JP2018059718A - 管理システム - Google Patents

管理システム Download PDF

Info

Publication number
JP2018059718A
JP2018059718A JP2016195116A JP2016195116A JP2018059718A JP 2018059718 A JP2018059718 A JP 2018059718A JP 2016195116 A JP2016195116 A JP 2016195116A JP 2016195116 A JP2016195116 A JP 2016195116A JP 2018059718 A JP2018059718 A JP 2018059718A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
management system
natural frequency
priority
acceleration
health monitoring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016195116A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6790689B2 (ja
Inventor
松添 雄二
Yuji Matsuzoe
雄二 松添
井上 毅
Takeshi Inoue
毅 井上
伸雄 石川
Nobuo Ishikawa
伸雄 石川
伸二 松井
Shinji Matsui
伸二 松井
阪本 朗
Akira Sakamoto
朗 阪本
彰浩 加藤
Akihiro Kato
彰浩 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2016195116A priority Critical patent/JP6790689B2/ja
Publication of JP2018059718A publication Critical patent/JP2018059718A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6790689B2 publication Critical patent/JP6790689B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)

Abstract

【課題】各構造物の処置の優先順位を適切に示すことができる管理システムを提供する。【解決手段】加速度を検出し、構造物の構造性能を診断する構造ヘルスモニタリングシステム10から各構造物の加速度に基づくデータを取得する管理システム20が、前記加速度から計算される各構造物の固有振動数に基づいて、各構造物の優先度を計算し、前記優先度に基づいて各構造物の処置の優先順位を出力する。【選択図】図10

Description

本発明は、管理システムに関する。
建物等の構造物を診断する方法が知られている。
例えば、まず、あらかじめ建物の複数の階に、それぞれ設置される複数の加速度センサが、地震の際に加速度を検出する。次に、建物内で、建物診断モニタリングシステムが、複数の加速度センサから、それぞれの検出データを受け取り、分析する。そして、建物診断モニタリングシステムが、分析結果を記録する。続いて、建物診断モニタリングシステムが、各階の震度と、診断アルゴリスムとに基づいて、建物の被災評価を行い、評価結果を送信する。このようにして、インターネットを介することなく、ローカルネットワークで早期に建物の被災評価を行い、被災評価を送信することができる方法が知られている(例えば、特許文献1等)。
他にも、構造ヘルスモニタリング技術によって、構造物の構造性能を診断し、診断結果を防災センタに送信する方法がある。このようにして、構造物の被災状況等を防災センタ等で集中管理し、住民の安全を確保する方法が知られている(例えば、特許文献2等)。
特開2013―254239号公報 特開2016―105115号公報
しかしながら、従来、各構造物の処置の優先順位を適切に示すことができなかった。
本発明の1つの側面は、このような問題に鑑みてなされたものであり、各構造物の処置の優先順位を適切に示すことを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明の一実施形態における、加速度を検出し構造物の構造性能を診断する構造ヘルスモニタリングシステムから各構造物の加速度に基づくデータを取得する管理システムは、
前記加速度から計算される各構造物の固有振動数に基づいて、各構造物の優先度を計算する計算手段と、
前記優先度に基づいて各構造物の処置の優先順位を表示する表示手段と
を含む。
本発明によれば、各構造物の処置の優先順位を適切に示すことができる。
本発明の一実施形態における管理システムを用いたシステムの全体構成の一例を示すシステム図である。 本発明の一実施形態における構造ヘルスモニタリングシステムによって通知される内容の一例を示す図である。 本発明の一実施形態における管理システムによって計算される固有振動数の一例を示す図である。 本発明の一実施形態における構造ヘルスモニタリングシステムが有する検出装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態における管理システムのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態における管理システムによる地図情報を利用した表示の一例を示す図である。 本発明の一実施形態における管理システムによる処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態における管理システムによる固有振動数の計算例を示す図である。 本発明の一実施形態における管理システムによる表示画面の一例を示す図である。 本発明の一実施形態における管理システムの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。

1.管理システムの全体構成例
2.構造ヘルスモニタリングシステムのハードウェア構成例
3.管理システムのハードウェア構成例
4.管理システムによる全体処理例
5.管理システムの機能構成例

≪ 1.管理システムの全体構成例 ≫
本発明の一実施形態に係る管理システムは、構造ヘルスモニタリングシステムと、管理システムとを有する全体構成である。例えば、管理システムは、以下のような全体構成である。
図1は、本発明の一実施形態における管理システムを用いたシステムの全体構成の一例を示すシステム図である。以下、図示するような管理システム20を例に説明する。
まず、構造ヘルスモニタリングシステム10は、建物BU又は橋梁等の構造物を診断する。すなわち、構造ヘルスモニタリングシステム10は、地震等の振動に対して、構造物がどの程度の耐久性を持つかを診断する、いわゆる構造ヘルスモニタリング(Structural Health Monitoring)を行う。すなわち、構造ヘルスモニタリングシステム10は、大規模な震災発生等の際に、建物BU等の損傷又は建物が使用できるかの可否等を判定する。一方で、平時には、構造ヘルスモニタリングシステム10は、経年劣化等を検出し、建物BUの耐震補強実施時期又は補修時期等を算出する。なお、図示するように、構造ヘルスモニタリングシステム10は、建物BUを診断し、建物の持ち主等であるユーザに、診断結果を通知してもよい。特に、地震等の災害が発生した際に、法令等で定められている耐震強度を建物BUが確保できるか否か又は人等が建物BUの中に居てもよいか否か等を判断するため、構造ヘルスモニタリングシステム10は、診断結果等をユーザに通知してもよい。
一方で、管理システム20は、まず、建物BUに発生した加速度に基づく計測結果を示すデータを構造ヘルスモニタリングシステム10から取得する。次に、管理システム20は、取得されるデータに基づいて、建物BUの固有振動数を計算する。また、管理システム20には、以前、すなわち、地震が起きる前の建物BUの固有振動数があらかじめ保存されてあるとする。なお、補修等が行われると、固有振動数は、値が改善される場合がある。このような場合には、補修後の値に、保存される固有振動数が更新されてもよい。また、補修等の履歴は、データベースに保存されるのが望ましい。
そのため、管理システム20は、地震の前後の固有振動数を比較することで、固有振動数が地震によってどの程度変化したかを計算することができる。
以下、管理システム20にネットワークを介して接続される構造ヘルスモニタリングシステム10について説明する。はじめに、構造ヘルスモニタリングシステム10は、例えば、以下のような内容をユーザに知らせる通知を行ってもよい。
図2は、本発明の一実施形態における構造ヘルスモニタリングシステムによって通知される内容の一例を示す図である。例えば、図示するように、高さLの建物BUが診断の対象であるとする。この例において、地震が発生すると、地震の振動によって、建物BUには、変位ΔLが発生する。まず、構造ヘルスモニタリングシステム10は、地震によって発生する加速度を検出する。次に、構造ヘルスモニタリングシステム10は、加速度を2回積分する等して、変位ΔLを算出する。そして、構造ヘルスモニタリングシステム10は、高さLに対する変位ΔLの割合を計算する。通知では、構造ヘルスモニタリングシステム10は、例えば、計算される割合を示すデータ等を送信する。
高さLに対する変位ΔLの割合、すなわち、「ΔL/L」が所定の値を超えると、建物BUは、法令等に基づいて、使用できないと判断される場合が多い。具体的には、所定の値を「1/100」とすると、「(ΔL/L)>(1/100)」となると、建物BUは、使用できないと診断される。このように、構造ヘルスモニタリングシステム10は、いわゆる層間変形角を計算するのに用いる値を計測する。また、構造ヘルスモニタリングシステム10は、ユーザに、計測結果に基づいて、警告等を通知してもよい。
一方で、地震等の災害が無い場合、すなわち、いわゆる平時では、構造ヘルスモニタリングシステム10は、いわゆる常時振動を検出する。そして、構造ヘルスモニタリングシステム10は、常時振動等の検出結果を利用して、弾性係数等を計算してもよい。
このように、構造ヘルスモニタリングシステム10は、地震又は常時振動による加速度を検出し、加速度等の計測した結果を示すデータを生成する。そして、構造ヘルスモニタリングシステム10は、データを管理システム20に送信する。
次に、管理システム20は、送信されるデータに基づいて、固有振動数等を計算する。そして、固有振動数が計算されると、例えば、以下のように、管理システム20は、以下のような判断を行うことができる。
図3は、本発明の一実施形態における管理システムによって計算される固有振動数の一例を示す図である。図示する例は、縦軸に「固有振動数」を示し、一方で、横軸に「固有振動数」を計算した「時間」を示す。
図示するように、建物は、経年劣化があるため、時間によって老朽化し、固有振動数が低下、すなわち、耐震強度等が低下する。そして、建物は、経年劣化によってある程度のレベルとなると、補修又は保全等の処置が必要となるレベルになる。図は、処置が必要となるレベルを「補修又は保全が必要なレベル」で示す例である。図示するように、管理システム20は、所定の間隔で固有振動数を計算する。そして、計算される各固有振動数が「補修又は保全が必要なレベル」に達しているか否かを判断する。このようにすると、管理システム20は、補修又は保全等の処置が必要な時期を判断できる。具体的には、図示する例では、管理システム20は、「補修又は保全」で示す時期に、補修又は保全等の処置が必要な時期と判断できる。つまり、管理システム20は、図示する例では、「補修又は保全」で示す時期になると、ユーザに、補修又は保全等の処置を行う時期であると報知することができる。
なお、基準固有振動数の例である「補修又は保全が必要なレベル」は、例えば、法令等によって定まる基準である。ただし、「補修又は保全が必要なレベル」には、法令等で定まる基準に更に安全率等が設定された基準でもよい。また、基準固有振動数は、ユーザの操作等によって、固有振動数記憶手段の例である管理システム20が有する記憶装置等に、あらかじめ設定される。
そして、建物に対して、補修又は保全等の処置が行われると、建物は、改修されるため、図示するように、固有振動数は、「補修又は保全」の後に、値が上昇する。このように、管理システム20は、加速度を示すデータから計算される固有振動数等を用いて様々な判断を行うことができる。
なお、管理システム20は、構造物が健全な状態すなわち建設の際又は災害等の前に計算され、保存された固有振動数(以下「第1固有振動数」という。)からの、災害の後等に計算された固有振動数(以下「第2固有振動数」という。)の低下に基づいて、ユーザに報知してもよい。なお、第1固有振動数は、固有振動数記憶手段の例である管理システム20が有する記憶装置等に記憶されてよく、補修又は保全を実施した場合には「補修又は保全」の後の上昇した値としてよい。
≪ 2.構造ヘルスモニタリングシステムのハードウェア構成例 ≫
図4は、本発明の一実施形態における構造ヘルスモニタリングシステムが有する検出装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。例えば、構造ヘルスモニタリングシステム10は、図示するような検出装置1を少なくとも1つ有する。例えば、検出装置1は、MPU(Micro Processing Unit)HW1と、電源HW2と、通信機器HW3と、記憶装置HW4と、加速度センサHW5とを有する。
MPUHW1は、処理を実現するための演算を行う演算装置及びハードウェアを制御する制御装置である。
電源HW2は、外部から供給される電力を各ハードウェアが利用できるように、電圧を変換する等の電源回路である。この例では、電力は、通信機器HW3を介して、外部から供給される。
通信機器HW3は、サーバ11等の外部装置と通信を行う装置である。
記憶装置HW4は、いわゆるメモリ等の主記憶装置である。なお、記憶装置HW4は、補助記憶装置を更に有してもよい。例えば、記憶装置HW4には、加速度センサHW5が検出した結果等を示すデータが記憶される。
加速度センサHW5は、例えば、圧電式又は静電式の加速度センサである。なお、加速度センサHW5は、変位を計測できればよく、変位センサ又は変位センサとの組み合わせ等でもよい。例えば、加速度センサHW5は、歪みセンサ、ポテンショメータ又はこれらの組み合わせ等でもよい。
≪ 3.管理システムのハードウェア構成例 ≫
図5は、本発明の一実施形態における管理システムのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。例えば、管理システム20は、図示するように、構造ヘルスモニタリングシステム10に接続され、構造ヘルスモニタリングシステム10から加速度に基づくデータを取得する構成である。
管理システム20は、例えば、構造ヘルスモニタリングシステム10と接続されるサーバ11と、ユーザUSに対して計算結果等を表示する出力装置12とを有するハードウェア構成である。
また、サーバ11は、例えば、PC(Personal Computer)、サーバ、電気回路又はこれらの組み合わせ等の情報処理装置である。さらに、出力装置12は、モニタ等である。
なお、管理システム20のサーバ11は、地図情報を記憶する記憶装置を有する構成でもよい。例えば、地図情報記憶手段の例である記憶装置には、以下のような地図情報があらかじめ記憶される。
図6は、本発明の一実施形態における管理システムによる地図情報を利用した表示の一例を示す図である。図示する地図情報DMAPは、東京都において管理システムによって管理される構造物が立地している場所を地図情報上で示す例である。図示するように、地図情報DMAPを用いると、管理システムは、地図情報上に、優先度を示しながら、各構造物を区別して表示することができる。
優先度は、以下に説明する全体処理によって計算される値である。図示するように、管理システムは、高優先度PLHの構造物と、中優先度PLMの構造物と、低優先度PLLの構造物とを地図情報上に表示するマークの種類によって区別して表示する。例えば、このように、管理システムは、地図情報上に優先度の高低に基づいて各構造物を表示することができる。
≪ 4.管理システムによる全体処理例 ≫
図7は、本発明の一実施形態における管理システムによる処理の一例を示すフローチャートである。以下、構造物の被災時に行われる全体処理を説明する。図示するように、被災時には、まず、診断結果、すなわち、例えば、層間変形角に基づいて優先順位が表示され(ステップS101及びステップS102である。)、その後、固有振動数に基づいて優先度が計算され、優先順位が表示される(ステップS103乃至ステップS105である。)のが望ましい。
≪ 診断結果を取得したか否かの判断例(ステップS101)≫
ステップS101では、管理システムは、診断結果を取得したか否かを判断する。例えば、診断は、図2に示すように、層間変形角等によって行われる。すなわち、ステップS101では、管理システムは、層間変形角に基づく診断結果が得られたか否かを判断する。
次に、診断結果を取得できたと管理システムが判断すると(ステップS101でYES)、管理システムは、ステップS102に進む。一方で、診断結果を取得できていないと管理システムが判断すると(ステップS101でNO)、管理システムは、ステップS101を繰り返す、すなわち、診断結果が取得できるのを待機する。
≪ 診断結果に基づく優先順位の表示例(ステップS102)≫
ステップS102では、管理システムは、診断結果に基づいて優先順位を表示する。具体的には、例えば、管理システムは、層間変形角が大きい構造物から順に高い優先順位を設定する。このようにして、管理システムは、まず、層間変形角等のように、被災が起きた際に直ぐに計算できる値に基づいて各構造物を診断し、優先順位を表示する。
≪ 固有振動数を取得したか否かの判断例(ステップS103)≫
ステップS103では、管理システムは、固有振動数を取得したか否かを判断する。例えば、固有振動数は、以下のように計算される。
図8は、本発明の一実施形態における管理システムによる固有振動数の計算例を示す図である。例えば、計測される加速度に対して、FFT(Fast Fourier Transform、高速フーリエ変換)又はウェーブレット変換等の周波数解析法を用いると、図示するような解析結果を得ることができる。
具体的には、管理システムは、解析結果から、構造物に発生する加速度のうち、最も振幅が大きくなるピーク周波数PFを特定する。このように特定されるピーク周波数PFが固有振動数となる。
次に、固有振動数を取得できたと管理システムが判断すると(ステップS103でYES)、管理システムは、ステップS104に進む。一方で、固有振動数を取得できていないと管理システムが判断すると(ステップS103でNO)、管理システムは、ステップS103を繰り返す、すなわち、固有振動数が取得できるのを待機する。
≪ 優先度の計算例(ステップS104)≫
ステップS104では、管理システムは、優先度を計算する。具体的には、管理システムは、固有振動数の低下した値に基づいて優先度を計算する。例えば、上述の第1固有振動数を、上述の第2固有振動数で除算する。なお、管理システムは、第1固有振動数と第2固有振動数との差分を計算してもよい。この場合には、優先度が大きい程、優先順位が高くなる。
また、管理システムは、第2固有振動数を、「補修又は保全が必要なレベル」を示す基準固有振動数で除算したり、第2固有振動数と基準固有振動数との差分を計算してもよい。この場合には、優先度が小さい程、優先順位が高くなる。
なお、上述のユーザへの報知の際に用いる固有振動数の指標(基準固有振動数、第1固有振動数、第2固有振動数)と、優先度の計算の際に用いる固有振動数の指標とは異なっていてよく、同じであってもよい。
≪ 優先度に基づく優先順位の表示例(ステップS105)≫
ステップS105では、管理システムは、優先度に基づいて優先順位を表示する。優先順位は、例えば、表示画面によって出力され、表示画面には、まず、ステップS102に基づいて、診断結果に基づく優先順位が表示される。次に、ステップS105では、管理システムは、ステップS102に基づく優先順位を表示し直す。すなわち、ステップS105では、表示画面には、固有振動数に基づく優先度が反映された結果が表示される。
例えば、地震等の災害があった場合に、まず、1次判断として、管理システムは、層間変形角を計算して、層間変形角に基づいて優先順位を決定する。次に、余震又は災害後の常時振動等を検出して加速度を示すデータを生成し、2次判断として、管理システムは、固有振動数を計算して、優先度(固有振動数)に基づいて優先順位を決定する。
層間変形角は、計算が簡便であったり、常時振動等の加速度がなくとも計算できたりするため、管理システムは、層間変形角を固有振動数より先に計算できる場合が多い。そこで、上記のように、まず、管理システムは、先に計算される層間変形角に基づいて優先順位を決定する。そして、層間変形角の後に計算される固有振動数に基づいて、優先順位に並び替える。このようにすると、管理システムは、地震等の後でも、迅速に優先順位を表示することができる。
固有振動数は、構造物のバネ係数及び質量に基づいて決定される物理量である。なお、バネ係数は、構造系を構成する躯体の曲げ剛性及び地盤のバネ係数等によって定まる係数である。そして、固有振動数は、耐震等において、値が高い方が望ましい。したがって、災害等が発生した前後で、固有振動数が低下した度合いによって、災害等の影響を示すことができる。
また、固有振動数は、複数の地震がある場合には、複数の地震から構造物が受けた影響を示すことができる。つまり、層間変形角は、複数の地震があった場合であっても、1回ごとの地震について、それぞれの影響を示すのに対して、固有振動数は、複数の地震の累積された影響を示す。したがって、固有振動数を用いると、管理システムは、複数の地震の影響を総合して、構造物を診断することができる。
全体処理によって計算された優先度、診断結果及び優先順位は、例えば、以下のような表示画面によってユーザに出力される。
図9は、本発明の一実施形態における管理システムによる表示画面の一例を示す図である。図示する表示画面PNLは、管理システムが優先順位等を表示するために表示する画面の例である。図示するように、管理システムは、最も優先度が高い建物が「優先順位」が「1」となるように表示する。図示する例では、「建物名」が「Aビル」の建物が、最も固有振動数が低下した建物である。すなわち、この例では、「Aビル」の建物から順に補修又は保全を行うように計画が立てられる。このように、表示画面PNL等によって、優先度が表示されると、ユーザは、管理している構造物を補修又は保全する優先順位を示すことができる。
なお、管理システムは、図示するように、優先順位以外の情報を一緒に表示してもよい。具体的には、図示するように、建物が存在する場所を示す「分類」、データ等の「日付」及び被災度の程度を示す「評価結果」等の情報が一緒に表示されてもよい。
なお、管理システムは、例えば、固有振動数及び層間変形角の両方を考慮して優先度を計算してもよい。具体的には、管理システムは、固有振動数に基づく優先度に加え、層間変形角に基づく優先度を算出し、あらかじめ設定される重み係数を乗じて重み付けする。そして、管理システムは、重み付けされたそれぞれの値を合算して優先順位を決定する際に参照する真の優先度を決定する。このように、管理システムは、例えば、固有振動数及び層間変形角の両方を考慮して総合的に優先度を決定してもよい。
さらに、図示する例において、「診断結果」のように、「被災度」は、段階的に表示されてもよい。例えば、層間変形角に対して、複数の基準があらかじめ設定される。そして、層間変形角の大きさに応じて、管理システムは、「被災度 大」、「被災度 中」及び「被災度 小」のように、達した基準に応じて段階的に表示してもよい。
また、固有振動数及び層間変形角は、法令等によって、安全上、構造物の使用が禁止される値がある。固有振動数又は層間変形角の少なくともいずれか一方が使用禁止の値となった場合には、管理システムは、「使用禁止」等を表示してもよい。
なお、固有振動数以外に用いられる値は、層間変形角に限られない。例えば、固有振動数以外に用いられる値は、震度又は傾斜等でもよい。
≪ 5.管理システムの機能構成例 ≫
図10は、本発明の一実施形態における管理システムの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。例えば、管理システム20は、計算手段FN1と、出力手段FN2とを含む。
計算手段FN1は、構造ヘルスモニタリングシステム10から取得される各構造物の加速度に基づくデータDACから少なくともそれぞれの固有振動数を計算する。そして、計算手段FN1は、固有振動数に基づいて、各構造物のそれぞれの優先度を計算する。なお、計算手段FN1は、例えば、サーバ11(図5参照)等によって実現される。
出力手段FN2は、優先度に基づいて、各構造物の処置の優先順位を出力する。なお、出力手段FN2は、出力装置12(図5参照)等によって実現される。
まず、構造ヘルスモニタリングシステム10は、構造物の加速度を検出する。構造ヘルスモニタリングシステム10又は管理システム20は、加速度が分かると、層間変形角等を計算することができ、各構造物を診断することができる。そして、構造ヘルスモニタリングシステム10は、加速度に基づくデータを管理システム20に対して送信する。そのため、管理システム20は、計算手段FN1によって、各構造物のそれぞれの固有振動数を計算することができる。次に、管理システム20は、計算される固有振動数に基づいて、固有振動数の低下の度合を比較する等によって、優先度を計算することができる。
優先度が計算できると、管理システム20は、出力手段FN2によって、例えば、図9に示すように、優先度に基づいて、処置を行うべき順序、すなわち、優先順位を出力することができる。
大規模な地震等を被災した場合には、複数の構造物が補修又は保全等の処置が必要となる場合が多い。そして、処置は、災害による影響が大きい構造物から順に行うのが適切である場合が多い。そこで、管理システム20は、固有振動数に基づいて、構造物に対する災害の影響を計算する。このようにすると、管理システム20は、各構造物の処置の優先順位を適切に示すことができる。
なお、本発明の一実施形態に係る各処理の全部又は一部は、プログラミング言語によって記述されるプログラムによって実現されてもよい。すなわち、プログラムは、情報処理装置又は1以上の情報処理装置を有する情報処理システム等のコンピュータに優先度表示方法に係る各手順を実行させるためのコンピュータプログラムである。
さらに、本発明の一実施形態に係る実施形態は、上記に説明した以外の構成及び手順に限られない。すなわち、本発明の一実施形態に係る実施形態は、上記に説明した以外の他の方法であって、上記に説明した処理と等価な情報処理方法でもよい。
また、本発明の一実施形態に係る各処理は、図示した順序に限られない。例えば、各処理の一部又は全部は、異なる順序、並行、分散又は省略されて処理されてもよい。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は、上述の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
10 構造ヘルスモニタリングシステム
20 管理システム
1 検出装置
11 サーバ

Claims (7)

  1. 加速度を検出し、構造物の構造性能を診断する構造ヘルスモニタリングシステムから各構造物の加速度に基づくデータを取得する管理システムであって、
    前記加速度から計算される各構造物の固有振動数に基づいて、各構造物の優先度を計算する計算手段と、
    前記優先度に基づいて各構造物の処置の優先順位を出力する出力手段と
    を含む管理システム。
  2. 前記出力手段は、被災時に、各構造物の構造性能の診断結果に基づいて各構造物の処置の優先順位を出力し、その後、前記優先度に基づいて各構造物の処置の優先順位を出力し直す請求項1に記載の管理システム。
  3. 前記各構造物の構造性能の診断結果は、層間変形角に基づいて計算されたものである請求項2に記載の管理システム。
  4. 地図情報を記憶する地図情報記憶手段をさらに含み、
    前記出力手段は、前記地図情報上に前記優先度の高低に基づいて各構造物を区別して表示させる請求項1から3のいずれか1項に記載の管理システム。
  5. 前記出力手段は、前記固有振動数に基づいて、構造物の補修又は保全を報知する請求項1から4のいずれか1項に記載の管理システム。
  6. 各構造物の健全な状態の固有振動数を記憶する固有振動数記憶手段をさらに含み、
    前記計算手段は、前記健全な状態の固有振動数と前記加速度から計算される各構造物の固有振動数とに基づいて前記優先度を計算する請求項1から5のいずれか1項に記載の管理システム。
  7. 各構造物において処置の必要なレベルを示す基準固有振動数を記憶する固有振動数記憶手段をさらに含み、
    前記計算手段は、前記加速度から計算される各構造物の固有振動数と前記基準固有振動数とに基づいて前記優先度を計算する請求項1から5のいずれか1項に記載の管理システム。
JP2016195116A 2016-09-30 2016-09-30 管理システム Expired - Fee Related JP6790689B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016195116A JP6790689B2 (ja) 2016-09-30 2016-09-30 管理システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016195116A JP6790689B2 (ja) 2016-09-30 2016-09-30 管理システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018059718A true JP2018059718A (ja) 2018-04-12
JP6790689B2 JP6790689B2 (ja) 2020-11-25

Family

ID=61908772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016195116A Expired - Fee Related JP6790689B2 (ja) 2016-09-30 2016-09-30 管理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6790689B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020106524A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 大成建設株式会社 建物の健全性モニタリングシステム
WO2021177325A1 (ja) * 2020-03-05 2021-09-10 Next Innovation合同会社 構造体の状態表示システム
KR20220006876A (ko) * 2020-07-09 2022-01-18 한국생산기술연구원 스마트 작업 발판 시스템 및 스마트 작업 발판 시스템의 이상 감지 방법

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008298704A (ja) * 2007-06-04 2008-12-11 Sekisui Chem Co Ltd 建物の被災診断システム
JP2014222223A (ja) * 2012-11-30 2014-11-27 株式会社aLab 残余耐震性能評価システム
JP2016018389A (ja) * 2014-07-08 2016-02-01 株式会社Nttファシリティーズ 総合監視装置、総合監視プログラム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008298704A (ja) * 2007-06-04 2008-12-11 Sekisui Chem Co Ltd 建物の被災診断システム
JP2014222223A (ja) * 2012-11-30 2014-11-27 株式会社aLab 残余耐震性能評価システム
JP2016018389A (ja) * 2014-07-08 2016-02-01 株式会社Nttファシリティーズ 総合監視装置、総合監視プログラム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020106524A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 大成建設株式会社 建物の健全性モニタリングシステム
JP7343380B2 (ja) 2018-12-27 2023-09-12 大成建設株式会社 建物の健全性モニタリングシステム
WO2021177325A1 (ja) * 2020-03-05 2021-09-10 Next Innovation合同会社 構造体の状態表示システム
KR20220006876A (ko) * 2020-07-09 2022-01-18 한국생산기술연구원 스마트 작업 발판 시스템 및 스마트 작업 발판 시스템의 이상 감지 방법
KR102376261B1 (ko) * 2020-07-09 2022-03-21 한국생산기술연구원 스마트 작업 발판 시스템 및 스마트 작업 발판 시스템의 이상 감지 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP6790689B2 (ja) 2020-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5809174B2 (ja) 建物安全性検証システム、建物安全性検証方法及びプログラム
KR102098888B1 (ko) 재난 피해 예측 및 분석 시스템, 방법 및 상기 방법을 실행시키기 위한 컴퓨터 판독 가능한 프로그램을 기록한 기록 매체
JP6263454B2 (ja) 構造物劣化診断システム
KR102468888B1 (ko) IoT 기반 건물 상태 모니터링 시스템
JP6001740B1 (ja) 構造物の伝達関数の高精度評価・地震応答予測・劣化診断システム及びその方法
JP6956481B2 (ja) 建物健全度評価システムおよび建物健全度評価方法
JP2008090534A (ja) 地震被害判定装置、地震被害判定方法及び地震被害判定プログラム
JP6790689B2 (ja) 管理システム
JP6475930B2 (ja) 総合監視装置、総合監視プログラム
JPWO2019098226A1 (ja) 損傷診断装置、損傷診断方法、及び、損傷診断プログラム
JPWO2018216197A1 (ja) 異常重要度算出システム、異常重要度算出装置、及び異常重要度算出プログラム
JP6768369B2 (ja) 建物健全度評価システムおよび建物健全度評価方法
WO2020195536A1 (ja) 構造物の異常判別方法及び異常判別システム
JP7343380B2 (ja) 建物の健全性モニタリングシステム
JP6389663B2 (ja) 構造物検証システム、構造物検証装置、構造物検証プログラム
JP6609403B2 (ja) 構造物検証システム、構造物検証装置、構造物検証プログラム
JP7180946B2 (ja) 地震情報処理装置
JP2016017848A (ja) 構造物検証システム、構造物検証装置、構造物検証プログラム
JP2022186575A (ja) 検知装置,検知方法およびプログラム
JP7145646B2 (ja) 建物の被災度判定方法及び建物の被災度判定システム
JP2021140704A (ja) 建物の被災状況把握システム
JP6983648B2 (ja) 構造物の固有周期推定方法、構造物の耐震性判定方法、構造物の固有周期推定システム及び構造物の耐震性判定システム
JP2017150887A (ja) 構造物診断装置、構造物診断方法及びプログラム
JP7359747B2 (ja) 建物の健全性モニタリングシステム、及び地震計の設置層を決定する方法
JP6746348B2 (ja) 建築物の層剛性を同定する方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200714

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200715

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200820

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201019

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6790689

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees