JP2018056330A - 電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルムの製造方法および電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法 - Google Patents
電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルムの製造方法および電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
Description
電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板101は、フレキシブルプリント配線板130と、絶縁フィルム140と、第1の離型フィルム118を剥離した電磁波シールドフィルム110とを備える。
フレキシブルプリント配線板130は、ベースフィルム132の片面にプリント回路134が設けられたものである。
絶縁フィルム140は、フレキシブルプリント配線板130のプリント回路134が設けられた側の表面に設けられる。
電磁波シールドフィルム110は、絶縁樹脂層112(保護層)と、絶縁樹脂層112に隣接する金属薄膜層114と、金属薄膜層114の絶縁樹脂層112とは反対側に隣接する導電性接着剤層116と、絶縁樹脂層112の金属薄膜層114とは反対側に隣接する第1の離型フィルム118(キャリアフィルム)とを有する。
電磁波シールドフィルム110の導電性接着剤層116は、絶縁フィルム140の表面に接着され、かつ硬化されている。また、導電性接着剤層116は、絶縁フィルム140に形成された貫通孔142を通ってプリント回路134に電気的に接続されている。
工程(i):フレキシブルプリント配線板130のプリント回路134が設けられた側の表面に、プリント回路134のグランドに対応する位置に貫通孔142が形成された絶縁フィルム140を設ける工程。
工程(ii):電磁波シールドフィルム110を、絶縁フィルム140の表面に、電磁波シールドフィルム110の導電性接着剤層116が接触するように重ね、これらを熱プレスすることによって、絶縁フィルム140の表面に導電性接着剤層116を接着し、かつ導電性接着剤層116を、貫通孔142を通ってプリント回路134のグランドに電気的に接続する工程。
工程(iii):熱プレス後、キャリアフィルムとしての役割を終えた第1の離型フィルム118を、絶縁樹脂層112から剥離し、取り除くことによって、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板101を得る工程。
[1] 絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層に隣接する導電層と、前記絶縁樹脂層の前記導電層とは反対側に隣接する第1の離型フィルムとを有し、前記第1の離型フィルムは、離型フィルム本体及びその片面に形成された粘着剤層を有し、前記粘着剤層側が前記絶縁樹脂層に隣接している電磁波シールドフィルム。
[2] 前記粘着剤層は熱硬化性樹脂を含有する、[1]に記載の電磁波シールドフィルム。
[3] 前記粘着剤層はアクリル系樹脂を含有する、[1]に記載の電磁波シールドフィルム。
[4] 前記粘着剤層はさらに硬化剤を含有する、[2]に記載の電磁波シールドフィルム。
[5] 前記第1の離型フィルムと前記絶縁樹脂層との界面における剥離強度が10gf/cm以上である[1]〜[4]のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルム。
[6] 前記第1の離型フィルムと前記絶縁樹脂層との界面における剥離強度が下記熱プレス後200gf/cm以下である[1]〜[5]のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルム。
(熱プレス)
厚さが2mmのシリコーンゴムクッション材、厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さが12μmのポリイミドフィルムの片面に厚さが18μmの銅箔が積層された銅張積層板、電磁波シールドフィルムを用意する。一対の熱盤を備えたプレス機の熱盤間に、シリコーンゴムクッション材、ポリエチレンテレフタレートフィルム、銅張積層板、電磁波シールドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、シリコーンゴムクッション材を、この順に、かつ銅張積層板の銅箔と電磁波シールドフィルムの導電層とが接するように配置し、熱盤温度:170℃、圧力:2MPaで120秒間熱プレスする。
[7] 前記離型フィルム本体の厚みが25μm以上100μm以下である、請求項[1]〜[6]のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルム。
[8] 前記絶縁樹脂層の厚みが5μm以上15μm以下である、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルム。
[9] 前記絶縁樹脂層が熱硬化性樹脂を含有する、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルム。
[10] 前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である、[9]に記載の電磁波シールドフィルム。
[11] [1]〜[10]のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法であって、下記の工程(a)及び(b)を有する、電磁波シールドフィルムの製造方法。
(a)前記第1の離型フィルムの粘着剤層側に絶縁樹脂層を形成する工程。
(b)絶縁樹脂層の前記第1の離型フィルムとは反対側の面に導電層を形成する工程。
[12] 前記工程(a)は、前記第1の離型フィルムの片面に、樹脂及び溶剤を含む塗料を塗布して前記絶縁樹脂層を形成する、[11]に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[13] 下記の工程(c)をさらに有する、[11]または[12]に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
(c)前記工程(b)の後、前記導電層の前記絶縁樹脂層とは反対側の面に第2の離型フィルムを形成する工程。
[14] 下記の工程(d)〜(f)を有する、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法。
(d)ベースフィルムの少なくとも片面にプリント回路を有するプリント配線板の前記プリント回路が設けられた側の表面に、絶縁フィルムを設け、絶縁フィルム付きプリント配線板を得る工程。
(e)前記工程(d)の後、前記絶縁フィルム付きプリント配線板と、[1]〜[10]のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムとを、前記絶縁フィルムの表面に前記導電性接着剤層が接触するように重ね、これらを熱プレスすることによって、前記絶縁フィルムの表面に前記導電性接着剤層を接着する工程。
(f)前記工程(e)の後、前記第1の離型フィルムを剥離し、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を得る工程。
本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板は、第1の離型フィルムと絶縁樹脂層との剥離の操作を容易に行える。
本発明の電磁波シールドフィルムの製造方法は、第1の離型フィルムと絶縁樹脂層とが、熱プレス前の工程においては容易に剥離せず、かつ、熱プレス後の工程においては第1の離型フィルムと絶縁樹脂層との剥離の操作を容易に行える電磁波シールドフィルムを製造できる。
本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法は、第1の離型フィルムと絶縁樹脂層との剥離の操作を容易に行える電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を製造できる。
等方導電性接着剤層とは、厚さ方向および面方向に導電性を有する導電性接着剤層を意味する。
異方導電性接着剤層とは、厚さ方向に導電性を有し、面方向に導電性を有しない導電性接着剤層を意味する。
面方向に導電性を有しない導電性接着剤層とは、表面抵抗が1×104Ω以上である導電性接着剤層を意味する。
剥離強度は、180度剥離試験を行って測定される剥離強度である。
導電性粒子の平均粒子径は、導電性粒子の顕微鏡像から30個の導電性粒子を無作為に選び、それぞれの導電性粒子について、最小径および最大径を測定し、最小径と最大径との中央値を一粒子の粒子径とし、測定した30個の導電性粒子の粒子径を算術平均して得た値である。
フィルム(離型フィルム、絶縁フィルム等)、塗膜(絶縁樹脂層、導電性接着剤層等)、金属薄膜層等の厚さは、顕微鏡を用いて測定対象の断面を観察し、5箇所の厚さを測定し、平均した値である。
貯蔵弾性率は、測定対象に与えた応力と検出した歪から算出され、温度または時間の関数として出力する動的粘弾性測定装置を用いて、粘弾性特性の一つとして測定される。
表面抵抗は、石英ガラス上に金を蒸着して形成した、2本の薄膜金属電極(長さ10mm、幅5mm、電極間距離10mm)を用い、この電極上に被測定物を置き、被測定物上から、被測定物の10mm×20mmの領域を0.049Nの荷重で押し付け、1mA以下の測定電流で測定される電極間の抵抗である。
図1は、本発明の電磁波シールドフィルムの第1の実施形態を示す断面図であり、図2は、本発明の電磁波シールドフィルムの第2の実施形態を示す断面図であり、図3は、本発明の電磁波シールドフィルムの第3の実施形態を示す断面図である。
第1の実施形態、第2の実施形態および第3の実施形態の電磁波シールドフィルム1は、絶縁樹脂層10と;絶縁樹脂層10に隣接する導電層20と;絶縁樹脂層10の導電層20とは反対側に隣接する第1の離型フィルム30と;導電層20の絶縁樹脂層10とは反対側に隣接する第2の離型フィルム40とを有する。
第2の実施形態の電磁波シールドフィルム1は、導電層20が、絶縁樹脂層10に隣接する金属薄膜層22と、第2の離型フィルム40に隣接する等方導電性接着剤層26とを有する例である。
第3の実施形態の電磁波シールドフィルム1は、導電層20が、等方導電性接着剤層26のみからなる例である。
絶縁樹脂層10は、金属薄膜層22を形成する際のベース(下地)となり、電磁波シールドフィルム1を、フレキシブルプリント配線板の表面に設けられた絶縁フィルムの表面に貼着した後には、金属薄膜層22の保護層となる。
熱硬化性樹脂は、絶縁性樹脂層の強度を高め、打ち抜き特性を向上させるために、セルロース樹脂、又はミクロフィブリル(ガラス繊維等)を含んでいてもよい。
絶縁樹脂層10の表面には、絶縁樹脂層10の表面の傷等を目立たなくするために、エンボス加工やブラスト加工が施された第1の離型フィルム30の凹凸が転写されていてもよい。
絶縁樹脂層10は、他の成分(難燃剤等)を含んでいてもよい。
絶縁樹脂層10の表面抵抗は、実用上の点から、1×1019Ω以下が好ましい。
絶縁樹脂層10の厚さは、0.1μm以上30μm以下が好ましく、0.5μm以上20μm以下がより好ましく、5μm以上15μm以下がさらに好ましい。絶縁樹脂層10の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、絶縁樹脂層10が保護層としての機能を十分に発揮できる。絶縁樹脂層10の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1を薄くできる。
導電層20は、導電性を有する層である。導電層20は、導電性を有する構成素材を含有することで層が導電性を有する。導電層20は、金属を含むことが好ましい。前記金属は、後述するように銅であることが好ましい。
本実施形態では、導電層20としては、絶縁樹脂層10に隣接する金属薄膜層22と、導電層20において絶縁樹脂層10とは反対側の最表層となる導電性接着剤層(異方導電性接着剤層24または等方導電性接着剤層26)とを有する導電層(I);または等方導電性接着剤層26のみからなる導電層(II)が挙げられる。導電層20としては、電磁波シールド層として十分に機能できる点から、導電層(I)が好ましい。
金属薄膜層22は、金属の薄膜からなる層である。金属薄膜層22は、面方向に広がるように形成されていることから、面方向に導電性を有し、電磁波シールド層等として機能する。
導電性接着剤層は、少なくとも厚さ方向に導電性を有し、かつ接着性を有する。
導電性接着剤層としては、厚さ方向に導電性を有し、面方向には導電性を有さない異方導電性接着剤層24、または厚さ方向および面方向に導電性を有する等方導電性接着剤層26が挙げられる。導電層(I)における導電性接着剤層としては、導電性接着剤層を薄くでき、導電性粒子の量が少なくなり、その結果、電磁波シールドフィルム1を薄くでき、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる点からは、異方導電性接着剤層24が好ましい。導電層(I)における導電性接着剤層としては、電磁波シールド層として十分に機能できる点からは、等方導電性接着剤層26が好ましい。
熱硬化性の異方導電性接着剤層24は、例えば、熱硬化性接着剤24aと導電性粒子24bとを含む。熱硬化性の異方導電性接着剤層24は、必要に応じて難燃剤を含んでいてもよい。
熱硬化性の等方導電性接着剤層26は、例えば、熱硬化性接着剤26aと導電性粒子26bとを含む。熱硬化性の等方導電性接着剤層26は、必要に応じて難燃剤を含んでいてもよい。
熱硬化性接着剤は、導電性接着剤層の強度を高め、打ち抜き特性を向上させるために、セルロース樹脂、又はミクロフィブリル(ガラス繊維等)を含んでいてもよい。
異方導電性接着剤層24の表面抵抗が前記範囲の上限値以下であれば、実用上、異方性に問題がない。
等方導電性接着剤層26の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1を薄くできる。また、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる。
第1の離型フィルム30は、絶縁樹脂層10や導電層20を形成する際のキャリアフィルムとなるものであり、電磁波シールドフィルム1のハンドリング性を良好にする。第1の離型フィルム30は、電磁波シールドフィルム1をプリント配線板等に貼り付けた後には、絶縁樹脂層10から剥離される。
更に、粘着剤は下記する絶縁樹脂層の形成の際に、溶剤を含む樹脂塗料を粘着剤上に塗布する工程とする場合があることから、耐溶剤性に優れたものとすることが望ましい。例えば、前記粘着剤は熱硬化性樹脂を含有することが好ましい。また、前記粘着剤層は硬化剤を含有することが好ましい。硬化剤は、イソシアネート系硬化剤、エポキシ系硬化剤等を用いてもよい。具体的には、前記粘着剤は、前記硬化剤により架橋された熱硬化性樹脂を含有することが好ましい。
粘着剤層は前記した絶縁樹脂層を形成する塗料に含まれる溶剤成分を滴下してガーゼを用いて10gf/cmの荷重で擦った場合に剥離しない程度の耐溶剤性があることが望ましい。
本実施形態の電磁波シールドフィルム1は、第1の離型フィルム30と絶縁樹脂層10との界面における剥離強度が、下記する10gf/cm以上となるように形成されてなる。また、前記剥離強度の上限については特に限定されないが、熱プレス後の剥離しやすさの目的から、200gf/cm以下となるように形成されてなることも好ましい。ここで剥離強度は、電磁波シールドフィルム1の後述の熱プレス前における剥離強度を指すものとする。
剥離強度が熱プレス前に10gf/cm以上であることで、熱プレス前の工程において第1の離型フィルム30が絶縁樹脂層10側からの剥離が起こり易過ぎることがない。
ここでの熱プレスとは、厚さが2mmのシリコーンゴムクッション材、厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さが12μmのポリイミドフィルムの片面に厚さが18μmの銅箔が積層された銅張積層板、電磁波シールドフィルムを用意し、一対の熱盤を備えたプレス機の熱盤間に、シリコーンゴムクッション材、ポリエチレンテレフタレートフィルム、銅張積層板、電磁波シールドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、シリコーンゴムクッション材を、この順に、かつ銅張積層板の銅箔と電磁波シールドフィルムの導電層とが接するように配置し、熱盤温度:170℃、圧力:2MPaで120秒間熱プレスする操作を指すものとする。
剥離強度が熱プレス後200gf/cm以下であることで、熱プレス後において第1の離型フィルム30を絶縁樹脂層10から剥離する操作を容易に行うことができる。
第2の離型フィルム40は、導電性接着剤層を保護するものであり、電磁波シールドフィルム1のハンドリング性を良好にする。第2の離型フィルム40は、電磁波シールドフィルム1をプリント配線板等に貼り付ける前に、導電性接着剤層から剥離される。
離型フィルム本体42の厚さは、5μm以上500μm以下が好ましく、10μm以上150μm以下がより好ましく、25μm以上100μm以下がさらに好ましい。
離型剤としては、公知の離型剤を用いればよい。
電磁波シールドフィルム1の厚さ(離型フィルムを除く)は、10μm以上45μm以下が好ましく、10μm以上30μm以下がより好ましい。電磁波シールドフィルム1の厚さ(離型フィルムを除く)が前記範囲の下限値以上であれば、第1の離型フィルム30を剥離する際に破断しにくい。電磁波シールドフィルム1の厚さ(離型フィルムを除く)が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を薄くできる。
本発明の電磁波シールドフィルムは、例えば、下記の工程(a)〜(c)を有する方法(α)によって製造できる。
工程(a):第1の離型フィルムの片面に絶縁樹脂層を形成する工程。
工程(b):工程(a)の後、絶縁樹脂層の表面に導電層を形成する工程。
工程(c):工程(b)の後、導電層の表面に第2の離型フィルムを貼り付ける工程。
工程(a’):第1の離型フィルムの片面に絶縁樹脂層を形成する工程。
工程(b’1):絶縁樹脂層の表面に金属薄膜層を形成することによって、第1の離型フィルムと、絶縁樹脂層と、金属薄膜層とを順に備えた第1の積層体を得る工程。
工程(b’2):第2の離型フィルムの片面に導電性接着剤層を形成することによって、第2の離型フィルムと、導電性接着剤層とを順に備えた第2の積層体を得る工程。
工程(c’):第1の積層体と第2の積層体とを、金属薄膜層と導電性接着剤層とが接触するように貼り合わせる工程。
まず、第1の離型フィルム30を用意する。第1の離型フィルム30は、離型フィルム本体32の片面に粘着剤層34を形成されたものを用いる。
ついで、図4に示すように、第1の離型フィルム30の片面に絶縁樹脂層10を形成する。
絶縁樹脂層10の形成方法としては、第1の離型フィルムの片面に、樹脂を含む塗料を塗布して前記絶縁樹脂層を形成する方法が好ましい。また、リフロー方式のハンダ付け等の際の耐熱性の点から、第1の離型フィルムに熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む塗料を塗布し、半硬化または硬化させる方法がさらに好ましい。
熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む塗料は、必要に応じて溶剤、他の成分(難燃剤等)を含んでいてもよい。
図4に示すように、絶縁樹脂層10の表面に金属薄膜層22を形成し(工程(b1))、金属薄膜層22の表面に異方導電性接着剤層24を形成する(工程(b2))。
熱硬化性導電性接着剤組成物としては、熱硬化性接着剤24aと導電性粒子24bとを含むものを用いる。
図4に示すように、異方導電性接着剤層24の表面に第2の離型フィルム40を貼り付けて、電磁波シールドフィルム1を得る。
以上説明した電磁波シールドフィルム1にあっては、第1の離型フィルム30は、離型フィルム本体32及びその片面に形成された粘着剤層34を有するので、第1の離型フィルム30と絶縁樹脂層10との接着力が、熱プレス前の絶縁樹脂層10と第1の離型フィルム30との接着を確保する程度に高く、熱プレス後の絶縁樹脂層10と第1の離型フィルム30との剥離を容易に可能にする程度に低い適切な値となっている。そのため、熱プレスする前の工程においては第1の離型フィルム30が容易に剥離せず、熱プレスした後の工程においては第1の離型フィルム30の剥離の操作を容易に行える。
本発明の電磁波シールドフィルムは、絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層に隣接する導電層と、前記導電層の前記絶縁樹脂層とは反対側に隣接する導電性接着剤層と、前記絶縁樹脂層の前記導電層とは反対側に隣接する第1の離型フィルムとを有し、前記第1の離型フィルムは、離型フィルム本体及びその片面に形成された粘着剤層を有し、前記粘着剤層側が前記絶縁樹脂層に隣接しているものであればよく、図示例の実施形態に限定はされない。
例えば、絶縁樹脂層は、2層以上であってもよい。
導電性接着剤層の表面のタック性が少ない場合は、第2の離型フィルム40を省略しても構わない。
離型フィルムは、離型フィルム本体のみで十分な離型性を有する場合は、離型剤層を有しなくてもよい。
離型フィルムは、離型剤層の代わりに粘着剤層を有していてもよい。
図5は、本発明の電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板の一実施形態を示す断面図である。
電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2は、フレキシブルプリント配線板50と、絶縁フィルム60と、第1の実施形態の電磁波シールドフィルム1とを備える。
フレキシブルプリント配線板50は、ベースフィルム52の少なくとも片面にプリント回路54が設けられたものである。
絶縁フィルム60は、フレキシブルプリント配線板50のプリント回路54が設けられた側の表面に設けられる。
電磁波シールドフィルム1の異方導電性接着剤層24は、絶縁フィルム60の表面に接着され、かつ硬化されている。また、異方導電性接着剤層24は、絶縁フィルム60に形成された貫通孔(図示略)を通ってプリント回路54に電気的に接続されている。
電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2においては、第2の離型フィルム40は、異方導電性接着剤層24から剥離されている。
電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2において第1の離型フィルム30が不要になった際には、第1の離型フィルム30は、絶縁樹脂層10から剥離される。
貫通孔のある部分を除くプリント回路54と金属薄膜層22との離間距離は、絶縁フィルム60の厚さと異方導電性接着剤層24の厚さの総和とほぼ等しい。離間距離は、30μm以上200μm以下が好ましく、60μm以上200μm以下がより好ましい。離間距離が30μmより小さいと、信号回路のインピーダンスが低くなるため、100Ω等の特性インピーダンスを有するためには、信号回路の線幅を小さくしなければならず、線幅のバラツキが特性インピーダンスのバラツキとなって、インピーダンスのミスマッチによる反射共鳴ノイズが電気信号に乗りやすくなる。離間距離が200μmより大きいと、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2が厚くなり、可とう性が不足する。
フレキシブルプリント配線板50は、銅張積層板の銅箔を公知のエッチング法により所望のパターンに加工してプリント回路(電源回路、グランド回路、グランド層等)としたものである。
銅張積層板としては、ベースフィルム52の片面または両面に接着剤層(図示略)を介して銅箔を貼り付けたもの;銅箔の表面にベースフィルム52を形成する樹脂溶液等をキャストしたもの等が挙げられる。
接着剤層の材料としては、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、フェノール樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
接着剤層の厚さは、0.5μm以上30μm以下が好ましい。
ベースフィルム52としては、耐熱性を有するフィルムが好ましく、ポリイミドフィルム、液晶ポリマーフィルムがより好ましく、ポリイミドフィルムがさらに好ましい。
ベースフィルム52の表面抵抗は、電気的絶縁性の点から、1×106Ω以上が好ましい。ベースフィルム52の表面抵抗は、実用上の点から、1×1019Ω以下が好ましい。
ベースフィルム52の厚さは、5μm以上200μm以下が好ましく、屈曲性の点から、6μm以上25μm以下がより好ましく、10μm以上25μm以下がより好ましい。
プリント回路54(信号回路、グランド回路、グランド層等)を構成する銅箔としては、圧延銅箔、電解銅箔等が挙げられ、屈曲性の点から、圧延銅箔が好ましい。
銅箔の厚さは、1μm以上50μm以下が好ましく、18μm以上35μm以下がより好ましい。
プリント回路54の長さ方向の端部(端子)は、ハンダ接続、コネクター接続、部品搭載等のため、絶縁フィルム60や電磁波シールドフィルム1に覆われていない。
絶縁フィルム60は、基材フィルム(図示略)の片面に、接着剤の塗布、接着剤シートの貼り付け等によって接着剤層(図示略)を形成したものである。
基材フィルムの表面抵抗は、電気的絶縁性の点から、1×106Ω以上が好ましい。基材フィルムの表面抵抗は、実用上の点から、1×1019Ω以下が好ましい。
基材フィルムとしては、耐熱性を有するフィルムが好ましく、ポリイミドフィルム、液晶ポリマーフィルムがより好ましく、ポリイミドフィルムがさらに好ましい。
基材フィルムの厚さは、1μm以上100μm以下が好ましく、可とう性の点から、3μm以上25μm以下がより好ましい。
接着剤層の材料としては、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、フェノール樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、ポリオレフィン等が挙げられる。エポキシ樹脂は、可とう性付与のためのゴム成分(カルボキシル変性ニトリルゴム等)を含んでいてもよい。
接着剤層の厚さは、1μm以上100μm以下が好ましく、1.5μm以上60μm以下がより好ましい。
本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板は、例えば、下記の工程(d)〜(g)を有する方法によって製造できる。
工程(d):プリント配線板のプリント回路が設けられた側の表面に、プリント回路に対応する位置に貫通孔が形成された絶縁フィルムを設け、絶縁フィルム付きプリント配線板を得る工程。
工程(e):工程(d)の後、絶縁フィルム付きプリント配線板と、第2の離型フィルムを剥離した本発明の電磁波シールドフィルムとを、絶縁フィルムの表面に導電性接着剤層が接触するように重ね、これらを熱プレスすることによって、絶縁フィルムの表面に導電性接着剤層を接着し、かつ導電性接着剤層を、貫通孔を通ってプリント回路に電気的に接続し、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を得る工程。
工程(f):工程(e)の後、第1の離型フィルムが不要になった際に第1の離型フィルムを剥離する工程。
工程(g):必要に応じて、工程(e)と工程(f)との間、または工程(f)の後に異方導電性接着剤層を本硬化させる工程。
図6に示すように、フレキシブルプリント配線板50に、プリント回路54に対応する位置に貫通孔62が形成された絶縁フィルム60を重ね、フレキシブルプリント配線板50の表面に絶縁フィルム60の接着剤層(図示略)を接着し、接着剤層を硬化させることによって、絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板3を得る。フレキシブルプリント配線板50の表面に絶縁フィルム60の接着剤層を仮接着し、工程(g)にて接着剤層を本硬化させてもよい。
接着剤層の接着および硬化は、例えば、プレス機(図示略)等による熱プレスによって行う。
図6に示すように、絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板3に、第2の離型フィルム40を剥離した電磁波シールドフィルム1を重ね、熱プレスすることによって、絶縁フィルム60の表面に異方導電性接着剤層24が接着され、かつ異方導電性接着剤層24が、貫通孔62を通ってプリント回路54に電気的に接続された電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2を得る。
熱プレスの時間は、20秒以上60分以下であり、30秒以上30分以下がさらに好ましい。熱プレスの時間が前記範囲の下限値以上であれば、絶縁フィルム60の表面に異方導電性接着剤層24が接着される。また、絶縁樹脂層10が十分に硬化し、絶縁樹脂層10と第1の離型フィルム30との界面における剥離強度が十分に低下する。熱プレスの時間が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2の製造時間を短縮できる。
図6に示すように、第1の離型フィルムが不要になった際に、絶縁樹脂層10から第1の離型フィルム30を剥離する。
工程(e)における熱プレスの時間が20秒以上10分以下の短時間である場合、工程(e)と工程(f)との間、または工程(f)の後に異方導電性接着剤層24の本硬化を行うことが好ましい。
異方導電性接着剤層24の本硬化は、例えば、オーブン等の加熱装置を用いて行う。
加熱時間は、15分以上120分以下であり、30分以上60分以下が好ましい。加熱時間が前記範囲の下限値以上であれば、異方導電性接着剤層24を十分に硬化できる。加熱時間が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2の製造時間を短縮できる。
加熱温度(オーブン中の雰囲気温度)は、120℃以上180℃以下が好ましく、120℃以上150℃以下が好ましい。加熱温度が前記範囲の下限値以上であれば、加熱時間を短縮できる。加熱温度が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1、フレキシブルプリント配線板50等の劣化等を抑えることができる。
加熱は、特殊な装置を使用しなくてもよい点から、無加圧で行うことが好ましい。
以上説明した電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板にあっては、上述の電磁波シールドフィルム1を用いているので、第1の離型フィルム30の剥離の操作を容易に行える。
なお、本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板は、プリント配線板と、プリント配線板のプリント回路が設けられた側の表面に隣接する絶縁フィルムと、導電層が絶縁フィルムに隣接し、かつ導電層が絶縁フィルムに形成された貫通孔を通ってプリント回路に電気的に接続された本発明の電磁波シールドフィルムを有するものであればよく、図示例の実施形態に限定はされない。
例えば、フレキシブルプリント配線板は、裏面側にグランド層を有するものであってもよい。また、フレキシブルプリント配線板は、両面にプリント回路を有し、両面に絶縁フィルムおよび電磁波シールドフィルムが貼り付けられたものであってもよい。
フレキシブルプリント配線板の代わりに、柔軟性のないリジッドプリント基板を用いてもよい。
第1の実施形態の電磁波シールドフィルム1の代わりに、第2の実施形態の電磁波シールドフィルム1、第3の実施形態の電磁波シールドフィルム1等を用いてもよい。
貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置(Rheometric Scientific,Inc.製、RSAII)を用い、温度:180℃、周波数:1Hz、昇温速度:10℃/分の条件で測定した。
下記第1の離型フィルムと絶縁樹脂層との界面における剥離強度は、第1の離型フィルムの180度剥離試験を行って測定した。
第1の離型フィルム30としては、アクリル系樹脂溶液(総研化学製:SKダイン1495)とイソシアネート系硬化剤溶液(東ソー製:コロネートL)の混合液を塗布乾燥して乾燥膜厚8μmで設けた粘着剤層34を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた(粘着フィルム1)。
第2の離型フィルム40としては、非シリコーン系離型剤にて片面が離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック社製、T157、厚さ:50μm、180℃における貯蔵弾性率:5×108Pa)を用意した。
絶縁樹脂層10の構成素材となる樹脂としてはエポキシ樹脂を用いた。
第1の離型フィルム30の粘着剤層34の表面に熱硬化性エポキシ樹脂とメチルエチルケトンを含む塗料(固形分30%)を塗布し、60℃で2分間加熱し、塗料を乾燥、硬化させて、絶縁樹脂層10(厚さ:10μm、180℃における貯蔵弾性率:1.8×107Pa)を形成した。
第1の離型フィルム30として、アクリル系樹脂溶液(総研化学製:SKダイン1498B)とイソシアネート系硬化剤溶液(東ソー製:コロネートL)の混合液を塗布乾燥して乾燥膜厚8μmで設けた粘着剤層34を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた(粘着フィルム2)。その他は、実験例1と同様に作成した。
第1の離型フィルム30として、アクリル系樹脂溶液(総研化学製:SKダイン1499M)とイソシアネート系硬化剤溶液(東ソー製:コロネートL)の混合液を塗布乾燥して乾燥膜厚8μmで設けた粘着剤層34を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。(粘着フィルム3)。その他は、実験例1と同様に作成した。
第1の離型フィルム30にかえてポリエチレンテレフタレートフィルム(パナック株式会社製、ルミラーT60)を用いた他は、実験例1と同様に作成した。
第1の離型フィルム30として、非シリコーン系離型剤にて片面が離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(パナック株式会社製、パナピール38TP01)を用いた(離型フィルム1)。その他は、実験例1と同様に作成した。
第1の離型フィルム30として、非シリコーン系離型剤にて片面が離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(パナック株式会社製、パナピール125SM1)を用いた(離型フィルム1)。その他は、実験例1と同様に作成した。
それぞれの試験片は、長さ180mm、幅10mmのものを使用した。熱プレス前(加熱・加圧前)の剥離強度においては、絶縁樹脂層10を塗布した面にセロハンテープを張り付け、第1の離型フィルム30と絶縁樹脂層10の剥離強度を測定した。熱プレス後(加熱・加圧後)の剥離強度の測定においては、絶縁樹脂層10を塗布した面と、ポリイミド面と銅箔面とを有する銅張積層板のポリイミド面側を粘着シートを介して前記絶縁樹脂層10に張り付け、熱プレス機により熱圧着させた。この際の熱圧着条件は、熱板温度:170℃、圧力:2MPaで、時間120秒間とした。そして、圧着後の第1の剥離フィルム30と絶縁樹脂層10の剥離強度を測定した。
それに対し、実験例1及び2のように本実施形態の第1の剥離フィルム30を用いると、熱プレス前の浮きがなく、剥離強度も十分大きかった。熱プレス後においても、剥離開始時に手で剥がしやすく、一定の剥離強度で絶縁樹脂層10を剥離することができた。したがって、本実施形態の第1の剥離フィルム30を使用することで、作製工程中に本実施形態の第1の剥離フィルムが剥がれることがなく、熱プレス後も人の手でスムーズに剥がすことが可能となることが示された。
2 電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板
3 絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板
10 絶縁樹脂層
20 導電層
22 金属薄膜層
24 異方導電性接着剤層
24a 熱硬化性接着剤
24b 導電性粒子
26 等方導電性接着剤層
26a 熱硬化性接着剤
26b 導電性粒子
30 第1の離型フィルム
32 離型フィルム本体
34 粘着剤層
40 第2の離型フィルム
42 離型フィルム本体
44 離型剤層
50 フレキシブルプリント配線板
52 ベースフィルム
54 プリント回路
60 絶縁フィルム
62 貫通孔
101 電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板
110 電磁波シールドフィルム
112 絶縁樹脂層
114 金属薄膜層
116 導電性接着剤層
118 第1の離型フィルム
130 フレキシブルプリント配線板
132 ベースフィルム
134 プリント回路
140 絶縁フィルム
142 貫通孔
Claims (14)
- 絶縁樹脂層と、
前記絶縁樹脂層に隣接する導電層と、
前記絶縁樹脂層の前記導電層とは反対側に隣接する第1の離型フィルムとを有し、
前記第1の離型フィルムは、離型フィルム本体及びその片面に形成された粘着剤層を有し、前記粘着剤層側が前記絶縁樹脂層に隣接している電磁波シールドフィルム。 - 前記粘着剤層は熱硬化性樹脂を含有する、請求項1に記載の電磁波シールドフィルム。
- 前記粘着剤層はアクリル系樹脂を含有する、請求項1に記載の電磁波シールドフィルム。
- 前記粘着剤層はさらに硬化剤を含有する、請求項2に記載の電磁波シールドフィルム。
- 前記第1の離型フィルムと前記絶縁樹脂層との界面における剥離強度が10gf/cm以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルム。
- 前記第1の離型フィルムと前記絶縁樹脂層との界面における剥離強度が、下記熱プレス後に200gf/cm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルム。
(熱プレス)
厚さが2mmのシリコーンゴムクッション材、厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さが12μmのポリイミドフィルムの片面に厚さが18μmの銅箔が積層された銅張積層板、電磁波シールドフィルムを用意する。一対の熱盤を備えたプレス機の熱盤間に、シリコーンゴムクッション材、ポリエチレンテレフタレートフィルム、銅張積層板、電磁波シールドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、シリコーンゴムクッション材を、この順に、かつ銅張積層板の銅箔と電磁波シールドフィルムの導電層とが接するように配置し、熱盤温度:170℃、圧力:2MPaで120秒間熱プレスする。 - 前記離型フィルム本体の厚みが25μm以上100μm以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルム。
- 前記絶縁樹脂層の厚みが5μm以上15μm以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルム。
- 前記絶縁樹脂層が熱硬化性樹脂を含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルム。
- 前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である、請求項9に記載の電磁波シールドフィルム。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムを製造する方法であって、下記の工程(a)及び(b)を有する、電磁波シールドフィルムの製造方法。
(a)前記第1の離型フィルムの前記粘着剤層側に前記絶縁樹脂層を形成する工程。
(b)前記絶縁樹脂層の前記第1の離型フィルムとは反対側の面に導電層を形成する工程。 - 前記工程(a)は、前記第1の離型フィルムの片面に、樹脂及び溶剤を含む塗料を塗布して前記絶縁樹脂層を形成する、請求項11に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
- 下記の工程(c)をさらに有する、請求項11または12に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
(c)前記工程(b)の後、前記導電層の前記絶縁樹脂層とは反対側の面に第2の離型フィルムを形成する工程。 - 下記の工程(d)〜(f)を有する、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法。
(d)ベースフィルムの少なくとも片面にプリント回路を有するプリント配線板の前記プリント回路が設けられた側の表面に、絶縁フィルムを設け、絶縁フィルム付きプリント配線板を得る工程。
(e)前記工程(d)の後、前記絶縁フィルム付きプリント配線板と、請求項1〜10のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムとを、前記絶縁フィルムの表面に導電性接着剤層が接触するように重ね、これらを熱プレスすることによって、前記絶縁フィルムの表面に前記導電性接着剤層を接着する工程。
(f)前記工程(e)の後、前記第1の離型フィルムを剥離し、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を得る工程。
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