイシング工程に進むことができる。
本発明のウエハの処理方法では、次いで上記処理後のウエハから支持板を剥離する支持板剥離工程を有する。本発明の両面粘着テープの粘着剤層が硬化型粘着剤からなる場合には、剥離に先立って粘着剤層を架橋、硬化させることにより、ウエハからの支持板の剥離を容易に、かつ、糊残りなく行うことができる。
また、本発明の両面粘着テープの粘着剤層が上記気体発生剤を含有する場合には、支持板剥離工程において処理後のウエハに刺激を与えて前記気体発生剤から気体を発生させることにより、より容易にウエハから支持板を剥離することができる。
例えば、上記気体発生剤として300nm以下の波長の光を照射することにより気体を発生する気体発生剤を用いた場合には、300nm以下の波長の光を照射することにより上記気体発生剤から気体を発生させて、支持板をウエハから容易に剥離することができる。
このような気体発生剤に対しては、例えば、波長254nmの光を5mW以上の照度で照射することが好ましく、10mW以上の照度で照射することがより好ましく、20mW以上の照度で照射することが更に好ましく、50mW以上の照度で照射することが特に好ましい。また、波長254nmの光を1000mJ以上の積算照度で照射することが好ましく、1000mJ以上、20J以下の積算照度で照射することがより好ましく、1500mJ以上、15J以下の積算照度で照射することが更に好ましく、2000mJ以上、10J以下の積算照度で照射することが特に好ましい。
本発明によれば、半導体チップの製造時にウエハと支持板とを接着してウエハを補強するために用いられる両面粘着テープであって、加熱処理又は発熱を伴う処理を施す工程を行った後でもウエハの反りの発生を防止できる両面粘着テープ、及び、該両面粘着テープを用いたウエハの処理方法を提供できる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)光硬化型粘着剤の調製
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器を用意し、この反応器内に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして2−エチルヘキシルアクリレート94重量部、官能基含有モノマーとしてメタクリル酸ヒドロキシエチル6重量部、ラウリルメルカプタン0.01重量部と、酢酸エチル80重量部を加えた後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤として1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加し、還流下で重合を開始させた。次に、重合開始から1時間後及び2時間後にも、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを0.01重量部ずつ添加し、更に、重合開始から4時間後にt−ヘキシルパーオキシピバレートを0.05重量部添加して重合反応を継続させた。そして、重合開始から8時間後に、固形分55重量%、重量平均分子量60万の官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの酢酸エチル溶液を得た。
得られた官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、官能基含有不飽和化合物として2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させて光硬化型粘着剤を得た。
(2)両面粘着テープの製造
無機基材として、厚み50μmの超薄板ガラス(G−leaf、日本電気硝子社製)を用いた。
厚み25μmの離型ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意し、この離型PETフィルムの離型処理面に光硬化型粘着剤を塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み50μmの粘着剤層を形成した。得られた粘着剤層を上記ガラス基材の表面と貼り合わせた。次いで、同様の要領で、この基材の反対の表面にも上記と同じ粘着剤層を貼り合わせた。
これにより、厚み50μmのガラス基材の両面に、光硬化型粘着剤からなる厚み100μmの粘着剤層を有する、総厚み150μmの両面粘着テープを得た。
(実施例2)
基材として、厚み100μmの柔軟性のあるガラス基材(日本電気硝子社製、G−leaf)を用いた以外は実施例1と同様にして両面粘着テープを得た。
(実施例3)
基材として、厚み50μmの柔軟性のあるガラス基材(日本電気硝子社製、G−leaf)と厚み25μmのポリエチレンナフタレート(PEN)基材との積層体を用いた以外は実施例1と同様にして両面粘着テープを得た。
(比較例1、2)
基材として、厚み50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)基材又はポリエチレンナフタレート(PEN)基材を用いた以外は実施例1と同様にして両面粘着テープを得た。
(評価)
実施例及び比較例で得られた両面粘着テープについて、以下の方法により評価を行った。結果を表1に示した。
両面粘着テープを直径20cm、厚さ約750μmのシリコンウエハに真空中で貼り付けた。シリコンウエハに貼り付けた面と反対の面に、直径20cm、厚さ1mmの石英ガラス板を真空中で貼りつけて積層体を得た。
得られた積層体のウエハ側をグラインド研削及び研磨を行い、厚み50μmまで研削した。
次いで、ガラス板側から超高圧水銀灯を用いて、365nmの紫外線をガラス板表面への照射強度が80mW/cmとなるよう照度を調節して1分間照射して、粘着剤層中の光硬化型粘着剤を架橋、硬化させた。
粘着剤層中の光硬化型粘着剤を架橋、硬化させた後の積層体を、200℃、1時間熱処理を行った。
熱処理後、両面粘着テープを剥離したシリコンウエハを平板上に静置した。平板から最も浮いているシリコンウエハの端部を平板面からの距離を測定し、反り量を求めた。反り量が2mm以下の場合を「○」、2mmを超える場合を「×」と評価した。
Figure 0006789057
本発明によれば、半導体チップの製造時にウエハと支持板とを接着してウエハを補強するために用いられる両面粘着テープであって、加熱処理又は発熱を伴う処理を施す工程を行った後でもウエハの反りの発生を防止できる両面粘着テープ、及び、該両面粘着テープを用いたウエハの処理方法を提供できる。

Claims (5)

  1. 基材と、前記基材の両面に形成された粘着剤層とを有する両面粘着テープであって、前記基材は、無機材料からなる無機層を有し、前記無機層は、ガラス板からなることを特徴とする両面粘着テープ。
  2. 基材は、更に、樹脂層を有することを特徴とする請求項1記載の両面粘着テープ。
  3. 少なくとも一方の粘着剤層は、熱又は光によって硬化する硬化型粘着剤を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の両面粘着テープ。
  4. 少なくとも一方の粘着剤層は、刺激により気体を発生する気体発生剤を含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の両面粘着テープ。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の両面粘着テープを介してウエハを支持板に固定する支持板固定工程と、前記支持板に固定されたウエハの表面に加熱処理又は発熱を伴う処理を施すウエハ処理工程と、前記処理後のウエハから支持板を剥離する支持板剥離工程とを有することを特徴とするウエハの処理方法。
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