JP7265968B2 - 電磁波シールドフィルムの製造方法、電磁波シールドフィルム及び回路基板 - Google Patents
電磁波シールドフィルムの製造方法、電磁波シールドフィルム及び回路基板 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7265968B2 JP7265968B2 JP2019170607A JP2019170607A JP7265968B2 JP 7265968 B2 JP7265968 B2 JP 7265968B2 JP 2019170607 A JP2019170607 A JP 2019170607A JP 2019170607 A JP2019170607 A JP 2019170607A JP 7265968 B2 JP7265968 B2 JP 7265968B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- electromagnetic wave
- wave shielding
- insulating resin
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
- Structure Of Printed Boards (AREA)
Description
・絶縁樹脂層の表面の意匠性が低い。
・絶縁樹脂層の表面に生じた傷等が目立ちやすい。
・絶縁樹脂層の表面に印刷を行った場合、光の反射によって印刷された文字や絵柄の視認性が悪くなる。
・光学センサ(カメラモジュールのCCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等)等の周辺にある絶縁樹脂層からの光の反射によって光学センサ等が影響を受けるおそれがある。
離型フィルム本体及び離型剤層を有する離型フィルムの前記離型剤層上に、樹脂及び粒子を含む絶縁樹脂層を形成し、絶縁樹脂層付き離型フィルムを製造する工程と、
前記絶縁樹脂層付き離型フィルムと、キャリアフィルム本体及びキャリアフィルム粘着剤層を有するキャリアフィルムとを、前記絶縁樹脂層と前記キャリアフィルム粘着剤層とが対向するように貼り合わせる工程と、
前記離型フィルムを剥離して、前記キャリアフィルムに前記絶縁樹脂層を転写する工程と、
前記絶縁樹脂層の前記キャリアフィルムとは反対側の表面に、金属を蒸着して金属蒸着膜からなるシールド層を形成する工程と、
を備える、
電磁波シールドフィルムの製造方法。
[2]
前記離型剤層の表面の表面粗さRzが0.01~1μmである、[1]に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
ここで、表面粗さRzは、JIS B 0601:2013に規定する最大高さRzである。
[3]
前記離型剤層が非シリコーン系離型剤からなる、[1]又は[2]に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[4]
前記離型剤層の表面のメチルエチルケトンに対する接触角が20°以下である、[1]~[3]のいずれか1つに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[5]
前記離型フィルムを剥離した後、前記金属を蒸着する前に、前記絶縁樹脂層の前記キャリアフィルムとは反対側の表面にコロナ処理、プラズマ処理、金属スパッタ処理及び密着付与剤処理からなる群から選択される少なくとも1つの処理を行う、[1]~[4]のいずれか1つに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[6]
前記離型フィルムを剥離した後、前記金属を蒸着する前の、前記絶縁樹脂層の前記キャリアフィルムとは反対側の表面の光沢度が80%以上であり、
前記キャリアフィルムを剥離した後の、前記絶縁樹脂層の前記シールド層とは反対側の表面の光沢度が20%以下である、
[1]~[5]のいずれか1つに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[7]
前記絶縁樹脂層において、前記粒子の平均粒子径と前記樹脂の厚みの比〔粒子の平均粒子径/樹脂の厚み〕が1.1~2.5である、[1]~[6]のいずれか1つに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[8]
前記粒子が溶剤不溶性有機樹脂粒子又は溶剤不溶性無機粒子である、[1]~[7]のいずれか1つに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[9]
前記粒子が溶剤不溶性難燃剤である、[1]~[8]のいずれか1つに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[10]
前記離型フィルムと前記絶縁樹脂層との間の剥離力が、前記キャリアフィルムと前記絶縁樹脂層との間の剥離力よりも小さい、[1]~[9]のいずれか1つに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[11]
前記離型フィルムと前記絶縁樹脂層との間の剥離力が0.1~15g/cmであり、
前記キャリアフィルムと前記絶縁樹脂層との間の剥離力が0.5~25g/cmである、
[1]~[10]のいずれか1つに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[12]
さらに、前記シールド層の前記絶縁樹脂層とは反対側の表面に、絶縁性接着剤又は導電性接着剤を積層して絶縁性接着剤層又は導電性接着剤層を形成する、[1]~[11]のいずれか1つに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[13]
前記金属が、金、銀、銅、アルミニウム及びニッケルからなる群から選択される少なくとも1種である、[1]~[12]のいずれか1つに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[14]
絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層に隣接し、金属蒸着膜からなるシールド層と、前記シールド層の前記絶縁樹脂層とは反対側に設けられた導電性接着剤層と、を備える電磁波シールドフィルムであって、
前記絶縁樹脂層は樹脂及び粒子を含み、
前記絶縁樹脂層の前記シールド層とは反対側の表面の光沢度が20%以下である、
電磁波シールドフィルム。
[15]
前記絶縁樹脂層の前記シールド層の表面のメチルエチルケトンに対する接触角が20°以下である、[14]に記載の電磁波シールドフィルム。
[16]
前記絶縁樹脂層において、前記粒子の平均粒子径と前記樹脂の厚みの比〔粒子の平均粒子径/樹脂の厚み〕が1.1~2.5である、[14]又は[15]に記載の電磁波シールドフィルム。
[17]
前記粒子が溶剤不溶性有機樹脂粒子又は溶剤不溶性無機粒子である、[14]~[16]のいずれか1つに記載の電磁波シールドフィルム。
[18]
前記粒子が溶剤不溶性難燃剤である、[14]~[17]のいずれか1つに記載の電磁波シールドフィルム。
[19]
前記金属蒸着膜が、金、銀、銅、アルミニウム及びニッケルからなる群から選択される少なくとも1種を蒸着した膜である、[14]~[18]のいずれか1つに記載の電磁波シールドフィルム。
[20]
基板の少なくとも一方の面に回路が設けられた回路基板本体と、
前記一方の面に接して配置された絶縁フィルムと、
前記絶縁フィルムの前記回路基板本体とは反対側に隣接する[14]~[19]のいずれか1つに記載の電磁波シールドフィルムと、を備え、
前記電磁波シールドフィルムにおける前記導電性接着剤層が、前記絶縁フィルムに接着している、回路基板。
「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の両側の数値を範囲内に含むものとする。
フィルム(キャリアフィルム、保護フィルム等)、電磁波シールドフィルムの各層の厚みは、デジタル測長機(ミツトヨ社製、ライトマチックVL-50-B)を用いて無作為に選ばれた5箇所の厚みを測定し、平均した値である。
シールド層の厚みは、渦電流式膜厚計を用いて無作為に選ばれた5箇所の厚みを測定し、平均した値である。
貯蔵弾性率は、測定対象に与えた応力と検出したひずみから算出され、温度又は時間の関数として出力する動的粘弾性測定装置を用いて、粘弾性特性の一つとして測定される。
表面抵抗は、106Ω/□未満の場合は、低抵抗抵抗率計(例えば、三菱ケミカル社製、ロレスタGP、ASPプローブ)を用い、四端子法(JIS K 7194:1994及びJIS R 1637:1998に準拠する方法)で測定される表面抵抗率であり、106Ω/□以上の場合は、高抵抗抵抗率計(例えば、三菱ケミカル社製、ハイレスタUP、URSプローブ)を用い、二重リング法(JIS K 6911:2006に準拠する方法)で測定される表面抵抗率である。
「エポキシ」とは、炭素鎖によって結合されている2原子の炭素と結合する-O-原子団に対する基名である。
「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基及びメタクリロイル基の総称である。
「等方導電性接着剤層」とは、厚み方向及び面方向に導電性を有する導電性接着剤層を意味する。
「異方導電性接着剤層」とは、厚み方向に導電性を有し、面方向に導電性を有しない導電性接着剤層を意味する。
「面方向に導電性を有しない導電性接着剤層」とは、表面抵抗が1×104Ω/□以上である導電性接着剤層を意味する。
「PET」とは、polyethylene telephthalate(ポリエチレンテレフタラート)を意味する。
「OPP」とは、oriented polypropylene(延伸ポリプロピレン)を意味する。
図1~3における寸法比は、説明の便宜上、実際のものとは異なったものである。
本発明の電磁波シールドフィルムの製造方法は、以下の工程(a)~(d)を備える。
工程(a):離型フィルムの片面に絶縁樹脂層を形成する工程。
工程(b):工程(a)の後、絶縁樹脂層付き離型フィルムをキャリアフィルムと貼り合わせる工程。
工程(c):工程(b)の後、離型フィルムを剥離して絶縁樹脂層をキャリアフィルムに転写する工程。
工程(d):絶縁樹脂層の表面に金属を蒸着してシールド層を形成する工程。
工程(e):シールド層の表面に、導電性接着剤を積層して導電性接着剤層を形成する。
工程(f):導電性接着剤層の表面に、保護フィルムを貼り付ける。
工程(a)では、離型フィルム本体41及び離型剤層42を有する離型フィルム40の離型剤層42上に、樹脂10a及び粒子10bを含む絶縁樹脂組成物を塗布して、絶縁樹脂層10を形成し、絶縁樹脂層付き離型フィルムを製造する(図1(A)、図1(B)参照)。
離型フィルム40は、離型フィルム本体41の一方の表面に離型剤層42を形成したものである。
離型剤層42の表面の表面粗さが後に絶縁樹脂層に転写して絶縁樹脂層の表面粗さとなり、更にその上に蒸着するシールド層の表面の表面粗さとなることから、伝送特性の向上のためには、後述するように、離型剤層42の表面の表面粗さができる限り小さいことが望まれる。
この凹凸は、当該表面における表面粗さRzとして表される。
前記表面粗さRzは、0.01~1μmが好ましく、0.02~0.8μmがより好ましく、0.03~0.5μmがさらに好ましい。
離型フィルム40の厚みがこの範囲内であると、離型フィルム40が適度な硬さと柔軟性を有するようになり、より剥離しやすくなる。
具体的には、離型フィルム40の離型剤層42上に、樹脂10a及び粒子10bを含む絶縁樹脂組成物を塗布して、絶縁樹脂層10を形成する。
樹脂10aとしては、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂が挙げられる。樹脂10aが熱硬化性樹脂であるときは、前記絶縁樹脂組成物は、さらに硬化剤を含むことが好ましい。
前記溶剤不溶性樹脂粒子としては、架橋アクリル樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子等が例示される。
前記溶剤不溶性無機粒子としては、シリカ粒子、アルミナ粒子、チタン粒子、セラミック粒子等が例示される。
粒子10bとしては、特に、溶剤不溶性難燃剤が好ましい。前記溶剤不溶性難燃剤としては、リン酸塩、ホスフィン酸塩、ポリリン酸塩、及びメラミン誘導体等が挙げられ、具体的には、リン酸アルミニウム、ホスフィン酸アルミニウム、トリス(ジエチルホスフィン酸)アルミニウム、ポリリン酸メラミン(ポリリン酸メラミン・メラム・メレム複塩を含む)、ポリリン酸アンモニウム、メラミンシアヌレート、ホウ酸メラミン等が例示される。これらの中でも、難燃効果が高いことから、メラミン誘導体とリン系難燃剤とを併用することが好ましい。
粒子10bの平均粒子径がこの範囲内であると、絶縁樹脂層の厚み及び光沢度の調整が容易になる。
絶縁樹脂層10の厚みがこの範囲内であると、絶縁樹脂層10がシールド層20の保護層としての機能を十分に発揮できる。また、電磁波シールドフィルムの厚みをより薄くできる。
前記比がこの範囲内であると、絶縁樹脂層10のシールド層20とは反対側の表面の光沢度をより適切な範囲内とすることができる。光沢度については後述する。
絶縁樹脂層10の180℃における貯蔵弾性率がこの範囲内であると、絶縁樹脂層10がより適度な硬さを有するようになり、熱プレスの際の絶縁樹脂層10における圧力損失をさらに低減できる。その結果、導電性接着剤層30とプリント配線板3の絶縁フィルム70とがさらに十分に接着され、導電性接着剤層30が絶縁フィルム70の貫通孔を通って回路84により確実に電気的に接続される。また、電磁波シールドフィルムの可とう性がより向上する。その結果、電磁波シールドフィルムが絶縁フィルム70の貫通孔内にさらに沈み込みやすくなり、導電性接着剤層30が絶縁フィルム70の貫通孔を通ってプリント配線板3の回路84により確実に電気的に接続される。
メチルエチルケトンに対する接触角MEKCAがこの範囲内であると、絶縁樹脂組成物塗料を離型剤層上にコーティング等により形成する際に、ピンホールなどを発生しづらく良好な絶縁樹脂層が得られる。
工程(b)では、工程(a)で製造した絶縁樹脂層付き離型フィルムと、キャリアフィルム本体51及びキャリアフィルム粘着剤層52を有するキャリアフィルム50とを、絶縁樹脂層10とキャリアフィルム粘着剤層52とが対向するように貼り合わせる(図1(C)参照)。
キャリアフィルム50は、電磁波シールドフィルムをプリント配線板3に貼り付けた後には、絶縁樹脂層10から剥離される。
着色剤及びフィラーのいずれか一方又は両方としては、絶縁樹脂層10と明確に区別でき、熱プレスした後にキャリアフィルム50の剥がし残しに気が付きやすい点から、絶縁樹脂層10とは異なる色のものが好ましく、白色顔料若しくはフィラー又は白色顔料と他の顔料若しくはフィラーとの組み合わせがより好ましい。
キャリアフィルム本体51の180℃における貯蔵弾性率がこの範囲内であると、キャリアフィルム50がより適度の硬さを有するようになり、熱プレスの際のキャリアフィルム50における圧力損失を低減できる。また、キャリアフィルムの柔軟性がより良好となる。
キャリアフィルム本体51の厚みがこの範囲内であると、電磁波シールドフィルムのハンドリング性がより良好となる。また、プリント配線板に電磁波シールドフィルムを熱プレスする際に導電性接着剤層30に熱が伝わりやすい。
キャリアフィルム50の厚みがこの範囲内であると、電磁波シールドフィルムのハンドリング性がより良好となる。また、プリント配線板に電磁波シールドフィルムを熱プレスする際に導電性接着剤層30に熱がより伝わりやすい。
工程(c)では、工程(b)でキャリアフィルム50を貼り付けた絶縁樹脂層付き離型フィルムから、離型フィルム40を剥離して、キャリアフィルム50に絶縁樹脂層10を転写する(図1(D)参照)。
離型フィルム40と絶縁樹脂層10との間の剥離力と、キャリアフィルム50と絶縁樹脂層10との間の剥離力との関係が上記のとおりであると、本工程において、絶縁樹脂層付き離型フィルムから、離型フィルム40を剥離する際に、キャリアフィルム50が絶縁樹脂層10から剥がれてしまう危険が小さくなる。
工程(d)は、絶縁樹脂層10のキャリアフィルム50とは反対側の表面に、金属を蒸着して金属蒸着膜からなるシールド層20を形成する工程である(図1(E)参照)。
これらの処理を行うことにより、絶縁樹脂層10の金属を蒸着する表面の表面を改質することにより、金属を蒸着して得られる金属蒸着膜であるシールド層20と絶縁樹脂層10との密着性がより向上する。
蒸着は、物理蒸着(真空蒸着、スパッタリング、イオンビーム蒸着、電子ビーム蒸着等)及び化学蒸着のいずれによって行ってもよい。形成される金属蒸着膜の厚みを薄くでき、かつ、厚みが薄くても面方向の導電性に優れ、ドライプロセスで簡便に行えることから、物理蒸着がより好ましい。
シールド層20の表面抵抗がこの範囲内であると、シールド層20を十分に薄くできる。また、シールド層20が電磁波シールド層として十分に機能できる。
シールド層20の厚みがこの範囲内であると、面方向の導電性がより良好になるとともに、電磁波ノイズの遮蔽効果がより良好になる。また、電磁波シールドフィルムを薄くでき、電磁波シールドフィルムの生産性及び可とう性がより向上する。
前記光沢度がこの範囲内であると、絶縁樹脂層10の金属を蒸着しようとする表面がより平滑であり、均一な厚みの金属蒸着膜を形成しやすい。
前記光沢度がこの範囲内であると、絶縁樹脂層10のキャリアフィルム50を剥離した後の表面がより艶消しとなっており、意匠性に優れるとともに、光の反射をより抑制できる。
本発明の電磁波シールドフィルムの製造方法は、さらに、シールド層20の絶縁樹脂層10とは反対側の表面に、導電性接着剤を積層して、導電性接着剤層30を形成する工程を備えていてもよい(図1(F)参照)。
導電性接着剤層30としては、厚み方向に導電性を有し、面方向には導電性を有さない異方導電性接着剤層、又は厚み方向及び面方向に導電性を有する等方導電性接着剤層が挙げられる。
熱硬化性の導電性接着剤層は、例えば、熱硬化性接着剤と導電性粒子とを含む。
前記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、合成ゴム、紫外線硬化アクリレート樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、耐熱性に優れる点から、エポキシ樹脂が好ましい。
前記硬化剤としては、熱硬化性樹脂の種類に応じた公知の硬化剤が挙げられる。
前記熱硬化性接着剤は、必要に応じて難燃剤を含んでいてもよい。
前記熱硬化性接着剤は、導電性接着剤層の強度を高め、打ち抜き特性を向上させるために、セルロース樹脂、ミクロフィブリル(ガラス繊維等)を含んでいてもよい。
前記熱硬化性接着剤は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。
前記導電性粒子の平均粒子径がこの範囲内であると、前記異方導電性接着剤層の厚みを確保することができ、十分な接着強度を得ることができる。また、前記異方導電性接着剤層の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)を確保でき、絶縁フィルムの貫通孔内を導電性接着剤で十分に埋めることができる。
前記導電性粒子の割合がこの範囲内であると、前記前記異方導電性接着剤層の導電性がより良好になる。また、前記異方導電性接着剤層の接着性及び流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)がより良好になる。さらに、電磁波シールドフィルムの可とう性がより向上する。
前記異方導電性接着剤層の表面抵抗が前記範囲の下限値以上であれば、前記導電性粒子の含有量が低く抑えられる。また、実用上、異方性に問題がない。
前記異方導電性接着剤層の厚みがこの範囲内であると、前記異方導電性接着剤層の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)を確保でき、絶縁フィルムの貫通孔内を導電性接着剤で十分に埋めることができる。また、電磁波シールドフィルムを薄くできる。さらに、電磁波シールドフィルムの可とう性がより向上する。
前記導電性粒子の平均粒子径がこの範囲内であると、前記導電性粒子の接触点数が増えることになり、3次元方向の導通性を安定的に高めることができる。また、前記等方導電性接着剤層の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)を確保でき、絶縁フィルムの貫通孔内を導電性接着剤で十分に埋めることができる。
前記導電性粒子の割合がこの範囲内であると、前記等方導電性接着剤層の導電性がより良好になる。また、前記等方導電性接着剤層の接着性及び流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)がより良好になる。さらに、電磁波シールドフィルムの可とう性がより向上する。
前記等方導電性接着剤層の表面抵抗がこの範囲内であると、前記導電性粒子の含有量が低く抑えられ、前記導電性接着剤の粘度が高くなりすぎず、塗布性がさらに良好となるとともに、前記等方導電性接着剤層の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)をさらに確保できる。また、等方導電性接着剤層26の全面が均一な導電性を有するものとなる。
前記等方導電性接着剤層の厚みがこの範囲内であると、前記等方導電性接着剤層の導電性がより良好になり、電磁波シールド層として十分に機能できるとともに、前記等方導電性接着剤層の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)を確保でき、絶縁フィルムの貫通孔内を導電性接着剤で十分に埋めることができ、耐折性も確保でき繰り返し折り曲げても前記等方導電性接着剤層が断裂することはない。また、電磁波シールドフィルムを薄くできる。さらに、電磁波シールドフィルムの可とう性がより向上する。
導電性接着剤層30の180℃における貯蔵弾性率がこの範囲内であると、導電性接着剤層30がより適度の硬さを有するようになり、熱プレスの際の導電性接着剤層30における圧力損失をより低減できる。その結果、導電性接着剤層30とプリント配線板の回路とが十分に接着され、導電性接着剤層30が絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板の回路により確実に電気的に接続される。また、電磁波シールドフィルムの可とう性がより向上する。その結果、電磁波シールドフィルムが絶縁フィルムの貫通孔内に沈み込みやすくなり、導電性接着剤層が絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路により確実に電気的に接続される。
本発明の電磁波シールドフィルムの製造方法は、工程(e)に代えて、導電性接着剤層30の代わりに絶縁性接着剤層(図示省略)を形成する工程を備えていてもよい。
絶縁性接着剤層は、シールド層20の絶縁樹脂層10とは反対側の表面に、絶縁性接着剤を積層して、形成する。
前記絶縁性接着剤層は、はんだリフロー工程に供される際の耐熱性(半田耐熱性)の点から、光硬化性樹脂及び光ラジカル重合開始剤を含む絶縁性接着剤を塗布し、半硬化又は硬化させて形成したもの、又は熱硬化性樹脂及び硬化剤を含む絶縁性接着剤を塗布し、半硬化又は硬化させて形成したものが好ましい。
前記光ラジカル重合開始剤としては、光硬化性樹脂の種類に応じた公知の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。
前記硬化剤としては、熱硬化性樹脂の種類に応じた公知の硬化剤が挙げられる。
前記着色剤及びフィラーのいずれか一方又は両方としては、耐候性、耐熱性、隠蔽性の点から、顔料又はフィラーが好ましく、回路の隠蔽性、意匠性の点から、黒色顔料、又は黒色顔料と他の顔料もしくはフィラーとの組み合わせがより好ましい。
前記絶縁性接着剤層は、さらに、難燃剤を含んでいてもよい。前記絶縁性接着剤層は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。
前記絶縁性接着剤層の厚みは、0.1~30μmが好ましく、0.5~20μmがより好ましく、1~15μmがさらに好ましい。
前記絶縁性接着剤層の厚みがこの範囲内であると、接着力と薄さのバランスが良い。
本発明の電磁波シールドフィルムの製造方法は、さらに、導電性接着剤層30のシールド層20とは反対側の表面に、保護フィルム60を設ける工程を備えていてもよい。保護フィルム60は保護フィルム本体61のみからなるもの、保護フィルム本体61及び保護フィルム粘着剤層62を有するものなどがある(図1(G)参照)。
保護フィルム本体61は、着色剤、フィラー等を含んでいてもよい。
前記粘着剤としては、公知の粘着剤を用いればよい。
本発明の電磁波シールドフィルムの製造方法が、工程(e)に代えて工程(e’)を備える場合は、工程(f)に代えて、絶縁性接着剤層(図示省略)のシールド層20とは反対側の表面に、保護フィルム60を貼り付ける工程を備えていてもよい。
図2に示す本実施形態の電磁波シールドフィルム1は、絶縁樹脂層10と、絶縁樹脂層10に隣接し、金属蒸着膜からなるシールド層20と、シールド層20の絶縁樹脂層10とは反対側に設けられた導電性接着剤層30と、を備える。
図3に示す本実施形態の回路基板2は、基板82の少なくとも一方の面に回路84が設けられた回路基板本体80と、前記一方の面に接して配置された絶縁フィルム70と、絶縁フィルム70の回路基板本体80とは反対側に隣接する、上述した電磁波シールドフィルム1と、を備え、電磁波シールドフィルム1における導電性接着剤層30が、絶縁フィルム70に接着している。
電磁波シールドフィルム1は、上述したものである。
回路基板本体80は、銅張積層板の銅箔を公知のエッチング法により所望のパターンに加工して回路84としたものである。
銅張積層板としては、基板82の片面又は両面に接着剤層(図示省略)を介して銅箔を貼り付けたもの;銅箔の表面に基板82を形成する樹脂溶液等をキャストしたもの等が挙げられる。
接着剤層の材料としては、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
接着剤層の厚みは、0.5~30μmが好ましい。
回路84を構成する銅箔としては、圧延銅箔、電解銅箔等が挙げられ、屈曲性の点から、圧延銅箔が好ましい。回路84は、例えば、信号回路、グランド回路、グランド層等として使用される。
銅箔の厚みは、1~50μmが好ましく、18~35μmがより好ましい。
回路84の長さ方向の端部(端子)は、ハンダ接続、コネクター接続、部品搭載等のため、電磁波シールドフィルム1に覆われず、露出している。
基板82としては、耐熱性を有するフィルムが好ましく、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、液晶ポリマーフィルムがより好ましく、ポリイミドフィルムがさらに好ましい。
絶縁フィルム70(カバーレイフィルム)は、絶縁フィルム本体(図示省略)の片面に、接着剤の塗布、接着剤シートの貼り付け等によって接着剤層(図示省略)を形成したものである。
絶縁フィルム本体の表面抵抗は、電気的絶縁性を高くすることから、1.0×106Ω/□以上が好ましく、5.0×106Ω/□以上がより好ましい。絶縁フィルム本体の表面抵抗の上限は、特に限定されないが、実用上、1.0×1019Ω/□が好ましい。
貫通孔は、回路基板本体80の回路84に対応する位置に形成される。電磁波シールドフィルム1の導電性接着剤層30は、絶縁フィルム70に形成された貫通孔を通って回路84に電気的に接続される。
貫通孔の開口部の形状は、特に限定されない。貫通孔の開口部の形状としては、円形、楕円形、四角形等が挙げられる。
図3に示す本実施形態の回路基板2は、例えば、下記の工程を有する方法によって製造できる。
工程(α):回路基板本体80の回路84が設けられた側の表面に、絶縁フィルム70を設け、プリント配線板3を得る。
工程(β):工程(α)の後、プリント配線板3の絶縁フィルム70の表面に、電磁波シールドフィルム1の導電性接着剤層30が接触するように重ね、これらを圧着することによって、絶縁フィルム70の表面に導電性接着剤層30を接着する。この際、絶縁樹脂層10及び導電性接着剤層30を加熱しながらプレスしてもよい。この後、絶縁樹脂層10及び導電性接着剤層30をさらに加熱することによって、絶縁樹脂層10の硬化性樹脂組成物を硬化させてもよい。
具体的には、まず、回路基板本体80に、絶縁フィルム70を重ねる。このとき、絶縁フィルム70には、回路84に対応する位置に貫通孔が形成されていることが好ましい。次いで、回路基板本体80の表面に絶縁フィルム70の接着剤層(図示省略)を接着し、接着剤層を硬化させることによって、プリント配線板3を得る。回路基板本体80の表面に絶縁フィルム70の接着剤層を仮接着し、工程(β)にて接着剤層を本硬化させてもよい。
接着剤層の接着及び硬化は、例えば、プレス機(図示省略)等による熱プレスによって行うことが好ましい。
具体的には、プリント配線板3に、電磁波シールドフィルム1を重ね、熱プレス等により圧着する。これにより、絶縁フィルム70の表面に導電性接着剤層30を接着する。絶縁フィルム70の回路84に対応する位置に貫通孔が形成されていれば、導電性接着剤層30が貫通孔内に押し込まれ、貫通孔内を埋めて回路84に電気的に接続する。これにより、回路基板2を得る。
熱プレスの時間は、20秒~60分が好ましく、30秒~30分がより好ましい。熱プレスの時間がこの範囲内であると、絶縁フィルム70の表面に導電性接着剤層30を容易に接着でき、かつ、回路基板の製造時間を短縮できる。
具体的には、工程(γ)は、電磁波シールドフィルム1の導電性接着剤層30から離型フィルムを剥離する工程である。
具体的には、工程(δ)は、キャリアフィルムが不要になった際に、絶縁樹脂層10からキャリアフィルムを剥離する工程である。
各実施例で得た電磁波シールドフィルムを厚さ125μmのポリイミドフィルムに180℃3MPa4分で圧着し、150℃60分のオーブンに入れたサンプルをUL(アメリカ保険業者安全試験所:Underwriters Laboratories Inc.)規格のVTM試験(ASTM D4804)により判定した。
導電性接着剤組成物として、熱硬化性接着剤(エポキシ樹脂(DIC社製、EXA-4816)の100質量部と硬化剤(味の素ファインテクノ社製、PN-23)の20質量部とを混合してなる潜在硬化性エポキシ樹脂)、難燃剤(9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナントレン-10-オキサイド)40質量部、導電性粒子(体積平均粒子径5μmの銅粒子)の20質量部を、溶剤(メチルエチルケトン)の200質量部に溶解または分散させたものを用意した。
離型フィルムとして、非シリコーン系離型剤にて片面が離型処理されたPETフィルム(リンテック社製、T157、離型フィルム本体の厚さ:50μm、離型剤層の厚さ:0.1μm、離型剤層の表面粗さRz0.2μ)を用意した。
キャリアフィルムとして、アクリル系粘着剤を15μmの厚みで備えた厚さ50μmのPETフィルムを用意した。
保護フィルムとして、厚さ30μmのOPPフィルムを用意した。
絶縁樹脂層形成用塗料として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製、jER(登録商標)828)の100質量部、硬化剤(昭和電工社製、ショウアミンX(登録商標))の20質量部、2-エチル-4-メチルイミダゾールの2質量部、およびポリリン酸アンモニウム(Cas.68333-79-9、体積平均粒子径9μm、メチルエチルケトンに対する溶解度0.1g/100g未満)の50質量部、メラミンシアヌレート(Cas.37640-57-6、体積平均粒子径9μm、メチルエチルケトンに対する溶解度0.1g/100g未満)の50質量部、カーボンブラックの2質量部を溶剤(メチルエチルケトン)の200質量部に溶解した塗料を用意した。
絶縁樹脂層の上にキャリアフィルムの粘着剤面を貼り合わせ、次いで、絶縁樹脂層から離型フィルムを剥離した。離型フィルムを剥離した絶縁樹脂層の表面の光沢度(A2)、Rz(B2)を測定し、表1に示した。
離型フィルムを剥離した絶縁樹脂層の表面に、電子ビーム蒸着法にて銅を物理的に蒸着させ、シールド層(蒸着膜、厚さ:300nm)を形成した。シールド層表面の光沢度(A3)、Rz(B3)を測定し、表1に示した。
シールド層の表面に熱硬化性導電性接着剤組成物を、ダイコーターを用いて塗布し、溶剤を揮発させてBステージ化することによって、異方導電性接着剤層(接着剤の厚さ5μm、銅粒子:8質量%)を形成した。
異方導電性接着剤層の表面に保護フィルムを貼り付けて、実施例1の電磁波シールドフィルムを得た。
絶縁樹脂層形成用塗料として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製、jER(登録商標)828)の100質量部、硬化剤(昭和電工社製、ショウアミンX(登録商標))の20質量部、2-エチル-4-メチルイミダゾールの2質量部、および架橋アクリル樹脂粒子(体積平均粒子径10μm、メチルエチルケトンに対する溶解度0.1g/100g未満)の50質量部、カーボンブラックの2質量部を溶剤(メチルエチルケトン)の200質量部に溶解した塗料を用意した。
この絶縁樹脂層形成用塗料を用いた他は、実施例1と同様にして実施例2の電磁波シールドフィルムを得た。
絶縁樹脂層形成用塗料として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製、jER(登録商標)828)の100質量部、硬化剤(昭和電工社製、ショウアミンX(登録商標))の20質量部、2-エチル-4-メチルイミダゾールの2質量部、およびシリカ粒子(体積平均粒子径8μm、メチルエチルケトンに対する溶解度0.1g/100g未満)の50質量部、カーボンブラックの2質量部を溶剤(メチルエチルケトン)の200質量部に溶解した塗料を用意した。
この絶縁樹脂層形成用塗料を用いた他は、実施例1と同様にして実施例3の電磁波シールドフィルムを得た。
2 回路基板
3 プリント配線板
10 絶縁樹脂層
10a 樹脂
10b 粒子
20 シールド層
30 導電性接着剤層
40 離型フィルム
41 離型フィルム本体
42 離型剤層
50 キャリアフィルム
51 キャリアフィルム本体
52 キャリアフィルム粘着剤層
60 保護フィルム
61 保護フィルム本体
62 保護フィルム粘着剤層
70 絶縁フィルム
80 回路基板本体
82 基板
84 回路
Claims (20)
- 離型フィルム本体及び離型剤層を有する離型フィルムの前記離型剤層上に、樹脂及び粒子を含む絶縁樹脂層を形成し、絶縁樹脂層付き離型フィルムを製造する工程と、
前記絶縁樹脂層付き離型フィルムと、キャリアフィルム本体及びキャリアフィルム粘着剤層を有するキャリアフィルムとを、前記絶縁樹脂層と前記キャリアフィルム粘着剤層とが対向するように貼り合わせる工程と、
前記離型フィルムを剥離して、前記キャリアフィルムに前記絶縁樹脂層を転写する工程と、
前記絶縁樹脂層の前記キャリアフィルムとは反対側の表面に、金属を蒸着して金属蒸着膜からなるシールド層を形成する工程と、
を備え、
前記絶縁樹脂層において、前記粒子の平均粒子径と前記樹脂の厚みの比〔粒子の平均粒子径/樹脂の厚み〕が1.1~2.5である、
電磁波シールドフィルムの製造方法。 - 前記離型剤層の表面の表面粗さRzが0.01~1μmである、請求項1に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
ここで、表面粗さRzは、JIS B 0601:2013に規定する最大高さRzである。 - 前記離型剤層が非シリコーン系離型剤からなる、請求項1又は2に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
- 前記離型剤層の表面のメチルエチルケトンに対する接触角が20°以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
- 前記離型フィルムを剥離した後、前記金属を蒸着する前に、前記絶縁樹脂層の前記キャリアフィルムとは反対側の表面にコロナ処理、プラズマ処理、金属スパッタ処理及び密着付与剤処理からなる群から選択される少なくとも1つの処理を行う、請求項1~4のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
- 前記離型フィルムを剥離した後、前記金属を蒸着する前の、前記絶縁樹脂層の前記キャリアフィルムとは反対側の表面の光沢度が80%以上であり、
前記キャリアフィルムを剥離した後の、前記絶縁樹脂層の前記シールド層とは反対側の表面の光沢度が20%以下である、
請求項1~5のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。 - 前記粒子の平均粒子径が1~20μmである、請求項1~6のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
- 前記粒子が溶剤不溶性有機樹脂粒子又は溶剤不溶性無機粒子である、請求項1~7のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
- 前記粒子が溶剤不溶性難燃剤である、請求項1~8のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
- 前記離型フィルムと前記絶縁樹脂層との間の剥離力が、前記キャリアフィルムと前記絶縁樹脂層との間の剥離力よりも小さい、請求項1~9のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
- 前記離型フィルムと前記絶縁樹脂層との間の剥離力が0.1~15g/cmであり、
前記キャリアフィルムと前記絶縁樹脂層との間の剥離力が0.5~25g/cmである、
請求項1~10のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。 - さらに、前記シールド層の前記絶縁樹脂層とは反対側の表面に、絶縁性接着剤又は導電性接着剤を積層して絶縁性接着剤層又は導電性接着剤層を形成する、請求項1~11のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
- 前記金属が、金、銀、銅、アルミニウム及びニッケルからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1~12のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
- 絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層に隣接し、金属蒸着膜からなるシールド層と、前記シールド層の前記絶縁樹脂層とは反対側に設けられた導電性接着剤層と、を備える電磁波シールドフィルムであって、
前記絶縁樹脂層は樹脂及び粒子を含み、
前記絶縁樹脂層の前記シールド層とは反対側の表面の光沢度が20%以下であり、
前記絶縁樹脂層の前記シールド層とは反対側の表面における表面粗さRzが0.01~1μmであり、
前記絶縁樹脂層において、前記粒子の平均粒子径と前記樹脂の厚みの比〔粒子の平均粒子径/樹脂の厚み〕が1.1~2.5である、
電磁波シールドフィルム。
ここで、表面粗さRzは、JIS B 0601:2013に規定する最大高さRzである。 - 前記絶縁樹脂層の前記シールド層の表面のメチルエチルケトンに対する接触角が20°以下である、請求項14に記載の電磁波シールドフィルム。
- 前記粒子の平均粒子径が1~20μmである、請求項14又は15に記載の電磁波シールドフィルム。
- 前記粒子が溶剤不溶性有機樹脂粒子又は溶剤不溶性無機粒子である、請求項14~16のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルム。
- 前記粒子が溶剤不溶性難燃剤である、請求項14~17のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルム。
- 前記金属蒸着膜が、金、銀、銅、アルミニウム及びニッケルからなる群から選択される少なくとも1種を蒸着した膜である、請求項14~18のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルム。
- 基板の少なくとも一方の面に回路が設けられた回路基板本体と、
前記一方の面に接して配置された絶縁フィルムと、
前記絶縁フィルムの前記回路基板本体とは反対側に隣接する請求項14~19のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムと、を備え、
前記電磁波シールドフィルムにおける前記導電性接着剤層が、前記絶縁フィルムに接着している、回路基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019170607A JP7265968B2 (ja) | 2019-09-19 | 2019-09-19 | 電磁波シールドフィルムの製造方法、電磁波シールドフィルム及び回路基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019170607A JP7265968B2 (ja) | 2019-09-19 | 2019-09-19 | 電磁波シールドフィルムの製造方法、電磁波シールドフィルム及び回路基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021048313A JP2021048313A (ja) | 2021-03-25 |
JP7265968B2 true JP7265968B2 (ja) | 2023-04-27 |
Family
ID=74878766
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019170607A Active JP7265968B2 (ja) | 2019-09-19 | 2019-09-19 | 電磁波シールドフィルムの製造方法、電磁波シールドフィルム及び回路基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7265968B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113597243A (zh) * | 2021-07-22 | 2021-11-02 | 苏州市新广益电子有限公司 | 一种电磁屏蔽膜 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012061691A (ja) | 2010-09-15 | 2012-03-29 | Kureha Corp | 包装材料、電子部品包装材料、及び、分包体 |
JP2014049498A (ja) | 2012-08-29 | 2014-03-17 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルムの製造方法、フレキシブルプリント配線板およびフレキシブルプリント配線板の製造方法 |
JP2017092416A (ja) | 2015-11-17 | 2017-05-25 | 信越ポリマー株式会社 | 電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きプリント配線板 |
JP2018166180A (ja) | 2017-03-28 | 2018-10-25 | 信越ポリマー株式会社 | 電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きプリント配線板 |
JP2018168323A (ja) | 2017-03-30 | 2018-11-01 | 信越ポリマー株式会社 | 熱硬化性組成物、硬化物、電磁波シールドフィルム及びその製造方法、並びに電磁波シールドフィルム付きプリント配線板及びその製造方法 |
JP2019046871A (ja) | 2017-08-30 | 2019-03-22 | タツタ電線株式会社 | 電磁波シールドフィルム、シールドプリント配線板、及び、シールドプリント配線板の製造方法 |
-
2019
- 2019-09-19 JP JP2019170607A patent/JP7265968B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012061691A (ja) | 2010-09-15 | 2012-03-29 | Kureha Corp | 包装材料、電子部品包装材料、及び、分包体 |
JP2014049498A (ja) | 2012-08-29 | 2014-03-17 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルムの製造方法、フレキシブルプリント配線板およびフレキシブルプリント配線板の製造方法 |
JP2017092416A (ja) | 2015-11-17 | 2017-05-25 | 信越ポリマー株式会社 | 電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きプリント配線板 |
JP2018166180A (ja) | 2017-03-28 | 2018-10-25 | 信越ポリマー株式会社 | 電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きプリント配線板 |
JP2018168323A (ja) | 2017-03-30 | 2018-11-01 | 信越ポリマー株式会社 | 熱硬化性組成物、硬化物、電磁波シールドフィルム及びその製造方法、並びに電磁波シールドフィルム付きプリント配線板及びその製造方法 |
JP2019046871A (ja) | 2017-08-30 | 2019-03-22 | タツタ電線株式会社 | 電磁波シールドフィルム、シールドプリント配線板、及び、シールドプリント配線板の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021048313A (ja) | 2021-03-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6467701B2 (ja) | 電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板、およびそれらの製造方法 | |
JP6898127B2 (ja) | 電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きプリント配線板 | |
JP6709669B2 (ja) | 電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きプリント配線板 | |
JP6184025B2 (ja) | 電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板の製造方法 | |
JP6435540B2 (ja) | 電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板、およびそれら製造方法 | |
JP6381117B2 (ja) | 電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板の製造方法 | |
CN207124801U (zh) | 电磁波屏蔽膜和带电磁波屏蔽膜的印刷配线板 | |
JP6715150B2 (ja) | 電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルムの製造方法および電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法 | |
JP2019145845A (ja) | 電磁波シールドフィルム | |
KR102386508B1 (ko) | 전자파 차폐 필름 | |
JP6935187B2 (ja) | 電磁波シールドフィルムおよびその製造方法、ならびに電磁波シールドフィルム付きプリント配線板 | |
JP2020035858A (ja) | 転写フィルム付電磁波シールドフィルム、転写フィルム付電磁波シールドフィルムの製造方法及びシールドプリント配線板の製造方法 | |
JP7265968B2 (ja) | 電磁波シールドフィルムの製造方法、電磁波シールドフィルム及び回路基板 | |
JP2018056329A (ja) | 電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きプリント配線板 | |
JP6820782B2 (ja) | キャリアフィルムおよびその製造方法、ならびに電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きプリント配線板 | |
JP7424745B2 (ja) | 電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板およびその製造方法 | |
JP2019016782A (ja) | 電磁波シールドフィルム及びその製造方法、並びに電磁波シールドフィルム付きプリント配線板及びその製造方法 | |
JP6706654B2 (ja) | 電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板、およびそれらの製造方法 | |
JP6706655B2 (ja) | 電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板、およびそれらの製造方法 | |
JP2020183469A (ja) | 導電性接着剤組成物、電磁波シールドフィルム、及び回路基板 | |
JP2021044342A (ja) | 電磁波シールドフィルムの製造方法、及び電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法 | |
JP2020064927A (ja) | 電磁波シールドフィルム及びその製造方法、並びに電磁波シールドフィルム付きプリント配線板 | |
JP2020107775A (ja) | 電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法 | |
JP7228330B2 (ja) | 電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きプリント配線板 | |
JP2018166181A (ja) | 電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きプリント配線板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220112 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221223 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230124 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230315 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230328 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230417 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7265968 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |