JP2016146437A - ウエハの処理方法 - Google Patents

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隆浩 麻生
博秀 藪口
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Abstract

【課題】粘着テープにより補強した状態でウエハを研削処理するウエハの処理方法であって、表面に凹凸を有するウエハであっても粘着テープが確実に凹凸に追従して充分な接着力を発揮し、かつ、研削後の薄膜ウエハに反りが発生することがないウエハの処理方法を提供する。
【解決手段】少なくとも、光照射又は加熱により架橋、硬化する硬化成分を含有する硬化性樹脂層と粘着剤層とを有する粘着テープを、ウエハに粘着剤層側から貼付して補強する粘着テープ貼付工程と、前記粘着テープに光を照射又は加熱して硬化成分を架橋、硬化する硬化性樹脂層硬化工程と、前記粘着テープにより補強されたウエハを研削して薄膜化する研削工程と、前記研削後のウエハから粘着テープを剥離する粘着テープ剥離工程とを有するウエハの処理方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、粘着テープにより補強した状態でウエハを研削処理するするウエハの処理方法であって、表面に凹凸を有するウエハであっても粘着テープが確実に凹凸に追従して充分な接着力を発揮し、かつ、研削後の薄膜ウエハに反りが発生することがないウエハの処理方法に関する。
半導体チップの製造工程において、高純度なシリコン単結晶等から切り出した厚膜ウエハを所定の厚さにまで研削して薄膜ウエハとする場合に、ウエハを保護する目的で半導体ウエハ保護テープを貼付した上で研削工程を行うことが一般的に行われている。
例えば特許文献1には、基材フィルムの片面に架橋されたポリマー層が形成され、この架橋されたポリマー層が形成された面に、剥離可能に調整されているウエハ貼付用の粘着剤層が積層されているバックグラインドテープであって、基材フィルムの引っ張り弾性率がフィルムの長手方向と幅方向の平均値で2GPa以上であり、該バックグラインドテープの反りが4mm以下であるバックグラインドテープが開示されている。
一方、近年では半導体チップの表面に複雑な回路が形成されて表面が極めて凹凸な回路ウエハが製造されるようになってきており、このような表面の凹凸への高い追従性が求められるようになってきている。しかしながら、特許文献1に記載されたバックグラインドテープでは、表面に凹凸を有するウエハに対する追従性が劣るという問題があった。表面に凹凸を有するウエハに対する追従性を改善する方法としては、粘着剤層の厚みを大きくすることが考えられたが、粘着剤層を厚くするとバンクグラインドテープ全体としての腰が弱くなり、研削後の薄いウエハに反りが発生してしまうという問題があった。
特開2010−34379号公報
本発明は、上記現状に鑑み、粘着テープにより補強した状態でウエハを研削処理するウエハの処理方法であって、表面に凹凸を有するウエハであっても粘着テープが確実に凹凸に追従して充分な接着力を発揮し、かつ、研削後の薄膜ウエハに反りが発生することがないウエハの処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも、光照射又は加熱により架橋、硬化する硬化成分を含有する硬化性樹脂層と粘着剤層とを有する粘着テープを、ウエハに粘着剤層側から貼付して補強する粘着テープ貼付工程と、前記粘着テープに光を照射又は加熱して硬化成分を架橋、硬化する硬化性樹脂層硬化工程と、前記粘着テープにより補強されたウエハを研削して薄膜化する研削工程と、前記研削後のウエハから粘着テープを剥離する粘着テープ剥離工程とを有するウエハの処理方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、少なくとも、光照射又は加熱により架橋、硬化する硬化成分を含有する硬化性樹脂層と粘着剤層とを有する粘着テープを用いることにより、表面に凹凸を有するウエハであっても確実に凹凸に追従できる高い凹凸追従性と、研削後の薄膜ウエハに反りが発生することを防止する反り防止性とを両立できることを見出し、本発明を完成した。
光照射又は加熱により架橋、硬化する硬化成分を含有する硬化性樹脂層は、該硬化成分を架橋、硬化させる前には充分な柔軟性を有することから、これを用いた粘着テープは、表面に凹凸を有するウエハであっても確実に凹凸に追従できる高い凹凸追従性を発揮することができる。一方、ウエハに貼り付けた後に光照射又は加熱して硬化成分を架橋、硬化させれば硬化性樹脂層の弾性率が上昇することから、粘着テープ全体としての腰が向上し、研削後の薄膜ウエハに反りが発生するのを防止することができる。
本発明のウエハの処理方法では、まず、粘着テープをウエハに粘着剤層側から貼付して補強する粘着テープ貼付工程を行う。ウエハを粘着テープで補強することにより、加工時に取扱いを容易にし、破損したりしないようにすることができる。
ここで、上記粘着テープの硬化性樹脂層に含まれる硬化成分を架橋、硬化させる前に貼り合せを行うことにより、表面に凹凸を有するウエハであってもより確実に凹凸に追従できる高い凹凸追従性を発揮することができる。
上記粘着テープは、少なくとも、硬化性樹脂層と粘着剤層とを有する。
上記硬化性樹脂層は、光照射又は加熱により架橋、硬化する硬化成分を含有する。
上記光照射又は加熱により架橋、硬化する硬化成分とは、光照射により架橋、硬化する光硬化成分、又は、加熱により架橋、硬化する熱硬化成分である。
上記光硬化成分としては、例えば、重合性ポリマーを主成分として、光重合開始剤を含有する光硬化成分が挙げられる。
上記熱硬化成分としては、例えば、重合性ポリマーを主成分として、熱重合開始剤を含有する熱硬化成分が挙げられる。
上記重合性ポリマーは、例えば、分子内に官能基を持った(メタ)アクリル系ポリマー(以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーという)をあらかじめ合成し、分子内に上記の官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物という)と反応させることにより得ることができる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、常温で粘着性を有するポリマーとして、一般の(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様に、アルキル基の炭素数が通常2〜18の範囲にあるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、更に必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることにより得られるものである。上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は通常20万〜200万程度である。
上記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマー;アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられている各種のモノマーが挙げられる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーに反応させる官能基含有不飽和化合物としては、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じて上述した官能基含有モノマーと同様のものを使用できる。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド基含有モノマーが用いられ、同官能基がアミノ基の場合はエポキシ基含有モノマーが用いられる。
上記重合性ポリマーは、ラジカル重合性の不飽和結合の含有量の好ましい下限が0.01meq/g、好ましい上限が2.0meq/gである。上記重合性ポリマーのラジカル重合性の不飽和結合の含有量がこの範囲内であると、上記熱硬化性樹脂層硬化工程において粘着テープに光を照射又は加熱して硬化成分を架橋、硬化した後の熱硬化性樹脂層について、動的粘弾性測定のせん断モードで−50℃から300℃まで連続昇温の条件で測定した25℃での貯蔵せん断弾性率を2.0×10〜1.0×10Pa程度の範囲に調整することができる。これにより、研削工程後の薄膜ウエハに反りが発生するのを防止できるとともに、上記粘着テープ剥離工程においてウエハから粘着テープを剥離したときに、ウエハの表面に糊残りが発生するのを効果的に防止することができる。上記重合性ポリマーのラジカル重合性の不飽和結合の含有量のより好ましい下限は0.05meq/g、より好ましい上限は1.5meq/gである。
上記光重合開始剤は、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものが挙げられ、このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物;フォスフィンオキシド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、トデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱重合開始剤は、熱により分解し、重合を開始する活性ラジカルを発生するものが挙げられ、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。これら熱重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光硬化成分又は熱硬化成分は、更に、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することが好ましい。ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーを含有することにより、光硬化性又は熱硬化性が向上する。
上記多官能オリゴマー又はモノマーは、分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ましくは加熱又は光の照射による硬化成分の三次元網状化が効率よくなされるように、その分子量が5000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜20個のものである。
上記多官能オリゴマー又はモノマーは、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。その他、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化性樹脂層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は300μmである。上記硬化性樹脂層の厚みがこの範囲内にあると、充分にウエハの補強ができるとともに、研削工程後の薄膜ウエハに反りが発生するのを防止することができる。上記硬化性樹脂層の厚みのより好ましい下限は20μm、より好ましい上限は100μmである。
上記粘着テープ貼付工程時、即ち、光を照射又は加熱して硬化成分を架橋、硬化させる硬化性樹脂層硬化工程前の硬化性樹脂層は、動的粘弾性測定のせん断モードで−50℃から300℃まで連続昇温の条件で測定した25℃での貯蔵せん断弾性率の好ましい下限は1.0×10Pa、好ましい上限は1.5×10Paである。粘着テープ貼付工程時の硬化性樹脂層の弾性率がこの範囲内にあると、表面に凹凸を有するウエハであってもより確実に凹凸に追従できる高い凹凸追従性を発揮することができる。上記弾性率のより好ましい下限は2.0×10Pa、より好ましい上限は1.0×10Paである。
上記粘着剤層を構成する粘着剤としては特に限定されず、例えば、アクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤、ウレタン系粘着剤等が挙げられる。
上記粘着剤層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は50μmである。上記粘着剤層の厚みがこの範囲内にあると、充分な粘着力でウエハに貼着でき、かつ、研削工程後の薄膜ウエハに反りが発生するのを防止することができる。上記粘着剤層の厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は30μmである。
なお、ウエハの凹凸の大きさ(高さ)は200μm以下である。
上記粘着テープは、更に、基材を有してもよい。
上記基材は、例えば、アクリル、オレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ウレタン、ポリイミド等の透明な樹脂からなるシート、網目状の構造を有するシート、孔が開けられたシート等が挙げられる。
本発明のウエハの処理方法では、次いで、上記粘着テープに光を照射又は加熱して硬化成分を架橋、硬化する硬化性樹脂層硬化工程を行う。
上記硬化性樹脂層に含まれる硬化成分を架橋、硬化することにより、硬化性樹脂層の弾性率が上昇することから、粘着テープ全体の腰が向上し、研削工程後の薄膜ウエハに反りが発生するのを防止することができる。
例えば、上記光照射により架橋、硬化する光硬化成分として、側鎖にビニル基等の不飽和二重結合を有するポリマーと250〜800nmの波長で活性化する光重合開始剤を含有する光硬化成分を用いた場合、365nm以上の波長の光を照射することにより、上記光硬化成分を架橋、硬化させることができる。
このような光硬化成分に対しては、例えば、波長365nmの光を5mW以上の照度で照射することが好ましく、10mW以上の照度で照射することがより好ましく、20mW以上の照度で照射することが更に好ましく、50mW以上の照度で照射することが特に好ましい。また、波長365nmの光を300mJ以上の積算照度で照射することが好ましく、500mJ以上、10000mJ以下の積算照度で照射することがより好ましく、500mJ以上、7500mJ以下の積算照度で照射することが更に好ましく、1000mJ以上、5000mJ以下の積算照度で照射することが特に好ましい。
また、例えば、上記加熱により架橋、硬化する熱硬化成分として、側鎖にビニル基等の不飽和二重結合を有するポリマーと50〜150℃程度の加熱で活性化する熱重合開始剤を含有する熱硬化成分を用いた場合、50〜150℃程度の温度にまで加熱することにより、上記熱硬化成分を架橋、硬化させることができる。
上記硬化性樹脂層硬化工程後の硬化性樹脂層について、動的粘弾性測定のせん断モードで−50℃から300℃まで連続昇温の条件で測定した25℃での貯蔵せん断弾性率の好ましい下限は2.0×10Pa、好ましい上限は1.0×10Paである。硬化性樹脂層硬化工程後の硬化性樹脂層の弾性率がこの範囲内にあると、研削工程後の薄膜ウエハに反りが発生するのを防止でき、また、上記粘着テープ剥離工程においてウエハから粘着テープを剥離する際にウエハの表面に糊残りが発生するのを防止することができる。上記弾性率のより好ましい下限は1.0×10Pa、より好ましい上限は5.0×10Paである。
本発明のウエハの処理方法では、次いで、粘着テープにより補強されたウエハを研削して薄膜化する研削工程を行う。
上記研削工程では、ウエハに大きな応力がかかるが、上記粘着テープで補強されることにより、効率よく作業を進めることができる。
上記研削方法としては特に限定されず、グラインダ等の研削機を用いる従来公知の方法を用いることでできる。
研削工程後のウエハの厚みは特に限定されないが、厚みが50μm以下にまで研削されたウエハは特に反りが発生しやすいことから、本願発明のウエハの処理方法が有効である。
本発明のウエハの処理方法では、更に、ウエハに種々の処理を施してもよい。
上記ウエハに施す処理としては、例えば、電解めっき、無電解めっき等のめっき処理や、フッ酸、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)等によるウェットエッチング処理や、N−メチル−2−ピロリドン、モノエタノールアミン、DMSO等によるレジスト剥離プロセスや、濃硫酸、アンモニア水、過酸化水素水等による洗浄プロセス等の薬液処理が挙げられる。また、スパッタリング、蒸着、エッチング、化学気相成長法(CVD)、物理気相成長法(PVD)、レジスト塗布・パターンニング、リフロー等の加熱処理又は発熱を伴う処理も挙げられる。
本発明のウエハの処理方法は、後述する粘着テープ剥離工程に先立って、上記研削工程後の薄膜ウエハの処理面にダイシングテープを貼付するダイシングテープ貼付工程を有してもよい。予めダイシングテープを貼付しておくことにより、粘着テープ剥離工程において粘着テープを剥離した後、速やかにダイシング工程に進むことができる。
本発明のウエハの処理方法では、次いで、上記研削後のウエハから粘着テープを剥離する粘着テープ剥離工程を行う。上記硬化性樹脂層硬化工程において硬化成分が架橋、硬化して粘着テープ全体の弾性率が高くなっていることから、ウエハからの粘着テープの剥離は、比較的容易に、かつ、糊残りなく行うことができる。
本発明によれば、粘着テープにより補強した状態でウエハを研削処理するするウエハの処理方法であって、表面に凹凸を有するウエハであっても粘着テープが確実に凹凸に追従して充分な接着力を発揮し、かつ、研削後の薄膜ウエハに反りが発生することがない表面に凹凸を有するウエハの処理方法を提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(樹脂A〜樹脂Eの合成)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器を用意し、この反応器内に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして2−エチルヘキシルアクリレート79重量部、官能基含有モノマーとしてメタクリル酸ヒドロキシエチル20重量部及びアクリル酸1重量部と、ラウリルメルカプタン0.01重量部と、酢酸エチル80重量部を加えた後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤として1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加し、還流下で重合を開始させた。次に、重合開始から1時間後及び2時間後にも、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを0.01重量部ずつ添加し、更に、重合開始から4時間後にt−ヘキシルパーオキシピバレートを0.05重量部添加して重合反応を継続させた。そして、重合開始から8時間後に、固形分55重量%、重量平均分子量88万の官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの酢酸エチル溶液を得た。
得られた官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、官能基含有不飽和化合物として2−イソシアナトエチルメタクリレート0.7重量部を加えて反応させて光硬化成分(樹脂A)を得た。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル、官能基含有モノマー及び、官能基含有不飽和化合物として表1に記載したものを用いた以外は、樹脂Aの場合と同様にして樹脂B〜Eを合成した。
Figure 2016146437
(実施例1)
(1)粘着テープの製造
得られた樹脂Aの酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、光重合開始剤(エサキュアワン、日本シイベルヘグナー社製)1重量部を混合した。
得られた組成物の酢酸エチル溶液を、離型処理を施したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥皮膜の厚さが20μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。その後、40℃、3日間静置養生を行い、硬化性樹脂層を得た。
得られた硬化性樹脂層と同様に樹脂Eからなる粘着剤層を作成し、硬化性樹脂層の一方の面に粘着剤層を貼り合せて粘着テープを得た。
(2)紫外線照射前後の硬化性樹脂層の弾性率の評価
評価用サンプルとして、光硬化成分の酢酸エチル溶液を、乾燥皮膜の厚さが80μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。その後、40℃、3日間静置養生を行い、硬化性樹脂層を得た。得られた硬化性樹脂層を縦0.6cm、横1.0cmの長方形状に切断して、これを評価用サンプルとした。
次いで、超高圧水銀灯を用いて、365nmの紫外線を評価用サンプル表面への照射強度が80mW/cmとなるよう照度を調節して1分間照射して、光硬化成分を架橋、硬化させた。硬化させる前後の評価用サンプルについて、動的粘弾性測定のせん断モード角周波数10Hzで測定を行い、−50℃から300℃まで連続昇温した測定値の内25℃での貯蔵せん断弾性率の値を得た。
結果を表2に示した。
(3)凹凸追従性の評価
粘着テープの粘着剤層側の面を、直径20cm、厚さ約750μmであって、高さ15μm、幅100μmの溝を有する回路が形成されたシリコンウエハに貼り付けた。次いで、超高圧水銀灯を用いて、365nmの紫外線を粘着テープ表面への照射強度が80mW/cmとなるよう照度を調節して1分間照射して、光硬化成分を架橋、硬化させてサンプルを作製した。
光学顕微鏡(×100倍)にて凹凸部を観察し、直径5μm以上の気泡が5個以下しか認められなかった場合を「○」と、直径5μm以上の気泡が5個を超えて認められた場合を「×」と評価した。
結果を表2に示した。
(4)反り防止性の評価
粘着テープの粘着剤層側の面を、直径20cm、厚さ約750μmであって、高さ15μm、幅100μmの溝を有する回路が形成されたシリコンウエハに貼り付けて積層体を得た。次いで、超高圧水銀灯を用いて、365nmの紫外線を粘着テープ表面への照射強度が80mW/cmとなるよう照度を調節して1分間照射して、光硬化成分を架橋、硬化させた。
得られた積層体のウエハ側を、グラインド研削及び研磨を行い、厚み50μmまで研削した。
その後、研削したシリコンウエハを平板上に静置した。平板から最も浮いているシリコンウエハの端部を平板面からの距離を測定し、反り量を求めた。反り量が4mm以下の場合を「○」、4mmを超える場合を「×」と評価した。
結果を表2に示した。
(実施例2〜4、比較例1)
樹脂の種類を表2に示したようにした以外は実施例1と同様にして粘着テープを製造し、得られた粘着テープを用いて、実施例1と同様の評価を行った。
なお、比較例1においては、粘着テープに紫外線を照射せずに凹凸追従性及び反り防止性の評価を行った。
結果を表2に示した。
(実施例5〜8、比較例2)
粘着テープの硬化性樹脂層上に厚み25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる基材を貼り合せた以外は、実施例1〜4、比較例1と同様にして粘着テープを製造し、得られた粘着テープを用いて、実施例1と同様の評価を行った。
なお、比較例2においては、粘着テープに紫外線を照射せずに凹凸追従性及び反り防止性の評価を行った。
(比較例3)
硬化性樹脂層及び基材に代えて厚みが25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープを製造し、得られた粘着テープを用いて、実施例1と同様の評価を行った。
なお、比較例3においては、粘着テープに紫外線を照射せずに凹凸追従性及び反り防止性の評価を行った。
結果を表2に示した。
Figure 2016146437
本発明によれば、粘着テープにより補強した状態でウエハを研削処理するするウエハの処理方法であって、表面に凹凸を有するウエハであっても粘着テープが確実に凹凸に追従して充分な接着力を発揮し、かつ、研削後の薄膜ウエハに反りが発生することがないウエハの処理方法を提供することができる。

Claims (2)

  1. 少なくとも、光照射又は加熱により架橋、硬化する硬化成分を含有する硬化性樹脂層と粘着剤層とを有する粘着テープを、ウエハに粘着剤層側から貼付して補強する粘着テープ貼付工程と、
    前記粘着テープに光を照射又は加熱して硬化成分を架橋、硬化する硬化性樹脂層硬化工程と、
    前記粘着テープにより補強されたウエハを研削して薄膜化する研削工程と、
    前記研削後のウエハから粘着テープを剥離する粘着テープ剥離工程とを有する
    ことを特徴とするウエハの処理方法。
  2. 硬化性樹脂層硬化工程後の硬化性樹脂層について動的粘弾性測定のせん断モードで−50℃から300℃まで連続昇温の条件で測定した25℃での貯蔵せん断弾性率が2.0×10〜1.0×10Paであることを特徴とする請求項1記載のウエハの処理方法。
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