JP2018059406A - リアクタ印加電圧推定装置 - Google Patents

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【課題】安価な構成でリアクタ印加電圧の電圧値を推定できる、リアクタ印加電圧推定装置を提供する。【解決手段】基本電圧値取得部421には、リアクタ印加電流の値を所定期間にわたって積算して得られる電流積算値と所定期間におけるリアクタ印加電流の電流ピーク値と基本電圧値との関係が記憶されている。この関係に従って、電流積算値および電流ピーク値に対応する基本電圧値が取得される。補正部422には、ガス温度差(プラズマリアクタ1に流入する排ガスの温度とプラズマリアクタ1から流出するガスの温度との温度差)と補正電圧値との関係が記憶されている。必要に応じて、その関係からガス温度差に対応する補正電圧値が取得され、その補正電圧値が基本電圧値に加算されることにより基本電圧値が補正電圧値で補正され、その補正により得られる値がリアクタ電圧の電圧値として推定される。【選択図】図3

Description

本発明は、プラズマリアクタの電極間に印加されるリアクタ印加電圧の電圧値を推定する装置に関する。
エンジン、とくにディーゼルエンジンから排出される排ガスには、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、NOx(窒素酸化物)およびPMなどが含まれる。
排ガスに含まれるPMを除去する手法として、プラズマリアクタを用いて、排ガスに含まれるPMを除去する手法が提案されている。プラズマリアクタは、複数の電極パネルを備えている。電極パネルは、たとえば、誘電体に電極を内蔵した構成であり、複数の電極パネルは、排ガスの流れ方向と直交する方向に間隔を空けて対向配置される。プラズマリアクタ用電源装置から電極間に電圧が印加されると、誘電体バリア放電が生じて、電極パネル間に低温プラズマ(非平衡プラズマ)が発生し、電極パネル間を流れる排ガス中のPMが酸化により除去される。
プラズマリアクタの電源装置には、フライバック型昇圧トランスが備えられている。フライバック型昇圧トランスの一次コイルには、スイッチング素子が直列に接続され、その一次コイルとスイッチング素子との直列回路には、直流電源が接続されている。フライバック型昇圧トランスの二次コイルは、プラズマリアクタの電極に接続されている。
スイッチング素子がオンされると、フライバック型昇圧トランスの一次コイルに電流が流れ、一次コイルにエネルギが蓄積される。その後、スイッチング素子がオフされると、一次コイルに蓄積されたエネルギが開放されて、一次コイルに起電力が生じ、フライバック型昇圧トランスの二次コイルに巻数比に応じた二次電圧が発生する。スイッチング素子のオン/オフが繰り返されることにより、二次電圧がパルス的に発生し、パルス波状に変化する二次電圧がプラズマリアクタの電極間に印加される。
特開2002−129949号公報
プラズマリアクタにおける放電制御の一例では、排ガスに含まれるPMの量が取得されて、そのPMの量に応じた目標電圧値が設定される。そして、プラズマリアクタの電極間に印加されるリアクタ印加電圧の電圧値が目標電圧値に一致するように、電源装置のスイッチング素子のオン/オフが制御される。
かかる放電制御やプラズマリアクタの異常放電の発生を検知する処理では、リアクタ印加電圧の電圧値を取得する必要がある。リアクタ印加電圧は、たとえば、電圧センサを用いて測定することができる。しかしながら、リアクタ印加電圧は、数kV〜数十kVの高電圧であり、その高電圧を測定可能な電圧センサは、生産が技術的に難しく、たとえ生産できたとしても高価になるので量産に不向きである。
本発明の目的は、安価な構成でリアクタ印加電圧の電圧値を推定できる、リアクタ印加電圧推定装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係るリアクタ印加電圧推定装置は、エンジンから排出される排ガスに含まれるPM(Particulate Matter:粒子状物質)の除去に用いられるプラズマリアクタに排ガスの流れ方向と直交する積層方向に間隔を開けて互いに対向して配置される複数の電極間に印加されるリアクタ印加電圧の電圧値を推定する装置であって、プラズマリアクタの電極に印加されるリアクタ印加電流の値を所定期間にわたって積算して得られる電流積算値と所定期間におけるリアクタ印加電流の電流ピーク値と基本電圧値との関係を記憶する記憶手段と、電流積算値を取得する積算値取得手段と、電流ピーク値を取得するピーク値取得手段と、記憶手段に記憶されている関係に従って、積算値取得手段によって取得される電流積算値およびピーク値取得手段によって取得される電流ピーク値に応じた基本電圧値を取得する基本電圧値取得手段と、プラズマリアクタに流入する排ガスの温度とプラズマリアクタから流出する排ガスの温度との温度差を取得する温度差取得手段と、温度差取得手段によって取得される温度差に基づいて、基本電圧値取得手段によって取得される基本電圧値を補正し、その補正により得られる値をリアクタ印加電圧の電圧値として推定する補正推定手段とを含む。
この構成によれば、記憶手段には、リアクタ印加電流の値を所定期間にわたって積算して得られる電流積算値と所定期間におけるリアクタ印加電流の電流ピーク値と基本電圧値との関係が記憶されている。この関係に従って、電流積算値および電流ピーク値に対応する基本電圧値が取得される。
エンジンの急加速(エンジン回転数の急上昇)やある特定気筒の失火によりエンジンから排出される排ガスの温度が急激に上昇し、高温の排ガスがプラズマリアクタに流れると、電極(誘電体平板に電極を内蔵した電極パネル)における排ガスの流れ方向の上流側の端部と下流側の端部とに大きな温度差が生じる。その結果、相対的に高温となる電極の上流側端部で放電が生じやすい状態となり、電極間で放電の強さにばらつきが生じる(放電が不均一となる)異常放電が発生して放電特性が変化し、基本電圧値が実際のリアクタ印加電圧から乖離する。
そこで、プラズマリアクタに流入する排ガスの温度とプラズマリアクタから流出する排ガスの温度との温度差が取得されて、その取得される温度差に基づいて、基本電圧値が補正され、この補正により得られる値がリアクタ印加電圧の推定値とされる。これにより、リアクタ温度にかかわらず、電圧センサを用いない安価な構成で、リアクタ印加電圧の電圧値を推定することができる。
本発明によれば、電圧センサを用いない安価な構成で、リアクタ印加電圧の電圧値を推定することができる。
プラズマリアクタの構成を図解的に示す断面図である。 プラズマリアクタ用電源装置の構成を示す回路図である。 本発明の一実施形態に係る制御装置の機能的構成を示すブロック図である。 リアクタ印加電流の波形を示す図である。 リアクタ印加電流の電流ピーク値、リアクタ印加電流の電流積算値および基本電圧値の関係を示す図である。 印加電圧推定部の補正部で実行される電圧値補正処理の流れを示すフローチャートである。 ガス温度差と補正電圧値との関係(温度差補正マップ)を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<プラズマリアクタ>
図1は、プラズマリアクタ1の構成を図解的に示す断面図である。
プラズマリアクタ1は、車両のエンジン(図示せず)から排出される排ガスからPMを除去するために、たとえば、エキゾーストパイプなどの排気管2の途中部に介装される。プラズマリアクタ1は、ケース(ボディ)3と、ケース3内に収容された複数の電極パネル4とを備えている。
ケース3は、金属製であり、管状(筒状)に形成されている。ケース3の一方の開口は、排ガスを流入させる流入口であり、他方の開口は、排ガスを流出させる流出口である。エンジンから排気管2に排出される排ガスは、排気管2を流通する途中で、流入口からケース3内に流入して、ケース3内を流通し、流出口から流出する。
電極パネル4は、誘電体からなる平板状の誘電体平板5に電極6が厚さ方向に挟み込まれた構成を有している。誘電体平板5の材料である誘電体としては、Al2O3(アルミナ)を例示することができる。電極6の材料としては、タングステンを例示することができる。
複数の電極パネル4は、たとえば、ケース3の中心線と直交する方向に間隔を空けて、互いに平行をなして(それぞれケース3の中心線方向に延びるように)配置されている。各電極パネル4の電極6は、積層方向と直交する平面に沿う方向で同じ位置に配置され、それらの周縁は、積層方向に互いに対向している(積層方向に重なり合っている)。
電極パネル4の電極6には、電極パネル4の積層方向の一方側から順に、プラス配線7およびマイナス配線8が交互に接続されている。プラス配線7およびマイナス配線8は、それぞれプラズマリアクタ用電源装置9のプラス端子およびマイナス端子と電気的に接続されている。
積層方向に互いに隣り合う電極パネル4の電極6間には、プラズマリアクタ用電源装置9から出力されるパルス波状の高電圧が印加される。この高電圧が電極6間に印加されることにより、電極パネル4間に誘電体バリア放電が生じ、その誘電体バリア放電によるプラズマが発生する。一方、電極パネル4間には、ケース3の流入口側の端部から排ガスが流入し、その排ガスが流出口側の端部に向けて流通する。電極パネル4間におけるプラズマの発生によって、電極パネル4間を流通する排ガスに含まれるPMが酸化(燃焼)されて除去される。
<プラズマリアクタ用電源装置>
図2は、プラズマリアクタ用電源装置9の構成を示す回路図である。
プラズマリアクタ用電源装置9は、フライバック型昇圧トランス11、通電制御用MOSFET12、ゲートドライブ回路13および制御装置14を備えている。
フライバック型昇圧トランス11は、一次コイル21および二次コイル22を有している。一次コイル21の一端は、配線23に接続されている。一次コイル21の他端は、通電制御用MOSFET12を介して、グランドに接続(接地)されている。二次コイル22の一端および他端は、それぞれプラス端子およびマイナス端子を介して、プラズマリアクタ1において積層方向に互いに隣り合う電極パネル4の電極6に接続されている。
通電制御用MOSFET12は、たとえば、エンハンスメント型のnMOSFETであり、そのドレインがフライバック型昇圧トランス11の一次コイル21の他端に接続され、ソースがグランドに接続されている。
配線23には、ヒューズ24を介して、直流電源であるバッテリ25のプラス端子が接続されている。バッテリ25は、たとえば、公称電圧が12Vの鉛電池である。
ゲートドライブ回路13は、通電制御用MOSFET12のゲートにパルス電圧(ゲート電圧)を印加する回路である。
制御装置14は、マイコン(マイクロコントローラユニット)を含む構成であり、車両に搭載された複数のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)のうちの1つであってもよいし、ECUの1つに組み込まれていてもよい。マイコンには、たとえば、CPU、ROMおよびRAM、データフラッシュ(フラッシュメモリ)などが内蔵されている。
制御装置14は、ゲートドライブ回路13を制御し、ゲートドライブ回路13からのパルス電圧(ゲート電圧)の出力/停止を切り替える。制御装置14からゲートドライブ回路13にオン指示信号が入力されると、ゲートドライブ回路13から出力されるパルス電圧が立ち上がり、そのパルス電圧が通電制御用MOSFET12のゲートに印加されることにより、通電制御用MOSFET12がオンになる。制御装置14からゲートドライブ回路13にオフ指示信号が入力されると、ゲートドライブ回路13から出力されるパルス電圧が立ち下がり、通電制御用MOSFET12のゲートへのパルス電圧の印加がなくなることにより、通電制御用MOSFET12がオフになる。
通電制御用MOSFET12がオンになると、フライバック型昇圧トランス11の一次コイル21にバッテリ25の電圧が一次電圧として印加され、一次コイル21にエネルギが蓄積される。その後、通電制御用MOSFET12がオフになると、一次コイル21に蓄積されたエネルギが開放されて、一次コイル21に起電力が生じ、フライバック型昇圧トランス11の二次コイル22に巻数比に応じた二次電圧が発生する。通電制御用MOSFET12のオン/オフが繰り返されることにより、二次電圧がパルス的に発生し、パルス波状に変化する二次電圧がプラズマリアクタ1の電極6間に印加される。
制御装置14には、電流センサ31が接続されている。電流センサ31は、プラズマリアクタ用電源装置9からプラズマリアクタ1に印加されるリアクタ印加電流を検出し、その電流値に応じた検出信号を出力する。
<制御装置の機能的構成>
図3は、本発明の一実施形態に係る制御装置14の機能的構成を示すブロック図である。図4は、リアクタ印加電流の波形を示す図である。図5は、リアクタ印加電流の電流ピーク値、リアクタ印加電流の電流積算値および基本電圧値の関係を示す図である。
制御装置14は、電流積算・ピーク検出回路41、印加電圧推定部42、目標電圧設定部43、減算部44および信号出力部45を備えている。
電流積算・ピーク検出回路41は、電流センサ31によって検出されるリアクタ印加電流の電流値を積算して電流積算値を出力する電流積算回路と、リアクタ印加電流のピーク値(最大値)である電流ピーク値を検出するピーク検出回路とが並列に設けられた構成のアナログ回路である。
電流積算回路は、たとえば、積分回路、反転増幅器およびピークホールド・リセット回路を含むアナログ回路からなる。
積分回路には、電流センサ31の検出信号(電圧)が入力され、積分回路からは、その入力電圧の時間積分に比例した電圧が出力される。
反転増幅器には、積分回路の出力電圧が入力され、反転増幅器からは、その入力電圧が反転および増幅されて出力される。
ピークホールド・リセット回路には、反転増幅器の出力電圧が入力される。ピークホールド・リセット回路には、反転増幅器の出力電圧が入力される。ピークホールド・リセット回路は、一般的なピークホールド回路とリセット回路とを組み合わせたものである。反転増幅器からの入力電圧がピークホールド回路のホールドコンデンサの電圧よりも大きいときには、ホールドコンデンサが充電される。一方、反転増幅器からの入力がホールドコンデンサの電圧以下であるときには、ホールドコンデンサの電圧が保持(ホールド)される。ピークホールド回路からは、ホールドコンデンサの電圧がインピーダンス変換されて出力される。リセット回路は、ホールドコンデンサと並列に設けられるリセットスイッチをオン/オフする回路である。リセット回路にリセット信号が入力されると、リセット回路からリセットスイッチに信号が入力されて、リセットスイッチがオンになる。リセットスイッチのオンにより、ホールドコンデンサに蓄積された電荷が開放(放電)される。
制御装置14からゲートドライブ回路13(図2参照)へのオン指示信号が出力される度に、そのオン指示信号の出力からオフ指示信号の出力までの期間内に、リセット回路にリセット信号が入力される。これにより、電流積算回路からは、プラズマリアクタ用電源装置9からパルス波状の二次電圧が1パルス出力される度に、リアクタ印加電流が正の値をとる期間における電流積算値(図4にハッチングを付して概念的に示す。)に応じた電圧が出力される。
ピーク検出回路は、たとえば、ハイパス回路、反転増幅器およびピークホールド・リセット回路を含むアナログ回路からなる。
ハイパス回路(微分回路)には、電流センサ31の検出信号(電圧)が入力され、ハイパス回路からは、その入力電圧の時間微分(傾き)に比例した電圧が出力される。
反転増幅器には、ハイパス回路の出力電圧が入力され、反転増幅器からは、その入力電圧が反転および増幅されて出力される。
ピークホールド・リセット回路には、反転増幅器の出力電圧が入力される。ピークホールド・リセット回路は、一般的なピークホールド回路とリセット回路とを組み合わせたものであり、電流積算回路のピークホールド・リセット回路と同一の構成である。
制御装置14からゲートドライブ回路13(図2参照)へのオン指示信号が出力される度に、そのオン指示信号の出力からオフ指示信号の出力までの期間内に、リセット回路にリセット信号が入力される。これにより、ピーク検出回路からは、プラズマリアクタ用電源装置9からパルス波状の二次電圧が1パルス出力される度に、図4に示されるように、リアクタ印加電流が正の値をとる期間におけるピーク値(最大値)に応じた電圧が出力される。
印加電圧推定部42は、図3に示されるように、基本電圧値取得部421および補正部422を備えている。
基本電圧値取得部421には、電流積算・ピーク検出回路41から電流積算値および電流ピーク値が入力される。基本電圧値取得部421には、リアクタ印加電流の電流ピーク値、リアクタ印加電流の電流積算値および基本電圧値の関係が記憶されている。それらの関係は、予め実測により求められて、図5に示されるように、複数の異なる電流ピーク値の各値に電流積算値と基本電圧値との関係を示すマップを対応づけた形態で記憶されている。
基本電圧値取得部421は、電流積算・ピーク検出回路41から入力される電流ピーク値に応じたマップに従って、電流積算・ピーク検出回路41から入力される電流積算値に対応する基本電圧値を取得する。
補正部422には、基本電圧値取得部421で取得された基本電圧値が入力される。また、補正部422には、入ガス温度センサ32および出ガス温度センサ33が接続されている。入ガス温度センサ32および出ガス温度センサ33は、図1に示されるように、それぞれプラズマリアクタ1のケース3の流入口および流出口に設けられている。入ガス温度センサ32は、ケース3に流入口から流入する排ガスの温度(以下、「入ガス温度」という。)を検出し、その入ガス温度に応じた検出信号を出力する。出ガス温度センサ33は、ケース3の流出口から流出するガスの温度(以下、「出ガス温度」という。)を検出し、その出ガス温度に応じた検出信号を出力する。
補正部422は、入ガス温度および出ガス温度に基づいて、基本電圧値取得部421から入力される基本電圧値を必要に応じて補正し、その補正により得られる値をリアクタ電圧の電圧値として推定する。補正部422による処理の具体的な内容については後述する。
目標電圧設定部43は、プラズマリアクタ1に印加されるリアクタ印加電圧の目標値(目標電圧値)を設定する。具体的には、目標電圧設定部43は、エンジン(図示せず)から排出される排ガスの空燃比を取得し、空燃比から排ガスの単位体積に含まれるPM量を求める。そして、目標電圧設定部43は、その求めたPM量に応じた目標電圧値を設定する。
減算部44は、目標電圧設定部43により設定される目標電圧値から印加電圧推定部42により推定されるリアクタ印加電圧の電圧値を減算する。
信号出力部45は、減算部44により演算された減算値が0に近づくように、ゲートドライブ回路13へのオン指示信号およびオフ指示信号の入力を制御し、通電制御用MOSFET12のオン/オフを制御する。
<リアクタ印加電圧の推定>
図6は、印加電圧推定部42の補正部422で実行される電圧値補正処理の流れを示すフローチャートである。図7は、ガス温度差と補正電圧値との関係(温度差補正マップ)を示す図である。
補正部422は、基本電圧値取得部421から入力される基本電圧値を必要に応じて補正するため、図6に示される電圧値補正処理を実行する。
電圧値補正処理では、まず、入ガス温度センサ32および出ガス温度センサ33の検出信号からそれぞれ入ガス温度および出ガス温度が取得される(ステップS1)。
次に、入ガス温度と出ガス温度との差(ガス温度差)が算出されて、そのガス温度差が一定以上(たとえば、100℃)であるか否かが判別される(ステップS2)。
ガス温度差が一定未満であれば(ステップS2のNO)、基本電圧値の補正は行われずに電圧値補正処理が終了される。この場合、基本電圧値がそのままリアクタ印加電圧の電圧値として推定される。
ガス温度差が一定以上である場合(ステップS2のYES)、出ガス温度が所定温度(たとえば、50℃)以下であるか否かが判別される(ステップS3)。
出ガス温度が所定温度以下でない場合(ステップS3のNO)、つまり出ガス温度が所定温度よりも高い場合、基本電圧値の補正は行われずに電圧値補正処理が終了され、基本電圧値がそのままリアクタ印加電圧の電圧値として推定される。
入ガス温度と出ガス温度とのガス温度差が一定以上であり、かつ、出ガス温度が所定温度以下である場合(ステップS3のYES)、図7に示される温度差補正マップを使用して、基本電圧値が補正される。図7に示される温度差補正マップは、補正部422(補正部422に含まれる不揮発性記憶領域)に記憶されており、ガス温度差と補正電圧値との関係をマップの形態で表すものである。温度差補正マップからガス温度差に対応する補正電圧値が読み出されて、その補正電圧値が基本電圧値に加算されることにより基本電圧値が補正され、その補正により得られる値(加算値)がリアクタ電圧の電圧値として推定される。
この基本電圧値の補正は、入ガス温度と出ガス温度とのガス温度差が一定以下(たとえば、20℃以下)になるか、または、補正の開始から一定時間(たとえば、300秒間)が経過するまで実行される。
入ガス温度と出ガス温度とのガス温度差が一定以下になるか、または、補正の開始から一定時間が経過すると(ステップS5のYES)、基本電圧値の補正が終了されて(ステップS6)、電圧値補正処理が終了される。
<作用効果>
以上のように、基本電圧値取得部421には、リアクタ印加電流の値を所定期間にわたって積算して得られる電流積算値と所定期間におけるリアクタ印加電流の電流ピーク値と基本電圧値との関係が記憶されている。この関係に従って、電流積算値および電流ピーク値に対応する基本電圧値が取得される。
エンジンの急加速(エンジン回転数の急上昇)やある特定気筒の失火によりエンジンから排出される排ガスの温度が急激に上昇し、高温の排ガスがプラズマリアクタ1に流れると、電極パネル4における排ガスの流れ方向の上流側の端部と下流側の端部とに大きな温度差が生じる。その結果、相対的に高温となる電極パネル4の上流側端部で放電が生じやすい状態となり、電極パネル4間で誘電体バリア放電の強さにばらつきが生じる異常放電が発生して放電特性が変化し、基本電圧値取得部421に記憶されている関係から取得される基本電圧値が実際のリアクタ印加電圧から乖離する。
そこで、プラズマリアクタ1に流入する排ガスの温度とプラズマリアクタから流出する排ガスの温度とのガス温度差が取得されて、その取得されるガス温度差に基づいて、基本電圧値が補正され、この補正により得られる値がリアクタ印加電圧の推定値とされる。これにより、リアクタ温度にかかわらず、電圧センサを用いない安価な構成で、リアクタ印加電圧の電圧値を推定することができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、通電制御用MOSFET12に代えて、IGBTなど、他のスイッチング素子が採用されてもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:プラズマリアクタ
6:電極
14:制御装置(リアクタ印加電圧推定装置)
41:電流積算・ピーク検出回路(積算値取得手段、ピーク値取得手段)
421:基本電圧値取得部(記憶手段、基本電圧値取得手段)
422:補正部(温度差取得手段、補正推定手段)

Claims (1)

  1. エンジンから排出される排ガスに含まれるPM(Particulate Matter:粒子状物質)の除去に用いられるプラズマリアクタに排ガスの流れ方向と直交する積層方向に間隔を開けて互いに対向して配置される複数の電極間に印加されるリアクタ印加電圧の電圧値を推定する装置であって、
    前記プラズマリアクタの電極に印加されるリアクタ印加電流の値を所定期間にわたって積算して得られる電流積算値と前記所定期間における前記リアクタ印加電流の電流ピーク値と基本電圧値との関係を記憶する記憶手段と、
    前記電流積算値を取得する積算値取得手段と、
    前記電流ピーク値を取得するピーク値取得手段と、
    前記記憶手段に記憶されている関係に従って、前記積算値取得手段によって取得される前記電流積算値および前記ピーク値取得手段によって取得される前記電流ピーク値に応じた前記基本電圧値を取得する基本電圧値取得手段と、
    前記プラズマリアクタに流入する排ガスの温度と前記プラズマリアクタから流出する排ガスの温度との温度差を取得する温度差取得手段と、
    前記温度差取得手段によって取得される前記温度差に基づいて、前記基本電圧値取得手段によって取得される前記基本電圧値を補正し、その補正により得られる値を前記リアクタ印加電圧の電圧値として推定する補正推定手段とを含む、リアクタ印加電圧推定装置。
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